JP2006321237A - 金属帯材を被覆する方法および装置、およびその製品 - Google Patents

金属帯材を被覆する方法および装置、およびその製品 Download PDF

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ジェイ. ダウナード,ビンセント
Roy B Steidley
ビー. ステイドレイ,ロイ
Dawn A Armfield
エイ. アームフィールド,ダウン
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エィチ. フォアニア,ポール
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ビー.,ジュニア カプステイ,ジョン
Jeffrey B Pezick
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Abstract

【課題】金属帯材(10)の両面に押出被覆する方法および装置の提供。
【解決手段】アルミニウム合金帯材のような金属帯材(10)がプレコンディショナー(20)、二つの押出型(22,32)、ポストヒーター(42)および冷却装置(44)を通って移動する。帯材(10)の両面は熱可塑性重合体の薄い被覆でコーティングされる。被覆された金属帯材(11)は缶および缶端部のような陽極、ならびに自動車、器具、航空宇宙飛行体、構造体および電気装置に有用である。
【選択図】図1

Description

本発明は金属帯材に重合体被覆を付与する方法および装置に係わり、特に帯材の向かい合っている両側即ち反対両側に熱可塑性樹脂を付着させるように配置された押出機および押出型によってアルミニウム帯材の両面に熱可塑性樹脂を被覆する方法に関する。本発明の製品は両面に薄い重合体被覆を有するアルミニウムのような金属帯材であり、多くの応用例を有するが、特に缶端部および缶本体のようなパッケージ(packaging)の応用例に使用するのに好適である。
金属板または金属帯材の片面または両面に熱可塑性樹脂を被覆して耐食性、成形性、外観、またはその材料の他の特性を改善することは周知である。被覆はロールコーティング、逆ロールコーティング、スプレー、エレクトロコーティング、粉末コーティングおよび積層のような各種方法で付与することができる。被覆された帯材は缶本体および缶端部、箔ポーチ、リッディング・ストック(lidding stock)、器具、電気装置、構造体、航空宇宙飛行体または自動車用の板材などの応用例に使用できる。
ヘイエス(Heyes)氏他に付与された米国特許第5093208号(特許文献1)は、プレキャスト形成された熱可塑性ポリエステル薄膜を金属板材の片面または両面に対してプレス加工して、その薄膜を非晶形の状態で金属板材に付着させる積層金属板材の形成方法を開示している。無被覆金属板材はポリエステル薄膜の融点より高い温度まで加熱され、積層材料を形成するようにポリエステル薄膜は圧力を加えられて金属板材に付与される。その後、積層材料は薄膜の融点より高い温度まで加熱されて金属板材に対するプラスチック薄膜の結合を改善させるようになされ、そしてポリエステルのガラス転移温度より低い温度まで急冷されて非晶形ポリエステルを形成するようになされる。急冷は積層材料を水カーテンに通すことで行われる。
タイヨー・スチール・リミテッド社の名称において出願されたヨーロッパ特許出願第0067060号(特許文献2)は、金属プレートの加熱した上に熱可塑性樹脂を直接に押出加工することで有被覆金属プレートを製造する方法を開示している。この特許出願によれば、溶融樹脂は、その樹脂を独立した薄膜として形成せずに、押出型から直接に金属プレートに付与される。薄膜の肉厚は50ミクロン未満とされることができ、35〜5ミクロンまで薄くされることが好ましい。この特許出願は、独立した薄膜の形成段階が省略されているために被覆された金属板材を製造する費用は減少されると記載している。金属表面の被覆材として使用される適当な熱可塑性樹脂には、ポリオレフィン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、塩化ポリビニル、および公開されたその特許出願明細書に列挙されている他の多くの樹脂が含まれる。樹脂は単一層として、あるいは同種または異種樹脂からなる複数層として被覆形成されることができる。この特許出願は金属帯材の片面だけに樹脂を付与することを開示している。
米国特許第5093208号明細書 欧州特許出願公開第0067060号明細書
パッケージのような応用例に使用するのに好適な金属帯材の両面に薄い重合体被覆を付与するための改良された方法が望まれる。帯材に対する重合体の緊密な付着すなわち溶着を生じて、重合体がその後の帯材形成工程時またはその帯材から製造された製品の使用時に剥離しないようにする方法が望まれる。
本発明は、パッケージおよび他の応用例に使用するのに好適な有被覆帯材を形成するために、熱可塑性樹脂で金属帯材の両面を被覆する方法を提供する。
したがって本発明の目的は、金属帯材の両面にポリエステル樹脂を付着させる改良された方法を提供することである。
本発明の上述のおよび他の目的および利点は、以下の説明および添付図面を参照することでより完全に理解し認識するであろう。
本明細書に添付された図面は、金属帯材が第一コイルから第二コイルへ移動する際に金属帯材の両面に被覆を行う装置を示しており、金属帯材は被覆された後に第二コイル上に巻き上げられる。特に図1を参照すれば、アルミニウム合金の帯材10がコイル12から巻出され、緊張ローラー14のまわりを移動し、垂直上方へ向かって移動してロール16上をまわった後、そのロール16から下方へ向かって移動して被覆装置に通される。金属帯材10が支持ロール16上を移動する際にその金属帯材を平坦状に保持するためにバックアップロール18が使用できる。
帯材10がロール16から下方へ向かって移動するとき、金属帯材はまず最初に、その金属帯材に付与される重合体の融点に近い温度またはそれを超える温度にまでヒーター20によって加熱される。図1に示される実施例では、ヒーターは誘導ヒーターであるが、火炎処理、赤外線、プラズマおよび(または)コロナ放電などの他のヒーターまたは事前調整装置(プレコンディショナ)を単独で、または組合わせて使用することもできる。火炎ヒーターは、二連装(各側に一つ)または片側のみに使用されて、性能(結合ならびに加熱)を向上させることができる。圧延または熱処理のようなそれまでの工程のために依然として高温であるコイル12も使用することができ、これによりヒーター20による加熱の必要性は最少限にされ、省略することすらできる。金属帯材が加熱される典型的な温度は、熱可塑性材料を付与される前で約121°〜260℃(250°〜500゜F)の範囲であり、この温度は多数の要因、第一には帯材に付与されるべき特定の重合体、によって決まる。
ポリエステル樹脂のような熱可塑性重合体の薄いウェブを加熱されたウェブの両面に付与するために、二つの別個の押出被覆装置21,31が備えられている。この装置21,31は誘導ヒーター20の直ぐ下方に配置される。この押出被覆装置21,31は各々が溶融重合体をシート型22,32に通して押出すように供給する押出機を含んでおり、シート型は薄い押出ウェブ24,34を形成するための狭い出口スロットを有しており、押出ウェブは3本ロールスタック(three-roll stack)を通過される。これに代えて、一つの押出機で送りパイプまたは他のマニホルドを通して両方の押出型に給送することができる。
装置21,31の第一ロール26,36は薄肉化および引延しロールであり、ロールの研磨面に重合体の押出材が粘着すなわち付着するのを促進する温度に保持される。このための典型的な温度は約120゜〜180゜C(248゜〜356゜F)の範囲であり、この温度は使用される樹脂によって決まる。ロール26,36の表面速度は実質的に押出されて型22,32を出る速度よりも速く、したがって重合体を引延して厚さを減じる。押出し速度に対する引延し速度の典型的な速度比は約5:1〜40:1の範囲である。押出機からの樹脂は典型的には約0.127〜0.635mm(0.005〜0.025インチ)の厚さであり、引延されて約0.0076〜0.038mm(0.0003〜0.0015インチ)の厚さまで減じられる。
第二ロール28,38は第一ロールよりも冷えており、このロールと押出材との間の圧延接触によってその押出材を磨く、および冷却するように設計されている。第二ロール28,38はまた押出材を付与ロールである第三ロールへ送る。第三ロール30,40はばね、流体圧、空気圧などを使用して張力を負荷されており、また半冷却された押出材を加熱された金属ウェブすなわち帯材10に押圧するために弾性(耐熱性の高いエラストマーのような)外面、すなわちロールシェルを有することが好ましい。二つの押出装置セットの第三ロール30,40は互いの圧力すなわち作用力に抗して帯材10の反対両側を支持し、これにより半冷却された押出材24,34がこのような第三ロール30,40の圧力のもとで帯材に対して押圧されることができるようにしている。
被覆された金属帯材11は垂直下方へ向けて第二ヒーター42を通過して引き続き移動されており、第二ヒーターは、金属帯材またはそのプラスチック被覆に所望された特性を悪化させたり、そうでなければ悪影響を及ぼしたりせずに、金属帯材に対する重合体の結合が完璧となるような温度にまで、特に金属帯材およびプラスチック被覆の間の境界面における温度を高めるように、金属またはプラスチックの一方、または金属およびプラスチックの両方を一様に加熱する。所望温度は被覆として付与される特定の重合体材料によって決まるが、およそ約200゜〜260゜C(392゜〜500゜F)の範囲である。第二ヒーター42はこの分野で周知の誘導式ヒーターであるのが好ましい。これに代えて、ヒーター42は対流式の炉または赤外線ヒーターとされることができる。
第二ヒーター42から出て垂直下方へ移動を続ける間に、被覆された帯材11は水スプレー44、水カーテン、または他の適当な冷却手段により急冷される。この冷却は、被覆された帯材がその被覆または金属に悪影響を与えることなくローラーをまわって転向できるようにするのに十分な低い温度にまでその複合構造体の温度を冷却しなければならない。3004合金のようなアルミニウム合金の缶板材にポリエステル樹脂を被覆する好ましい方法において、その複合構造体はローラー48に接触するまでに約40゜C(104゜F)以下に冷却されるのが好ましい。このような好ましい実施例では、冷却はそのポリエステル被覆が実質的に非晶形で凝固されるのに十分な速さとされる。これを達成する冷却速度は、ポリエステルによって決まる。冷却速度は、被覆された帯材に対する冷却水の温度および体積流量を調整することで制御される。
図1に示した実施例においては、被覆された帯材はその被覆が乾燥される前に水浴のような浴槽46を通り、その浴槽の向かい合った両端即ち反対両端に配置されたローラー48,50をまわって移動する。水浴は冷却工程を完了させる。
被覆された帯材11は水浴槽46から垂直上方へ向かって乾燥装置52を通して移動され、巻上げるまでに残留水分を帯材から除去するようになされる。乾燥装置52は典型的に温暖空気の送風機を含んでなる。複合帯材は次ぎにローラー54,56および58を経て、巻上げロール60へと移動する。この装置は図示していないがロールの変化すなわちコイルの変化を許容するためにアキュムレータを含むことができ、また被覆された後に金属帯材を平滑化する手段も含むことができる。この装置はまた、図示していないが被覆された金属ウェブ11の縁部をトリミングする、すなわち金属ウェブの縁部を超えて突出した重合体をすべて除去するために、トリマーを含むことが好ましい。トリマーは帯材の移動路に沿う様々な位置に波長されることができ、例えば重合体樹脂が帯材に付与された直後、スプレー冷却機の後、または乾燥装置の後に配置されることができる。
本発明により被覆されるアルミニウム帯材は、その帯材の使用に応じて各種の合金および焼戻しにより作られ得る。缶端部および缶本体を形成するのに好適な幾つかの典型的なアルミニウム合金には、数ある中からH−14,H−19およびH−39の焼戻しを含む中間硬度の焼戻しを行われたAA5042合金、AA5182合金およびAA3004合金が含まれる。この金属帯材は典型的に0.1778〜0.356mm(0.007〜0.014インチ)の厚さである。
本発明によれば、ポリエステルのような様々な熱可塑性重合体が缶本体または缶端部のようなパッケージに使用するように設計されたアルミニウム帯材を被覆するのに使用できる。好ましいポリエステル樹脂は、炉処理可能な金属トレー、液体箔パッケージおよび熱シール可能な箔パッケージを被覆するのにこれまで使用されてきた形式の高溶融粘度(HMV)樹脂である。E.I.Du Pontde Nemours Companyから販売されているSELAR(登録商標)、PT8307HMVの共重合体樹脂が本発明で使用するのが好適な高性能のポリエステル樹脂の例である。このような共重合体は、約0.72以上の固有粘度を有するボトル等級(bottle grade)のポリエステルのような他の熱可塑性ポリエステルと混ぜることができる。例えば、SELAR(登録商標)、PT8307HMVの共重合体と、Hoescht−Celanese社から販売されているT89PET(ポリエチレンテレフタレート)との混合材は、飲料缶の端部のような製品の製造に使用するために、本発明によって被覆されるアルミニウム帯材の性能を改良する。この応用例において使用するのに好適な他の熱可塑性重合体には、数ある中からポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド、ポリカーボネートおよび塩化ポリビニル(PVC)が含まれる。
図2は本発明を実現する装置の代替例の一部分を示している。この装置において、金属帯材70は図1におけるように垂直下方へ移動されるのではなく、その代わりに垂直上方へ好ましく移動される際にその両面を被覆される。金属帯材70は送込みロール72をまわり、そのロールから誘導加熱装置のようなプレヒーター74を通して垂直上方へ向かって移動される。その後、この帯材は任意な火炎処理装置76を通り、帯材両面を被覆されるように反対両側に配置された押出装置78,80の間を通って移動される。火炎処理装置は、樹脂被覆が結合されることに対する帯材の受入れ性を向上させる。
図2の押出被覆装置78,80は、この押出被覆装置78,80の各々が図1におけるように3本のロールではなく、たった2本のロールを含んでいること以外は、図1の装置と同じである。薄肉化および引延しロール82,84の表面速度は、押出型90,92からの重合体の出口速度よりも数倍速い。ロール82,84よりも冷えているロール86,88はロール82,84からの押出材を受入れ、その押出材を帯材70に付与する。
帯材70は両面を被覆された後、引き続き垂直上方へ向かって移動して断熱室94に進入し、この断熱室は帯材を冷却するとともに垂直下方へ向けて方向決めする冷却転向ロール96を収容している。断熱室94は、帯材が冷却転向ロール96上を移動する際に正確な温度制御を行えるように断熱されていることが好ましい。ロール96は少なくとも約91センチメートル(3フィート)の外径を有することが好ましい。ロールの直径が大きいことは、湾曲作用による金属帯材の応力発生を最少限にする。ロール96および帯材71の温度は、ロール外側シェル97と内側シェルとの間の環状室93内の流体91で制御される。環状室93は慣性の影響(粘性ダンピングを与える)を最少限にするように、また速度制御およびトラッキングを可能にするように、空間容量を充満されないことが好ましい。
被覆された複合帯材71は冷却転向ロール96から垂直下方へ向かって移動してポストヒーターを通過し、ポストヒーターは図1の実施例のばあいと同様に複合帯材を約204〜260゜C(400〜500゜F)に加熱して、ポリエステル樹脂のような重合体の帯材に対する結合性を向上させる。ヒーター98は通常の誘導ヒーター、対流炉または赤外線ヒーターとされ得る。複合帯材71はヒーター98から図示していない冷却すなわち急冷手段を通って第二冷却転向ロール99へ移動し、第二冷却転向ロールから図示していない巻上げロールへ移動する。第二冷却転向ロール99は上述で説明したロール96とデザインおよび寸法が同じである。
図3は本発明の他の実施例の概略図であり、これにおいて清浄で、室温とされた調整済みの板材ストック(sheet stock)100は巻出しロール102から巻き出されて引延しロールセット104へ向かって上方へ給送され、この引延しロールセットはロール103と、任意であるがその処理スタック(processing stack)における頂部に位置するバックアップロール105とを含んで構成される。図示していないがアキュムレータが巻出しロール102上のコイルの変化を許容するために含まれることができる。
引延しロールセット104からウェブ100は垂直下方へ移動され、また垂直から約30゜〜45゜ほど傾斜されるのが好ましい。このような傾きは下流側での押出し被覆および加工機の配置を容易にする。ウェブ100はプレヒーター106を通過し、そこでは誘導磁界が発生されて金属を、金属帯材に所望された特性を低下させたりそうでなければ悪影響を及ぼしたりせずに、金属帯材に結合された重合体の下流側における「生剥離(green peel)」強度を向上させる温度にまで、一様に加熱するようになされる。本明細書で使用される「生剥離」強度は、重合体が金属帯材に対して十分強い保持力で接着されて、この重合体が引き続く処理工程で金属帯材から剥離しないことを意味する。所望温度は約204゜〜260゜C(400〜500゜F)の範囲でなければならず、ポリエステルを付与するばあいは約215゜〜246゜C(425゜〜475゜F)であるのが好ましい。
予熱されたウェブ100は下へ向かう傾斜した方向へ移動を続け、任意な火炎表面処理装置108を通過される。火炎処理装置は予熱された金属の表面を還元して酸化物を除去し、最少量となし、または増大させて、これによりその後に付与される重合体の接着力を高めるようにすることができる。
加熱され処理されたウェブ100はその後に二つの押出被覆ステーションのうちの第一のステーションに進入する。図示していないが押出機がポリエチレンテレフタレート(PET)重合体または他の熱可塑性樹脂を溶融−可塑化して、それを垂直方向または垂直から斜めの方向のいずれかに配置されて狭い出口スリットを有するシート型110を通して供給する。このスリットは、押出機に背圧を発生して押出材112が少なくとも帯材100の幅と同じ幅になるように拡張できるようにセットされる。スリットは、数ある中から重合体樹脂の性質および厚さ、押出機と金属帯材との相対速度および型形状、押出薄膜の形状のような幾つかの要因に応じて、帯材100の幅より狭い幅とされることができる。押出機112はロールスタック114に引き込まれて、その厚さがウェブに付与される最終厚さにまで減少されるようになされる。引延し厚さの比は押出される重合体に応じて約10〜25:1でなければならない。
2本ロールスタック(two-roll stack)114は、ロールの中心線を通る平面が水平から約30゜ほど傾斜するように配置される。「内側」すなわち転向ロール116は、耐温度性の高いエラストマーで作られた弾性面を有し、そのエラストマーの劣化を最少限に抑えるために内部および(または)外部から冷却されることが好ましい。
外側すなわち押圧ロール118はクロムメッキ鋼で研磨されており、約150゜Fすなわち66゜C(ポリエステルのばあい)以下の温度に保持されるのが好ましく、この温度は重合体が帯材に付与されるときに重合体に対してライン圧力を与える溶融重合体の「粘着」温度よりは低い。このことは金属帯材100に対する重合体の接着性を向上させ、同時に表面の見栄えも改善する。ロール116,118の表面層度は、押出型110から出る押出材の出口速度の約10倍であり、これにより重合体をウェブ100上に引延して約0.00762mm〜0.02032mm(0.3〜0.8ミル)の範囲の所望寸法、好ましくは約0.01016mm(0.4ミル)の厚さとなるようにさせる。2本ロールスタック114はウェブ100の第一側に適当な「生剥離」強度を有して被覆を形成し、引き続く処理工程で重合体が金属から剥離するのを防止するようになす。
片面被覆されたウェブ101はスタック114を出て、約60゜(第二押出ステーションの好ましい位置決めによる結果としてこうなる)ほどエラストマー被覆されたロール116のまわりに転向されて、ウェブの下方へ向いて垂直から30゜〜45゜(第一スタックに進入する状態から約60゜)傾くようになされる。予熱された片面被覆されたウェブ101は30゜〜45゜傾いて下方へ引き続き移動して、任意な第二(多分さらに大きい)火炎ヒーターまたは他の形式のブーストヒーター(boost heater)120を通過されるのであり、これにおいて予熱された金属表面は第二面の酸化物を除去/最少量化するように処理されて重合体の接着性を向上させ、同時に最適結合状態を達成するためにいかなる必要温度の「ブースト」も行うようにする。
予熱され、また予熱されたウェブ101はその後二つの押出被覆ステーションのうちの第二のステーションへ進入して、第一被覆ステーションで被覆されたのと反対側のウェブ面を被覆するようになされる。第二押出機に関する押出機の性能条件、配置および処理工程は第一押出機と同じである。押出型124から出た溶融押出材122は2本ロールスタック126のニップに進入するのであり、このロールスタックはロール128,130の中心線を通る平面が水平から約30゜〜45゜(第一ロールスタック114の中心線位置から45〜60゜)ほど傾斜される。
ロール128,130の幾何学形状、配置、性能および機能は、第一スタック114のそれと同じである。予熱されたウェブ101の第二面は、第一面に関して上述で説明したように適当な「生剥離」強度を生じるように押出材122を被覆される。両面を被覆されたウェブ103はその後スタック126を出て、ゴム被覆されたロール上で約45゜〜90゜程転向され、これにより誘導結合ヒーター132にとって好ましい位置決め、すなわち下方へ向かって垂直から約30゜〜45゜を得る。
両面被覆されたウェブ103は傾斜して下方へ向かって引き続き移動し、誘導ヒーターであるのが好ましい第二ヒーター132を通過して、所望される金属特性またはプラスチックを実質的に悪化させたり、そうでなければ悪影響を及ぼしたりせずに、金属帯材に対する重合体の結合が完璧となるような温度にまで、金属/プラスチックの境界面を一様に加熱する。この温度は、約204°〜228゜C(400゜〜550゜F)であるのが好ましく、ポリエステルのばあいは215゜〜246゜C(425゜〜475゜F)であるのが好ましい。
誘導ヒーター132を出て、傾斜して下方へ引き続き移動する間、スプレーノズル134(または他の適当装置)がこの複合構造体を冷却して、その複合構造体の最終使用の性能条件に悪影響を与えずにローラー136をまわって転向できるようにさせるのに十分な低い温度となす。半冷却された複合体103は転向され、水平な水浴槽138を通されて、冷却工程を完了する。
乾燥装置140は複合体103が水浴槽138を出た後に使用され、巻上げ前に残留水分を除去するようになす。金属帯材100のローラーをまわる転向すなわち曲げによって発生した応力を除去するために平滑化(レベリング)が行われる。完成した材料103はその後巻上げローラー142によって巻上げられる。図示していないがアキュムレータが巻上げローラー142のロール変化およびコイル変化を許容するように使用されることができる。
図4および図5は本発明の他の実施例を示しており、これにおいて金属帯材150は被覆処理の間を垂直上方へ向かって移動し、また押出型152,154が溶融樹脂を帯材の反対両面に直接に付与する。図4の装置は巻出しローラー156を含み、この巻出しローラーから帯材150はプレヒーター158を通って上方へ移動し、その後二つの押出型152,154の間を移動される。これらの押出型152,154は図示していないが通常の押出機によって供給される。
図5は押出材160,162を金属帯材150に対して直接に付与するときの押出型152,154を示す著しく拡大された図面である。型開口は帯材に接近して位置決めされ、これにより押出型から出る押出材の力が帯材に対して付与されるようになされている。押出型は帯材から約5〜20mmの範囲内に配置され、好ましくは帯材から10mm未満の範囲に配置される。金属帯材150は押出型152,154から出る押出材の移動速度より約10〜20倍速い速度で移動し、これにより押出材に作用する帯材の引延しによって押出材が引延されて厚さを減じるようになされる。押出材は帯材の各面にて0.0127〜0.0508mm(0.0005〜0.002インチ)の範囲の厚さとされ得る。
押出型152,154は帯材1510の反対両面上で互いに直接に対向するように配置され、これにより帯材の反対両側からの押出材の圧力が押出型の中央位置に帯材を位置づけるようになされるのが好ましい。溶融重合体は押出型から押出材が出たほぼ直後に金属帯材の表面に突き当てられ、これにより重合体が帯材に付与されるより前に冷却される、すなわち縮む(neck-in)ことがないようにされる。これは、帯材の両面に一様な樹脂被覆を付与することの保証に役立つ。
被覆された帯材151は押出型152,154から誘導形式のポストヒーター164を通って移動するのが好ましく、このポストヒーターは複合帯材をポリエステル樹脂の融点より高い温度にまで加熱して、帯材に対する樹脂の結合力を向上させるようになす。複合帯材はその後図示していない手段によって急冷され、ロール166,168を経て巻上げローラー170へ移動される。
図6〜図14は、アルミニウム、鋼、銅、金属積層材などの金属帯材の両面に被覆を行うための本発明の代替実施例を示す。これらの実施例はいずれも金属帯材を予熱する手段と、押出型および付与ロールを含んでなる第一および第二の押出被覆装置と、両面に被覆を行われた後に帯材を事後加熱する手段と、帯材を冷却する手段とを含んでいる。これらの装置はまた任意であるが第一および第二被覆装置の間で帯材を再加熱するための手段を含む。この装置はいずれも押出型に対して重合体押出材を給送するための一つまたは複数の押出機を含んでいる。この装置における第一および第二押出被覆装置の各々は、金属帯材に対して重合体押出材を押圧するために重合体押出材のウェブに接触するキャスティングロールと、金属帯材を支持して金属帯材および重合体ウェブを互いに押圧し、重合体を帯材表面に付着させるための圧延ニップを形成するバックアップロールとを含む。この装置は任意ではあるが、バックアップロールを支持するとともにその冷却を助けるようにするバックアップロールの一方または両方のための支持ロールを含むことができる。
これらの装置におけるプレヒーター、再加熱ヒーターおよびポストヒーターは誘導式、火炎式、赤外線式、輻射式、電気式、化石燃料対流炉、加熱ロールのような各種の形式、またはこれらの装置の組合わせとされることができる。帯材はコイル形状のままで予熱されることができ、また帯材のそれまでの工程で予熱されてプレヒーター装置を補助するか、取って代えることができる。ヒーターの好ましい形態は英国プールのデーヴィー・マッキー(プール)リミテッドから購入できるTFX(登録商標)誘導ヒーターである。
これらの装置における押出型は、各対またはロール間の押出型ニップ(die nip)の約10.2〜30.5cm(4〜12インチ)、好ましくは15.2〜20.3cm(6〜8インチ)(押出型およびロールの寸法によって決まる)以内に配置される。押出された重合体のウェブは、ロールニップ位置で金属帯材とキャスティングロールとに実質的に同時に接触するか、またはロールニップよりも僅かに先行して金属帯材に接触するのが好ましい。この代わりに、押出されたウェブはロールニップに進入する前に数度の回転角度でキャスティングロールに接触することができる。ロールニップの前のキャスティングロールのこのような接触は、重合体がロールニップ位置で金属帯材に接触するより前の重合体の冷却を最少限にするために、ロールの約0〜25゜のような数度の回転を超えてはならない。
重合体の押出されたウェブは約0.127〜0.76mm(0.005〜0.030インチ)の厚さで、金属帯材およびロールによって下方へ向かって引延されてウェブ厚さを減少されるようになされるのが好ましい。引延し比は約1:1〜200:1とされ、好ましくは約10:1〜40:1とされる。本明細書で使用される引延し比は、金属帯材に付与されるときのウェブ厚さに対する押出されたときのウェブ厚さの比を意味する。引延し比は押出型から押出される速度と、被覆される金属帯材の速度との間の差で決定される。例えば、20:1の引延し比は一般に、帯材が押出型開口を出るときのウェブ速度よりも約20倍速く移動することを意味する。重合体の押出されたウェブの引延しおよび薄肉化はこの分野で周知である。
幾つかの装置に関しては、金属帯材の表面に対して押出されたウェブを留付けすなわち付与するために、組ロールよりも先に補助手段を備えることが望まれる得る。留付け補助手段は、数ある中でナイフ、静電装置、および真空留付け手段を含むことができる。ウェブは金属帯材上で完全幅でキャスト形成されるか、金属帯材より広い幅にキャスト形成されて後余剰被覆を除去するようにトリミングされることができる。
ほとんどの応用例においては、キャスティングロールはクロムメッキ、クロム酸化物、アルミニウム酸化物または他の硬質金属ロール面を有する硬質金属ロールであるのが好ましい。このようなロール面は研磨されるか、織り模様を付されることができる。キャスティングロールは重合体の粘着温度すなわち軟化温度より低い温度にまで冷却されて、重合体がロールに粘着しないようになされることが好ましい。ほとんどの応用例のバックアップロールはシリコーンゴム、ポリウレタン、VITON(登録商標)またはKEL−F(登録商標)のようなクロロトリフルオロエチレン重合体、TEFLON(登録商標)のようなテトラフルオロエチレン・フルオロカーボン重合体、または他の耐熱性の高い剛性ゴムまたはエラストメリック材料、またはそれらの材料の組合わせで作られた弾性の外面部分を有することが好ましい。VITON、KEL−FまたはTEFLONは、E.I.Du Pontde Nemours Companyのトレードマークである。このようなエラストメリック材料の外面は約75〜85のショアーAのジュロメータ硬さを有する。幾つかの応用例においては、硬い摩耗面および適当な圧縮性を与えるために、天然または合成ゴムのようなさらに弾性の材料よりも、VITON、KEL−FまたはTEFLONのエラストマーのような硬い表面を有することが望まれる。キャスティングロールおよびバックアップロールのいずれも、約2〜20の範囲の実効値(rms)の比較的滑らかな面を有していなければならない。幾つかの実施例では、キャスティングロールはこれに代えてバックアップロールに関して説明したように硬質で耐熱性の高い合成ゴム面を有することができる。
キャスティングロールおよびバックアップロールは金属帯材および重合体ウェブがロールニップを通って移動されるときにそれらの金属帯材および重合体ウェブに対して押圧され、これによりウェブを帯材に接着させるようになされる。ローラーどうしを互いに押圧することは、金属帯材をバックアップロール上の弾性材料に対して押圧して、重合体ウェブが接触部に隙間の全くない状態でローラーニップの全幅を横断して金属帯材に対して押圧されるのを保証するのに役立つ。ロールニップを横断するこの作用力はロールの整合不良または帯材厚さの変化、そしてロール仕上げにより非常に僅かであるが変化するが、不適当なロール力の隙間があってはならない。ロールどうしを互いに押圧することは、バックアップロールおよび(または)キャスティングロール上のエラストマー材料を圧縮して、ロール長さに沿ってロールニップにバンド状の接触面積部分を形成するようになし、これは平坦度から外れた金属帯材のロールのすべての整合誤差を許容し、良好な被覆の一様性および結合を与えるように金属帯材に対する重合体ウェブのさらに一様な力分布をあえるものと考えられる。ロールどうしを押圧するための力を与え、またその力を制御すなわち調整する装置はこの分野で周知であり、この装置には空気圧および流体圧作動シリンダ、ジャッキ、およびロールに作用するねじが含まれる。
本発明により付与される重合体被覆は、図1に関して上述で説明したように各種樹脂のいずれとされることもできる。樹脂は基本的に100%の重合体で、揮発性の溶液はほとんどまたは全く含まれないのが好ましい。同種または異種の樹脂が帯材の反対両面に付与され、一方または両方の被覆は着色剤または他の添加剤を含有することができる。金属帯材は図1に関連して上述で説明したように約0.1778〜0.3556mm(0.007〜0.014インチ)の厚さを有する中間〜硬質焼戻しのアルミニウムであるのが好ましいが、鋼または銅のような他の金属または積層材も使用できる。帯材は事前浄化されることが好ましく、また陽極酸化処理または変換コーティング(非クロムであるのが好ましい)によるような事前処理、または表面粗面化によるような事前処理を行って、性能改善および帯材に対する重合体の付着性を向上させることができる。例えば、アルミニウム帯材はチタンまたは燐酸ジルコニウム処理、シリケート処理、またはBETZ METCHEM変換コーティングで浄化され処理されることができる。BETZ METCHEMは、米国ペンシルヴァニア州ホースハムのベッツ・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド社の登録されたトレードマークである。帯材はまた片面または両面を有機材被覆で事前被覆され、または仕上げられて、帯材に対する重合体の結合力を向上させることができる。
これらの装置の作動において、金属帯材は約90〜450m/分(300〜1500フィート/分)、好ましくは180〜360m/分(600〜1200フィート/分)の範囲の速度で装置を通って移動される。高い速度は明らかに生産性を高め、また金属が上昇温度にある時間(滞留時間)を短縮させる。短い滞留時間はしばしば金属特性の低下を最少限に抑えるために好ましい。
図6を参照すれば、被覆装置が示されており、この装置はロール172を含み、そのロール上を金属帯材174が移動して誘導ヒーターのような予熱装置173へ給送されてこれを通過し、この予熱装置は帯材を数ある中でその金属および焼戻し、被覆後の帯材に望まれる特性、および付与される重合体に応じて約121゜〜288゜C(250゜〜550゜F)の範囲の温度にまで加熱するようになされている。パッケージの応用例において被覆された帯材を使用するためにポリエステル樹脂で被覆されるアルミニウム帯材に関しては、より好ましい予熱の温度範囲は約204〜288゜C(400〜550゜F)である。この予熱温度ならびにポスト加熱温度は、金属帯材またはその重合体被覆の望ましい特性に悪影響を及ぼすほど高くてはいけない。
予熱された帯材174はその後二つの押出型176,178および二組のロール180,182および184,186によって反対両面に被覆を行われる。図示していないが二つの押出機の一方は溶融重合体樹脂を押出型176,178へ給送する。この樹脂は押出型176,178へ給送されるときに177゜〜343゜C(350゜〜650゜F)の温度を有し、押出型は樹脂を所望温度に保持するために電気抵抗手段で加熱されるのが好ましい。押出型176,178は細長く狭い型開口を有し、この開口はその長さが被覆すべき帯材174の幅にほぼ等しく、約25.4〜215.9cm(10〜85インチ)とされ得る。型開口の長さは帯材174の幅と少なくとも同じかまたは大きい幅とされて、押出型から押出される重合体ウェブが帯材を完全にカバーできるようになされるのが好ましい。型開口は薄いウェブを押出すために長く狭い。型開口は0.762mm(0.030インチ)まで、好ましくは約0.127〜0.381mm(0.005〜0.015インチ)の範囲とされ得る。押出型は一般に従来の型であり、様々な販売元から購入できる。押出型176,178は薄いウェブ188,190を押出し、このウェブはロール組180,182および184,186で帯材174の反対両面に対して付与される。
第一ロール組において、ロール182はキャスティングロールであって押出型176から押出された重合体のウェブ188に接触し、ロール180はバックアップロールであって帯材174をキャスティングロールに押当てて支持する。上述したように、キャスティングロール182は硬質金属ロールであるのが好ましく、バックアップロールは180はシリコーンゴムの外側層のような弾性の外側ロール面すなわちシェルを有するのが好ましい。ロール180,182の両方は内部を通して循環される水のような冷媒によって冷却される。キャスティングロールは約66゜C(150゜F)未満の温度にまで冷却され、重合体ウェブがロールに粘着しないようにされる。バックアップロール180は内部および(または)外部から冷却されて、ロール上の弾性層に与える損傷を最少限に抑えるようになされている。支持ロール181はバックアップロール180を支持してその冷却を補助するために備えられる。
図示したように、ロール180,182は軸線を実質的な水平面内に並べて平行に配置されて、金属帯材174および重合体ウェブ188がロール間のニップに下方へ向かって送り込まれ、またロールニップの底部を通して出るようにすることができる。金属帯材174はバックアップロールの表面から離れて再加熱ヒーター192へ向かって移動するより前に、バックアップロールを約0〜120゜の円弧にわたって周回して外面に追従することができる。金属帯材174上の重合体ウェブ188は、キャスティングロール182に粘着したり悪影響を及ぼされることを最少限に抑えるために、キャスティングロール182と最少限に接触されることが好ましい。この接触を最少限にすることは、特にポリエステル樹脂に適用され得ることであり、ポリプロピレン樹脂(図14を参照されたい)に望まれるのはキャスティングロールによって強力に接触され、強力に冷却されることである。ロール180,182はロールニップの長さに沿って約9.0〜53.7kg/cm(50〜300ポンド/インチ)、好ましくは約21.5〜32.2kg/cm(120〜180ポンド/インチ)、さらに好ましくは約26.9kg/cm(150ポンド/インチ)の力で互いに押圧される。この力は弾性的で圧縮可能なバックアップロール180の外側部分を僅かに変形させ、すなわち押し縮めて、ロールニップの全長に沿って金属帯材に作用するロールによる力に隙間が全くないことを保証し、ロールの整合不良または板材の平坦度の外れを許容すなわち受入れる手段を与える。しかしながらこの力は重合体または帯材のゲージ寸法を減じることはない。上述したように、バックアップロール180の圧縮可能な層の圧縮はロール180,182とロールニップ位置の帯材174との缶に狭い幅の接触面積を形成する。数ある要因の中でロールどうしを押圧する力の大きさ、および支持ロール180の弾性値によって、典型的な接触バンド面積部分は約0.64〜2.54cm(1/4〜1インチ)の幅、典型的には約1.9cm(3/4インチ)とされる。
帯材174が片面を被覆された後、任意ではあるが帯材は例えば誘導ヒーター192などで再加熱されることができる。帯材は、付与される重合体によって決まるが約120〜288゜C(250゜〜550゜F)の範囲の温度、好ましくはポリエステル被覆では約204゜〜288゜C(400゜〜550゜F)に再加熱される。幾つかの応用例および幾つかの重合体に関しては、帯材174が反対両面に被覆される前に帯材を再加熱する必要はない。
再加熱ヒーター192から帯材174は第二押出型178およびロール組184,186、および任意ではあるが第一ウェブ188で被覆された面とは反対側の帯材の面に付与される第二重合体ウェブ190のための冷却ロール187へ向かって移動される。第一ニップから第二ニップへ至る距離は、その二つのロールニップ間を帯材が移動するときの金属からの熱損失を制御するために短くされることが好ましい。第二押出型178および第二ロール組184,186は第一押出型176およびロール組180,182と同じであるが、ロールが反対に配置され、第二キャスティングロールが第一ロールから帯材の反対側にあって、ロール軸線は別の平面内に位置し、第二押出型178は異なる配向とされていることが相違する。金属帯材174を実質的に真直線に沿って第二押出型のニップを通過させるために、ロール184,186の軸線を通る平面は、押出型ニップを通って垂直に対してある角度で移動する帯材の面に実質的に直角である。それ故に帯材174は、バックアップロール186の弾性材料で作られた外側部分の弾性変形によって形成される狭いバンド状の接触面積部分以外ではロール184,186と最少限に接触することになる。上述したように、帯材174の重合体に対するロール184,186の接触を最少限にすることは、幾つかのポリエステル樹脂の最終被覆製品の品質および性能を向上させるのに役立つと考えられる。ポリプロピレンのような他の重合体では、被覆された帯材がロールを離れる前に重合体のかなりロール周回および冷却の行われるのが好ましい。
第一ロール組によるように、第二ロール組184,186は金属帯材174および重合体ウェブに対して、重合体ウェブ190がロールニップの全幅に沿って帯材に対して緊密に押圧されるのを保証するほど十分な力によって押圧されねばならない。第二ロール組184,186の間の力は、約9.0〜53.7kg/cm(50〜300ポンド/インチ)、好ましくは約21.5〜32.2kg/cm(120〜180ポンド/インチ)の範囲の力でなければならない。
帯材174が重合体ウェブ188,190で両面を被覆された後、完全に被覆された帯材はポストヒーター194を通り、被覆された帯材を冷却する装置を通って移動する。本発明の基本的なことではないが、ロールにより、または被覆ロール184,186の間の他の機械装置によって被覆された帯材の、重合体が冷却されて凝固したときの接触面積部分は最少限にすることが望まれると考えられる。例えば、帯材174はロール184,186からポストヒーター(post-heater)194を通り、帯材を少なくとも部分的に冷却して帯材上の重合体被覆の融点より少なくとも低い温度にさせる図示していない手段を通して移動されることが望ましい。このようにすれば、ロールなどによる帯材上の重合体との接触は重合体が凝固されるより前においては避けられ、被覆はロールなどによって悪影響を及ぼされることは起こりそうにない。
ポストヒーター194は、誘導ヒーター、赤外線ヒーター、対流炉、またはその二つまたは三つの組合わせとされることが好ましく、これらは板材上の樹脂を少なくともほぼ軟化温度にまで、好ましくは重合体の融点より高い温度にまで急速加熱できる。このような加熱は、帯材の金属または帯材上の重合体被覆の特性に大きな悪影響を及ぼす用に高い温度にまで加熱されてはならないことが重要である。少なくとも融点にまで重合体を加熱することは、重合体に流れを生じさせて、これにより帯材上の被覆の傷を修復し、および(または)一様でない箇所を滑らかにするようになすので望ましい。
帯材が事後加熱された後、急冷されて実質的に非晶形で被覆が凝固される。帯材をまず最初に空気または他のガスで部分冷却し、次ぎに部分冷却された帯材を水スプレーまたは水浴により急冷することが望まれる。空気による帯材の部分冷却は、水では溶融されたままの重合体に及ぼすであろう悪影響の可能性を最少限にすると考えられる。本明細書に使用される「急冷」は、被覆された帯材がポストヒーターを出た後、帯材が約90〜450m/分(300〜1500フィート/分)、好ましくは180〜360m/分(600〜1200フィート/分)の速度で移動するとき、重合体被覆が冷却されることを意味する。冷却すなわち急冷ユニットはポストヒーターの1.524〜15.24m(5〜50フィート)のような数フィート内に配置され、これにより被覆された帯材がポストヒーターを出た後に重合体被覆が好ましくは約10秒未満で凝固され、さらに好ましくは約1秒未満で凝固されるようになされる。
帯材が冷却された後、縁部のトリミング、切断、平滑化、コイルとしての巻上げの処理をさらに行われるか、巻上げて、または巻上げずに、缶端部および缶本体のような製品に作られることができる。
図7は、上側のロール対202,204がそれらのロールの軸線をロールニップを通過する帯材196に直角な平面内に位置されていることを除いて、図6に示した装置に類似の代替装置を示している。図示していないが冷却ロールがロール202,208,212の冷却を補助するために付加され得る。この装置において、バックアップロールに対する帯材の接触が最少限とされて、帯材からバックアップロールへの伝熱損が小さくなり、バックアップロールの弾性的な外側部分に対する熱的損傷が小さくなる。これはまた、金属帯材の冷却が軽減されることを意味し、これは帯材が反対面に被覆を行われる前に補助加熱または再加熱される必要性をなくす。再加熱が望まれるならば、片面被覆された帯材はロール208で転向され、補助ヒーター210を通過される。この帯材は次ぎに反対面を押出型216およびロール212,214によって被覆される。完全に被覆された帯材は、その後図6に関連して上述で説明したのと同様にして事後加熱され、冷却/急冷される。
図8は本発明の代替実施例を示しており、これは下側被覆ステーションのロール218,220が軸線を実質的に水平面内に位置して並んで水平に配置され、また帯材222がバックアップロール210の後で約90゜回転され、その後図示していないポストヒーターおよび冷却装置へ向かって移動することを除いて、図6の実施例と類似している。図8はまた点線によって帯材222が下側キャスティングステーションのロールニップを出た後の幾つかの帯材移動路を示している。
図9は、金属帯材230の移動方向がプレヒーター231,第一ロール組232、補助ヒーター234および第二ロール組236を通して実質的に垂直な本発明の他の実施例を示している。第二ロール組から両面被覆された帯材は図示していないポストヒーターおよび図示していない冷却装置を通して移動される。空間的に許されるならば、ポストヒーターは2本の被覆ロールの垂直下方に直線的に配置されることが好ましく、帯材は転向ロールに接触する前に重合体の融点より低い温度にまで冷却されることが好ましい。このような重合体の融点より低い温度までの冷却は空冷で行われ、その後帯材は転向されて水冷浴のような流体による急冷部を通過される。
図10は金属帯材240が押出型242,244およびロール組の間を実質的に水平に移動する本発明の他の実施例を示している。この装置では、帯材240はキャスティングロール248とロールニップを形成しているバックアップロール246のまわりで転向される。押出型242は薄い重合体ウェブ250をロールニップの上方で押出し、このウェブは帯材に対して押圧されて付着される前に引延されて厚さを減じるようになされる。キャスティングロール248およびバックアップロール246の両方ともこれまで説明した装置によるようにして冷却される。
バックアップロール246から帯材240は任意であるが補助ヒーター252を通して水平に移動し、その後キャスティングロール256とともにロールニップを形成している他のバックアップロール254のまわりを移動する。押出型244は重合体の第二ウェブを押出し、このウェブは引延されて厚さを減じ、またロール254,256の間のニップにおいて帯材240に対して押圧される。ロール254,256の両方とも第一ロール組におけるのと同様にして冷却されるのが好ましい。両面被覆された帯材はその後ポストヒーター260を通して移動し、その後冷却/急冷装置262を通して移動して最終製品を生じるようになされており、最終製品はコイルとして巻上げられるか、さらに加工処理されることができる。
図11は帯材が転向ロール265をまわり、プレヒーター266を通して移動し、また重合体ウェブ268,270が帯材の反対両面に対して実質的に同時に付与されるようになされた金属帯材264を被覆する他の実施例を示している。この装置の押出型272,274は重合体ウェブ268,270を押出し、このウェブはキャスティングロール276,278で引延されてロールニップ間に送り込まれ、金属帯材の反対両面に対して押圧される。両方でないならばキャスティングロール276,278の少なくとも一方はTEFLON、VITON、KEL−Fおよびエラストマーのような圧縮可能な外側層を有して、ロールニップの全長にわたる連続した結合力を保証するようになされる。この装置は冷却ロール280,282を含んでキャスティングロール276,278の冷却を助け、キャスティングロールの寿命を延長させるようにすることが好ましい。この装置はさらにポストヒーター284および水スプレー284のような急冷手段を含んでおり、これらはこれまでの図で示したものと同様である。
アルミニウム帯材290のような帯材が転向ロールをまわり、プレヒーター294を通り、上側キャスティングロール300と上側バックアップロール302との間を移動して、上側押出型296から押出された重合体ウェブ298で第一面を被覆されるようになされた本発明の他の実施例が図12に示されている。キャスティングロールは研磨鋼ロールであるのが好ましく、バックアップロールは圧縮可能な外側層を有することが好ましい。上側冷却ロール303はバックアップロール302の圧縮可能材の寿命を延ばすために含められるのが好ましい。ロール300,302の間のロールニップから片面被覆された帯材は、反対面を下側押出型310から押出された第二重合体ウェブ312で被覆するために、帯材の温度を再加熱または加熱補助されるべくヒーター304を通って移動する。下側キャスティングロール308およびバックアップロール306はウェブ312を帯材に押圧して付着させる。下側キャスティングロール308は研磨された鋼とされることが好ましく、下側バックアップロール306はTEFLON、VITONまたはKEL−Fおよびエラストマーのような圧縮可能な外側面を有している。下側冷却ロール314は任意であるが上側ロール組のばあいと同様に含められる。第二重合体ウェブを付与した後、両面被覆された帯材はヒーター316により重合体(一種以上)の融点(一種以上)より高い温度にまで事後加熱された後、水スプレー318によるようにして急冷される。
図13には本発明のさらに他の実施例が示されており、これにおいて金属帯材320は装置を通して全体的に「S」字形の経路を移動する際に順次に向かい合った両面即ち反対両面を被覆される。この装置では、金属帯材320は転向ロール322をまわり、プレヒーター324を通り、そしてキャスティングロール330およびバックアップロール332の間を通って、押出型328からの第一重合体ウェブ326が帯材の片面に付着されるようになされる。冷却ロール348はバックアップロールの圧縮可能材料の寿命を延長させるために含められるのが好ましい。この装置では、キャスティングロール330およびバックアップロール332の位置は、帯材320がロールの回転で約45゜〜90゜にわたりロールのまわりを部分的に周回するようになされており、この角度は二つのロールの軸線を通る平面に対する帯材の移動方向によって決まる。
第一被覆を受取った後、金属帯材320は転向ロール336によって転向されることが好ましく、ヒーター338を通って帯材の温度を補助加熱するように移動され、これに続いてキャスティングロール344、バックアップロール346、冷却ロール348および押出型340によって帯材の反対面に被覆が付与されるのであり、押出型は重合体ウェブ342をロールニップに押入れる。帯材320の移動方向に対するロール344,346の位置は上側被覆ステーションと類似しており、帯材はまた下側被覆ステーションを通って移動する際にロールのまわりを部分的に周回する。下側被覆ステーションからの両面を被覆された帯材320は重合体(一種以上)の融点より高い温度にまで事後加熱された後、帯材上の重合体を凝固させるために急冷されることが好ましい。
図14は本発明のさらに他の実施例を示しており、これはポリプロピレン被覆をアルミニウム帯材の両面に付与するのに特に好適な例である。この装置では、金属帯材352は転向ロール354をまわり、垂直に対して約30゜〜60゜の角度で下方へ向かってプレヒーター356を通って移動し、バックアップロール358とキャスティング/冷却ロール360との間のロールニップ内に進入して、押出型362からの重合体ウェブ364が帯材に付与されるようになされる。この装置では、金属帯材352はキャスティング/冷却ロール360を部分的に周回して帯材上の重合体が冷却されるようになし、これにより重合体、特にポリプロピレン材料がそのロールから剥離して帯材上に保持されることを保証する。取出しロール370が帯材352を図示したようにキャスティング/冷却ロール
360に追従させるようにするために使用されることができる。キャスティング/冷却ロールは内部から冷却されるのが好ましく、約0.91〜1.83m(3〜6フィート)の直径のように比較的大きな径を有して、その上の帯材および重合体を十分に冷却できるようになされる。この取出しロールは圧縮可能な外側層を有しており、内部および(または)外部から冷却されるのが好ましい。
上側被覆ステーションから帯材352は転向ロール372をまわり、ヒーター374を通って移動して、下側被覆ステーションにより第二被覆を付与されるようになされるのであり、このステーションは基本的に上側被覆ステーションと同じである。下側被覆ステーションは押出型382,バックアップロール376、キャスティング/冷却ロール378、および取出しロール384を含み、ポリプロピレンのような重合体ウェブを帯材に付与する。取出しロール384からの両面を被覆された帯材は、その後、本明細書で説明した他の装置と同様に事後加熱され、急冷される。
本発明の幾つかの実施例に関しては、被覆は金属帯材の反対両面で異種重合体とされ、また異なる厚さとされることができる。例えば、片面の被覆は高溶融粘度重合体とボトル等級のポリエステルとの混合材とされ、また他面の被覆はポリエステルまたはビニル樹脂とされることができる。片面または両面の被覆は顔料すなわち着色剤を含むこともできる。
本発明による被覆金属帯材は、缶本体または缶端部を作るのに使用されるようなパッケージの応用例に使用するために、被覆が金属帯材に緊密に接着されることを必要とする。パッキング応用例に対する帯材の使用もまた、被覆表面が滑らかで光沢のあることを要求する。表面は凹凸(irregularity)が最少限で、表面汚点を浮き出すようでなければならない。金属帯材の引張り強さ、降伏強度、伸び、成形性、耐食性のような機械的性質もまた最大限であることが望まれる。被覆はまた可撓性で、帯材が缶本体、缶端部のような最終製品または他の製品に加工されるときに亀裂を発生したり剥離したりすることのないようでなければならない。パッケージ応用例の被覆はまた約0.0127mm(0.5ミル)の厚さのように極めて薄く、厚さも一様でなければならない。
本発明を実施するにおいて、ロール組、事後加熱装置および冷却/急冷装置を通る金属帯材の通路は、被覆された帯材の品質に重大な役割を果たす。特に、被覆が少なくとも融点より低い温度、またおそらくは被覆の重合体の軟化温度にまで冷却し終わるまでに帯材上の被覆がロールと接触するのを最少限に抑えることが望まれる。幾つかの装置では、事後加熱後に、水急冷される前に重合体の融点より低い温度まで被覆された帯材を空冷することが望まれる。この空冷は、急冷において水により溶融被覆に及ぼされる悪影響をできるだけ最少限に抑える。
本発明により被覆されたアルミニウム帯材は、従来技術の方法によって被覆されまたは積層された帯材よりも優れた多くの利点を有する。一つの重要な利点は、被覆が金属帯材の両面に対して緊密に付着すなわち結合され、帯材が延伸、または延伸およびアイロン加工した缶本体、缶端部、または自動車や飛行機の装飾トリム材のような製品に形成されるときに剥離すなわち剥がれを生じないことである。この帯材はまた従来技術の帯材よりも安価に製造できる。何故なら、本発明は、従来技術では帯材に積層されていた薄膜の成形、ローリングおよびアンローリングの二次工程を省略できるからである。
それ故に、本発明は金属帯材の両面に熱可塑性被覆をコーティングする改良された連続処理法、およびそのように形成された改良された帯材を提供することが分かる。本発明を実施するための幾つかの代替態様を説明したが、請求の範囲の欄の記載は本発明の精神に含まれるすべての態様および実施例を網羅することを意図していることは明白である。例えば、被覆が研磨されたキスロールによって溶融点に近いかそれより高い温度にされている間に、金属帯材の被覆(一つまたは複数)は研磨されることができるのであり、被覆された金属帯材は事後加熱された後で被覆が冷却される前に金属帯材ロール上を通過される。他の代替処理法は本明細書の記載に鑑みて明白となろう。
本発明の装置の一実施例の概略的な側立面図。 他の実施例の一部分の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 帯材に対する樹脂の付与を示すために著しく拡大した図4の帯材および押出型の部分的断面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。 本発明のさらに他の実施例の概略的な側立面図。

Claims (12)

  1. 被覆された金属帯材を製造するために金属帯材に押出し被覆を行う方法であって、
    0.1778〜0.356mm(0.007〜0.014インチ)の範囲の厚さの金属帯材を準備する段階と、
    前記金属帯材を少なくとも121℃(250゜F)であるが、金属帯材の所望特性に悪影響を及ぼすほどには高くない温度に加熱する段階と、
    前記金属帯材に第一ロール組を通過させ、その後、第二ロール組を通過させる段階であって、各々のロール組が、キャスティングロールおよびバックアップロールを含み、それらが、前記金属帯材および重合体樹脂にその間を通過させて該重合体樹脂を前記金属帯材に接合させるためのニップを形成する段階と、
    前記金属帯材に少なくとも部分的に結合され且つ各々が0.0076〜0.038mm(0.0003〜0.0015インチ)の範囲の厚さを有する被覆を形成するために、前記加熱された金属帯材の一方の面に重合体樹脂を押出し且つ同じ重合体樹脂をあるいは異なる重合体樹脂を該加熱された金属帯材の他の面に順次に押し出し、押し出された重合体樹脂を1:1〜200:1の引延し比で厚さを減じられるように引延する段階とを含む方法において、
    前記キャスティングロールを重合体樹脂の軟化温度よりも低い温度に冷却する段階と、
    前記バックアップロールを冷却する段階と、
    前記一方の面への重合体樹脂の被覆後であり且つ前記他の面への重合体樹脂の被覆前に、前記金属帯材を加熱する段階と、
    前記金属帯材が前記第二ロール組を出た後、前記金属帯材を重合体樹脂の融点以上であるが、金属帯材の所望特性に悪影響を及ぼすほどには高くない温度に加熱し、それにより前記樹脂を前記金属帯材に結合させる段階と、
    前記被覆された金属帯材を40℃(104゜F)より低い温度まで冷却して、非晶形に前記樹脂を凝固させる段階とを含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載された方法であって、重合体樹脂を各々のキャスティングロールに押し出して、該押し出した樹脂を前記金属帯材に付与することを特徴とする方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載された方法であって、
    (a)少なくとも一つの被覆での重合体樹脂はポリエステルであり、
    (b)両方の被覆での重合体樹脂は本質的に溶剤を含んでおらず、
    (c)前記重合体樹脂の被覆の少なくとも一つは顔料を含み、
    (d)前記重合体樹脂の被覆の少なくとも一つは高溶融粘度樹脂を含み、および/または
    (e)前記重合体樹脂の被覆の少なくとも一つは、高溶融粘度ポリエステル樹脂とボトル等級のポリエチレンテレフタレート樹脂との混合材を含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載された方法であって、押し出された重合体樹脂を、0.00254〜0.127mm(0.0001〜0.005インチ)の範囲あるいは0.00508〜0.0508mm(0.0002〜0.002インチ)の範囲の厚さに引延することを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載された方法であって、前記押し出された重合体樹脂を、10:1〜40:1あるいは25:1の引延し比で厚さを減じるように引延することを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載された方法であって、前記押し出された重合体樹脂を、前記押し出された重合体樹脂の一つが他の重合体樹脂よりも厚さが減少するように引延することを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載された方法であって、前記金属帯材は、
    (a)アルミニウム合金であり、
    (b)0.178〜0.356mm(0.007〜0.014インチ)の厚さで、中間〜硬質焼戻しのアルミニウム合金からなり、
    (c)重合体ウェブで被覆される前に浄化され且つ処理され、および/または
    (d)変換コーティングで処理されることを特徴とする方法。
  8. 請求項1または請求項2に記載された方法であって、ロールは、
    (a)前記金属帯材が前記第一および第二のロール組の間のニップを通って下方へ移動するように、配置され、
    (b)前記第一ロール組の軸線が実質的に水平であり、前記金属帯材が水平に対して30°〜70°の範囲の角度で下方に移動して、前記第一ロール組のロール間のニップ内に進入し、金属帯材の該ロールへの進入の方向に対し60°〜140°の範囲の角度で下方に該ロールを出るように、配置され、
    (c)前記金属帯材が、水平方向に対し45°の角度で前記第一ロール組に進入し、且つ水平に対し45°の角度で前記第一ロール組のロールから出るように、配置され、
    (d)前記金属帯材が、前記第一ロール組から前記第二ロール組のロールへ実質的に真っ直ぐな通路を移動し且つ前記第二ロール組のロールを通って移動するように、配置され、
    (e)前記第二ロール組のロールの軸線が、前記第二ロール組を通る前記金属帯材の移動の面に対し90°で存在する面内に位置されるように、配置され、あるいは
    (f)前記金属帯材が前記第一および第二のロール組の間のニップを通って下方へ実質的に垂直に移動するように配置されることを特徴とする方法。
  9. 請求項1または請求項2に記載された方法であって、前記冷却を、被覆された金属帯材が前記第二ロール組を出た後で且つ前記金属帯材の被覆がロールあるいは他の機械的な装置に接触する前に急速におこなうことを特徴とする方法。
  10. 重合体樹脂で金属帯材の両面を被覆する装置であって、
    前記金属帯材を予熱する手段と、
    前記金属帯材および重合体ウェブを通過させて該重合体ウェブを前記金属帯材に接合させるようにするニップを形成するキャスティングロールおよびバックアップロールをそれぞれ含んでいる第一および第二ロール組と、
    少なくとも一つの押出機と、
    0.76mm(0.030インチ)の厚さより薄い重合体ウェブを押出す第一および第二押出型とを含む装置において、
    前記重合体ウェブの軟化温度より低い温度に前記キャスティングロールを冷却する手段と、
    前記バックアップロールを冷却する手段と、
    前記第一ロール組と第二ロール組との間で前記金属帯材が移動するときに、前記金属帯材を加熱するための手段と、
    前記金属帯材が前記第二ロール組を出た後、前記金属帯材を前記重合体ウェブの融点以上であるが、金属帯材の所望特性に悪影響を及ぼすほどには高くない温度に加熱し、それにより前記重合体ウェブを前記金属帯材に結合させる手段と、
    前記重合体ウェブを非晶形に凝固されるために前記金属帯材を急冷する手段とを特徴とする装置。
  11. 請求項10に記載された装置であって、前記第一ロール組と第二ロール組の各々のバックアップロールがその外側ロール部分として圧縮可能材料を有することを特徴とする装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載された装置であって、前記第一ロール組と第二ロール組の各々のキャスティングロールのうちの1つまたは両方が、その外側ロール部分として圧縮可能材料を有することを特徴とする装置。
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