JP2006317935A - プロジェクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 発光素子アレイ部2は、赤色LEDチップ,緑色LEDチップ,青色LEDチップからなる複数のLEDランプを備える。赤色LEDチップ,緑色LEDチップおよび青色LEDチップが時系列的に発光したR,G,Bの3原色光Lr,Lg,Lbは、整形光学系3によって平行光に整形され、ダイクロイックミラー4で反射した後、2次元マイクロ偏向ミラーアレイ50に入射し、2次元マイクロ偏向ミラーアレイ50によって各色の画像信号Sr,Sg,Sbに応じて時系列的に空間変調が施され、投影光学系7によってスクリーン6に拡大投影される。
【選択図】図1
Description
光源としてキセノンランプやハロゲンランプ、メタルハライドランプが使用されているため、光源の寿命が短い上にオンオフ変調ができないので連続点灯をすることになる。また、上記のように時分割でR,G,B光の変調を行うため、R,G,B光は、それぞれ他の色光を変調している間はフィルター105r,105g,105bでカットされる。このため、光利用効率はその分低下し、3つのマイクロ偏向ミラーアレイを用いてR,G,B光を個別に変調する方式に比べて約1/3に減少する。一方、プロジェクタ装置に使用されるハロゲンランプやキセノンランプ等の光源は放電のための数センチ大のガラス球内に封じ込められており、リフレクタのサイズはそれに制限されてあまり小さくできないため、この出力光を10〜20mmサイズの平行光に整形した時の集光効率は低く、50%以下である。また、偏向ミラーにはアルミが使用でき、反射率は90%であるが、他の光学系でのけられや吸収を考慮すると、総合の光利用効率は10%と小さくなる。また、メタルハライドランンプの場合、R色のスペクトルの光強度は弱いため、カラーバランスを良くしようとすると、他のG色,B色のスペクトルの光強度を減じなければならず、さらに利用効率は低下する。現在開発されている単板型のマイクロ偏向ミラーアレイを用いたプロジェクタ装置の投影光束は、光源電気入力300Wとしてもせいぜい300lm程度であり、発光効率が悪い。
光利用効率が悪いことから、メタルハライドランンプのように高輝度の光源を使用しなければならず、そのために消費電力が300Wと大きくなり、電源部の大型化に伴い、プロジェクタ装置も大型になる。
光源としてキセノンランプやハロゲンランプ、メタルハライドランプが使用されているため、光源の寿命が短い上にオンオフ変調ができないので連続点灯をすることになることから、頻繁なランプ交換が必要となる。例えば、メタルハライドランプの場合では、中心強度が50%低下するまでの時間で評価して1000時間である(照明学会誌、第77巻、第12号、P.748、平成5年)。これは8時間/日の使用頻度で4か月程度の寿命となり、頻繁なランプ交換が必要となる。しかし、ランプ表面は高温となるため、わずかでも汚れがあるとランプが爆発する危険がある、ランプに位置ずれがあると集光効率が下がったり、画質が低下する等の問題があり、素人によるランプ交換は難しく、専門の技術者が取り替えている状況である(たとえば1000万台普及したとすると、1日に10万件のランプ交換が発生し、1万人以上の技術者が必要となる)。
回転フィルター板105の透過光のうち表示に利用されない光はフィルター105r,105g,105bに吸収され、このときの熱でフィルター105r,105g,105bや装置100内が加熱され、装置の信頼性を低下させる、空冷用のファンが必要となる等の問題がある。
(イ) 光利用効率が向上し、明るい表示画面が得られる。
R,G,Bの各色別の光源を用いているので、色分離が不要となり、色分離時の光損失を避けることができる。また、指向性良く集光できるため、投影光学系7の投影効率を85%以上に高くできる。この結果、この装置1の光学系における光透過効率は、発光素子アレイ部2および整形光学系3では90%、2次元マイクロ偏向ミラーアレイ50の反射率は90%、投影光学系7では85%であるので、総合の光利用効率は約70%と従来の約7倍に向上した。また、R,G,BのLEDチップ220R,220G,220Bの出力光の波長、色度座標、およびパルス光出力が、それぞれ650nm:(0.7、0.28):1.2lm、520nm:(0.17、0.7):5lm、450nm:(0.13、0.075):1lmであるので、合成白色光の色度座標は(0.34、0.35)でほぼ標準の白色となり、全LEDランプ22で約720lm、投影光束である画像信号光5r,5g,5bとして500lmの明るさが得られた。
LEDチップ(220)1個当たりの消費電力は、R,G,Bそれぞれ120mW、165mW、210mW(電流は各60mA)、各LEDチップ220R,220G,220Bの点灯デュティ比を27%とすることにより、全消費電力は30W以下と従来の1/10になった。LEDチップ(220)1個当たりの動作電圧は2〜3.6Vであり、LEDアレイ20の動作電圧と電流を扱い易い値(<100V、<1A)に抑えるために、LEDアレイ20中のLEDチップ220を行単位を直列に配線し、かつ、各行を並列に配線しているので、LEDチップ220の動作電圧と電流は、それぞれ40〜80V、0.5Aとなった。また、各LEDチップ220は、水平ブランキング(NTSC信号では約13%)と垂直ブランキング(8%)の期間は消灯した。これにより、約2割の電力と発熱量の低減が図られ、LEDアレイ20の全消費電力を更に抑えることができる。また、単一のLEDアレイ20と単一の空間光変調器を用いているので、プロジェクタ装置の小型化が図れる。
光源であるLEDランプ22の寿命は1万時間以上と、ハロゲンランプ等の10倍以上であるため、光源の大幅な長寿命化が図れ、8時間/日程度の使用頻度で4年近く継続して使用可能になる。
LEDランプ22の価格は10〜数十円/個であり、LEDアレイ20全体では数千円〜1万円と若干従来の光源(千数百円)に比べて割高となるが、この間まったくランプの交換が要らないこと、消費電力が1/10であることや安全性などを考慮すれば、光源のコストが1桁高くても十分見合うものである。
2 発光素子アレイ部
3 整形光学系
4 ダイクロイックミラー
5 空間光変調部
5 r,5g,5b 画像信号光
6 スクリーン
7 投影光学系
8 発光素子アレイ部ドライバー
9 空間光変調部ドライバー
10 制御部
20 LEDアレイ
21 マスク
21a 開口部
22 LEDランプ
22a 光量分布
22b 出力光
23 基板
30 マイクロレンズアレイ
30a マイクロレンズ
30b,33a 平行光
31 凸レンズ
32 凹レンズ
33 縮小光学器
50 2次元マイクロ偏向ミラーアレイ
51 ストッパー
52 マイクロ偏向ミラー
53 半導体基板
54 ピボット
220R 赤色LEDチップ
220G 緑色LEDチップ
220B 青色LEDチップ
221 金属基板
222 エポキシ樹脂
223 電極
D1 距離
Lr 赤色光
Lg 緑色光
Lb 青色光
Sr,Sg,Sb 画像信号
W 開口数
θ 広がり角
Claims (8)
- 発光色の異なる複数の発光ダイオードからなる複数の発光体と、
前記複数の発光ダイオードを前記発光色毎に順次発光させて複数の出力光を時系列的に出射させる第1の駆動手段と、
前記複数の発光体から出射された前記複数の出力光を平行光に整形する整形光学系と、
2次元光偏向ミラーアレイと、
前記発光色に対応する画像信号に基づいて前記2次元光偏向ミラーアレイを駆動させ、前記整形光学系からの前記平行光を時系列的に偏向反射して出力する第2の駆動手段と、
前記第1の駆動手段は、前記複数の発光体の前記複数の発光ダイオードを、前記発光ダイオードからの出力光を前記2次元光偏向ミラーアレイにより偏向反射する期間に点灯させ、発光色が次の発光色に切り替わる期間に消灯させることを特徴とするプロジェクタ装置。 - 前記発光体は、前記発光色が赤色、緑色および青色の3つの前記半導体素子からなる構成の請求項1記載のプロジェクタ装置。
- 前記複数の発光体は、1次元あるいは2次元に配列された構成の請求項1記載のプロジェクタ装置。
- 2次元に配列された前記複数の発光体は、縦横比を前記スクリーンに投影される画面の縦横比と同程度とした構成の請求項3記載のプロジェクタ装置。
- 2次元に配列された前記複数の発光体の前記複数の半導体発光素子は、行単位で直列に接続され、かつ、各行が並列に接続された構成の請求項3記載のプロジェクタ装置。
- 前記整形光学系は、前記複数の発光体の前記出力光を均一な光強度分布を有する前記平行光に整形する構成の請求項1記載のプロジェクタ装置。
- 前記整形光学系は、前記複数の発光体の前面に前記複数の発光体に対向するように配置され、前記複数の発光体から出射された前記複数の出力光を前記平行光に整形する複数のマイクロレンズによって構成される請求項1記載のプロジェクタ装置。
- 前記整形光学系は、主として2つのレンズにより前記複数の発光体から出射された前記複数の出力光を拡大あるいは縮小して前記平行光に整形する構成の請求項1記載のプロジェクタ装置。
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