JP2006326701A - 微小電気機械デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 微小電気機械デバイスを構成する微小電気機械素子に対する静電気的、あるいは落雷などの強信号入力による破壊防止を可能にする。
【解決手段】 静電駆動型の微小電気機械素子2の前後段に静電破壊を阻止する保護手段6、7が接続されて成る。保護手段としては、保護ダイオード、保護用コンデンサ、保護用スイッチ、バッファとして機能する増幅回路から選ぶことができる。
さらに、静電駆動型の微小電気機械素子の前段にプルイン電圧が低い犠牲微小電気機械素子が接続されて成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電駆動型の微小電気機械素子を有する微小電気機械デバイスに関する。より詳しくは、機械振動子の共振現象を利用してアナログ電気信号、とりわけ高周波(RF)領域の電気信号を加工する、変調、フィルタリング、あるいは信号の位相を変化させる微小電気機械デバイスに関する。
マイクロマシン(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作製された微小振動子、例えば静電駆動型のMEMS共振器が知られている。このようなMEMS共振器はミシガン大学を始めとする研究期間から提案されている(非特許文献1参照)。
静電駆動型のMEMS共振器はインピーダンスが高いという特徴がある。この特徴は50Ωの特性インピーダンスで構成されるRF信号回路とは馴染みが悪い。静電駆動型のMEMS共振器のインピーダンスを下げる方策の1つとして、空間を挟んで相対向する下部電極と可動梁(いわゆるビーム)間の間隔を狭めることが成され、例えば、100nm以下のものが研究試作されている。また、駆動電圧を下げたいとの要請から、梁の膠接電圧(プルイン電圧)が20Vを下回る静電駆動型のMEMS共振器が研究試作されている。なお、膠接電圧(プルイン電圧)とは、梁に直流バイアス電圧(以下、DCバイアス電圧という)を印加して駆動させたときに、梁が撓んで下部電極に接触するときのDCバイアス電圧である。
このような静電駆動型のMEMS共振器を他のデバイスと組み合わせて用いる場合には実装作業が不可欠であるが、実装作業に起因する種々の問題を視野に入れたデバイス設計は殆ど成されていない。また、低い膠接電圧を持つ静電駆動型のMEMS共振器に強信号が入力される時に起こる共振器の破壊現象に対する対策も殆ど成されていない。
C.T-Nguyen, Micromechanical components for miniaturized low-power communications(invited plenary),proceedings,1999IEEE MTT-S International Microwave Symposium RF MEMS Workshop,June,18,1999,pp,48-77,
デバイスの搬送、実装の過程では、人体や器材に起因するデバイスの静電破壊が問題となる。不要なデバイス破壊を最小限に食い止めることが、商品の低価格化あるいは利益確保、省資源の立場から、強く要請されている。
また、被雷や、入力電磁波の重なりに起因してMEMS共振器の仕様を越えた強入力が成されることがある。これらの状況にMEMS共振器が置かれた場合であっても、共振器の復旧不可能な動作不能を避けられ、状況が好転した時には元の状態に戻ることが要請されている。商品の信頼性を上げることにより、顧客の満足を得ることができ、不要な修理に伴うエネルギー、資源の浪費を防ぐことができるものである。
本発明は、上述の点に鑑み、MEMS素子等の微小電気機械素子に対する静電気的、あるいは落雷などの強信号入力による破壊防止を可能にした、微小電気機械デバイスを提供するものである。
本発明に係る微小電気機械デバイスは、静電駆動型の微小電気機械素子の前後段に静電破壊を阻止する保護手段が接続されて成ることを特徴とする。
保護手段としては、保護回路、保護用コンデンサ、保護用スイッチ、バッファとして機能する増幅回路などから選ぶことができる。また、このような保護手段を1つまたは複数を含んで静電駆動型の微小電気機械素子の前後段に接続するようになすこともできる。
この微小電気機械デバイスでは、微小電気機械素子の前後段に静電破壊を阻止する保護手段が接続されるので、ある閾値を越えた電圧が印加されても電荷は保護回路を通して接地側に流れ、実効的に印加電圧は緩和され、微小電気機械素子の静電破壊が阻止される。
本発明に係る微小電気機械デバイスは、静電駆動型の微小電気機械素子を含み、信号線路が接地された状態で出荷されるように構成されていることを特徴とする。
この微小電気機械デバイスでは、出荷のときには信号線路が接地された状態にあるので、ある閾値を越えた電圧が印加されても電荷は保護回路を通して接地側に流れ、微小電気機械素子が静電破壊されることはない。微小電気機械デバイスを使用するときは、信号線路と接地が分離される。
本発明に係る静電駆動型の微小電気機械素子からなるフィルタを含み、フィルタの前段の信号線路にフィルタの透過帯域と異なる共振周波数を有する微小電気機械共振器が接続され、微小電気機械共振器を介して信号線路が接地面に接続されて成ることを特徴とする。
この微小電気機械デバイスでは、不要な強信号が入力された場合には、フィルタに入力される前に前段に置かれた微小電気機械共振器が破壊され、フィルタの破壊が阻止される。
上述の本発明に係る微小電気機械デバイスによれば、組み立て工程、保存、出荷・搬送中などにおいて、微小電気機械振動子に対する静電破壊を防止することができる。また、実動作時の落雷、あるいは集合アンテナ近傍の強電界等による強信号から微小電気機械振動子を保護することができる。従って、商品の信頼性を向上することができる。
本発明の実施の形態に係る微小電気機械デバイスは、例えば、静電駆動型の微小電気機械素子を含んでなるSoC(システム・オン・チップ)、或いはSiP(システム・イン・パッケージ)等の半導体デバイスにおいて、この半導体デバイスを信号線路が接地されている状態で顧客(デバイスを組み立てる人)に提供し、安全な状態に組み立て接地された後に簡便な操作で、接地を開状態にできるような仕組みに構成する。
本実施の形態の微小電気機械デバイスの一例としては、静電駆動型の微小電気機械素子の信号入力線路に直列にコンデンサを挿入して構成する。この構成では、コンデンサにより、サージ入力のショックを緩和し、微小電気機械素子の静電破壊から保護することができる。また、信号線路を通しての、微小電気機械素子から、あるいは、微小電気機械素子への直流入力は、該コンデンサにより遮断される。従って、該コンデンサは微小電気機械素子を静電破壊から保護すると共に、微小電気機械素子に接続された回路あるいは素子を不要な微小電気機械素子からの直流出力から保護する用を成すことができる。例えば、比誘電率200、膜厚500nmの(BaSr)TiO薄膜を用いて平行平板型のコンデンサを形成したとすると、0.5mm角の基板面積で1nFの容量を得ることができる。この場合の時定数は50ns程度(20MHzに対応)となる。時定数は微小電気機械素子の、想定される取り扱い信号周波数領域に応じて選択することができる。更に高周波に対応するにはコンデンサの容量を下げればよい。この方向への技術的な対応は容易である。該コンデンサが半導体基板上に設けられることに起因する信号線路の対地容量の増加は、基板上の上層にコンデンサを設ける(集積化)ことにより低減することができる。すなわち、(BaSr)TiO薄膜及び電極金属の成膜温度を下げ、最上層にコンデンサを集積化することにより、信号線路の対地容量を低減できる。また、コンデサ下部の半導体基板への不純物ドープを最小限にすることによっても対地容量を低減することが可能である。
本実施の形態の微小電気機械デバイスの他の例としては、静電駆動型の微小電気機械素子の信号入出力線路に静電破壊を阻止する保護回路を取付けて構成する。最も単純には、ダイオードを信号線路と接地面との間に直列に接続し、ある閾値を越えた電圧が信号線路と接地面との間に印加された時には、急速に対地抵抗が下がるようにする。応答周波数を十分に高く設計すれば、RF信号に混じって入力されるサージ電圧(パルス的な不要入力)にも対応ができる。
本実施の形態の微小電気機械デバイスの他の例としては、静電駆動型の微小電気機械素子の信号入力出力線路と接地面との間にスイッチを接続して構成する。スイッチを閉じた状態で微小電気機械デバイスの保存、出荷(搬送中)をなし、使用状態でスイッチを開くように成す。
本実施の形態の微小電気機械デバイスの他の例としては、上述の保護回路を静電駆動型の微小電気機械素子の前段入力線路に設け、その後段出力線路にバッファとして機能する増幅回路を接続し、この増幅回路により出力側からの高電圧が直接静電駆動型の微小電気機械素子に印加されないように構成する。
本実施の形態の微小電気機械デバイスの他の例としては、静電駆動型の微小電気機械素子によるフィルタを有し、このフィルタの前段でフィルタの透過帯域とは異なる(望ましくは、低周波側に近接した)共振周波数をもつ、犠牲微小電気機械共振器を用いて信号線路を接地面に適切な抵抗を介して接続(シャント)して構成する。低周波側に近接した犠牲微小電気機械共振器に梁(ビーム)の長さは、フィルタを構成する微小電気機械素子の梁(ビーム)の長さに比較して長くする。これにより、犠牲微小電気機械共振器の膠接電圧が低くなるため、犠牲微小電気機械共振器をフィルタと同じDCバイアス電圧で駆動すると、より低いRF信号入力で犠牲微小電気機械共振器が破壊に至り、フィルタ本体部分の破壊を防ぐことができる。下部電極と梁の膠着が起きた場合には、抵抗部分が発熱で切断され信号回路として復帰する。
本実施の形態で対象とする上述の微小電気機械素子は、マイクロメータスケール、ナノメータスケールの素子である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳述する。
図1に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第1実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス1は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、この微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3及び後段の信号出力線路4と、グランド線路5との間にそれぞれ静電破壊を阻止する保護回路6及び7が接続されて構成される。保護回路6及び7は、本例ではそれぞれ信号線路3、4側をアノードとするダイオードD1と、信号線路3、4側をカソードとするダイオードD2との並列回路からなる。このダイオードD1,D2による並列回路が、信号線路3、4とグランド線路5との間に直列に接続される。信号線路3、4は、本例ではRF信号線路として形成される。
微小電気機械素子2は、図15に示す2次振動モードの構成201、あるいは図16に示す1次振動モードの構成202を用いて構成することができる。図15の微小電気機械素子201は、例えば半導体基板203上に絶縁膜204を介して下部電極となる入力電極205及び出力電極206が形成され、この入力電極205及び出力電極206に対向して空間207を挟んでDCバイアス電圧が供給される振動する梁(ビーム)208が形成されて成る。梁208は、入出力電極205、206をブリッジ状に跨ぎ、入出力電極205、206の外側に配置した配線層209に接続されるように、両端を支持部211A,211Bで一体に支持される。半導体基板203の裏面には絶縁膜212を介して接地されるグランド線路5(図1参照)となる導電層213が形成される。この微小電気機械素子201は、本例ではフィルタとして用いられる。この微小電気機械素子201では、入力電極205に例えばRF信号が入力されると、DCバイアス電圧が供給された梁208と入力電極205間に生じる静電気力で梁208が2次振動モード214で共振し、出力電極206から梁208の固有振動数に対応した目的周波数のRF信号が出力される。
図16の微小電気機械素子202は、例えば半導体基板203上に絶縁膜204を介して下部電圧となる出力電極221が形成され、この出力電極221に対向して空間207を挟んでDCバイアス電圧が供給され、且つ入力電極となる梁(ビーム)222が形成されてなる。梁222は、出力電極221をブリッジ状に跨ぎ、出力電極221の外側に配置した配線層223に接続されるように、両端を支持部225A,225Bで一体に支持される。半導体基板203の裏面には絶縁膜212を介して接地されるグランド線路5(図1参照)となる導電層213が形成される。この微小電気機械素子202は、本例ではフィルタとして用いられる。この微小電気機械素子202では、梁222にDCバイアス電圧が供給され、この梁222に例えばRF信号が入力されると、梁222と出力電極221間に生じる静電気力で梁222が1次振動モード226で共振し、出力電極221から梁222の固有振動数に対応した目的周波数のRF信号が出力される。
微小電気機械素子2は、図15及び図16で示す素子201、202を単数で構成することもでき、または複数の素子201、202をそれぞれ並列化して微小電気機械素子群として構成することもできる。
一方、微小電気機械素子2(201、202)における梁(208、222)には、DCバイアスを供給するための直流電源回路が接続されるように成されている。この直流電源供給回路と梁(208、222)との間には、図示しないが、例えば、抵抗Rと一端が接地された容量Cで構成されるRC回路(直流電圧安定化回路)、あるいはローパスフィルタ回路と一端が接地された容量で構成される直流電圧安定化回路が接続されている。これらの直流電圧安定化回路は後述するように梁に対する静電破壊防止に寄与している。
上述の第1実施の形態に係る微小電気機械デバイス1によれば、ある閾値を越えた高電圧が信号入力線路3または/及び信号出力線路4と接地面8との間に印加された時には、保護回路6、7を構成するダイオードD1,D2,D3または/及びD4を通して高電圧は接地面8に短絡され、高電圧による微小電気機械素子の静電破壊を防止することができる。例えば信号入力線路3に正の高電圧が印加されたときには、強電圧はダイオードD1を通り、あるいは信号入力線路3に負の高電圧が印加されたときには、高電圧の入力はダイオードD2を通り、接地面8に短絡されることになる。信号出力線路4へ高電圧が印加されたときには、ダイオードD3,D4により同様に作用する。このように、信号線路3、4に高電圧が印加されたときには、保護回路6、7により対地抵抗が下がり微小電気機械素子2の静電破壊が防止される。応答周波数を十分に高く設計すれば、RF信号に混じって入力されるサージ電圧にも対応することができる。また、DCバイアス給電回路を通して梁に高パルス電圧が印加されたときには、この高パルス電圧は直流安定化回路の容量を通して短絡され、微小電気機械素子の静電破壊を防止することができる。
図2に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第2実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス11は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3及び後段の信号出力線路4に直列にコンデンサ12及び13を挿入して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第2実施の形態に係る微小電気機械デバイス11によれば、信号入力線路3または/及び信号出力線路4にパルス的に直流電圧が入力されたとき、コンデンサ12又は/及び13に電荷が蓄積されることにより、ピーク電圧波形が緩やかになり、パルス的な直流(サージ)入力によるショックが緩和され、微小電気機械素子2を静電破壊から保護することができる。また、該デバイス11によれば、直流電流はコンデンサ12、13により遮断され、信号線路からの不要な直流信号による微小電気機械素子2の静電破壊から保護することができる。
図3に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第3実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス21は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、この微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3及び後段の信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)との間にスイッチ22及び23を接続されて構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
図13は、図3の一具体的な概略構成図を示す。本例は、微小電気機械振動子2を2次振動モード型を用いた場合である。本例の微小電気機械デバイス101は、基板上に図15の2次振動モードの微小電気機械振動子201が形成され、その入力電極205に信号入力線路3が接続され、その出力電極206に信号出力線路4が接続され、信号入出力線路3、4とグランド線路に接続された接地面8との間にそれぞれスイッチ22、23が接続されて成る。微小電気機械振動子201と信号線路3、4を囲むように接地面8が形成される。さらに、梁208と直流電源供給回路(DC入力)との間に、ローパスフィルタ回路102の一端が接地面8に接続された容量103で構成された直流電圧安定化回路104を接続して構成される。この直流電圧安定化回路104が実質的な静電破壊防止手段として機能する。
図14は、図3の他の具体的な概略構成図を示す。本例は、微小電気機械振動子2を1次振動モード型を用いた場合である。本例の微小電気機械デバイス106は、基板上に図16の1次振動モードの微小電気機械振動子202が形成され、その梁222に信号入力線路3が接続され、その下部電極である出力電極221に信号出力線路4が接続され、信号入出力線路3、4とグランド線路に接続された接地面8との間にそれぞれスイッチ22、23が接続されて成る。微小電気機械振動子202と信号線路3、4を囲むように接地面8が形成される。さらに、梁222と直流電源供給回路(DC入力)との間に、ローパスフィルタ回路102の一端が接地面8に接続された容量103で構成された直流電圧安定化回路104を接続して構成される。この直流電圧安定化回路104が実質的な静電破壊防止手段として機能する。なお、図14では下電極を出力とし、DCバイアスが印加される梁222を入力としたが、逆に下部電極を入力とし、梁222を出力として、梁222と直流電源供給回路(DC入力)との間に、ローパスフィルタ回路102の一端が接地面8に接続された容量103で構成された直流電圧安定化回路104を接続した構成とすることもできる。
第3実施の形態の微小電気機械デバイス21によれば、デバイス組み立て時、微小電気機械デバイスの保存中、出荷するときは、スイッチ22及び23を閉じた状態にする。スイッチ22及び23により、微小電気機械素子2の前段及び後段の信号線路3及び4と、グランド線路5とがシャントされるので、信号線路3、4とグランド線路5間に高電圧が印加されたとき、高電圧はスイッチ22または/及びスイッチ23を通してグランド線路に短絡される。従って、微小電気機械デバイス21の静電破壊を防止することができる。使用時には、スイッチ22及び23を開状態にすることにより、微小電気機械素子2を正常に動作させることができる。
図4に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第4実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス31は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3とグランド線路5との間に前述と同様のダイオードD1,D2からなる保護回路6を接続し、後段の信号出力線路4とグランド線路5との間にバッファとして機能する増幅回路32を接続して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第4実施の形態の微小電気機械デバイス31によれば、微小電気機械素子31の前段の信号入力線路3とグランド線路5との間に2つのダイオードD1,D2からなる保護回路6が接続されているので、前述と同様に信号入力線路に高電圧が印加された時には、ダイオードは低抵抗状態となり、D1またはD2を通して電流が流れ、微小電気機械素子2の静電破壊が防止される。一方、微小電気機械素子2の後段の信号出力線路4とグランド線路5間には、バッファとして機能する増幅回路32が接続されているので、信号出力線路側から高電圧が印加された時には、増幅回路32を通じ緩やかにクランド線路5へ電流が流れ微小電気機械素子2の静電破壊が防止される。すなわち、増幅回路32は出力線路側から印加された不要な高電圧パルスを回路の時定数に応じて緩和することにより保護回路として機能する。
図5に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第5実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス33は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3に前述と同様のコンデンサ12を接続し、微小電気機械素子2の後段の信号出力線路4とグランド線路5との間に前述と同様のバッファとして機能する増幅回路32を接続して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第5実施の形態の微小電気機械デバイス33によれば、信号入力線路3にパルス的に直流の高電圧が印加された時には、コンデンサ12により高電圧パルス(サージ)のショックが緩和され、微小電気機械素子2の静電破壊が防止される。また、信号出力線路4に強電圧が印加された時には、高電圧は増幅回路32を通してグランド線路5に短絡され、微小電気機械素子2の静電破壊が防止される。該デバイス33によれば、直流電流はコンデンサ12により遮断され、入力信号線路からの不要な直流信号による微小電気機械素子2の静電破壊から保護することができる。
図6に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第6実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス34は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前後段の信号線路3、4とグランド線路5との間に前述の図3と同様のスイッチ22及び23を接続すると共に、後段の信号線路4とグランド線路5間にバッファとして機能する増幅回路32を接続して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第6実施の形態の微小電気機械デバイス34によれば、微小電気機械素子2の前後段の信号線路3、4とグランド線路5間にスイッチ22及び23を有し、さらに後段の信号線路4に増幅回路32を有することにより、図3及び図4で説明したと同様に、信号線路3、4に高い電圧が印加されても微小電気機械素子2の静電破壊を防止することができる。また、スイッチ23は増幅回路32を静電破壊から保護する用を成すことができる。
図7に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第7実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス35は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、図4と同様に微小電気機械素子2の前段の信号入力線路3とグランド線路5との間にダイオードD1,D2からなる保護回路6を接続し、後段の信号出力線路4とグランド線路5との間にバッファとして機能する増幅回路32を接続し、さらに増幅回路32と微小電気機械素子2間の信号出力線路4に前述と同様のコンデンサ13を接続して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第7実施の形態の微小電気機械デバイス35によれば、微小電気機械素子2の前段の信号線路3にダイオードD1,D2からなる保護回路6を有し、後段の信号線路4にコンデンサ13と増幅回路32を有することにより、図1、図2及び図4で説明したと同様に、信号線路3、4に高い電圧が印加されても微小電気機械素子2の静電破壊を防止することができる。また、コンデンサ13は、回路32と微小電気機械素子2との間に直流電流が流れることを防ぐことにより、回路と微小電気機械素子を其々の相手からの不要直流電圧印加による被害から保護する。微小電気機械素子2として図16の1次モード振動子を用いるときには、特に有用である。
図8に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第8実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス36は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前後段の信号線路3、4にそれぞれコンデンサ12、13を接続すると共に、後段の信号線路4とグランド線路5間にバッファとして機能する増幅回路32を接続して構成される。その他の構成は第1実施の形態で説明したと同様であるので、重複説明を省略する。
第8実施の形態の微小電気機械デバイス36によれば、微小電気機械素子2の前段の信号線路3にコンデンサ12を有し、後段の信号線路4にコンデンサ13と増幅回路32を有することにより、図2及び図4で説明したと同様に、信号線路3、4に高い直流電圧が印加されても微小電気機械素子2の静電破壊を防止することができる。また、コンデンサ13は、回路32と微小電気機械素子2との間に直流電流が流れることを防ぐことにより、回路と微小電気機械素子を其々の相手からの不要直流電圧印加による被害から保護する。また、同様にコンデンサ12は、微小電気機械素子2の前段のデバイスへの微小電気機械素子2からの不要直流電圧印加を遮断することができる。コンデンサ12、13のこの機能は、微小電気機械素子2として図16の1次モード振動子を用いるときに特に有用である。
図9に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第9実施の形態の概念図を示す。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス37は、微小電気機械素子2と、この微小電気機械素子2に接続された信号入力線路3及び信号出力線路4と、グランド線路5(いわゆる接地面8)とを有し、微小電気機械素子2の前後段の信号線路3、4とグランド線路5との間にそれぞれスイッチ22及び23を接続し、さらに後段の信号線路4にコンデンサ13を接続すると共に、コンデンサ13の後段の信号線路4及びグランド線路5間にバッファとして機能する増幅回路32を接続して構成される。
本実施の形態の微小電気機械デバイス37によれば、微小電気機械素子2の前段の信号線路3にスイッチ22を有し、後段の信号線路4にスイッチ23と増幅回路32とコンデンサ13とを有することにより、図2、図3及び図4で説明したと同様に、信号線路3、4に高い電圧が印加されても微小電気機械素子2の静電破壊を防止することができる。また、コンデンサ13は、回路32と微小電気機械素子2との間に直流電流が流れることを防ぐことにより、回路と微小電気機械素子を其々の相手からの不要直流電圧印加による被害から保護する。微小電気機械素子2として図16の1次モード振動子を用いるときには、特に有用である。更にまた、スイッチ23は増幅回路32を静電破壊から保護する用を成すことができる。
図10は、図3、図6、図9、図13、図14に示すシャントスイッチとなるスイッチ22、23の一例を示す。このスイッチ22、23は、加熱断線型スイッチ(いわゆるヒューズ)として構成される。すなわち、基板41上に微小電気機械素子2(図示しない)に接続された信号線路(例えばRF信号線)3、4と接地面8が形成され、この信号線路3、4と接地面8のそれぞれに一部から一体に延長する延長部42、43の先端部42a、43aが連結するように連続して形成され、さらに加熱給電配線44の先端部45が、上記両延長部42、43の連結した先端部42a、43aに連結するように連続して形成され、ここにスイッチ22、23が構成される。加熱給電配線44の先端部45、信号線路3、4及び接地面8から延長する延長部42、43の先端部42a、43aは、それぞれ連結する先端に向って幅が狭くなるように細線状に形成される。この図10の信号配線パターンはCMOSメタル配線工程により形成することができる。
この加熱断線型のスイッチ22、23は、デバイス組み立て工程、微小電気機械デバイスとしての保存、出荷及び搬送中において各先端部42a、43a、45が連結されているので、閉状態に保たれる。すなわち、信号線路3、4は接地面8に接続された状態にある。そして、使用時には、接地面8と信号線路3、4との何れか、あるいは両方を対地側にし(すなわち接地し)、加熱給電配線44に微小電気機械素子2のプルイン電圧より十分低いDC電圧を印加し、連結されている先端部42a、43aの連結されている細線部分をジュール熱で切断し、信号線路3、4と接地面8とを電気的に分離する。
スイッチ22、23を加熱断線型スイッチとして構成する他の例としては、図10において、加熱給電配線44を省略した構成とする。使用時には、接地面8と信号線路3、4との何れか、あるいは両方を接地し、レーザ加熱で連結されている先端の細線部分を切断し、信号線路と接地面とを電気的に分離する。線路、接地面の接地は、スイッチ部分の急速加熱に起因する帯電現象から微小電気機械デバイスを保護する用を成す。
図11に、本発明に係る微小電気機械デバイスの第10実施の形態を示す。図11Bは、図11Aの破壊保護用の微小電気機械共振器の要部の拡大図である。本実施の形態に係る微小電気機械デバイス51は、前述の微小電気機械素子2からなる帯域通過フィルタ本体(本例では高周波フィルタ)52を含み、フィルタ本体52の前段に信号入力線路が、その後段に信号出力線路がそれぞれ接続され、フィルタ本体52の前段の信号入力線路53にフィルタ本体52の透過帯域とは異なる共振周波数を有する微小電気機械共振器、すなわち複数の微小電気機械振動子64からなる犠牲微小振動子群55を接続し、この犠牲微小振動子群55を用いて信号入力線路53を接地面60に後述するように適当な抵抗を介して接続して構成される。犠牲微小振動子群55は、いわゆる保護回路として機能する。
犠牲微小振動子群55は、各入力電極56及び出力電極57を下部電極として、この下部電極に対向する梁58を有する微小電気機械振動子64を複数配列して形成される。各微小電気機械振動子64はその梁58を直列に接続されるように並列配置され、各微小電気機械振動子64の入力電極56を信号入力線路53に接続し、その出力電極57を接地面60に接続して構成される。図11Bに示すように、信号入力線路53と各微小電気機械振動子64の入力電極56とは適当な抵抗をもつヒューズとなる細線部分56aを介して一体に形成され、また各微小電気機械振動子64の出力電極57と接地面60とは適当な抵抗をもつヒューズとなる細線部分57aを介して一体に形成される。
フィルタ本体52を構成する微小電気機械素子2(201又は202)の梁(208又は222)と、犠牲微小振動子群55の梁58とには、それぞれフィルタ用DCバイアス給電線路61と、保護回路用DCバイアス給電線路62をそれぞれ介して同じDCバイアス電圧が印加されるようになされる。すなわち、DCバイアス給電は、不整合インピーダンス(抵抗R)を通して行う。
上記犠牲微小振動子群55は、その低周波側に近接した微小電気機械振動子64の梁58の長さを、フィルタ本体52を構成する微小電気機械振動子2(201又は202)の梁(208又は222)の長さより長く形成し、プルイン電圧を低くしてフィルタ本体52と同じDCバイアス電圧で駆動することにより、より低いRF入力で破壊されるように構成される。
第10実施の形態の微小電気機械デバイスによれば、保護回路を構成する犠牲微小振動子群55がヒューズとなる細線部分56a、57aを介して信号入力線路53及び接地面60に接続された状態にある。犠牲微小振動子群55の微小電気機械振動子64は、そのプルイン電圧がフィルタ本体52の微小電気機械振動子2(201又は202)のプルイン電圧(膠接電圧)より低いため、強RF信号が入力すると、犠牲微小電気機械振動子群55において最初に膠着起き、フィルタ本体52の破壊(フィルタ本体が膠着すること)を防ぐことができる。すなわち、信号入力線路53に強入力パルスが入力された時には、犠牲微小振動子群55の微小電気機械振動子64が先に破壊され、フィルタ本体52の破壊が阻止される。下部電極56、57と梁58の膠着が起きた場合は、強入力パルスは梁58を通じて接地側に流れ、ヒューズとなる細線部分56a、57aの何れか又は両方が発熱で切断され信号回路として復帰する。
ここで、犠牲微小振動子群55では微小電気機械振動子64が梁58を直列接続するように配置されている。このため、梁58にかかるDCバイアス電圧は、DCバイアス給電線路62から遠い位置にある梁58ほど電圧降下でDCバイアス電圧が下がる。また、梁作製工程で寸法のばらつきが生ずるため、犠牲微小振動子のすべてが同一のプルイン電圧を持つ訳ではない。従って、微小電気機械振動子64の破壊は、プルインが起きやすい微小電気機械振動子64から起こる。このため、保護回路としての機能は微小電気機械振動子64の数だけ得られる。
図12に、図5に示した微小電気機械振動子2の信号入力線路側に保護用のコンデンサ12を接続し、その信号出力線路側にバッファとして機能する増幅器32を接続してなる微小電気機械デバイス、いわゆる半導体装置の具体例の断面構造を示す。本実施の形態の微小電気機械デバイス71は、シリコン半導体基板72の一主面に選択酸化(LOCS)によるフィールド絶縁層73が形成され、フィールド絶縁層73で区画された領域にバッファとして機能するMOSトランジスタからなる増幅器74、その他の回路素子が形成される。半導体基板72上に酸化シリコン(SiO2)膜による層間絶縁膜76が形成され、層間絶縁膜76上の一部に窒化シリコンン(SiN)膜77が形成され、この窒化シリコン膜77上に入力電極205、出力電極206、梁208、配線層209による微小電気機械素子201が形成される。さらに、層間絶縁膜78、79を介して保護用のコンデンサ12が形成される。このコンデンサ12は、信号入力線路を兼ねる下部電極81と誘電体膜82と信号入力線路を兼ねる上部電極83とから形成される。増幅器74、微小電気機械素子201の梁208に繋がる配線層209は、それぞれ層間絶縁膜を貫通する導体層84を介して上部配線85に接続される。最上層は絶縁保護膜86が形成される。なお、図面では現れないが、コンデンサ12の下部電極81が微小電気機械素子201の入力電極205に接続され、微小電気機械素子201の出力電極206が信号出力線に接続される。
この微小電気機械デバイス71におけるコンデンサ12の集積化は、CMOS工程に準ずる工程を用いて形成できる。コンデンサ12の電極81、83には白金(Pt)を用い、誘電体膜82には(Ba,Sr)TiO3 を用い、Pt/(Ba,Sr)TiO3 /Ptの複合膜を形成し、この場合パターンは十分に大きく、精度も必要ないので、リフトオフ工程を用いてコンデンサ12を形成することができる。Ptの成膜はスパッタリング法、(Ba,Sr)TiO3 薄膜はCVD法、あるいはスパッタリング法で形成することができる。
微小電気機械振動子201の部分と増幅器74の部分の集積化は、通常のCMOSデバイスの標準的な工程にMEMS作製工程を付け加えることにより、例えば、(1)下部CMOSトランジスタ、局部配線の形成、(2)層間絶縁膜の形成、(3)ビアの形成(すなわち、ビアホール及び導電プラグの形成)、(4)平坦化、CMOS部分の保護膜の形成、(5)微小電気機械振動子部分の形成、(6)デバイス全体の配線、パッシブ素子の形成、パッド部分の形成、(7)微小電気機械振動子部分のエッチングによる掘り出し、フッ化水素溶液(DHF:Diluted HF)を用いた犠牲層の除去の工程を経て、形成することができる。
微小電気機械振動子部分は、例えば以下の方法に準じて形成することができる。
シリコンウェハー上に酸化シリコン薄膜(HDP膜:High Density Plasma酸化膜)と窒化シリコン膜との複合膜を成膜し、続けて導電性のある多結晶シリコン薄膜(PDAS:Phosphorus doped amorphous silicon)を成膜する。下部電極、配線層となる梁を固定する台を成す形状のレジストマスクを形成し、ドライエッチング法によりPDAS膜の不要部分を取り除き、PDAS膜で作られた下部電極、梁の固定台(配線層)を作製する。更に微小電気機械振動子を形成する領域の境界、いわゆる台座境界を形成するためのレジストマスクを形成し、ドライエッチング法により窒化シリコン膜(酸化シリコン薄膜(HDP薄膜膜)との複合膜の一部)の不要部分を取り除き、HDP膜に達する溝を形成する。形成された下部電極、溝などを酸化シリコン薄膜(HDP)で埋め戻し、化学機械研磨法(CMP)により平坦化し、下部電極、固定台(配線層)などをHDP薄膜表面に露出させる。平坦化した薄膜上に下部電極と梁の間隔に応じた犠牲層、多結晶50nmの厚さの酸化シリコン薄膜(LP−TEOS)を形成する。LP−TEOS膜に梁と固定台(配線層)とを繋ぐ貫通孔をドライエッチング法により形成する。次に、PDAS膜を所望の厚さになるまで成膜し、梁の形状をドライエッチング法により形成する。犠牲層を選択的に除去して下部電極と梁間に空間を形成して微小電気機械振動子を作製する。
上述の実施の形態の微小電気機械デバイスは、微小電気機械素子2を用いて信号フィルタ、ミキサー、共振器、及びそれらが含まれるSoCデバイスモジュール、SiPデバイスモジュール等の半導体デバイスとして構成される。
上述した本発明の実施の形態の構成を用いることにより、保存、出荷・搬送中には微小電気機械振動子部分に不要な電界が印加されることがないので、微小電気機械デバイスの荷電現象に起因する特性の保存劣化が進まない。
上述した本発明の実施の形態の構成を用いることにより、静電駆動型の微小電気機械振動子を含んで集積化されたデバイス(いわゆる微小電気機械デバイス)の組み立て工程での静電気的な破損を最小限に抑制することができる。
上述した本発明の実施の形態の構成を用いることにより、実動作時の落雷、あるいは集合アンテナ近傍の強電界などによる強信号からの微小電気機械デバイスを保護することができる。
不要なデバイス破損を最小限に食い止めることは、商品の低価格化あるいは利益確保、省資源化の実現に繋がる。商品の信頼性を上げることにより、顧客の満足を得ることができ、更には不要な修理に伴うエネルギー、時間、資源の浪費を防ぐことができる。
本発明に係る微小電気機械デバイスの第1実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第2実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第3実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第4実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第5実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第6実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第7実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第8実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る微小電気機械デバイスの第9実施の形態を示す概念図である。 本発明に係る保護用のスイッチの一例を示す要部の平面図である。 A,B 本発明に係る微小電気機械デバイスの第10実施の形態を示す概念図である。 図5の第5実施の形態の微小電気機械デバイスの一具体例を示す要部の断面図である。 図3の第3実施の形態の微小電気機械デバイスの一具体例を示す平面図である。 図3の第3実施の形態の微小電気機械デバイスの他の具体例を示す平面図である。 本発明に係る微小電気機械素子の一実施の形態を示す断面図である。 本発明に係る微小電気機械素子の他の実施の形態を示す断面図である。
符号の説明
1、11、21、31、33、34、35、36、37、51、101、106・・微小電気機械デバイス、2・・静電駆動型の微小電気機械素子、3・・信号入力線路、4・・信号出力線路、5・・グランド線路、6、7・・ダイオードによる保護回路、D1、D2・・ダイオード、8・・接地面、12、13・・保護用のコンデンサ、22、23・・保護用のスイッチ、32・・バッファとして機能する増幅器、44・・加熱給電配線、52・・フィルタ本体、53・・信号入力線路、54・・信号出力線路、55・・微小電気機械素子群、56・・入力電極、57・・出力電極、58・・梁、60・・接地面、56a,57a・・細線部分、81、83・・電極、82・・誘電体膜、74・・増幅器、102・・ローパスフィルタ回路、103・・容量、104・・直流電圧安定化回路、201、202・・静電駆動型の微小電気機械素子、203・・半導体基板、204、212・・絶縁膜、205・・入力電極、206・・出力電極、208・・梁、213・導電層、221・・出力電極、222・・梁

Claims (8)

  1. 静電駆動型の微小電気機械素子の前後段に静電破壊を阻止する保護手段が接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  2. 静電駆動型の微小電気機械素子の前後段に静電破壊を阻止する保護回路が接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  3. 静電駆動型の微小電気機械素子の前段に静電破壊を阻止する保護回路が接続され、
    前記微小電気機械素子の後段にバッファとして機能する増幅回路が接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  4. 静電駆動型の微小電気機械素子を含み、信号線路が接地された状態で出荷されるように構成されている
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  5. 静電駆動型の微小電気機械素子を含み、信号入力端子と前記微小電気機械素子の間にコンデンサが直列に接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  6. 静電破壊阻止用の保護回路、静電破壊阻止用の保護用コンデンサ、静電破壊阻止用の保護用スイッチ、微小電気機械素子の後段に接続されるバッファとして機能する増幅回路から選ばれた1つまたは複数を含む静電破壊を阻止する保護手段が、静電駆動型の微小電気機械素子の前後段に接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
  7. 前記微小電気機械素子がフィルタである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の微小電気機械デバイス。
  8. 静電駆動型の微小電気機械素子からなるフィルタを含み、
    前記フィルタの前段の信号線路にフィルタの透過帯域とは異なる共振周波数を有する微小電気機械共振器が接続され、
    前記微小電気機械共振器を介して信号線路が接地面に接続されて成る
    ことを特徴とする微小電気機械デバイス。
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