JP2006322244A - シリンダ錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の正規キーが使用可能であると共に、複数の回転境界に複数の分割境界を1対1で対応させることにより、不正キーによる施解錠の防止効果が高いシリンダ錠を提供する。
【解決手段】シリンダ錠10は、外筒21と、外筒21内に回転可能に配置された内筒22および中間筒23と、タンブラ41〜45とを備える。回転境界31,32は、第1回転境界31第2回転境界32から構成される。各タンブラ41〜45の分割境界は、第1分割境界A1〜A5および第2分割境界B1〜B5から構成される。すべてのタンブラ41〜45が、第1分割境界A1〜A5が第1回転境界31に整列する第1状態のとき、および第2分割境界B1〜B5が第2回転境界32に整列する第2状態のときに、内筒22が回転して施解錠を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、タンブラを備えるシリンダ錠に関し、さらに詳細には、外筒と内筒との間に複数の回転境界(シアーライン)を有するシリンダ錠に関する。
タンブラを備えるシリンダ錠として、例えば特許文献1に開示されたピンタンブラ錠がある。このピンタンブラ錠は、1つのドライバーおよび1つのピンを一組とする5つの組のドライバーおよびピンと、外筒と内筒と間に一組のドライバーおよびピンに対して1つずつ配置される5つの環と、各環に対応して設けられる固定ピンとを備える。外筒に対して環を一体に固定または分離して回動するように固定ピンの位置を細杆で変更することにより、一組のドライバーおよびピンに対して、外筒と環との境界であるシアーラインまたは環と内筒との境界である別のシアーラインが選択的に適用される。
特開昭56−131771号公報
ところで、前記従来技術では、一組のドライバーおよびピンにより形成される1つの境界(以下、「ピン側境界」という。)が、外筒と環とのシアーライン(以下、「第1筒側境界」という。)および環と内筒とのシアーライン(以下、「第2筒側境界」という。)の2つの筒側境界に適用可能であるため、正規キー以外のキー(以下、「不正キー」という。)よる施解錠の可能性も高くなる。例えば、正規キーによりピン側境界が第1筒側境界に合わせられる一組のドライバーおよびピンに対して、そのピン側境界を第2筒側境界に合わせる不正キーを使用することにより、施解錠を行うことが可能になる。このような事情は、1つの筒側境界に対して2つのピン側境界が対応するマスターキーシステムにおいても同様である。そして、この原因は、筒側境界とピン側境界とが1対1の対応関係を持っていないことにある。
また、前記従来技術では、ピン側境界が適用される筒側境界を変更するためには、ピン側境界を第2筒側境界に合わせるためのキー(すなわちマスターキー)を必ず使用しなければならないうえ、該マスターキー以外の個別キーのみでの施解錠を可能とするピンタンブラ錠とすることはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜5記載の発明は、複数種類の正規キーが使用可能であると共に、複数の回転境界に複数の分割境界を1対1で対応させることにより、不正キーによる施解錠の防止効果が高いシリンダ錠を提供することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、シリンダ錠の組立性の向上およびコストの削減を図ることを目的とし、請求項5記載の発明は、さらに、機能制限が解除された状態では、複数種類の正規キーとしてマスターキーおよび個別キー、または複数種類の個別キーでの施解錠が可能であり、機能制限が有効な状態では個別キーのみでの施解錠が可能であるシリンダ錠を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、外筒内に回転可能に配置された回転筒と、径方向に分割されたタンブラが複数個配列されて構成されるタンブラ群とを備え、前記各タンブラは前記回転筒および前記外筒に渡って設けられた収容室に径方向に移動可能に収容され、前記各タンブラにおける分割境界が、前記回転筒に挿入されたキーにより、前記外筒に対して前記回転筒を回転可能とする回転境界に整列するとき、前記キーにより操作されて回転する前記回転筒が施解錠を行うシリンダ錠において、前記回転筒は、前記キーが挿入される内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配置される中間筒とから構成され、前記回転境界は、前記外筒と前記中間筒との間の第1回転境界および前記中間筒と前記内筒との間の第2回転境界から構成され、前記各タンブラは、前記キーに当接可能な内タンブラと、前記内タンブラに対して当接すると共に径方向外方に配置される中間タンブラと、前記中間タンブラに対して当接すると共に径方向外方に配置される外タンブラとから構成され、前記分割境界は、前記外タンブラと前記中間タンブラとの間の第1分割境界および前記中間タンブラと前記内タンブラとの間の第2分割境界から構成され、前記内筒に挿入された前記キーにより、前記各タンブラに関して、前記第1分割境界が前記第1回転境界に整列する第1状態のとき、および前記第2分割境界が前記第2回転境界に整列する第2状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うシリンダ錠である。
これによれば、タンブラ群の各タンブラが、その第1,第2分割境界が外筒および回転筒により形成される第1,第2回転境界にそれぞれ1対1で対応する第1状態および第2状態のいずれかにあるとき、シリンダ錠による施解錠が可能になるので、1つのシリンダ錠に対して各タンブラを第1状態または第2状態にする複数種類の正規キーが使用可能となり、しかも不正キーによる施解錠ができなくなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシリンダ錠において、前記中間筒は1つの部材により構成され、すべての前記タンブラが前記第1状態のとき、およびすべての前記タンブラが前記第2状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うものである。
これによれば、タンブラ群を構成するすべてのタンブラが第1状態にあるとき、およびすべてのタンブラが第2状態にあるときのいずれかに場合に、シリンダ錠による施解錠が可能になるので、2種類の正規キーが使用可能となる。また、中間筒が1つの部材により構成されるので、シリンダ錠の部品点数の増加が抑制される。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のシリンダ錠において、前記中間筒は、第1中間筒と第2中間筒とから構成され、前記中間タンブラは、第1中間タンブラと第2中間タンブラとから構成され、前記回転境界は、前記外筒と前記第1中間筒との間の前記第1回転境界と、前記内筒と前記第2中間筒との間の前記第2回転境界と、前記第1中間筒と前記第2中間筒との間の第3回転境界とから構成され、前記分割境界は、前記外タンブラと前記第1中間タンブラとの間の前記第1分割境界と、前記内タンブラと前記第2中間タンブラとの間の前記第2分割境界と、前記第1中間タンブラと前記第2中間タンブラとの間の第3分割境界とから構成され、前記各タンブラに関して、前記第1状態、前記第2状態、および前記内筒に挿入された前記キーにより前記第3分割境界が前記第3回転境界に整列する第3状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うものである。
これによれば、タンブラ群の各タンブラが、その第1〜第3分割境界が第1〜第3回転境界にそれぞれ1対1で対応する第1状態、第2状態および第3状態のいずれかにあるとき、シリンダ錠による施解錠が可能になるので、各タンブラが第1,第2状態の2つの状態をとる場合に比べて、正規キーの種類を増加させることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載のシリンダ錠において、前記中間筒は、軸方向で二分割された第1筒部分および第2筒部分から構成され、前記タンブラ群は、前記第1筒部分に設けられた前記収容室に収容される第1タンブラ部分と、前記第2筒部分に設けられた前記収容室に収容される第2タンブラ部分とに分けられ、前記第1タンブラ部分および前記第2タンブラ部分の一方のタンブラ部分に属する前記タンブラが前記第1状態にあると同時に、前記第1タンブラ部分および前記第2タンブラ部分の他方のタンブラ部分に属する前記タンブラが前記第2状態にあるときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うものである。
これによれば、各タンブラの第1,第2状態を第1タンブラ部分単位および第2タンブラ部分単位で組み合わせて、第1,第2分割境界を外筒、内筒および第1,第2筒部分により形成される第1,第2回転境界にそれぞれ1対1で対応させることができるので、中間軸が分割されない場合に比べて、正規キーの種類を増加させることができるうえ、中間筒が軸方向で二分割されるので、中間筒が径方向で大型化することがなく、しかも部品点数の増加が抑制される。
請求項5記載の発明は、請求項2記載のシリンダ錠において、前記第1状態および前記第2状態での前記内筒の回転を許容する第1位置と前記第1状態および前記第2状態の一方の状態を許容状態として前記許容状態のみでの前記内筒の回転を許容する第2位置とを占める機能制限部材を備え、前記キーは、マスターキーおよび個別キーから構成されるか、または複数の異なる個別キーから構成され、前記機能制限部材は、前記許容状態での前記分割境界を形成する前記個別キーのみの操作による前記内筒の所定回転位置で前記第1位置から前記第2位置に移動可能であるものである。
これによれば、機能制限部材が第1位置にある機能制限の解除状態では、マスターキーおよび個別キー、または複数の異なる個別キーにより、第1状態および第2状態での施解錠が可能であり、しかも機能制限部材が第2位置にある機能制限が有効な状態では、第1状態および第2状態のいずれか一方の状態である許容状態で、個別キーによる施解錠が可能になる。そして、機能制限部材を第2位置に移動させるためには、分割境界を許容状態にする個別キーにより内筒を回転させればよい。
請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、タンブラ群の各タンブラ(すなわち、個々のタンブラ)の第1,第2分割境界が第1,第2回転境界にそれぞれ1対1で対応することで、施解錠が可能になるので、複数種類の正規キーが使用可能であると共に、不正キーによる施解錠の防止効果が高いシリンダ錠が得られる。
請求項2記載の発明によれば次の効果が奏される。すなわち、2種類の正規キーが使用可能であることで、請求項1記載の発明と同様の効果が奏されるうえ、シリンダ錠の部品点数が抑制されるので、シリンダ錠の組立性が向上し、コストが削減される。
請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、タンブラ群の各タンブラの第1〜第3分割境界が第1〜第3回転境界にそれぞれ1対1で対応するときに、施解錠が可能になるので、一層多くの複数種類の正規キーが使用可能になる。
請求項4記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、中間筒が径方向で大型化することがないので、シリンダ錠の径方向での大型化が防止され、しかも部品点数の増加が抑制されるので、シリンダ錠の良好な組立性が確保されたうえで、正規キーの種類を増加させることができるので、より多くの複数種類の正規キーが使用可能になる。
請求項5記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、機能制限の解除状態ではマスターキーおよび個別キーでの施解錠が可能であり、機能制限が有効な状態では個別キーのみでの施解錠が可能であるシリンダ錠が得られる。しかも、機能制限を有効にするためには、機能制限後に使用される個別キーのみがあればよい。
以下、本発明の実施形態を図1〜図11を参照して説明する。
図1,図2は、本発明の第1実施形態を説明する図である。図1を参照すると、本発明が適用されたシリンダ錠10,11は、施錠対象としての扉に装備される本締り錠の施解錠を行うために、該本締り錠または該扉に取り付けられる。
シリンダ錠10,11は、前記本締り錠または前記扉に固定される1つの外筒21と、外筒21内に回転可能に配置された回転筒と、軸方向に1列に配列された複数である所定数の個数の、この実施形態では5つのタンブラ41〜45から構成されるタンブラ群(以下、「タンブラ群」という。)とを備える。前記回転筒は、キーK1〜K3が挿入される挿入空間22cが形成された1つの内筒22と、径方向で外筒21と内筒22との間に回転可能に配置される1つの部材から構成される中間筒23とから構成される。
外筒21に対して内筒22および中間筒23を共通の回転中心線Lを中心に回転可能とする回転境界(以下、「回転境界」という。)は、外筒21と中間筒23との間の第1回転境界31および中間筒23と内筒22との間の第2回転境界32から構成される。
以下、シリンダ錠10を中心に説明する。内筒22において、挿入空間22cが開放する端部22aに対して軸方向で反対側の端部22bには、前記本締り錠のデッドボルトを施錠位置および解錠位置に移動させるための作動機構を駆動する駆動部としてのシリンダカム29が、ネジにより固定されて、内筒22と一体回転するように設けられる。
なお、明細書または特許請求の範囲において、軸方向、径方向および周方向は、それぞれ、内筒22の回転中心線Lの方向、回転中心線Lを中心とする径方向、および回転中心線Lを中心とする周方向を意味する。
各タンブラ41〜45は、径方向で分割された内タンブラ41a〜45a、中間タンブラ41c〜45cおよび外タンブラ41b〜45bから構成され、弾発手段としてのスプリング46により径方向内方に付勢される。各タンブラ41〜45において、いずれもピンからなる内タンブラ41a〜45a、中間タンブラ41c〜45cおよび外タンブラ41b〜45bと圧縮コイルスプリングからなるスプリング46とは、内筒22、中間筒23および外筒21に渡って径方向に直線状に設けられた円孔からなる1つの収容室51〜55に、挿入空間22cから径方向外方に向かってこの順番で収容される。この結果、各タンブラ41〜45において最も径方向内方に配置される内タンブラ41a〜45aは、スプリング46に付勢されて内筒22に挿入されたキーK1〜K3に当接可能であり、中間タンブラ41c〜45cは、内タンブラ41a〜45aに対して当接すると共に径方向外方に配置され、外タンブラ41b〜45bは、中間タンブラ41c〜45cに対して当接すると共に径方向外方に配置される。
外筒21と中間筒23との間には、スプリング56により付勢されたボール57と凹部58との係合を利用したクリック機構からなる位置決め機構が設けられ、この位置決め機構により、内筒22にキーK1〜K3が挿入されるときの中間筒23および内筒22の回転位置である基本位置(以下、「基本位置」という。)が設定される。また、挿入空間22cは、内筒22の端部22b寄りで封鎖部材である封鎖ピン59により封鎖される。
各内タンブラ41a〜45aは、挿入空間22cに開放する各収容室51〜55の開口から挿入空間22cに突出し、挿入されたキーK1〜K3のキーコード部に当接する。なお、キーが記載された図において、便宜上、キーに記入された数字はキーコード部の種類を表す。そして、内筒22に挿入されたキーK1〜K3により、内タンブラ41a〜45a、中間タンブラ41c〜45cおよび外タンブラ41b〜45bが各キーコード部の径方向位置に対応して径方向に移動し、各タンブラ41〜45における分割境界(以下、「分割境界」という。)が径方向で回転境界に整列するとき、キーK1〜K3により操作されて回転する内筒22が前記本締り錠の施解錠を行う。
分割境界は、外タンブラ41b〜45bと中間タンブラ41c〜45cとの間の第1分割境界A1〜A5および中間タンブラ41c〜45cと内タンブラ41a〜45aとの間の第2分割境界B1〜B5とから構成される。
内筒22に挿入されるキーK1〜K3により、各タンブラ41〜45(すなわち個々のタンブラ41〜45)に関して、第1分割境界A1〜A5が第1回転境界31に整列する第1状態(以下、「第1状態」という。)のとき、および第2分割境界B1〜B5が第2回転境界32に整列する第2状態(以下、「第2状態」という。)のときに、正規キーであるキーK1〜K3が操作されて回転する内筒22が施解錠を行う。
ここで、キーK1,K3は、それぞれ異なるシリンダ錠10,11のみに使用可能な個別キーであり、互いに異なるキーコード部を有する。また、キーK2は、個別キーが異なる複数のシリンダ錠10,11に共通に使用可能なマスターキーである。
より具体的には、図2(A)に示されるように、シリンダ錠10にキーK1が挿入されると、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45が第1状態になる一方、タンブラ41〜45のうちの少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図2(A)においては、内タンブラ41a,43a)が第2回転境界32に跨って位置することから、キーK1により内筒22および中間筒23が一体に回転して、シリンダ錠10による施解錠が可能になる。
図2(B)に示されるように、キーK2が挿入されると、すべてのタンブラ41〜45が第2状態になる一方、すべてのタンブラ41〜45のうちの少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図2(B)においては、外タンブラ41b,43b)が第1回転境界31に跨って位置して、中間筒23が外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK2により内筒22のみが回転して、施解錠が可能になる。
また、図2(C)に示されるように、シリンダ錠10とは異なるシリンダ錠であってキーK2がマスターキーになる別のシリンダ錠11に、キーK1とは異なるキーコード部を有する第3キーK3が挿入されると、すべてのタンブラ41〜45が第1状態なる一方、タンブラ41〜45の少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図2(C)においては、内タンブラ43a,45a)が第2回転境界32に跨って位置することから、キーK3により内筒22および中間筒23が一体に回転して、施解錠が可能になる。
図2(D)に示されるように、このシリンダ錠11にキーK2が挿入されて、すべてのタンブラ41〜45が第2状態になるとき、すべてのタンブラ41〜45のうちの少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図2(D)においては、外タンブラ43b,45b)が第1回転境界31に跨って位置して、中間筒23が外筒21に対して相対回転不能になり、キーK2により内筒22のみが回転して、施解錠が可能になる。
なお、異なるシリンダ錠10,11は、マスターキーに対応することなく、それぞれ2種類の個別キーが使用可能なものであってもよい。
このように、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45が第1状態のとき、およびすべてのタンブラ41〜45が第2状態のときに、換言すれば、すべてのタンブラ41〜45の第1,第2分割境界B1〜B5が、第1,第2回転境界31,32に、それぞれ1対1で対応するときにのみ、シリンダ錠10,11による施解錠が行われる。また、各シリンダ錠10,11において、タンブラ41〜45の少なくとも1つが、この実施形態では2つのタンブラ41,43;43,45が、同時に第1状態および第2状態にならないように内タンブラ41a〜45aおよび外タンブラ41b〜45b,中間タンブラ41c〜45cの径方向での長さが設定されている。
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
シリンダ錠10,11において、回転境界は第1回転境界31および第2回転境界32から構成され、各タンブラ41〜45の分割境界は第1分割境界A1〜A5および第2分割境界B1〜B5から構成され、内筒22に挿入されたキーK1〜K3により、すべてのタンブラ41〜45が第1状態のとき、および第2状態のときに、キーK1〜K3により操作されて回転する内筒22が施解錠を行うことにより、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45が、その第1,第2分割境界A1〜A5,B1〜B5が外筒21および回転筒(内筒22と中間筒23)により形成される第1,第2回転境界31,32にそれぞれ1対1で対応する第1状態および第2状態のいずれかにあるとき、シリンダ錠10,11による施解錠が可能になるので、1つのシリンダ錠10またはシリンダ錠11に対してすべてのタンブラ41〜45を第1状態または第2状態にする2種類の正規のキーK1,K2;キーK3,K2が使用可能となり、しかも不正キーによる施解錠ができなくなる。この結果、2種類の正規キーが使用可能であると共に、不正キーによる施解錠の防止効果が高いシリンダ錠10,11が得られる。
また、中間筒23が1つの部材により構成されることにより、シリンダ錠10,11の部品点数の増加が抑制されるので、シリンダ錠10,11の組立性が向上し、コストが削減される。
次に、本発明の第2,3実施形態を説明する。この第2,3実施形態は第1実施形態とは、中間筒が相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態の部材と同一の部材または対応する部材については、必要に応じて同一の符号を使用した。
まず、図3,図4を参照して、第2実施形態を説明する。
図3(A)を参照すると、本発明が適用されたシリンダ錠12の中間筒23は、外筒21に径方向内方で隣接して配置される第1中間筒24と、内筒22に径方向外方で隣接して配置される第2中間筒25とから構成される。そして、回転境界は、外筒21と第1中間筒24との間に形成される第1回転境界31と、内筒22と第2中間筒25との間に形成される第2回転境界32と、第1中間筒24と該第1中間筒24内に回転可能に配置される第2中間筒25との間に形成される第3回転境界33とから構成される。
中間タンブラは、外タンブラ41b〜45bに対して当接すると共に径方向内方に隣接して配置される第1中間タンブラ41d〜45dと、内タンブラ41a〜45aに対して当接すると共に径方向外方に隣接して配置される第2中間タンブラ41e〜45eとから構成される。そして、分割境界は、外タンブラ41b〜45bと第1中間タンブラ41d〜45dとの間の第1分割境界A1〜A5と、内タンブラ41a〜45aと第2中間タンブラ41e〜45eとの間の第2分割境界B1〜B5と、第1中間タンブラ41d〜45dと該第1中間タンブラ41d〜45dに対して当接すると共に径方向内方に隣接して配置される第2中間タンブラ41e〜45eとの間の第3分割境界C1〜C5とから構成される。
図3(B)を併せて参照すると、内筒22に挿入されるキーK4〜K6により、各タンブラ41〜45に関して、第1状態、第2状態、および第3分割境界C1〜C5が第3回転境界33に整列する第3状態(以下、「第3状態」という。)のときに、正規キーである各キーK4〜K6により操作されて回転する内筒22が施解錠を行う。
ここで、キーK4は個別キーであり、キーK5はマスターキーであり、キーK6は、マスターキーが異なる複数のシリンダ錠に共通に使用可能なグランドマスターキーである。
より具体的には、図4(A)に示されるように、シリンダ錠12にキーK4が挿入されると、すべてのタンブラ41〜45が第1状態になる一方、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45の少なくとも1つのタンブラの第1,第2中間タンブラおよび内タンブラのいずれか(図4(A)においては、タンブラ41,43の内タンブラ41a,43a、タンブラ41,42,43,44の第2中間タンブラ41e,42e,43e,44e、タンブラ45の第1中間タンブラ45d)が第2回転境界32または第3回転境界33に跨って位置するために、キーK4の回転により内筒22および第1,第2中間筒24,25が一体に回転して、シリンダ錠12による施解錠が可能になる。
図4(B)に示されるように、キーK5が挿入されると、すべてのタンブラ41〜45が第3状態になる一方、タンブラ41〜45の少なくとも1つのタンブラの外タンブラ、第1,第2中間タンブラおよび内タンブラのいずれか(図4(B)においては、内タンブラ41a,43a〜45a、第2中間タンブラ42e、第1中間タンブラ44d,45d、外タンブラ42b,43b)が第1回転境界31または第2回転境界32に跨って位置して、第1中間筒24が外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK5により内筒22および第2中間筒25が一体に回転して、施解錠が可能になる。
図4(C)に示されるように、キーK6が挿入されると、すべてのタンブラ41〜45が第2状態になる一方、タンブラ41〜45の少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび第1,第2中間タンブラのいずれか(図4(C)においては、第2中間タンブラ42e、第1中間タンブラ41d,43d〜45d、外タンブラ41b〜45b)が第1回転境界31または第3回転境界33に跨って位置して、第1,第2中間筒24,25が外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK6により内筒22のみが回転して、施解錠が可能になる。
なお、キーK5,K6は個別キーであってもよい。
このように、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45が、第1状態、第2状態および第3状態のいずれかのときに、換言すれば、すべてのタンブラ41〜45の第1,第2,第3分割境界A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5が、第1,第2,第3回転境界31,32,33に、それぞれ1対1で対応するときにのみ、シリンダ錠12による施解錠が行われる。また、シリンダ錠12において、すべてのタンブラ41〜45少なくとも1つが、同時に第1状態、第2状態および第3状態にならないように内タンブラ41a〜45a、外タンブラ41b〜45bおよび第1,第2中間タンブラ41d〜45d,41e〜45eの径方向での長さが設定されている。
この第2実施形態によれば、次の作用および効果が奏される。
すなわち、中間筒23は第1中間筒24と第2中間筒25とから構成され、回転境界は、第1回転境界31と第2回転境界32と第3回転境界33とから構成され、分割境界は、第1分割境界A1〜A5と第2分割境界B1〜B5と第3分割境界C1〜C5とから構成され、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45が、第1状態のとき、第2状態のとき、および第3状態のときに、キーK4〜K6により操作されて回転する内筒22が施解錠を行うことにより、すべてのタンブラ41〜45の第1,第2,第3分割境界A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5が第1,第2,第3回転境界31,32,33にそれぞれ1対1で対応する第1状態、第2状態および第3状態のいずれかにあるとき、シリンダ錠12による施解錠が可能になる。この結果、第1実施形態のように各タンブラ41〜45が第1,第2状態の2つの状態をとる場合に比べて、正規キーの種類を増加させて3種類とすることができるので、一層多くの複数種類の正規キーが使用可能になり、不正キーによる施解錠ができなくなり、第1実施形態と同様に、不正キーによる施解錠の防止効果が高いシリンダ錠12が得られる。
次に、図5,図6を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図5を参照すると、本発明が適用されたシリンダ錠13の中間筒23は、分割面26において軸方向で分割された複数である所定数の筒部分、この実施形態では2つの第1筒部分23aおよび第2筒部分23bから構成される。また、タンブラ群は、各筒部分23a,23に設けられた収容室51〜53;54,55に収容される前記所定数のタンブラ部分、この実施形態では2つのタンブラ部分である第1タンブラ部分40aと第2タンブラ部分40bとに分けられる。第1タンブラ部分40aは、第1筒部分23aに設けられた収容室51〜53に収容され、第2タンブラ部分40bは、第2筒部分23bに設けられた収容室54,55に収容される。各タンブラ部分40a,40bには、タンブラ群のすべてのタンブラ41〜45のうちの少なくとも1つのタンブラが属し、第1,第2タンブラ部分40a,40bの一方のタンブラ部分に属するタンブラが第1状態にあると同時に、第1,第2タンブラ部分40a,40bの他方のタンブラ部分が第2状態にあるときに、キーK7〜K10により操作されて回転する内筒22が施解錠を行う。
ここで、キーK7は個別キーであり、キーK8,K9は互いに異なるマスターキーであり、キーK10はグランドマスターキーである。
より具体的には、図6(A)に示されるように、シリンダ錠13にキーK7が挿入されると、第1タンブラ部分40aに属するすべてのタンブラ41〜43および第2タンブラ部分40bに属するすべてのタンブラ44,45が第1状態になる一方、第1タンブラ部分40aのすべてのタンブラ41〜43の少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(A)においては、内タンブラ43b)、および第2タンブラ部分40bのすべてのタンブラ44,45の少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(A)においては、内タンブラ45a)が、第2回転境界32に跨って位置することから、第7キーK7により内筒22および第1,第2筒部分23a,23bが一体に回転して、シリンダ錠13による施解錠が可能になる。
図6(B)に示されるように、キーK8が挿入されると、第1タンブラ部分40aのタンブラ41〜43が第2状態になると同時に第2タンブラ部分40bのタンブラ44,45が第1状態になる一方、第1タンブラ部分40aのすべてのタンブラ41〜43の少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(B)においては、外タンブラ43b)が第1回転境界31に跨って位置すると同時に、第2タンブラ部分40bのすべてのタンブラ44,45の少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(B)においては、内タンブラ45a)が第2回転境界32に跨って位置して、第1筒部分23aが外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK8により内筒22および第2筒部分23bが一体に回転して、施解錠が可能になる。
図6(C)に示されるように、キーK9が挿入されると、第1タンブラ部分40aのすべてのタンブラ41〜43が第1状態になると同時に第2タンブラ部分40bのすべてのタンブラ44,45が第2状態になる一方、第1タンブラ部分40aのタンブラ41〜43の少なくとも1つのタンブラの内タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(C)においては、内タンブラ43a)が第2回転境界32に跨って位置すると同時に、第2タンブラ部分40bのタンブラの少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(C)においては、外タンブラ45b)が第1回転境界31に跨って位置して、第2筒部分23bが外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK9により内筒22および第1筒部分23aが一体に回転して、施解錠が可能になる。
図6(D)に示されるように、シリンダ錠13にキーK10が挿入されると、第1タンブラ部分40aのすべてのタンブラ41〜43および第2タンブラ部分40bのすべてのタンブラ44,45が第2状態になる一方、第1タンブラ部分40aのタンブラ41〜43の少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(D)においては、外タンブラ43b)、および第2タンブラ部分40bのタンブラの少なくとも1つのタンブラの外タンブラおよび中間タンブラのいずれか(図6(D)においては、外タンブラ45b)が、第1回転境界31に跨って位置して、第1,第2筒部分23a,23bが外筒21に対して相対回転不能になる。このため、キーK10により内筒22のみが回転して、施解錠が可能になる。
なお、キーK9,K10は個別キーであってもよい。
この第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
すなわち、中間筒23は、軸方向で二分割された第1,第2筒部分23a,23bから構成され、タンブラ群は、第1,第2タンブラ部分40a,40bに分けられ、第1タンブラ部分40a,40bおよび第2タンブラ部分40a,40bの一方のタンブラ部分40a,40bに属するタンブラ41〜43が第1状態にあると同時に、第1タンブラ部分40a,40bおよび第2タンブラ部分40a,40bの他方のタンブラ部分40a,40bに属するタンブラ41〜45が第2状態にあるときに、キーK7,K8,K9,K10により操作されて回転する内筒22が施解錠を行う。これにより、各タンブラ41〜45の第1,第2状態を第1タンブラ部分40a,40b単位および第2タンブラ部分40a,40b単位で組み合わせて、第1,第2分割境界B1〜B5を外筒21、内筒22および第1,第2筒部分23a,23bにより形成される第1,第2回転境界31,32にそれぞれ1対1で対応させることができるので、中間筒23が分割されない場合に比べて、正規キーの種類を増加させることができるうえ、中間筒23が軸方向で二分割されるので、中間筒23が径方向で大型化することがなく、しかも部品点数の増加が抑制される。この結果、中間筒が径方向で大型化することがないので、シリンダ錠13の径方向での大型化が防止され、しかも部品点数の増加が抑制されるので、シリンダ錠13の良好な組立性が確保されたうえで、正規キーの種類を増加させることができるので、より多くの複数種類の正規キーが使用可能になる。
次に、図7〜図11を参照して、本発明の第4,5実施形態を説明する。この第4,5実施形態は、第1実施形態とは、機能制限手段Fを備える点で相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施形態の部材と同一の部材または対応する部材については、必要に応じて同一の符号を使用した。
第4,第5実施形態では、シリンダ錠は、いわゆるコンストラクションキーシステムに使用される。このコンストラクションキーシステムでは、例えば建物の建設工事において、工事中の建物に装備された本締り錠を作業員などが使用し、建物の完成後には、建物の所有者や使用者が該本締り錠をそのまま使用できるようにするために、該本締り錠を工事中には専用のキー(コンストラクションキー)で施解錠し、建物が引き渡された後は該コンストラクションキーが使用不能にされる。
まず、図7〜図10を参照して、第4実施形態を説明する。
図7(A)を参照すると、シリンダ錠14は、第1実施形態と同様に、外筒21、内筒22および中間筒23と、5つのタンブラ41〜45から構成されるタンブラ群とを備える。各タンブラ41〜45は、第1実施形態と同様の内タンブラ、中間タンブラおよび外タンブラから構成され、スプリング46により付勢される。回転境界は、第1,第2回転境界31,32から構成され、また分割境界は、第1,第2分割境界A1〜A5,B1〜B5から構成される。
そして、図8(A)に示されるように、シリンダ錠14に挿入されたキーK11により、すべてのタンブラ41〜45が第2状態になるとき、キーK11により内筒22のみが回転して、シリンダ錠14による施解錠が可能になり、また図8(B)に示されるように、キーK12が挿入されることにより、すべてのタンブラ41〜45が第1状態になるとき、内筒22が中間筒23と一体に回転して、施解錠が可能になる。ここで、キー11は、マスターキーであるコンストラクションキーであり、キー12は個別キーである。
図7,図8を参照すると、シリンダ錠14は、複数種類、ここでは2種類の正規のキーのうちの一部のキーであるキーK11を使用不能にする機能制限手段Fを備える。
機能制限手段Fは、すべてのタンブラ41〜45が第1状態にあるときおよび第2状態にあるときに内筒22の回転を許容する第1位置(以下、「第1位置」という。)と第1状態および第2状態の一方の状態を許容状態として前記許容状態のみでの内筒22の回転を許容する第2位置(以下、「第2位置」という。)とを占める機能制限部材としての連結部材である連結ピン61と、連結ピン61に当接すると共にその径方向外方に配置される押圧部材としての押圧ピン62と、押圧ピン62を介して連結ピン61を第2位置に向けて移動可能に径方向内方に付勢する弾発手段としてのスプリング63とから構成される。この実施形態では、前記許容状態は、キー12での施解錠を可能とする第1状態である。
連結ピン61、押圧ピン62およびスプリング63は、外筒21においてシリンダカム29寄りの端部22bに、収容室51〜55と同列に設けられる第1案内室64に収容される。第1案内室64は、径方向に直線状に延びると共に、径方向内方で第1回転境界31に開放する円孔から構成される。連結ピン61は、その全体が第1案内室64に収容される位置にあるとき、第1位置を占める。この第1位置で、連結ピン61は、スプリング63に付勢されて中間筒23の外周面に当接し、内筒22および中間筒23が一体回転するように両者を連結しないことから、内筒22および中間筒23が外筒21に対して独立して相対回転可能になっており、キー11およびキー12による施解錠が可能である。
一方、内筒22および中間筒23には、図7(B)に示されるように、それらが基本位置にあるときに第1案内室64とは周方向で異なる位置において、径方向に直線状に延びると共に第1回転境界31に開放する円孔から構成される第2案内室65が設けられる。
第1案内室64と第2案内室65とは、キー12のみにより操作されて回転する内筒22が、中間筒23と一体に所定回転位置、例えば、図7(B)において内筒22が基本位置から反時計方向に所定角度(例えば60°)だけ回転したときに、整合するように設けられている。そして、図9(A)に示されるように、第2案内室65が前記所定回転位置を占めるとき、連結ピン61は第1位置(第1案内室64)と第2位置(第2案内室65)との間で径方向内方および径方向外方に移動可能である。なお、図9(A)において、分かり易さのために、キー12にはハッチングが施されている。
図9(A),図10(B)に示されるように、連結ピン61は、その全体が第2案内室65に収容された状態で、中間筒23および内筒22に跨って位置する第2位置を占める。この第2位置で、連結ピン61は、内筒22と中間筒23とを相対回転不能に連結する。
また、図7(C),図9(B)を参照すると、シリンダカム29、内筒22および中間筒23には、内筒22が前記所定回転位置を占めるとき、軸方向に平行に延びて第2案内室65に連通する貫通孔または溝からなる操作開口66がそれぞれ設けられる。そして、操作開口66に挿入されて、さらに第2案内室65にまで挿入されるドライバーやロッドなどの操作具(図示されず)により、第2案内室65に収容されている連結ピン61が、スプリング63(図7(B)参照)の弾発力に抗して第1案内室64に移動させられる。
次に、図7,図9,図10を参照して、機能制限手段Fによりシリンダ錠14に対して使用可能な複数種類のキーK11,K12の一部のキーであるキー11を使用不能とする機能制限を有効にするための手順について説明する。
図7を参照すると、機能制限手段Fによる機能制限が解除された状態にあるシリンダ錠14では、連結ピン61が第1案内室64に収容されているので、中間筒23は、外筒21に対して相対回転可能であり、両キーK11,K12(図8参照)による施解錠が可能である。図9を併せて参照すると、シリンダ錠14に対して、機能制限手段Fの機能制限が有効とされた後の使用可能であるキーK12が挿入されて、該キーK12により図7(B)において反時計方向に前記所定角度だけ内筒22および中間筒23が回転させられる。そして、図9に示されるように、第2案内室65が第1案内室64と整合する前記所定回転位置に達した時点で、押圧ピン62を介してスプリング63により付勢されている連結ピン61は、スプリング63の弾発力により第1案内室64から押し出されて第2案内室65に自動的に移動し、第2位置を占める。また、第2案内室65が前記所定回転位置を占めるとき、図9(B)に示されるように、操作開口66が第2案内室65に回転中心線Lに平行な状態で連通する。
その後、キーK12により内筒22が中間筒23と一体に図9(A)において時計方向に回転させられて、内筒22および中間筒23が図10に示される基本位置まで戻される。連結ピン61が第2位置にあることにより、機能制限が有効な状態のシリンダ錠14では、内筒22が中間筒23に対して相対回転不能になるため、中間筒23に対して内筒22を相対回転させて施解錠を行うキーK11(図8(A)参照)による施解錠ができなくなって、シリンダ錠14の機能が制限される。このとき、押圧ピン62は、スプリング63に付勢されて中間筒23の外周面に当接している。
機能制限手段Fによる機能制限を解除する手順は次のとおりである。キーK12(図8(B)参照)により、中間筒23と一体の内筒22が、前述と同様にして第2案内室65が第1案内室64と整合するまで前記所定角度だけ回転させられる。操作開口66と第2案内室65とが連通した状態(図9参照)で、操作開口66を通じて第2案内室65に挿入された前記操作具により、連結ピン61がスプリング63の弾発力に抗して第1案内室64に押し込まれて、第1位置に戻る。この状態で、中間筒23と共に内筒22を基本位置に戻すことにより、中間筒23が内筒22に対して相対回転可能となるので、中間筒23に対して内筒22を回転させるキーK11(図8(A)参照)による施解錠が可能になる。
次に、図11を参照して、第4実施形態とは機能制限手段Fの構造が異なる本発明の第5実施形態を説明する。
本発明が適用されたシリンダ錠15では、シリンダ錠15に挿入されたキーK13により、タンブラ群のすべてのタンブラが第1状態になるとき、キーK13により内筒22および中間筒23が回転して、シリンダ錠15による施解錠が可能になり、またキーK14が挿入されることにより、タンブラ群のすべてのタンブラが第2状態になるとき、内筒22のみが回転して、施解錠が可能になる。ここで、キーK13はマスターキーであるコンストラクションキーであり、キーK14は個別キーである。
機能制限手段Fは、第1位置と第2位置とを占める機能制限部材としての連結部材である連結ボール71と、連結ボール71に当接可能であると共にその径方向内方に配置される第1押圧部材としての第1押圧ピン72と、径方向内方で第1押圧ピン72に当接可能な第2押圧部材としての第2押圧ピン73と、第2押圧ピン73に対して径方向内方に第1,第2押圧ピン72,73を介して連結ボール71を第2位置に向けて移動可能に径方向外方に付勢する弾発手段としてのスプリング74とから構成される。この実施形態では、前記許容状態は、キーK14での施解錠を可能とする第2状態である。
連結ボール71は、外筒21および中間筒23に渡ってシリンダカム(例えば、図7(A)のシリンダカム29参照)寄りの端部21b,23bに、タンブラ群の各タンブラが収容される収容室と同列に設けられる第1案内室75に収容される。径方向に直線状に延びると共に、径方向内方で第2回転境界32に開放する円孔から構成される第1案内室75は、外筒21に形成される第1室部分75aと、中間筒23に形成される第2室部分75bとから構成され、第1室部分75aは、中間筒23の回転位置に無関係に第2室部分75bよりも常時上方に位置する部分に設けられている。
連結ボール71は、図11(A),(B),(C)に示されるように、その全体が第2室部分75bのみに収容される位置にあるとき、第1位置を占める。この第1位置で、連結ボール71は、第1室部分75aに収容されることなく、内筒22の外周面に当接していて、中間筒23が外筒21と一体になって回転不能となるように両者を連結しないことから、中間筒23が、内筒22および外筒21に対して相対回転可能になっており、キーK13およびキーK14による施解錠が可能である。なお、図11(A)に示されるように、第1,第2室部分75a,75bが整合するとき、連結ボール71は重力により第2室部分75bのみに収容される。
なお、図11(B),(C),(D)において、分かり易さのために、キー13,14にはハッチングが施されている。
また、連結ボール71は、図11(D),(E)に示されるように、第1,第2室部分75a,75bに跨って位置する第2位置を占める。この第2位置で、連結ボール71は、外筒21と中間筒23とを相対回転不能に連結する。
図11(A)を参照すると、内筒22には、内筒22が基本位置にあるときに第1案内室75とは周方向で異なる位置において、径方向に直線状に延びると共に第2回転境界32に開放する円孔から構成される第2案内室76が設けられる。第2案内室76は、第1,第2押圧ピン72,73およびスプリング74を収容可能である。そして、連結ボール71が第1位置を占めるときは、図11(A),(B),(C)に示されるように、第1,第2押圧ピン72,73およびスプリング74が第2案内室76に収容された状態で、第1押圧ピン72が中間筒23の内周面に当接する。また、連結ボール71が第2位置を占めるときは、図11(D),(E)に示されるように、第2押圧ピン73およびスプリング74が第2案内室76に収容された状態で、第2押圧ピン73が中間筒23の内周面に当接可能となり、第1押圧ピン72は第2室部分75bに収容される。
そして、第1案内室75と第2案内室76とは、キーK14のみにより操作されて回転する内筒22が、中間筒23と一体に所定回転位置、例えば、図11(A)において内筒22が基本位置から時計方向に所定角度(例えば90°)だけ回転したときに、整合するように設けられている。図11(D)に示されるように、第2案内室76が第1案内室75に整合する前記所定回転位置を占めるとき、連結ボール71は、第1案内室75において第1位置と第2位置との間で径方向内方および径方向外方に移動可能である。
また、図示されないが、前記シリンダカムおよび中間筒23には、内筒22が前記所定回転位置を占めるとき、第1案内室75に連通する第4実施形態の操作開口と同様の操作開口が設けられており、該操作開口を通じて第2室部分75bにまで挿入される操作具により、第2室部分75bに収容されている第1押圧ピン72が、スプリング74の弾発力に抗して第2案内室76に移動させられる。そして、この第1押圧ピン72の移動に伴って、連結ボール71が第2室部分75bに落下して、第1位置を占める。
次に、機能制限手段Fによりシリンダ錠15に対して使用可能な複数種類のキーK13,K14の一部のキーであるキーK13を使用不能とする機能制限を有効にするための手順について説明する。
図11(A)を参照すると、機能制限手段Fによる機能制限が解除された状態にあるシリンダ錠15では、連結ボール71が第1案内室75の第2室部分75bに収容されているので、図11(B)に示されるように、キーK13により内筒22は中間筒23と一体に回転して、キーK13による施解錠が可能である。このシリンダ錠15に対して、機能制限手段Fの機能制限が有効とされた後に使用可能であるキーK14が挿入されて、該キーK14により図11(A)において時計方向に内筒22が回転させられる(図11(C)参照)。そして、図11(D)に示されるように、前記所定角度だけ内筒22が回転させられて、第2案内室76が第1案内室75と整合する前記所定回転位置に達した時点で、第1,第2押圧ピン72,73を介してスプリング74により付勢されている連結ボール71は、スプリング74の弾発力により第2室部分75bから押し出されて第1室部分75aに自動的に移動し、第2位置を占める。
その後、キーK14により内筒22が図11(D)において反時計方向に回転させられて、図11(E)に示される基本位置まで戻される。連結ボール71が第2位置にあることにより、機能制限が有効な状態のシリンダ錠15では、中間筒23が外筒21に対して相対回転不能になるため、中間筒23と一体に内筒22を回転させて施解錠を行うキーK13による施解錠ができなくなって、シリンダ錠15の機能が制限される。このとき、第2押圧ピン73は、スプリング74に付勢されて中間筒23の内周面に当接している。
そして、機能制限手段Fによる機能制限を解除する手順は次のとおりである。キーK14により、内筒22のみが、前述と同様にして第2案内室76が第1案内室75と整合するまで前記所定角度だけ回転させられる。前記操作開口と第2室部分75bとが連通した状態で、前記操作具により、第1押圧ピン72がスプリング74の弾発力に抗して第2案内室76に押し込まれて、連結ボール71が第1位置に戻る。この状態で、内筒22を基本位置に戻す(図11(A)参照)ことにより、中間筒23が外筒21に対して相対回転可能になるので、内筒22および中間筒23を一体に回転させるキーK13による施解錠が可能になる。
この第4、5実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
すなわち、シリンダ錠14,15に備えられる機能制限手段Fは、各タンブラが第1状態および第2状態での内筒22の回転を許容する第1位置と前記許容状態として第1状態または第2状態のみでの内筒22の回転を許容する第2位置とを占める連結ピン61または連結ボール71を備え、内筒22に挿入されるキーは、キーK11,K13およびキーK12,K14から構成され、連結ピン61または連結ボール71は、前記許容状態での分割境界を形成するキーK12,K14のみの操作による内筒22の前記所定回転位置で第1位置から第2位置に移動可能であることにより、連結ピン61または連結ボール71が第1位置にある機能制限の解除状態では、キーK11,K13およびキーK12,K14により、第1状態および第2状態での施解錠が可能であり、しかも連結ピン61または連結ボール71が第2位置にある機能制限が有効な状態では、第1状態および第2状態のいずれか一方の状態である前記許容状態で、キーK12,K14による施解錠が可能になるので、機能制限の解除状態ではマスターキーおよび個別キーでの施解錠が可能であり、機能制限が有効な状態では個別キーのみでの施解錠が可能であるシリンダ錠14,15が得られる。
しかも、連結ピン61または連結ボール71を第2位置に移動させるためには、各タンブラを前記許容状態にするキーK12,K14により内筒22を回転させればよいことから、機能制限を有効にするためには、機能制限後に使用される個別キーのみがあればよく、マスターキーは不要である。
以下、前述した実施形態の一部の構成を変更した実施形態について、変更した構成に関して説明する。
第1実施形態における中間筒23が、径方向で2以上に分割され、かつ軸方向で2以上に分割されてもよい。
タンブラ群を構成する所定数のタンブラは、1列に配列されなくてもよく、また軸方向のみに配列されなくてもよい。各タンブラは、ピン以外の部材、例えば板状のものであってもよい。
第2実施形態では、中間筒23が径方向で2つに分割されて、分割された中間筒同士により1つの回転境界33が形成されたが、中間筒23が径方向で3以上に分割されて、分割された中間筒同士により2以上の回転境界が形成されてもよい。
中間筒23は、第3実施形態では軸方向で2つに分割されたが、軸方向で3以上である所定数に分割されてもよい。
例えば、第1実施形態における中間筒23または第2実施形態における第1,第2中間筒24,25が、1つの筒部分に1つのタンブラが属するように5つに分割されるなど、タンブラ群を構成するすべてのタンブラの数に等しい数で分割されてもよい。このようにすることで、各タンブラの第1,第2状態を各タンブラ部分単位で組み合わせて、第1,第2分割境界を外筒、内筒および各筒部分により形成される第1,第2回転境界にそれぞれ1対1で対応させることができるので、中間筒が分割されない場合に比べて、正規キーの種類を増加させることができるうえ、中間筒が軸方向で複数に分割されるので、中間筒が径方向で大型化することがない。
第4,第5実施形態において、シリンダ錠がコンストラクションキーシステムに使用されない場合には、キーは、マスターキーではなく、個別キーでよい。このようにすることで、機能制限手段Fによる機能制限が解除された状態では、複数種類の個別キーでの施解錠が可能であり、機能制限が有効な状態では、一部の個別キーのみでの施解錠が可能であるシリンダ錠が得られる。
本発明の第1実施形態であるシリンダ錠を示し、(A)は、シリンダ錠の、回転中心線を含む平面での要部断面図であり、(B)は、別のシリンダ錠の(A)に対応する断面図であり、(C)は、(A),(B)のシリンダ錠に使用可能なキーを示す図である。なお、説明の便宜上、(A),(B)は、(C)に対して拡大されている。 (A)は、図1(A)のシリンダ錠に個別キーが挿入されたときの断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠にマスターキーが挿入されたときの断面図であり、(C)は、図1(B)のシリンダ錠に個別キーが挿入されたときの断面図であり、(D)は、(B)のシリンダ錠にマスターキーが挿入されたときの断面図である。 本発明の第2実施形態であるシリンダ錠を示し、(A)は、図1(A)に対応する断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠に使用可能なキーを示す図である。なお、説明の便宜上、(A)は、(B)に対して拡大されている。 (A)は、図2(A)のシリンダ錠に個別キーが挿入されたときの断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠にマスターキーが挿入されたときの断面図であり、(C)は、(A)のシリンダ錠にグランドマスターキーが挿入されたときの断面図である。 本発明の第3実施形態であるシリンダ錠を示し、(A)は、図1(A)に対応する断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠に使用可能なキーを示す図である。なお、説明の便宜上、(A)は、(B)に対して拡大されている。 (A)は、図4(A)のシリンダ錠に個別キーが挿入されたときの断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠にマスターキーが挿入されたときの断面図であり、(C)は、(A)のシリンダ錠に別のマスターキーが挿入されたときの断面図であり、(D)は、(A)のシリンダ錠にグランドマスタキーが挿入されたときの断面図である。 本発明の第4実施形態である機能制限手段を備えるシリンダ錠を示し、(A)は、機能制限手段による機能制限の解除状態での図1(A)に対応する断面図であり、(B)は、封鎖ピンが除かれたときの(A)のB−B線断面図であり、(C)は、図1のC矢視図である。 (A)は、図7(A)のシリンダ錠にコンストラクションキーが挿入されたときの断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠に個別キーが挿入されたときの断面図である。 機能制限手段による機能制限を有効にするために、図7(A)のシリンダ錠の内筒が所定回転位置まで回転させられた状態を示し、(A)は、図7(B)に対応する断面図であり、(B)は、図7(C)に対応する図である。 シリンダ錠の機能制限手段による機能制限が有効な状態での図7(A)に対応する断面図であり、(B)は、封鎖ピンが除かれたときの(A)のB−B線断面図である。 本発明の第5実施形態である機能制限手段を備えるシリンダ錠を示し、(A)は、機能制限手段による機能制限の解除状態での図7(A)に対応する断面図であり、(B)は、(A)のシリンダ錠に挿入されたコンストラクションキーにより回転させられた状態を示し、(C)は、機能制限手段による機能制限を有効にするために、(A)のシリンダ錠に挿入された個別キーにより回転させられた状態を示し、(D)は、図7(A)のシリンダ錠の内筒が所定回転位置まで回転させられた状態を示し、(E)は、(A)のシリンダ錠の機能制限手段による機能制限が有効な状態を示す。
符号の説明
10〜15…シリンダ錠、21…外筒、22…内筒、23,24,25…中間筒、26…分割面、29…シリンダカム、31〜33…回転境界、40a,40b…タンブラ部分、41〜45…タンブラ、41a〜45a…内タンブラ、41b〜45b…外タンブラ、41c〜45c,41d〜45d,41e〜45e…中間タンブラ、46…スプリング、51〜55…収容室、56…スプリング、57…ボール、58…凹部、59…封鎖ピン、61…連結ピン、62…押圧ピン、63…スプリング、64,65…案内室、66…操作開口、71…連結ボール、72,73…押圧ピン、74…スプリング、75,76…案内室、
K1〜K14…キー、A1〜A5…第1分割境界、B1〜B5…第2分割境界、C1〜C5…第3分割境界、F…機能制限手段。

Claims (5)

  1. 外筒内に回転可能に配置された回転筒と、径方向に分割されたタンブラが複数個配列されて構成されるタンブラ群とを備え、前記各タンブラは前記回転筒および前記外筒に渡って設けられた収容室に径方向に移動可能に収容され、前記各タンブラにおける分割境界が、前記回転筒に挿入されたキーにより、前記外筒に対して前記回転筒を回転可能とする回転境界に整列するとき、前記キーにより操作されて回転する前記回転筒が施解錠を行うシリンダ錠において、
    前記回転筒は、前記キーが挿入される内筒と、前記外筒と前記内筒との間に配置される中間筒とから構成され、前記回転境界は、前記外筒と前記中間筒との間の第1回転境界および前記中間筒と前記内筒との間の第2回転境界から構成され、前記各タンブラは、前記キーに当接可能な内タンブラと、前記内タンブラに対して当接すると共に径方向外方に配置される中間タンブラと、前記中間タンブラに対して当接すると共に径方向外方に配置される外タンブラとから構成され、前記分割境界は、前記外タンブラと前記中間タンブラとの間の第1分割境界および前記中間タンブラと前記内タンブラとの間の第2分割境界から構成され、前記内筒に挿入された前記キーにより、前記各タンブラに関して、前記第1分割境界が前記第1回転境界に整列する第1状態のとき、および前記第2分割境界が前記第2回転境界に整列する第2状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うことを特徴とするシリンダ錠。
  2. 前記中間筒は1つの部材により構成され、すべての前記タンブラが前記第1状態のとき、およびすべての前記タンブラが前記第2状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うことを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 前記中間筒は、第1中間筒と第2中間筒とから構成され、前記中間タンブラは、第1中間タンブラと第2中間タンブラとから構成され、前記回転境界は、前記外筒と前記第1中間筒との間の前記第1回転境界と、前記内筒と前記第2中間筒との間の前記第2回転境界と、前記第1中間筒と前記第2中間筒との間の第3回転境界とから構成され、前記分割境界は、前記外タンブラと前記第1中間タンブラとの間の前記第1分割境界と、前記内タンブラと前記第2中間タンブラとの間の前記第2分割境界と、前記第1中間タンブラと前記第2中間タンブラとの間の第3分割境界とから構成され、前記各タンブラに関して、前記第1状態、前記第2状態、および前記内筒に挿入された前記キーにより前記第3分割境界が前記第3回転境界に整列する第3状態のときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うことを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  4. 前記中間筒は、軸方向で二分割された第1筒部分および第2筒部分から構成され、前記タンブラ群は、前記第1筒部分に設けられた前記収容室に収容される第1タンブラ部分と、前記第2筒部分に設けられた前記収容室に収容される第2タンブラ部分とに分けられ、前記第1タンブラ部分および前記第2タンブラ部分の一方のタンブラ部分に属する前記タンブラが前記第1状態にあると同時に、前記第1タンブラ部分および前記第2タンブラ部分の他方のタンブラ部分に属する前記タンブラが前記第2状態にあるときに、前記キーにより操作されて回転する前記内筒が施解錠を行うことを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  5. 前記第1状態および前記第2状態での前記内筒の回転を許容する第1位置と前記第1状態および前記第2状態の一方の状態を許容状態として前記許容状態のみでの前記内筒の回転を許容する第2位置とを占める機能制限部材を備え、前記キーは、マスターキーおよび個別キーから構成されるか、または複数の異なる個別キーから構成され、前記機能制限部材は、前記許容状態での前記分割境界を形成する前記個別キーのみの操作による前記内筒の所定回転位置で前記第1位置から前記第2位置に移動可能であることを特徴とする請求項2記載のシリンダ錠。


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