JP2006326458A - 硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】硫黄酸化物含有の排気を簡単な操作で低コストで脱硫する。
【解決手段】可溶性アルカリ性溶液で排気中のSO等の硫黄酸化物を吸収して吸収液を得る吸収工程3と、吸収液を再生させ吸収液再生液を得て硫酸を生じさせる吸収液再生工程8a,8bと、吸収液再生工程で得られた吸収液再生液を循環して吸収工程に送り込む循環工程10を含み、吸収液再生工程が、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜Aが設置され吸収液を陰極室に導入する電気透析装置、陰極室、陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜Cにより陽極側に陰イオン交換膜により隔てられた吸収液室が設置され吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置、陰極室、陽極室及び陽イオン交換膜二枚で陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置され吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置の少なくとも1つを使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は排気中のSO等の硫黄酸化物を除去する脱硫方法に関し、特に湿式脱硫方法及び当該方法に使用される脱硫装置に関するものである。
各種産業と生活から排出されたガスの中には、SO等の硫黄酸化物がたくさん含まれ、例えば硫黄分の多い石炭、重油などの燃料が燃焼するとき、SO等の硫黄酸化物が大量発生する。それを除去せずに直接大気に放出すると酸性雨となって、環境を汚染することになる。特に石炭を主なエネルギー源とする国家では二酸化硫の排出量がさらに多いから、排気中の硫化物を脱除しなければならない。
いままでの脱硫技術を総合的に見れば、世界中において脱硫技術がすでに200種類余り開発され、20種以上が実際応用されるようになった。しかし、燃焼後に脱硫する方法すなわち排煙脱硫(すなわちFGD)は多方面の優位性を持つので、現在唯一の大規模な商業的に応用される脱硫方式となっている。
排煙脱硫技術の中で、湿式法は世界的な脱硫市場の85%占めている。そして湿式カルシウム方法が湿式法の約80%を占めている。湿式カルシウム方法は、技術的に成熟しており、適用範囲が広く、脱硫効率と脱硫剤の利用率も比較的高いといった優れた特点を持っているが、設備投資が多額で、運転費用も高く、設備に垢がつきやすいという欠点がある。また、工程の運転中生成した石膏は、資源として利用できるが、質や需要量などが原因で充分に使用できないので、そのまま廃棄物として棄てられているケースも少なくない。
20世紀の70年代開発されたナトリウム・カルシウム法は、垢の形成を防止できるが、システムの中におけるナトリウム・カルシウムという二種類の物質を分離する過程は、プロセスや設備を複雑にし、ナトリウムを消耗するのでコストも高い。
その後開発された亜硫酸ナトリウム循環方法(Wellman−Lordナトリウム方法)カルシウム法のように垢が付くという問題がなく、そしてナトリウム吸収液も循環使用できる。しかし、加熱により吸収液を再生することから、エネルギーの消費が大きく、NaSOを部分的に取り除く必要であるため、運転費用も高い。
近年、例えば、海水脱硫方法、CFB方法、NID方法、電子ビーム方法などの新しい方法が現れてきた。しかし、これらの新方法はそれぞれの条件の制限によって実際に応用された事例は多くなく、広い普及的応用技術になっていない。また、バイポーラ膜を用いた電気分解方法も検討されたが、設備費用が高く、安定性に欠けるといった原因から、実用技術となっていない。
また、他の技術の実験もある、例えば、中国の学会誌「湿法冶金」第21巻第4期(2002年12月)と「環境工程」第21巻第2期(2003年4月)という雑誌に発表したガス中の硫黄酸化物を脱除する方法は、すなわち、電気透析法による方法において電気透析装置の出口で、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素塩などを回収してさらにガス精錬、冷却、結晶等の方法にて亜硫酸を分解して生成した二酸化硫黄を製品として回収するものである。それとともに硫酸ナトリウムなどを生成する。だが、これらの方法は簡単なプロセスをもって硫酸の生成物ができるのではなく、複雑なプロセスを通してSOをSOの製品とNaSOにするのである。同時にフロー工程が長いし、操作が複雑で、コストも高いので、実用面において広く使用するのは困難である。
中国の発明専利特許申請(出願番号00130851.3)において、硫酸ナトリウムと硫酸水素ナトリウムとの電解を行う方法を発表された。その中に電解槽において陰イオン交換膜を採用している。当該方法はNaSOなどを分離の対象としている。しかし、SOなどの硫黄酸化物を吸収した吸収液に、硫酸或いは硫酸塩が主にあるのではなく、主に亜硫酸或いは亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩が含有している。当該方法でSOなどの硫黄酸化物を吸収した吸収液を処理するには必ず吸収液に対してさらにSOを硫酸或いは硫酸塩に酸化させなければならない。
従来の脱硫技術を全面的に見たら脱硫方法は数多くあるが、共通の問題はコストが高いので、汚染防止について企業に重い負荷を加えるだけでなく、脱硫工程の実施にも制限をもたらす。このような事情から大気汚染防止のために、コストが安く、容易に資源化できる脱硫方法及び脱硫装置が必要とされている。
本発明は、現有技術の高コストの問題を解決するためになされたもので、硫黄酸化物が含まれるガスに対して簡単な操作でコストが安い脱硫方法及び装置を提供するものである。
(1)硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法であって、可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSO等の硫黄酸化物を吸収し、吸収液を得る吸収工程と、吸収液を再生させて吸収液再生液を得るとともに、硫酸を生じさせる吸収液再生工程と、吸収液再生工程から得られた吸収液再生液を循環して吸収工程に送り込む循環工程と、を含むフロー工程を有し、
前記吸収液再生工程が、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜が設置され、吸収液を陰極室に導入する電気透析装置、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てられた吸収液室が設置され、吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置され、吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置中の少なくとも1つ、又はこれらの電気透析装置を直列又は並列又はその組み合わせに配置して使用して実施され、前記電気透析装置を直列にする時は上流の電気透析装置により再生された吸収液再生液を下流の電気透析装置の吸収液の入口に導入させる。
(2)前記吸収液再生工程から直接硫酸を回収する。
(3)前記吸収液再生工程により得られた硫酸は石炭及び他の固体燃料が燃焼するとき発生した灰分と混合される。
(4)前記吸収液再生工程により得られた硫酸は海水と反応させられて中和させられる。
(5)吸収液再生工程から排出された、陰極循環液を含まない吸収液再生液のpHが5.0〜7.0である。
(6)前記吸収工程で使用される可溶性アルカリ溶液のpHが7.0〜8.5に制御できる。
(7)吸収工程の操作は排気の発生に応じて行うが、吸収液再生工程が電力が安価な夜間に行う。
(8)前記吸収工程から生じる吸収液がまず吸収液貯蔵タンクに入ってから、吸収液再生工程に送り込まれ、前記吸収液再生工程から排出された吸収液再生液がまず吸収液再生液貯蔵タンクに入ってから、吸収工程に循環させられる。
(9)前記吸収液再生工程において水素も発生し、この水素をボイラーの燃料や他の用途として使用される。
(10)前記吸収液再生工程において電気透析装置の槽電圧が2.8〜3.6 Vで、電流密度が20〜40kA/mである。
(11)硫酸化物を含む排気の脱硫装置であって、可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSOなどの硫黄酸化物を吸収し、吸収液を生じさせて、出口から排出する吸収装置と、吸収液を再生して再生液を得る吸収液再生装置と、吸収液再生装置から得られた吸収液再生液を循環して吸収装置に送り込む循環装置と、を含み、
前記吸収液再生装置が、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜が設けられ、その中の陰極室に吸収液の入口と吸収液再生液の出口が備えてあり、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てられた吸収液室が設置され、その中の吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置され、その中に吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置の少なくとも1つを直列又は並列に配置して使用して実施され、前記電気透析装置を直列にする時には上流の電気透析装置により再生された吸収液再生液の出口側は下流の電気透析装置の吸収液の入口と連通している。
(12)前記吸収液再生装置から直接硫酸を回収する装置を含んでいる。
(13)吸収工程から生じた吸収液を貯蔵する富液タンクと、前記吸収液再生装置から排出された吸収液再生液を貯蔵するタンクとを含み、前記富液貯蔵タンクと再生液貯蔵タンクとの容積がそれぞれ少なくとも、含硫ガスの硫黄を昼夜24時間で除去するため必要な吸収液の総体積の半分以上となっている。
(14)前記電気透析装置の構造において二端の電極板のほか、中間に位置する他の電極板の両面がそれぞれ違う2個の透析室に臨み、その2個の透析室は同じ作用を有する電極室である。
(15)前記電気透析装置の構造において陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜とは、0.5mol/lのNaClを液体とする条件の下でその抵抗値が0.3〜10Ω/cmである。
上述したように本発明の実施の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法及び脱硫装置においては、次のような効果を奏する。
(1)SOを吸収した吸収液から直接硫酸が得られ、しかも、吸収液を再生させてから循環して利用することができる。
(2)電気透析操作と吸収操作とも高効率でできる。その吸収液のpHの範囲が4.0〜8.0となり、特に4.5〜7.6が最適範囲となっている。
(3)ユニットの組み合わせにより吸収液(吸収液中間液を含める。)がpH5.8以下の条件で電気透析分離でき、電流の有効率を高めることができる。同時に吸収塔に入った吸収液再生液のpHを7.3以上にすることができ、再生分離と吸収操作を高効率の下で行い、安価なコストで運用するための基礎が定まる。
(4)電気費が安価な夜間に再生吸収液に電気透析をすると、運用コストを大幅に下げることができる。
(5)一極二室の電気透析装置の構造を提供することにより、電極の数量を減少させ、装置の投資金額を低くすることができる。
(6)電気透析装置により得られた硫酸は希硫酸として資源化できるほかに、得られた硫酸の濃度が低くてそのままで直接希硫酸として資源化できない場合には、濃縮処理工程とか灰分との混合処理工程とかに使用できる。
(7)イオン交換膜及び槽電圧と電流密度を採用することにより、低電圧、低コスト、高効率の脱硫の再生操作を行うことができる。
本発明の実施の形態は、硫黄酸化物が含まれる排出ガスへの脱硫方法である。本実施の形態は硫黄酸化物が含まれる排出ガスへの脱硫方法を提供し、少なくとも次のような(1)〜(3)のフロー工程を含む。
(1)吸収工程 可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSO等の硫黄酸化物を吸収し、吸収液を生成すること。
(2)吸収液再生工程 次の方法(a)〜(b)の一つ或いはその組み合わせを選択し、吸収液を再生させて吸収液再生液が得られるとともに、硫酸が生ずる。
(a)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜とが設置されている電気透析装置を採用し、吸収液を陰極室に導入する。
(b)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てる吸収液室とが設置されている電気透析装置を採用し、吸収液を吸収液室に導入する。
(c)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室とが設置されている電気透析装置を採用し、吸収液を吸収液室に導入する。
なお、前に述べた各種方法の組み合わせには電気透析装置の直列や並列が含まれる。直列に配置する時は上流の電気透析装置により再生した吸収液再生液を下流の電気透析装置の吸収液の入口に入れる。
(3)循環工程−吸収液再生工程から得られた吸収液再生液を循環して吸収工程に送り込む。
本発明の実施の他の形態は、硫黄酸化物を含有する排出ガスの脱硫装置である。本発明の実施の形態は硫黄酸化物が含まれる排出ガスの脱硫装置を提供し、少なくとも次のような(1)〜(3)の装置を含める。
(1)吸収装置 可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSOなどの硫黄酸化物を吸収し、吸収液を生じさせて、出口から排出する装置である。
(2)吸収液再生装置 前に述べたような吸収液を再生して再生液を得る吸収液再生装置については、次の装置(a)〜(b)の一つ或いはその組み合わせを選択すること。
(a)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜を備える電気透析装置。その中の陰極室に吸収液の入口と吸収液再生液の出口側とが備えてあり、その入り口は吸収装置の出口側と連通している。その陰極室はまた吸収液室として働く。
(b)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。その中の吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口側が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している。
(c)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。その中の吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口側が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している。
なお、前に述べた各種装置の組み合せについては、電気透析装置の直列や並列が含まれる。直列に配置する時は上流の電気透析装置により再生した吸収液再生液の出口側は下流の電気透析装置の吸収液の入口と連通する。
(3)循環装置 吸収液再生装置より得られた吸収液再生液を循環して吸収装置に送るのに使われる。
次に、本発明の実施の形態に係る脱硫方法及び脱硫装置のさらに具体的な形態について説明する。
本発明の実施の形態は含硫酸化物への脱硫方法を提供するものである。次の主なプロセスからなる。すなわち、可溶性アルカリ性溶液をもってガスのSOなどの硫黄酸化物(以下、SOと略す。)を吸収して吸収液を生ずる吸収工程であり、電気透析プロセスを通じて吸収工程から得られた吸収液中の硫黄酸化物を除去(実際の実施では、部分的な除去も含めるが、ここでは除去と総称する。)する吸収液再生工程であり、吸収液再生工程から得られた、硫黄酸化物を除去した吸収液再生液を循環して、排気中のSOを除去する吸収液循環工程である。
本発明の実施の形態において、上述した方法には吸収液再生工程から直接硫酸を回収するものも含まれている。
本発明の実施の形態において、上述した方法には回収した硫酸を、石炭及び固体燃料が燃焼する時発生した灰分と混合するものも含まれている。石炭などの固体燃料に大量の無機鉱物質が含まれるので、燃焼した後大量の灰が残る。その燃焼後残った灰分(ここでは、下に落ちた灰及び飛びちった灰を灰分と総称する。)、特に飛び散ったり空中に浮遊している粉末灰や微粒状灰は、処理や処置がしにくいことがよくある。それに灰分に含まれた大量の金属成分、例えばカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄などが含まれている。もしそれらを本発明の実施の形態に係る方法により得られた硫酸と反応させたら、溶解しにくい固体になって処置しやすくなる。また、規模が小さいとか硫酸を必要とする企業に遠いとかいう事情から脱硫設備については硫酸の再利用に不便な場合において、脱硫して得られた硫酸と灰分を混合し固体化して灰分の性状を変化させれば、処理と処置がしやすくなると同時に、硫酸の処理方法の一つとして二次汚染が生じなくすむ。
本発明の実施の形態において、上述した方法には回収した硫酸と海水とを中和させる中和反応も含まれる。排気の発生する設施が硫酸の使用者から遠い場合で、かつ、燃料中の灰分も少ない場合において、もし海に近いなら、硫酸と海水を混合して、海水の中の金属イオンを利用して硫酸を中和して、硫酸の無害化の処置ができ、同時に硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウムなどが作られる。
本発明の実施の形態において、上述した方法には吸収液再生工程において排出する吸収液再生液(陰極循環液が含まれない。)のpHを制御することも含まれている。そのpHは一般には5.0〜7.0で、好ましくは5.2〜6.0、更に好ましくは5.3〜5.8である。
本発明の実施の形態において、上述した方法には吸収工程において可溶性アルカリ性溶液のpHを制御することも含まれている。そのpHは一般には7.0〜8.5で、好ましくは7.2〜7.8、更に好ましくは7.3〜7.6である。
本発明の実施の形態に係る方法では、吸収工程における主な反応は亜硫酸塩と二酸化硫黄とが反応して亜硫酸水素塩となることである。本発明の実施の形態においては、吸収の効果と効率を向上させるために吸収操作において吸収装置に入る吸収液のpHが比較的高い(7.0以上)、かつ吸収装置から排出する吸収液のpHがあまり低くない(4.0以上)ことが好ましい。従って、電気透析の中でpHの比較的低い吸収液をpHの比較的高い溶液に再生しなければならない。再生の過程で亜硫酸水素イオンと亜硫酸イオンが透析され、pHの向上により亜硫酸水素イオンが亜硫酸イオンに転化することである。このように、亜硫酸水素塩と亜硫酸塩との転化は脱硫の吸収と再生循環を構成する。溶液中の亜硫酸水素基(イオン)と亜硫酸基(イオン)の割合がpH値により決められるので、pHが高いならその割合は下がる。吸収装置の中に吸収液の吸収効果が向上できるが、電気透析の電流の有効率(単位電気量をもって透析する硫黄の量)が下がる。さもないと、pHが低くなれば吸収液における亜硫酸水素基(イオン)と亜硫酸基(イオン)の割合は高くなる。電気透析の電流の有効率は高まる可能性があるけれども、吸収液は吸収装置においての吸収効果が下がる。したがって、電気透析装置に入った吸収液富液のpHが4.0以上であり、それに電気透析装置から出る吸収液(陰極循環液を含まれない)のpHが7.0以下であるという条件で作業をすれば、その電気透析の再生と吸収の効率とも比較的良いことである。吸収装置から排出した吸収液つまり電気透析装置に入る吸収液富液のpHが4.4以上であり、電気透析装置から出る吸収液(陰極循環液を含まれない)のpHが6.5以下であるという条件で作業をしたほうが更によい。上述した亜硫酸基(イオン)、亜硫酸水素基(イオン)などという主なイオンが移動する同時に、他の同性イオン、例えば水酸化基(イオン)なども移動するから、電気透析において電流有効率が下がらないように、分離すべき溶液のpHはあまり高くないほうが望ましい。
また、本発明の実施の形態に係る含硫酸化物ガスの脱硫方法をもって吸収液の再生をする結果、吸収液および吸収液の中間液(電気透析装置の入り口と出口側との間の吸収液は後述する図面に示す4eのように)がpH6.5以下(好ましい条件ではpH6.0以下で作業できる)で操作ができるし、必要とする電気量が減少できるし、吸収液を再生できるため、吸収操作の要求に適合する吸収液再生液が得られ、硫酸が得られることにより、脱硫の低コストを可能にできる。
本発明の実施の形態において、上述した方法には吸収工程の操作は煙(排気)の発生の同時にするが、吸収液再生工程は電気使用量の少ない夜間にするということも含まれる。
本発明の実施の形態では、再生液貯蔵タンクからの吸収液が二酸化硫黄を吸収してから吸収液富液貯蔵タンクに保存される。電気透析により電気費の安い夜間に吸収液再生をするが、富液貯蔵タンクの富液を再生してから吸収液再生液(貧液)貯蔵タンクに保存される。当該脱硫工程の操作費用はおもに電気透析の電力消耗によるのであるから、このように直ちに吸収し、暫らく後に再生すれば、安価な夜間電力を利用して吸収液の再生と硫酸の回収ができるし、大幅にコストを低減できる。発電所にとっては、夜間の電力を利用するのは更に有利である。当該脱硫方法における吸収工程と再生工程を分けることができるという特徴は、夜間の電力を利用する基礎となっている。上に述べた夜間の電力の利用については、あらゆる再生作業がみな夜間にされるに限らず、つまりすべての再生作業も夜間にできるし、主な操作も夜間にできるし、またできるだけ夜間電力の他の操作の組み合わせも利用できる。もちろん再生操作は昼間にされてもよい。したがって、本発明の実施の形態において吸収工程からの吸収液はまず吸収液貯蔵タンクに貯蔵されて、それから吸収液再生工程に送られることを含まれている。吸収液再生工程から出た吸収液再生液をまず吸収液再生液貯蔵タンクに送り込んでから、吸収工程に循環することも含まれている。
本発明方法の実施の形態において、吸収液再生工程で、電気透析装置の槽電圧(となりの陰極と陽極の間の電圧)が2.8〜3.6Vであり、電流密度が20〜40kA/mである。このように、電気透析速度も保証すれば、比較的高い電流効率も持っている。
本発明方法の実施の形態において、吸収液再生工程で水素も発生する。その水素はボイラー燃料として使ったり他の用途として使ったりできる。吸収液再生と同時に大量の水素が発生するから、それを圧縮してから利用したら、良質の水素の資源となる。例えば、水素動力自動車、水素電池、石化工場の水素添加、合成アンモニア、水素切断など及び水素を原料とか燃料とかの用途に用いることができ、ボイラー燃料として現地で使用できる。
実際の操作においては本発明の実施の形態に係る方法には、他の工程例えば予めろ過、液体の補充などという工程も含まれている。排煙の中に粉塵がたくさんある場合には、排気空気の除塵なども含まれている。
また、吸収液が二酸化硫黄を吸収すると同時に、煙中の残留酸素も吸収液と接して溶解する。そうして亜硫酸基(イオン)と亜硫酸水素基(イオン)を酸化させて、硫酸となる。したがって、実際の操作においては電気透析過程で電流有効率が下降しないように、酸化抑制剤を添加して亜硫酸基(イオン)の酸化を抑制する。
本発明の実施の形態に係る方法においては、電気透析をもって、硫黄酸化物を硫酸に転化して資源化できる。同時に再生したあとの吸収液を循環して再利用できる。それに、本発明の実施の形態に係る方法を通じて、SOを含有するガスから、NaイオンやKイオンやNHイオンなど可溶性のアルカリ性溶液をもってSOを吸収するので、沈殿物の生成を避けて装置の詰まりを防止することができる。また、可溶性のアルカリ性溶液がSOを吸収する過程の操作は簡単で設備の投資費用も安い。アルカリ性溶液の陽イオンを循環利用する同時に、硫黄酸化物を硫酸に転化して、資源化を実現し、低コストで脱硫にすることができる。
上述した可溶性アルカリ性溶液については、NaイオンやKイオンやNHイオンなどを含む高溶解度のアルカリ性溶液も使用できるし、もちろんCaやMg等を含有する低溶解度の微量溶解できる難溶性アルカリ性溶液も使用できる。具体的に言えば、上述した金属イオンの亜硫酸塩や亜硫酸水素塩、或いはそれらの混合物の溶液を使用できるが、運用する初期にはNaやKのアルカリ、またはNaやKの炭酸塩、及び炭酸水塩を加入してもよい。実際の操作において、アルカリ性溶液として単一のものを使用してもよいし、その混合液を使用してもよい。その中、NaイオンやKイオンは揮発しにくいので、最適である。コストを安くするには、安いNa系の溶液を使用することが望ましい。アルカリ性溶液の濃度については別の制限がなく、飽和状態にならなければ、吸収容量の要求にかなえばよい。また、電気透析という用語は、電場の作用によりイオン交換膜が選択的にあるイオンを通過させて、この処理過程の中において電極の表面で電解反応が発生する、つまり電解現象が発生するという意味である。しかし、本明細書の中では簡単明瞭に述べるために、この電解現象を含める過程全部を電気透析と称して表現する。
本発明の実施の形態に係る硫酸化物を含むガスの脱硫方法を採用するにより、吸収液再生フロー工程において直接硫酸が回収できるため、SOの低コストでの資源化、吸収液の低コストでの再生を可能にする。具体的に言えば、本発明においては、電気透析装置の出口側で硫酸溶液が得られることにより、プロセスが簡単になり、設備の数量が減少できるため、大幅にコストを下げることができる。
本発明の実施の形態において、硫酸溶液は陽極室で酸化により透析してきた亜硫酸水素基(イオン)、亜硫酸基(イオン)が硫酸になって生成するのである。硫酸溶液とは、その中に水のほかの主な成分は硫酸であり、例えば60%以上の成分は硫酸である。もし酸化されない亜硫酸基(イオン)や亜硫酸水素基(イオン)がまだあったら、空気を送り込むことを通じてそれを容易に酸化させ、硫酸にできる。また、亜硫酸基(イオン)や亜硫酸水素基(イオン)の酸化に必要な電圧は水の分解より低いので、低電圧のもとで操作でき、コストが下がる。また、電気透析に使う電源は直流なので、電気透析の要求にかなえる条件の下で、電圧が低ければ低いほどエネルギー消耗が減少でき、運用コストも低減できる。
本発明の実施の形態に係る方法の中においては、吸収液再生フロー工程に次の方式(装置)の一つまたはその組み合わせを用いて実施する。
(1)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室とを隔てる陰イオン交換膜が設置されている電気透析装置。そして吸収液を陰極室に導入する。
(2)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。そして吸収液を吸収液室に導入する。
(3)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。そして吸収液を吸収液室に導入する。
また、これらの各種装置(方法)の組み合わせには電気透析装置の直列や並列が含まれる。直列に配置する時は上流の電気透析装置により再生した吸収液再生液を下流の電気透析装置の吸収液の入口に入らせる。
本発明の実施の形態の他のものは、硫黄酸化物を含有するガスの脱硫装置である。その中には次の装置が含まれる。
(1)吸収装置 可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSOなどの含硫酸化物を吸収して、吸収液を発生させ、それを出口側から排出する装置。
(2)吸収液再生装置 上述した吸収液より再生して再生液を得る装置であり、吸収液再生装置については、次の一つ或いはその組み合わせが選択される。
(a)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜が設置されている電気透析装置。その中の陰極室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口側が設置されている。その入口は吸収装置の出口側と連通している。
(b)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。その中の吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口側が設置される。その入り口は吸収装置の出口側と連通している。
(c)陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置されている電気透析装置。その中に吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口側が設置されている。その入り口は吸収装置の出口側と連通している。
上述した各種方法の組み合せについては、電気透析装置を直列や並列にする場合が含まれる。直列に配置する時は上流の電気透析装置により再生した吸収液再生液の出口側は下流の電気透析装置の吸収液の入口と連通している。
(3)循環装置 吸収液再生装置より再生して得られた吸収液再生液を循環して吸収装置に送るのに使う。
本発明の実施の形態に係る装置の一つにおいて、前記設備には吸収液再生装置より直接硫酸を回収する装置も含まれる。
本発明の実施の形態に係る装置の一つにおいて、前記設備には吸収工程で発生した吸収液を保存する富液貯蔵タンクや、吸収液再生装置から排出した吸収液の再生液を保存する再生液貯蔵タンクも含まれる。当該富液貯蔵タンクと再生液貯蔵タンクの容積はそれぞれ少なくとも、一日(24時間)に発生する含硫ガスの中の硫黄を除去するのに必要な吸収液の総体積の半分以上となる。
本発明の実施の形態に係る装置の一つでは、前記電気透析装置の構造においては二端の電極板のほか、他の電極板の両面がそれぞれ違う2個の透析室にあるが、その2個の透析室は同じ作用(効能)の電極室である。
本発明の実施の形態に係る装置の一つにおいて、前記電気透析装置の構造に陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜とも、0.5mol/lのNaClを液体とする条件の下でその抵抗値が普通0.3〜10Ω/cmで、好ましくは1.0〜8.0Ω/cmで、更に好ましくは2.0〜5.0Ω/cmである。その要求に適うイオン交換膜をもって低い槽電圧のもとで電気透析分離をして、運用コストが低減できる。
本発明の実施の形態に係る装置を使用すれば、吸収装置において吸収液をもって排気からSOを吸収液に移動できて、ガスを脱硫する目的を達成する。吸収液再生装置においては電気透析装置をもって硫黄酸化物を硫酸として回収をして、その資源化を実現できる。そして、硫黄酸化物を除去した吸収液は再生したあとの吸収液として循環再利用できる。つまり資源を回収すると同時に、吸収液を再生させることができる。また、回収した硫酸を保存する硫酸貯蔵タンクを通じて、回収した硫酸は電気透析の陽極の循環液として循環使用でき、順調に操作できるだけではなく、再生した資源の一時の保存容器となる。吸収液の富液貯蔵タンク及び再生液貯蔵タンクが設置されることと、この2個の貯蔵タンクの容量の大きさが選定されることによって、排気の発生と同時に吸収操作ができるようになる。よって電気透析操作は電気料金の安い夜間に行え、大幅に運用コストが低減できる。つまり直ちに吸収し、その後に再生するようになる。富液貯蔵タンクの容積とは、その総容積を指すのであり、貯蔵タンクは一つでもいくつかの組み合わせでもよい。同じように再生液貯蔵タンクの容積もそれぞれ総容積を指し、一つの貯蔵タンク或いはいくつかの貯蔵タンクの組み合わせでもよい。一日(24時間)に発生する含硫ガスの中の硫黄分を除去するのに必要な吸収液の総量の三分の二以上となったほうがよい。このようにして夜間に再生吸収液に必要な吸収液の量を充分に保存できる。富液貯蔵タンクと再生液貯蔵タンクとの総容積はまったく同じでもやや違ってもよい。この二種類の液体貯蔵タンクが設置されることによって、吸収操作と電気透析操作の負荷の変化に適応できるようになる。そうして、よく整合できるための条件を提供している。吸収液の富液貯蔵タンクは単独に設置しても、吸収装置の下部に設置してもよい。
実際操作においては、他の設備、例えば、予め濾過、液体補充などの装置も持ってもよい。また、ガスの中に粉塵がたくさんある場合には、気体の粉塵を除去するなどの設備、例えばサイクロン集塵、バグフィルタ除塵、静電気集塵、湿式除塵などの設備も設けてもよい。実際の運用中においては、他の組み合せる装置、例えば、ポンプやパイプもまた必要であるが、このような装置は本発明の通常の知識を有する技術者が熟知するものであるから、ここで詳述する必要はない。
ガス中に含有する固体浮遊粒子が吸収液に入って電気透析装置に入ると、電気透析膜の表面に付着して、膜の効率を低下させる可能性がある。したがって、ガスの中に固体浮遊粒子を含有する場合には、予め濾過するために、吸収装置の液体出口側と電気透析装置の入口との間、溶液濾過装置を設けることが好ましい。濾過装置は単独で備えても、吸収液の富液貯蔵タンクに濾過機構を設けた装置であってもよい。一般に言えば、単独なら、詰まった時に清掃操作に便利である。しかも、交替に使用したり清掃したりするためには、濾過器を並列に2個設けられることが好ましい。
上述した本発明の実施の形態に係る設備の中の電気透析装置には、陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室、及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜を設け、吸収装置から排出した吸収液を陰極室に導入する。この電気透析装置は2個の室からなる構造であり、かつ、電気透析のイオン膜の数量が最少に減少される。これにより、設備の投資を下げることができるだけでなく、操作電圧が下がられ、運用コストも下げられる。
イオン交換膜は水素イオンと水酸基(イオン)をほとんど生じず、ただ選択的にイオンを通過させるものである。このような特性はHイオンとOHイオンを生じる双極膜(バイポーラ膜)と違うものである。すなわち、本発明の実施の形態に使用する膜は双極膜(バイポーラ膜)ではなく、イオン交換膜である。実際の作用おいて、本発明の実施の形態の使用要求に適合さえできれば、市販の製品を使用してもよい。
本発明の実施の形態の一つとして、電気透析装置には陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室、及び陰極側の陽イオン交換膜、陽極側の陰イオン交換膜により仕切られた吸収液室が設けてある。吸収装置から得られた吸収液をこの吸収液室に導入する。この実施の形態の方式においては、吸収液の中の亜硫酸系の陰イオンが陰イオン交換膜を通過して陽極室に入り込んで、最終的に硫酸資源として回収される。ナトリウムイオンなどの陽イオンが陽イオン交換膜を通過して陰極室に入り込んで吸収液として循環使用される。吸収液室を通過する液体は電気透析により処理された後に、他の電気透析ユニットに入って続いて処理されてもよい。
本発明の実施の形態の一つとして、電気透析装置には陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室、及びこれらの陰極室と陽極室を隔てた二枚の陽イオン交換膜で仕切られた吸収液室が設けてある。吸収装置から得られた吸収液をその吸収液室に導入して、吸収液室から出た液体を次の電気透析ユニットに送り込んで分離する。この実施の形態において、ナトリウムイオンなどの陽イオンが陽イオン交換膜を通過して、陰極室に入り込んで、アルカリ性の強い溶液が生じる。それを吸収液として循環使用する。普通硫酸を陽極室の陽極液とするので、硫酸の水素イオンが陽イオン交換膜を通過して吸収液室の溶液に入り込んで、この溶液のpHを下げ、亜硫酸イオンが亜硫酸水素イオンへ変化して、次の電気透析ユニットに導入された後に、亜硫酸水素イオンを分離する。そして電流を流して主に亜硫酸水素イオンを分離する。すると電流の有効率を向上する。吸収液室のナトリウムなどの陽イオンが陰極室に入った後、亜硫酸基(イオン)を亜硫酸水素基(イオン)に更に多く転化するのを促して、再生液の吸収能力を高めることができる。一般的にこのような電気透析ユニットが他の電気透析ユニットと組み合って使用するのは、吸収液のpHを低くし、溶液中の亜硫酸水素基(イオン)の割合を上げるためである。電気透析電流の有効率を向上する目的にある。
上述した三室型の電気透析ユニットの陰極室の液体は再生液タンクから抽出し循環する(本明細書中で記載した陰極循環液となる。)方式を使用しても、他の方式を使用してもよい。どちらとも出口側の溶液のpH値が上がる。再生液タンクに入った後、タンクの溶液のpH値を上げる。
電気透析装置の陽極に生じた酸化物がイオン交換膜を損害する可能性があるため、電気透析装置の陽極側に別の1枚の隔離膜を加え、陽極に生じた酸化物に酸化されないようにもとの膜を護り、性能の低下や寿命の短縮を防止する。他の膜及び液体の流れの方向などはもとの方式と同じである。
本発明の実施の形態に係る方式では、電気透析装置の構造においては両端の電極板のほかに、他の電極板の両面が別々2個の透析室にあるが、その2個の透析室は同じ効能の電極室である。後述する図6に示すように、一枚の陽極電極板は同時に2個の陽極室で陽極として働き、一枚の陰極電極板は同時に2個の陰極室で陰極として働く。これにより、電極の数量が減少でき、設備の投資金額を低減できる。通常、吸収液の再生程度を保証するためにいくつかの電気透析ユニットを組み合わせることもできる。これにより、電極の数量の減少、コストの低減のために電気透析装置はこのような一極二室の方式(例えば、本発明の実施の形態に係る電気透析装置の後述において図示するような電気透析ユニットは、簡単のためだけで、実際の装置にはこのような一極二室方式がよく使われる。)をよく使用する。電極の材料については、電気透析の要求に適合さえすれば充分であり、他の面に他の要求条件はない。通常、陰極にはステンレス、チタニウムなどを採用し、陽極には金属基材に白金または、イリジウムやルテニウムなどの希有金属をめっきしたものを採用する。イオン交換膜については、アルカリや酸に強い材質が望ましい。
本発明の実施の形態に係る脱硫方法においては、二酸化硫黄というガスから除塵装置をもって粉塵などの固体粒子を除去した後、吸収装置の底から吸収装置に入り込んで、吸収装置の上から吹き込んだ吸収液と逆に流れながら接触すると、ガス中の二酸化硫黄が吸収液の中の亜硫酸ナトリウムと反応して、液体になる。二酸化硫を除去したガスは吸収装置の頂から放出し、大気に放出したり、他の処理を行ったりする。二酸化硫黄などの硫黄酸化物を吸収した吸収液は吸収装置の底から排出され、吸収液の富液貯蔵タンクに保存して、ポンプを通じて電気透析装置に送り込まれる。または、吸収液の富液貯蔵タンクを経ないで、直接電気透析装置に送り込まれる。電気透析装置において、電場の作用でイオン交換膜などの隔膜を利用して亜硫酸系のイオンと硫酸系のイオンが吸収液から分離されて硫酸溶液が硫酸貯蔵タンクに流れる。硫酸タンクの中の硫酸は陽極液として電気透析装置の陽極室でポンプによって循環し、しかも濃度が高められる。その中の一部分の硫酸は製品として使用され、他の処理(例えば濃縮の処理)をしてもよい。もう一方、亜硫酸系イオンと硫酸系の陰イオンを除去した後、吸収液が再生される。再生液のpHが高くなり、自由に選択した電気透析装置から吸収液再生液貯蔵タンクに送り込まれ、再生液貯蔵タンクの内の吸収液はポンプを通じて、吸収装置の上からシャワーして硫黄酸化物の吸収に使用される。或いは、吸収液再生液貯蔵タンクを経ないで、直接ポンプを通じて、吸収装置の上からシャワーして硫黄酸化物の吸収に使用される。こうすると、SOを吸収した吸収液は電気透析によって再生され、再び吸収装置に送り込まれて、循環して使用される。電気透析によって回収した亜硫酸水素基(イオン)と亜硫酸基(イオン)は陽極で酸化され、硫酸が生成され、資源として回収されて再利用できる。
上述したように本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含有するガスの脱硫方法及び脱硫装置は、次のような効果を奏する。
(1)本発明の実施の形態に係る方法と装置を使用すれば、SOを吸収した吸収液から直接硫酸が得られ、しかも、吸収液を再生させてから循環して利用することができる。
(2)本発明の実施の形態では、電気透析操作と吸収操作とも高効率でできる。その吸収液のpHの範囲が4.0〜8.0となり、特に4.5〜7.6が最適範囲となっている。
(3)本発明の実施の形態に係る電気透析装置においては、ユニットの組み合わせにより吸収液(吸収液中間液を含める。)がpH5.8以下の条件で電気透析分離でき、電流の有効率を高めることができる。同時に吸収塔に入った吸収液再生液のpHを7.3以上にすることができ、再生分離と吸収操作を高効率の下で行い、安価なコストで運用するための基礎が定まる。
(4)本発明の実施の形態では、電気費が安価な夜間に再生吸収液に電気透析をすると、運用コストを大幅に下げることができる。
(5)本発明の実施の形態では、一極二室の電気透析装置の構造を提供することにより、電極の数量を減少させ、装置の投資金額を低くすることができる。
(6)本発明の実施の形態では、電気透析装置により得られた硫酸は希硫酸として資源化できるほかに、得られた硫酸の濃度が低くてそのままで直接希硫酸として資源化できない場合には、濃縮処理工程とか灰分との混合処理工程とかに使用できる。
(7)本発明の実施の形態では、イオン交換膜及び槽電圧と電流密度を採用することにより、低電圧、低コスト、高効率の脱硫の再生操作を行うことができる。
図1に示すフロー工程図は本発明の脱硫方法の実施例の一つである。石炭を燃料として発電する場合、発生した排気1(SO含量5.7g/m)が除塵器2に入り、旋風除塵器或いは布袋除塵装置を経てから、吸収装置3の底から導入され、吸収装置の上からシャワーされた吸収液4a(亜硫酸ナトリウムと亜硫酸水ナトリウムの混合液で、そのpH7.5〜7.6で、ナトリウムイオンの濃度が5.1モル濃度である。)と逆に移動しながら接触し、ガス中の二酸化硫黄などの硫黄酸化物は吸収液の中の亜硫酸ナトリウムと反応して、亜硫酸水素ナトリウムになり吸収液に転移する。SOを除去した硫黄酸化物のガス(SOの含量が0.57g/m)は吸収装置3の上から大気に放出される。
SOを吸収した吸収液4b(pH4.6〜4.7)は吸収装置3の底から排出され、吸収液の富液貯蔵タンク5の中に保存される。貯蔵タンク5の構造は下部が逆円錐形をしている。生成した沈殿物はその底から排出される。吸収液はポンプ6により濾過器7(中空繊維膜ろ過器)に送入され、濾過された吸収液4cは電気透析装置8aに入り込む。
電気透析装置8(点線でイオン交換膜を示し、○の中の+は陽極を、○の中の−は陰極を示す。)の中においては、まず、A型(陰イオン交換膜の抵抗は2.0〜5.0Ω/cmである。)二室電気透析のモジュール8aの陰極室に導入され、電場の作用(槽電圧は3.0V、電流密度は2800A/mである。)で、亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜を透過して陽極室に入って分離される。吸収室8aから排出された溶液(pH5.1〜5.2)4eは再び陰、陽イオン交換膜からなるAC型三室電気透析のモジュール8bの吸収室に導入され、吸収液室の溶液中の亜硫酸水素基(イオン)は電場の作用で陰イオン交換膜Aを通って陽極室に入り、ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜C(抵抗3.0〜5.5Ω/cm)を通って陰極室に入る。亜硫酸水素基(イオン)とナトリウムイオンを除去された吸収液4dは電気透析装置8bの吸収液出口側(pH5.5以下)から排出されて再生液貯蔵タンク9に送り込まれる。陽極室に入った亜硫酸水ナトリウムは陽極室の中で酸化され、その溶液は硫酸としてポンプ11により排出され、硫酸タンク12に貯蔵する。ポンプ11の運転を通じて硫酸溶液13aは電気透析装置8a、8bの陽極室の中を循環し、硫酸を排出する。硫酸の濃度が15%になってから、その硫酸溶液13を半製品として濃縮工程に送り込み、濃硫酸製品が製造される。
ポンプ14により再生液貯蔵タンク9から再生液を取り出し、電気透析装置8bの陰極室に送り込んで、陰極循環液4fとして循環させる。循環させる間にナトリウムイオンを受け、陰極のところで水素イオンが還元されるので、陰極液のpHを上げられて、それから吸収液再生液貯蔵タンク9に戻される。
再生された吸収液4aはポンプ10を通じて吸収液として吸収装置3に送り戻されて、ガスの硫黄酸化物を吸収するのに使用される。吸収液をこのように循環して使うことにより、ガスの中から二酸化硫黄などの硫黄酸化物を除去し、硫酸13を生じさせる。
図2は、本発明の実施例に係る脱硫方法における湿式除塵及び電気透析部を示す図である。石炭を燃料とするボイラーから発生したガス1は湿式除塵器2に入って、液体の作用でガスの中の粉塵が液体に入り、除塵されたガスは吸収装置3の底から導入され、吸収装置の上からシャワーされてきた吸収液(亜硫酸ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムとの混合液で、pHが7.5〜7.6で、ナトリウムイオンの濃度が5.3モル濃度である。)と逆に接触して、排気の中のSOなどの硫黄酸化物と吸収液の中の亜硫酸ナトリウムとが反応し、亜硫酸水素ナトリウムとなってガスから吸収液に転移する。SOなどの硫黄酸化物を除去されたガスは吸収装置3の上部から大気に放出される。
除塵された液体は沈殿槽15に入り、沈殿した粉塵は沈殿槽の底から排出される。粉塵が沈殿し残った上澄み液(上部に貯まった澄んだ液)を湿式除塵器2に戻し、循環使用する。除塵する過程において同時に二酸化硫も吸収して、酸度を上げた液体は吸収液富液貯蔵タンク5に入り、吸収液富液と混合されて電気透析システムに入る。
二酸化硫黄を吸収した吸収液4b(pH4.8〜5.0)は吸収装置3の底から排出され、吸収液富液貯蔵タンク5に保存される。そのタンク5の構造は下部が逆円錐をしている。生成できた沈殿物は底から排出される。吸収液はポンプ6により濾過器7に送り込まれ、濾過した吸収液4cは電気透析装置8に入る。
電気透析装置8においては、まず陰、陽イオン膜(AC型、陰イオン交換膜の抵抗が2.0〜5.0Ω/cmで、陽イオン交換膜の抵抗が3.0〜5.5Ω/cmである。)三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に導入され、電場の作用(槽電圧が3.5Vで、電流密度が2500A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って分離される。ナトリウムイオンは電場の作用のもとで陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、8b吸収液室から排出した吸収液中間液4eが、あとに直列に配置した陰陽イオン交換膜からなる別のAC型三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に導入され、再び分離され、出口側から排出された吸収液4d(pHが5.5以下である。)は再生液タンク9に入る。陽極室に入った亜硫酸水素基(イオン)が硫酸に酸化され、硫酸ポンプ11により排出され、硫酸タンク12に貯蔵される。ポンプ11の運転を通じて、硫酸溶液13aは電気透析装置8bの陽極室の中で循環し硫酸を排出できる。硫酸の濃度が18%に上昇した硫酸溶液13は硫酸製品として使用できる。
ポンプ14を通じて再生液貯蔵タンク9から再生液を取り出し、電気透析装置8bの陰極室に送り込んで陰極循環液4fとして循環をさせ、循環の過程でナトリウムイオンを受け、陰極で水素イオンが還元され、陰極液のpHを上昇させ、吸収液再生液貯蔵タンク9に戻される。
再生した吸収液4aはポンプ10を通じて、吸収液として吸収装置3に送り戻され、ガスの中の硫黄酸化物の吸収に再び使用される。このように吸収液を循環使用されることによって、ガスの中からSOなどの硫黄酸化物を除去し、硫酸13を生じさせる。
図3は本発明の実施例に係る脱硫方法の電気透析部分を示す実施例である。濾過した吸収液富液4cが電気透析装置8に入り、電気透析装置8(陰イオン交換膜の抵抗が2.0〜5.0Ω/cmで、陽イオン交換膜の抵抗が3.0〜5.5Ω/cmである。)の中で吸収液は、まず陰、陽イオン膜(AC型)三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に導入され、電場の作用(槽電圧が3.4Vで、電流密度が2480A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って分離される。ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、モジュール8bの吸収液室から排出した溶液4e(pH4.8〜5.0)が陰イオン膜(A型)二室電気透析のモジュール8aの陰極室に導入され、電場の作用(槽電圧が3.0Vで、電流密度が2800A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜を透過し陽極室に入って再び分離され、陰極室から排出した溶液4d(pHが5.5以下である。)は再生液タンク9に入る。
陽極室に入った亜硫酸水素基(イオン)が酸化されて生成された硫酸は、硫酸ポンプ11により排出され硫酸タンク12に貯蔵される。ポンプ11の運転を通じて、硫酸溶液13aを電気透析装置8a、8bの陽極室で循環させ硫酸を排出する。硫酸の濃度が18%になった硫酸溶液13は硫酸製品として使用される。ポンプ14により再生液貯蔵タンク9から再生液を取り出し、電気透析装置8bの陰極室に送り込み、陰極循環液4fとして循環する。循環の過程でナトリウムイオンを受け、陰極で水素イオンが還元され、陰極の循環液のpHを上昇させ、吸収液再生液貯蔵タンク9に戻される。
図4は、本発明に係る脱硫方法の電気透析部の実施例の一つである。濾過した吸収液富液4cが電気透析装置8に入った後、電気透析装置8(陰イオン交換膜の抵抗が2.0〜5.0Ω/cmで、陽イオン交換膜の抵抗が3.0〜5.5Ω/cmである。)において、吸収液は、まず陰、陽イオン膜(AC型)三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に導入され、電場の作用(槽電圧が3.4Vで、電流密度が2480A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って分離される。ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、8b吸収液室から排出された溶液4e(pH4.8〜5.0)が陰イオン膜(A型)二室電気透析のモジュール8aの陰極室にさらに導入され、電場の作用(槽電圧が3.0Vで、電流密度が2800A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜を透過し陽極室に入って再び分離されるが、陰極室8aから排出された溶液4e(pHが5.4以下である。)は次の陰、陽イオン膜(AC型)三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に入り、電場の作用(槽電圧が3.5Vで、電流密度が2500A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って分離されるが、ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、モジュール8bの吸収液室から排出された溶液4d(pHが5.8以下である。)が再生液タンク9に入る。陽極室に入った亜硫酸水素基(イオン)が硫酸に酸化され、硫酸ポンプ11により排出され、硫酸タンク12に貯蔵される。ポンプ11の運転を通じて、硫酸溶液13aを電気透析装置8a、8bの陽極室で循環させ硫酸を排出する。硫酸の濃度が18%になった硫酸溶液13は硫酸製品として使用できる。ポンプ14により再生液貯蔵タンク9から再生液を取り出し、電気透析装置8bの陰極室に送り込み、陰極循環液4fとして循環させる。循環の過程でナトリウムイオンを受け、陰極で水素イオンが還元され、陰極の循環液のpHを上昇させられて、吸収液再生液貯蔵タンク9に戻される。
図5は本発明に係る脱硫方法の電気透析部の実施例の一つである。濾過した吸収液富液4cが電気透析装置8に入った後、電気透析装置8(陰イオン交換膜の抵抗が2.0〜5.0Ω/cmで、陽イオン交換膜の抵抗が3.0〜5.5Ω/cmである。)において、吸収液は、まず陰、陽イオン膜(AC型)三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に導入され、電場の作用(槽電圧が3.4Vで、電流密度が2480A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って分離される。ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、モジュール8bの吸収液室から排出された溶液4e(pH4.8〜5.0)が陰イオン膜(A型)二室電気透析のモジュール8aの陰極室にさらに導入され、電場の作用(槽電圧が3.0Vで、電流密度が2800A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って再び分離される。モジュール8aの陰極室から排出された溶液4e(pH5.8以下)が次の双陽イオン交換膜(CC型)三室電気透析のモジュール8cの吸収液室にさらに入り、電場の作用(槽電圧が3.5Vで、電流密度が2510A/mである。)で陽極室の硫酸溶液の中の水素イオンは陽極側の陽イオン交換膜Cを透過し吸収液室に入り、吸収液の中のナトリウムイオンは電場の作用で陰極側の陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入る。モジュール8cの吸収液室の吸収液の亜硫酸水素基(イオン)が未だ分離されていないが、ナトリウムイオンの分離及び水素イオンの入り込みにより、吸収液のpH(4.8〜5.0に制御される。)を下げる。pHの降下によって吸収液の中の亜硫酸基(イオン)が亜硫酸水素基(イオン)へ転化し、亜硫酸水素基(イオン)と亜硫酸基(イオン)との割合が増える。pHの降下した吸収液4eを次の陰陽交換膜三室電気透析のモジュール8bの吸収液室に再び導入させ、電場の作用(槽電圧が3.4Vで、電流密度が2480A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)は陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って再び分離される。ナトリウムイオンは電場の作用で陽イオン交換膜Cを透過し陰極室に入って、モジュール8bの吸収液室から排出された溶液4e(pH5.1以下)は陰イオン膜(A型)二室電気透析モジュール8aの陰極室にさらに導入され、電場の作用(槽電圧が3.0Vで、電流密度が2800A/mである。)で亜硫酸水素基(イオン)が陰イオン交換膜Aを透過し陽極室に入って再び分離される。そして、モジュール8aの陰極室から排出された溶液4d(pH5.6以下)は再生液貯蔵タンク9に送り込まれる。
陽極室に入った亜硫酸水素基(イオン)が硫酸に酸化され、硫酸ポンプ11により排出され、硫酸タンク12に貯蔵される。ポンプ11の運転を通じて、硫酸溶液13aを電気透析装置8a、8bの陽極室で循環し硫酸を排出する。硫酸の濃度が18%になった硫酸溶液13は硫酸製品として使用できる。ポンプ14により再生液貯蔵タンク9から再生液を取り出し、電気透析装置8bと8cの陰極室に送り込み、陰極循環液4fとして循環させる。循環の過程でナトリウムイオンを受け、陰極で水素イオンが還元され、陰極液のpHを上昇させられ、吸収液再生液貯蔵タンク9に戻される。
図6(a)〜(c)は本発明に係る脱硫方法における電気透析装置の電極とイオン交換膜の配置に関する実施の形態の方式の一例を示す。
図6(a)はA型二室電気透析ユニットの配置を示す。図に示すように両端の陰陽極の外に、一つの陽極はそれぞれ2個の陽極室において、陽極の働きを発揮する。同様に一つの陰極はそれぞれ2個の陰極室において、陰極の働きを発揮する。陰極液と陽極液は別々に陰極室、陽極室に入り込む。このようにすると顕著に電極の数量が減少できる。
図6(b)はAC型三室電気透析ユニットの配置を示す。図に示すように両端の陰陽極の外に、一つの陽極はそれぞれ2個の陽極室において、陽極の働きを発揮する。同様に一つの陰極はそれぞれ2個の陰極室において、陰極の働きを発揮する。陰極液、陽極液と吸収液は別々に陰極室、陽極室と吸収液室に入り込む。このようにすると顕著に電極の数量が減少できる。
図6(c)はCC型三室電気透析ユニットの配置を示す。図に示すように両端の陰陽極の外に、一つの陽極はそれぞれ2個の陽極室において、陽極の働きを発揮する。同様に一つの陰極はそれぞれ2個の陰極室において、陰極の働きを発揮する。陰極液、陽極液と吸収液は別々に陰極室、陽極室と吸収液室に入り込む。このようにすると顕著に電極の数量が減少できる。
本発明に係る脱硫方法における電力料金が安価な夜間を利用し電気透析を行う処理方法の実施例の一つを示す。脱硫システムは図2に示すものである。脱硫システムの運転中で、一日24時間に必要とする吸収液総量は172.8mである。吸収液富液タンクと再生液タンクがそれぞれ82mの2つ(各総容積164m)がある。それにより、夜間の電力時間すなわち23:00〜7:00という時間帯を利用し電気透析装置を運転し、吸収液富液タンク5から液体を取り出し、濾過器7をもって濾過して電気透析装置に送り込み、再生させる。再生した液体4dを吸収液再生液タンク9に貯蔵する。上記時間帯以外の時間には電気透析の運転操作を止める。しかし、吸収操作はつづけて24時間運転し、ポンプ10により再生液タンク9から再生液4aを取り出し、吸収塔の上部に送り込み、吸収装置の底から入った含硫ガスの脱硫をする。二酸化硫黄を除去したガスは吸収装置の頂上から排出され、大気に放散される。二酸化硫黄を吸収した吸収液富液4bは吸収装置の底から排出され、吸収液富液タンク5に入り貯蔵される。これは夜間の時間帯における再生に使用するためである。このようにして直ちに吸収し脱硫し、電力料金が安価な夜間を利用し吸収液再生をすることにより、脱硫のコストを大幅に下げることができる。
本発明に係る脱硫方法における低濃度硫酸の処理方法の実施例の一つを示す。脱硫システムは図1に示すものである。電気透析により製造された濃度12%の硫酸を、石炭を燃料とするボイラーの底から排出された灰及び除塵器2から排出された浮灰に混合し、均一に混ぜ、そのまま3〜7日放った後に滲出実験検査を行ったが、酸の滲出がほとんどなかった。
本発明に係る脱硫方法における低濃度硫酸の処理方法についての実施例の一つである。脱硫システムは図2に示すものである。電気透析により製造された濃度12%の硫酸を海水と混合し、混合した液体のpHが5.8以上となるように均一に混ぜた後、海に放流する。
本発明に係る脱硫方法の過程で生じる水素の処理方法についての実施例の一つである。脱硫システムは図3に示すものである。得られた水素の70%を圧縮したあと、合成アンモニア工場へ送り、原料として使用する。外の30%をボイラーへ送り燃料として使用する。
なお、上述の各実施例の中では、ガスに対して専用の除塵装置である除塵塔2で塵埃を除去した後、吸収装置3に導入するが、重油を燃料とする燃焼装置から生じたガスに対しては、専用の除塵装置を経ないで直接吸収装置3に送り込んで脱硫を行ってもよい。
本発明の実施の一形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法のフロー工程図である。 本発明の実施の他の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法のフロー工程図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析装置の組み合わせの一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析装置の組み合わせの他の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析装置の組み合わせの更に他の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析イオン交換膜と電極との組み合わせ方式の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析イオン交換膜と電極との組み合わせ方式の他の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法における電気透析イオン交換膜と電極との組み合わせ方式の更に他の例を示す図である。
符号の説明
1 排気
2 除塵器
3 吸収装置
4a 吸収液
4b 吸収液
4c 吸収液
4d 吸収液
4e 溶液
4f 陰極循環液
5 吸収液富液貯蔵タンク
6 ポンプ
7 濾過器
8a モジュール(電気透析装置)
8b モジュール(電気透析装置)
8c モジュール(電気透析装置)
9 吸収液再生液貯蔵タンク
10 ポンプ
11 ポンプ
12 硫酸タンク
13 硫酸
13a 硫酸溶液
14 ポンプ
15 沈殿槽
16 ポンプ
A 陰イオン交換膜
C 陽イオン交換膜

Claims (15)

  1. 硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法であって、
    可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSO等の硫黄酸化物を吸収し、吸収液を得る吸収工程と、
    吸収液を再生させて吸収液再生液を得るとともに、硫酸を生じさせる吸収液再生工程と、
    吸収液再生工程から得られた吸収液再生液を循環して吸収工程に送り込む循環工程と、を含むフロー工程を有し、
    前記吸収液再生工程が、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜が設置され、吸収液を陰極室に導入する電気透析装置、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てられた吸収液室が設置され、吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置され、吸収液を吸収液室に導入する電気透析装置中の少なくとも1つ、又はこれらの電気透析装置を直列又は並列又はその組み合わせに配置して使用して実施され、前記電気透析装置を直列にする時は上流の電気透析装置により再生された吸収液再生液を下流の電気透析装置の吸収液の入口に導入させることを特徴とする硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  2. 前記吸収液再生工程から直接硫酸を回収することを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  3. 前記吸収液再生工程により得られた硫酸は石炭及び他の固体燃料が燃焼するとき発生した灰分と混合されることを特徴とする請求項2記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  4. 前記吸収液再生工程により得られた硫酸は海水と反応させられて中和させられることを特徴とする請求項2記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  5. 吸収液再生工程から排出された、陰極循環液を含まない吸収液再生液のpHが5.0〜7.0であることを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  6. 前記吸収工程で使用される可溶性アルカリ溶液のpHが7.0〜8.5に制御できることを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  7. 吸収工程の操作は排気の発生に応じて行うが、吸収液再生工程が電力が安価な夜間に行うことを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  8. 前記吸収工程から生じる吸収液がまず吸収液貯蔵タンクに入ってから、吸収液再生工程に送り込まれ、前記吸収液再生工程から排出された吸収液再生液がまず吸収液再生液貯蔵タンクに入ってから、吸収工程に循環させられることを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  9. 前記吸収液再生工程において水素も発生し、この水素をボイラーの燃料や他の用途として使用されることを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  10. 前記吸収液再生工程において電気透析装置の槽電圧が2.8〜3.6 Vで、電流密度が20〜40kA/mであることを特徴とする請求項1記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫方法。
  11. 硫酸化物を含む排気の脱硫装置であって、
    可溶性アルカリ性溶液をもって排気中のSOなどの硫黄酸化物を吸収し、吸収液を生じさせて、出口から排出する吸収装置と、
    吸収液を再生して再生液を得る吸収液再生装置と、
    吸収液再生装置から得られた吸収液再生液を循環して吸収装置に送り込む循環装置と、
    を含み、
    前記吸収液再生装置が、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極室と陽極室を隔てる陰イオン交換膜が設けられ、その中の陰極室に吸収液の入口と吸収液再生液の出口が備えてあり、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陰極側に陽イオン交換膜により、陽極側に陰イオン交換膜により隔てられた吸収液室が設置され、その中の吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置、
    陰極を収納する陰極室、陽極を収納する陽極室及び陽イオン交換膜二枚をもって、陰極室と陽極室を隔てる吸収液室が設置され、その中に吸収液室に吸収液の入り口と吸収液再生液の出口が設置され、その入り口は吸収装置の出口側と連通している電気透析装置中の少なくとも1つ、又はこれらの電気透析装置を直列又は並列又はその組み合わせに配置して使用して実施され、前記電気透析装置を直列にする時には上流の電気透析装置により再生された吸収液再生液の出口は下流の電気透析装置の吸収液の入口と連通していることを特徴とする硫黄酸化物を含む排気の脱硫装置。
  12. 前記吸収液再生装置から直接硫酸を回収する装置を含むことを特徴とする請求項11記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫装置。
  13. 吸収工程から生じた吸収液を貯蔵する富液タンクと、前記吸収液再生装置から排出された吸収液再生液を貯蔵するタンクとを含み、前記富液貯蔵タンクと再生液貯蔵タンクとの容積がそれぞれ少なくとも、含硫ガスの硫黄を昼夜24時間で除去するため必要な吸収液の総体積の半分以上となっていることを特徴とする請求項11記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫装置。
  14. 前記電気透析装置の構造において二端の電極板のほか、中間に位置する他の電極板の両面がそれぞれ違う2個の透析室に臨み、その2個の透析室は同じ作用を有する電極室であることを特徴とする請求項11記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫装置。
  15. 前記電気透析装置の構造において陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜とは、0.5mol/lのNaClを液体とする条件の下でその抵抗値が0.3〜10Ω/cmであることを特徴とする請求項11記載の硫黄酸化物を含む排気の脱硫装置。
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