JP2006318290A - トンネル火災リスク評価システム、方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも評価対象トンネルの設定条件と、火災事故の発生頻度と、火災被害の大きさに影響を与え得る各事象の発生確率とをそれぞれ記憶する記憶手段と、複数の火災シナリオを生成して各々の生起確率を算定する火災シナリオ設定手段と、すべての火災シナリオについて、道路トンネルにおける火災性状予測、避難行動予測および火災被害算定を行うシナリオ別火災被害算定手段と、各火災シナリオの火災被害および生起確率と上記火災事故の発生頻度とを用いて、評価対象となる道路トンネル内の火災被害期待値を算出して出力する火災リスク評価手段とを備える。
【選択図】図9
Description
ところが、現在のところ、道路トンネルの火災安全性を定量的に評価するためのシステムは確立されておらず、そのため、上記のような様々な条件の違いを考慮して必要な非常施設を決めることは困難であった。
しかしながら、建物と道路トンネルとでは、必要な防火対策や避難者数算定手法等が大きく異なるため、道路トンネルの火災リスクの評価に、特許文献1に記載の火災リスク評価システムを適用することは難しかった。
また、トンネル内の火災により、トンネル構造物や施設が大きな損害を被り、トンネルが長期に亘って使用できなくなることで、事業者の収益を圧迫し企業活動に大きな影響を与えることがある。このように利用者の安全性とともに事業者にとっての施設的損害やそれに伴う事業損失を定量的に評価することも火災リスク評価を行う上で重要であるが、そのような火災安全リスクを安全面や経済面から総合的に評価するシステムは今のところ確立されていない。
したがって、道路トンネルの計画を策定する際には、火災安全性を検証した上で、適正なトンネル構造や防火対策を決定することができる。また、道路トンネルのコストを併せて算定するようにすれば、安全性だけではなく経済性の面も含めた総合的な評価を定量的に行った上で、最適なトンネル構造、防火対策を決定することができる。例えば、互いに設定条件の異なる複数の計画の中から何れかを選択するような場合には、安全性の条件を満足する計画の中で、最も効果的で経済的な計画を容易に選定することができる。
これら機能は、トンネル火災リスク評価システム10のCPU11が記憶装置15内に格納された各種アプリケーションプログラム(本発明に係るトンネル火災リスク評価プログラムを含む。)を読み込んで実行することにより、付与されるものである。
火災リスク評価用データは、火災事故の発生頻度や各火災シナリオの生起確率を算定する際に用いるデータで、この火災リスク評価用データには、火災事故発生頻度(図2)、防火対策の奏効率(図3(a))、その他事象の発生確率(図3(b))、渋滞発生確率(図3(c))などが含まれている。
この火災事故発生頻度に、評価対象となる道路トンネルの設計交通量(億台/年)とトンネル延長(km)とを乗ずれば、評価対象となる道路トンネルの火災事故発生頻度(件/年)を求めることができる。
その他事象の発生確率は、火災事故発生時に各事象の選択肢の何れかが発生する確率または選択肢の何れかに該当する確率であり、例えば、事象が「事故車種」である場合、普通車、バス、小型貨物、中型貨物(普通貨物)が選択肢となる。また、事象が「事故車両数」の場合には、事故が単独事故であるか否か、「火災確認」の場合には、管制室の対応の速さが基準値以内であるか否か、「消防隊進入路」の場合は、消防隊進入路が有るか否かがそれぞれ選択肢となる。それぞれの発生確率或いは該当確率は、交通事故の統計データ等から求めることができる。
渋滞発生確率は、火災発生時におけるトンネル内の車両の通行状態を”渋滞がない状態”、”渋滞があるが流動している状態”、”渋滞があり停止している状態”に3分類したときの、それぞれ状態の発生確率である。この渋滞発生確率も、その他事象の発生確率と同様に、交通事故の統計データ等から求めることができる。
コストデータは、防火対策の総費用や火災による損害を算定する際に用いるデータで、このコストデータには、各防火対策の単位数量当たりの設置費用(図4(a))、単位面積当たりのトンネル補修費用(図4(b))、有料道路の各区間の通行料金(図4(c))、単位長さ当たりのトンネル工事費用などが含まれている。
交通関連データは、要避難車両数および要避難者数を算定する際に用いるデータで、この交通関連データには、車種別の平均乗車人数(図5(a))、車種の構成比率(図5(b))、渋滞程度別の車両の平均走行速度(図5(c))、管制室の対応時間の分布(図6)、迂回路の車両流動係数および迂回開始時間(図7)などが含まれている。これらデータは、何れも統計データや既往の研究等から求めることができる。新規計画の場合は、計画時に用いられる需要予測値等を当該交通関連データとして入力する。なお、迂回路は、例えば、互いに隣接するトンネル間に形成された連絡通路(図8参照)など、火災発生時に車両が事故現場を迂回して退避できる通路であれば如何なるものであってもよい。
非常用施設設置基準データは、図21に示すように、各等級のトンネルに必要な非常施設(通報・警報設備、消火設備、避難誘導設備、その他の設備)の基準データである。ここでは、トンネル延長と設計交通量に基づいて、AA,A,B,C,Dの5段階の等級が設けられている。例えば、トンネル延長が3.6(km)、設計交通量が20,000(台/日)の場合、トンネル等級がAAとなるので、図21(b)に示すすべての項目の非常施設が必要になる。
火災性状予測用データは、火災性状予測を行う際に用いる参照用のデータ、避難行動予測用データは、上記交通関連データ以外で、避難行動予測を行う際に必要な参照用のデータである。
火災性状予測用データとしては、例えば、車両1台の燃焼時の発熱速度(図14(a))、トンネル利用者が消火器あるいは消火栓で消火可能な発熱速度,隣接する車両が着火する条件値(放射熱量,温度)などが含まれる。
避難行動予測用データとしては、例えば、煙の伝播速度、避難者歩行速度、非常放送開始時間、非常口扉の流動係数などが含まれる。
先ず、設定条件入力ステップでは、道路トンネルの火災リスクを評価する上で必要な各種設定条件を入力して記憶装置15に記憶する処理が行われる。この処理で入力する設定条件のデータ(以下、設定データと称する。)としては、評価対象となる道路トンネルの構造に関する設定データ、防火対策に関する設定データ、交通に関する設定データ、消火活動に関する設定データなどが含まれる。
トンネルの防火対策に関する設定データには、例えば、消火器、消火栓、水噴霧設備、排煙設備、非常口および放送設備など、トンネルに設置する各防火設備の数量とその性能、設置間隔などが含まれる。これらデータについては、設計交通量とトンネル延長とを条件にデータベース20内の非常用施設設置基準(図21)から取得した基準データを利用することができる。
また、交通に関する設定データには、単位時間当たりの設計交通量や大型車の混入率などが含まれる。
各設定データの入力が完了したら、CPU11によって、設計交通量を普通車の台数に換算する処理や、トンネルに入車する車両の流動係数を算出する処理などが行われる。
火災シナリオ設定ステップでは、イベントツリーを用いて火災シナリオを設定する処理が行われる。本実施形態では、標準イベントツリーが予め用意されており、これを基に評価対象トンネルのイベントツリーが作成される。標準イベントツリーにおいては、図12に示すように、火災性状または被害の大きさに影響を与え得る事象として、「出火位置」、「車種」、「事故車両数」、「渋滞」、「火災確認」、「非常放送」、「消火器」、「消火栓」、「水噴霧設備」、「排煙」および「消防隊進入路」が予め選択されている。
「車種」は、車1台の総発熱量等の燃焼性状や出火率の違いを考慮して、普通車、バス、小型貨物、中型貨物の4種類としている。
「事故車両数」は、”単独事故”と”2台以上の事故”に分け、これを火災規模に反映させるようにしている。また、事故車両数により事故発生後の利用可能な車線数を変化させる設定としている。例えば、単独事故の場合には、図13(a)に示すように、火災により2車線を走行不可として、残りの車線を走行可能とする。その後、図13(b)に示すように、火源の大きさが、車両が横を通過不可能な発熱速度Q(例えば2000kW)に達した時点で、全ての車線を走行不可とし、火災地点より前方へは行けないものとする。一方、2台以上の事故の場合には、図13(c)に示すように、全ての車線を始めから走行不可とし、火災地点より前方へは行けないものとする。
「火災確認」は、火災信号受信後に管制室が火災をITV等により確認し火災断定するまでに要する時間(管制室の対応速さ)を示しており、ここでは、”速やか”と”遅い”の2分類としている。
「非常放送」は、管制室による非常放送が奏効する場合と、不奏効の場合の2分類としている。
「消火器」、「消火栓」、「水噴霧設備」および「排煙」は、それぞれが奏効する場合と、不奏効の場合の2分類としている。「消火器」、「消火栓」および「水噴霧設備」については、それぞれの奏効/不奏効を火災規模に反映させるようにしている。
「消防隊進入路」は、消防隊がトンネル本線以外に、速やかに火点へ到着するための特別な進入路が有るか否かの2分類としている。これは消防隊の到着時間に影響を及ぼすため、火源規模に反映させる設定としている。
このシナリオ別火災被害算定ステップは、図9および図10に示すように、火災性状予測ステップ、避難行動予測ステップおよび火災被害算定ステップの3つのサブステップからなり、各々の処理が、上述した火災シナリオ設定ステップで設定されたすべての火災シナリオについて行われるようになっている。すなわち、火災シナリオの数をnとして、各サブステップの処理がn回繰り返し行われるようになっている。
火災性状予測ステップでは、先ず、火災シナリオを構成する各事象の中で火災性状に影響を与え得る事象(「車種」、「事故車両数」、「消火器」、「消火栓」、「水噴霧設備」および「消防隊進入路」)の設定内容に基づいて、火源を設定する処理が行われる。具体的には、事故車両1台燃焼時の発熱速度(図14(a))をもとに、消火器、消火栓、消防隊の消火活動が行われた場合は消火作用が、水噴霧が奏効した場合は抑制作用が生じるものとして、火源を設定する。事故車両1台の燃焼時の発熱速度は、既往の実験データ等に基づいて設定する。
同様に、消火栓を用いて一般の人が消火可能な火源規模を発熱速度2(MW)とし、奏効した場合は、図14(c)に示すように、最大発熱速度2(MW)で消火に至るとする。
水噴霧設備に関しては、車の燃焼は水噴霧設備の散水が届かない車内部や車の下部でも起こるので、水噴霧設備のみでは消火には至らず、図14(d)に示すように、作動時の発熱速度が継続する(発熱速度の上昇を抑制する)と定義する。
また、消防隊到着後消火活動が行われた場合、図14(e)に示すように、火源は一定の傾きで消火されると定義する。火源減衰の傾きは、例えば、RABT曲線(ドイツ「道路トンネルの設備と運用に関する指針」の加熱曲線)を利用する。
さらに、事故車両数が2台以上の場合は、燃焼する車両の放射熱に基づいて、隣接する車両への延焼時間を計算する。隣接車両の受ける放射熱量は、数2により求めることができる。
避難行動予測ステップでは、先ず、要避難車両数および要避難者数を算定する処理が行われる。この処理は、図16に示すように、ステップS1〜S9の処理からなり、これら一連の処理がすべての火災シナリオi(i=1,2,・・・,n)について行われる。
その後、図16に示すように、火災シナリオ設定ステップにおいてイベントツリーが作成された後、以下に示すように、要避難車両数および要避難者数を算定する処理が行われる。
以上の各ステップの処理は、すべての火災シナリオi(i=1,2,・・・,n)に対して行われる。
先ず、渋滞がないときの車両の走行速度は、道路タイプがDであるので、渋滞程度別の車両の平均走行速度(図5(c))から、80km/hとなる。火災確認時間td は、「火災確認」が遅いと設定されているので、600秒となる(この例では、火災確認が遅い場合は600秒、速やかの場合は180秒としている)。
そして、各非常口から出口への避難者の避難終了時間は、例えば数5に示すように、避難開始時間、各非常口から外部出口までの歩行時間、外部出口扉の通過時間の和として算出される。
次いで、火災被害算定ステップでは、火災性状予測ステップで求めた煙により危険となる時間および範囲の計算結果と、避難行動予測ステップで求めた各非常口の避難時間とを比較して、煙により危険となる避難者数(避難失敗者数)を算定する処理が行われる。この処理では、煙層高さ、煙層温度、煙濃度などに基づいて、煙による危険性の判断が行われる。
火災リスク評価ステップでは、火災被害算定ステップで算定された各火災シナリオの火災被害と、火災シナリオ設定ステップで求めた各火災シナリオの生起確率と、評価対象となる道路トンネルの単位期間(1年)当りの火災事故発生頻度とに基づいて、単位期間(1年)当たりの各火災被害(避難失敗者数、焼損面積、トンネル利用停止期間など)の期待値を求め、これを火災リスク評価情報として表示装置13等に出力する処理が行われる。各火災被害の期待値は、数6により求めることができる。
11 CPU(シナリオ別火災被害算定手段、シナリオ別火災被害算定手段、火災リスク評価手段)
13 表示装置
15 記憶装置(記憶手段)
Claims (8)
- 評価対象となる道路トンネルの設定条件を記憶するとともに、火災リスク評価用の基礎データとして、少なくとも火災事故の発生頻度と、火災性状または被害の大きさに影響を与え得る各事象の奏効率または発生確率をそれぞれ記憶する記憶手段と、
上記事象の組合せに基づいてイベントツリーを作成することにより複数の火災シナリオを生成するとともに、上記記憶手段に記憶された各事象の奏効率または発生確率を用いて、各火災シナリオの生起確率を算定する火災シナリオ設定手段と、
生成したすべての火災シナリオについて、それぞれに設定された各事象の条件と、上記記憶手段に記憶された上記道路トンネルの設定条件とに基づいて、道路トンネルにおける火災性状予測と避難行動予測とを行い、それら予測結果から道路トンネル内の火災被害を算定するシナリオ別火災被害算定手段と、
算定した各火災シナリオの火災被害および生起確率と、上記記憶手段に基礎データとして記憶された上記火災事故の発生頻度とを用いて、評価対象となる道路トンネル内の火災被害期待値を算出し、これを火災リスク評価情報として出力する火災リスク評価手段とを備えることを特徴とするトンネル火災リスク評価システム。 - 車両事故から火災に至るまでの確率を出火率として、
上記火災事故の発生頻度は、過去の統計データから導き出した道路トンネル内の事故発生頻度に、上記出火率を乗じて得た数値であり、
上記火災リスク評価手段は、上記火災事故の発生頻度に、上記設定条件に含まれる設計交通量とトンネル延長とを乗じることにより、評価対象となる道路トンネルの火災事故発生頻度を導き出すことを特徴とする請求項1に記載のトンネル火災リスク評価システム。 - 上記記憶手段には、少なくとも車種別の平均乗車人数、車種の構成比率、渋滞程度別の車両の平均走行速度が交通関連データとして記憶されるとともに、
上記設定条件には、少なくとも評価対象となる道路トンネルの設計交通量、トンネル延長、道路タイプおよび車線数が含まれ、
上記シナリオ別火災被害算定手段は、避難行動予測を行う際に、すべての火災シナリオについて、それぞれに設定された各事象の条件と、上記記憶手段に記憶された上記道路トンネルの設定条件と上記交通関連データとに基づいて、火災事故発生後に上記道路トンネル内に進入する車両と、上記道路トンネルから退避する車両の流動係数をそれぞれ求め、それら流動係数に基づいて、上記道路トンネル内に残留する車両の台数を算定するとともに、残留する車両の台数に基づいて避難者数を算定することを特徴とする請求項1または2に記載のトンネル火災リスク評価システム。 - 上記道路トンネルから退避する車両には、火災事故発生時に事故車両よりも前方にいて平常時と同様にトンネル出口から退避する先行車両が含まれる他に、出火点の横を通って退避する車両と、迂回路を通って退避する車両とが含まれ、
上記シナリオ別火災被害算定手段は、出火点の横を通って退避する車両と、迂回路を通って退避する車両の流動係数をそれぞれ求めるとともに、出火点の横を車両が通行可能な時間帯と、迂回路を車両が通行可能な時間帯とをそれぞれ求め、それら時間帯と上記流動係数との関係から、火災事故発生後に出火点の横を通って退避する車両の台数と、迂回路を通って退避する車両の台数とをそれぞれ算定し、それら車両の台数に上記先行車両の台数を加算することにより、火災事故発生後に上記道路トンネルから退避する車両の台数を算定することを特徴とする請求項3に記載のトンネル火災リスク評価システム。 - 評価対象となる道路トンネルの設定条件には、少なくとも道路トンネルの構造に関する条件、防火対策に関する条件が含まれており、
それら設定条件の互いに異なる複数の計画について上記火災被害期待値をそれぞれ求めて相互に比較することにより、トンネル構造および防火対策の違いが火災安全性に与える影響を定量的に把握可能となっていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のトンネル火災リスク評価システム。 - 上記記憶手段には、トンネル工事の単位コストデータおよび各防火対策の単位コストデータが基礎データとして記憶され、それら単位コストデータと、上記記憶手段に記憶された設定条件とから、評価対象となる道路トンネルのイニシャルコストを算定可能となっていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のトンネル火災リスク評価システム。
- 評価対象となる道路トンネルの設定条件を入力するステップと、
火災性状または被害の大きさに影響を与え得る各事象の組合せに基づいてイベントツリーを作成することにより複数の火災シナリオを生成するとともに、各事象の奏効率または発生確率を用いて、各火災シナリオの生起確率を算定するステップと、
生成したすべての火災シナリオについて、それぞれに設定された各事象の条件と、上記道路トンネルの設定条件とに基づいて、道路トンネルにおける火災性状予測と避難行動予測とを行い、それら予測結果から道路トンネル内の火災被害を算定するステップと、
算定した各火災シナリオの火災被害および生起確率と、統計データから導き出した火災事故の発生頻度とを用いて、評価対象となる道路トンネル内の火災被害期待値を算出し、これを火災リスク評価情報として出力するステップとを備えることを特徴とするトンネル火災リスク評価方法。 - コンピュータに実行させるプログラムであって、
評価対象となる道路トンネルの設定条件を入力して上記コンピュータの記憶装置に記憶する処理と、
上記記憶装置に火災リスク評価用の基礎データとして予め記憶されている火災事故の発生頻度と、火災性状または被害の大きさに影響を与え得る各事象の奏効率または発生確率とを上記記憶装置から読み込む処理と、
上記事象の組合せに基づいてイベントツリーを作成することにより複数の火災シナリオを生成するとともに、各事象の奏効率または発生確率を用いて、各火災シナリオの生起確率を算定する処理と、
上記評価対象となる道路トンネルの設定条件を上記記憶装置から読み込んだ後、すべての火災シナリオについて、それぞれに設定された各事象の条件と、上記評価対象となる道路トンネルの設定条件とに基づいて、道路トンネルにおける火災性状予測と避難行動予測とを行い、それら予測結果から道路トンネル内の火災被害を算定する処理と、
上記火災事故の発生頻度を上記記憶装置から読み込んで、この火災事故の発生頻度と、算定した各火災シナリオの火災被害および生起確率とを用いて、評価対象となる道路トンネル内の火災被害期待値を算出し、これを火災リスク評価情報として上記コンピュータの表示装置に出力する処理とを上記コンピュータに実行させることを特徴とするトンネル火災リスク評価プログラム。
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