JP2006326996A - ドリルビット - Google Patents
ドリルビット Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006326996A JP2006326996A JP2005153197A JP2005153197A JP2006326996A JP 2006326996 A JP2006326996 A JP 2006326996A JP 2005153197 A JP2005153197 A JP 2005153197A JP 2005153197 A JP2005153197 A JP 2005153197A JP 2006326996 A JP2006326996 A JP 2006326996A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill bit
- cutting
- carbide
- cutting edge
- drill
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Drilling Tools (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
Abstract
【課題】 穿孔速度を向上させ、耐摩耗性と耐衝撃性を併せ持つ切刃有するドリルビットを提供することである。
【解決手段】 上記課題は切刃のすくい角を鋭角的に設定するとともに、切刃のW、Ti、Ta、Nbの炭化物とバインダであるCoまたはCo+Niの重量組成比率、W、Ti、Ta、Nbの炭化物粒径を規定することにより達成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 上記課題は切刃のすくい角を鋭角的に設定するとともに、切刃のW、Ti、Ta、Nbの炭化物とバインダであるCoまたはCo+Niの重量組成比率、W、Ti、Ta、Nbの炭化物粒径を規定することにより達成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転及び随意に打撃を加えるドリル工具に使用され、コンクリートや石材等を穿孔するためのドリルビットに関するものである。
コンクリート、石材、岩盤等に穴あけをする場合には、CoまたはCo+Niを結合材としたW炭化物を主成分とする超硬合金の切刃を有するドリルビットに打撃を与えながら回転させる、例えばハンマードリル等によって穴あけするのが一般的である。ここで作業者の負担を出来るだけ少なくするためドリルビットに求められる特性は、穿孔速度の向上にある。例えば、コンクリート圧縮強度が30Mpaで下向きで穴をあける場合、ドリルビット径が40mmでは1分間に約40〜50mm程度しか穴があかず、ハンマードリルを扱う作業者には大きな負担となっていた。
上記した従来の切刃組成は、Wの炭化物とCoまたはCo+Niを約40〜90重量%を含む例が示され、またCoの含有量も少なくとも40重量%を含む例が示され、切刃のすくい角の明確な表示はなされていないが、硬度がHv970とあるように硬質な切刃で岩盤等に穿孔していくものである。一般的にドリルビット用の切刃は、打撃を加えられるため欠けることが多く、硬度としてはHv900〜1400の範囲で使用されるのが常であった。また切刃すくい角はおよそ30〜35度にあり、穿孔速度を向上させるには、切刃のすくい角をより鋭角的にしなければならない。
しかしながら単純にすくい角を鋭角にすると、切刃の耐摩耗性が低下し寿命が短くなる。耐摩耗性を向上するには、一般にバインダーであるCoまたはCo+Niを極力少なくして切刃硬度を上げれば良いが、硬度を上げ過ぎると靭性が低下して切刃が脆くなり、欠け、折損が問題となっていた。
そこですくい角を鋭角的にした場合でも、耐摩耗性と耐衝撃性を兼ねそなえた切刃を有するドリルビットが望まれている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のドリルビットは、切刃すくい角を0〜+28度にして穿孔速度を上げることである。すくい角を−5度にした場合、穴あけ速度の伸び率はすくい角0度に比し余り上昇しない。これは切粉の排出量が増え、切粉の排出が間に合わなくなり穿孔内につまる現象によるものである。
さらに切刃の抵抗も増え、欠け折損が見られたことから下限を0度にした。
Wの炭化物粒径において1μm以下の微粒を用いた理由は、Wの炭化物粒径を2〜5μmにすると、硬さが得られ難くなるためである。つまり炭化物粒径間隔が広くなり、炭化物を結合するバインダーの役割を持つCoまたはCo+Niの分布面積が広がり硬度が上がらない。またWの炭化物粒径が大きいと切削抵抗により表面からWの炭化物が脱落した場合、バインダー層が軟質なため、摩耗しやすくなる。これを1μm以下の微粒を用いると炭化物粒径間隔が狭く、CoまたはCo+Niの分布面積が狭くなり硬度が上がり、しかもWの炭化物粒径が小さいので表面から脱落した場合でも影響は小さく、摩耗も少ない。結合材のCoまたはCo+Niを7〜13%配合した理由は適度に靭性を持たせるとともに切刃硬度を上げるためである。バインダ量を多くすることで靭性は向上するが、Wの炭化物量が減り、硬度が下がるため上限を13%、また、靭性低下を来たして破損が発生しやすくなる量であった7%を下限値に設定した。
Ti+Ta+Nbの炭化物重量比を0.5〜3%に設定した理由は、切刃の耐熱耐酸化性の低下によるマイクロクラックの発生を考慮したもので、その比率は作業条件により異なるものの、これらの範囲を逸脱するといずれも靭性低下を招きやすい。以上のように穿孔速度を上げるとともに、切刃に耐摩耗性を持たせドリルに必要な衝撃性を確保した組成、粒径としたことを特徴とする。
請求項2記載のドリルビットは、請求項1記載の特徴に加えて、微粒炭化物の重量比を80%以上とした理由は、これよりも少ない場合は、所望のHv1450以上の硬度が得られず耐摩耗性が低下することによる。また硬度範囲をHv1450〜1900に限定した理由は、Hv1450以下では市販品と同レベルの耐摩耗性であったこと、Hv1900以上になると耐衝撃特性が低下し欠けが発生したことによる。以上のように切刃に耐衝撃性を持たせたまま、最適硬さが得られる組成としたことを特徴とする。
請求項1記載による本発明のドリルビットは、固着された切刃のすくい角をより鋭角としたので穿孔速度が上がり、硬さと靭性を併せ持つものとなる。
請求項2記載のドリルビットは、請求項1記載の特徴に加えて、さらに切刃に耐摩耗性を付与したので、長期間の使用に耐え得るものとなる。
本発明ドリルビットの実施形態の一例を、図1〜図5を参照して説明する。図1において、ドリルビット1は図示しない工具に把持されるシャンク部2と、1個の切刃4、2個の脇刃5、6がほぼ直角に交差するドリルヘッド3と、シャンク部2とドリルヘッド3を繋ぐ、螺旋部分7から構成される。図2、図3において、矢印方向にドリルビット1は回転し、切刃4と2個の脇刃5、6の位置関係は、ドリルビット1の軸方向にあっては穿孔時、被削材に対し最初に切刃4が必ず当たるように、脇刃5,6は切刃4より低くなるようドリルヘッド3に取り付けられる。また、半径方向においては、脇刃5,6は切刃4の半径方向長さ以下に取り付けられる。切刃4は山形形状を成し、2箇所の回転方向前面側にすくい面8、9を有し、各々のすくい角θは約+20度に設定される。切刃4の組成はCoを重量比で11%、Ti+Ta+Nbの炭化物重量比を1%、残りがWの炭化物からなり、さらに炭化物の粒径が0.6〜1μmの混粉を重量比で85%に設定した。また脇刃5,6は、ほぼ長方体形状を成し、ドリルビット1の軸心に対し平行に固着され、ドリルヘッド3の先端側の回転方向前面側に各々脇刃すくい面10,11を有し、脇刃すくい角を成す。このときの脇刃5,6の脇刃すくい角は約+35度、組成、硬度、その他は切刃4と同一である。
以上のように構成されたドリルビット1を図示しないハンマードリルに取付け、図示しないコンクリート等に衝撃的に打撃を加えながら孔あけ作業を行う。切刃4は被削材を削る役割を有し、脇刃5、6は切刃4の切込量を制限する役割を有する。
すなわち切刃4が図示しない被削材に食込むさいに脇刃5、6が被削材に突当たり、それ以上に切刃4の食込みを阻止する。特に図示しない鉄筋等を切断する場合に有効であり、切削抵抗を低減し、切刃4の折損を防ぐものである。さらには切刃4により発生した大きな切削屑を細かく砕き、切粉を外部に排出しやすくするとともに、真円に近く穿孔するため、半径方向にドリルビット1が暴れるのを防ぐガイドの役割も併せ持つ。図4にすくい角θと下向きの穿孔速度の関係、図5に100m穿孔後、切刃4の最外周部の刃先摩耗巾を示す。穴あけ作業はハンマードリルを用い、ドリルビット径が40mm、コンクリート圧縮強度が30Mpa、下向きでハンマードリル押付力は100Nである。この結果から明らかなように、従来の切刃4のすくい角θが30〜35度の場合に比し、すくい角θが鋭角になるほど穿孔速度が上がり、従来の切刃4の硬度Hv1300に比し、摩耗量は少なく長寿命化が達成される。なお、脇刃5、6の脇刃すくい角を+35度に設定したのは、大きな切削屑を潰す役割と切込量を制限しているためで、脇刃すくい角を鋭角にすると摩耗が激しくなり、切込量が変わることがあるものの、脇刃すくい角は特に限定するものではないし、組成、硬度、その他は切刃4と同一でなくとも何ら問題はない。
1はドリルビット、2はシャンク部、3はドリルヘッド、4は切刃、5、6は脇刃、8、9はすくい面、10,11は脇刃すくい面である。
Claims (2)
- コンクリート等に穴を開けるための工具本体に取付けられるシャンク部と切刃のみ、または切刃と脇刃を有するドリルヘッド部と、シャンク部とドリルヘッド部とを繋ぐらせん溝からなるドリルビットにおいて、前記ドリルヘッド部に設けられた切刃のすくい角度が0〜+28度であって、その組成においてはCoまたはCo+Niを重量比で7〜13%、Ti+Ta+Nbの炭化物とその他の含有組成が重量比で0.5〜3%、残りがWの炭化物からなり、かつWの炭化物粒径を1μm以下としたことを特徴とするドリルビット。
- 前記Ti、Ta、Nb、Wにおいて1μm以下の炭化物の重量比を80%以上とし、ビッカース硬度がHv1450〜Hv1900であることを特徴とする請求項1記載のドリルビット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005153197A JP2006326996A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | ドリルビット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005153197A JP2006326996A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | ドリルビット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006326996A true JP2006326996A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37549202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005153197A Withdrawn JP2006326996A (ja) | 2005-05-25 | 2005-05-25 | ドリルビット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006326996A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106862619A (zh) * | 2015-10-22 | 2017-06-20 | 罗伯特·博世有限公司 | 钻孔工具 |
WO2018208008A1 (ko) * | 2017-05-11 | 2018-11-15 | 박영택 | 철근 콘크리트 구조물 파쇄용 에어 해머 비트 |
-
2005
- 2005-05-25 JP JP2005153197A patent/JP2006326996A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106862619A (zh) * | 2015-10-22 | 2017-06-20 | 罗伯特·博世有限公司 | 钻孔工具 |
US10391672B2 (en) * | 2015-10-22 | 2019-08-27 | Robert Bosch Gmbh | Drilling tool |
WO2018208008A1 (ko) * | 2017-05-11 | 2018-11-15 | 박영택 | 철근 콘크리트 구조물 파쇄용 에어 해머 비트 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101526642B1 (ko) | 멀티엣지 드릴 | |
CN111315955B (zh) | 钻地工具及相关方法 | |
US20160052069A1 (en) | Twist drill with ceramic inserts | |
CN106401484B (zh) | 一种具有旋转齿的复合钻头 | |
JPS62218010A (ja) | 超硬ドリル | |
JP2009018354A (ja) | 切削工具、工作機械及び切削方法 | |
JP2006326996A (ja) | ドリルビット | |
JP2010144506A (ja) | 削岩機用ドリルヘッド | |
US6374931B1 (en) | Multiple cutter rotary hammer bit | |
CN206190213U (zh) | 一种具有旋转齿的复合钻头 | |
US20090245952A1 (en) | Bit with a cushion core | |
CN106382098B (zh) | 一种旋转齿 | |
US20050109546A1 (en) | Flat and bevel chipbreaker insert | |
US20070237590A1 (en) | Rotary tool | |
US8047193B2 (en) | Non-core drill bit | |
JP2008062620A (ja) | ドリルビット | |
JPWO2006109347A1 (ja) | ドリル | |
JP6501194B1 (ja) | ハンマードリル用ビット | |
JPH08238617A (ja) | 乾式穿孔用ダイヤモンドドリルビット | |
JP2000024810A (ja) | 超硬チップ | |
JP6543297B2 (ja) | Pdcビット | |
CN107227436A (zh) | 一种农业磨削钻头 | |
EP2643117B1 (en) | Bit for a rotary drill | |
CN104858842A (zh) | 一种硬质合金扩孔钻头 | |
JPS6231506Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080805 |