JP2006319772A - ダイバーシチ装置 - Google Patents

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Takayoshi Ito
藤 敬 義 伊
Shuichi Sekine
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Abstract

【課題】 低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつダイバーシチ装置を提供する。
【解決手段】 本発明の一態様としてのダイバーシチ装置は、導体地板と、前記導体地板の面に対し平行に配置されたほぼ2分の1波長の長さを有する線状素子と、送信信号を出力するまたは受信信号が入力される送受信機と、前記線状素子のほぼ中央に一端が接続され、他端が前記送受信機に接続された給電線路と、前記線状素子の一方の端部および他方の端部にそれぞれ対応して設けられた第1および第2の高周波スイッチと、一端が前記一方の端部および他方の端部にそれぞれ対向し、他端が前記第1および第2の高周波スイッチを介して前記導体地板に接続されたほぼ4分の1波長の長さを有する第1および第2の逆L字状素子と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイバーシチ装置に関し、特にアンテナの構成技術に関する。
無線通信において、マルチパスフェージングによる受信レベルの急激な変化は、無線通信の品質劣化を生じさせる。これを避ける手段として、ダイバーシチ受信がある。ダイバーシチ受信には様々な方法があるが、その中に複数のアンテナを用いた選択ダイバーシチがある。これは複数本のアンテナのうち、感度の高いアンテナを選択する方式である。
従来の選択ダイバーシチ装置の中には、非選択アンテナのアンテナ端子を高周波スイッチによって開放状態として、非選択アンテナに電流が流れないようにすることで無駄な電力消費の低減を図っているものがある(特許文献1参照)。
しかし、選択ダイバーシチ装置を携帯端末や自動車に搭載する場合、外観上の問題等からの低姿勢化が強く望まれ、上記構成では低姿勢化の要求の観点からは依然として不十分である。
低姿勢化のために、上記選択ダイバーシチ装置の放射素子である4分の1波長モノポールアンテナを逆L字状に折り曲げることが考えられる。しかし、4分の1波長モノポールアンテナを単に逆L字状に折り曲げた場合、整合特性が劣化し狭帯域化する問題がある。
特開平7―221681号公報
本発明は、低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつダイバーシチ装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様としてのダイバーシチ装置は、導体地板と、前記導体地板の面に対し平行に配置されたほぼ2分の1波長の長さを有する線状素子と、送信信号を出力するまたは受信信号が入力される送受信機と、前記線状素子のほぼ中央に一端が接続され、他端が前記送受信機に接続された給電線路と、前記線状素子の一方の端部および他方の端部にそれぞれ対応して設けられた第1および第2の高周波スイッチと、一端が前記一方の端部および他方の端部にそれぞれ対向し、他端が前記第1および第2の高周波スイッチを介して前記導体地板に接続されたほぼ4分の1波長の長さを有する第1および第2の逆L字状素子と、を備える。
本発明により、低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつダイバーシチ装置を提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明の簡単のため、送信動作についてのみ述べるが、受信動作についても同様である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図8、図21を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に従ったダイバーシチ装置の側面図である。
図1のダイバーシチ装置は導体地板11と、導体地板11と平行に配置されたほぼ2分の1波長(2分の1波長を含む)の長さを有する線状素子18と、送信信号を出力または受信信号が入力される送受信機12と、線状素子18のほぼ中央(中央を含む)に一端が接続され他端が送受信機12に接続された給電線路13と、線状素子18の各端部にそれぞれ対応して設けられた高周波スイッチ14、15と、一端が線状素子18の各端部にそれぞれ対向し、他端が高周波スイッチ14もしくは15を介して導体地板11に接続されたほぼ4分の1波長(4分の1波長を含む)の長さを有する逆L字状素子16、17とを備える。
線状素子18は例えば銅などの導電性材料により形成される。線状素子18はプリント基板パターンでもよい。
給電線路13は、導体地板11に形成された図示しない孔を貫通した状態で送受信機12に接続されている。高周波スイッチ14、15は、送受信機12内のオン/オフ制御回路19によってオン/オフ(接続/切断)を制御される。高周波スイッチ14、15のオン/オフを制御するオン/オフ制御回路は送受信機12の外側に配置されてもよい。
図2は、給電線路および線状素子の構成例を示す図である。
給電線路が同軸線路である場合の例が示される。
給電線路(同軸線路)55は、コネクタ50を介して送受信機12に接続されている。
給電線路55は、絶縁物51と、絶縁物51の内部の内導体52と、絶縁物51の外部の外導体53と、外導体53を導体地板11から絶縁する被覆部54とを有する。絶縁物51および被覆部54からむき出しにされた内導体52および外導体53は、それぞれ導体地板11と平行になるようかつ互いに180度反対方向に折り曲げられている。
図3〜図5はそれぞれ高周波スイッチ14、15の構成例を示す。
図3は、高周波スイッチの詳細構成の一例を示す回路図である。
この高周波スイッチは、互いに並列接続された、PINダイオード21とスイッチ制御部20とを有する。スイッチ制御部20はオン/オフ制御回路19によって制御される。スイッチ制御部20から出力される電圧レベルを変えることにより、すなわち、PINダイオード21におけるアノードとカソードとの電位を切り替えることにより、PINダイオード21を導通させたり、遮断させたりすることができる。これによりスイッチングが可能となる。
図4は、高周波スイッチの他の構成例を示す回路図である。
バリキャップ(可変容量素子)31とインダクタ素子32とスイッチ制御部30とが並列に接続されている。スイッチ制御部30はオン/オフ制御回路19によって制御される。スイッチ制御部30の出力電圧が変わると、バリキャップ31の容量が変化し、これにより高周波スイッチのオン/オフが切り替わる。すなわち、バリキャップ31の容量を変化させることでスイッチングが可能となる。
図5は、高周波スイッチのさらに他の構成例を示す回路図である。
この高周波スイッチは、FET41と、このFET41のゲート電圧を制御するスイッチ制御部40とを有する。スイッチ制御部40はオン/オフ制御回路19によって制御される。スイッチ制御部40によって、FET41のゲート-ソース間の電圧を切り替えることで、FET41のオン/オフが切り替わり、これによりスイッチングが可能となる。
以下、図1のダイバーシチ装置のダイバーシチ機能について説明する。ただし、以下の説明では、高周波スイッチが短絡の状態をオン、開放の状態をオフと定義する。
送受信機12より給電線路13を介して線状素子18に給電が行われる。線状素子18はその中央より給電を受ける。線状素子18はその長さがほぼ2分の1波長であるため、線状素子18は、ダイポールアンテナとして、またはダイポールアンテナの動作モードによって動作する。
ここで、高周波スイッチ14をオン、高周波スイッチ15をオフとした場合、逆L字状素子16は空間を介して線状素子18と容量結合し、モノポールアンテナと同様に動作する。一方、逆L字状素子17については線状素子18から見たインピーダンスが無限大となるため、存在しないものと等価になる。導体地板11と平行に配置された線状素子からの垂直偏波成分の放射は無いため、垂直偏波成分の電波は逆L字状素子16が主放射素子となり、その放射パターンは水平面内においてほぼ無指向性となる。すなわち、主放射素子が単独の逆L字状素子である場合、その放射パターンは水平面内においてほぼ無指向性となる。
一方、高周波スイッチ14をオフ、高周波スイッチ15をオンにした場合、上述と同様の理由により、逆L字状素子17が垂直偏波成分の電波の主放射素子となり、逆L字状素子17の放射パターンは水平面内においてほぼ無指向性となる。
従って、図1のダイバーシチ装置は、2つの無指向性アンテナを選択する選択ダイバーシチ装置であるといえる。
ここで、選択ダイバーシチ装置の性能評価として、ダイバーシチ性能と整合特性について以下説明する。
ダイバーシチ性能に関して、一般に以下の式で与えられる水平面内のアンテナ間相関係数ρが小さく、なおかつ各アンテナの放射パターンが無指向性であるほど、その性能が高いといえる。
Figure 2006319772
(φ)、G(φ)は各アンテナの指向性で、P(φ)は到来電波の角度分布を表している。以下、簡単のためP(φ)=1とする。dはアンテナ間の距離、kは波数である。なお、dおよびkの値の一例を挙げると、周波数を1500MHzとした場合、d=0.164m、k=31.4となる。*は複素共役を示す。
図6は、本実施形態に関する放射パターン(水平面、垂直偏波)の一例を示す。図6(A)が高周波スイッチ14をオン、高周波スイッチ15をオフにした場合、図6(B)が高周波スイッチ14をオフ、高周波スイッチ15をオンにした場合である。図6(A)および図6(B)は本発明者らによる独自のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
図6(A)および図6(B)のいずれの場合も、水平面内でほぼ無指向性が得られている。また、このときのアンテナ間相関係数ρは0.14であり、この値は十分に小さい。これは逆L字状素子16、17の間に線状素子18が挿入されることによって各放射素子が空間的に分離されたためであると考えられる。以上により、本実施形態のダイバーシチ装置は高いダイバーシチ性能を有すると言える。
図7は、本実施形態に関する整合特性の一例を示す。図7(A)が高周波スイッチ14をオン、高周波スイッチ15をオフにした場合、図7(B)が高周波スイッチ14をオフ、高周波スイッチ15をオンにした場合である。図7は図6と同一のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
1.5GHzを中心周波数とした場合、VSWR(電圧定在波比)が3以下となる周波数帯域幅の中心周波数に対する比率は、図7(A)では18%、図7(B)では17%となる。例えば図7(A)の場合、[(上限周波数A−下限周波数B)/中心周波数1500]×100=18%となる。
ここで比較のために、従来のダイバーシチ装置およびその整合特性を以下に示す。
図21は、本発明者らが本発明をなす以前から知っているダイバーシチ装置(従来のダイバーシチ装置)の構成を示す図である。
このダイバーシチ装置は導体地板1と、送受信機2と、給電線路3と、高周波スイッチ4、5と、ほぼ4分の1波長の長さを有する逆L字状素子6、7とを備える。逆L字状素子6を放射素子として用いる場合は高周波スイッチ4をオンにし高周波スイッチ5をオフにする。一方、逆L字状素子7を放射素子として用いる場合は高周波スイッチ5をオンにし高周波スイッチ4をオフにする。高周波スイッチ4、5のオン/オフは送受信機2内のオン/オフ制御回路9によって行われる。
図8は、図21に示す従来のダイバーシチ装置に関する整合特性の一例を示す。図8(A)が高周波スイッチ4をオン、高周波スイッチ5をオフにした場合、図8(B)が高周波スイッチ4をオフ、高周波スイッチ5をオンにした場合である。図8は、本発明者らによるシミュレーションの結果に基づいて作成したものであり、シミュレーションの際の逆L字状素子6、7の大きさおよび間隔は、図7におけるシミュレーションの際の逆L字状素子16、17のそれらと等しくしてある。
図8(A)および図8(B)から理解されるように、従来のダイバーシチ装置の場合、低姿勢化(素子の折り曲げ)によって放射抵抗が減少し、VSWRが3以下になることがない。
これに対し、本実施形態では、広い周波数帯域においてVSWRが3以下になり、よって大幅に整合特性が改善していると言える。
このように本実施形態において広帯域特性を得ることができる理由について述べると以下の通りである。
給電素子(線状素子18)と無給電素子(逆L字状素子16、17)とを空間を介して配置した場合、素子間に容量結合が発生する。これは素子間に電気力線が生じることを意味し、すなわちあたかも各素子がコンデンサを介して結ばれたようになるということである。この容量(結合容量)の値は周波数によって変わる。
素子に容量性が付加されるということは、素子の電気的長さが変わるということである。共振周波数は素子の電気的長さによって決まるので、動作周波数が変わることにより電気的長さが変わりこれにより共振周波数が変わる。従って、この結合容量が適切になるように給電素子および無給電素子間の空間距離を設定することによって共振周波数帯域を広げることができる。
ここで給電素子および無給電素子間の距離は、例えば以下のようにして決定すれば良い。ただし、以下の説明において、「所望の周波数」とは、「所望の周波数帯域」の中心周波数とする。
1.まず無給電素子の無い状態(図1において逆L字状素子16、17が無い状態)において、所望の周波数で共振状態(並列共振により抵抗=無限大、リアクタンス=0)となるように、給電素子(図1における線状素子18)の長さを決定する。ここで、逆L字状素子の長さは所望の周波数の4分の1とする。
2.次に、逆L字状素子と給電素子との間隔を最小(結合容量が最大)とし、 整合特性(VSWR特性)が良好な状態にある帯域幅が所望量となるまで徐々にその間隔を離していく。
3.2の操作において帯域幅が所望量まで広がらないうちに整合特性が劣化してしまう場合は、2の操作で最も整合特性の良好な配置において、給電素子および逆L字状素子の長さを微調整する。
以上のように、本実施形態によれば、導体地板に平行に配置された線状素子から容量結合を介して逆L字状素子に給電するため、低姿勢でありながら広帯域な整合特性が得られる。また、線状素子からは垂直偏波成分が出力されないため、主放射素子たる逆L字状素子(モノポールアンテナ)への影響は最小限に抑えられ、これにより水平面放射パターンを無指向性に近づけることができる。よって、本実施形態によれば、低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつ、高性能ダイバーシチ装置を実現することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図9乃至図12および図21を用いて説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に従ったダイバーシチ装置の側面図である。
図9のダイバーシチ装置は導体地板81と、導体地板81上に配置されたほぼ2分の1波長の電気的長さのメアンダ状素子88と、送受信機82と、メアンダ状素子88のほぼ中央に一端が接続され、他端が送受信機82に接続された給電線路83と、メアンダ状素子88の各端部にそれぞれ対応して設けられた高周波スイッチ84、85と、一端がメアンダ状素子88の各端部にそれぞれ対向し、他端が高周波スイッチ84もしくは85を介して導体地板81に接続されたほぼ4分の1波長の長さを有する逆L字状素子86、87とを備える。メアンダ状素子88は線状素子を導体地板81の面に平行な方向に繰り返し折り返したものである。送受信機82は高周波スイッチ84、85のオン/オフを制御するオン/オフ制御回路89を含む。第1の実施形態における線状素子がメアンダ状素子に置き換わった点以外は第1の実施形態と同様である。
図9のダイバーシチ装置のダイバーシチ機能について説明すると以下の通りである。
このダイバーシチ装置においては、送受信機82より給電線路83を介してメアンダ状素子88に給電が行われる。
メアンダ状素子88はその中央より給電を受け、なおかつその電気的長さがほぼ2分の1波長である。ここで、メアンダ状素子88は、給電線路83との接続点を中心として左右対称またはほぼ左右対称であるため、垂直方向の素子部からの放射が左右で打ち消し合う。
高周波スイッチ84をオン、高周波スイッチ85をオフとした場合、逆L字状素子86はメアンダ状素子88と空間を介して容量結合し、モノポールアンテナと同様に動作する。一方、逆L字状素子87についてはメアンダ状素子88から見たインピーダンスが無限大となるため、存在しないものと等価になる。メアンダ状素子88から放射される垂直偏波成分の電波は上記の通り打ち消し合うため、垂直偏波成分の電波は逆L字状素子86が主放射素子となる。主放射素子が単独の逆L字状素子である場合、その放射パターンは水平面内においてほぼ無指向性となる。
一方、高周波スイッチ84をオフ、高周波スイッチ85をオンにした場合、上述と同様の理由により、逆L字状素子87が垂直偏波成分の電波の主放射素子となる。このとき放射パターンは水平面内においてほぼ無指向性となる。
よって、このダイバーシチ装置は、2つの無指向性アンテナを選択する選択ダイバーシチ装置であるといえる。
ここで、第1の実施形態と同様に、このダイバーシチ装置のダイバーシチ性能と整合特性について説明する。
図10は、本実施形態に係わる放射パターン(水平面、垂直偏波)の一例を示す。図10(A)が高周波スイッチ84をオン、高周波スイッチ85をオフにした場合、図10(B)が高周波スイッチ84をオフ、高周波スイッチ85をオンにした場合である。図10(A)および図10(B)は本発明者らによる独自のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
図10(A)および図10(B)のいずれの場合も、水平面内でほぼ無指向性が得られている。また、メアンダ状素子からの垂直偏波成分の放射電波が上述したように打ち消されるため給電素子(メアンダ状素子)からの放射電波が減少し、図6に示した結果に比べて更に放射パターンが水平面内で無指向性に近づいている。また、第1の実施形態で示した式に基づき、アンテナ間相関係数ρは0.24であり、この値は十分小さい。これは逆L字状素子86、87の間にメアンダ状素子88が挿入されることによって各放射素子が空間的に分離されたためであると考えられる。このアンテナ間相関係数の値0.24は第1の実施形態の値0.14よりも若干大きいが、本実施形態における値も十分実用に耐えるものである。アンテナ間相関係数の値が大きくなったのは、逆L字状素子同士の間隔が第1の実施形態よりも狭まったためである。ただ、このように逆L字状素子同士の間隔が狭まったことで装置サイズの縮小化が可能となる。以上により、本実施形態のダイバーシチ装置は高いダイバーシチ性能を有すると言える。
図11は、本実施形態に係わる整合特性の一例を示す。図11(A)が高周波スイッチ84をオン、高周波スイッチ85をオフにした場合、図11(B)が高周波スイッチ84をオフ、高周波スイッチ85をオンにした場合である。図11は図10と同一のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
1.5GHzを中心周波数とした場合、VSWR(電圧定在波比)が3以下となる周波数帯域幅の中心周波数に対する比率は、図11(A)では17%、図11(B)では19%となる。
一方、図12は、従来例のダイバーシチ装置(図21参照)に係わる整合特性の一例を示す。図12は、本発明者らによるシミュレーションの結果に基づいて作成したものである。シミュレーションを行う際の逆L字状素子6、7の大きさおよび間隔は、図11のシミュレーションを行う際の逆L字状素子86、87のそれらと等しくした。
図12(A)および図12(B)から理解されるように、従来のダイバーシチ装置の場合、低姿勢化によって放射抵抗が減少し、VSWRが3以下になることがない。
これに対し、本実施形態では、広い周波数帯域においてVSWRが3以下になり、よって大幅に整合特性が改善していると言える。
以上のように、本実施形態によれば、逆L字状素子同士の間にメアンダ状素子を配置するようにしたため、主放射素子たる逆L字状素子への影響は最小限に抑えられ、これにより水平面放射パターンを無指向性に近づけることができる。よって、本実施形態によれば、低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつ高性能ダイバーシチ装置を小型化可能なものとして実現することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について、図13乃至図19、図21を用いて説明する。
図13および図14は、本発明の第3の実施形態に従ったダイバーシチ装置の側面図である。
図13のダイバーシチ装置は、図1のダイバーシチ装置における給電線路13に対応する給電線路123の途中にバラン129を挿入したものである。また、図14のダイバーシチ装置は、図9のダイバーシチ装置における給電線路83に対応する給電線路133の途中にバラン139を挿入したものである。バランとしては、シュペルトップ形バラン、フェライトコアを用いたバラン、吸収剤を用いたバランなどを用いることができる。その他の構成は第1および第2の実施の形態と同様であるため詳細な説明を省略する。
図15は、図13のダイバーシチ装置にフェライトコアを用いたバランを適用した例を示す図である。
送受信機122に、コネクタ91を介して、内導体92、絶縁物93、外導体94および被覆部95からなる給電線路(同軸線路)96が接続されている。絶縁物93および被覆部95からむき出しにされた内導体92および外導体94はフェライトコア96の一部に巻回され、互いに接続されている。フェライトコア96において、給電線路96との接続部の対向部分には、導体地板121と平行に配置された線状素子としての導体97が巻回されている。
このように給電線路上にバランを設けることにより給電素子(導体97)から給電線路への反射電流を低減できる。すなわち、図1のダイバーシチ装置における線状素子18もしくは図9のダイバーシチ装置におけるメアンダ状素子88へ給電を行う際、給電線路が同軸線路のような不平衡線路である場合、接続点において不整合が生じ、この結果、反射電流が給電線路上に流れ易い。そこで、図13および図14に示すように、給電線123、133上にバラン129、139を挿入することで平衡不平衡変換を行い、これにより反射電流を低減することができる。
図16および図17はそれぞれ、本実施形態に係わる放射パターン(水平面、垂直偏波)の一例を示す。図16(A)および図17(A)が高周波スイッチ124、134をオン、高周波スイッチ125、135をオフにした場合、図16(B)および図17(B)が高周波スイッチ124、134をオフ、高周波スイッチ125、135をオンにした場合である。図16および図17は本発明者らによる独自のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
図16(A)および図16(B)のいずれの場合も、また、図17(A)および図17(B)のいずれの場合も、水平面内でほぼ無指向性が得られている。更に、バランによって給電線路上の反射電流が低減されたため、図6および図10に示した結果に比べて更に放射パターンが水平面内で無指向性に近づいている。また、バランによって給電線路上の反射電流が無くなったまたは低減されたため、図16(A)および図16(B)のパターンが左右対称または略左右対称になり、図17(A)および図17(B)のパターンも左右対称または略左右対称になっている。アンテナ間相関係数ρはそれぞれ0.15、0.31であり、十分小さい。以上により、本実施形態のダイバーシチ装置は高いダイバーシチ性能を有すると言える。
図18および図19は、本実施形態に係わる整合特性の一例を示す。図18(A)および図19(A)が高周波スイッチ124、134をオン、高周波スイッチ125、135をオフにした場合、図18(B)および図19(B)が高周波スイッチ124、134をオフ、高周波スイッチ125、135をオンにした場合である。図18および図19は図16および図17と同一のシミュレーションの結果に基づき作成したものである。
1.5GHzを中心周波数とした場合、VSWR(電圧定在波比)が3以下となる周波数帯域幅の中心周波数に対する比率は、図18(A)では16%、図18(B)では16%、図19(A)では17%、図19(B)では17%となっている。先に示した、従来のダイバーシチ装置に係わる整合特性の一例を示す図8および図12と比べて分かるように、本実施形態では、大幅に整合特性が改善されていると言える。
以上のように、本実施形態によれば、給電線路上にバランを配置するようにしたため給電線路上を流れる反射電流が減少し、これにより主放射素子たるモノポールアンテナへの影響を最小限に抑えることができる。すなわち、水平面放射パターンを更に無指向性に近づけることができる。よって、本実施形態によれば、低姿勢かつ広帯域な整合特性をもつ高性能ダイバーシチ装置を実現することができる。
以上までに説明した、本発明の第1〜第3の実施形態に係わるダイバーシチ装置は、例えば、携帯端末用ダイバーシチ装置、車載端末用ダイバーシチ装置、無線LAN用ダイバーシチ装置として実施が可能である。第1の実施形態に係わるダイバーシチ装置を車両に搭載した例を図20に示す。
車両のフロントガラス上部付近において、導体地板として機能するルーフパネル71の下面に、逆L字状素子76、77が、高周波スイッチ74、75を介して接続されている。逆L字状素子76、77の間に線状素子78が配置されている。これら逆L字状素子76、77、高周波スイッチ74、75および線状素子78は同一平面上に配置されている。線状素子78は、車内配線された給電線路73を介して、車体内部に配置された送受信機72に接続されている。ここでは、車載端末用ダイバーシチ装置を例として挙げたが、上述のように、本発明は種々の用途のダイバーシチ装置に適用可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に従ったダイバーシチ装置の構成を概略的に示す側面図 給電線路および線状素子の構成例を示す図 高周波スイッチの一例を示す回路図 高周波スイッチの他の例を示す回路図 高周波スイッチの更に他の例を示す回路図 図1のダイバーシチ装置の放射パターンの一例を示す図 図1のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 従来のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 本発明の第2の実施形態に従ったダイバーシチ装置の構成を概略的に示す側面図 図9のダイバーシチ装置の放射パターンの一例を示す図 図9のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 従来のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 本発明の第3の実施形態に従ったダイバーシチ装置の構成を概略的に示す側面図 本発明の第3の実施形態に従ったダイバーシチ装置の構成を概略的に示す側面図 給電線路および線状素子の構成例を示す図 図13のダイバーシチ装置の放射パターンの一例を示す図 図14のダイバーシチ装置の放射パターンの一例を示す図 図13のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 図14のダイバーシチ装置の整合特性の一例を示す図 図1のダイバーシチ装置を車両に搭載した例を示す図 従来のダイバーシチ装置の構成を概略的に示す側面図
符号の説明
1、11、81、121、131…導体地板
2、12、72、82、122、132…送受信機
3、13、55、73、83、96、123、133…給電線路
4、14、74、84、124、134…高周波スイッチ
5、15、75、85、125、135…高周波スイッチ
6、16、76、86、126、136…逆L字状素子
7、17、77、87、127、137…逆L字状素子
9、19、89、130、140…オン/オフ制御回路
18、78、128…線状素子
88、138…メアンダ状素子
129、139…バラン
20、30、40…スイッチ制御部
21…PINダイオード
31…バリキャップ
32…インダクタ素子
41…FET
50、91…コネクタ
51、93…絶縁物
52、92…内導体
53、94…外導体
54、95…被覆部
71…ループパネル
96…フェライトコア
97…導体

Claims (5)

  1. 導体地板と、
    前記導体地板の面に平行に配置されたほぼ2分の1波長の長さを有する線状素子と、
    送信信号を出力するまたは受信信号が入力される送受信機と、
    前記線状素子のほぼ中央に一端が接続され、他端が前記送受信機に接続された給電線路と、
    前記線状素子の一方の端部および他方の端部にそれぞれ対応して設けられた第1および第2の高周波スイッチと、
    一端が前記一方の端部および他方の端部にそれぞれ対向し、他端が前記第1および第2の高周波スイッチを介して前記導体地板に接続されたほぼ4分の1波長の長さを有する第1および第2の逆L字状素子と、
    を備えたダイバーシチ装置。
  2. 前記線状素子として、線状素子を前記導体地板の面に平行な方向に繰り返し折り返したメアンダ状素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載のダイバーシチ装置。
    を備えたダイバーシチ装置。
  3. 前記第1および第2の高周波スイッチの一方をオンにし、他方をオフにするオン/オフ制御回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のダイバーシチ装置。
  4. 前記給電線路は同軸線路であり、前記同軸線路の外導体と内導体とによって前記線状素子が形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のダイバーシチ装置。
  5. 前記給電線路上にバランを備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のダイバーシチ装置。
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US10270165B2 (en) 2016-07-01 2019-04-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Antenna device

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