JP2006321045A - ラッピング装置 - Google Patents

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浩二 須藤
Yoshiaki Yanagida
芳明 柳田
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Abstract

【課題】本発明はラッピング装置に関し、ラップ定盤の表面を傷つける危険を回避する。
【解決手段】回転するラップ定盤72と、ラップ定盤72の上面を滑るストッパ163を有し、且つ、ワーク22が取り付けられ、取り付けられたワーク22をラップ定盤72上を揺動させる揺動機構140、141,142と、揺動機構140,141,142を、ストッパ163がラップ定盤72より離れる方向及びラップ定盤72に近づく方向に移動させるローディング・アンローディング機構172、123,144とを有する。よって、ローディング動作及びアンローディング動作は、ラップ定盤72の表面を傷つける虞れなく行なわれる。
【選択図】図14

Description

本発明はラッピング装置に係り、特にスライダ付き複合型磁気ヘッドを製造するのに使用されるラッピング装置に関する。
説明の便宜上、先ず、ハードディスク装置用のスライダ付き複合型磁気ヘッドの構造について説明する。
図1(A)はスライダ付き複合型磁気ヘッド1の一部を拡大して且つ断面して示す。スライダ付き複合型磁気ヘッド1は、セラミック製のスライダ2の端面に、複合型磁気ヘッド部11を有する。複合型磁気ヘッド部11は、読み取り用の磁気抵抗ヘッド素子3と書き込み用のインダクティブヘッド素子4とが重なっている構造である。
磁気抵抗ヘッド素子3は、図1(B)に示すように、膜構造であり、下端側の横向きの磁気抵抗膜5と、磁気抵抗膜5の両端に接続してある一対の導体膜6a,6bとよりなる。磁気抵抗膜5は、外部からの作用される磁界によってその抵抗値が変化する素子であり、センス電流が流されている。スライダ付き複合型磁気ヘッド1がハードディスクを相対的に走査するときに、磁気抵抗膜5の抵抗値がハードディスクのトラックTの磁化に応じて変化し、導体膜6a,6b間の電圧値が変化し、ハードディスクのトラックTに記録されている情報が電圧値変化として読み取られる。
インダクティブヘッド素子4は、膜構造であり、下部電極7と、上部電極8と、下部電極7と上部電極8との間のコイル9とよりなる構成である。スライダ付き複合型磁気ヘッド1がハードディスクを相対的に走査するときに、書き込むべき情報の信号がコイル9に供給されると、下部電極7と上部電極8との下端の磁気ギャップ10から磁界が漏れ出し、この磁界によって、ハードディスクのトラックTに情報が書き込まれる。
このスライダ付き複合型磁気ヘッド1を製造する場合においては、磁気抵抗膜5の抵抗値が、製造した各スライダ付き複合型磁気ヘッドについて一定であることが必要である。一般には、後述するようにラッピングを行なって、磁気抵抗膜5の高さ(幅)hが、各スライダ付き複合型磁気ヘッドについて一定となるようにして、抵抗値MRhが所定の値となるようにしている。
次に、上記のスライダ付き複合型磁気ヘッド1を製造工程について、図2、図3、図4を参照して説明する。スライダ付き複合型磁気ヘッド1は、パターニング→ダイシング→接着→研削→ラッピング→ダイシング→剥離の工程を経て製造される。先ず、図2(A)に示すように、薄膜技術によるパターニングによってセラミック製のウェハー20上の短冊状の各区域21ごとに、図2(B),(C),(D)に示すように、複合型磁気ヘッド部11と、加工モニタ用抵抗素子(ELG(Electrical Lapping Guide) 素子)21とを略交互に並んで形成する。ウェハー20は、スライダ2の長さaに対応する厚さを有する。次いで、ウェハー20を区域21に沿ってダイシングして、図2(B)に示すロウバー22を多数得る。ロウバー22は、棒状であり、複合型磁気ヘッド部11と加工モニタ用抵抗素子21とが略交互に並んでいる構成であり、且つ、研磨しろ23を有する。なお、磁気抵抗膜5と加工モニタ用抵抗素子21とは共に薄膜技術によるパターニングによって形成されており、磁気抵抗膜5と加工モニタ用抵抗素子21との位置の精度は高い。
次いで、図3(A)に示すように、ロウバー22を、熱溶融性ワックスを使用して、トランスファーツール30の先端に接着する。トランスファーツール30の先端には、凹部31が並んで形成してある。ロウバー22は、図3(B)に示すように、加工モニタ用抵抗素子21が凹部31に対向するようにして接着してある。凹部31は、後述するダイシングを考慮して形成してある。トランスファーツール30には、回路基板33が固定してある。また、ワイヤ33を加工モニタ用抵抗素子21の端子と回路基板33上の端子とボンディングして、加工モニタ用抵抗素子21を回路基板33と電気的に接続する。
次いで、ロウバー22が接着されているトランスファーツール30を、研削機(図示せず)にセットして、ロウバー22を、図3(B)に示す破線34の位置まで研削する。次いで、トランスファーツール30を研削機から取外し、ラッピング装置(図示せず)にセットして、図4(A)に示すように、研削済みのロウバー22の研削済みの面24をラッピングする。ラッピングが進むと、磁気抵抗膜5の高さ(幅)hが漸次減り、且つ、加工モニタ用抵抗素子21の高さ(幅)も漸次減って抵抗値MRhが漸次増加する。ここで、磁気抵抗膜5と加工モニタ用抵抗素子21との位置の精度は高いため、加工モニタ用抵抗素子21の加工の状況から、磁気抵抗膜5の高さを知ることが可能である。そこで、ラッピングは、加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhをモニタしながら行い、加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが目標の値となった時点で、ラッピングを終了させる。この時点で、磁気抵抗膜5の高さhは目標の値となっている筈である。このラッピングはサブミクロンオーダの非常に高い精度が要求される。
次いで、トランスファーツール30をラッピング装置から取り外して、ダイシング装置(図示せず)にセットして、図4(B)に示すように、ダイシングソー35によって、ラッピング済のロウバー22を凹部31内まで切り込んで、ロウバー22の加工モニタ用抵抗素子21の個所を切断する。これによって、ロウバー22は複数に分断される。
最後に、トランスファーツール30を加熱して、熱溶融性ワックスを溶かす。これによって、複数に分断されたロウバー22がトランスファーツール30から剥離されて、図4(C)に示すスライダ付き複合型磁気ヘッド1が多数製造される。スライダ付き複合型磁気ヘッド1は、高さbが約0.3mm、長さaが約1.2mmと小さいサイズである。
なお、磁気抵抗膜5に代えて、巨大磁気抵抗効果(GMR:giant magnetoresistive) を利用した複数種類の膜を重ねて設けた場合にも、上記と同様に製造される。
図5は上記のロウバーをラッピングする従来のラッピング装置40を示す。このラッピング装置40は、ベース41上に、A方向に回転するラップ定盤42と、軸43に支持されているアーム機構44と、このアーム機構44を軸43を中心にB方向に揺動させる揺動機構45と、C方向に回転してスラリをラップ定盤42上に拡げる修正リング46とを有する構成である。アダプタ50は取外し可能である。
研削済みロウバー22は、図6、図7及び図8に示すように、研削済みロウバー22が接着してあるトランスファーツール30Aを羽子板形状のアダプタ50に取り付け、このアダプタ50をアーム機構44に取り付けることによって、アーム機構44に取り付けられる。アーム機構44が揺動することによって、研削済みのロウバー22は、A方向に約15rpmで回転するラップ定盤42の上面をラップ定盤42の半径方向であるB方向に約10秒で一往復する速度で揺動し、ラッピングが行なわれる。
モニタしている加工モニタ用抵抗素子の抵抗値MRhが目標の値となった時点で、図7中のアンロード機構51が動作し、アンロードブロック52がD方向に移動され、アダプタ50が二点鎖線で示すように押し上げられ、ラッピング済のロウバー22がラップ定盤42から離されてアンロードされ、ラッピングが終了される。
上記のラッピング装置40は、以下の問題を有する。
(1)アンロードのタイミングがラッピング加工精度を損ねる。
ロウバー22がラップ面は、最終製品ではスライダのハードディスクに対する浮上面となるため、ラップ定盤42の痕が付いていないことが必要である。
ロウバー22の揺動の速度が零となった時点、即ち、ロウバー22がラップ定盤42の内周側及び外周側に到った位置Q1,Q2でアンロードを行なうと、ロウバー22のラップ面にラップ定盤42の痕が付く虞れがある。そこで、アンロードは、揺動の中心の位
置P付近で行なうようにしてある。即ち、アンロードの位置が限定されている。
このため、ロウバー22の揺動している位置によっては、加工モニタ用抵抗素子の抵抗値MRhが目標の値となった時点で直ちにアンロードを行なうことが出来ず、この時点から数秒遅れてからアンロードが行なわれる場合がある。加工モニタ用抵抗素子の抵抗値MRhが目標の値となった時点から更に数秒間ラッピングが継続して行なわれることになり、ラッピング加工精度が悪くなってしまい、特に近年の高記録密度化に伴うヘッド素子の高精度な加工の要求に応えられなくなっている。
(2)作業者の技量の影響が出易い。
ラッピングを開始する場合には、作業者が、図7に示すように、研削済みロウバー22が接着してあるトランスファーツール30を羽子板形状のアダプタ50に取り付け、
このアダプタ50をアーム機構44に取り付ける作業を行なう必要がある。
アダプタ50のアーム機構44への取り付けの状態にばらつきがあると、これがロウバー22のラップ定盤42への接触状態のばらつきとなり、錫製である柔らかいラップ定盤42を傷付けたり、ラッピング加工精度が悪くなったりしてしまう。
(3)アーム機構44の先端側のセラミック製のストッパ53の寿命が短い。
ラッピング条件の安定化のため、ラップ定盤42はスラリを常時供給されつつ常時回転しており、アーム機構44はラッピング加工終了後も揺動を継続する。アーム機構44の先端側のセラミック製のストッパ53の摩耗が進み、ストッパ53の寿命が短くなってしまう。
(4)ラッピング加工が不安定となる虞れがある。
各ストッパ53の摩耗の状況によっては、ラッピング加工中に、アーム機構44の先端側がアンバランスとなったり、振動を起こする虞れがある。このような状態となると、ロウバー22のラッピングが不安定となってしまい、ラッピング精度を損ねてしまう。
(5)ラッピング加工精度及び加工面粗さが悪くなってしまう虞れがある。
仕上げラッピングの状態において、粗ラッピング用のスラリがラップ定盤42の上面に残っている虞れがある。このため、仕上げラッピングが適正に行なわれず、ラッピング加工精度及び加工面粗さが悪くなってしまう虞れがある。
そこで、本発明は、上記課題を解決したラッピング装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、回転するラップ定盤と、該ラップ定盤の上面を滑るストッパを有し、且つ、ワークが取り付けられ、該取り付けられたワークを上記ラップ定盤上を揺動させる揺動機構と、該揺動機構を、上記ストッパが上記ラップ定盤より離れる方向及び該ラップ定盤に近づく方向に移動させるローディング・アンローディング機構とを有する構成としたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のラッピング装置において、
前記ストッパは、前記ラップ定盤に対向する面に、ラッピングを行なうときに空気を吹き出す空気吹き出し孔を設けた構成としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載のラッピング装置において、
前記ストッパは、前記ラップ定盤に対向する面に、前記ローディング・アンローディング機構がアンローディングするに際して空気を吹き出す空気吹き出し孔を設けた構成としたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ローディング動作及びアンローディング動作は、作業者の手作業無しに行なわれる。よって、例えば研削済みロウバーがラップ定盤の上面に近づいてラップ定盤の上面に接触するときの動作、及び研削済みロウバーがラップ定盤の上面から離れるときの動作は、作業者の技量の影響を受けずに安定に行なわれる。よって、ローディング動作及びアンローディング動作は、ラップ定盤の表面を傷つける虞れなく行なわれる。また、アンローディング完了状態では、ストッパがラップ定盤の上面から離れている。よって、従来に比べて、ストッパの摩耗の進行が抑制される。
請求項2の発明によれば、ラッピングを行なうときにストッパの空気吹き出し孔より空気を吹き出すため、ストッパは、ラップ定盤との間の摩擦が従来に比べて軽減され、摩擦が原因での振動が発生しにくく、ラッピングが安定に行なわれる。
請求項3の発明によれば、ストッパの空気吹き出し孔より空気を吹き出すことよって、それまではラップ定盤に吸着していたストッパがラップ定盤から浮かされて、ストッパのラップ定盤に対する吸着が解除されるため、アンローディングを小さい力で円滑に行なうことが出来る。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
図9及び図10は本発明の一実施例のラッピング装置60を示す。図10はブロックで示す。ラッピング装置60は、ラップ盤61と制御装置62とよりなる。説明の便宜上、最初に全体を概略的に説明し、その後に各部を詳細に説明する。
ラップ盤61は、テーブル構造体70の上面のテーブル71の上面に、ラップ定盤72、ラップユニット73、74、スラリ供給ユニット76、フェイシングユニット77、ワイパユニット78を有する構成である。ラップ定盤72は、テーブル71の中央に配置されており、E方向に回転する。ラップ定盤72の上面には、F方向に回転してスラリをラップ定盤72上に拡げる修正リング75が設けてある。ラップユニット73、74は、図1中、ラップ定盤72の左側と右側とに配置してある。ラップユニット73、74が同時に動作するため、ラップ盤61は、ラップユニットが一つである構成のラップ盤に比べて、ロウバーのラッピング能力が高い。スラリを修正リング75の内側に供給するスラリ供給ユニット76、ラップ定盤72をドレッシングするフェイシングユニット77、スラリをラップ定盤72から掻き取るワイパユニット78は、ラップ定盤72の後ろ側に、ラップ定盤72の周囲に沿って配置してある。
制御装置62は、図10に示すように、制御用ソフトウェア101を有するコンピュータ本体100と、キーボード102とを有する。コンピュータ本体100は、インターフェイス103を介して、ラップ定盤用のモータ駆動回路104、ラップユニット用のモータ駆動回路105、電磁弁駆動回路106、抵抗測定回路107、ワイパユニット用の電磁弁駆動回路108等と接続してある。
また、ラッピング装置60に関連して、ラッピングを行なうロウバーに関する情報等を有するサーバ110、及び圧縮空気源111が設けてある。制御装置62は、圧縮空気源111からの圧縮空気の圧力を制御して、ラップ盤61に送る。研削済みロウバー22に対するラッピングは、作業者が、研削済みロウバー22が接着してあるトランスファーツール30Aを図14に示すベンドユニット157に取り付け、コネクタを回路基板の端子と接続する作業を行い、次いで、スタート操作を行なうと、以後は、制御用ソフトウェア101に基づいて及びサーバ110からインターフェイス112を介してコンピュータ本体100を供給されるロウバー情報i1及び設定パラメータi2に基づいて、図11に示すように、ラッピング加工が自動的に行なわれ、ラッピング加工が自動的に終了する。
このラッピング加工は、前半の粗ラッピングと、後半の仕上げラッピングとよりなる。粗ラッピングは以下のように行われる。
1.ローディング動作(ステップS1)
ラップユニット73が動作して、研削済みロウバー22が下降されてラップ定盤72に接触される。
ステップS1によって、研削済みロウバー22をラップ定盤72へ接触させることに関して、作業者の作業のバラツキによる影響を受けないようになる。
2.圧縮空気をストッパから吹き出させる動作(ステップS2)
圧縮空気をストッパから吹き出させて、ストッパをラップ定盤72より僅かに浮上させる。若しくは、機構部重量を相対的に軽くする。
ステップS2を行なうことによって、ストッパが摩耗することが抑制される。
3.大きい加工圧力を加える動作(ステップS3)
トランスファーツール30Aに約2〔kgf/cm2 〕の圧力を加える。
4.ダイヤモンドパウダ入りのスラリを供給する動作(ステップS4)
スラリ供給ユニット76が粒径が1/4〜1/8μmのダイヤモンドパウダ入りのスラリを修正リング75の内側に供給して、スラリをラップ定盤72上に拡げる。
5.ラップ定盤72を高速で回転させる動作(ステップS5)
ラップ定盤72が50rpmの速度で回転される。
6.単純揺動の開始(ステップS6)
電磁ブレーキがオフの状態にあり、ラップユニット73が一つの揺動を開始する。
7.複合揺動の開始(ステップS7)
電磁ブレーキがオンとなり、別の揺動が新たに開始され、ラップユニット73が二つの揺動が組み合わさった複合の揺動を開始する。ラッピング開始時は研削済みロウバー22のラップ定盤72に対する接触が不安定であるため、揺動を単純としてある。これによって、ラップ定盤72に傷が付くような不都合の発生が防止される。
ステップS4、S5、S6、S7によって、ラッピングが速い速度で行なわれる。
8.加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが第1の設定値に到ったことを確認する動作(ステップS8)
以上が粗ラッピングである。続いて、仕上げラッピングが以下のように行われる。
9.ダイヤモンドパウダ無しのスラリを供給する動作(ステップS9)
スラリ供給ユニット76がダイヤモンドパウダ無しのスラリを修正リング75の内側に供給して、スラリをラップ定盤72上に拡げる。
10.ワイパユニット78を下ろす動作(ステップS10)
ワイパをラップ定盤72に当てて、スラリをラップ定盤72から掻き取る動作を開始する。
11.所定時間経過したことを確認する動作(ステップS11)
12.ワイパユニット78を上げる動作(ステップS12)
ステップS10、S11、S12によって、ラップ定盤72上からダイヤモンドパウダ入りのスラリが除去され、ラップ定盤72上はダイヤモンドパウダ無しのスラリが拡がっている状態となる。即ち、ラップ定盤72の表面が仕上げラッピングに適した状態とされる。
13.加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが第2の設定値に到ったことを確認する動作(ステップS13)
14.加工圧力を低くする動作(ステップS14)
トランスファーツール30Aに加える圧力を低くして、約0.5〔kgf/cm2 〕の圧力とする。
15.ラップ定盤72を低速で回転させる動作(ステップS15)
ラップ定盤72の回転速度を下げて、ラップ定盤72を15rpmの速度で回転させる。ステップS9、S14、S15によって、ラッピングはより精密に行なわれる。
16.加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが目標値に到ったことを確認する動作(ステップS16)
17.アンローディング動作(ステップS17)
ラップユニット73が動作して、ラッピング済のロウバー22を上昇させてラップ定盤72から離す。
以上が仕上げラッピングである。以上によってラッピング加工が完了する。
なお、ラッピング加工は、ステップS3の動作を行なわないで、その代わりに、ステップS16とステップS17との間に、即ち、ステップS17の直前に、ステップS18(圧縮空気をストッパから吹き出させる動作)を有するようにしても良い。
ステップS18は、圧縮空気をストッパから吹き出させる。これによって、ラップ定盤72に密着しているストッパがラップ定盤72より剥離され、よって、アンローディング動作が円滑に行なわれるようになる。
また、ステップS11の所定時間(sec)経過したことを確認する動作に代えて、ロウバー22が一定量(μm)ラッピングされたことを確認するようにしてもよい。
次に、ラッピング装置60の各部について詳細に説明する。
〔ラップユニット73〕
ラップユニット73は、図12,図13及び図20に示すように、大略、テーブル71上に固定してあるベース120と、このベース120の上側に軸受け121によって旋回可能に支持されている旋回支持板122と、旋回支持板122の上側の昇降する昇降サブベース123と有する。旋回支持板122は、エアシリンダ124とラック・ピニオン機構125とよりなる旋回機構125によって、垂直軸線127を中心にP10とP11との間で90度旋回される。昇降サブベース123は、旋回支持板122と一体的に旋回し、4つのガイド129に案内されつつ昇降機構128によって旋回支持板122に対して昇降する。昇降機構128は、下端側を旋回支持板122に固定されており横桟部130aが昇降サブベース123の上方側に配されている逆U字形状の部材130と、昇降サブベース123の上面に固定してあるエアシリンダ131とよりなる。エアシリンダ131のロッド131aが逆U字形状のフレーム部材130の横桟部130aと接続してある。昇降サブベース123は、エアシリンダ131の駆動によって、低い位置HLと高い位置HUとの間で昇降される。
昇降サブベース123上に、ロウバーを複合揺動させる複合揺動機構140が設けてある。複合揺動機構140は、第1の揺動機構141と第2の揺動機構142とよりなる。第1の揺動機構141は、昇降サブベース123上の軸143に回動可能に支持されているアーム部材144と、昇降サブベース123上のモータ145と、昇降サブベース123に支持されており、モータ145によってタイミングベルト146を介して回転される第1のプーリ147と、第1のプーリ147と一体的に回転し、アーム部材144のうち軸143よりX2側の長孔144aに嵌合してある偏心カム148とを有する構成である。
アーム部材144は、略フォーク形状を有しており、図13中、略Z字形状を有し、軸143よりX1方向に延びる部分は、軸143に支持されている部分の高さより低く、且つ、2つの平行な腕部144b,144cを有する。研削済みロウバー22は、図12に示すように、アーム部材144のX1方向端側に取り付けられる。
第2の揺動機構142は、アーム部材144の腕部144b,144c間に設けてあるガイドレール150と、このガイドレール150を跨いでガイドレール150にスライド可能に支持されているスライド構造体151と、図16に併せて示すように、昇降サブベース123に支持されており、タイミングベルト146が掛けてある第2のプーリ152と、第2のプーリ152と同軸の回転アーム153と、第2のプーリ152と回転アーム153の間の電磁クラッチ154と、回転アーム153とスライド構造体151のY2方向端との間を連接するリンク155と、図17に併せて示す支持フレーム部材156と、ベンドユニット157とを有する。
ガイドレール150は、研削済みロウバー22が取り付けられる予定の場所の中心点(取り付けられた研削済みロウバー22の中心点)O1を中心とする半径Rの円の円弧に沿っている。
スライド構造体151は、図18に示すように、略フォーク形状のスライド本体158と、スライド本体158に嵌合して取り付けられているつなぎ部材159とよりなる。
支持フレーム部材156は、図17に示すように、略矩形枠形状であって中央部に開口窓162を有する。この支持フレーム部材156は、X1方向端側を、2本のピン160、161によって、つなぎ部材159と連結してある。支持フレーム部材156の底面には、図17(A)に示すように、4つのセラミック製のストッパ163が分散して配置してある。このストッパ163がラップ定盤72の上面を滑る。各ストッパ163には、図17(B)に示すように、圧縮空気吹き出し孔180が形成してある。圧縮空気吹き出し孔180の上端のポートには、チューブ継ぎ手181が設けてある。このチューブ継ぎ手181に極細のチューブ182が接続してある。チューブ182は、外径が1.3mm、内径が0.55mmと従来に比べて相当に細いものであり、且つ静電気対策のためにカーボンが混入してある。
ベンドユニット157は、図14、図15及び図19に示すように、X2方向端側の軸受け凹部163を、支持フレーム部材156上の球軸受164に嵌合されて、開口窓162内に収まっている。ベンドユニット157は、X1方向端に、トランスファーツール取付け部165及びコネクタ166を有し、中央部に、複数のエアシリンダ190が一体となっているエアシリンダモジュール167及び各エアシリンダによって押されるリンク168とを有する。各リンク168は、X1方向端にトランスファーツールの孔に嵌合する指部169を有する。
また、図15に示すように、支持フレーム部材156上に逆U字形状のフレーム170がベンドユニット157を跨ぐように固定してある。このフレーム170の横桟部171に、中央にエアシリンダ172、左右側にエアシリンダ173、174が固定してある。中央エアシリンダ172からZ2方向に延びるロッド172aの先端の円盤部172bが、ベンドユニット157のブラケット175と嵌合してある。
図19(B)に示すように、エアシリンダモジュール167には、エアコネクタ176が接続してある。エアシリンダモジュール167の平坦な上面191には、各エアシリンダ190毎に、ロッド押出し用とロッド引込み用のポート193が形成してある。エア通路コネクタ176には、上記のポート193に対応してポート194が形成してある。各ポート194毎に、ポート194を囲むようにOリング195が設けてある。各ポート194にチューブ196の端が接続してある。エア通路コネクタ176より延びている多数本のチューブ196は保護ガイドホース197内に収まっている。エア通路コネクタ176は、ねじ198によってエアシリンダモジュール167の上面191に取り付けられており、この状態で、各チューブ196がポート193と接続されている。チューブ196は上記のチューブ182と同じものである。
エアシリンダモジュール167を保守する場合には、ねじ198を外してエア通路コネクタ176を取り外し、保守完了後には、ねじ198をしめてエア通路コネクタ176を取り付けるだけで、全部のポート193に対する接続が行なわれることになり、保守の作業性が良い。
また、各チューブ196が細いため、保護ガイドホース197も細くて足り、保護ガイドホース197を配置するためのスペースが狭くて足りる。同じく、各チューブ196が細いため、各チューブ196の曲げ剛性が小さく、よって、各チューブ196の曲げの反発力が弱く、ベンドユニット157に作用する力も弱く、ベンドユニット157のバランスを乱さない。よって、ラップ加工が安定に行なわれる。
次にラップユニット73に関連する動作について説明する。
1.トランスファーツールの取付け
トランスファーツールの取付けは作業者が手作業で行なう。図22に示すように、トランスファーツール30Aは、二つの取付用穴30Aa及び複数のベンド用穴30Abを有する。トランスファーツール30Aの前面には回路基板180が固定してある。回路基板180のZ1方向端はトランスファーツール30AよりZ1方向に突き出ている。回路基板180のZ1方向端には端子181が並んでおり、Z2方向端にはパッド182が並んでおり、端子181とパッド182との間に配線パターン183が形成してある。
研削済みロウバー22が、トランスファーツール30AのZ2方向端面に、熱溶融性ワックスによって接着してある。また、ワイヤ33Aが研削済みロウバー22上の加工モニタ用抵抗素子の端子と上記パッド182とにボンディングしてあり、加工モニタ用抵抗素子が回路基板180と電気的に接続してある。トランスファーツールを取り付けるに当たっては、ラップユニット73は、図9に示す状態にある。即ち、アーム部材144は図20(A)に示すようにY2方向を向いており、且つ昇降サブベース123は図21(A)(但し、図21(A)は旋回後の状態を示す)に示すようにZ1方向に上昇しており、且つ、ベンドユニット157は中央エアシリンダ172によって引上げられて斜めとされて、トランスファーツール取付け部165は支持フレーム部材156から上方に出ている状態にある。
トランスファーツール30Aは、図14に示すように、取付用穴30Aaにねじ190を通し、ねじ190をベンドユニット157にねじ込むことによって、トランスファーツール取付け部165に取り付けられる。トランスファーツール取付け部165が支持フレーム部材156から上方に出て露出しており、且つ斜め上向きとなっているため、トランスファーツール30Aは、ラップ盤61の正面側から矢印Sで示すように接近させることによって、作業性良く行なわれる。
また、各ベンド用穴30Abが指部169と嵌合した状態となる。また、手でコネクタ166を下げて、コネクタ166を回路基板180のZ1方向端と接続させる。以後の動作は、制御用ソフトウェア101を有するコンピュータ本体100に制御されて自動的に行なわれる。
2.ローディング動作(図11中のステップS1)
図23はローディング動作のフローチャートを示す。先ずは、旋回動作を行なわせる(ステップS30)。エアシリンダ124が駆動されて、旋回支持板122及び昇降サブベース123が図20(A)中G1方向に90°旋回され、図21(A)に示す状態とされ、ベンドユニット157がラップ定盤72の上側に到る。
次いで、ラップ定盤72が回転しているかどうかを確かめ、回転している場合にはラップ定盤72の回転を停止させる(ステップS31、S32)。
次いで、アーム部材144をローディングさせる(ステップS33)。
エアシリンダ131が駆動されて、昇降サブベース123が4つのガイド129に案内されつつ下降され、アーム部材144が下降され、図21(B)に示すようになり、ストッパ163がラップ定盤72の上面に接触する。
最後に、ベンドユニット157をローディングさせる(ステップS34)。
エアシリンダ172が駆動されて、ベンドユニット157が、球軸受164を中心にH1方向に回動しつつ下ろされて、図13及び図14に示すようになり、研削済みロウバー22がラップ定盤72の上面に接触する。ベンドユニット157は、X1方向端側を球軸受164によって支持され、且つ、X2方向端側については研削済みロウバー22がラップ定盤72の上面に接触することによって、Y1−Y2方向上は、寸法cに亘って支持され、安定した状態にある。研削済みロウバー22はその長手方向が、ラップ定盤72の半径方向と一致した向きにある。
研削済みロウバー22をラップ定盤72の上面から離して、トランスファーツール30Aを取り外す位置へ退避させるアンローディング動作(図11中のステップS17)は、図24に示すように、上記とは逆の順序で行なわれる。即ち、ラッピング動作の終了確認(ステップS40)→ベンドユニット157の引上げ(ステップS41)→ラップ定盤72の回転停止(ステップS42)→昇降サブベース123及びアーム部材144の上昇(ステップS43)→旋回支持板122のG2方向の旋回(ステップS44)の順序で行なわれる。
上記のように、ローディング動作及びアンローディング動作は、作業者の手作業無しに行なわれる。よって、研削済みロウバー22がラップ定盤72の上面に近づいてラップ定盤72の上面に接触するときの動作、及び研削済みロウバー22がラップ定盤72の上面から離れるときの動作は、作業者の技量の影響を受けずに安定に行なわれる。よって、ローディング動作及びアンローディング動作は、ラップ定盤72の表面を傷つける虞れなく行なわれる。
また、アンローディング完了状態では、ストッパ163がラップ定盤72の上面から離れている。よって、従来に比べて、ストッパ163の摩耗の進行が抑制される。
3.ロウバー22の複合揺動(図11中のステップS7)
図16の電磁クラッチ154がオンとされモータ145が駆動され、タイミングベルト146によって偏心カム148が回転されて第1の揺動機構141が動作され、且つ、同じくタイミングベルト146によって回転アーム153が回転されて第2の揺動機構142が動作される。
長孔144a内の偏心カム148が回転することによって、図25に示すように、アーム部材144が軸143を中心に、I1,I2方向に揺動される。アーム部材144の先端側のベンドユニット157もアーム部材144と一体的に揺動され、研削済みロウバー22がI1,I2方向に、即ち、ラップ定盤72の半径方向に揺動される。
回転アーム153が回転することによって、リンク155を介してスライド構造体151が円弧状のガイドレール150に対する姿勢を一定に維持しつつ、円弧状のガイドレール150沿ってスライドされる。ベンドユニット157は、X2方向の端を中心に揺動するように、スライド構造体151と一体に動く。研削済みロウバー22は、その長手方向の中心点O1を中心にJ1,J2方向に揺動される。
よって、研削済みロウバー22は、図26に示すように、第2の揺動機構142によって、研削済みロウバー22の中心点O1を中心にJ1,J2方向に揺動しつつ、軸143を中心にI1,I2方向に揺動されて、複合揺動される。図12に示すように、プーリ147の径d1とプーリ152の径d2とは、d1=2・d2 の関係にある。
よって、偏心カム148が6rpmで回転する場合に、回転アーム153は12rpmで回転する。よって、ロウバー22のI1,I2方向の揺動は、図27に線Kで示すように行なわれる。ロウバー22のJ1,J2方向の揺動は、図27に線Lで示すように、I1,I2方向の揺動の周期T1の1/2の周期T2で行なわれる。ロウバー22は、揺動の方向を変える時点で、動きが停止する状態となる。しかし、ロウバー22のJ1,J2方向の揺動の周期T2とI1,I2方向の揺動の周期T1とは、同じではなく、2・T2=T1の関係にある。よって、ロウバー22のI1,I2方向の揺動の動きが停止する時点とJ1,J2方向の揺動の動きが停止する時点とが一致することはなく、必ず、M1,M2のようにずれている。よって、何時の時点でも、ロウバー22は必ず動いていることになる。
このため、ロウバー22を何時の時点でラップ定盤72から離しても、ロウバー22のラップ面にラップ定盤72の痕が付くことは起きない。よって、図11において、ステップS17のアンローディング動作は、ステップS16において加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが目標値に到ったことを確認すると、この時にロウバー22がどの位置にいても、従来のようにロウバー22が所定の位置に到ることを待たずに、直ちに行なわれる。よって、余分なラッピング加工が行なわれず、ラッピング加工が精度良く行なわれる。
図26は、偏心カム148が図12に示す位置を基準の0°として反時計方向に回動したときの角度と、ロウバー22の複合揺動の状態との関係を示す。各ロウバー22について付されている角度の数値は、ロウバー22をその位置に到らしめたときの偏心カム148の回動角度を示す。
また、ロウバー22は複合揺動されるため、動きが複雑となり、従来に比べて、面粗さに優れたラッピング加工面が得られる。
4.圧縮空気をストッパから吹き出させる動作(図11中、ステップS2)
図17(B)に示すように、圧縮空気がチューブ182を通して供給され、圧縮空気が各ストッパ163の圧縮空気吹き出し孔180からラップ定盤72の上面に向かって吹き出され、各ストッパ163がラップ定盤72より僅かに浮上される。若しくは、機構部重量が相対的に軽くされる。
これによって、ベンドユニット157の複合揺動は、各ストッパ163とラップ定盤72との摩擦を軽減された状態で行なわれる。よって、第1には、各ストッパ163の摩耗が抑制され、ラッピング中、支持フレーム部材156の姿勢は水平に維持され、ベンドユニット157も最初の姿勢に維持され、ラッピングは精度良く行なわれる。第2には、ストッパ163のラップ定盤72に対する摩擦力の変動が原因で、ラッピング中に支持フレーム部材156が振動してしまうことが起きず、よって、ラッピングは精度良く行なわれる。
また、各ストッパ163がラップ定盤72より僅かに浮上しているため、ラッピングは、ラップ定盤72の上面の平面度やラップ定盤72の上面に拡がっているスラリの量によって影響を受けることなく行なわれ、ラッピングは精度良く行なわれる。
また、各ストッパ163がラップ定盤72より浮上しており、ラップ定盤72には吸着していない。よって、前記の図11中のステップS17のアンローディング動作が、小さい力で円滑に行なわれる。これにより、エアシリンダ172は小型のものでよい。また、ストッパ163がラップ定盤72に吸着していないため、エアシリンダ172を駆動させて、ベンドユニット157のX2方向端側を引き上げるときに、ベンドユニット157がY1,Y2方向に斜めとなってしまうことが起きず、ラップ定盤72を傷けることが起きない。
なお、図11中、ステップS3及びステップS14の動作は、上記のエアシリンダ172に供給する圧縮空気の圧力を変えることによりなされる。なお、図11中のステップS18の動作は、図17(B)に示す機構を利用して行なわれる。即ち、加工モニタ用抵抗素子21の抵抗値MRhが目標値に到ったことを確認した動作(ステップS16)後、直ちに、圧縮空気を一時的にチューブ182を通して供給し、圧縮空気を各ストッパ163の圧縮空気吹き出し孔180からラップ定盤72の上面に向かって一時的に吹き出させる。これによって、各ストッパ163のラップ定盤72に対する吸着状態が解除される。これによって、図11のステップS17のアンローディング動作が、小さい力で円滑に、且つラップ定盤72を傷ける虞れなく行なわれる。
また、チューブ182は従来に比べて細くて、曲げ剛性が小さいため、チューブ182の曲げの反発力が小さく、支持フレーム部材156の姿勢に影響を与えない。
5.図11中のステップS8、S13、S16の動作
ロウバー22上の加工モニタ用抵抗素子は、ワイヤ33A→回路基板180→コネクタ166を介して、図10中の抵抗測定回路107に接続されている。ステップS8、S13、S16の動作は、抵抗測定回路107が常時測定している抵抗値MRhを設定値及び目標値を比較することによって行なわれる。
なお、ラッピング動作中、個々の加工モニタ用抵抗素子の抵抗値MRhをモニタしながら、加工モニタ用抵抗素子の抵抗値MRhに応じて、エアシリンダモジュール167の特定のエアシリンダ190が駆動させ、リンク168を介して指部169がベンド用穴30Abの下側の内壁を適宜押して、トランスファーツール30Aを適宜歪ませて、ロウバー22を適宜撓ませて、全部の磁気抵抗ヘッド素子の磁気抵抗膜をバラツキを抑えて目標の高さとなるようにしている。
〔ワイパユニット78〕
図28乃至図32に示すように、ワイパユニット78は、ベース部210と、腕構造体211と、ブレード構造体212と、エアシリンダ213とを有する。腕構造体211は、軸214を軸受け215によってベース部210に支持されており、その一端側にブレード構造体212が軸受け216によって取り付けてある。ブレード構造体212は、ゴム製のブレード217を有する。エアシリンダ213は、ベース部210上のロッドフレーム218に固定してある。エアシリンダ213より下方に突き出たロッド219と、腕構造体211の他端側とがリンク220によって接続してある。
ワイパユニット78は、通常は、ブレード構造体212が略垂直の姿勢にあり、ブレード217はラップ定盤72から離れている。図11中のステップS10の動作においては、エアシリンダ213が動作されてロッド219がZ1方向に移動され、腕構造体211が図29に示すように反時計方向に回動されて、ブレード217がラップ定盤72の上面に接触する。ワイパユニット78は、以後この状態に所定時間保たれる(ステップS11)。
この所定時間の間で、ラップ定盤72上からダイヤモンドパウダ入りのスラリが掻き取られて除去され、ラップ定盤72上はダイヤモンドパウダ無しのスラリが拡がった状態とされる。即ち、ラップ定盤72の表面が仕上げラッピングに適した状態とされる。
図30に示すように、ブレード217はラップ定盤72の半径に対して、ラップ定盤72の周辺側に当接する部分が、ラップ定盤72の中心側に当接する部分に対してラップ定盤72の回転方向と同じ方向にずれる方向に、ラップ定盤72の半径に対して角度θ傾いている。この傾いた構成によって、ブレード217をラップ定盤72の半径方向と一致させた場合に比べて、ラップ定盤72上のスラリが効率良く掻き取られて、ラップ定盤72の外側に排出される。
また、一般的に、ラップ定盤72の中心側程ほど、スラリの掻き取りが難しくなる。そこで、ブレード217を降ろしたときのブレード217のラップ定盤72の上面に対する接触圧力は、ラップ定盤72の中心側程高いようにしてある。これによって、ラップ定盤72の中心側でも、スラリは確実に掻き取られる。上記の所定時間の経過後にステップS11の動作が行なわれる。即ち、エアシリンダ213が動作されてロッド219がZ2方向に移動され、腕構造体211が時計方向に回動されて、ブレード217がラップ定盤72の上面から離される。
なお、上記のラッピング装置は、最終製品としてスライダ付き複合型磁気ヘッドを得るためのロウバーをラッピングする場合に限らず、その他の部材のラッピングにも適用可能である。
(付記)
本発明は以下の発明(1)を含む。
発明(1)は、回転するラップ定盤と、
取り付けられたワークをラップ定盤上を揺動させる揺動機構と、
該ラップ定盤の上面に供給されるスラリを粗ラップ用スラリから仕上げ用ラップ用スラリへ切り換える際に、動作して、該ラップ定盤の上面の粗ラップ用スラリを掻き取るワイパユニットとを有する構成としたものである。
ワイパユニットが動作することによって、粗ラップ液を排除し、ラップ定盤の上面が仕上げ用ラップ用スラリが拡がった状態となり、仕上げラッピングを精度良く行なうことが出来る。
スライダ付き複合型磁気ヘッドの説明図である。 スライダ付き複合型磁気ヘッドの製造工程を示す図である。 図2に続く、スライダ付き複合型磁気ヘッドの製造工程を示す図である。 図3に続く、スライダ付き複合型磁気ヘッドの製造工程を示す図である。 従来のラッピング装置の斜視図である。 図5中、ラップベース及びこれと関連する機構の平面図である。 図6に示す機構の側面図である。 アダプタの部分を示す図である。 本発明の一実施例になるラッピング装置を示す図である。 図9のラッピング装置のブロック図である。 ラッピング加工のフローチャートである。 ラッピング装置の平面図である。 ラッピング装置の正面図である。 ベンドユニットを示す図である。 ベンドユニットをツール取付け面側からみた図である。 図12中、回転アームの周りの部分の構造を示す図である。 支持フレーム部材を裏面側からみた図である。 スライド構造体を示す図である。 ベンドユニットを示す図である。 ローディング動作のうちの旋回を説明する図である。 ローディング動作のうちの昇降を説明する図である。 研削済みロウバーが接着してあるトランスファーツールを示す図である。 ローディング動作のフローチャートである。 アンローディング動作のフローチャートである。 ロウバーの複合揺動の概略図である。 ロウバーの複合揺動を示す図である。 ロウバーのI1,I2方向の揺動とJ1,J2方向の揺動との関係を示す図である。 ワイパユニットの斜視図である。 ワイパユニットの正面図である。 ワイパユニットの平面図である。 ワイパユニットの側面図である。 図29中、XXXII-XXXII 線に沿う拡大断面図である。
符号の説明
21 加工モニタ用抵抗素子
22 ロウバー
30A トランスファーツール
60 ラッピング装置
61 ラップ盤
62 制御装置
72 ラップ定盤
73、74 ラップユニット
76 スラリ供給ユニット
78 ワイパユニット
122 旋回支持板
123 昇降サブベース
125 旋回機構
128 昇降機構
141 第1の揺動機構
142 第2の揺動機構
150 ガイドレール
157 ベントユニット

Claims (3)

  1. 回転するラップ定盤と、
    該ラップ定盤の上面を滑るストッパを有し、且つ、ワークが取り付けられ、該取り付けられたワークを上記ラップ定盤上を揺動させる揺動機構と、
    該揺動機構を、上記ストッパが上記ラップ定盤より離れる方向及び該ラップ定盤に近づく方向に移動させるローディング・アンローディング機構とを有する構成としたことを特徴とするラッピング装置。
  2. 請求項1に記載のラッピング装置において、
    前記ストッパは、前記ラップ定盤に対向する面に、ラッピングを行なうときに空気を吹き出す空気吹き出し孔を設けた構成としたことを特徴とするラッピング装置。
  3. 請求項1に記載のラッピング装置において、
    前記ストッパは、前記ラップ定盤に対向する面に、前記ローディング・アンローディング機構がアンローディングするに際して空気を吹き出す空気吹き出し孔を設けた構成としたことを特徴とするラッピング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110842717A (zh) * 2019-11-21 2020-02-28 颀谱电子科技(南通)有限公司 一种便于上下料的新型防偏移磨具

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