JP2006324664A - リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フォトリソグラフィで、十分なプロセスラチチュードがあるが、新しいプロセス技術の開発の必要がなく、マスク上の形態のプリント可能最小サイズを小さくする方法を提供する。
【解決手段】この方法は、瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明ユニット12および或る開口数を有する投影システム34を含むリソグラフィ装置10でパターン像を基板38上に転写する方法であって、マスクパターン26を暗視野成分88を含む照明構成で照明する工程、およびこの照明したパターン26の像をこの基板38上に塗被したフォトレジスト層40上に投影する工程を含み、照明ユニット12の開口数NAが投影レンズ34の物体側開口数NAOB1より大きいことを特徴とする。
【選択図】図32

Description

この発明は、リソグラフィ装置およびリソグラフィ方法に関する。
リソグラフィ装置は、基板上に、通常は、この基板の目標部分上に、所望のパターンを付ける機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使うことができる。その場合、マスクまたはレチクルとも呼ぶ、パターニング装置を使ってこのICの個々の層上に作るべき回路パターンを創成してもよい。このパターンを、基板(例えば、シリコンウエハ)上の目標部分(例えば、一つまたは幾つかのダイの一部を含む)に伝達することができる。このパターンの伝達は、典型的には基板上に設けた放射線感応材料(レジスト)の層上への結像による。一般的に、単一基板が隣接する目標部分のネットワークを含み、それらを順次パターン化する。既知のリソグラフィ装置には、全パターンをこの目標部分上に一度に露光することによって各目標部分を照射する、所謂ステッパと、このパターンを放射線ビームによって与えられた方向(“走査”方向)に走査することによって各目標部分を照射し、一方、この基板をこの方向に平行または逆平行に同期して走査する、所謂スキャナがある。
フォトリソグラフィは、ICの製造で重要工程の一つとして広く認識されている。現在のところ、同じ精度、速度、および経済的生産性で所望のパターン構造を提供する代替技術は見当らない。しかし、フォトリソグラフィを使って作るICおよび/またはその他のデバイスの寸法が小さくなるにつれ、フォトリソグラフィが小型ICまたはその他の構造体を真に大規模に製造できるようにするための決定的ゲート要因の、最重要ではないにしても、最重要なものの一つになりつつある。
パターンプリント限界の理論推定値は、式(1)に示すような解像度についてのレイリー基準によって与えることができる:
Figure 2006324664
但し、λは、使用する放射線の波長、NAPSは、このパターンをプリントするために使用する投影システムの開口数、kは、レイリー定数とも呼ばれる、プロセス依存調整係数、およびCDは、限界寸法、即ち、デバイス層の製造で許容される、パターンの二つの形態(例えば、ラインまたはコンタクトのような)間の最小間隔および/またはラインまたはその他の形態の最小幅である。アレイの中で形態を離間するピッチに特徴がある、形態のアレイの文脈では、式(1)の限界寸法CDがリソグラフィでプリントできる最小ピッチの半分の値を表し、それを以後“半ピッチ”と呼ぶ。
式(1)から、形態のプリント可能最小サイズを縮小するには、三つの方法:露光波長λの短縮、開口数NAPSの増加またはk値の減少があることになる。
レイリー定数kを下げ、それによってパターン解像度を改善するためにリソグラフィで広く使われている現在の解像度向上技術には、位相シフトマスクを使うことと軸外照明を使うことがある。これらの解像度向上技術は、コンタクトホールが、他のIC形態に比べて、比較的小さい面積を占めるので、IC装置で配線レベル間の接続を形成する、コンタクトホールまたはバイアのリソグラフィによるプリントおよび処理のために特に重要である。コンタクトホールは、例えば、暗視野口径交互位相シフトマスクと組合わせて従来の軸上照明を使って、および更にポジレジストを使ってプリントしてもよい。そのような構成では、レチクル上のコンタクトホールの高密度パターンから出るプラスおよびマイナス1次回折ビームしか、結像に貢献するために投影システムの瞳を横切って、焦点深度の向上を生じることができない。暗視野2値マスク(放射線ビームをパターン化するためにクロム層に透過性ホールのある)と組合わせて軸上照明を使うことに比べて、解像度の向上が同様に得られる。
その代りに、コンタクトホールを、例えば、暗視野2値マスクか暗視野6%減衰位相シフトマスクと組合わせて軸外照明を、ポジレジストの使用と組合わせて使ってプリントしてもよい。ここでこの軸外照明が解像度および焦点深度を同様に改善し、それによってこのレチクルパターンから出る一つだけの1次回折ビームと0次ビームが投影システム瞳を横切って結像に貢献する。高解像度リソグラフィに関連する重要な結像品質パラメータの一つは、MEEFで参照する、マスク誤差増大係数である。マスクパターンの形態サイズの誤差は、ウエハレベルで投影された像にこの係数MEEFによって増大されて現れるかも知れない。特に、上に述べたような暗視野マスクによるコンタクトホールの結像は、比較的大きいMEEFを備え、それは、リソグラフィを常に小さい限界寸法CDの形態の処理へ押し進めるとき、公差外になるかも知れない。現在、軸外照明と共に減衰位相シフトマスクまたは2値マスクを使うことは、約85nm(λ=193nm、NAPS=0.93、およびk=0.4で)未満のコンタクトホールをパターン化するためには可能でないかも知れない。ポジレジストを使うことに基づく、上述の技術は、従って性能が限られ、k=0.4で稼働するとき得られるCD未満の半ピッチプリントに対して十分なプロセスラチチュード(即ち、この限界寸法の与えられた公差に対して使用できる焦点深度と許容できる露光線量の分散の組合せ)がないかも知れない。
十分なプロセスラチチュードをもってk=0.4以下の領域で半ピッチをプリントするために最近提案された代替解決策は、渦巻きマスクを使うことである(マークD.レビンソン外、“渦巻きマスク:ひねりで80nmコンタクトを作る!”、フォトマスク技術についての第22回年次BACUSシンポジウム、SPIE予稿集4889巻(2002)参照)。渦巻きマスクは、0°、90°、180°および270°の位相の矩形からなる。これらの位相トレンチの壁は、ほぼ垂直であり、四つの位相領域全てが鋭い角で交わり、それが位相特異点を形成する。波面の位相は、四つの異なる位相をもつ矩形が交わる角では定まらないので、その点での強度は、物理の法則に従って必ずゼロに等しい。言換えれば、この渦巻の中核は、暗いに違いない。従って、この渦巻きマスクを横切ってから、この放射線波面は、平面または球を形成する代りに、渦のように螺旋形を描き、その中核で振幅がゼロである。ネガレジストプロセスと組合わさって、基板上に転写される光学渦の中心軸暗点は、潜在的に、従来の方法より小さいk(半ピッチに基づく)で大きいプロセスウインドウを支持でき且つ許容できるプロセスラチチュードで小さいホールをプリントできるようにする。しかし、この技術を成功裏に実施するためには、複雑で高価な、適切なネガレジスト色調プロセスの開発が必要だろう。
この発明の実施例は、リソグラフィ装置でマスクパターンの像を基板上に転写する方法を含む。このリソグラフィ装置は、瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明システムおよび或る開口数を有する投影システムを含む。この発明の一実施例で、この方法は、マスクパターンを暗視野成分を含む照明構成で照明する工程;およびこの照明したパターンの像をこの基板上に塗被したフォトレジスト層上に投影する工程を含む。
この発明の別の実施例では、リソグラフィ装置であって、瞳面を有しおよびマスクパターンを暗視野成分を含む照明構成で照明するように構成した照明システム;基板を保持するように構成した基板テーブル;並びに或る開口数を有し且つこの照明したマスクパターンの像をこの基板上に塗被したフォトレジスト層上に投影するように構成した投影システムを含む装置が提供される。
この発明の更なる実施例では、リソグラフィ投影を使う基板上へのパターンの光学転写を設定するための方法が提供され、このリソグラフィ装置は、放射線のビームを調整するように構成した照明器および投影システムを含み、この方法は、照明器の中の放射線ビームを個々の線源点に分割する工程;複数の個々の線源点の各々に対してこのパターンが発生した回折パターンの0次回折ビームがこの投影システムの最大開口数の外であるように、この複数の個々の線源点の各々に対して別々のリソグラフィ応答を計算する工程;並びにこの照明器の照明形状をこの別々のリソグラフィ応答の解析に基づいて決める工程を含む。
この発明の別の実施例では、機械実行可能命令を有するコンピュータ製品で、これらの命令は、リソグラフィ投影を使う基板上へのパターンの光学転写を設定するための方法を実施するために機械によって実行可能であり、このリソグラフィ装置は、照明器および投影システムを含む製品が提供される。この方法は、照明器の中の放射線ビームを個々の線源点に分割する工程;複数の個々の線源点の各々に対してこのパターンが発生した回折パターンの0次回折ビームがこの投影システムの最大開口数の外であるように、この複数の個々の線源点の各々に対して別々のリソグラフィ応答を計算する工程;並びにこの照明器の照明形状をこの別々のリソグラフィ応答の解析に基づいて決める工程を含む。
この発明のその上別の実施例では、放射線のビームを所望のパターンに従ってパターン化するために使えるパターニング装置を支持するように構成した支持構造体;基板を支持するように構成した基板テーブル;このパターン化したビームを基板の目標部分上に投影するように構成した投影システム;照明器の中の放射線ビームを個々の線源点に分割し、複数の個々の線源点の各々に対してこのパターンが発生した回折パターンの0次回折ビームがこの投影システムの最大開口数の外であるように、この複数の個々の線源点の各々に対して別々のリソグラフィ応答を計算し、および照明器の照明形状をこの別々のリソグラフィ応答の解析に基づいて決めるように構成したプロセッサ、並びにこのプロセッサが決めた照明形状に従って、この放射線ビームがこのパターニング装置に達する前に、この放射線ビームの断面強度分布を修正するようになっている、選択可能可変ビーム制御装置を含むリソグラフィ装置が提供される。
この発明の実施例によるデバイス製造方法は:位相シフトマスクのマスクパターンを暗視野成分を含む放射線ビームで照明する工程;およびポジレジスト層をこの位相シフトマスクが透過した放射線ビームで露光してこのポジレジスト層にこのマスクパターンの像を作る工程を含み、このポジレジスト層の像は、このマスクパターンをσ≦1に相当する放射線ビームで照明したときに作った像の反対色調である。σは、このマスクパターンを放射線ビームで照明する照明システムの開口数とこのマスクパターンの像をレジスト層上に投影する投影システムの開口数の間の比である。
或る実施例では、リソグラフィ装置でパターン像を基板上に転写する方法が提供され、このリソグラフィ装置は、瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明システムおよび或る開口数を有する投影システムを含み、この方法は、パターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明する工程;およびこの照明したパターンの像をこの基板上に、この基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影する工程を含む。
別の実施例では、リソグラフィ装置で、瞳面を有しおよびパターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明するように構成した照明システム;基板を保持するように構成した基板テーブル;並びにこの照明したパターンの像をこの基板上に投影するように構成した投影システムを含み、この照明したパターンの像を、この基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影するように構成してあるリソグラフィ装置が提供される。
更に別の実施例では、機械実行可能命令を有するコンピュータ製品で、これらの命令は、リソグラフィ装置でパターン像を基板上に転写する方法を実施するために機械によって実行可能であり、このリソグラフィ装置は、瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明システムおよび或る開口数を有する投影システムを含み、この方法は、パターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明する工程;およびこの照明したパターンの像をこの基板上に、この基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影する工程を含む製品が提供される。
次に、この発明の実施例を、例としてだけ、添付の概略図を参照して説明し、それらの図面で対応する参照記号は対応する部品を指す。
図1は、この発明の一実施例によるリソグラフィ装置を概略的に描く。この装置は、放射線(例えば、UV放射線)のビームBを調整するように構成した照明システム(照明器)ILおよびパターニング装置(例えば、マスク)MAを保持するように構成し、且つこのパターニング装置を投影システムPSに関して正確に位置決めするように構成した第1位置決め装置PMに結合した支持構造体(例えば、マスクテーブル)MTを含む。この装置は、基板(例えば、レジストを塗被したウエハ)Wを保持するように構成し、且つこの基板をこの投影システムPSに関して正確に位置決めするように構成した第2位置決め装置PWに結合した基板テーブル(例えば、ウエハテーブル)WTも含む。この装置は、パターニング装置MAによってこのビームBに与えたパターンを基板Wの目標部分C(例えば、一つ以上のダイを含む)上に結像するように構成した投影システム(例えば、屈折性投影レンズ)PSも含む。
ここに描くように、この装置は、透過型(例えば、透過性のマスクを使用する)である。その代りに、この装置は、反射型(例えば、以下に言及する種類のプログラム可能ミラーアレイを使用する)でもよい。
照明器ILは、放射線源SOから放射線ビームを受ける。この線源とリソグラフィ装置は、例えば、線源がエキシマレーザであるとき、別々の存在であってもよい。そのような場合、この線源がリソグラフィ装置の一部を形成するとは考えられず、放射線は、線源SOから、例えば適当な指向ミラーおよび/またはビーム拡大器を含むビーム送出システムBDを使って、照明器ILへ送られる。他の場合、例えば、線源が水銀灯であるとき、線源がこの装置の一部分であってもよい。この線源SOと照明器ILは、もし必要ならビーム送出システムBDと共に、放射線システムと呼んでもよい。
この投影システムPSは、この投影システムPSのウエハレベルでの開口数を選択した値に設定するために使う調整可能開放口を備える絞りを含んでもよい。最大の選択できる開口数、または固定開放口の場合は、この固定開口数をNAPSと呼ぶ。レチクルレベルで、この投影システムPSがこの放射線ビームの放射線を受けることが出来る、対応する捕捉範囲角は、NAPSOBと呼ぶ、この投影システムPSの物体側開口数によって与えられる。この投影システムPSの最大物体側開口数は、NAPSOBによって表す。光学リソグラフィの投影システムは、普通縮小比Mが、例えば5×または4×の縮小投影システムとして具体化する。開口数NAPSOBは、NAPSOB=NAPS/Mに従って、この縮小比MによってNAPSに関係する。
照明システムILがマスクMAに提供する放射線ビームBは、図1でZ軸に関して形成する、マスクでの対応する複数の入射角を有する複数の光線を含む。従ってこれらの光線は、NAIL=Sin(入射角)に従って照明開口数NAILによって特徴付けることができ、ここでこのマスクの上流のスペースの屈折率は1とする。しかし、照明光線をそのNAILによって特徴付ける代りに、この光線を、この照明システムの瞳でその光線が横断する対応する点の半径方向位置によって特徴付けてもよい。その半径方向位置は、NAILに直線的に関係し、それでこの照明システムの瞳での対応する正規化した半径方向位置をσ=NAIL/NAPSOBによって定義するのが一般的な方法である。
インテグレータINおよびコンデンサCOの他に、この照明システムは、典型的にこの照明システムの瞳での強度分布の外側および/または内側半径方向範囲(普通、それぞれ、σ外側およびσ内側と呼ぶ)を設定するように構成した調整装置AMを含む。次に、照明放射線の最大開口数をNAILmax=σ外側*NAPSOBによって定義する。正規化の観点から、σ外側=1のとき、この照明瞳の縁を横断する(および従って最大照明開口数を有する)光線は、そのときNAILmax=NAPSOBであるので、この投影システムPSによって(このマスクMAによる回折がないとき)丁度捕捉され得る。
放射線ビームBは、支持構造体MT上に保持されたパターニング装置MAに入射する。パターニング装置MAを横断してから、放射線ビームBは、投影システムPLを通過し、それがこのビームを基板Wの目標部分C上に集束する。第2位置決め装置PWおよび位置センサIF(例えば、干渉計測装置)を使って、基板テーブルWTを、例えば、異なる目標部分CをビームBの経路に配置するように、正確に動かすことができる。同様に、例えば、マスクライブラリから機械的に検索してから、または走査中に、第1位置決め装置PMおよびもう一つの位置センサ(図1にはっきりとは示さず)を使ってパターニング装置MAをビームBの経路に関して正確に配置することができる。一般的に、支持構造体MTおよび基板テーブルWTの移動は、位置決め装置PMおよびPWの一つまたは両方の一部を形成する、長ストロークモジュール(粗位置決め)および短ストロークモジュール(微細位置決め)を使って実現する。しかし、ステッパの場合は(スキャナと違って)、支持構造体MTを短ストロークアクチュエータに結合するだけでもよく、または固定してもよい。パターニング装置MAおよび基板Wは、パターニング装置整列マークM1、M2および基板整列マークP1、P2を使って整列してもよい。
図示する装置は、以下の好適モードで使うことができる。
1.ステップモードでは、この放射線ビームに与えた全パターンを目標部分C上に一度に(即ち、単一静的露光で)投影しながら、支持構造体MTおよび基板テーブルWTを本質的に固定して保持する。次に基板テーブルWTをXおよび/またはY方向に移動して異なる目標部分Cを露光できるようにする。ステップモードでは、露光領域の最大サイズが単一静的露光で結像する目標部分Cのサイズを制限する。
2.走査モードでは、この放射線ビームに与えたパターンを目標部分C上に投影(即ち、単一動的露光)しながら、支持構造体MTおよび基板テーブルWTを同期して走査する。支持構造体MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮)倍率および像反転特性によって決る。走査モードでは、露光領域の最大サイズが単一動的露光での目標部分の(非走査方向の)幅を制限し、一方走査運動の長さが目標部分の(走査方向の)高さを決める。
3.もう一つのモードでは、プログラム可能パターニング装置を保持する支持構造体MTを本質的に固定し、この放射線ビームに与えた全パターンを目標部分C上に投影しながら、基板テーブルWTを動かしまたは走査する。このモードでは、一般的にパルス化した放射線源を使用し、プログラム可能パターニング装置を基板テーブルWTの各運動後または走査中の連続する放射線パルスの間に必要に応じて更新する。この作動モードは、上に言及した型式のプログラム可能ミラーアレイのような、プログラム可能パターニング装置を利用するマスクレス・リソグラフィに容易に適用できる。
上に説明した使用モードの組合せおよび/または変形または全く異なった使用モードも使ってよい。
パターンをコヒーレントな放射線ビームで照明するとき、それは、回折パターンを発生し、この放射線を回折する角度は、このパターンの空間周波数成分によって決る。例えば、ライン/スペースのピッチPによって決る単一空間周波数を有する無限ライン/スペースパターンは、コヒーレントな放射線(光軸に沿ってこのパターンの方へ移動する)をこのパターンのラインおよびスペースに垂直な方向に次の式(2)によって決る角度(または回折次数n、但しnは整数)で回折する。
θ=sin−1{(n*λ)/P} (2)
理想的投影システムは、回折した放射線を全て捕捉し、それを再結合して元のライン/スペースパターンの完全な像を作る。実際には、投影システムが回折したビームを捕捉できる角度は限られ(開口数NAPSOBに対応する)、この角度を超えて回折した放射線はどれも失われる。これは、像面での像の復元の品質低下に繋がるか、または投影システムが回折した放射線を全く捕えない場合は、像が全くできない。
それで、図2(a)および図2(b)に示すように、ライン/スペースパターンPAを投影システムPSの光軸に沿ってコヒーレントな放射線ビームBで照明すると、まだ+/−1次の回折をこの投影システムPSによって捕えられるようにする、ウエハレベルの像に現れる最小ピッチ(Pmin)は、次の式で表せる。
min=λ/NAPS (3)
ピッチPminを有するパターンPAを描く図2(a)、およびPminより小さいピッチを有するパターンPAを描く図2(b)に示すように、ピッチを減少すると、投影システムPSが+/−1次の回折の両方を捕えることはもはや不可能である。しかし、図2(c)を参照して、このコヒーレントビームBをこの光軸に関して投影システムPSの縁角度捕捉範囲の方へ外へ傾けると(軸外照明またはOAI)、+1次の回折をこの投影システムが捕えられる。この場合、この入射照明ビームのσ値が1.0の値に近付く。
この限界を超えると、即ち、照明ビームBがσ>1の光線しか含まない場合には、この投影システムは、照明ビームBによって発生した0次回折のどれも捕えないので(およびその意味で)“正常な”結像が起らない。しかし、高次の回折による結像は可能かも知れず、これらの高次回折で得た情報は、あるリソグラフィ問題に使うと有利かも知れない(図2(d)参照)。この種の結像を、この投影システムが0次回折を集めないという事実に関連して、暗視野顕微鏡に類似して名付けて、暗視野照明による結像と呼んでもよい。本出願では、“暗視野照明”の概念を普通使われる暗視野レチクルパターンおよび明視野レチクルパターンの概念から独立に(および除いて)定義することに言及する。本発明の実施例では、リソグラフィプロセスで、投影システム瞳のこの瞳の外側の領域に対応する照明瞳の領域から生じる、即ち、正規化した半径座標σ>1の照明瞳内の点から生じるパターニング装置照明を使うことを提案する。上に説明したように、照明放射線の最大開口数をNAILmax=σ外側*NAPSOBによって定義し、およびσ外側=1でこの照明瞳を横断する光線は、そのときNAILmax=NAPSOBであるので、この投影システムPSによって(このマスクMAによる回折がないとき)丁度捕捉され得る。従って、暗視野照明を提供するために適する照明システムILは、この投影システムPSの開口数NAILmaxが照明システムの開口数NAPSOBより小さいようにNAILmax>NAPSOBによって特徴付けられる。
以下にこれを図23を参照して更に詳しく説明する。図23は、再び本発明によるリソグラフィ投影装置10を示す。このリソグラフィ投影装置10は、照明源14を備える照明ユニット12、照明光学系または照明レンズシステム18および絞り羽根20を含む。この照明源は、一例として光束16を発生するためのレーザである。この光束の波長は、典型的に193nm、248nmまたは365nmである。この照明光学系18および絞り羽根20は、実施例として非常に単純化して示すに過ぎない。絞り羽根20は、通常瞳面の瞳またはこの瞳面と共役平面の瞳である(この照明光学系または以下に説明する投影レンズの入射または射出瞳同様)。照明ユニット12は、光がこの照明ユニット12を出る出口22を含む。照明ユニット12の開口数NAは、例えば、コンデンサを持つことが出来る、照明光学系18によって決る。この開口数NAは、次の式によって与えられる:NA=n・sinθmax、但し、θmaxは、照明すべき平面で照明ユニット12によって与えられる最大開口角およびnは、屈折率である。光束16の光伝播方向に、マスク24が照明ユニット12に続き、このマスクは構造体26を備える。このマスク24は、レチクルとも呼ばれ、ホルダまたは支持体28上に位置し、それでこのホルダ28および従ってマスク24は、複式矢印30に従って光軸32を横切る方向に可動である。ホルダ28は、図示しない駆動装置によってマスク24と共に可動である。マスク24は、典型的には固定構造のマスクであるが、切換え可能マスクを使うこともできる。例えば、切換え可能マスクをマイクロミラーアレイ(ディジタルマイクロミラー装置、DMDとして知られる)によって実現する。光束16は、例示的に平行光束として示し、この光束は、コヒーレント、部分コヒーレントまたは非コヒーレント光でもよい。このコヒーレンス度は、通常最大開口角θmaxまたはNAによって与えられ、それは従来の投影露光装置で投影対物レンズ(投影レンズまたは投影システム)34の開口数の約95%である。この投影対物レンズ34は、複数の光学部品を有するが、それらを詳しくは示してない。これらの光学部品は、屈折型だけ、反射型だけでもよく、または屈折型と反射型部品の組合せでもよい。その上、回折型素子も考えられ、またはこれらの光学部品の一部であってもよい。
一般的に、投影対物レンズまたはシステム34は、物体側開口数NAOB136、または物体側開口数とも呼ばれる、少なくとも一つの開口または受入角を有する。一般的に投影対物レンズのこの(物体側)開口数NAOB1は、NAOB1=n・sinθmaxの関係によって与えられ、但しθmaxは、投影対物レンズ34を通過できる物体面の光ビームの最大開口角であり、およびこのため、一般的に基板38の平面である、投影対物レンズ34の像面での像形成に貢献している(NAOBはNAOB1とも呼ぶ)。この投影対物レンズの開口数NAOBは、物体側開口数NAOB1、並びに像側開口または像側開口数と呼ぶ第2開口NAOB2を有する(上記はNAPSとも呼ぶ)。それでこの投影対物レンズは、NAOB136の他に第2開口NAOB2も有し、それでNAOB2>NAOB1が有効である。これは、像側開口数が物体側開口数掛ける、典型的には例えば0.25のような1.0未満である、対物レンズの倍率によって与えられるからである。マスクレスリソグラフィでは、この倍率が、例えば、1/200のように更に小さくさえあるかも知れず、物体側開口数が像側開口数より遥かに小さい結果となる。マスク24、または更に良くはこのマスク上の構造体26をこの投影対物レンズによって、光に敏感なまたは感光面40を含む基板38上に結像する。この感光面40は、例えば、基板38上に被着したフォトレジストである。この基板38の感光面40は、投影対物レンズ34の端面42に向いている。基板38は、この投影対物レンズに関して複式矢印48に従って光軸32を横切る方向に可動であるテーブル44上に配置してある。電子デバイスまたは集積回路のような部品のマイクロリソグラフィ製造では、基板38をウエハと呼ぶ。リソグラフィ投影装置10の露光作業では、照明源14によって発生した光束16がマスク24および投影対物レンズ34を通過し、それでマスク24の構造体26をこの投影対物レンズ34によって基板38の感光面40上に結像する。マスク24の全領域を感光面40上に結像するために、マスク24を図1に関連して説明したように、“ステップアンドスキャン”プロセスまたは所謂“ステップ”プロセスで照明する。
この発明によれば、投影照明装置10は、照明ユニット12の開口数NAが投影対物レンズ34の物体側開口数NAOB1より大きいことを特徴とする。それによってマスク24および投影対物レンズ34の明視野および暗視野照明の両方を達成し、または達成できる。投影対物レンズ34の第1開口NAOB1および第2開口NAOB2に対し、次の関係が有効である:NAOB1<NA<NAOB2これは投影対物レンズの倍率約0.25のマスクベース光学リソグラフィに当てはまる。電子デバイスの製造プロセス中、所望のライン幅に関して非常に小さな公差しか許容されない。このライン幅の変動を出来るだけ低く抑えるためには、通常高“画像対数勾配”の高コントラストおよび高画像形成条件のフォトレジストを使用する。これは、使用したマスクの構造体が結像したライン幅に小さな偏差しか生じない、マイクロリソグラフィ製造法により電子デバイスを製造する結果になる。
画像対数勾配は、基板表面40上にあるマスクの或る構造体に対する画像の強度分布(強度分布のフランク)の勾配(対数勾配)を意味する。この勾配は、このフォトレジストの露光線量または焦点合せに対する感度の尺度である。一般的に、この画像対数勾配は、投影システムの光学的品質に対する、またはどれだけ良い画像形成条件を選択したかの尺度でもある。この画像対数勾配が大きければ大きい程、ライン幅が露光強度の変化に感じ難く、およびライン幅が(望ましくない)収差、ピンぼけ効果または迷光等のような、投影システムの誤差または収差に反応し難い。
特にマスクの構造体の中の高密度のラインに対して、画像対数勾配がコントラストに正比例することが知られている。このため、このコントラストを増すことが重要である。このコントラストは、以下に説明する、照明の暗視野部分を適用することによって都合よく増すことが出来る。通常、マスクは、幾つかの物体細部を含む。幾つかの物体細部Fを同時に露光して、k番目の物体細部に対してそれぞれ物体周期dおよびdの個々の物体細部の像強度Iがホプキンスによる結像式によって与えられる。周期性Pの周期的物体の結像に対して、それは、以下の式によって与えられ、ここで各物体細部Fに対しては、マスク24の構造体26の各細部に対してを意味し、像強度Iは、次のように与えられる:
Figure 2006324664
ここで、g m,nおよびgk* t,sは、k番目の物体のm、n次の回折の振幅、またはこの投影対物レンズの入射瞳での振幅スペクトル分布のフーリエ係数である。TCCは、次の式によって与えられるホプキンス伝達交差係数である:
Figure 2006324664
この伝達交差係数は、この分布の物体側での振幅スペクトルのフーリエ係数の間の相互コヒーレンス性またはコヒーレンス性の程度を決める。このホプキンス伝達交差係数の値は、照明源の面積、開口関数および複合共役開口関数によって与えられる。更なる詳細は、次の文献参照:ホプキンス H.H.:光学結像の回折理論について、王立協会会報(ロンドン)217A,S.408−432(1953)。
図24にパラメータ(σinner,σouter)=(0.55,0.85)の正規の明視野照明およびσ=1より大きい(σinner,σouter)=(1.1,1.3)の各照明に対するこのホプキンス伝達交差係数を示す。TCCの値をz軸に沿う高さとして示す。右側に暗視野照明に対するTCC値を示す。このTCCは、二つの離れた領域52および54の重なる面に亘る面積分(空間周波数空間での)に相当する。各々この投影システムの瞳に相当し、およびこの光学システムの開口数NAOB1に比例する半径の、および各領域52および54がそれぞれ1/d および1/d の倍数だけ離され、および開口数NAに比例する半径の光源14(図23参照)の有効面積50暗視野照明の場合、そこではホプキンス伝達交差係数がゼロであるから、0次の回折に干渉がないことが分る。この伝達交差係数の算出方法は、以下に更に詳述する。
図25は、vq−vq平面でのσ=0.7の部分コヒーレント照明についての(m,n,t,s)次に対する式(5)によるホプキンス伝達交差係数TCCを示す。一例として値がσ=0.7の従来の照明並びにm、nおよびt、s次に対するホプキンス伝達交差係数TCC(m,n,t,s)を表す、重なり合う面を示す。NAは、この開口を指し、この投影対物レンズの開口数を意味する。数字50は、σ=0.7の有効光源の面積による、周波数−空間での面積である。ケーラーの照明によれば、この有効光源は、この照明光学系12の絞り羽根20(図23参照)の開放領域での照明放射線分布、またはこの瞳面と共役の平面での照明放射線分布によって決る。その上、この投影対物レンズの開口数に比例する半径の領域52を1次回折(m,n)だけ脇へ移して示し、第2領域54を、やはりこの開口数に比例する半径で、2次回折(t,s)だけずらして示す。ハッチングを付けた重なり合う面TCC(m,n;t,s)が二つの回折次数(m,n)および(t,s)の干渉の振幅を示す。
図26は、やはり、vおよびvと呼ぶvq−vq平面での無限拡張光源に対する(m,n;t,s)次の幾つかのホプキンス伝達交差係数をTCCのグラフ表現を示す。外側の円は、σ=1を意味し、インコヒーレント照明を表し、内側の円は、σ=0.7用で、部分コヒーレント照明を表す。それぞれのTCCは、ハッチングを付けた面で示す。図26に示すように、これらのTCCは、暗視野部分によって部分的にかなり増すことが出来る。例えば、右列、中間行のTCCは、σ<1の外円内に非常に小さい明視野部分または貢献しかないが、特にσ>1の照明方向に暗視野からの非常に大きい貢献がある。
図27も、vおよびvと呼ぶvq−vq平面での純暗視野照明に対する最低次のホプキンス伝達交差係数をTCCのグラフ表現を示す。これらは、干渉縞とも呼ぶ、明視野照明での像形成に貢献しない回折パターンである。ここで再び明視野照明は、先の図同様、σ<1の値の照明を意味する。σ=1の照明を再び外側円で示し、内側円は、σ=0.7の照明に対応する。異なるまたは複雑な構造詳細を有するマスクの像に対して、次の状況がある:低周波部分は、高強度に結蔵されるだろう。物体細部(構造体の詳細)のコントラストが決ると、このコントラストは、多分全ての物体細部に対して同じままであるが、しかし、強度は同じままでない。従って有効コントラストは変る。
結像した物体F1およびF2について、結像した強度は、それぞれ、Imax1およびImin1並びにImax2およびImin2になる。Imin1およびImin2は、例えば、共に0かも知れない。しかし、この例ではImax1>Imax2がある。2次詳細F1のコントラストは、結果としてV(F1)=100%になり、但しVは、“視認性”の略である。F2の有効コントラストは、V(F2)=Imax2/Imax1<V(F1)に過ぎない。
図28は、種々の結像した強度Iのグラフ表現を示す。y軸は、任意単位で強度を表す。この図の左側に、強度Imax1を示し、右側にImax2を示す。点線は、このフォトレジストでの露光に対する閾値を示し、この閾値より高い強度に対して、露光した層がこのフォトレジストに出来ることを意味する。この層は、勿論、高い強度Imax1に対してより、Imax2のような低い強度に対して薄い。これは、限界寸法CDに対して意義を有する。CD1は、Imax1で露光したフォトレジスト上の領域に対する限界寸法を示し、CD2は、低強度Imax2で露光した領域に対する限界寸法を示す。この図の下の部分に、結像した強度が同じサイズであるように、この技術で構造体F2を所謂位相要素によって如何に高めるか、および減衰によってこのマスク上の構造体F1を如何に抑制するかを示す。これらの位相要素は、結像面での、高強度による高強度画像細部に対して、低強度Imax2による、低強度画像細部強度を増すために回折効率を上げまたは別々に下げる。上げた領域に対し、新しい限界寸法CD3を達成できることが分る。
更に、目的真のライン幅に対して、小さい構造体を高強度に結像するならば、ローパスフィルタリングから生じるファジィ効果のために、所望の構造体幅が減るかも知れないことは有利であると言うことを認識できる。これは、付加的要素、所謂補助形態をマスクに加えなければならないので、勿論、マスクが複雑になり、それで幾らか高価になるという欠点を有する。コントラストの結像というこの結像プロセスの意味を理解するためには、この結像を感光層、フォトレジストで塗被した基板上に行うことを考慮すべきである。全ての物体細部をこのフォトレジストの中に結像するが、一方低光強度で結像する物体細部は、このフォトレジスト内の薄い構造体に見える。このため、このコントラストは、このフォトレジスト内の構造体の厚さによって間接的に結層されるに過ぎない。既知の技術では、この問題を、F2のように低強度で結像した構造体に所謂位相要素を加えることにより、および構造体F1のように高強度で結像した構造体を減衰することにより軽減し、これらの位相要素と減衰がマスク上で互いに反対に作用する。これによって、均一な像を得るために強度を増減する。それによりマスクが更に高価になり、情報がなくなる。
この発明による投影マイクロリソグラフィでは、明視野成分に加えて暗視野成分を像形成のための照明に使用する。これにより、像形成に貢献する像強度が、明視野および暗視野照明からの回折パターンの重ね合せにより増し、それを図29に示す。図29は、参照数字55で示す明視野照明、および参照数字53で示す暗視野照明のための光軸に垂直な平面上への照明ユニット12(図23参照)の投影を示し、ここではこの照明ユニットの異なる回折次数を示す。参照数字56は、この明視野照明ユニットの0次の回折であり、参照数字58は、暗視野照明ユニットの0次の回折を示す。60は、暗視野照明ユニットの1次の回折を示し、62は、明視野照明の1次の回折である。64は、暗視野照明の3次の回折である。数字66は、この投影レンズの開口数NAOB1に相当する半径で境界線を示す。暗視野照明の0次の回折58がこの境界線の外側にあることを示す。これによって、明視野からの0次および1次並びに暗視野からの1次および3次の回折縞だけがこの像に貢献し、隣接する構造体のフランクを急峻にし、望む解像度からのずれを減らす。図29bは、明視野成分の他に暗視野成分も微細物体細部の結像を支持する、照明設定の例を示す。
図30は、マスクの構造体細部の顕著に弱いコントラストを暗視野成分によって増強できる方法を概略的に示す。図30の下部は、理想的照明ユニット12(図23参照)の瞳面での強度分布を示す。この図の上部に、このための回折縞を示す。この理想的照明ユニットを光軸32(図23参照)に垂直な交差平面に相当する平面で概略的に示す。数字68は、投影レンズ34の入射口径を示し、70は、この口径68内にある明視野照明の成分であり、および72は、この口径68の外部にある暗視野の成分である。これにより、これらの構造体は互いに垂直であると仮定し、この照明成分70により結像する本質的に水平方向のラインによる第1構造体F1とこの照明の暗視野成分72で付加的に結像する本質的に垂直方向のラインによる第2構造体F2を意味する。
図30の最初の図に投影対物レンズ34の口径68も示す。また、暗視野の1次回折74および3次回折76を示す。72は、この暗視野照明の0次回折を指す。明視野照明を70で示し、この0次が開口68内にあることが分る。垂直構造体の明視野からの0次および1次回折を78で示す。80は、暗視野照明72で照明した構造体のための背景光を指す。
水平構造体は、明視野照明ユニット70で理想的に結像されるだろう。垂直構造体を結像すると、これで明視野照明が望まない光80に貢献し、それでこの構造体のコントラストを下げる。このコントラストは、この図に74および76によって示すように、図示する暗視野照明成分72によって増すことが出来る。数字74および76は、それぞれ、この0次回折に関連する1次および3次回折に対応する。これらの垂直構造体のコントラストは、これらの水平構造体の画像品質に悪影響することなく暗視野成分によって増すことが出来る。
図31に、位相構造体と通常構造体の組合せを結像する、追加の好適実施例を示す。これらの円は、再び開口NAである。この図に示す特別な問題は、位相構造体の結像である。従来のリソグラフィで、そのような構造体は、通常発散の小さい軸方向照明で結像する。しかし、軸方向照明は、そのような照明がコントラストを落すので、解像限界の構造体による従来のマスクの結像には有害である。このため、この発明による実施例では、マスク24(図23参照)を暗視野照明成分で結像し、従来の構造体を従来の明視野照明で結像する。両照明成分は、殆ど結合してなく、それらが互いに影響しないことを意味する。再び重なり積分を示し、明視野と暗視野の異なる次数の回折からの重なりを意味する。82は、構造体F1を結像する明視野照明成分であり、84は、F2に関係する暗視野照明に基づく結像の一部である。これによって1次および3次回折により対称性の干渉が発生する。
図32は、本発明による光軸32に沿うマイクロリソグラフィ投影装置(例えば、図23に示すような)の概略断面図である。図示するのは、照明ユニット12、マスク24、投影対物レンズまたは対物レンズ34および像面38、いわば基板38である。明視野成分86および暗視野成分88を示す。σによって指定する照明程度を異なる直径の線で示す。88は、この照明の開口数NAを示し、90は、この投影レンズの第1開口数NAOB1であり、および92は、基板38という像面での開口数NAOB2である。投影レンズ34による結像は、現状技術によれば、投影照明装置に対するアッベの結像法則によって与えられる:
・sinθ=m・n’sinθ’
ここで、θは、物体側の光ビームと光軸32の角度を表し、θ’は、像側の光ビームと光軸32の角度を表し、nおよびn’は、それぞれ物体および像側媒体上の屈折率であり、並びにmは、投影比である。通常m<1を適用し、m=0.25が好ましい。または、一例として、光変調器を適用するマスクレスリソグラフィでは、m〜1/100またはそれ以下である。その上、これは、mが通常100以上である顕微鏡と反対である。
それでこの発明は、顕微鏡とは反対に、この照明開口をこの投影光学系に入る開口よりかなり大きく出来るので、上に説明した可能性を開く。これは、投影光学系での開口が非常に高く且つ90°の最大開口角に非常に近い顕微鏡では可能でない。
図32で線分92によって概略的に示す像側開口数NAOB2は、物体側開口数NAOB1に関して規定する:
m・NAOB2=NAOB1
この照明ユニットの部分コヒーレント光は、次のように定義するパラメータによって定義される:
Figure 2006324664
この技術で、マイクロリソグラフィ投影装置は、開口NAが一般的に投影光学系の第1開口NAOB1に等しいかそれより小さいように、いわばσ≦1(σmax≦1)であるように設計してある。
暗視野照明を実現する、本発明による投影照明装置では、σmax>1で、開口数NA(この照明ユニットの絞り羽根22の開放開口に相当)が投影レンズ34の開口数NAOB1より大きいことを意味する。図32に、明視野成分を範囲aによって示し、暗視野成分を範囲bによって示す。NAOB2に対して、NAOB2>NAである。
この発明によるマイクロリソグラフィ投影装置で使う方法では、それぞれの暗視野および明視野成分をコンピュータ支援最適化を使って決める。これによって、マスク24のそれぞれの所望の構造体幅を基板38上に結像するために、結像すべき細部の強度を具体的に制御する。
この照明の最適化用、更に良くは明視野および暗視野成分の最適化用コンピュータプログラムは、非常に一般化した方法で以下のステップを含む。
−マスク構造体の識別と転送
−本照明で作った基板平面にあるマスク構造体の像の画像情報の識別と転送
−マスク上の重要構造体の識別とそれらの重み付け
−結像マトリックスの生成
−調整パラメータの入力
−最適化ルーチン
−照明用提案を表示する
−達成した像が許容できるかどうかをチェックする
−ノーなら、再度結像マトリックスを生成する
−イエスなら、この照明ユニットでの照明の調整
この技術で知られるデバイス用のそのようなコンピュータプログラムの実行例は、米国特許第5,680,588号明細書に示してある。
原理上、上で説明したような、投影照明装置で最適化した照明を決めるためのルーチンは、この技術で知られ、且つ引用した文書に記載してある。本発明によるコンピュータプログラムは、同じステップを有し、それで勿論本発明による照明ユニットを適用する。これは、この照明ユニットの開口数NAが投影レンズ34(図23および図32参照)の物体側開口数NAOB1より大きいことを特徴とする。この開口比によって生成する付加的自由度は、上述のように、第2のそれ程重要でない構造体細部の結像に悪影響することなく、第1の超重要構造体細部の独立の最適化を可能にする。
特に、マスクを一度ならず同時にまたは次々に照明し、基板平面上に複数の同時または連続像を生じることを考慮すべきである。これらの像および照明設定は、使用した照明源の強度と共に、それぞれ、フォトレジスト上に記憶または記録する。
説明した結像マトリックスは、米国特許第5,680,588号明細書に記載してある方法によって生成する。そこで、この結像マトリックスで異なる位置は、ゼロであるか、または一つが明視野成分用と暗視野成分用である。
従って、上の実施例で説明したこの発明の関連する特徴は、従来の明視野像の暗視野像との重ね合せである。これらの暗視野像は、この投影レンズの物体側での開口角より大きい照明方向によるこの物体での回折によって作る。この暗視野貢献によって作る部分像は、従って回折または散乱光によってのみ作り、一方明視野によって作る部分像へも常に0次回折が貢献する。この0次回折が貢献する、干渉縞による部分像は、それで、0次回折を含まない、高次回折によってのみ作った干渉縞による異なる部分像と重ね合せる。例えば、後者の暗視野貢献は、1次と2次または1次と3次だけの回折によって作る。
上に説明したこの発明は、明視野からおよび暗視野から分離独立した照明貢献によって、即ち、投影レンズの物体側での開口角より小さい照明方向による孤立した照明部分、およびこの投影レンズの物体側での開口角より大きい照明方向による孤立した部分から得るのが好ましい。例えば、少なくとも二つの異なる形態または構造体を備えるマスクのような、複合マスク構造体の結像に対して、上に説明したこの発明は、他の解像度向上技術と組合わせることが出来る。このため、明視野像の暗視野像との重ね合せの教示のような、本発明を付加的に解像度向上技術と組合わせることもこの発明の一部である。そのような向上技術の最初の例は、基板(ウエハ)上にレチクル構造体または物体を結像するために、例えば、接線偏光のような、偏光または少なくとも部分偏光を使うことである。そのような場合、照明設定がこの照明システムの瞳面に、またはこの面と共役の面に、または上述の面の近くの面に所定の偏光分布を有するのが好ましい。ある用途では、この投影対物レンズの開口面に、結像した物体の光分布の偏光がかなりの接線成分を含むか、または接線方向にあるのが好ましい。この照明システムの偏光分布を、使用するマスクまたはレチクル(物体)のこの偏光状態へのあらゆる影響を、この投影対物レンズの開口面での所望の偏光状態をできるだけ良く達成するような方法で、考慮するように最適化することが重要である。明視野からおよび暗視野からのこの孤立した照明貢献が異なる偏光方向に線形に偏光しているのが好ましい。
この発明は、例えば、上述の好適偏光分布の適用のような、上述の解像度向上技術と共に浸漬リソグラフィにも適用してもよい。その上、この発明は、投影対物レンズに瞳フィルタを使うなら適用してもよい。本発明は、また補助形態または位相構造体を含むマスクの照明および結像に使うことができる。更なる例として、明視野像の暗視野像との重ね合せの教示のような、本発明は、二重パターニングまたは分割ピッチ結像のような二重露光手法と組合わせることができる。
図3は、この発明の実施例に従って基板上へのパターンの光学転写を設定するための流れ図である。
この方法は、ステップ300に始り、そこでリソグラフィ問題を確定する。このリソグラフィ問題は、基板上に結像すべきパターンの特定の形状寸法を表す。このパターンは、このリソグラフィ装置の一つ以上のパラメータを最適化するために使い且つこの照明システムの適性構成を選択するために使い、このパターニング装置レイアウトに含まれる積極的な構成の代表であるのが好ましい。低k値に達するために使えるそのようなパターンは、例えば、コンタクトホールのグリッドである。コンタクト形態は、益々プリントするために最も挑戦的パターンになっている。その上、コンタクト形態に対しては、マスク限界寸法誤差が、他の回路形態に対してより遥かに大きいマスク誤差増大係数(MEEF)で拡大される。MEEFは、対応するパターン形態サイズでの単位変化当りの目標基板上にプリントした最終形態サイズでの増分変化に対応する(この場合、このパターン寸法は、この結像装置の縮小率によって基板サイズに縮尺される)。リソグラフィ装置の解像限界近くで、このMEEFが屡々劇的に上昇する。
このリソグラフィ問題を確定してから、この方法は、次にステップ305へ進み、そこで照明器の、放射線ビームを数学的に複数の線源点に分割する。実施の際は、この照明ビームの離散化を表す線源点のグリッドをこの照明器の瞳面に確定する。
図4は、照明器の瞳面に生成した照明ビームのための線源点400のグリッドの略図である。このファイルに含まれる線源点が、空間的にこの照明器の瞳面に於ける最大開放口410の全断面に及ぶグリッドを作る。図4は、また基板レベルでのこの投影システムの最大開口数NAPSに対応する瞳点(σ=1の点)の半径方向位置を示す。この投影システムの最大開口数のこの線源点グリッド上への重ね合せが暗視野照明に貢献する線源点の予測をもたらす。この投影システムの開口数の外側に位置する線源点が暗視野照明をもたらす。これらの線源点に対して、この照明したパターンによって生成した回折縞に関連する0次回折は、この投影システムによって捕捉されない。高次回折だけがこの投影システムによって捕捉されるかも知れない。この照明構成は、σ>1に対応する。逆に、この最大開口数の内側に位置する線源点は、それらの0次回折がこの投影システムによって捕捉される。この状況は、σ≦1に対応する。
この全照明器開口に対する各光源点の物理的位置は、個々の線源点ファイルにセットされ、要求精度に依って変えることができる。各光源点間の間隔を小さくすれば、線源応答により詳しい情報を与えるかも知れないが、しかし計算時間を増すかも知れない。逆に、各光源点間の間隔を大きくすれば、線源応答にあまり正確でない情報を与えるかも知れないが、計算時間を減らすかも知れない。この発明の実施例では、全照明器開口に対するグリッドの間隔が約0.1である。他の実施例では、グリッド間隔が約0.01ないし0.2である。この線源点のグリッドをこの発明の他の実施例では別に決めてもよいことが分るだろう。例えば、照明ファイルの代案として、この線源点のグリッドをシミュレーション・ソフトウェアでパラメータで指定してもよい。更に、このシミュレートしたグリッドをグリッド点密度を増すために補間してもよいことが分るだろう。
図3に戻って参照して、この方法は、次にステップ310へ進み、そこでσ>1の領域(この投影システムの開口数の外側)に位置する0次回折を有する各線源点に対するリソグラフィ応答を計算する。類似の計算をσ≦1の領域(この投影システムの開口数の内側)に位置する0次回折を有する各線源点に対して行ってもよい。別々の応との各々は、シミュレーションモデルを使うシミュレーションの結果または一連の結果を表すかも知れない。実際には、このパターンの像をシミュレーションによって計算し、この像を、この像が基板上に所望のパターンを首尾よくプリントするために適当な光学的品質を有するかどうか判定するために一つ以上の基準に対して評価してもよい。この手順を繰返し行ってリソグラフィ応答の最適値に達することが出来る。この像を、例えば、露光寛容度および焦点深度の予想をもたらす焦点整合範囲によって解析することが出来る。各線源点に対して決められる付加的リソグラフィ応答には:検討したパターンの限界寸法、基板上に目標限界寸法(CD)を形成するために必要な強度閾値、8%ELでの焦点深度(DOF@8%EL)、線量対サイズE1:1、高密度対孤立した形態バイアス、任意形態サイズのバイアス、サイドローブプリント、フィルム損失、側壁角、マスク誤差増大係数(MEEF)、線形解像度、絶対解像度、または限界寸法均一性がある。
リソグラフィシミュレーションは、種々のモデルを使って行ってもよい。シミュレーションモデルおよびパラメータで表す照明形状を最適化する方法の例は、例えば、2003年2月11日に提出した、“フルレジストシミュレーションおよびプロセスウィンドウ計量を使う照明源を最適化するための方法”という名称の米国特許出願第10/361,831号および2003年11月20日に提出した、“リソグラフィ装置および等焦点補償を使う照明源を最適化するための方法”という名称の米国特許出願第10/716,439号に見られるだろう。これら2件の出願内容をここにその全体を参考までに援用する。
この発明の実施例では、リソグラフィシミュレーションを、放射線感応材料(レジスト)上への入射放射線エネルギー分布を決めるために、空中像モデルで実施してもよい。この空中像の計算は、フーリエ光学のスカラー形かベクトル形で行ってもよい。開口数(NA)または特定のパターンのような、このリソグラフィ装置およびプロセスの特性は、このシミュレーションの入力パラメータとして入れてもよい。実際には、シミュレーションを、プロリスTM、ソリッド−CTM、リソクルーザTM等のような、市販のシミュレータを使って実行してもよい。この空中像の品質は、コントラストまたは正規化した空中像対数勾配(NILS)計量(形態サイズに対して正規化した)を使って決めてもよい。この値は、像強度(または空中像)の勾配に対応する。
空中像シミュレーションを行うための関連パラメータには、幾何学的光線光学によって決めるような、合焦の最良面がある平面までの距離を意味する、ガウス像面の焦点面からの距離、または擬似単色放射線源の中心波長を含んでもよい。これらのパラメータは、この照明システムの空間部分コヒーレンスの程度の尺度、基板を露光するこの投影システムの開口数、この光学系の収差およびこのパターンを表すこの空間透過関数の記述も含んでよい。
この発明の別の実施例では、リソグラフィシミュレーションをレジストモデルで実行してもよい。ある実施で、このレジストモデルは、限界寸法(またはサイズ)およびその変形の計算に、線量/露光エネルギーおよび焦点、レジスト露光、レジストベーキング並びにレジスト現像のような変量を考慮に入れてもよい。同様に、このレジストモデルは、この発明の具体化に、非平面表面微細構造およびベクトル効果を考慮に入れてもよい。このベクトル効果とは、高開口数を使うとき、電磁波が斜めに伝播するという事実を指す。ベクトル効果は、空中像を計算するとき補償できるが、低屈折率媒体の中(例えば、空中)のベクトル効果の計算は、入射光線がレジスト内を伝播するとき、レジストの屈折率が高いため、それらが真っ直ぐになろうとするので、一般的に基板上で受けるコントラスト損失を過大評価するかも知れない。従って、厳密な電磁計算を伴うレジストモデルは、実際の実験的応答を正確に見積ることが望ましいかも知れない。
この発明の他の実施例では、集中パラメータモデルまたは可変閾値レジストモデルのような付加的モデルも使ってもよい。このシミュレーションモデルを選択するのは、それが実験データと調和するからであることが分るだろう。
図3に戻って参照して、この方法は、次にステップ315へ進み、そこでこの照明ビームの形状を別のリソグラフィ応答の解析に基づいて決める。この照明形状の実際の具体化は、何か適当なビームシェーパで行ってもよい。例えば、米国特許第6,452,662号は、この照明形状を創るために使える、多モード創成要素を開示する。その特許の内容をここにその全体を参考までに援用する。その特許に開示してある、多モード創成要素は、この照明システムの瞳面でビーム経路に挿入可能な4枚の三角形羽根を含む。この多モード創成要素は、連続的に変化できる四極照明モードを作れるようにする。この発明の別の実施例では、金属開口板フィルタまたは回折光学素子を使って所望の照明形状を創ることが出来る。
照明(線源形状およびマスクバイアス)の最良条件を定量的に決めるこの手順を繰返し行う。実際には、候補線源形状とマスクバイアスを選択して、このシミュレータでテストし、次に繰返し調整して、例えば、許容できるサイドローブを有する、高プロセス・ラチチュード(即ち、各リソグラフィ応答に対する最適値)を得る。この候補線源形状を最適化するために、反復近似アルゴリズムを使ってこの最初のリソグラフィ・パラメータを循環してもよい。
この候補線源形状、または照明構成を定性的に決めるために、選択したリソグラフィ応答の計算結果を線図上に視覚化してもよい。これらの線図は、リソグラフィ応答の値を線源点位置の関数として示す。
図5a−cを参照して、本発明の実施例に従って得た例示線図を提供する。図5a−cは、照明器瞳の右上側象限に対応する。これらの図で分るように、この線源点グリッドは、この投影システムの全開口に対して0.1:0.1の間隔を有し、即ち、この間隔は、xおよびy軸に沿ってσ掛ける0.1の増分を表す。これらの図で、この投影システムが捕捉した0次光に対する最大半径は、1.0(σ=1)である。対称性のために、この照明器の右上側象限しか可視化する必要がない。
図5a−cで検討したリソグラフィ問題は、暗視野2値マスクの140nmピッチに配置した75nmコンタクトホールのグリッドである(寸法は、ウエハスケールで与えた)。この放射線ビームの波長は、193nmであり、この投影システムの開口数は、0.93である。
図5aで、検討した応答は、ポジレジストを使う最大露光寛容度(最大EL)である。この線図は、この照明器の照明ビームの線源点位置の関数としてシミュレートしたレジストパターンに対して得た最大ELの値を表す。図5aで分るように、この投影システムの最大開口数の内側に、露光寛容度の大きい値に著しく貢献する二つの領域がある。第1の領域は、この正方形グリッドマスクパターンの水平軸に対して0°と約35°の間に位置する線源点を含む。第2領域は、この正方形グリッドマスクパターンの水平軸に対して約55°と90°の間に位置する線源点を含む。照明器のこの部分は、これらのホールを通る縦切れ目に対して高コントラストを提供する。この図は、また、この照明システムの最大開口数の外側から出る照明が露光寛容度の有利な値も作れることを示す。これらの領域は、それぞれ、大体の座標(1.15,0.75)および(0.75,1.15)に中心を置く極に対応する。これらの極は、σ>1に対応する暗視野照明を提供する。言換えれば、これらの極から出る非回折放射線は、それがこの投影システムの開口数の外側に向くので、この投影システムからなくなる。
図5bは、最大焦点深度応答(最大DOM)のための線図である。この図は、この投影システムの最大開口数内に位置する極に加えて、この投影システムの最大開口数の外側に位置する極が焦点深度の有利な値を提供できることを示す。
次に図5cを参照すると、線源点位置の関数としてのマスク誤差増大係数パラメータ(MEEF)の線図が提示してある。この線図は、この投影システムの最大開口数の内側に位置し(即ち、σ≦1)且つ図5a−bで確認した極が受入れ難く高いMEEFの値をもたらすことを示す。逆に、この投影システムの最大開口数の外側に位置する極は、低いMEEF値を提供する。この結果は、暗視野照明がすぐれたリソグラフィプロセスをもたらすかも知れないことを示す。
図6a−cは、6%減衰位相シフトマスクで結像した、220nmピッチを有する110nmホールのグリッドで同じパラメータ(即ち、最大EL、最大DOFおよびMEEF)に対して得た線図を示す。10nmマスクバイアスを使ってこのマスクパターンを目標サイズにプリントし、この投影システムの開口数は、0.6である。
図6aおよび6bは、2値マスクで得たのと類似の結果を示す。これらの線図は、σ=1の円の内側と外側の両方の瞳領域から出る照明が露光寛容度および/または焦点深度に対して類似の有利な値をもたらすことを示す。図6cを参照して、図5cで確認したものと類似する、σ>1に位置する照明極が、通常の明視野照明で得られるより低いMEEF値をもたらすことを示す。
図7aは、図6a−cのパターンおよびマスク型式(即ち、6%減衰位相シフトマスクで結像した、220nmピッチを有する110nmホール)に対する大域バイアス(20nmに中心を置く)の関数としてのMEEFを示す。照明の条件は、マスクバイアスを20nmにセットしたことを除いて、図6a−cで使ったものと同じである。図3に示す方法による、最大焦点深度、MEEFおよび露光寛容度の線図の解析が良いプロセス寛容度(焦点深度および露光寛容度の点から)および低MEEFを提供できる照明構成の選択を可能にした。この照明構成は、図7dに示し且つ約30°の角半径(接線方向範囲)およびσ内側=1.06およびσ外側=1.34で与えられる半径方向範囲を有する極を備える多極照明に相当する。図7dでのこれらの極の位置は、この投影システムが0次回折光を何も捕捉しないようになっている。図7aで分るように、大域バイアス変動の関数としての限界寸法(CD)の変動が殆ど何もなく、それはこの線源形状に対してほぼ0のMEEF値に繋がる。
図7bは、種々の露光エネルギーに対する110nmコンタクトホールサイズのピンぼけによる変動を表すボスング線図を示す。この図は、約94mJを超えるエネルギーに対して、ピンぼけ(−0.5〜+0.4のピンぼけ)によるホールサイズの変動が殆どないことを示す。このホールの目標サイズは、110nmである。図7cは、図7bの解析によって得た焦点深度の関数としての露光寛容度の変動を表す。約0.5μmの焦点範囲に対して露光寛容度が5%以上であることを示す。
次に図8a−dを参照して、これらの図は、標準(σ内側およびσ外側共に<1)多極照明(それを交差四極またはCQuad照明と呼んでもよい)および暗視野照明によって得たMEEF結果を示す。リソグラフィパラメータおよび検討したパターンは、図5a−cのものと同じである。言換えれば、検討したリソグラフィ問題は、暗視野2値マスクで結像した、140nmピッチに配置した75nmホールのグリッドであり、この放射線ビームの波長は、193nmであり、およびこの投影システムの開口数は、0.93である。
図8aおよび8bは、この照明システムの瞳面での照明強度分布の断面を表す。図8aは、正方形グリッドマスクパターンの水平軸に対して0°/180°、および+/−90°に位置する極を含む多極照明構成を示す。これらの極は、σ<1に対応する直接照明を提供する。それで、これらの極から出る非回折放射線をこの投影システムが捕捉する。この線源形状は、MEEFを減少するための従来の方法で最適化した。図8bは、暗視野照明を示し、この場合、含まれる線源点の全てが投影システム開口数領域の外側に位置する。これらの線源点は、この水平軸に対して約+/−45°に配置した極を形成する。この種の極配置を四極暗視野照明と呼んでもよい。図5cに示すように、この暗視野照明モードは、MEEFの低値に貢献する。
図8cおよび8dは、プリントしたコンタクトホール(即ち、フォトレジストに形成したコンタクト)へのマスクCD誤差の影響を示すCDマップを示す。これらのマップは、図8aおよび8bに表した照明構成で得たMEEFの推定をもたらす。図8c−dで分るように、このマスクCDは、約90nmに中心を置き、この75nmホールを目標サイズにプリントするために、15nmマスクバイアスを使用した。図8cで、レチクルレベルでのコンタクトホールサイズの4nmの変化が、このパターンを図8aの線源形状で照明するとき、プリントしたコンタクトホールサイズの37nmの変化を与える。これは、約9のMEEFに相当する。対照的に、ホールサイズの4nmの変化が、このパターンを図8bの照明構成で照明するとき、−13.3nmホール差を作るだけである。更に、これは、約−3の負のMEEFに相当する。レチクル上の大きいホールがウエハ上に小さいホールを実際にプリントする、この異常な状況は、照明器瞳のこの領域からの貢献を明視野領域からの貢献と組合わせて低MEEFを生じることによって利用することが出来る。この種の“ゼロMEEF補償”アプローチは、等焦点補償に類似する。図8aの多極照明は、小さいピッチをプリントするために有用かも知れないが、それを標準2値または減衰さえした位相シフトマスクと組合わせるとき、高MEEFを生みだし、それによってこのプロセスを生産使用に不適当にする。他方、暗視野極の組込みは、MEEFをかなり減らすかも知れない。
次に図9a−bを参照すると、これらの図は、二つの多極照明構成を示す。図9aは、実質的に図8aのそれと同じ照明構成を示す。図9bは、二つの多極照明:図9aの多極照明(それをCQuad型照明と呼ぶことが出来る)および暗視野多極照明を組合わせる照明構成を示す。140nmピッチに配置し、波長λ=193nmの放射線によって開口数0.93でプリントした、75nmホールのグリッド(2値マスク)に対する限界寸法均一性(CDU)計算をこれら二つの照明構成の各々について行った。このCDUは、CDの変動を線量、焦点整合およびマスク誤差の結果として表す。結果は、図9aの多極照明が約10.1nmのCDUを与え、一方図9bの多極照明(CQuad照明と暗視野極の組合せ)は、約8.3nmのCDUを提供する。このホールパターンに対し、暗視野quasar極を含めると、有益であり、MEEFを減少するためにCDU結果を改善する。結果は、暗視野極形状を洗練し、且つ暗視野極相対強度を増すことによって更に改善することが出来る。その場合、更に低いMEEF値さえ得られるかも知れない。
図10a−cは、この発明の実施例によって、75nmホールグリッドに対してクロムレス位相リソグラフィマスク(CPLマスクとも呼ぶ)および暗視野照明で得た結果を示す。CPLマスクは、透過率100%減衰位相シフトマスクと考えることが出来る。この実施例では、ホールピッチとリソグラフィパラメータが図5a−cに示す実施例で定めたものと同じである(140nmピッチ、75nmホールおよび開口数0.93)。更に、計算は、ポジレジストに対して行う。図10aは、このCPLマスク(どこでも100%透過)上のホールのレイアウトを示す。このホールは、180°位相バックグラウンドに配置した0°位相領域で定義する。図10b−cは、図10aのCPLマスクで得た露光寛容度および焦点深度線図を示す。これらの線図は、σ=1の円の外側の瞳領域から出る照明が、露光寛容度および焦点深度に有効な値を提供することによって、これらのホールの好結果の結像に貢献することを示す。結果は、暗視野照明を使って小さいホールをポジレジストにCPLマスクによって高コントラストにプリントできることを示す。使用した露光線量は、この暗視野照明でこれらのホールをプリントするために約35mJ/cmである。そのような結果は、ポジレジストおよびCPLマスクを使う直接照明(即ち、σ≦1に対応する)によっては得られなかった。
孤立したラインをプリントするための一つのアプローチは、交互位相シフトマスク(alt−PSM)と組合わせて軸上照明を使うことである。alt−PSMは、基板上に形態を作るために0°および180°シフトした石英の交互する領域を使う。屡々クロムラインもこのマスクに含めて結像を助ける。位相がポジからネガになると、透過した放射線の電界がゼロを通過する。この電界の二乗に比例する、この強度もゼロを通過し、ウエハ上に非常に暗く且つ鮮明なラインを作る。
図11a−bは、それぞれ、交互位相シフトマスク上の孤立したラインのレイアウトおよびこの照明システムの瞳の中の軸上照明強度分布の断面を示す。図11cは、図11aのalt−PSMを図11bの“小σ”照明で照明するとき得られるかも知れない孤立したラインの輪郭を示す。図11aで、領域Aは、180°位相領域を表す。各ストリップは、幅が500nmである。この照明構成は、σ=0.3の従来の照明である。NAPS=0.93および193nm放射線、並びに適当な露光線量で行った計算は、図11cに示すように、ポジレジストに500nmピッチで75nmラインを作る。
図11a−cに示すような、直接σ<1照明アプローチとは対照的に、暗視野照明は、暗いエッジではなく明るいエッジをもたらし、同じマスクから孤立したトレンチをプリントするために使ってもよい。図12aは、図11aに示す交互位相シフトマスクおよび暗視野照明で得た75孤立したトレンチ(500nmピッチ)の輪郭を示す。図12bは、線図に表示したシミュレーション結果を示し、およびトレンチをプリントする照明器の部分およびそれらの露光寛容度を示す。計算は、水平軸に対して0°/180°、および+/−90°に位置する暗視野極を有し、並びにσ内側=1.06およびσ外側=1.4で与えられる半径方向範囲を有する照明モードが露光寛容度の点で満足な結果をもたらすことを示す。この問題は、この結果が水平および垂直の両方に向いたトレンチに当てはまるように対称的であることに注目すべきである。これらの極は、σ>1に対応する暗視野照明を提供する。図12bの円1200は、暗視野照明とσ=1である直接照明との間の境界を概略的に示す。円1200の外側に位置する線源点に関連する回折縞の0次回折は、この投影システム開口数によっては捕捉されない。
照明に貢献するように選んだ照明瞳の部分に依って、これらのトレンチを十分な露光寛容度(例えば、>5%)でプリントすることが可能である。図12bによれば、露光寛容度は、30°の開口角を有し且つ水平軸に対して0°/180°、および+/−90°に位置する暗視野極を含む照明構成で最大になるかも知れない。これらの極は、σ内側=1.2およびσ外側=1.3で構築できる。図13aは、そのような照明構成の断面を表す。図13bは、図13aの照明構成によって得た焦点深度の関数としての露光寛容度の変動を示す。後者の図で分るように、妥当な露光寛容度(9%、焦点深度0.2m)がこの暗視野照明アプローチで得られるかも知れない。
そのようなアプローチは、更に、高CDを作る照明瞳内の領域を小CDを作る領域と釣合わせる、等焦点補償の原理を使うことによって洗練されるかも知れない。等焦点補償は、焦点および線量の誤差が二つの相反効果に繋がることがあり、それがこのリソグラフィプロセスの破壊メカニズムをトリガすることがあるという事実に基づく。この第1の効果は、許容CDの範囲の外部でCDが増すという特徴があり、一方第2の効果は、その範囲の外部でCDが減るという特徴がある。このリソグラフィプロセスを実質的に等焦点にするために、このリソグラフィプロセスの最適化を、一つの効果を他で補償することによって行ってもよい。言換えれば、露光寛容度の大きい値に貢献しない、図12bに示す照明瞳の領域(即ち、0次回折がこの投影システムによって捕捉されない領域)を、まだ、このプロセスを実質的に等焦点にするために、暗視野照明領域を釣合わせるために使ってもよい。この等焦点補償の原理に関する更なる情報は、2003年11月20日に提出した、“リソグラフィ装置および等焦点補償を使う照明源を最適化するための方法”という名称の米国特許出願第10/716,439号から収集することが出来る。
図14aは、この発明の実施例による、交互位相シフトマスクおよび75nm周期トレンチの密なパターン用の暗視野照明で得たDOF結果を示す。図14bに示すように、このalt−PSMは、各々150nmの幅を有する、交互する0°および40°位相領域から成るこれらのトレンチを相変化領域の共通部分にプリントする。これらのトレンチを確定するために、約240mJ/cmのプリント線量およびNAPS=0.93をこれらのシミュレーションで使った。そのようなプロセスは、約13%の最大露光寛容度および約0.5μmを超える焦点深度を生じる。10°および180°位相エッジによる別のシミュレーションは、これらのトレンチを類似のコントラストであるが、高い線量(それぞれ、3600mJ/cmおよび28mJ/cm)でプリントできることを示す。図14aは、図3のこの発明の実施例に従って計算したこのパターンのための線図を示す。この線図は、このマスクパターンの水平軸に対して0°/180°、および+/−90°に位置する暗視野極が水平および垂直両トレンチに対して5%露光寛容度でDOFの高い値に貢献することを示す。
図11a−14bに示す結果は、暗視野照明が、同じマスクをσ≦1の放射線で照明して得た像に比べて逆色調の像を達成することを示す。従って、ポジレジストおよび交互位相シフトマスクと組合わせた暗視野照明をホールおよびトレンチをプリントするために使ってもよい。そのようなアプローチは、複雑で高価な、適切なネガレジスト色調プロセスの使用または開発を避ける。
この発明の更なる実施例では、暗視野照明を使い、コンタクトホールの複雑な、不規則のまたは無作為の配置を高透過率位相シフトマスクを使ってプリントする。不作為または不規則なホールパターン、または低対称度のホールパターンの例を図15に表す。この図で分るように、コンタクトホールが水平におよび垂直に種々のピッチで配置してある。
図16aは、種々の照明構成で図15の無作為または不規則なホールパターンについて得た、半範囲でのCD変動のシミュレーション結果を示す。CD変動半範囲測定値は、実質的にこれらのホールの限界寸法均一性(CDU)を表す。結果は、図15に指定したコンタクトホールについて限界寸法均一性、焦点深度、MEEF、および形状誤差に関して得た。これらの結果は、各ホールについての価の平均値に対応する。形状誤差は、垂直方向に測定した限界寸法と水平方向に測定した限界寸法の間の差の絶対値(即ち、│CDv−CDh│)に対応する。このパラメータは、これらのホールが如何に“丸くないか”の表現である。シミュレーションは、通常の市販のシミュレータで行う。
図16aの照明構成は、以下の方法で表示してある。第1に、照明に貢献する照明瞳領域のサイズおよび位置に関する特徴を与える。各照明構成は、軸外成分および、ある場合には、従来の軸上成分(“s”によって識別しおよび最大σ値に特徴があり、最小値はゼロである)を含む。この軸外成分の半径方向範囲を最初に示す、即ち、σ外側およびσ内側値を最初に示す。この軸外成分の接線方向位置を次に示し:環状照明は、“ann”によって識別し、極を図1のX軸に対して+/−45°に配置した四極照明は、“Q”に続いて四極の各々の開口角の表示を付けて識別する。例えば、“Q45°”は、この四極照明の各極の開口角が約45°であることを意味する。第2に、マスク形態(MF)のサイズを示す(nm)。第3に、このマスクの透過率(%)を与える。照明構成1〜15および24は、減衰位相シフトマスクを使用する。照明構成16〜23は、クロムレス位相リソグラフィ(CPL)マスク(即ち、透過率100%)を使用する。例えば、“1.2/1.0 ann+0s MF100 100%”の線源形状は、内側半径σ=1.0および外側半径σ=1.2(軸上成分なし)の環状暗視野照明を含み、透過率100%CPLマスクで100nmコンタクトホールをプリントするために使う。図16aの残りの線源形状では、環状または多極暗視野照明の内側/外側半径、マスク透過率および暗視野極の位置が変っている。
図16bは、図16aの極左に示す第1照明瞳強度分布または“線源形状”(即ち、1.2/1Q45°+0.4s)の断面を表す。この線源形状は、水平軸に対して45°に配置し(即ち、四極型軸外照明)、内側半径σ=1.0および外側半径σ=1.2の暗視野極を含む。この線源形状は、σ=0.4の中心極も含む。この線源形状は、透過率15%の減衰位相シフトマスクと組合わせ、このマスクを105nmにバイアスして無作為または不規則ホールパターンを照射するために使った。この条件は、図16aに示すように、最も好ましい結果、即ち、最小CD変動を示した。
図16aで分るように、CDU結果は、暗視野照明(例えば、1.1/0.9+0.4s MF=100 9%のような、極または環状)と直接軸上照明を組合わせる線源形状に対して良い。7nm未満のCD変動を幾つかの線源に対して得ることができる。同様に、焦点合せ誤差がこれらの線源形状に対して低いままである。更に、純粋(即ち、1.2/1.0 Q45)および“混合”(即ち、1.1/0.9環状)の両暗視野軸外照明が、軸上照明および減衰位相シフトマスクと組合わせるとき、良い結果を与える。
やはり図16bで分るように、透過率100%CPLマスクと組合わせた暗視野照明が秀れた無作為または不規則ホールパターン性能を示し、低MEEFおよび良いホール形状忠実度を与える。しかし、これらの照明シナリオに対し、焦点深度の悪さがCDU値全体を実質的に低下するかも知れない。
この焦点深度を改善するために、軸外暗視野照明と高透過率マスクを、図17に示すこの発明の実施例に従って、軸上照明と組合わせてもよい。図16aの実施例同様、図17のシミュレーションは、図15のコンタクトホールに対して行う。図17は、特定の焦点合せ、マスクおよび形状誤差は勿論、CD変動半範囲に関して結果を示す。図17の照明構成の説明は、図16aのそれと同じである。
図17の極右に表す最後の二つの照明シナリオは、軸上照明(即ち、1.3/1.1 ann+0s MF=90nm透過率100%CPLマスクおよび1.3/1.1 ann+0s MF=100nm透過率100%CPLマスク)を含まない。予想通り、これら二つの線源形状は、悪いCDU結果をもたらす。しかし、軸上照明を追加すると、マスクおよび形状誤差を許容レベルに維持しながら、CDUを減らす(例えば、1.3/1.1 ann+0s MF=90nm 100%CPLの結果を1.3/1.1 ann+0.1s MF=90nm 100%CPLと比較せよ)。やはり図17で分るように、同時軸上および暗視野照明条件を適当にバランスをとることによって、低MEEFおよび低形状誤差で6〜7nm未満のCDUを得ることが可能である。
式(1)に戻って参照して、パターンプリントの解像限界は、放射線波長に比例し、投影システムの開口数に逆比例する。他方、焦点深度、即ち、パターンの像が十分に鮮鋭である範囲の光軸に沿う距離は、放射線波長に比例し、開口数の二乗に逆比例する。この焦点深度(DOF)は、次のように表してもよい:
Figure 2006324664

但し、kは、実験定数である。
式(1)と(7)を比較すると、特定の波長に対し、高NAを使うことによりパターンの解像度を上げると(即ち、低CD)、焦点深度を下げることを示す。しかし、焦点深度の減少は、デバイス製造歩留りにかなり影響するかも知れない。リソグラフィ装置の焦点面が、例えば、基板表面の大きな凹凸または入射放射線の大きなフィールド湾曲のために、もう基板の表面と一致しないかも知れない。従って、このパターンを適性に結像するために、焦点深度の許容レベルを維持することが望ましい。
焦点深度を増すために、この発明の実施例では、暗視野露光中に焦点合せ変動を使うことを提案する。焦点合せ変動を使うか、または焦点ドリルをすると、このリソグラフィ装置の焦点面の位置を、露光中基板の表面と実質的に一致するかまたはそれと実質的に平行な基準面に対して変える。この基準面は、最良合焦面に相当するかも知れない。その結果、このリソグラフィ装置の有効焦点深度がかなり増すかも知れない。
図18は、一実施例による、焦点合せ変動中のステッパ装置の焦点面位置を概略的に示す。この焦点合せ変動は、この投影システムの光軸O−O’に沿う異なる対応位置Pos1、Pos2、Pos3、Pos4およびPos5での複数の露光Exp1、Exp2、Exp3、Exp4およびExp5の重ね合せから成る。最初の露光Exp1と五番目の露光Exp5の間の距離は、少なくとも基板Wの表面SUの上部UPと下部LPの間の距離より大きい。十分な数の露光をすると、この焦点面と基板表面がこの基板表面の凹凸の上部、下部および中間部で互いに実質的に一致するかも知れない。それで、パターンの像を基板Wの表面全体に亘ってその凹凸に関係なく正確に作ることができる。
図18に示す焦点合せ変動は、五つの連続する個別露光から成るが、露光数を増やしても減らしてもよいことが分るだろう。その上、図18の焦点合せ変動は、走査装置で行ってもよい。多重連続露光の代案として、走査装置の焦点面をこの焦点合せ変動中に連続的に変えてもよいことが分るだろう。これは、例えば、以下に更に詳しく説明するように、走査中に基板を傾斜することによって行ってもよい。
或る実施例では、基板支持体を投影システムの光軸に沿って動かすことによって、露光中に焦点合せ変動を生み出してもよい。この構成で、リソグラフィ装置は、放射線システムおよび基板テーブルに作動するように接続した、制御システムを含んでもよい。この制御システムは、この放射線システムが出すパルスを基板テーブルの運動と同期するように構成してあってもよい。
投影システムの光軸に沿う基板支持体の変位は、事前選択した時間依存性(露光中)で連続的であってもよい。或る実現方式では、この光軸O−O’に沿う基板支持体の連続変位が周期的運動(例えば、振動)であり、それは、正弦波でも三角波でもよい。全露光中の焦点面と基準面の間の距離の分布は、選択した周期運動に依るだろう。露光中の複数の後続位置での基板の位置は、特定の分布に従って決めてもよく、それは、プロセスウインドウを最大化するために修正してもよい。この分布は、プロセスウインドウを拡大するためのパラメータとして使ってもよいことが分るだろう。或る実施例で、この分布は、一定またはガウス型でもよい。
或る実施例では、スキャナ型リソグラフィ装置で、投影システムの光軸と垂直な平面に対して所定の一定に傾斜した基板を走査することによって焦点合せ変動を生み出してもよい。この焦点合せ変動は、基板の傾斜角およびスキャナのスリット幅で幾何学的に決めてもよい。その代りにまたはそれに加えて、入射放射線の波長を変えることによって焦点合せ変動を得てもよい。この実施例では、投影システムの色収差のために、パターンを光軸に沿う異なる位置(即ち、各波長について一つの位置)に結像する。
焦点合せ変動で得た像のコントラストは、実質的に種々の露光Exp1、Exp2、Exp3、Exp4およびExp5の像コントラストの平均に相当する。この焦点合せ変動および二つの隣接する露光間の距離は、プリントすべき像パターン、投影システムの開口数、および放射線波長に基づいて決めてもよい。しかし、この焦点合せ変動を照明構成(例えば、照明構成の暗視野成分の形状)に基づいて決めてもよいことが分るだろう。或る実施例では、約0.5μmの焦点合せ変動を、投影システムを充満し、従って暗視野光を含む、σが約1.4より小さい従来の照明分布と共に使ってもよい。別の実施例では、約1μm未満の焦点合せ変動を、軸上および軸外成分を含む、より複雑な照明と共に、またはσが約1.4より小さい従来の照明分布と共に使ってもよい。この焦点合せ変動と照明構成(例えば、形状)の最適化は、反復プロセスを使って一緒に行ってもよい。同様に、焦点合せ変動とその最良合焦に対する位置は、コンピュータシミュレーションによって行ってもよい。この発明の実施例で、焦点合せ変動は、図18の基準面BFに概略的に相当する、最良合焦位置にほぼ中心を置いてもよい。
焦点合せ変動と暗視野照明の組合せが小さいコンタクトホールをプリントするために有利であることが分るだろう。それで、焦点ドリルが焦点深度をかなり改善するが、これを行いながらMEEFを悪化するかも知れない。しかし、暗視野照明がMEEFをかなり減少するので(例えば、図5cおよび図6c参照)、焦点合せ変動/ドリルと暗視野照明の組合せ効果が焦点深度とMEEFの両方の同時改善を可能にする。
図19は、従来の照明に対して極サイズの関数としてシミュレートしたCD変動半範囲(nm)を示す。この計算では、露光中、0.5μmの一定の焦点合せ変動範囲(即ち、0.5μm焦点ドリル)を想定する。図19は、焦点ドリルを含めるとき、MEEFが誤差割当てを支配することを示す。
図19では、CD変動を二つの異なるマスク型式:6%減衰位相シフトマスクと2値マスクに対して示す。各マスクに対し、マスク誤差と焦点誤差の両方によるCD変動をプロットする。0.15μm(焦点誤差)および2nm(マスク誤差)の想定割当て範囲を使って、それぞれ、焦点誤差およびマスク誤差によって誘発されるCDを計算する。この実施例では、90nmホールの無作為または不規則パターンおよび0.9の開口数を使用する。図19で、“A1”と表示するCD変動は、6%減衰位相シフトマスク、30nmマスクバイアスおよびマスク誘発誤差で得;“B1”と表示するCD変動は、2値マスク、20nmマスクバイアスおよびマスク誘発誤差で得;“A2”と表示するCD変動は、6%減衰位相シフトマスク、30nmマスクバイアスおよび焦点誘発誤差で得;および“B2”と表示するCD変動は、2値マスク、20nmマスクバイアスおよび焦点誘発誤差で得た。図19に示すように、マスク誤差によって誘発したCD変動は、焦点誤差によって誘発したものよりかなり大きい(グラフA1およびB1参照)。例えば、0.7σ照明および6%減衰位相シフトマスクに対し、0.15μm焦点誘発誤差が約1.5nmのCD変動を発生する(グラフA2参照)。対照的に、同じマスクに対するマスクレベルでの2nmCD変動が約11nmのCD変動を発生する(グラフA1参照)。しかし、図19で分るように、マスク誤差の影響は、σを増すことによって減少し、瞳を充満するとこの減少が続く(グラフA1およびB1参照)。この様に、瞳をσ=1を超えて充満することによる暗視野照明の包含は、焦点合せ変動または焦点ドリルと組合わさって両マスク型式に対するCD変動を減少する。この利益は、主として、マスク変動である、最も重要な感度の減少から来る(MEEFが減少する)。
図20a〜cは、三つの異なるリソグラフィプロセスについて、図15で指定した九つの90nmホール(1〜9)に対するシミュレートした露光寛容度の変動を焦点深度の関数として示す。図15の90nmコンタクトホールのパターンは、最小ピッチが約171nm(k1=0.4)である。各シナリオで、露光寛容度を各ホールの水平部と垂直部の両方に提供する。最初のリソグラフィプロセスでは、6%減衰位相シフトマスク、5nmマスクバイアス、0.9NA、露光線量約87.9mJ/cmおよびσ約0.7の従来の照明形状(図21a参照)でこの計算をする。焦点合せ変動は、使わない。第2リソグラフィプロセスでは、2値マスク、20nmマスクバイアス、0.9NA、露光線量約87.9mJ/cmおよびσ約1の従来の照明形状(図21b参照)でこの計算をする。第3リソグラフィプロセスは、6%減衰位相シフトマスク、30nmマスクバイアス、NA=0.9、露光線量約59.4mJ/cmおよびσ約1.4の従来の照明形状(図21b参照)を組合わせる。第2および第3リソグラフィプロセスについて、0.5μm焦点合せ変動を基板露光中に適用する。この実施例では、焦点合せ変動および焦点深度を共にこのリソグラフィプロセスの露光寛容度および焦点深度を最大化し、且つMEEを最小化するために選択する。
図20aを参照すると、この図は、焦点ドリルなし且つ従来の明視野照明で得られるだろう最適結果を示す。しかし、焦点ドリルが焦点深度を増すので、σが大きい従来の照明分布を使うとMEEを減らすかも知れない。この実現方式は、第2リソグラフィプロセスに対応する。図20bで分るように、焦点ドリルとσが約1の照明形状を使うと、MEEFを悪化しないのに焦点深度を実質的に増す。
これらの結果は、瞳を暗視野領域へ充満することによって更に改善できる。図20cで分るように、暗視野照明と焦点合せ変動の組合せが、露光寛容度と焦点深度の両方の点で、調べたホール位置およびその向き(垂直/水平)に関係なく、秀れた結果をもたらす。この組合せは、第1、第2および第3リソグラフィプロセスに付いて各ホールの垂直および水平部分に対するシミュレートしたMEEF値を示す、表Aに示すようにMEEFもかなり減少する。
Figure 2006324664
図22は、図20cの照明と0.5μm焦点合せ変動の組合せで得た、図15のシミュレートしたパターンを示す。図22では、図15のマスクパターン(正方形ホール)がシミュレートしたパターン(“S”によって識別する)と重ね合せてある。この図で分るように、パターンプリント中にサイドローブが現れず、ホール形状および均一性が秀れている。
或る実施例では、照明形状が環状または多極形で、この環状照明の全てまたは一部が暗視野(即ち、半径σ>1.0)でもよく、および任意に半径σ<1.0の軸上または軸外照明(例えば、全部または一部暗視野の環状照明および軸上極を備える目玉構成)を含む。
この本文では暗視野照明構成の特定の例を説明したが、この発明の他の実施例では、代替暗視野照明構成を使ってもよいことを理解すべきである。例えば、シミュレーションによれば、σ外側値が1.8までの暗視野照明成分をある状況では使ってもよいことを示す。それで、暗視野照明構成は、この本文または図面に説明しまたは示す、特定の多極照明または環状照明に限定されない。
マスクパターンの基板上への光学転写を設定する際に伴う種々の行為を機械実行可能命令に従って実行してもよいことが分るだろう。これらの機械実行可能命令を、例えば、リソグラフィ装置の制御ユニットの、データ記憶媒体に組込んでもよい。この制御ユニットは、調整装置AMを制御し、照明システムILを出るビームの断面強度分布を修正するように構成したプロセッサを含んでもよい。
この発明の実施例で、これらの機械実行可能命令は、プロリスTM、ソリッドCTMまたはリソクルーザTM等のような、シミュレーション・ソフトウェアと共に使えるコンピュータ製品に組込んでもよい。即ち、このコンピュータ製品は、照明ファイルを生成し且つシミュレーション・ソフトウェアに入力し、およびこのシミュレーション・ソフトウェアに、例えば、空中またはフルレジストシミュレーションを使って、所望のパターンの像を計算するように命令するように構成することができる。このコンピュータ製品は、この計算した像を出力しおよびこの像を、像が所望のマスクパターンを基板上に首尾よくプリントするために適切な光学的品質を有するかどうかを判定するための一つ以上の基準に対して評価するように構成してもよい。この像を、例えば、露光寛容度および焦点深度を推定するための合焦範囲によって解析することができる。このコンピュータ製品は、線源点位置の関数としての種々のリソグラフィ応答に対する線図を創るようにも構成してよい。
その代りにまたはそれに加えて、これらの機械実行可能命令は、暗視野照明によるパターンの像を計算する能力を与える、リソグラフィ・シミュレーション・ソフトウェアの一部であってもよい。
この本文では、ICの製造でリソグラフィ装置を使用することを具体的に参照するかも知れないが、ここで説明するリソグラフィ装置は、集積光学システム、磁区メモリ用誘導検出パターン、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造のような、他の用途があることを理解すべきである。当業者は、そのような代替用途の関係で、ここで使う“ウエハ”または“ダイ”という用語のどれも、それぞれ、より一般的な用語“基板”または“目標部分”と同義と考えてもよいことが分るだろう。ここで言及する基板は、露光の前または後に、例えば、トラック(典型的には基板にレジストの層を付け且つ露光したレジストを現像する器具)、計測器具および/または検査器具で処理してもよい。該当すれば、この開示をそのようなおよび他の基板処理器具に適用してもよい。更に、この基板を、例えば、多層ICを創るために、一度を超えて処理してもよく、それでここで使う基板という用語は既に多重処理した層を含む基板も指すかも知れない。
ここで使用する“放射線”および“ビーム”という用語は、紫外(UV)放射線(例えば、365、248、193、157または126nm位の波長を有する)および超紫外(EUV)放射線(例えば、5〜20nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射線を包含する。
ここで使う“パターニング装置”という用語は、ビームの断面に、この基板の目標部分に創るようなパターンを与えるために使うことができる手段を指すと広く解釈すべきである。このビームに与えたパターンは、基板の目標部分の所望のパターンと厳密には対応しないかも知れないことに注目すべきである。一般的に、このビームに与えたパターンは、集積回路のような、この目標部分に創るデバイスの特別の機能層に対応するだろう。
このパターニング装置は、透過性でも反射性でもよい。パターニング装置の例には、マスク、プログラム可能ミラーアレイ、およびプログラム可能LCDパネルがある。マスクは、リソグラフィでよく知られ、二値、交互位相シフト、および減衰位相シフトのようなマスク型、並びに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラム可能ミラーアレイの一例は、小型ミラーのマトリックス配置を使用し、入射放射線ビームを異なる方向に反射するようにその各々を個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、このミラーマトリックスによって反射した放射線ビームにパターンを与える。
この支持構造体は、パターニング装置を、その向き、リソグラフィ装置の設計、および、例えば、パターニング装置が真空環境に保持されているかどうかのような、その他の条件に依る方法で保持する。この支持体は、機械的クランプ、真空、またはその他のクランプ手法、例えば、真空条件下の静電クランプ、を使うことができる。この支持構造体は、フレームまたはテーブルでもよく、例えば、それは必要に応じて固定または可動でもよくおよびそれは、パターニング装置が、例えば投影システムに関して、所望の位置にあることを保証してもよい。ここで使う“レチクル”または“マスク”という用語のどれも、より一般的な用語“パターニング装置”と同義と考えてもよい。
ここで使う“投影システム”という用語は、例えば使用する露光放射線に対して、または浸漬液の使用または真空の使用のような他の要因に対して適宜、屈折光学システム、反射光学システム、および反射屈折光学システムを含む、種々の型式の投影システムを包含するように広く解釈すべきである。ここで使う“投影レンズ”という用語のどれも、より一般的な用語“投影システム”と同義と考えてもよい。
この照明システムは、放射線のビームを指向し、成形し、または制御するための、屈折式、反射式、および反射屈折式光学部品含む、種々の型式の光学部品も包含してよく、そのような部品を以下で、集合的にまたは単独に、“レンズ”と呼ぶかも知れない。
このリソグラフィ装置は、二つ(二段)以上の基板テーブル(および/または二つ以上のマスクテーブル)を有する型式でもよい。そのような“多段”機械では、追加のテーブルを並列に使ってもよく、または準備工程を一つ以上のテーブルで行い、一方他の一つ以上のテーブルを露光用に使ってもよい。
このリソグラフィ装置は、投影システムの最終素子と基板の間のスペースを埋めるように、この基板の表面を比較的屈折率の高い液体、例えば水に浸漬する型式でもよい。浸漬液をこのリソグラフィ装置の他のスペース、例えば、マスクと投影システムの最初の素子との間にも加えてよい。浸漬法は、投影システムの開口数を増すためにこの技術で周知である。
ここで説明した方法は、ソフトウェア、ハードウェアまたはその組合せとして実施してもよい。或る実施例では、コンピュータシステムで実行すると、そのコンピュータシステムにここで説明した方法のどれかまたは全てを遂行するように指令するプログラムコードを含むコンピュータプログラムを提供する。
この発明の特定の実施例を上に説明したが、この発明を説明したのと別の方法で実施してもよいことが分るだろう。この説明は、この発明を限定することを意図しない。
この発明の実施例によるリソグラフィ装置を表す。 照明システムの開口数割る投影システムの開口数の異なる比に対して投影システムが集める複数次回折を示す略図である。 照明システムの開口数割る投影システムの開口数の異なる比に対して投影システムが集める複数次回折を示す略図である。 照明システムの開口数割る投影システムの開口数の異なる比に対して投影システムが集める複数次回折を示す略図である。 照明システムの開口数割る投影システムの開口数の異なる比に対して投影システムが集める複数次回折を示す略図である。 この発明の実施例に従って基板上へのパターンの光学転写を設定するための流れ図である。 照明ビームの離散かを表す線源点のグリッドを示す。 照明放射線の波長193nm、検討したマスクパターンは、2値マスクの140nmピッチに配置した75nmコンタクトホールのグリッド、および投影システムの開口数0.93での線源点位置の関数としての最大露光寛容度のシミュレートした値を表す線図である。 図5aと同じ条件の最大焦点深度のシミュレートした値を表す線図である。 図5aと同じ条件のマスク誤差増大係数のシミュレートした値を表す線図である。 検討したマスクパターンは、6%減衰位相シフトマスクの220nmピッチを有する110nmホールのグリッド、および投影システムの開口数0.6での線源点位置の関数としての最大露光寛容度のシミュレートした値を表す線図である。 図6aと同じ条件の最大焦点深度のシミュレートした値を表す線図である。 図6aと同じ条件のマスク誤差増大係数のシミュレートした値を表す線図である。 レジストパターンが6%減衰位相シフトマスクの220nmピッチを有する110nmホールのグリッドであり、および投影システムの開口数が0.6である、大域バイアス(20nmに中心を置く)の関数としてのレジストパターンのシミュレートした変動を示す。 図7aと同じ条件の、ピンぼけおよび線量の関数としてのレジストパターンCDのシミュレートした変動を示す。 図7aと同じ条件の、焦点深度の関数としての露光寛容度のシミュレートした変動を示す。 図7a〜cで定義したマスクパターンを照明するために図3の方法に従って最適化した照明システムの瞳面での線源形状のシミュレートした断面を示す。 この照明システムの瞳面での多極照明のシミュレートした断面を示す。 この照明システムの瞳面での暗視野多極照明のシミュレートした断面を示す。 図8aの多極照明で得た、シミュレートしたMEE線図を示す。 図8bの暗視野多極照明で得た、シミュレートしたMEE線図を示す。 この発明の実施例による、シミュレートした多極照明構成を示す。 この発明の実施例による、シミュレートした多極照明構成を示す。 クロムレス位相リソグラフィマスク上の75nmホール(180°位相バックグラウンドでの0°位相)のレイアウトを示す。 線源点位置の関数として最大露光寛容度の値を表す、シミュレートした線図である。 線源点位置の関数として最大焦点深度の値を表す、シミュレートした線図である。 交互位相シフトマスク上の75nmの孤立したライン(40°位相エッジを備える0°位相)のレイアウトを示す。 図11aの75nmの孤立したラインをプリントするために使う、軸上照明構成のシミュレートした断面を示す。 図11aに示す75nmの孤立したラインの輪郭(平面図)である。 図11aに示す交互位相シフトマスクおよび暗視野照明で得た75孤立したトレンチの輪郭を示す。 線源点位置の関数としての最大露光寛容度の線図を示し、それは、高露光寛容度値に貢献する照明器の中の部分を示す。 図11aの孤立した75nmトレンチをプリントするために使える照明構成のシミュレートした断面を示す。 図11aのレイアウトのための焦点深度の関数としての露光寛容度の変動を示す。 この発明の実施例による、交互位相シフトマスクおよび75nm周期トレンチの密なパターン用の暗視野照明で得た、線源点位置の関数としての露光寛容度5%での焦点深度のシミュレートした線図を示す。 交互位相シフトマスク上の75nmの密なライン(40°位相エッジを備える0°位相)のレイアウトを示す。 無作為または不規則なホールパターンの略図である。 24の照明構成による、図15に示すホールパターンについての半範囲でのCD変動を表す。 暗視野軸外照明(水平軸に対して+/−45°に配置した1.2/1外側/内側半径の暗視野極)を軸上照明(0.4σ中心極)と組合わせる多極照明を示す。この照明を透過率15%の減衰位相シフトマスクと組合わせて使って105nmコンタクトホール(マスク上のサイズ)をプリントする。 種々の照明構成で得た、焦点合せ、マスクおよび形状誤差による半範囲でのCD変動を表す。 焦点合せ変動中のリソグラフィ装置の焦点面の種々の位置を概略的に示す。 焦点合せ変動ありおよびなしの、二つのリソグラフィプロセスについて従来の照明の極サイズの関数としてのCD変動半範囲(nm)を示す。 図15のパターンで指定した九つのホールについておよび異なるリソグラフィプロセスについて焦点深度の関数としてシミュレートした露光寛容度(水平および垂直)の変動を示す。 図15のパターンで指定した九つのホールについておよび異なるリソグラフィプロセスについて焦点深度の関数としてシミュレートした露光寛容度(水平および垂直)の変動を示す。 図15のパターンで指定した九つのホールについておよび異なるリソグラフィプロセスについて焦点深度の関数としてシミュレートした露光寛容度(水平および垂直)の変動を示す。 この発明の実施例によるシミュレートした軸上従来照明(σ=0.7)を示す。 この発明の実施例によるシミュレートした軸上従来照明(σ=1)を示す。 この発明の実施例によるシミュレートした軸上従来照明(σ=1.4)を示す。 図20cの照明と0.5μm焦点合せ変動の組合せで得た、図15のシミュレートしたパターンを示す。 マイクロリソグラフィまたはリソグラフィ投影露光装置の概略断面図を示す。 ホプキンス伝達関数を示し、左側は、明視野照明を、右側は、暗視野照明を示す。 マイクロリソグラフィ投影露光装置に於ける従来の明視野照明について重なり合う領域の例を示す。 無限拡張光源についての最低次の明視野部分に対するTCCのグラフ表現を示す。 最低次の暗視野部分に対するTCCのグラフ表現を示す。 種々の強度の関数としての露光した層の厚さのグラフ表現を示す。 投影レンズの開口NAOBでの構造体に対する回折次数を示す。 明視野成分の他に暗視野成分も微細物体細部の結像を支持する、照明設定の例を示す。 理想的照明ユニットの光源の位置、およびマイクロリソグラフィ投影露光装置での回折次数を示す。 1次回折と3次回折からの対称的干渉によって生じる、の暗視野結像を示す。 明視野および暗視野照明を備える、マイクロリソグラフィ投影露光装置用照明ユニットを示す。
符号の説明
10 リソグラフィ装置
12 照明ユニット
14 光源
16 光束
18 照明光学系
20 開口システム
24 マスク
26 パターニング装置パターン、マスクパターン、構造体
32 光軸
34 投影システム、投影レンズ
38 基板
40 フォトレジスト層、表面
44 基板テーブル
86 明視野成分
88 暗視野成分

Claims (38)

  1. 瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明システムおよび或る開口数を有する投影システムを含むリソグラフィ装置でパターン像を基板上に転写する方法であって、
    パターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明する工程、および
    この照明したパターンの像をこの基板上に被覆したフォトレジスト層上に投影する工程を含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法に於いて、前記投影工程が前記照明したパターンの像を、前記基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影する工程を含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法に於いて、前記基準面が予想した最良合焦面に相当しおよび前記複数の位置がほぼ前記基準面に中心を置く範囲を形成する方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、更に、前記照明構成の形状に基づいて前記複数の位置を決める工程を含む方法。
  5. 請求項2に記載の方法に於いて、前記基板を前記複数の位置の所定の分布に従って動かす方法。
  6. 請求項2に記載の方法に於いて、前記投影工程が前記基準面を前記投影システムの光軸と実質的に垂直な平面に対して或る角度に配置するように前記基板を傾斜する工程および前記基板をこの平面と実質的に平行に動かす工程を含む方法。
  7. 請求項1に記載の方法に於いて、前記照明構成が前記瞳面に前記開口数の半径の何分の一かの半径を有する軸上極を含み、前記何分の一かが0.4未満である方法。
  8. 請求項7に記載の方法に於いて、前記暗視野成分が前記瞳面に前記開口数の半径の何分の一かの外側半径を有する環状照明構成を含み、前記何分の一かが1を超える方法。
  9. 請求項7に記載の方法に於いて、前記暗視野成分が多極照明構成を含む方法。
  10. 請求項1に記載の方法に於いて、位相シフトマスクを使って前記投影したマスクパターンを形成し、前記位相シフトマスクは、透過率が約6%と100%の間の減衰位相シフトマスクである方法。
  11. 請求項10に記載の方法に於いて、前記フォトレジスト層がポジフォトレジスト層を含む方法。
  12. 請求項1に記載の方法に於いて、前記瞳面で前記暗視野成分は、その内側半径が上記開口数の半径のσ内側明視野比である、軸外明視野成分を含む照明極の一部であり、そのσ内側明視野が1より小さい方法。
  13. 請求項1に記載の方法に於いて、前記暗視野成分によって照明した前記マスクパターンによって発生した回折パターンのゼロ次回折ビームを前記投影システムによって捕捉しない方法。
  14. リソグラフィ装置であって、
    瞳面を有しおよびパターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明するように構成した照明システム、
    基板を保持するように構成した基板テーブル、並びに
    この照明したパターンの像をこの基板上に投影するように構成した投影システムを含む装置。
  15. 請求項14に記載の装置に於いて、上記リソグラフィ装置が上記照明したパターンの像を、上記基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影するように構成してある装置。
  16. 請求項15に記載の装置に於いて、前記基準面が予想した最良合焦面に相当しおよび前記複数の位置がほぼ前記基準面に中心を置く範囲を形成する装置。
  17. 請求項14に記載の装置であって、更に、前記基板テーブルの運動を複数の位置での前記照明したパターンの像の投影と機能的に同期する制御装置を含む装置。
  18. 請求項17に記載の装置に於いて、前記制御装置が前上記基板を前記複数の位置の所定の分布に従って動かすように構成してある装置。
  19. 請求項14に記載の装置に於いて、前記照明構成が上記瞳面に前記開口数の半径の何分の一かの半径を有する軸上極を含み、前記何分の一かが0.4未満である装置。
  20. 請求項19に記載の装置に於いて、前記暗視野成分が前記瞳面に前記開口数の半径の何分の一かの外側半径を有する環状照明構成を含み、前記何分の一かが1を超える装置。
  21. 請求項19に記載の装置に於いて、前記暗視野成分が多極照明構成を含む装置。
  22. 請求項1に記載の装置に於いて、位相シフトマスクを使って上記投影したパターニング装置パターンを形成し、前記位相シフトマスクは、透過率が約6%と100%の間の減衰位相シフトマスクである装置。
  23. 機械実行可能命令を有するコンピュータ製品で、前記命令は、リソグラフィ装置でパターン像を基板上に転写する方法を実施するために機械によって実行可能であり、このリソグラフィ装置は、瞳面を有し且つ或る照明構成を提供するように構成した照明システムおよび或る開口数を有する投影システムを含み、この方法は、
    パターニング装置パターンを暗視野成分を含む照明構成で照明する工程、および
    この照明したパターンの像をこの基板上に投影する工程を含む製品。
  24. 請求項23に記載のコンピュータ製品に於いて、前記投影工程が前記照明したパターンの像を、前記基板の表面と実質的に一致するまたはそれと実質的に平行な基準面から離間した複数の位置で投影する工程を含む製品。
  25. マイクロリソグラフィ投影装置であって、
    光束を発生するための少なくとも一つの光源、開口数NAの照明光学系および開口システムを備える照明ユニット、
    少なくとも第1開口数NAOB1を備える投影レンズ、
    この照明ユニットと投影レンズの間に配置したマスク、
    このマスク上の構造体を結像する基板を含み、
    この投影レンズの少なくとも一つの第1開口数NAOB1がこの照明ユニットの開口数NAより小さい投影装置。
  26. 請求項25に記載のマイクロリソグラフィ投影装置に於いて、前記投影レンズが、更に、前記照明ユニットの開口数NAより大きい第2開口数NAOB2を有する投影装置。
  27. 請求項25または請求項26に記載のマイクロリソグラフィ投影装置に於いて、前記照明ユニットの開口数NAが前記投影レンズの第1開口数NAOB1の直径値に比べて直径値で1.5倍ないし3倍である投影装置。
  28. 請求項25または請求項26に記載のマイクロリソグラフィ投影装置に於いて、上記マスクを上記マイクロリソグラフィ投影装置の光軸に対して少なくとも二つの方向αおよびαから照明でき、sinαおよびsinαがそれぞれこの光軸とそれぞれの照明方向の間の正弦であり、並びにsinα>NAおよび/またはsinα<NAである投影装置。
  29. 少なくとも第1開口数NAOB1を有する投影レンズを備えるマイクロリソグラフィ投影装置の照明ユニットであって、この照明ユニットのNAがこの投影レンズの少なくとも一つの第1開口数NAOB1より大きいユニット。
  30. 請求項25によるマイクロリソグラフィ投影装置の解像度を改善する方法に於いて、暗視野成分を有する照明設定を、上記マスクの構造体を基板上に結像するために上記マスクの照明中に上記照明した構造体に合わせる方法。
  31. 請求項26によるマイクロリソグラフィ投影装置の解像度を改善する方法に於いて、暗視野成分を有する照明設定を、上記マスクの構造体を基板上に結像するために上記マスクの照明中に上記照明した構造体に合わせる方法。
  32. 請求項30に記載の方法に於いて、明視野のn次と(n+1)次回折の干渉縞で、上記暗視野の(n+1)次と(n+2)次回折の干渉縞を重ね合せる方法。
  33. 請求項30に記載の方法に於いて、位相構造と通常構造を結像し、この位相構造を結像するために、暗視野成分を適用し、およびこの通常構造を結像するために、明視野成分を適用する方法。
  34. 請求項25または請求項26に記載のマイクロリソグラフィ投影装置に於いて、暗視野および明視野成分を最適化するためのコンピュータプログラム。
  35. 半導体構造体を感光基板上に結像するための方法であって、マスク、或る物体側開口数を備える投影レンズおよび或る照明設定をもたらす照明システムを使い、この結像が0次回折を含む複数次回折の干渉によって発生する第1像部を含み、更に、0次回折を含まない複数次回折の干渉によって発生する第2像部も含み、この第1および第2像部をこの結像中に重ね合せる方法。
  36. 請求項35に記載の方法に於いて、前記照明設定が第1および第2照明成分を含み、この第1照明成分は、前記投影レンズの前記物体側開口数より小さい角度の照明方向によって排他的に作られ、およびこの第2照明成分は、前記投影レンズの前記物体側開口数より大きい角度の照明方向によって排他的に作られる方法。
  37. 請求項35または請求項36に記載された方法で使う照明設定を決めるための方法。
  38. 感光基板上に半導体構造体を結像するための投影露光装置であって、マスク、或る物体側開口数を備える投影レンズおよび或る照明設定をもたらす照明システムを含み、0次回折を含む複数次回折の干渉によって発生する第1像部と、0次回折を含まない複数次回折の干渉によって発生する第2像部をこの感光基板上に重ね合せる装置。
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