JP2006321108A - 焼成建材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量化を図るとともに、優れた断熱性と遮音性を得ることができる焼成建材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 成形体の原料の主成分に粘土及び/又ははい土を用い、この主成分100重量部に対し、ガラス粉を20〜30重量部配合し、このガラス粉が配合された原料を用いて内部に中空部2を有する焼成建材の成形体4を成形し、この成形体4の中空部2にガラス粉と発泡剤を充填し、ガラス粉と発泡剤が充填された焼成建材の成形体4を900〜1000℃で焼成することによって実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焼成建材及びその製造方法に係り、特に軽量性とともに優れた断熱性と遮音性を有する焼成建材及びその製造方法に関する。
従来、レンガ、タイル、瓦などの焼成建材は、ビルや家屋などの建造物の外装や屋根に用いられるため、図5の(a)に示すような中実構造(内部に空間を有しない構造)を有し、機械的強度が大きく、丈夫で長持ちする焼成建材50が採用されていた。この焼成建材50は、近年において、機械的強度が大きく、丈夫で長持ちすることの他に、さらに作業性改善や省エネルギーなどの観点から軽量化が求められるようなり、図5の(b)及び(c)に示すような中空構造(内部に空間を有する構造)の焼成建材が開発された。ここで、図5の(b)には、中央部に一つの中空構造部65を有する焼成建材60が示され、図5の(c)には、三つの中空構造部75,75,75を有する焼成建材70が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、快適な生活環境の実現を望む者が増加している今日においては、焼成建材には、さらに上記特性の他に断熱性や遮音性が要求されるようになってきた。
この焼成建材の断熱性や遮音性は、焼成建材に用いられる材料の物性によって特性が左右される。一方、この焼成建材の断熱性や遮音性は、焼成建材に同一材料を用いても、図5の(a)、(b)及び(c)に示される焼成建材の構造によっては、断熱性や遮音性の特性に差が生じることもある。例えば、同一材料からなる中空構造を有する焼成建材と中実構造の焼成建材とを比べると、中空構造部では空気を介して熱の伝導や音を伝播するため、中実構造部と比べこれらの速度は小さいことから、中空構造を有する焼成建材は中実構造の焼成建材と比べて断熱性や遮音性に優れている。
特開平4−179503号公報(第1頁 第2図)
このように、中空構造を有する焼成建材は中実構造の焼成建材と比べて、軽量化を図ることができ、断熱性や遮音性に優れているものが得られる。
しかしながら、中空構造を有する焼成建材の断熱性は、中空構造部に空気が存在しているため、初期に断熱性がよくても、やがては、この空気が対流し、この対流により熱が伝わるので、断熱性が低下するという問題を有している。
また、中空構造を有する焼成建材の遮音性は、共鳴する周波数の存在により低下するという問題を有している。
本発明の目的は、軽量化を図るとともに、優れた断熱性と遮音性を得ることができる焼成建材及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1の発明は、粘土及び/又ははい土を成形して得られる成形体の内部に中空部が形成され、前記中空部は、発泡体が充填され、該発泡体が充填された前記成形体は、焼成されることを構成の特徴とする。この構成により、焼成建材の内部に中空部が形成され、この中空部に発泡体が充填される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発泡体が、ガラス紛と発泡剤から構成され、該発泡剤が発泡して形成される発泡ガラスであることを構成の特徴とする。この構成により、細かい気泡を含んだ発泡ガラスが焼成建材の中空部に充填される。
ここで、発泡剤には、木炭、石灰石(炭酸カルシウム)、消石灰(水酸化カルシウム)、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウムなどを1種又は2種以上用いるのが好ましい。また、ガラス粉は、ガラスをボールミルなどで粉砕し、所定の大きさの範囲に調整したものが用いられる。そして、ガラスは、資源活用の観点から、リサイクルされた廃ガラス、例えばガラス瓶、窓ガラスの廃材、スクラップされたガラスなどを用いるのが好ましい。
さらに、請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の成形体は、粘土及び/又ははい土を主成分とし、該主成分100重量部に対し20〜30重量部のガラス粉が配合されることを構成の特徴とする。この構成により、焼成建材は、900〜1000℃で焼成されても、十分な機械的強度が確保される。
ここで、主成分の粘土及び/又ははい土(素地土ともいう)100重量部に対し、ガラス粉を20〜30重量部配合するとしたのは、ガラス粉が20重量部を下回ると、外周構造部4を焼成する温度が1000℃を超えてしまい、省エネルギー化や装置の長寿命化を図る上で好ましくないからである。一方、ガラス粉が30重量部を上回ると、焼成後の外周構造部4(焼成建材10の本体部分)の機械的強度が低下してしまうからである。
また、請求項4の発明は、請求項1,2又は3に記載の成形体は、1又は2以上のガス抜き孔が設けられていることを構成の特徴とする。この構成により、中空部で発泡剤が発泡する際に発生したガスが、中空部からガス抜き孔を経て成形体の外部に排出される。
請求項5の発明は、粘土及び/又ははい土にガラス粉を配合する工程と、該ガラス粉が配合された粘土及び/又ははい土を、内部に空間を有する中空構造の成形体に成形する工程と、前記成形体の空間にガラス粉と発泡剤とを充填する工程と、前記ガラス粉と発泡剤が充填された成形体を900〜1000℃で焼成する工程とからなることを構成の特徴とする。この構成により、中空構造を有し、その中空構造部分に発泡ガラスが生成される焼成建材が、900〜1000℃の焼成温度で焼成される。
本発明に係る焼成建材によれば、焼成建材の内部に中空構造部(中空部)を有し、この中空部に断熱性及び遮音性に優れた発泡ガラスが充填されているため、軽量化を図ることができるとともに、優れた断熱性と遮音性を得ることができる。
また、本発明に係る焼成建材の製造方法によれば、内部に中空構造部(中空部)を有し、この中空部に断熱性及び遮音性に優れた発泡ガラスが充填されている焼成建材が、900〜1000℃の焼成温度で得られる。そして、この焼成建材は、軽量化を図ることができるとともに、優れた断熱性と遮音性を得ることができる。
本発明は、成形体の原料の主成分に粘土及び/又ははい土を用い、この主成分100重量部に対し、ガラス粉を20〜30重量部配合し、このガラス粉が配合された原料を用いて内部に中空部を有する焼成建材の成形体を成形し、この成形体の中空部にガラス粉と発泡剤を充填し、ガラス粉と発泡剤が充填された焼成建材の成形体を900〜1000℃で焼成することによって実現される。
以下、本発明の実施形態に係る焼成建材の一実施例について、図1に基づいて詳しく説明する。
図1は、本発明の実施例に係る焼成建材の斜視図が示されており、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図であり、(c)は(b)のA−A方向の断面図である。
図1において、10は焼成建材であり、この焼成建材10は中空部2と成形体としての外周構造部4とから構成されている。中空部2は焼成建材10の内部に設けられた空間領域(中空構造部)であり、この中空構造部に発泡体3が充填されている。そして、中空部2は、上下方向が開口部になっており、中空部2の周囲を外周構造部4が取り囲んでいる。この外周構造部4は、焼成建材10の本体を構成している。
焼成建材10の中空部2に充填される発泡体3は、発泡ガラスである。発泡ガラスは、ガラス粉に適量配合された発泡剤が加熱されて、発泡することによって得られる。この発泡ガラスは、ガラスの内部に細かい気泡(空孔)が多数存在するため、軽量性、断熱性及び遮音(防音)性に優れている。
ここで、発泡剤には、木炭、石灰石(炭酸カルシウム)、消石灰(水酸化カルシウム)、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウムなどを1種又は2種以上用いるのが好ましい。また、ガラス粉は、ガラスをボールミルなどで粉砕し、所定の大きさの範囲(粒度範囲)に調整したものが用いられる。そして、ガラスは、資源活用の観点から、リサイクルされた廃ガラス、例えばガラス瓶、窓ガラスの廃材、スクラップされたガラスなどを用いるのが好ましい。なお、発泡体3の原料には、成形粘結剤や顔料などを必要に応じて配合してもよい。
この発泡体3は、後述する焼成温度にて中空部2に充填されたガラス粉の一部が外周構造部4に融着されるため、外周構造部4に保持されている。
外周構造部4は、焼成建材10の本体部分であり、主に焼成建材10の機械的強度や耐熱性などの機能を担っている。この外周構造部4は、粘土及び/又ははい土(素地土ともいう)を主成分とし、この主成分100重量部に対し、ガラス粉が20〜30重量部配合され、図1の(a)に示す形状に成形され、後述する温度で焼成して得られる。ここで、粘土及び/又ははい土は、例えばレンガやタイルなどの焼成建材の原料に用いられる材料で、外周構造部4(焼成建材10の本体)の主成分を形成している。そして、この主成分の粘土及び/又ははい土100重量部に対し、ガラス粉を20〜30重量部配合するとしたのは、ガラス粉が20重量部を下回ると、外周構造部4を焼成するための温度が1000℃を超えてしまい、省エネルギー化や装置の長寿命化を図る上で好ましくないからである。一方、ガラス粉が30重量部を上回ると、外周構造部4(焼成建材10の本体)、すなわち焼成建材10の機械的強度が低下してしまうからである。
この焼成建材10は、図2に示すような手順(S1〜S5)の製造方法によって得られる。
先ず、S1において、焼成建材10の本体部分である外周構造部4の原料は、粘土及び/又ははい土などの主成分にガラス粉その他の配合剤を、ガラス原料、ガラス粉の大きさ(粒度範囲)、焼成温度、焼成時間などを考慮しながら所定の配合割合で加え、公知のミキサーにより混合調整される。
次に、S2において、混合調整された原料は、押出し法、プレス法、鋳込み法、彫塑法などの公知の方法により、例えば、図1の(a)に示す形状に成形される。この成形された外周構造部4(成形体)、すなわち焼成建材10の本体は、焼成前に乾燥される。
そして、S3において、この外周構造部4は棚板(図示省略)の上に載せられ、中空部2に前述したガラス粉と発泡剤が、例えば、図1の(b)に示すように充填され、焼成前の焼成建材10が形成される。この焼成前の焼成建材10は、公知の雰囲気炉(焼成炉)(図示省略)に運ばれる。
次に、S4において、焼成炉に運ばれた焼成前の焼成建材10は、焼成炉内の温度900〜1000℃で所定の時間、例えば30〜120分間保持され、焼成される。ここで、焼成建材10の焼成温度は、本実施例においては、900〜1000℃であり、従来のレンガなどを焼成する温度1200〜1300℃と比べて低くなっている。これは、前述したように外周構造部(焼成建材の本体)4の主成分100重量部に対し、ガラス粉を20〜30重量部配合したため、焼成温度を低下させても、焼成建材10は十分な機械的強度を確保することができるからである。
最後に、S5において、焼成後冷却された焼成建材10は焼成炉から外部へ運び出され、棚板(図示省略)が取り外され、図1の(b)に示す焼成建材10が得られる。
このように、本実施例に係る焼成建材及びその製造方法によれば、焼成建材は、焼成建材の内部に中空構造部を有し、この中空構造部(中空部)に断熱性及び遮音性に優れた発泡ガラスが充填されているため、軽量化を図るとともに、優れた断熱性と遮音性を得ることができる。そして、この焼成建材は、900〜1000℃の温度で焼成して得られるため、省エネルギー化や装置の長寿命化を図る上においても効果的である。
次に、本発明の実施形態に係る焼成建材の他の実施例について、図3に基づいて詳しく説明する。
図3は、本発明の他の実施例に係る焼成建材の断面図が示されており、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図である。
図3において、20は焼成建材であり、この焼成建材20は中空部22と、成形体としての外周構造部24、上蓋部26、及び下蓋部28とから構成されている。中空部22は焼成建材20の内部の空間領域(中空構造部)であり、この中空構造部に発泡体23が充填されている。そして、中空部22の周りは成形体としての外周構造部24(焼成建材20の本体)で取り囲まれ、中空部22の上部開口部25は成形体としての上蓋部26により覆われ、中空部22の下部開口部27は成形体としての下蓋部28により覆われている。
また、上蓋部26には、ガス抜き孔29,29が2ヶ所設けられている。このガス抜き孔29は、発泡剤が発泡する際に発生するガスを抜くためのものであり、このガス抜きの効果により焼成建材20は、一体化されやすくなる。なお、ガス抜き孔29は、上蓋部26に限らず、外周構造部24又は下蓋部28に設けてもよい。また、ガス抜き孔29は、本実施例においては2ヶ所であるが、これに限らず1又は3ヶ所以上であってもよい。
ここで、焼成建材20は、前述した焼成建材10とは、上蓋部26と下蓋部28が設けられている以外は同じもので構成され、図2に示す製造方法と同じ方法にて得られる。そこで、以下の焼成建材20の説明において、上蓋部26と下蓋部28以外の説明は省略する。
焼成建材20の上蓋部26は、粘土及び/又ははい土(素地土ともいう)を主成分とし、この主成分の粘土及び/又ははい土100重量部に対し、ガラス粉が20〜30重量部配合され、外周構造部24と同じ原材料で構成され、所定の形状に成形される。この上蓋部26は、中空部22の上部開口部25を密閉するために用いられ、図3に示すように、対向する外周構造部24と同じ平面形状を有している。そして、上蓋部26は、前述したガラス粉と発泡剤が中空部22に充填された後、上部開口部25を密閉するために水ガラスなどの接着剤を介して外周構造部24に接着される。なお、下蓋部28は、前述したガラス粉と発泡剤が中空部22に充填される前に、上蓋部26と同様に、水ガラスなどの接着剤を介して外周構造部24に予め接着されている。
そして、この焼成建材20は、前述した焼成条件と同じ条件によって焼成され、外周構造部24と上蓋部26及び下蓋部28とが接合され、一体化される。ここで、上蓋部26の厚さは特に限定していないが、焼成建材20全体の厚さ又は機械的強度などを考慮して適宜決定するのが好ましい。
なお、下蓋部28は、焼成建材20の製造の手間を考慮して、上蓋部26に用いられる原料と同じ原料を用い、形状も上蓋部26と同じ形状に成形するのが好ましい。
このように、本実施例に係る焼成建材及びその製造方法によれば、焼成建材は一体化構造のものが得られて機械的強度や美観などが確保されるとともに、軽量で、かつ優れた断熱性と遮音性を有する焼成建材を得ることができる。
なお、本実施例の焼成建材は、機械的強度や美観などが確保されるために、焼成建材の本体と上蓋部と下蓋部とを一体化した構造を有しているが、必ずしもこれに限定されるものでなく、例えば機械的強度や美観などが強く要求されない場合には、上蓋部なしの焼成建材であってもよい。そして、この上蓋部なしの焼成建材には、焼成建材の本体と下蓋部とが予め一体成形されているものを用いてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る焼成建材の別の他の実施例について、図4に基づいて詳しく説明する。
図4は、本発明の他の実施例に係る焼成建材の断面図が示されており、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図である。
図4において、30は焼成建材であり、この焼成建材30は中空部32と、成形体としての外周構造部34、上蓋部36及び下蓋部38とから構成されている。中空部32は焼成建材30の内部の空間領域(中空構造部)であり、この中空構造部に発泡体33が充填されている。そして、中空部32の周りは成形体としての外周構造部34(焼成建材30の本体)で取り囲まれ、中空部32の上部開口部35は成形体としての上蓋部36により覆われ、中空部32の下部開口部37は成形体としての下蓋部38により覆われている。
また、上蓋部36には、ガス抜き孔39,39が2ヶ所設けられている。このガス抜き孔39は、発泡剤が発泡する際に発生するガスを抜くためのものであり、このガス抜きの効果により焼成建材30は、一体化されやすくなる。なお、ガス抜き孔39は、上蓋部36に限らず、外周構造部34又は下蓋部38に設けてもよい。また、ガス抜き孔39は、本実施例においては2ヶ所であるが、これに限らず1又は3ヶ所以上であってもよい。
ここで、焼成建材30は、前述した焼成建材10及び20とは、上蓋部36と下蓋部38が設けられている以外は同じもので構成され、図2に示す製造方法と同じ方法にて得られる。そこで、以下の焼成建材30の説明において、上蓋部36と下蓋部38以外の説明は省略する。
焼成建材30の上蓋部36は、粘土及び/又ははい土(素地土ともいう)を主成分とし、この主成分100重量部に対し、ガラス粉が20〜30重量部配合され、外周構造部34と同じ原材料で構成され、所定の形状に成形される。この上蓋部36は、中空部32の上部開口部35を密閉するために用いられる。そのため、上蓋部36の形状は、上蓋部36を上部開口部35に挿入することができる限界の大きさまで近づけた形状が好ましい。この上蓋部36は、前述したガラス粉と発泡剤が中空部32に充填された後、上部開口部35を密閉するために上部開口部35に嵌挿される。なお、下蓋部38は、前述したガラス粉と発泡剤が中空部32に充填される前に、上蓋部36と同様に、下部開口部37に予め嵌挿される。そして、この焼成建材30は、前述した焼成条件と同じ条件によって焼成され、外周構造部34と上蓋部36及び下蓋部38とが中空部32に充填されたガラス粉により融着されて接合され、一体化される。
ここで、上蓋部36の厚さは特に限定しないが、焼成建材30全体の厚さ又は機械的強度などを考慮して適宜決定するのが好ましい。また、この上蓋部36は、図4の(b)に示すように、外周構造部34の上面34aと同一平面を形成するように中空部32に嵌挿されるとよい。なお、下蓋部38は、焼成建材20の製造の手間を考慮して、上蓋部36に用いられる原料と同じ原料を用い、形状も上蓋部36と同じ形状に成形するのが好ましい。そして、この下蓋部38は、図4の(b)に示すように、外周構造部34の底面34bと同一平面を形成するように中空部32に嵌挿されるとよい。
このように、本実施例に係る焼成建材及びその製造方法によれば、焼成建材は一体化構造のものが得られて機械的強度や美観などが確保されるとともに、軽量で、かつ優れた断熱性と遮音性を有する焼成建材を得ることができる。
なお、本実施例の焼成建材は、機械的強度や美観などが確保されるために、焼成建材の本体と上蓋部と下蓋部とを一体化した構造を有しているが、必ずしもこれに限定されるものでなく、例えば機械的強度や美観などが強く要求されない場合には、上蓋部なしの焼成建材であってもよい。そして、この上蓋部なしの焼成建材には、焼成建材の本体と下蓋部とが予め一体成形されているものを用いてもよい。
本発明の実施例に係る焼成建材の斜視図を示し、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図であり、(c)は(b)のA−A方向の断面図である。 本発明の他の実施例に係る焼成建材の製造方法の手順を示した図である。 本発明の他の実施例に係る焼成建材の断面図を示し、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図である。 本発明のさらに他の実施例に係る焼成建材の断面図を示し、(a)は中空部に発泡体が充填されていない状態の図であり、(b)は中空部に発泡体が充填されている状態の図である。 従来の焼成建材の斜視図を示し、(a)は中実構造の図であり、(b)及び(c)は中空構造の図である。
符号の説明
2,22,32………中空部
3,23,33………発泡体
4,24,34………外周構造部(焼成建材の本体)
10,20,30……焼成建材
26,36……………上蓋部
28,38……………下蓋部
29,39……………ガス抜き孔

Claims (5)

  1. 粘土及び/又ははい土を成形して得られる成形体の内部に中空部が形成され、
    前記中空部は、発泡体が充填され、
    前記発泡体が充填された前記成形体は、焼成されることを特徴とする焼成建材。
  2. 前記発泡体は、ガラス紛と発泡剤から構成され、該発泡剤が発泡して形成される発泡ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の焼成建材。
  3. 前記成形体は、粘土及び/又ははい土を主成分とし、該主成分100重量部に対し20〜30重量部のガラス粉が配合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼成建材。
  4. 前記成形体は、1又は2以上のガス抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の焼成建材。
  5. 粘土及び/又ははい土にガラス粉を配合する工程と、
    該ガラス粉が配合された粘土及び/又ははい土を、内部に空間を有する中空構造の成形体に成形する工程と、
    前記成形体の空間にガラス粉と発泡剤とを充填する工程と、
    前記ガラス粉と発泡剤が充填された成形体を900〜1000℃で焼成する工程とからなることを特徴とする焼成建材の製造方法。
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