JP2006327260A - 垂直離着陸機システム及び垂直離着陸機システムのための携行用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直離着陸機において、ボンベを背負った乗員の乗降を簡単化する技術を提供する。
【解決手段】垂直離着陸機には機体1と酸素ボンベ5とを着脱自在に固定する着脱具9が設けられるとともに、酸素ボンベ5には乗員7の背中に当接する背当て6及び乗員7を背当て6に固定する固定用ベルト8が設けられ、酸素ボンベ5と乗員7とを固定可能としている。乗員7は、着脱具9によって酸素ボンベ5が固定された垂直離着陸機に防火服のみなどの軽装で搭乗するとともに、目的地に到着後、着脱具9を解除し酸素ボンベ5を垂直離着陸機から外すだけで、すぐに酸素ボンベ5を背負った状態で垂直離着陸機から降機することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直離着陸機を含むシステムに関するものである。
火災現場など容易に人が近づくことが困難な場所や、大型車両が進入することが困難な場所に救助隊員等が向かう場合に、例えば特許文献1に記載のような小型の有人飛行用垂直離着陸機に救助隊員等が乗って現場に接近する方法が考えられている。
また、救助隊員等の乗員が上記の有人飛行用垂直離着陸機に搭乗して火災現場に接近し、現場で救助活動などに従事する際には、乗員に酸素を供給する手段が必要になる場合がある。その場合、前記垂直離着陸機に搭乗中は、機体に搭載するタンクなどから酸素マスクを通じて乗員に酸素を供給することができるが、現場で機体から離れて作業する場合は、乗員は携帯用の酸素ボンベから酸素の供給を受ける必要がある。このため、乗員は前記垂直離着陸機に搭乗する際、機体に搭載されるタンクとは別に、携帯用のボンベを持参したり、或いは予めボンベを背負って搭乗するなどの方法により、別途機外使用のためのボンベを携行することになる。また、現場で消火活動を行う場合は、携帯用の消火器を携行する必要がある。
特開2004−306668号公報 特開2001−239872号広報
しかしながら、小型の垂直離着陸機のように軽量コンパクトな機体においては、機体に搭載されたタンクの他に携帯用ボンベを別途収納するスペースを確保する余裕がない場合がある。また、そのようなスペースを追加して設けると機体構造の複雑化や重量の増加を招き、垂直離着陸機の機動性を損なう虞がある。また、乗員がボンベを背負ったまま垂直離着陸機に搭乗する場合、ボンベを身体に固定するショルダーハーネスと、垂直離着陸機の機体や座席などに身体を固定する乗員固定用ベルトとの、2種類の固定用ベルトを取り扱わなければならないため、ベルトの装着及び脱着作業が煩雑になり、特に救助活動などの緊急性を要する活動の円滑な遂行の妨げとなる虞があった。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、垂直離着陸機システムにおいて、ボンベや消火器などの装置を背負った乗員の乗降作業を簡単化する技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、垂直離着陸機の機体と携行用装置とを固定するとともに、前記携行用装置と乗員とを固定することにより、垂直離着陸機の機体に乗員を固定可能としたことを最大の特徴とする。
より詳しくは、本発明の垂直離着陸機システムは、
有人運転により飛行するとともに垂直離陸及び垂直着陸が可能な垂直離着陸機と、
前記垂直離着陸機によって運搬され、乗員が機外で使用する携行用装置と、
前記携行用装置と前記垂直離着陸機とを着脱可能に固定する機体側固定手段と、
前記携行用装置と乗員とを固定する乗員側固定手段と、
を備え、
前記垂直離着陸機と前記携行用装置とが前記機体側固定手段によって固定され、かつ、
前記携行用装置と乗員とが前記乗員側固定手段によって固定されることにより、前記垂直離着陸機と乗員とが固定されること特徴とする。
上記の発明に係る垂直離着陸機システムにおいては、乗員は、機体側固定手段によって携行用装置が機体に固定された状態にある垂直離着陸機に搭乗する際に、乗員側固定手段によって自らの身体と携行用装置とを固定することによって、身体を垂直離着陸機に固定することができる。すなわち、携行用装置が垂直離着陸機に固定されているときは、携行用装置が座席の役割を果たし、乗員側固定手段は、従来技術において乗員と座席とを固定する固定用ベルトに相当する役割を果たしていることになる。
また、上記のように垂直離着陸機に搭乗した乗員は、垂直離着陸機から降機する際に、機体側固定手段による垂直離着陸機と携行用装置との固定を解除することによって、身体に携行用装置が固定された状態で垂直離着陸機から降機することができる。この場合、機体側固定手段は、従来技術において例えば携行用装置を背負った状態で着席している乗員と座席とを固定する固定用ベルトに相当する役割を果たしていることになる。
さらに、上記のように垂直離着陸機から降機した乗員は、携行用装置と身体とが固定された状態で垂直離着陸機に搭乗する際に、機体側固定手段によって携行用装置と垂直離着陸機とを固定することによって、自らと垂直離着陸機とを固定することができる。すなわち、携行用装置と乗員とが固定されているときは、機体側固定手段は、従来技術における乗員と座席とを固定する固定用ベルトに相当する役割を果たしていることになる。
さらにまた、上記のように垂直離着陸機に搭乗した乗員は、垂直離着陸機から降機する際に、乗員側固定手段による携行用装置と乗員との固定を解除することによって、携行用装置を垂直離着陸機に固定したまま垂直離着陸機から降機することができる。この場合、乗員側固定手段は、従来技術において乗員と座席とを固定する固定用ベルトに相当する役割を果たしていることになる。
ここで、従来技術における固定用ベルトは、例えば携行用装置を背負った状態の乗員の身体と機体側の座席とを固定する手段であったのに対して、本発明における機体側固定手段は、携行用装置と機体とを固定する手段である。従って、従来技術においてはベルト状のハーネスなどが採用される場合が多かったのに対し、本発明においては、ベルト以外にも例えば着脱可能な機械的係合機構などの種々の形態の固定手段を採用することが可能である。
上述のように、本発明に係る垂直離着陸機システムにおいては、携行用装置と垂直離着陸機とを機体側固定手段によって固定し、かつ、携行用装置と乗員の身体とを乗員側固定手段によって固定することにより、間接的に乗員の身体と垂直離着陸機の機体とを固定できるようになり、以って携行用装置を携行する必要のある乗員が垂直離着陸機に搭乗し、又は垂直離着陸機から降機する動作を簡単化するという効果を奏する。
ここで、携行用装置とは、例えば災害現場や火災現場などで輸送機や車両から離れて活動する救助隊員が使用する酸素ボンベや消火器を例示することができる。また、災害現場における医療行為に必要な、医療機器などであってもよい。
上記の発明に係る垂直離着陸機によって乗員が火災現場へ救助活動に向かう場合などにおける本発明の垂直離着陸機システムの使用形態は、例えば以下のようになる。
まず、消防救助活動の拠点から出動する際には、乗員は、酸素ボンベが機体に固定された状態の垂直離着陸機に、防火服のみ等の軽装備で搭乗し、垂直離着陸機内の酸素ボンベ
に身体を固定することによって自らの身体を垂直離着陸機に固定し、垂直離着陸機を操縦可能な状態にすることができる。この場合、乗員が酸素ボンベと身体とを固定することによって、従来技術において乗員を垂直離着陸機に固定する固定用ベルトを締める動作も同時に行われていることになる。そして、このようにして垂直離着陸機に搭乗した時点で、乗員は酸素ボンベを背負って垂直離着陸機に搭乗した状態になっている。
次に、上記のようにして垂直離着陸機に搭乗した乗員は、火災現場に到着した際に、垂直離着陸機と酸素ボンベとの固定を解除することによって、酸素ボンベを背負った状態で垂直離着陸機から降機し、すぐに救助活動などを開始することができる。この場合、酸素ボンベを垂直離着陸機から外すことによって、従来技術において乗員を垂直離着陸機に固定している固定用ベルトを外す動作も同時に行われていることになる。
本発明の垂直離着陸機システムにおいては、
前記機体側固定手段は、
前記携行用装置の表面に設けられた鉤受け部と、
前記垂直離着陸機の機体に設けられた鉤部と、
を備え、
前記鉤受け部と前記鉤部とが係合されることによって前記携行用装置と前記垂直離着陸機とが固定されるラッチ機構を有するようにしてもよい。
上記の発明によれば、機体側固定手段においては、鉤受け部と鉤部との機械的係合機構であるラッチ機構によって携行用装置と垂直離着陸機とが固定されるので、固定用ベルトのような帯状部材による固定方法に比べて容易に着脱可能であり、乗員と携行用装置とが固定された状態で乗員が垂直離着陸機に搭乗し、又は垂直離着陸機から降機する際に携行用装置と垂直離着陸機とを固定または脱離させる作業がより容易に行えるようになる。その結果、乗員が垂直離着陸に搭乗し、又は垂直離着陸機から降機する動作をさらに簡単化するという効果を奏する。また、ラッチ機構は係合状態になると、鉤部は鉤受け部から外れる向きには動作しないため、意図しない時に携行用装置が垂直離着陸機から脱離する危険性を抑制することができる。
なお、本発明におけるラッチ機構とは、上記のような、鉤部と、該鉤部に係合する形状を有する鉤受け部と、の機械的係合機構であって、両部材を係合させることによって容易に携行用装置を機体に装着することができるのに対し、装着後は両部材の脱離が禁止される機構を有する機械的係合機構一般を指すものとする。
携行用装置に設けられた鉤受け部は、携行用装置の表面から突出する突起であってもよいし、或いは、携行用装置の表面に設けられ鉤部が係合する形状を有する凹部であってもよい。
このようなラッチ機構によって固定された状態を解除する方法としては、例えば、垂直離着陸機のコックピットにおける乗員から操作しやすい場所に、上述した鉤部と該鉤部との脱離を機械的に禁止している機構を解除するレバーやボタンなどを設け、乗員が携行用装置の背後に手を伸ばして機体側固定手段を操作することなく、ラッチ機構の係合状態を解除できるようにするとよい。
本発明の垂直離着陸機システムにおいては、
前記機体側固定手段は、前記垂直離着陸機の機体に設けられ前記携行用装置を収納可能な凹部を更に備え、
前記携行用装置は前記凹部に収納された状態で前記垂直離着陸機に固定されるようにしてもよい。
上記の発明によれば、携行用装置は凹部に嵌合した様態で固定されるため、携行用装置と垂直離着陸機との固定状態をより安定化することができる。また、機体側固定手段にラッチ機構が備えられている場合には、携行用装置を機体に設けられた凹部に押し込むようにして固定させることができるため、携行用装置と垂直離着陸機との固定がより容易になる。これにより、乗員が垂直離着陸に搭乗し、又は垂直離着陸機から降機する動作をさらに簡単化するという効果を奏するとともに、乗員を垂直離着陸機に対してより堅固に固定することが可能となり、垂直離着陸機の操縦の安定性や乗員の安全性を向上させる効果をも奏する。
例えば、現場で救助活動を終えた乗員が携行用装置を背負って垂直離着陸機に帰還したときに、携行用装置を背負ったままでは機体側固定手段の位置を確認しにくい場合があっても、本発明に係る機体側固定手段の場合は、単に押し込むだけで携行用装置を装着することができるので、乗員が携行用装置を背負った状態であっても容易に搭乗を完了することが可能となる。
本発明の垂直離着陸機システムにおいては、
前記乗員側固定手段は、
前記携行用装置に設けられ、乗員の背中に当接する背当てと、
乗員を前記背当てに固定する固定用ベルトと、
を備えるようにしてもよい。
上記の発明によれば、乗員の身体は背当てによって広い面積で支持され、更に固定用ベルトによって該背当てに密着させられるため、携行用装置の大きさや形状に依らず、乗員の身体を背当てを介して間接的により堅固に携行用装置に固定することが可能となる。これにより乗員の垂直離着陸機に対する固定がより確実となり、垂直離着陸機の操縦の安定性や乗員の安全性を向上させる効果を奏する。
本発明の垂直離着陸機システムにおいては、
前記固定用ベルトは自動ロック式巻き取り装置及び/又は緊急ロック式巻き取り装置を有するようにしてもよい。
上記の発明によれば、乗員が固定用ベルトを用いて携行用装置に身体を固定する際に、自動ロック式巻き取り装置によって一定の長さベルトを引き出した時点で自動的にベルトの引き出しがロックされるので、よりスムーズに身体と携行用装置との固定作業を行うことができる。その結果、乗員が垂直離着陸機に搭乗し、又は垂直離着陸機から降機する動作をさらに簡単化するという効果を奏する。また、緊急ロック式巻き取り装置によって、衝突や墜落などの事故の際に乗員が携行用装置から投げ出される危険性を抑制し、本発明に係る垂直離着陸機の安全性を向上させる効果を奏する。
本発明の垂直離着陸機システムにおいては、
前記携行用装置は酸素ボンベ又は消火器としてもよい。
上記の発明によれば、特に火災現場において迅速な救助及び消火活動が可能となる。例えば、携行用装置が酸素ボンベの場合、垂直離着陸機に固定された酸素ボンベは、従来では垂直離着陸機に搭乗中の乗員に供給する酸素を貯蔵するために垂直離着陸機に搭載されていたタンクとしても機能する。そのため、垂直離着陸機にタンクと乗員が携行するボンベとの双方を搭載する必要がなくなり、垂直離着陸機の構造の複雑化と重量の増加を抑制することができる。携行用装置が消火器の場合、垂直離着陸機に固定された消火器を用いて、上空からの消火活動が可能となるとともに、消火器と垂直離着陸機との固定を解除し
て、乗員が消火器を背負って建物の内部などの消火活動に当たることも可能となる。
本発明の垂直離着陸機システムに係る携行用装置は、前記乗員側固定手段及び前記機体側固定手段の少なくとも一部が配設された携行用装置としてもよい。
このような携行用装置を用いて本発明に係る垂直離着陸機システムを構築することにより、携行用装置及び垂直離着陸機との固定、或いは、携行用装置及び乗員との固定に係る固定手段の多くの部分を携行用装置に集約して備えることができ、例えば固定手段を構成する可動部品などが故障した場合の修理対応や、乗員側固定手段における乗員と接する部品の交換又は洗浄などを容易にする効果を奏する。また、従来の垂直離着陸機を本発明に係る垂直離着陸機システムに適合するように改良する際に、従来の垂直離着陸機の機体に対して実施する必要のある改造箇所を少なくすることができ、改良のためのコストを圧縮することも可能となる。
また、本発明に係る垂直離着陸機システムを備えない従来の垂直離着陸機に搭乗する際に、機体側固定手段及び乗員側固定手段を集約装備した携行用装置を利用することによって、本発明に係る垂直離着陸機システムによってもたらされる上述のような諸効果の一部を、従来の垂直離着陸機において享受することができる可能性もある。
本発明により、垂直離着陸機において、ボンベや消火器などの装置を背負った乗員の乗降作業を簡単化することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1に示す垂直離着陸機の機体1の上部には推進装置であるダクテッドファン2が設けられている。機体1の後部には動力装置ユニット3が設けられ、動力装置ユニット3で発生した動力は機体1の内部に収納された動力伝達軸16によってダクテッドファン2に伝達され、ダクテッドファン2を駆動する。機体1の下部に設けられた床18の下部には降着装置4が設けられ、垂直離着陸機の離着陸動作を安定化させるとともに、墜落時に垂直離着陸機本体に加わる衝撃を緩和する。
本実施の形態においては機体1は図2に示すように断面H型の構造を有し、H型のコックピット側の凹部24には酸素ボンベ5が装着されるとともに、それとは反対側のH型の凹部25には動力伝達軸16が収納されている。酸素ボンベ5は着脱具9によって機体1に着脱可能に固定される。
酸素ボンベ5には乗員7の背中に当接する背当て6が一体に結合されている。また、背当て6には固定用ベルト8が設けられており、この固定用ベルト8を締めることによって乗員7と背当て6とが固定される。
酸素ボンベ5は本発明に係る携行用装置の一例である。着脱具9は本発明に係る機体側固定手段の一実施態様である。背当て6及び固定用ベルト8は本発明に係る乗員側固定手段の一実施態様である。
着脱具9は、図3に示すように、酸素ボンベ5の円柱形状の側面において該円柱形状の中心軸を含む面に対して対称な位置に設けられた1組の鉤受け部20と、該鉤受け部20に係合する鉤形状を有する鉤部21とを備える。そしてこれらの機械的係合機構によって
酸素ボンベ5を機体1に着脱可能に固定する。
ここで、鉤部21は、機体1のコックピット側の凹部24の近傍に設けられた鉤支持部27によって支持されており、鉤支持部27を中心として図3のEにおいてXで示す矢印の向きには回動自在であるが、それとは反対の向きの回動は図3のAで示す位置で停止するように支持されている。
酸素ボンベ5を機体1に装着する際は、酸素ボンベ5をコックピット側の凹部24に押し込むことによって、図3のA、B、C、Dに示すように鉤受け部20と鉤部21とが係合していき、最終的に図3のEで示すように酸素ボンベ5は着脱具9に固定される。
このようにして酸素ボンベ5と着脱具9とが図3のEの係合状態になると、上述のように鉤部21は図3のEにおいてXで示す向きと反対の向きに回動することができないため、酸素ボンベ5は着脱具9から外れなくなり、両者は固定される。これは本発明におけるラッチ機構の一実施形態である。
鉤受け部20と鉤部21との係合方法としては、図4に示すような実施態様も考えられる。すなわち、鉤受け部20を酸素ボンベ5の表面に設けられ、鉤部21と係合する形状を有する凹部とし、この凹部に鉤部21が食い込むことによって酸素ボンベ5と機体1とを固定するようにしてもよい。
また、鉤受け部20と鉤部21とを係合させて酸素ボンベ5を機体1に装着する方法としては、鉤支持部27が鉤部21に対して図4のYで示す向きの付勢力を作用させるようにし、酸素ボンベ5を装着する際には図示しない鉤部開放装置によって前記付勢力に抗して鉤部21を図4のAのように開放させ、そこに酸素ボンベ5を収納した後、鉤部21を図4のBのように元の状態に戻すことによって鉤部21と鉤受け部20とを係合状態にさせるようにしてもよい。
また、着脱具9の別の実施態様として、図5に示すような、酸素ボンベ5の外表面と略同形の曲面を有する支持部材23によって酸素ボンベ5を抱え込む機構を例示することもできる。このような着脱機構においては、酸素ボンベ5を支持固定する面積が広いため、より堅固に酸素ボンベ5を機体1に固定することが可能となる。また、支持部材23に、酸素ボンベ5を抱え込む方向の付勢力を作用させておくことにより、図5のA,B,Cに示すように、図3に示すラッチ機構と同様に酸素ボンベ5を押し込むことによって酸素ボンベ5を機体1に固定することもできる。
図3のラッチ機構によって機体1に固定された酸素ボンベ5を機体1から脱離させる係合解除手段としては、鉤部21が図3のEにおいてXで示す矢印とは反対の向きには回動できないように鉤部21の動作を制限している着脱具9の係合状態を解除する図示しないレバー或いはボタンなどを備えるとよい。このような係合解除手段は、乗員が機体に固定された状態でも容易に操作できるように、コックピット近傍に設けるとよい。
また、本実施の形態においては、図1に示すように床18に衝撃吸収機構22を有する座席を設け、万一の事故の際に乗員7に加わる衝撃を緩和することを可能としている。衝撃吸収機構22は、座面12が設けられた内筒13と、床18に固定された外筒14と、通常時において内筒13と外筒14との摺動を禁止するロック機構15と、を備える筒形状の脚部によって座面12を支持する構造を有している。さらに、脚部の内部に設けられた第一の衝撃吸収部材11及び第二の衝撃吸収部材部材10によっても座面12を支持する構造を有している。
ここで、第一の衝撃吸収部材11はアルミなどによってハニカム形状に形成され、比較的低荷重で圧潰する構造を有する。又、第二の衝撃吸収部材10はCFRP(炭素繊維強化プラスチック)によって形成され、軽量であって、垂直離着陸機の機動性を損なうことなく、かつ大きなエネルギー吸収効果を奏する。
上記の衝撃吸収機構22は、墜落などによって大きな衝撃が機体に加わった場合に、以下のような動作機序によって乗員7に加わる衝撃を緩和する。すなわち、ロック機構15は大きな荷重が座面に入力された場合に解除され、内筒13が外筒14の内部で摺動可能になる。それと同時にエアバッグ17の展開信号が発せられ、図示しないインフレータに点火し、図1の床18と降着装置4との間の点線円19で示す領域にエアバッグ17が膨張展開する。更に降着装置4が破壊して床18が接地し始めると、座面12を支持している第一の衝撃吸収部材11及び第二の衝撃吸収部材10が変形・圧潰することによって座面12に着席している乗員7に加わる衝撃を吸収する。
このような衝撃吸収機構22を有する座席を設けることによって、垂直離着陸機が墜落した場合などにおいて、衝突による大きなエネルギーを滑らかな荷重の立ち上がりをもって吸収することが可能となり、乗員の障害値を軽減する効果を奏する。
本発明の実施例に係る垂直離着陸機の概略図である。 本発明の実施例に係る垂直離着陸機の図1におけるA−A断面図である。 本発明の実施例に係る着脱具の概略図である。 本発明の実施例に係る着脱具の別の実施態様を示す図である。 本発明の実施例に係る着脱具の別の実施態様を示す図である。
符号の説明
1・・・・機体
2・・・・ダクテッドファン
3・・・・動力装置ユニット
4・・・・降着装置
5・・・・酸素ボンベ
6・・・・背当て
7・・・・乗員
8・・・・固定用ベルト
9・・・・着脱具
10・・・第二の衝撃吸収部材
11・・・第一の衝撃吸収部材
12・・・座面
13・・・内筒
14・・・外筒
15・・・ロック機構
16・・・動力伝達者軸
17・・・エアバッグ
18・・・床
19・・・膨張したエアバッグ
20・・・鉤受け部
21・・・鉤部
22・・・衝撃吸収機構
23・・・支持部材
24・・・コックピット側の凹部
25・・・コックピットとは反対側の凹部
26・・・固定部
27・・・鉤支持部
X・・・・鉤部が回動可能な向き
Y・・・・鉤部に作用する付勢力の向き

Claims (7)

  1. 有人運転により飛行するとともに垂直離陸及び垂直着陸が可能な垂直離着陸機と、
    前記垂直離着陸機によって運搬され、乗員が機外で使用する携行用装置と、
    前記携行用装置と前記垂直離着陸機とを着脱可能に固定する機体側固定手段と、
    前記携行用装置と乗員とを固定する乗員側固定手段と、
    を備え、
    前記垂直離着陸機と前記携行用装置とが前記機体側固定手段によって固定され、かつ、前記携行用装置と乗員とが前記乗員側固定手段によって固定されることにより、前記垂直離着陸機と乗員とが固定されること特徴とする垂直離着陸機システム。
  2. 前記機体側固定手段は、
    前記垂直離着陸機の機体に設けられた鉤部と、
    前記携行用装置の表面に設けられた鉤受け部と、
    を備え、
    前記鉤受け部と前記鉤部とが係合されることによって前記携行用装置と前記垂直離着陸機とが固定されるラッチ機構を有することを特徴とする請求項1に記載の垂直離着陸機システム。
  3. 前記機体側固定手段は、前記垂直離着陸機の機体に設けられ前記携行用装置を収納可能な凹部を更に備え、
    前記携行用装置は前記凹部に収納された状態で前記垂直離着陸機に固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直離着陸機システム。
  4. 前記乗員側固定手段は、
    前記携行用装置に設けられ、乗員の背中に当接する背当てと、
    乗員を前記背当てに固定する固定用ベルトと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の垂直離着陸機システム。
  5. 前記固定用ベルトは自動ロック式巻き取り装置及び/又は緊急ロック式巻き取り装置を有することを特徴とする請求項4に記載の垂直離着陸機システム。
  6. 前記携行用装置は酸素ボンベ又は消火器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の垂直離着陸機システム。
  7. 前記乗員側固定手段及び前記機体側固定手段の少なくとも一部が配設されたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の垂直離着陸機システムのための携行用装置。
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