JP2006320137A - モータの駆動制御装置およびこれを用いた測定機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノイズによるオフセットの影響を低減したモータの駆動制御装置およびこれを用いた測定機を提供すること。
【解決手段】動作タイミング制御手段98は、カウンタ96からの割り込み信号を受けて、アナログ/デジタル変換器93による変換動作をスイッチング素子97のスイッチング動作とは異なるタイミングで実行させる。具体的には、スイッチング素子97によるモータ91への通電制御は、各制御処理周期の初めおよびPWM波形による制御処理周期内での通電のオン/オフの切り替え時の2回が行われるが、アナログ/デジタル変換器93による変換動作が、このスイッチング動作と重ならないように、制御処理周期の終期付近で、かつ、前述したスイッチング素子97による2回の通電制御の間で行われる。
【選択図】 図2
Description
このモータの駆動制御装置では、サーボモータの電源電圧を検出し、この電源電圧の検出値を用いて電力変換器への電圧コマンドを数値演算制御し、駆動電力の電力制御を行うという手法を用いている。
その結果、アナログ/デジタル変換器93によって変換された値が、スイッチング素子97の動作時のノイズの影響を受けたり、あるいは、オフセット値を持つなど、精度低下の要因の一つとなっていた。
また、動作タイミング制御手段が、制御周期内において制御周期の初期からあらかじめ設定した所定時間経過後に一定間隔毎にアナログ/デジタル変換動作を行った場合、この複数回の処理で出力したデータを平均化することで、スイッチング動作時のノイズの混入による影響を低減することができ、高精度な制御を実現できる。さらに、前述のような複数回の処理を行うことで、アナログ/デジタル変換器の本来の分解能よりも、見かけ上大きな分解能を実現することができる。
この発明では、制御処理周期内におけるアナログ/デジタル変換動作を一定間隔毎に終期付近を含めて3回以上実行させるように構成したので、例えば、3回のうちの1回がスイッチングのタイミングと重なってしまい、ノイズの影響を受けてしまったとしても、3回の出力データを平均化することで、ノイズの混入による影響を低減することができる。
この発明によれば、上述の駆動制御装置を利用した測定機を構成できるので、それらの効果を享受することができる。
ここで測定機としては、例えば、表面粗さ測定機、輪郭測定機、真円度・円筒形状測定機、非接触三次元画像測定機などが挙げられる。
[第1実施形態]
図1には本発明の駆動制御装置を三次元測定機Aに適用した場合の測定システム1を示す全体の斜視図が示されている。この図において、測定システム1は、接触時にタッチ信号を発するプローブ8と被測定物2とを三次元方向(X,Y,Z軸方向)へ相対移動させる三次元測定機Aと、手動操作することにより三次元測定機Aのプローブ8を相対移動させる操作盤Bと、三次元測定機Aの動作を制御するとともに三次元測定機Aから与えられるプローブ8と被測定物2との相対移動データなどを取り込むモーションコントローラCと、このモーションコントローラCを介して三次元測定機Aを動作させるとともに三次元測定機Aからのプローブ8と被測定物2との相対移動データなどを処理して被測定物2の寸法や形状などを求めるホストシステムDとを備えて構成されている。
(1)動作タイミング制御手段98を設け、アナログ/デジタル変換動作を制御処理周期の終期付近に行われるように構成したので、アナログ/デジタル変換器93による変換動作aと、スイッチング素子97によるモータへの通電制御bとが重なる確立を少なくすることができ、アナログ/デジタル変換動作によって出力された信号に対するノイズの影響を低減することができる。
図5は第2実施形態における駆動制御装置9を示している。なお、本発明の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と重複する部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。第2実施形態は、第1実施形態におけるカウンタ96内に、2つのカウンタ96a、96bを備えている。つまり、図6に示すように、アナログ/デジタル変換周期をカウントする96aと、駆動制御装置9の制御処理周期をカウントするカウンタ96bとを備えている。また、図6に示すように、アナログ/デジタル変換動作は、制御処理周期内において終期付近を含めて4回行われるように構成されている。
アナログ/デジタル変換動作が4回未満であれば、S21に戻り、アナログ/デジタル変換周期に従いアナログ/デジタル変換動作が実行される。アナログ/デジタル変換動作が4回実行されると、次にそれらの出力値の合計値であるAD(Sum)が4で割り算される(S25)。これによって4回のアナログ/デジタル変換動作による出力値の平均値であるAD(n)が算出される。このAD(n)は、比較器94で電流指令値と比較され、その偏差が補償器95へ出力される(S26)。最後に合計値であるAD(Sum)が0にリセットされて終了する。(S27)
続いて、その制御処理周期内において、前制御処理周期において行われたアナログ/デジタル変換動作によって出力されたAD(n)値と、電流指令値との偏差に対して補償器95による演算が行われたのち(S33)、この補償器95による演算結果が、次の周期(n+1)におけるPWM値、つまり、新しいPWM値としてカウンタ96にプリセットされる(S34)。
(3)アナログ/デジタル変換動作を制御処理周期の終期付近を含めて4回行う構成にしたので、仮にそのうちの1回がスイッチングと重なってしまったとしても、他の3回を加算した合計値から平均値を算出することで変換値に対するノイズの影響を低減することが可能となる。
(4)アナログ/デジタル変換動作を制御処理周期の終期付近を含めて4回行う構成にしたので、アナログ/デジタル変換器の本来の分解能よりも、見かけ上大きな分解能を実現することができる。
例えば、前記実施形態では、比較器94、補償器95、カウンタ96および動作タイミング制御手段98は別々の機器として記載されていたが、これらをひとまとめにしてセントラル・プロセッシング・ユニット(CPU)として搭載させてもかまわない。
また、実施形態ではアナログ/デジタル変換動作の回数は4回としたが、これに限らず、例えば、5回、6回、それ以上、または3回であってもかまわない。
9…駆動制御装置
91…モータ
92…センサ
93…アナログ/デジタル変換器
94…比較器
95…補償器
96…カウンタ
97…スイッチング素子
98…動作タイミング制御手段
Claims (3)
- モータをパルス幅変調によって駆動制御するモータの駆動制御装置において、
前記モータに流れる電流をアナログ信号として検出するセンサと、前記センサで検出されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と、前記アナログ/デジタル変換器で変換されたデジタル信号と電流指令値とを比較し、その偏差を出力する比較器と、前記比較器からの出力に応じて予め設定した制御処理周期内における前記モータへの通電・遮断区間を演算し、これらの情報を次の制御処理周期の制御情報として設定する演算設定手段と、前記演算設定手段によって演算、設定された制御情報に基づいてスイッチング動作し前記モータへの通電・遮断を行うスイッチング素子とを含み、
前記アナログ/デジタル変換器による変換動作を制御処理周期の終期付近に行うための、または、制御処理周期内において制御処理周期の初期からあらかじめ設定した所定時間経過後に一定間隔毎に行うための動作タイミング制御手段を備えたことを特徴とするモータの駆動制御装置。 - 請求項1に記載のモータの駆動制御装置において、
前記動作タイミング制御手段は、前記アナログ/デジタル変換器による変換動作を複数回行う場合、前記制御処理周期の終期付近を含めて3回以上実行させることを特徴とするモータの駆動制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載のモータの駆動制御装置を備えたことを特徴とする測定機。
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JP2005141303A JP2006320137A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | モータの駆動制御装置およびこれを用いた測定機 |
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- 2005-05-13 JP JP2005141303A patent/JP2006320137A/ja active Pending
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