JP2006317981A - パターンの修正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属窒化膜をエッチングする際の反応生成物の揮発性を高くすることにより、マイクロローディング効果を抑制し、ダミーパターン等を用いなくともCD制御性を向上させることを可能にする。
【解決手段】パターンのうちで除去すべき部分に窒素と水素とを含有させる工程と、パターンを励起された酸素を含む雰囲気に晒すことにより、除去すべき部分をエッチングする工程と、を備え、前記水素は、イオン注入またはレーザドーピングによって除去すべき部分に導入され、雰囲気は、励起された酸素を含有したプラズマを含むことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、パターンの修正方法に係り、特に、半導体素子や光学素子などのデバイスを製造する際に適用できる窒化クロム(CrNx)や窒化ガリウム(GaN)などの窒化物膜の微細パターンを修正する方法に関する。
また、本発明は、光、荷電ビーム及びX線などの各種のビームを用いた露光プロセスに適用して好適なマスク、或いはこれらのマスクを用いた液晶ディスプレイなどの各種の分野に適用することができる。
窒化物金属や窒化物半導体などの窒化物は、電子デバイス、光デバイス等の各種デバイスの高性能化、高機能化が図れる材料を多く含み、デバイス化に向けた各種窒化物の微細パターン形成のためのプロセス技術の重要性は近年、高まってきている。例えば、クロム(Cr)を主成分とする金属材料膜は、現在、光リソグラフィにおける露光・転写用フォトマスク(あるいはレチクル)の遮光体やハーフトーン材料として多く用いられている。また、窒化クロム(CrNx)膜を用いると低応力化が図れることから、X線露光マスクの吸収体パターン形成用のハードマスク材料としても有用であることが示されている(例えば、特許文献1参照)。そして、LSI素子をはじめとする回路素子の微細化に伴って、露光マスク材料、とりわけクロムを主成分とする露光マスク材料膜の微細パターン形成技術の開発が望まれている。
リソグラフィの分野においては、露光波長よりも微細な寸法のパターンを転写・解像するため、マスクパターンの複雑な形状や、高精度なパターン寸法制御が必要となり、光近接効果補正(以下、「OPC(Optical Proximity Correction)」と略記する。)マスクや位相シフトマスクを用いることが不可欠の状況になってきている。
現在は、これらクロムを主成分とする材料膜のパターンの微細化に対応するために、従来のウェットエッチング法に代えて塩素(Cl)系ガスを用いたドライエッチング法が採用されている。ドライエッチング工程による微細パターン形成においては、パターン密度の違いに起因していわゆる「マイクロローディング効果」が発生し、パターン寸法の均一性を劣化させるという問題が生じている。このため、フォトマスクや半導体集積回路の製造においては、その対処法としてダミーパターンを回路パターン非形成領域、或いは回路、或いはパターン露光領域内に配置することにより、マイクロローディング効果の抑制が図られている。ここで、「マイクロローディング効果」とは、密度の大きなパターンと密度の小さなパターンとを同時にエッチングする場合に、金属膜のエッチングのされ方が場所毎に異なるために、エッチング反応生成物の発生量に粗密が発生し、揮発性の低いエッチング反応生成物が多量に対流することによってエッチングレートが不均一になる現象をいう。
また、光リソグラフィの分野では、微細加工技術だけではなく、パターンの欠陥検査・修正技術の重要性が高まってきている。パターンが微細化された場合、特にOPCマスクや各種の位相シフトマスクなどの欠陥の検査や修正は、ピンホールや突起等の形状欠陥だけではなく、微細OPCパターンの欠陥、異物、パターン位置ずれやサイズずれのほかにも位相シフトマスクの透過率、位相差のずれ等の欠陥の検査、修正も含まれるため、これらに対応する高精度の検査・修正技術の確立が望まれている。
現在、使用されている欠陥修正方式には、レーザ式と集束イオンビーム式があり、これらのうちでも、集束イオンビーム式が多く用いられている。集束イオンビーム式の修正方法の場合は、ブリッジ等の「黒欠陥」に対して、必要に応じてエッチングガスを吹き付けながら、ガリウムイオン(Ga)ビームを照射して欠陥部を除去し、ピンホールや欠け等の「白欠陥」に対しては、炭素水素系ガスを吹き付けながらガリウムイオン(Ga)ビームを照射して炭素系の被膜を形成することにより修正を行なっている。
窒化物半導体においても、デバイス化に向けた各種窒化物の微細パターン形成の重要性は、近年、高まってきている。例えば、GaN、AlN、InGaN等のIII族系窒化物半導体を用いた発光ダイオードは、紫外から緑色にいたる光源として実用段階に入りつつある。また、ワイドギャップ半導体としての特質を利用した電子デバイスとしての研究開発も進み、急速なデバイスの進展を迎えようとしている。そして、これらのデバイスの高性能化に向けて、各種の窒化物半導体の微細パターン形成のためのプロセス技術は盛んに行われている。しかし、これまでのところ、エッチング手段としては、Cl(塩素)系またはF(フッ素)系ガスを用いたプラズマエッチングが主に用いられ、高密度プラズマによる表面損傷や表面のGa/N等の組成比変化が問題となっている。
特開平11−65095号公報
クロム(Cr)系材料のエッチング反応生成物は、一般に揮発性が低く、ドライエッチングにおいてマイクロローディング効果が生じやすいため、フォトマスクあるいはレチクルの面内や他の回路基板の面内でのCD(Critical Dimension:臨界寸法)制御性を如何に高めるかが重要な課題である。
特に、OPCパターンを含むフォトマスクは、OPCパターン部分ではパターンサイズが他のパターンに比べ小さく、異方性の高いエッチングが求められるため、エッチャントの蒸気圧と基板へのバイアスを大きくする必要あるが、このとき反応生成物がエッチャントの高圧力により被エッチング領域に押し付けられる形でパターンの側壁に再付着し、エッチャントの被エッチング物質への吸着を妨げる。その結果として、マイクロローディング効果が発生しやすくなり、レチクル面内のCD制御が極めて難しいマスクである。CD制御特性が悪いと、レチクルにおける100μm四方の領域における中心部分と周辺部分とが不均一に形成されてしまう。
従来、提案されているダミーパターンを配置する手法では、そのマスク作製はOPCパターンおよびダミーパターンの配置によるパターン密度の最適化のためにシミュレーション計算を要し、製造工程を簡便に且つ低コストで行なうことは難しい。
また、塩素系ガスを用いたドライエッチング法は、塩素ガスが人体に有毒であることや、腐食性が強く、エッチング処理終了後、チャンバー内や配管を窒素パージする必要があるため、取り扱いに注意が必要とされるという問題もある。
また、上記クロム系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥を修正する場合に、集束イオンビームあるいはレーザビームによる黒欠陥修正では、欠陥以外の基板の照射部分が余計に削れてしまったり、注入したGaイオンによって透過率が低下を引き起こすといった透明基板の損傷が大きな問題となっている。
Cr系材料のエッチング同様に、各種窒化物金属および窒化物半導体や窒素を含む材料のパターン形成においても、エッチングプロセスにおけるマイクロローディング効果やパターンの欠陥は発生し、それらの抑制および修正は、デバイス作製の上で大きな課題である。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、金属窒化膜をエッチングする際の反応生成物の揮発性を高くすることにより、マイクロローディング効果を抑制し、ダミーパターン等を用いなくともCD制御性を向上させることのできるパターンの修正方法を提供することにある。
本発明の一態様によるパターンの修正方法は、パターンを修正する方法であって、前記パターンのうちで除去すべき部分に窒素と水素とを含有させる工程と、前記パターンを励起された酸素を含む雰囲気に晒すことにより、前記除去すべき部分をエッチングする工程と、を備え、前記水素は、イオン注入またはレーザドーピングによって前記除去すべき部分に導入され、前記雰囲気は、励起された酸素を含有したプラズマを含むことを特徴とする。
なお、前記パターンは、金属、半導体、及び化合物からなる群から選択された少なくとも一つからなっていてもよい。
なお、前記窒素は、前記除去すべき部分に水素と窒素とを含有させる前に前記パターンに含まれていてもよい。
なお、フッ素は、前記除去すべき部分に水素と窒素とを含有させる前に前記パターンに含まれていてもよい。
なお、前記パターンは、クロム(Cr)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)及びボロン(B)からなる群から選択された少なくとも一つの元素を含んでいてもよい。
本発明によれば、クロム(Cr)などの金属の窒素を含む化合物層を主成分とする薄膜のエッチングにおいて、Hイオン効果を用いた酸素プラズマによるエッチング法を用いたとき、反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングによりエッチングされるため、従来の塩素系ガスを用いたエッチング法に比べ、マイクロローディング効果は低減され、高精度な光近接補正(OPC)マスクやレベンソンマスク等を作製できる。
また、本発明によれば、従来のドライエッチング方法で用いてきた塩素系ガスに代わり、水素を含むガスおよび酸素ガスでエッチング可能となるため、簡便且つ安全に行えるパターンの修正方法であると言える。
さらに、本発明によれば、クロムやその化合物層などを用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥修正において、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができる。
以下、本発明に係るパターンの形成方法および金属加工物パターンの実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の基本概念を表す工程断面図である。
本実施形態においては、まず、図1(a)に表したように、基板2の上に窒素を含む金属化合物層1を形成する。
次に、図1(b)に表したように、金属化合物層1の上に所定のパターンのレジストマスク3を形成する。金属化合物層1の材料としては、例えば窒化クロムを用いることができる。
次に、図1(c)に表したように、水素イオン4を注入する。すると、この工程において、水素イオン4はマスク3により遮蔽され、金属化合物層1のうちでマスク3の開口部に露出している部分のみに選択的に注入されて水素注入領域1Aが形成される。
そして、図1(d)に表したように、酸素プラズマなどの励起された酸素を含有するガス5を照射する。すると、レジストマスク3が除去されるとともに、金属化合物層11のうちで水素イオン4が注入された部分がエッチングされ消失する。ここで金属化合物層1がエッチングされる理由は、水素を含有した金属化合物層1が酸素と反応すると、平衡蒸気圧が極めて高い揮発性に富んだ反応生成物が形成されるからであると考えられる。
以上説明したように、本実施形態は、水素を導入した金属化合物層を励起酸素雰囲気に晒すとエッチングされるという極めてユニークな現象を利用したものである。そして、本発明は、以下の作用効果を奏する。
まず、本実施形態によれば、H(水素)イオンが注入された金属化合物層において生じる励起酸素によるエッチングは、反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングである。このため、従来の塩素系ガスを用いたエッチング法に比べて、マイクロローディング効果が低減され、基板面内でのCD制御性を高めることができる。その結果として、高精度な光近接補正(OPC)マスクやレベンソンマスク等の作製を容易且つ確実に行うことができる。
また、本実施形態によれば、従来のクロムを主成分とする材料膜のドライエッチング方法で用いてきた塩素系ガスに代わり、水素を含むガスおよび酸素ガスのみでエッチングが可能となり、簡便且つ安全に行える微細パターン形成方法である。 さらに、本実施形態によれば、クロム系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥を修正する場合にも、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができる。
さらに、簡便且つ低コストでCr系の露光マスクおよび各種微細パターンの製造することも可能となる。
また、本発明者の試作検討によれば、本実施形態において用いることができる金属窒化物は、クロムの窒化物に限られず、これ以外にも、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)及びボロン(B)についても、窒化物を形成して同様に本発明を適用できることが分かった。
以下、本発明の第1の実施の形態について、第1〜第5の実施例を参照しつつ、さらに詳細に説明する。
(第1の実施例)
まず、本発明の第1の実施例として、図1を参照しつつ窒化クロム(CrNx)膜を用いたフォトマスクの作製方法を具体的に説明する。
まず、図1(a)に表したように、基板2の上に窒化クロム膜1を堆積した。具体的には、洗浄した厚さ6.35mmの6インチ石英基板2を反応性スパッタリング装置に導入し、ターゲット材料としてCrを用いて、窒素/アルゴン混合ガス、圧力5mTorrの条件の下で遮光膜となる膜厚10nmのCrNx膜1を堆積し、しかる後に超音波洗浄を行って、マスクブランクスを得た。
ここで、反射防止膜となるCrON膜(図示せず)をCrNx膜1上に成膜する場合には、値同一チャンバー内にて亜酸化窒素(NO)/アルゴン混合ガス、圧力5mTorrの条件下で成膜を行い、CrNx膜1との合計膜厚が100nmになるように形成し、超音波洗浄を行い、マスクブランクスを得る。
次に、図1(b)に表したように、レジストマスク3を形成する。具体的には、マスクブランクスの表面に、スピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP7000B(日本ゼオン)を回転数1800rpm、50秒の条件で回転塗布した。そして、ホットプレートを用いてベーク処理を行い、膜厚500nmの感光膜を形成し、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多量描画を行い、また照射量補正により近傍効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3を形成した。
次に、図1(c)に表したように、水素を導入する。具体的には、プラズマエッチング装置において、アンテナ出力750W、バイアス出力300Wの水素/窒素混合ガス(ガス圧力:0.5Pa、流量:100sccom)の水素プラズマ4を3分間照射した。このとき、レジストマスク3の開口部下にあるCrNx膜1あるいはCrON膜(図示せず)において水素プラズマ4が照射されるが、水素イオンの質量が小さく、膜表面に入射した後、膜を構成する元素の格子と弾性散乱するために、カスケード状に結晶深くまで侵入する。
一方、レジストマスク3は軽元素により構成されているため、レジストマスク3の下のCrNx1あるいはCrON膜(図示せず)に対して水素イオンの侵入が妨げられることが2次イオン質量分析法(SIMS)により分かった。
次に、図1(d)に表したように、酸素雰囲気に晒す。具体的には、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccom)5により、レジストマスク3が除去されるとともに、水素/窒素混合ガスによるプラズマ照射されたCrNx膜1のエッチングが行われ、パターンが形成された。
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
図2は、本実施例の形成方法を表す工程断面図である。すなわち、同図は、本実施形態によりシングルトレンチ型レベンソンマスクを作成するための製造工程を表す。
まず、図2(a)に表したように、基板2の上に窒化クロム膜1と酸化シリコン膜6を堆積した。具体的には、洗浄した厚さ6.35mmの6インチ石英基板2を反応性スパッタリング装置に導入し、ターゲット材料としてCrを用いて、アルゴンガス、圧力5mTorrの条件の下で遮光膜となる膜厚100nmのCrNx膜1を形成し、超音波洗浄を行って、マスクブランクスを得た。ここで、反射防止膜となるCrON膜(図示せず)をCrNx膜上1に成膜する場合には、同一チャンバー内にて亜酸化窒素(NO)/アルゴン混合ガス、圧力5mTorrの条件下で成膜を行い、CrNx膜1との合計膜厚が100nmになるように形成する。次に、このマスクブランクス表面に、同じ反応性スパッタリング装置のターゲットおよびガスを変えて膜厚100nmのSiO膜6を成膜した。
次に、図2(b)に表したように、第1のレジストマスク3Aを形成した。具体的には、スピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP520(日本ゼオン)を回転数1500rpm、50秒の条件で回転塗布し、ホットプレートを用いてベーク処理を行い、膜厚500nmのレジスト層を形成した。そして、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多重描画を行い、また照射量補正により近接効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3Aを形成した。
次に、図2(c)に表したように、水素を導入した。具体的には、プラズマエッチング装置内において、アンテナ出力750W、バイアス出力300Wの水素/窒素混合ガス(ガス圧力:0.5Pa、流量:100sccm)のプラズマ4を3分間照射し、レジストマスク3Aの開口部下に位置するCrNx膜1に水素イオンの注入領域1Aを形成した。
次に、図2(d)に表したように、レジストマスク3AとSiO膜6を除去した。具体的には、スピンコータ装置を用いて、それぞれオルトジクロロベンゼンと弗化アンモニウム液を回転塗布することによりウェットエッチングして除去した。
次に、図2(e)に表したように、第2のレジストマスク3Bを形成した。具体的には、マスクブランクスの表面を洗浄し、再びスピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP7000B(日本ゼオン)を回転数1800rpm、50秒の条件で回転塗布し、ホットプレートを用いてベーク処理を行い、膜厚500nmの感光膜3を形成し、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多重描画を行い、また照射量補正により近接効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3Bを形成して水素イオン注入領域1Aの一部をマスクした。
このとき、図2(b)で実施した前回の描画と今回の描画のパターン重ね合わせ位置精度は、3σで20〜30nmであった。
次に、図2(f)に表したように六弗化炭素/酸素混合ガスによるプラズマ5Aに晒した。
すると、図2(g)に表したように、レジストマスク3Bの開口部下にあるCrNx膜の水素注入領域1Aがエッチングされて消失し、さらに石英基板2がエッチングされる。ここで、石英基板2を所望量の深さ7(露光すべき光の石英による位相シフト量がπ[rad]となる膜厚)だけエッチングした。
次に、図2(h)に表したように、酸素プラズマ5Bに晒した。すなわち、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5B(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)に晒すと、レジストマスク3Bが除去されるとともに、CrNx膜の水素注入領域1Aがエッチングされ、図2(i)に表したように、シングルトレンチ型レベンソンマスク10が完成した。
(第3の実施例)
次に、本発明の第3の実施例として、パターン幅が10nm以下の超微細パターンを形成する具体例について説明する。
図3は、本実施例の微細パターンの製造工程を表す工程断面図である。
まず、図3(a)に表したように、基板2の上に窒化クロム膜1と酸化シリコン膜6を積層した。具体的には、洗浄した厚さ6.35mmの8インチSi基板2を反応性スパッタリング装置に導入し、ターゲット材料としてクロムを用いて、窒素/アルゴンガス、圧力5mTorrの条件の下で遮光膜となる膜厚100nmのCrNx膜1を形成した。さらに、ターゲットおよびガスを変えて膜厚500nmのSiO膜6を成膜した。
次に、図3(b)に表したようにレジストマスク3を形成した。具体的には、スピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP520(日本ゼオン)を回転数2000rpm、50秒の条件で回転塗布し、ホットプレートを用いてベーク処理を行って膜厚350nmの感光膜を形成し、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多重描画を行い、また照射量補正により近接効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3を形成した。
次に、図3(c)に表したように、エッチングと水素化処理を施した。具体的には、まず、プラズマエッチング装置において、アンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ4を3分間照射した。この結果、レジストマスク3に覆われていない酸化シリコン層6はエッチングされ、この下CrNx膜1に水素注入領域1Aが形成された。
次に、図3(d)に表したように、酸素処理を施した。具体的には、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を15分間照射することにより、レジストマスク3が除去され、CrNx膜の水素注入領域1Aがエッチングされて消失した。
さらに、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)の照射を引き続き行うことにより、SiO膜6の下に残留したCrNx膜1がサイドエッチングされ、幅10nm以下の微細パターンも形成可能であることが示された。
図4は、本実施例により得られた超微細パターンを走査型電子顕微鏡で観察した拡大像を表す図面である。これらの図面からも分かるように、CrNx膜1は、酸素イオンが侵入できる部分では、どんな微細な溝であろうがサイドエッチングされている。つまり、本実施形態によれば、金属窒化膜が酸素によりケミカルエッチングされて生成する反応生成物の揮発性が極めて高いことが分かる。
ここで、レジストマスク3の下に位置していたCrNx膜がサイドエッチングされているのは、図3(c)の工程において、水素が、レジストマスク3およびSiO膜6を透過してCrNx膜に注入したためであると考えられる。レジストマスク3の開口部における酸素プラズマによるエッチング速度は7.5nm/分であったのに対して、レジストマスク3の下のCrNx膜のエッチング速度は2.9nm/分であった。エッチング速度の差は、水素含有量の差を反映したものであると考えられる。酸素プラズマ照射時間を長くすれば、SiO膜6の下でもサイドエッチングを進めることができる。
レジストマスク3の下に位置するCrNx膜1が酸素によりエッチングされないようにするためには、水素の透過量を減らせば良い。すなわち、レジストマスク3や酸化シリコン膜6の膜厚を厚くするか、または、酸素プラズマのアンテナ出力を抑えてエッチング速度を低下させれば良い。これらの方法により、エッチングを抑制すれば、図3(d)に表したようなサイドエッチングを生じない構造を作製できる。
また、酸素プラズマ照射において、アンテナ出力に加え、バイアス出力を印加することで、酸素イオンの直線性が増し、等方的なエッチングから異方性エッチングに変化させることによっても、サイドエッチングを抑制できる。
本実施例におけるCrNx膜の微細パターンをX線光電子分光(XPS)、二次イオン質量分析(SIMS)、X線回析(XRD)及び透過電子顕微鏡観察により調べた結果、水素を含むガスおよび酸素ガスなどの各種プラズマ処理を施しても、CrNx膜1において水素以外の構成元素の組成分布や結晶構造の変化は見られず、また欠陥や転位等の照射損傷は誘起されていないことが分かった。つまり、マスクとして用いる場合の金属化合物層の光学的特性や電気的特性、機械的特性に変化が生じていないことが確認された。
また、本実施例で採用したCrNx膜1に対する水素イオンの注入効果を調べるために、以下の5つの試料に対して、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ処理(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を施し、CrNx膜およびCr膜のエッチングレートを比較した結果を表1に示す。
A)CrNx膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCrNx膜
B) CrNx膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのSFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCrNx膜
C) Cr膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCrNx膜
D) プラズマ処理していないCrNx膜
E) プラズマ処理していないCr膜
Figure 2006317981
試料Aと試料Bのエッチング速度を比較すると、水素を含むガスの効果が分かる。また、試料Aと試料Cのエッチング速度を比較すると、CrNx膜とCr膜における違いが分かり、CrNx膜とCr膜において選択エッチングが行えることが分かる。
以上説明したように、CrNx膜の水素イオン効果を利用したドライエッチング方法により、所望の高精度のフォトマスクを作製することができることが分かった。
本実施形態により作製したマスクには、以下の利点がある。
まず、第1に、Crを主成分とするCrNx膜のエッチングにおいて、Hイオン効果を用いた酸素プラズマによるエッチング法を用いると、反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングによってCrNx膜はエッチングされるため、従来の塩素系ガスを用いたエッチング法に比べ、マイクロローディング効果は低減し、基板面内でのCD制御性を高めることが期待できる。
光露光用マスクでは、更なる微細化に対応するため、光近接効果補正用のセリフやジョグ等の更に微細な遮光体パターンの形成や、位相シフトマスク、特にレベンソンマスクが必要とされている。遮光体パターンのアスペクト比は高く、その製造におけるエッチング工程において、現在行われているウェットエッチング法またはドライエッチング法によりパターンを形成する方法では、そのサイズおよび加工形状、面内CDを高精度に制御を行うことは困難であるが、本手法のエッチング方法によりマスクを作製すれば、低コストで高精度な微細パターンが容易に形成でき、また高性能位相シフトマスクの作製が行えることが示された。
第2に、従来のCrを主成分とする材料膜のドライエッチング方法で用いてきた塩素系ガスに代わり、水素を含むガスおよび酸素ガスでエッチング可能となるため、簡便且つ安全に行える微細パターン形成方法である点も有利である。
なお、本実施例においては、成膜にスパッタ法を用いたが、CVD(chemical vapor deposition)法などの手法を用いて行うことも可能である。
また、水素を含むガスを用いたプラズマ処理においては、上述したCHF,CF+H,NH以外にも、水素を含む他のガス系も同様に採用可能である。また、アンテナ出力、バイアス出力を変えることにより、酸素プラズマによるCrNx膜のエッチング速度およびパターン形状を制御することが可能である。同様に、酸素プラズマにおけるアンテナ出力を変化させることや、バイアスを印加することによりエッチング後の形状を変化させることも可能である。
また、酸素プラズマ処理において、酸素の他にN,Cl,H等のガスを添加することにより、CrNx膜のエッチングレートおよび形状の制御も可能である。
また、上記記載においては、CrNxと表記したが、その組成を表す構成比xは1に限らず、他の組成比の窒化クロム膜に対しても本実施形態を適用して同様の効果が得られる。その他、クロム(Cr)と窒素(N)とを含む化合物として、例えば、CrCN,CrCONなどの各種の窒化物に対しても本実施形態を同様に適用することが可能である。
また、本実施例においてレベンソンマスクを作製するために用いた酸化シリコン(SiO)膜6は、SiO膜に限られず水素イオンを透過させる膜であり、剥離が容易な材料であれば更に好適である。
(第4の実施例)
次に、本発明の第4の実施例として、クロム(Cr)系化合物層を用いたフォトマスクの欠陥修正方法を説明する。
まず、クロム(Cr)からなるフォトマスクの欠陥を修正する方法について図5を参照しつつ説明する。
図5(a)は、クロム(Cr)からなるフォトマスクのパターン8Aの一部に、その形成工程において残留したクロム(Cr)膜からなる黒欠陥9Aが生じている状態を表す。
このような黒欠陥9Aに対して、イオン注入法により60keVの窒素および水素イオンビームを照射することにより、欠陥部のクロム(Cr)を窒化しさらに水素を導入する。
その結果として、図5(b)に表したように、水素イオンの多く注入されたCrNx領域10が形成される。
次に、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を照射することにより、黒欠陥9Aを構成するCrNx膜部分のみが選択的にエッチングされ、図5(c)に表したように黒欠陥9Aが消去修正される。
以上のようにして、クロム(Cr)からなるフォトマスクの欠陥を修正することができる。
次に、CrNxを遮光膜材料とするフォトマスクの欠陥を修正する方法について図6を参照しつつ説明する。
図6(a)は、窒化クロム(CrNx)からなるフォトマスクのパターン8Bの一部に、その形成工程において残留した窒化クロム(CrNx)からなる黒欠陥9Bが生じている状態を表す。
このような黒欠陥9Bに対しては、イオン注入法により60keVの水素イオンビームを集束照射して、図6(b)に表したように水素注入領域11を形成する。
そして、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を照射することにより、黒欠陥9Bを構成するCrNx膜部分のみが選択的にエッチングされ、黒欠陥9Bが消去修正される。
以上説明した方法によれば、クロム(Cr)系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥の修正に際して、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことが出来る。
パターンの欠陥を修正する本実施例も、水素イオンを注入したCrNx膜の酸素プラズマに対するエッチングレートが、大きく変化することを利用したものである。また、本実施例の欠陥修正においても、水素を含むガスおよび酸素ガス等の各種プラズマおよびイオンビーム照射によって、マスクパターンを構成するクロム (Cr)膜やCrNx膜は、水素以外の構成元素の組成分布、結晶構造の変化は見られず、また欠陥や転位等の照射損傷は誘起されていないことがX線光電子分光(XPS)、二次イオン質量分析(SIMS)、X線回析(XRD)、透過電子顕微鏡観察により確認され、マスクとして用いる場合の光学的特性や電気的特性、機械的特性に変化が生じていないことが分かった。
図7は、本実施例の欠陥修正方法を実行するための欠陥修正装置を表す概念図である。すなわち、本装置100は、集束イオンビーム照射作業室110、酸素プラズマ照射作業室120、及び予備室130からなるものとすることができる。
集束イオンビーム照射作業室110は、水素を含むビームを対象物に照射するチャンバであり、必要に応じて窒素を含むビームなども照射可能とされている。また、対象物のフォトマスクを検査して欠陥を特定する機能も有する。
酸素プラズマ照射作業室120は、酸素を含むプラズマを対象物に照射するチャンバである。
予備室130は、必要に応じてカセットなどに装填された対象物としてのフォトマスクの導入/取り出し及び各作業室へのロード/アンロードを実行するための機能を有するチャンバである。
そして、これらのチャンバは、例えば、ゲートバルブGVにより遮断可能に連結されている。
図8は、本欠陥修正装置におけるプロセスフローを例示するフローチャートである。
まず、ステップS1において、集束イオンビーム照射作業室110の調整が実行される。具体的には、例えば、プローブ電流、イオンビームの光軸、フォーカスの調整などが実行される。
次に、ステップS2においては、カセットなどに装填された対象物としてのフォトマスクが予備室130から集束イオンビーム照射作業室110へローディングされ、さらにステージ設置やマスク位置調整作業が実行される。
ステップS3においては、マスクパターン回路設計データであるCAD等のデータと実際の回路パターンとが比較検査され、その黒欠陥情報が読み取られる。
ステップS3において得られた黒欠陥情報に基づき、ステップS4において欠陥部へイオンビームが照射される。終了後、ステップS5において対象物は作業室110から予備室130へアンロードされる。
次に、ステップS6において、対象物は、予備室130から酸素プラズマ照射作業室120へのロードされて設置され、ステップS7において酸素プラズマが照射される。
終了後、ステップS8において、対象物は作業室120から予備室130へアンロードされる。
次に、ステップS2に戻って対象物は再び集束イオンビーム照射作業室110へロードされ、ステップS3において、再度マスクパターン回路設計データであるCAD等のデータと実際の回路パターンとが比較検査され、その黒欠陥情報が読み取られる。
黒欠陥の修正が完了していれば、ステップS9に進み、同作業室110において今度は白欠陥の検査および修正作業が実行され、白欠陥修正終了後、ステップS10において作業室110から予備室130へアンロードされ、ステップS11において、予備室130から取り出して、一連の修正プロセスが完了する。
ここで、白欠陥部分の修正については、本装置100の集束イオンビーム照射作業室110において黒欠陥の場合と同様に欠陥部分にのみ、水素の集束イオンビームを有機ガスを吹き付けながら照射することによって、カーボン膜を白欠陥部分に堆積することで実行できる。こうした工程を経て、無欠陥のフォトマスクが完成し、これが出荷される。
本実施形態の欠陥修正方法には、以下のような2つの利点があることが判明した。
第1の利点としては、本欠陥修正方法では、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができることである。従来法のGaイオンの集束イオンビームを照射することによって欠陥部分をスパッタリングして除去する方法とは大きく異なり、本実施形態によれば、下地基板に対しても損傷を与えないで済む。
本実施形態のイオンビームによる修正方法では、その修正精度はビームの散乱および2次電子の広がりで決まるが、イオンビームでは2次電子のエネルギーは、その精度に大きな影響を与えない。従って、水素イオンのような軽いイオンでは、修正精度は膜中での散乱で決まり、60keVの高エネルギーでは水素イオンは広角散乱をほとんどせず、またパターン下地基板からの後方散乱も無視できるため、その散乱広がりは10〜20nm程度である。水素イオンビームを用いた修正方法は、CrNx膜の水素イオン注入効果および修正精度を併せ持つことにより、高精度の修正が可能となる。
第2の利点として、簡便且つ低コストでCr系の露光マスクおよび各種微細パターンの欠陥を修正することが可能となる。
なお、本実施例では、Cr膜の窒化プロセスにおいて、イオン注入法により行ったが、アンモニア等の窒素を含むガス雰囲気中でレーザ光を集光し、レーザドーピング法により行うことも可能である。このときレーザとしては、欠陥部分に対してより狭い領域に集光でき、且つ高濃度の注入を行う上で高出力パワーが望まれることからKrFやArFあるいはFエキシマレーザ使用することが好適である。
また、本実施例においては、水素イオンビームを照射することによるCrNx膜パターンの欠陥修正のみを例示したが、水素イオンビームを用いてCrNx膜の微細パターンを形成することも可能なことは明らかである。またCrNxと表記したが、その組成比xは0.5に限らず、他の組成比を持つ窒化クロム膜に対しても同様の本実施形態の効果があることは明らかである。その他、CrとNを含む化合物、CrCN,CrCON等においても同様の本実施形態の効果があることは明らかである。
(第5の実施例)
次に、本発明の第5の実施例として、第1から第4実施例により製作・修正される露光マスクを用いた微小デバイスの形成方法について説明する。ここでいう「微小デバイス」とは、例えば、集積回路、ULSI等の半導体チップ、液晶デバイス、マイクロマシン、薄膜磁気ヘッド等が挙げられる。以下、その一例として、半導体デバイスの例を示す。
図9は、半導体デバイスの製造工程を表すフローチャートである。
まず、ステップS21において、半導体デバイスの回路設計をCAD等を用いて行う。
次に、ステップS22において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、これと並行して、ステップS23においては、シリコン等の材料を用いて、ウェーハを製造する。
ステップS24においては、上記用意した露光マスクとウェーハとを用い、リソグラフィ技術によりウェーハ上に実際の回路パターンを形成する。ここで、リソグラフィ技術は、例えば、前処理、レジスト塗布、プリベーク、露光、ポストイクスポージャベーク(PEB)、現像/リンス、ポストベーク、エッチング、イオン注入、レジスト剥離、検査等の工程からなる。
次に、ステップS25においては、後工程として、ステップS24において作製されたウェーハを用いて半導体チップ化する。具体的はに、例えば、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ工程)等の工程が実行される。
次に、ステップS26においては、ステップS5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性確認テスト等の検査および修正を行う。
以上説明した工程を経て、半導体デバイスが完成し、これが出荷される。
本実施例の生産方法によれば、低コストの露光マスクを使用することにより、転写露光工程を低コスト化でき、廉価な半導体装置あるいは光学素子を供給することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図10は、本実施形態の基本概念を表す工程断面図である。
本実施形態においても、まず、図10(a)に表したように、基板2の上に窒素物層1を形成する。
次に、図10(b)に表したように、窒化物層1の上に所定のパターンのレジストマスク3を形成する。窒化物層1の材料としては、例えば窒化クロムや窒化ガリウムなどを用いることができる。
次に、図10(c)に表したように、水素4とハロゲン元素4’を注入する。すると、この工程において、水素4とハロゲン元素4’はマスク3により遮蔽され、金属化合物層1のうちでマスク3の開口部に露出している部分のみに選択的に注入されて水素・ハロゲン注入領域1Aが形成される。
水素4とハロゲン元素4’の注入は、後に実施例として詳述するように、それぞれプラズマを照射することにより行うことができる。この際に、プラズマ密度、バイアス電圧、ガス圧力などを調整することにより、水素4とハロゲン元素イオンの基板への入射方向を制御し、得られる窒化物層1のパターン形状を制御することができる。具体的には、垂直形状のパターンを得たい場合には、プラズマ密度を下げてバイアス電圧を高めることで、イオンが基板に対して垂直に入射させ、垂直形状が得られる。
なお、この工程において用いるハロゲンとしては、例えばフッ素を用いることができる。また、水素4とハロゲン4’は同時に注入しても良いが、必ずしも同時に注入する必要はなく、別々に注入しても良い。
次に、図10(d)に表したように、酸素プラズマなどの励起された酸素を含有するガス5を照射する。すると、レジストマスク3が除去されるとともに、窒化物層11のうちで水素4とハロゲン元素4’が注入された部分1Aがエッチングされて消失する。ここで窒化物層1がエッチングされる理由は、水素及びハロゲンを含有した窒化物層1Aが酸素と反応すると、平衡蒸気圧が極めて高い揮発性に富んだ反応生成物が形成されるからであると考えられる。
図10(c)に表した工程において、水素4とハロゲン元素4’を注入する際には、レジストマスク3が軽元素から構成されているためにマスク3の下に位置する窒化物層1への水素4、ハロゲン元素4’の侵入は妨げられる。その結果として、図10(d)に表した工程において、Oによる窒化物層1のエッチングが抑制される。水素4とハロゲン元素4’(特にフッ素)は質量が小さいため、レジストマスク3により覆われていない部分では、表面入射後、構成する元素の格子と弾性散乱し、カスケード状に窒化物層1の深くまで侵入できる。
窒化物層1に注入された水素4とハロゲン元素4’の濃度分布に応じて、図10(d)の酸素プラズマ処理5により窒化物層1はエッチングされる。従って、パターンエッジにおいて、水素4とハロゲン元素4’の濃度が急峻に変化することにより、垂直なパターン形状が得られる。
また、本発明によるエッチング方法は、水素及びハロゲン元素の注入効果により生じるものであり、図10(c)の工程により生成された注入元素の濃度分布がパターンのサイズおよび形状に影響を与え、図10(d)の酸素エッチングにおいても、従来エッチングにおいて生じるマイクロローディング効果は発生しない。
以上概略説明した本実施形態の方法によれば、エッチングによる窒化物膜の微細パターンの形成に際して、従来のエッチング方法で生じるマイクロローディング効果は抑制され、基板面内でのCD制御性を高めることが期待できる。
またエッチング反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングにより窒化物膜がエッチングされるので、パターン寸法が50nm以下の微細化にも対応できる。
また、水素およびハロゲン元素を含むガスのプラズマ照射において、ガス圧力、バイアス出力等を調整することで、イオンの基板への入射方向を制御し、得られる窒化物膜のパターン形状を制御することが可能となる。
さらに、Cr系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種窒化膜パターン回路基板の欠陥修正において、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができる。
同時に、簡便且つ低コストで露光マスクや各種微細パターンを製造することが可能となる。
以下、本発明の第2の実施の形態について第6〜第8実施例を参照しつつさらに詳細に説明する。
(第6の実施例)
まず、本発明の第6の実施例として、CrN膜とTiN膜の微細パターン作製方法について具体的に説明する。
図11は、本実施例で用いたCrN微細パターンの形成の要部工程を表す概略工程断面図である。
本実施例においては、プロセスAとプロセスBの2通りのプロセスを実施した。
まず、同図(a)に表したように、プロセスAとBのいずれにおいても、洗浄された厚さ625μmの8インチSi基板2に、反応性スパッタリング装置を用いてターゲット材料としてCrを用い、窒素/アルゴン混合ガス、圧力5mTorrの条件の下で膜厚100nmのCrN膜1を形成した。
次に、図11(b)に表したように、プロセスAとBのいずれにおいても、SiO膜6とレジストマスク3を形成した。具体的には、まず、スパッタリング装置においてターゲットとガスを変えて膜厚500nmのSiO膜6を成膜した。その後、図示しないスピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP520(日本ゼオン)を回転数2000rpm、50秒の条件で回転塗布し、ホットプレートを用いてベーク処理を行い、膜厚350nmの感光膜を形成し、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多重描画を行い、また照射量補正により近接効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3を形成した。
次に、図11(c)に表したように、水素4とフッ素4’のプラズマを照射した。
ここで、プロセスAの場合は、アンテナ出力600W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を3分間、誘導結合型プラズマ(ICP: Inductively Coupled Plasma)源を用いて行った。
これに対して、プロセスBの場合は、CHFプラズマ照射条件として、アンテナ出力750Wにし、バイアス出力300WでCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を3分間、ICP源を用いて行った。
すると、図11(d)に表したように、レジストマスク3の開口部にあるSiO膜6は、CHFガスの3分間のプラズマ処理によりCrN膜1の表面までエッチングされ、SiO膜がパターニングされる。
このとき、プロセスAでは、レジストマスク3の開口部のみにおいて水素4およびフッ素4’がCrN膜1中に注入されて注入領域1Aが形成される。ここで、水素4およびフッ素4’のイオン(特に、水素イオン)は、その質量が小さく、SiO膜6の表面に入射した後、それを構成する元素の格子と弾性散乱し、カスケード状にSiO膜6、CrN膜1の結晶内深くまで侵入していく。しかし、レジストが軽元素から構成されているため、レジストマスク3の下のSiO膜6あるいはCrN膜1中へのイオンの侵入は妨げられる。このことは、2次イオン質量分析(SIMS)より確認できた。
これに対して、プロセスBでは、プラズマ密度が高まり、プロセスAの場合に比べてイオンの平均自由工程の距離が短くなるため、イオンの方向性が基板に対して垂直から外れる。その結果として、図11(d)に表したように、レジストマスク3の下に位置する部分のCrN膜1にも水素4およびフッ素4’が注入され、より幅広い注入領域1Aが形成される。
次に、図11(e)に表したように、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)5により、レジストマスク3の除去とともに、レジストマスク3の開口部分に位置する注入領域1Aのエッチングを行い、パターンを形成した。
この時、プロセスAでは、酸素プラズマ5の照射時間を60分まで延ばしても、図11(f)に表したように、CrN膜1のパターンサイズおよび形状に変化はない。これに対して、プロセスBでは、図11(f)に表したように、CrN膜1の注入領域1Aに対応したサイドエッチングが進むことが分かった。これは、前述したCHFガスプラズマ照射時のイオン方向性に起因するものである。
最後に、フッ化アンモニウム溶液のウェットエッチングにより、SiO膜6を除去することにより、CrN膜1の微細パターンが得られた(図示せず)。
図12は、プロセスA及びBにおけるパターンを走査型電子顕微鏡で観察した拡大像である。ここで、同図(a)は、プロセスAにおいて酸素プラズマを15分間照射した後、同図(b)は、プロセスBにおいて酸素プラズマを5分間照射した後、同図(c)は、プロセスAにおいて酸素プラズマを60分間照射した後、同図(d)は、プロセスBにおいて酸素プラズマを15分間照射した後の端面斜視拡大像である。
これらの拡大像から、CrN膜1は、酸素イオンが入射できる部分では、どんな微細な溝であろうがエッチングされていることが分かる。つまり、反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングが生じていることが確認できた。
また、プロセスAの場合には、酸素プラズマを60分間照射してもCrN膜1のサイドエッチングは少ない(図12(c))のに対して、プロセスBの場合には、わずか15分間の酸素プラズマ照射によりSiO26の下において奥深くまでサイドエッチングが生じていることが分かる(図12(d)。これは、前述したように、水素4及びフッ素4’の注入領域1Aが幅広く形成されたからである。
次に、本実施例において、TiN膜の微細パターンを作製した具体例について説明する。
図13は、本実施例で用いたTiN微細パターンの形成の要部工程を表す概略工程断面図である。
まず、同図(a)に表したように、第6実施例と同様の積層構造を形成した。具体的には、洗浄した厚さ625μmの8インチSi基板2に、反応性スパッタリング装置によりターゲット材料としてTiを用い、窒素/アルゴン混合ガス、圧力5mTorrの条件の下で膜厚100nmのTiN膜21を形成した。さらに、ターゲットおよびガスを変えて膜厚500nmのSiO膜6を成膜した。
次に、図13(b)に表したように、レジストマスク3を形成した。具体的には、スピンコータ装置により、市販の電子ビーム用レジストZEP520(日本ゼオン)を回転数2000rpm、50秒の条件で回転塗布し、ホットプレートを用いてベーク処理を行い、膜厚350nmのレジスト膜を形成し、加速電圧75kVの電子線描画装置を用いてパターン描画を行った。所望の描画精度を得るために、描画は4回の重ね書きによりパターンを形成する多重描画を行い、また照射量補正により近接効果補正を行った。描画後、現像処理を行い、レジストマスク3を形成した。
次に、図13(c)に表したように、水素4及びフッ素4’の注入を行った。具体的には、ICPプラズマエッチング装置において、アンテナ出力600W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を3分間行った。これにより、マスク3の開口部のSiO2膜6がエッチングされ、その下のTiN膜に水素4とフッ素4’の注入領域21Aが形成された。
次に、図13(d)に表したように、酸素プラズマ照射を行った。具体的には、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を15分照射することにより、レジストマスク3を除去するとともに、マスク3の開口部分に位置するTiN膜の注入領域21Aのエッチングが行われ、パターンが形成された。最後に、フッ化アンモニウム溶液のウェットエッチングによりSiO膜6を除去し、TiN膜21の微細パターンが得られた。
本発明者は、CrN膜及びTiN膜に対する水素及びフッ素の注入効果を調べるために、以下の5つの試料(A)〜(E)に対して、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ処理(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を行なったときの、各窒化膜およびCr膜のエッチングレートを比較した。
(A) CrN膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCrN膜。
(B) CrN膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのSFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCrN膜。
(C) Cr膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したCr膜。
(D) 何もプラズマ処理していないCrN膜
(E) 何もプラズマ処理していないCr膜。
(F) TiN膜表面にアンテナ出力750W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)プラズマを30秒照射したTiN膜。
(G) 何もプラズマ処理していないTiN膜。
表2は、上記試料(A)〜(E)をそれぞれ酸素プラズマに晒した時のエッチング速度を表す。
Figure 2006317981
試料(A)と(B)のエッチング速度を比較すると、水素の導入の効果が分かり、また試料(A)と(C)のエッチング速度を比較すると、CrN膜とCr膜との違いが分かり、窒化膜に対する有効性が理解できる。つまり、本発明の方法によれば、CrN膜とCr膜において、選択エッチングが行なえることが分かる。また、試料(F)と(G)のエッチング速度を比較すると、Cr以外の元素の窒化物に対しても、本発明は有効なエッチング方法となることが分かる。
上記の実施例におけるCrN膜の微細パターンの作製においては、各種プラズマ処理によって、CrN膜は、水素、フッ素以外の構成元素の組成分布や結晶構造の変化は見られず、また結晶欠陥や転位等の照射損傷は誘起されていないことがX線光電子分光(XPS)、二次イオン質量分析(SIMS)、X線回折(XRD)、透過電子顕微鏡観察により確認され、フォトマスクとして用いる場合の光学的特性や電気的特性、機械的特性に変化が生じていないことが確認された。
図14は、本実施例において得られたXPS分析結果を表すグラフ図である。すなわち、同図(a)は、CHFガスプラズマ照射したCrN膜における深さ方向のXPSデータ、同図(b)は比較用の未処理CrN膜のXPSデータ、同図(c)は、CHFガスプラズマ照射したTiN膜における深さ方向のXPSデータをそれぞれ表す。
これらのグラフから分かるように、XPS分析では、窒素1sの結合エネルギースペクトルにおいて、CHFガスプラズマ照射したCrN膜(図14(a))、TiN膜(図14(c))では、ともに窒素と水素の結合を示すNHのピークが観測されており、窒化物膜のエッチングに水素イオンが重要な役割を果たしていることが分かった。
以上、詳述したように、本実施例においては、窒化膜の水素イオン効果を利用したドライエッチングによって所望の高精度の微細パターンを作製することができることが示された。本実施形態の微細パターン形成方法には、以下のような2つの利点があることが判明した。
第1の利点は、従来のエッチング方法において生じるマイクロローディング効果が抑制され、基板面内でのCD制御性を高めることが期待できることである。すなわち、本発明によるエッチング方法は、窒化物膜中に注入された水素およびフッ素のイオン濃度分布がサイズおよび形状に影響を与えるものである。従って、その後の酸素エッチングにおいては、濃度プロファイルに応じて窒化物膜のエッチングが進むため、従来エッチングにおいて生じるマイクロローディング効果は抑制される。また、エッチング反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングにより窒化物膜はエッチングされ、50nm以下の微細化にも対応できる。
第2の利点は、水素およびフッ素を含むガスのプラズマ照射において、プラズマ密度、バイアス電位、ガス圧力等を調整することで、イオンの基板への入射方向を制御し、得られる窒化膜のパターン形状を制御できることである。垂直形状のパターンを形成したい場合は、ガス圧力を下げ、イオンの平均自由工程を長くし、バイアス電位を上げ直進性を高めることにより、イオンが基板に対して垂直に入射され、好適な条件となる。
光露光用マスクでは、更なる微細化に対応するため、光近接効果補正用のセリフやジョグ等の更に微細な遮光体パターンの形成や、位相シフトマスク、特にレベンソンマスクが必要とされている。このような遮光体パターンのアスペクト比は高く、その製造におけるエッチング工程において、現在行われているウェットエッチング法またはドライエッチング法によりパターンを形成する方法では、そのサイズおよび加工形状、面内CDを高精度に制御を行うことは困難である。これに対して、本実施形態のエッチング方法によりマスクを作製すれば、低コストで高精度な微細パターンが容易に形成でき、また高性能位相シフトマスクを作製することができる。
なお、本実施例においては、窒化物膜として、CrN膜とTiN膜を用いたが、その他、CrとNを含む化合物、CrCN、CrCON, TiAlNにおいても同様の本発明の効果があることも実験により確認できた。また、以上の説明においては、「CrN」、「TiN」と表記したが、その組成比としては1:1の組成に限らず、その他の組成比を持つ窒化物膜に対しても同様の本発明の効果があることは明らかである。
また、本実施例は、窒化物膜の構成材料である窒素と注入された水素及びフッ素の反応が大きく寄与していることを示していることから、他の金属窒化物、窒化物半導体、窒素を含有する化合物材料に対しても同様の効果があることは明らかである。
さらに、本実施例において用いたSiO膜6は、窒化物膜のパターン形成には必ずしも必須ではなく、窒化物膜の上に直接レジストマスクを形成することでも、窒化物膜のパターニングを行うことができる。
また、本実施例において用いたSiO膜6は、SiO膜に限られず水素、フッ素イオンを十分に透過させる膜であり、剥離が容易な材料であれば良い。
また、本実施例の成膜においてスパッタ装置を用いて行ったが、CVD装置等を用いて行うことも可能である。
また、本実施例で水素、フッ素を含むガスを用いたプラズマ処理においては、ここで用いたCHF、CF+H、NH以外にも、水素およびフッ素を含むガスの系であれば可能である。また、水素と組み合わせる元素としては、フッ素以外のハロゲン元素も可能であるが、イオン半径、質量の最も小さい元素からなるフッ素ガスが好適である。
また、上述の実施例においては、プラズマ源としてICPを用いたが、平行平板型RIE(Reactive Ion Etching)装置やマグネトロンプラズマ装置、電子サイクロトロン共鳴を利用したECR型RIE装置や、ヘリコンプラズマ源を用いたプラズマ装置でも可能である。本実施例で用いたICPプラズマ源の場合、プラズマを発生させるための電源(プラズマソース)とプラズマからイオンを試料に引き込むための電源(バイアス)との2つの電源を持ち、プラズマ密度の高低と試料へのバイアス電位とが独立に制御できるため、イオンの方向性制御において好適であると言える。
また、本実施例の酸素プラズマによるエッチングにおいて、アンテナ出力を変えることにより、酸素プラズマによるCrN膜のエッチングレートを制御することが可能である。同様に、酸素プラズマにおけるアンテナ出力を変化させることで、エッチング形状を変化させることも可能である。
また、窒化膜の酸素プラズマエッチングにおいて、アンテナ出力に加え、バイアス出力を印加した場合、酸素が照射される窒化膜表面に金属酸化膜が形成され、窒化膜の酸素によるエッチングは大きく抑制される。このバイアス印加による効果を利用して、窒化膜のエッチングレートおよび形状の制御、パターン形成、欠陥修正することが可能である。
また、酸素プラズマ処理において、他にN、Cl、H等のガスを添加することにより、CrN膜のエッチングレートおよび形状の制御も可能であることは明らかである。
(第7の実施例)
まず、本発明の第7の実施例として、本発明の第2実施形態によりCr系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥修正方法について説明する。
まず、Crを遮光膜材料とするフォトマスクの欠陥修正方法について説明する。
図15は、本実施例のフォトマスクの欠陥修正方法を表す概念図である。
まず、図15(a)に表したように、Crパターン形成8Aにおいて、残留Cr膜により発生した黒欠陥部分9Aに、イオン注入法により60keVの窒素イオンビームを照射することにより、窒素イオンをCr膜中に注入し、黒欠陥部分9AをCrN膜とした。
次に、図15(b)に表したように、水素4およびフッ素4’を含むガスのプラズマを照射して、基板に水素およびフッ素のイオンの注入領域10を形成した。ここでは、アンテナ出力600W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を30秒、ICPプラズマエッチング装置により行った。
その後、図15(c)に表したように、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を照射することにより、黒欠陥部分9AであるCrN膜部分のみが選択的にエッチングされ、黒欠陥が修正された。
次に、CrNを遮光膜材料とするフォトマスクの欠陥修正方法を一例として具体的に説明する。
図16は、本発明の第2実施形態によるCrNフォトマスクの欠陥修正方法を表す概念図である。
まず、図16(a)に表したように、CrNパターン形成8Bにおいて残留CrN膜により発生した黒欠陥部分9Bに、イオン注入法により60keVの水素イオンビームを集束し、黒欠陥部分の膜中に高濃度に水素イオン4を注入した。
次に、図16(b)に表したように、水素を含まないフッ素系ガスのプラズマ照射4’により、基板へフッ素のイオンの注入を行った。ここでは、アンテナ出力600W、バイアス出力300WのSFガス(ガス圧力:0.5Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を30秒、ICPプラズマエッチング装置により行った。
次に、図16(c)に表したように、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を照射することにより、水素及びフッ素が注入されたCrN膜の黒欠陥部分9Bのみが選択的にエッチングされ、黒欠陥が修正された。
以上説明したように、Cr系膜を用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥修正において、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができることが確認された。
本実施例においても、水素とフッ素を注入したCrN膜のCr膜の酸素プラズマに対するそれぞれのエッチングレートが、大きく変化することを利用した。
また、上記の実施例におけるCrN膜の欠陥修正においても、水素を含むガスおよび酸素ガス等の各種プラズマおよびイオンビーム照射によって、CrN膜は、構成元素の組成分布、結晶構造の変化は見られず、また欠陥や転位等の照射損傷は誘起されていないことがX線光電子分光(XPS)、二次イオン質量分析(SIMS)、X線回折(XRD)、透過電子顕微鏡観察により示され、マスクとして用いる場合の光学的特性や電気的特性、機械的特性に変化が生じていないことが分かった。
図17は、本実施例の欠陥修正方法の流れを表すフローチャートである。同図については、図8に関して前述したものと同様のステップには同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
ここで、本実施例のフローチャートが図8と異なる点は、ステップS4’において、水素イオンビームに加えて、ハロゲン元素のイオンビームも照射することである。ハロゲン元素としては、フッ素を用いることが望ましい。またね水素イオンビームとハロゲン元素のイオンビームとは、同時に照射しても良いが、必ずしも同時である必要はなく、それぞれ別々に照射しても良い。
(第8の実施例)
次に、本発明の第2の実施形態において、GaN膜の微細パターンを作製した具体例について説明する。
図18は、本実施例の要部工程を表す概略工程断面図である。
まず、同図(a)に表したように、GaN膜を含む積層構造を形成した。具体的には、サファイア基板32の上に、MOCVD(metal-organic chemical vapor deposition)法によりTMG(tri-methyl gallium)とNHとを主原料ガスとして膜厚約1μmのGaN膜31を形成した。さらに、その上にスパッタリング法により、膜厚500nmのSiO膜36を成膜した。
次に、図18(b)に表したように、レジストマスク3を形成した。その工程の詳細は、図13に関して前述したものと同様である。
次に、図18(c)に表したように、水素4及びフッ素4’の注入を行った。具体的には、ICPプラズマエッチング装置において、アンテナ出力600W、バイアス出力300WのCHFガス(ガス圧力:0.6Pa、流量:100sccm)のプラズマ照射を5分間行った。これにより、マスク3の開口部のSiO2膜36がエッチングされ、その下のGaN膜31に水素4とフッ素4’の注入領域31Aが形成された。
次に、図18(d)に表したように、酸素プラズマ照射を行った。具体的には、アンテナ出力500Wの酸素プラズマ5(ガス圧力:0.7Pa、流量:100sccm)を20分照射することにより、レジストマスク3を除去するとともに、マスク3の開口部分に位置するGaN膜の注入領域31Aのエッチングが行われ、パターンが形成された。最後に、フッ酸系エッチング溶液のウェットエッチングによりSiO膜36を除去し、GaN膜31の微細パターンが得られた。
得られたGaN膜31は、所期のパターンに形成されており、本実施形態によれば、従来は必ずしも容易でなかった窒化ガリウム系半導体のパターニングも確実且つ容易に実現できることが確認された。
また、GaN膜31のエッチング後のパターンの表面と側壁を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、エッチピットは見られず、スムーズな面が形成されていることがわかった。また、エッチング後のGaN表面の組成を、オージェ電子分光法により測定した結果、GaとNの比は、処理前と全く変化していないことが確認できた。これは、GaN膜上に形成されたSiO膜36が直接プラズマ照射されることで、下地のGaN膜31へ与えるプラズマ照射損傷が抑制されたからであると考えられる。すなわち、本実施形態によれば、従来のプラズマエッチングにおいて生ずる照射損傷による電気特性、光学特性の劣化を防げることが分かった。
ここでは、GaN膜について具体例として説明したが、同様にInN、AlN、InGaN、AlGaN等のエッチングにおいても本発明を適用し、同様の効果を得ることができる。
図19は、本発明により形成される半導体装置の一例を表す概念図である。すなわち、同図は、窒化ガリウム系発光ダイオードの断面構成を表す概念である。その概略構成について説明すると以下の如くである。すなわち、発光素子100は、サファイア基板112上に積層された半導体の多層構造を有する。サファイア基板112上には、バッファ層114、n型コンタクト層116、n型クラッド層118、発光層120、p型クラッド層122およびp型コンタクト層124がこの順序で形成されている。
バッファ層114の材料は、例えばn型のGaNとすることができる。n型コンタクト層116は、n側電極134とのオーミック接触を確保するように高いキャリア濃度を有するn型の半導体層であり、その材料は、例えば、GaNとすることができる。n型クラッド層118およびp型クラッド層122は、それぞれ発光層120にキャリアを閉じこめる役割を有し、発光層よりも大きいバンドギャップを有することが必要とされる。その材料は、例えば、発光層120よりもバッドギャップの大きいAlGaNとすることができる。発光層120は、発光素子に電流として注入された電荷が再結合することにより発光を生ずる半導体層である。その材料としては、例えば、アンドープのInGaNを用いることができる。p型コンタクト層124は、p側電極とのオーミック接触を確保するように高いキャリア濃度を有するp型の半導体層であり、その材料は、例えば、GaNとすることができる。
p型コンタクト層124の上には、p側電極層126が堆積されている。
また、n型コンタクト層118の上には、n側電極層134が堆積されている。
p型コンタクト層124の上の一部分には、電流阻止層130が形成されている。電流阻止層130の上にはAuからなるボンディング・パッド132が堆積され、その一部分はp側電極126と接触している。ボンディング・パッド132には、駆動電流を素子に供給するための図示しないワイアがボンディングされる。
電流阻止層130は、Au電極32の下部で発光が生ずるのを抑制する役割を有する。すなわち、発光素子100では、発光層120で生じた発光を電極層126を透過させて上方に取り出すようにされている。しかし、ボンディング・パッド132では電極の厚さが厚いために光を透過させることができない。そこで、電流阻止層130を設けることにより、ボンディング・パッド132の下に駆動電流が注入されないようにして、無駄な発光を抑制するようにしている。
また、n側電極層134の上にもボンディング・パッド132が積層されている。ボンディング・パッド132は、Auを厚く堆積することにより形成することができる。さらに、ボンディング・パッド132以外の表面部分は、酸化シリコン層145により覆われている。
以上説明した発光素子100は、リードフレームや実装基板などの図示しないマウント部材に対して、基板112の裏面側が接着され、ボンディング・パッド132にそれぞれワイアがボンディングされて、駆動電流が供給される。
以上説明した発光ダイオードを形成するにあたっては、まず、基板112の上に、半導体層114〜124を順次成長させたウェーハを形成し、しかる後に、n側電極134を形成するために、このウェーハをパターニングしてn型コンタクト層116を部分的に露出させる必要がある。このパターニング工程において、本発明を用いることができる。すなわち、本発明の第8実施例として前述したような方法により、窒化物半導体からなるウェーハをパターニングして、n型コンタクト層116を部分的に露出させることができる。
本発明の一実施形態によれば、このパターニング工程において、各半導体層に損傷を与える心配もなく、確実且つ容易に所定のパターニング形状を実現することができる。
なお、図19に例示した構造は、本発明により得られる半導体装置としてはほんの一例に過ぎず、その他にも、窒化物半導体を用いた発光ダイオードや半導体レーザなどの各種の発光素子、受光素子、光変調素子、あるいは、トランジスタやダイオードなどの各種の電子デバイス、さらには、これらを適宜組み合わせた集積回路も同様に形成することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、上述した実施例においては、フォトマスクの作製について多く例示したが、本発明は、光リソグラフィ技術に限ることなく、半導体配線技術、X線、電子線を露光源に利用したマスクやパターン転写技術にも適用できることはいうまでもない。
さらに、金属化合物層のパターンを有する半導体デバイスや光学素子、あるいはマイクロマシーン、画像表示装置などの各種の素子について、本発明を同様に適用し、同様の効果を得ることができる。
以上詳述したように、本発明の一実施形態によれば、クロム(Cr)などの金属の窒素を含む化合物層を主成分とする薄膜のエッチングにおいて、Hイオン効果を用いた酸素プラズマによるエッチング法を用いたとき、反応生成物の揮発性が高いケミカルエッチングによりエッチングされるため、従来の塩素系ガスを用いたエッチング法に比べ、マイクロローディング効果は低減され、高精度な光近接補正(OPC)マスクやレベンソンマスク等を作製できる。
また、本発明の一実施形態によれば、従来のドライエッチング方法で用いてきた塩素系ガスに代わり、水素を含むガスおよび酸素ガスでエッチング可能となるため、簡便且つ安全に行える微細パターン形成方法であると言える。
さらに、本発明の一実施形態によれば、クロムやその化合物層などを用いたフォトマスクやレチクルあるいは各種回路基板の欠陥修正において、パターン欠陥部分以外に損傷を与えず、高精度の修正が行うことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、水素とともにフッ素などのハロゲン元素も注入することにより、さらに確実且つ容易にパターンの形成を実行することができる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、簡便且つ低コストで窒素を含む金属化合物層の露光マスクおよび各種微細パターンを製造することが可能となる。同時に低コストの露光マスクを使用することにより、転写露光工程を低コスト化でき、廉価な半導体装置あるいは光学素子を供給することが可能となり、産業上のメリットは多大である。
本実施形態の基本概念を表す工程断面図である。 本実施形態の第2実施例の形成方法を表す工程断面図である。 本実施形態の第3実施例の微細パターンの製造工程を表す工程断面図である。 本実施形態の第3実施例により得られた超微細パターンを走査型電子顕微鏡で観察した拡大像である。 Crを遮光膜材料とするフォトマスクの欠陥を修正する方法を表す概念図である。 CrNxを遮光膜材料とするフォトマスクの欠陥を修正する方法を表す概念図である。 本実施形態の第4実施例の欠陥修正方法を実行するための欠陥修正装置を表す概念図である。 本実施形態の欠陥修正装置におけるプロセスフローを例示するフローチャートである。 半導体デバイスの製造工程を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の基本概念を表す工程断面図である。 本発明の第6実施例で用いたCrN微細パターンの形成の要部工程を表す概略工程断面図である。 第6実施例のプロセスA及びBにおけるパターンを走査型電子顕微鏡で観察した拡大像である。 本発明の第6実施例で用いたTiN微細パターンの形成の要部工程を表す概略工程断面図である。 本発明の第6実施例において得られたXPS分析結果を表すグラフ図である。 本発明の第7実施例のフォトマスクの欠陥修正方法を表す概念図である。 本発明の第2実施形態によるCrNフォトマスクの欠陥修正方法を表す概念図である。 本発明の第7実施例の欠陥修正方法の流れを表すフローチャートである。 本発明の第8実施例の要部工程を表す概略工程断面図である。 本発明により形成される半導体装置の一例を表す概念図である。
符号の説明
1 CrNx膜
1A 水素イオンが注入されたCrNx或はCrON膜
2 露光光に対して透過性の高い基板(石英基板)
3 レジスト
4 水素を含むガスによるプラズマ
5 酸素ガスによるプラズマ
5A 六弗化炭素/酸素混合ガスによるプラズマ
6 SiO
7 位相差π[rad]を与える深さ
8A、8B マスクパターン
9A、9B 黒欠陥
10 窒素および水素イオンビーム照射部分
11 水素イオンビーム照射部分
21 TiN膜
22 基板
31 GaN膜
32 サファイア基板
36 SiO
112 サファイア基板
114 バッファ層
116 n型コンタクト層
118 n型クラッド層
120 発光層
122 p型クラッド層
124 p型コンタクト層

Claims (5)

  1. パターンを修正する方法であって、
    前記パターンのうちで除去すべき部分に窒素と水素とを含有させる工程と、
    前記パターンを励起された酸素を含む雰囲気に晒すことにより、前記除去すべき部分をエッチングする工程と、
    を備え、前記水素は、イオン注入またはレーザドーピングによって前記除去すべき部分に導入され、前記雰囲気は、励起された酸素を含有したプラズマを含むことを特徴とするパターンの修正方法。
  2. 前記パターンは、金属、半導体、及び化合物からなる群から選択された少なくとも一つからなることを特徴とする請求項1記載のパターンの修正方法。
  3. 前記窒素は、前記除去すべき部分に水素と窒素とを含有させる前に前記パターンに含まれていることを特徴とする請求項1または2記載のパターンの修正方法。
  4. フッ素は、前記除去すべき部分に水素と窒素とを含有させる前に前記パターンに含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のパターンの修正方法。
  5. 前記パターンは、クロム(Cr)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)及びボロン(B)からなる群から選択された少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のパターンの修正方法。
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