JP2006317862A - 平版印刷版原版 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐傷性及び形成された画像のディスクリミネーションに優れたダイレクト製版用の平版印刷版原版を提供する。
【解決手段】
支持体上に、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂、赤外線吸収剤、及びイオン性化合物を含み、赤外線レーザ露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するポジ型記録層と、前記ポジ型記録層を保護する保護層と、を順次積層してなる平板印刷用原版であって、前記保護層が少なくとも1種類のイオン性化合物を含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は平版印刷版原版に関するものであり、特にコンピュータ等のデジタル信号から直接製版できる、いわゆるダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版に関する。
近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に近赤外から赤外に発光領域を持つ固体レーザ・半導体レーザは高出力かつ小型の物が容易に入手できる様になっている。コンピュータ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源として、これらのレーザは非常に有用である。
赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版は、アルカリ水溶液可溶性のバインダー樹脂と、光を吸収し熱を発生する赤外線吸収染料(IR染料)等とを必須成分とし、IR染料等が、非露光部(画像部)では、バインダー樹脂との相互作用によりバインダー樹脂の溶解性を実質的に低下させる溶解阻止剤として働き、露光部(非画像部)では、発生した熱によりIR染料等とバインダー樹脂との相互作用が弱まりアルカリ現像液に溶解して平版印刷版を形成する。
しかしながら、このような赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版材料では、様々な使用条件における非露光部(画像部)の現像液に対する耐溶解性と、露光部(非画像部)の溶解性との間の差が未だ十分とは言えず、使用条件の変動による現像過剰や現像不良が起きやすいという問題があった。また、取扱い時に表面に触れる等によりわずかに表面状態が変動した場合にも、現像時に非露光部(画像部)が溶解してキズ跡状となり、耐刷の劣化や着肉性不良を引き起こすという問題があった。
このような問題は、赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版材料とUV露光により製版するポジ型平版印刷版材料との製版メカニズムの本質的な相違に由来する。すなわち、UV露光により製版するポジ型平版印刷版材料では、アルカリ水溶液可溶性のバインダー樹脂と、オニウム塩やキノンジアジド化合物類とを必須成分とするが、このオニウム塩やキノンジアジド化合物類は、非露光部(画像部)でバインダー樹脂との相互作用により溶解阻止剤として働くだけでなく、露光部(非画像部)では、光によって分解して酸を発生し、溶解促進剤として働くという二つの役割を果たすものである。
これに対し、赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版材料におけるIR染料等は、非露光部(画像部)の溶解阻止剤として働くのみで、露光部(非画像部)の溶解を促進するものではない。従って、赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版材料において、非露光部と露光部との溶解性の差を出すためには、バインダー樹脂として、あらかじめアルカリ現像液に対する溶解性の高いものを使用せざるを得ず、現像前の状態が不安定なものとなるのである。
以上の問題を解決するため種々の提案がなされている。例えば、画像のディスクリミネーションの改良をするため膜中の赤外吸収剤を偏在化させる方法が提案されているが(例えば、特許文献1参照。)、これによりディスクミリネーションの改良は見られるものの、記録層表面における耐傷性の問題を解決するには至っていない。また、スルホンアミド系のアクリル樹脂を含む下層と、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂及び光熱変換剤を含み露光によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が増大する上層と、からなる記録層を設けた平版印刷版原版が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この平版印刷版原版は、露光領域において記録層が除去されると、アルカリ可溶性に優れた下層が露出することになり、アルカリ現像液により、所望されない残膜などが速やかに除去されるという効果や、該下層が断熱層として機能し、支持体への熱拡散が効果的に抑制されるという効果を奏するものである。また、さらに、下層にポリマーをブレンドして耐薬品性を持たせる方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、これら重層構造を形成するためには、両層に用いる樹脂として互いに特性の異なるものを選択せざるを得ず、これらの相互作用性が低下するという問題、或いは、下層の現像性が良好であることに起因して、現像時において画像部における下層部の両端部に所望されない溶解が生じて耐刷性や画像再現性に影響を及ぼすという懸念があり、重層構造の利点を十分に生かすためには、なお改良の余地があった。
特開2001−281856公報 特開平11−218914号公報 国際公開第01/46318号パンフレット
本発明の目的は、耐傷性及び形成された画像のディスクリミネーションに優れたダイレクト製版用の平版印刷版原版を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、保護層に、イオン性化合物を含有させることで、上記目的が達成されることを見いだし、本発明を解決するに至った。
即ち、本発明は、支持体上に、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂、赤外線吸収剤、及びイオン性化合物を含み、赤外線レーザ露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するポジ型記録層と、ポジ型記録層を保護する保護層と、を順次積層してなる平板印刷用原版であって、保護層が少なくとも1種類のイオン性化合物を含有することを特徴とする。
なお、本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、前記ポジ型記録層及び保護層以外にも、所望により他の層、例えば、下塗層、バックコート層、及び中間層等を本発明の効果を損なわない限りにおいて設けることができる。
また、本発明の平版印刷版原版においては、記録層のアルカリ水に対する可溶性の変化を利用する方式を用いているため、ポジ型記録層に用いる樹脂としては、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の樹脂を含有することが好ましい態様である。
本発明の作用は明確ではないが、支持体上に積層された、樹脂、赤外吸収剤、及びイオン性化合物を含むポジ型記録層の上に、イオン性化合物を含有させた保護層を積層させると、保護層中で水溶性バインダーとの相溶性が低いイオン性化合物は下方に偏在し、ポジ型記録層との境界側に多く含まれることになる。このように、ポジ型記録層の表面にイオン性化合物が偏在すると、アルカリ可溶性樹脂との間に強い相互作用が形成され、アルカリ現像液の画像部への浸透性を抑え、画像部のアルカリ現像液可溶性を低下させることができるので、画像部の耐アルカリ性を向上させることができる。一方、このような相互作用は、熱で容易に解除されるため、露光部は本来の優れたアルカリ現像性を示し、速やかに溶解する。
なお、イオン性化合物としてスルホニウム塩を用いると、スルホニウム塩は熱分解性に優れ、且つその分解反応は可逆的であるため、赤外線レーザ露光領域では、スルホニウム塩に起因する耐現像性が分解により速やかに消失して、現像性が向上すると共に、このスルホニウム塩分解による耐現像性機能の消失は非可逆的であるため、露光後の経時による現像性の低下も改善されるものと考えられる。
本発明においては、ポジ型記録層の上に、イオン性化合物を含有させた保護層を積層させることにより、ポジ型記録層の露光部の溶解性を低下させることなく未露光部(画像部)におけるアルカリ水溶液浸透性が効果的に抑制されることで画像部のアルカリ水溶液でのダメージを抑えることができ、画像のディスクリミネーションに優れたシャープな画像を形成することができる。この特性は、特に、画像面積の狭い高精細画像において顕著であり、従って、本発明の平版印刷版原版は、近年のCTP化に伴い使用が増加しているFMスクリーンなどの高精細画像に特に有用であり、従って、市販のFMスクリーン、例えば、Staccato(商品名:Creo社製)、FAIRDOT、Randot(商品名:大日本スクリーン社製)、Co−Reスクリーン(商品名:富士写真フイルム製)などによる画像形成に好適に用いることができる。
本発明によれば、ポジ型記録層に保護層を積層させたので、耐傷性に優れた平版印刷版原版を提供することができると共に、保護層に少なくとも1つのイオン性化合物を含有するので、ポジ型記録層表面に保護層のイオン性化合物を偏在させることができ、記録されたときの画像部の耐アルカリ性を向上させることができるとともに、形成された画像のディスクリミネーションに優れた平版印刷版原版を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂、赤外線吸収剤、及びイオン性化合物を含み、赤外線レーザ露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するポジ型記録層と、前記ポジ型記録層を保護するための保護層とを積層させ、該保護層に少なくとも1種類のイオン性化合物を含有することを特徴としている。
以下、本発明の平版印刷版原版の構成要素について順次、詳細に説明する。まず、ポジ型記録層について説明する。ポジ型記録層は、水不溶性且つアルカリ水溶性の高分子化合物及びそのアルカリ可溶性を抑制する化合物を含み、赤外線レーザ露光により溶解抑制能が解消し、アルカリ現像液に対する可溶性が増大することで画像形成する。
なお、本発明書では、ポジ型記録層は、単層構造であるものとして説明するが、重層構造であってもよい。
なお、本発明書では、ポジ型記録層を、適宜「記録層」と称する。
[アルカリ可溶性高分子]
本発明において、ポジ型記録層に使用される樹脂としての水不溶性且つアルカリ水溶性の高分子化合物(以下、適宜、アルカリ可溶性高分子と称する)とは、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれらの混合物を包含する。従って、本発明に係るポジ型記録層は、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものである。
本発明におけるポジ型記録層に使用されるアルカリ可溶性高分子は、従来公知のものであれば特に制限はないが、(1)フェノール性水酸基、(2)スルホンアミド基、(3)活性イミド基のいずれかの官能基を分子内に有する高分子化合物であることが好ましい。例えば以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
(1)フェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,又はm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂等のノボラック樹脂やピロガロールアセトン樹脂が挙げられる。フェノール性水酸基を有する高分子化合物としてはこの他に、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を用いることが好ましい。側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する重合性モノマーとしては、フェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はヒドロキシスチレン等が挙げられる。具体的には、N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート等を好適に使用することができる。更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体を併用してもよい。
(2)スルホンアミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物としては、スルホンアミド基を有する重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。スルホンアミド基を有する重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−NH−SO2−と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙げられる。その中でも、アクリロイル基、アリル基、又はビニロキシ基と、置換或いはモノ置換アミノスルホニル基又は置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。
(3)活性イミド基を有するアルカリ可溶性高分子化合物は、活性イミド基を分子内に有するものが好ましく、この高分子化合物としては、1分子中に活性イミド基と重合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物が挙げられる。
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
更に、本発明のポジ型記録層に使用する樹脂としてのアルカリ可溶性高分子化合物としては、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうちの2種以上を重合させた高分子化合物、或いはこれら2種以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化合物を使用することが好ましい。フェノール性水酸基を有する重合性モノマーに、スルホンアミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、これら成分の配合重量比は50:50から5:95の範囲にあることが好ましく、40:60から10:90の範囲にあることが特に好ましい。
本発明において、アルカリ可溶性高分子が前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと、他の重合性モノマーとの共重合体である場合には、アルカリ可溶性を付与するモノマーは10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。共重合成分が10モル%より少ないと、アルカリ可溶性が不十分となりやすく、現像ラチチュードの向上効果が十分達成されないことがある。
前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させるモノマー成分としては、下記(m1)〜(m12)に挙げる化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
(m1)2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(m2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、等のアルキルアクリレート。
(m3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート。
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(m5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(m6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(m7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(m9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(m10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(m11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(m12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
アルカリ水可溶性高分子化合物としては、赤外線レーザー等による露光での画像形成性に優れる点で、フェノール性水酸基を有することが好ましく、また、フェノール性水酸基を有するアルカリ水可溶性高分子化合物としては、更に、米国特許第4,123,279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮重合体が挙げられる。
アルカリ水可溶性高分子化合物の共重合の方法としては、従来知られている、グラフト共重合法、ブロック共重合法、ランダム共重合法等を用いることができる。
また、記録層で用いられるアルカリ可溶性高分子としては、未露光部では強い水素結合性を生起し、露光部においては、一部の水素結合が容易に解除される点においてフェノール性水酸基を有する樹脂が望ましい。更に好ましくはノボラック樹脂である。重量平均分子量が500〜20,000であり、数平均分子量が200〜10,000のものが好ましい。
[赤外線吸収剤]
本発明のポジ型記録層には、光熱変換機能を発現する構成成分である赤外線吸収剤を含有する。この赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有しており、レーザ走査により相互作用の解除、現像インヒビターの分解、酸の発生等が起こり、現像液に対する溶解性が大きく増加する。また、この赤外線吸収剤自体が、アルカリ可溶性樹脂と相互作用を形成し、アルカリ可溶性を抑制させる場合もある。
本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1200nmの赤外線を有効に吸収する染料又は顔料である。好ましくは、波長760nmから1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。
以下に、本発明の平版印刷版原版に好適に使用できる赤外線吸収剤について詳述する。
染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号に開示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。
また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満のときは分散物の記録層塗布液中での安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると記録層の均一性の点で好ましくない。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
このようなネガ型の記録層の場合、赤外線吸収剤は染料であることが好ましく、特に好ましい染料として、特開平11−291652号公報の段落番号[0018]ないし[0034]に記載のオニウム塩構造を有する赤外線吸収剤が挙げられる。
本発明の平版印刷版原版はポジ型の記録層を有するため、特定の官能基を有するバインダーポリマーとの相互作用によりポジ作用(未露光部はアルカリ現像液に対する溶解が抑制され、露光部ではその溶解抑制作用が解除される。)を生じさせる赤外線吸収剤を用いることが好ましく、その点でオニウム塩型構造を有するものが特に好ましい。具体的には、前記した赤外線吸収剤のうち、特にシアニン色素、ピリリウム塩が好ましい。シアニン色素、ピリリウム塩の詳細については前述の通りである。
さらに、特願平10−237634号に記載のアニオン性赤外線吸収剤も好適に使用することができる。このアニオン性赤外線吸収剤は、実質的に赤外線を吸収する色素の母核にカチオン構造が無く、アニオン構造を有するものを指す。
例えば、(a−1)アニオン性金属錯体、(a−2)アニオン性フタロシアニンが挙げられる。
ここで、(a−1)アニオン性金属錯体とは、実質的に光を吸収する錯体部の中心金属および配位子全体でアニオンとなるものを指す。
(a−2)アニオン性フタロシアニンは、フタロシアニン骨格に、置換基としてスルホン酸、カルボン酸、ホスホン酸基等のアニオン基が結合し、全体としてアニオンとなっているものを指す。
さらに特願平10−237634号の[0014]ないし[0105]に記載の[Ga-−M−Gb]mm+で示されるアニオン性赤外線吸収剤〔Ga - はアニオン性置換基を表し、Gb は中性の置換基を表す。Xm+は、プロトンを含む1〜m価のカチオンを表し、mは1ないし6の整数を表す。〕を挙げることができる。
ポジ型記録層に用いられる赤外線吸収剤としては、染料であることが好ましく、好適な例として、特開平11−291652号公報の段落番号[0018]ないし[0034]に記載のオニウム塩構造を有する赤外線吸収剤が挙げられる。
本発明に係るポジ型の記録層には、さらに感度および現像ラチチュードを向上させる目的で、上記のシアニン色素、ピリリウム塩、アニオン系色素などの溶解抑制能を発現する赤外線吸収剤と、それ以外の染料または顔料等を併用することもできる。
本発明において、赤外線吸収剤は、記録層の全固形分に対し、画像形成性、非画像部の汚れ発生抑制の観点から、0.01〜50重量%添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは0.5〜15重量%である。
赤外線吸収剤はマトリックス相、分散相のいずれに含まれていてもよく、双方に含まれていてもよいが、前記の如き分散相を構成するラテックスに開始剤や赤外線吸収剤等の所望の成分を含有させる際には、ラテックス粒子形成時に原料とともに添加してもよく、またラテックス形成後に導入しても良い。
ラテックス形成後に導入する方法としては、水系に分散したラテックス中に、導入する開始剤、色系、架橋剤など所望の成分を有機溶剤に溶解させて分散媒に添加する方法が挙げられる。
本発明の平版印刷版原版の記録層が赤外線レーザ照射装置との関連においてアブレーションを起こさないものであることを要するのは先に述べた通りであるが、このアブレーション防止の観点から、記録層を構成するバインダーである高分子材料としては、熱エネルギーの付与により、アルカリ水即ち、アルカリ現像液に対する可溶性が変化するものであればいずれも用いることができるが、入手の容易性、アブレーションの起こり難さの観点からは、水に不溶であり、且つ、アルカリ水に可溶な高分子を用いることが好ましい。
また、アブレーションの起こり難さの指標として高分子の天井温度、即ち、ビニル化合物などの重合反応において重合反応と解重合反応との速度が等しくなる温度、が高いものを選択することが挙げられるが、簡易には、高分子の分解温度を指標として選択することができる。本発明においては、記録層を構成する高分子は、分解温度が150℃以上のものが好ましく、さらには、分解温度200℃以上のものが好ましい。分解温度が150℃未満であるとアブレーション発生の可能性が高まり好ましくない。記録層に含まれる高分子化合物以外の成分も分解温度が150℃以上であることが好ましいが、添加量が少ないものについては、実質上問題にならない範囲で、分解温度が150℃未満の成分も用いることができる。
[イオン性化合物]
本発明において、イオン性化合物とは、アニオン性化合物とカチオン性化合物が対になって存在する化合物を意味する。本発明に使用されるイオン性化合物は、好ましくはオニウム塩化合物であり、中でもスルホニウム塩であることが好ましい。具体的には、オニウム塩としてはアンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げる事ができる。
本発明に用いうるスルホニウム塩としては、下記一般式(II)で表されるスルホニウム塩が挙げられる。
Figure 2006317862
式(II)中、R21、R22及びR23は、それぞれ同じでも異なっていても良く、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、または炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。
(Z21-は強酸残基を示す。そのような強酸残基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、スルホン酸化合物、カルボン酸化合物、無機酸化合物等の残基が挙げられる。このような化合物は、pKa<5であることが好ましい。適当な無機強酸残基は、ハロゲン化物アニオン、HSO4 -、及びハロゲン含有錯アニオン、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアーセネート、およびヘキサフルオロアンチモネートである。好ましくは、フッ素原子を含む無機酸化合物が挙げられる。フッ素原子を含む無機酸化合物の具体例としては、例えば、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロアルミン酸、テトラフルオロ鉄酸、テトラフルオロガリウム酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロケイ素酸、ヘキサフルオロニッケル酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコン酸等が挙げられ、中でも、ヘキサンルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸等が好ましい。
上記(Z21-で表される残基を構成するスルホン酸化合物の具体例としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ウンデカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、トリデカンスルホン酸、テトラデカンスルホン酸、ペンタデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ヘプタデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸、ノナデカンスルホン酸、イコサンスルホン酸、ヘンイコサンスルホン酸、ドコサンスルホン酸、トリコサンスルホン酸、テトラコンサンスルホン酸等のアルキルスルホン酸、例えば、フルオロメタンスルホン酸、ジフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、クロロメタンスルホン酸、ジクロロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、ブロモメタンスルホン酸、ジブロモメタンスルホン酸、トリブロモメタンスルホン酸、ヨードメタンスルホン酸、ジヨードメタンスルホン酸、トリヨードメタンスルホン酸、フルオロエタンスルホン酸、ジフルオロエタンスルホン酸、トリフルオロエタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、クロロエタンスルホン酸、ジクロロエタンスルホン酸、トリクロロエタンスルホン酸、ペンタクロロエタンスルホン酸、トリブロモエタンスルホン酸、ペンタブロモエタンスルホン酸、トリヨードエタンスルホン酸、ぺンタヨードエタンスルホン酸、フルオロプロパンスルホン酸、トリフルオロプロパンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、クロロプロパンスルホン酸、トリクロロプロパンスルホン酸、ヘプタクロロプロパンスルホン酸、ブロモプロパンスルホン酸、トリブロモプロパンスルホン酸、ヘプタブロモプロパンスルホン酸、トリヨードプロパンスルホン酸、ヘプタヨードプロパンスルホン酸、トリフルオロブタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、トリクロロブタンスルホン酸、ノナクロロブタンスルホン酸、トリブロモブタンスルホン酸、ノナブロモブタンスルホン酸、トリヨードブタンスルホン酸、ノナヨードブタンスルホン酸、
トリフルオロペンタンスルホン酸、パーフルオロペンタンスルホン酸、トリクロロペンタンスルホン酸、パークロロペンタンスルホン酸、トリブロモペンタンスルホン酸、パーブロモペンタンスルホン酸、トリヨードペンタンスルホン酸、パーヨードペンタンスルホン酸、トリフルオロヘキサンスルホン酸、パーフルオロヘキサンスルホン酸、トリクロロヘキサンスルホン酸、パークロロヘキサンスルホン酸、パーブロモヘキサンスルホン酸、パーヨードヘキサンスルホン酸、トリフルオロヘプタンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸、トリクロロヘプタンスルホン酸、パークロロヘプタンスルホン酸、パーブロモヘプタンスルホン酸、パーヨードヘプタンスルホン酸、トリフルオロオクタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸、トリクロロオクタンスルホン酸、パークロロオクタンスルホン酸、パーブロモオクタンスルホン酸、パーヨードオクタンスルホン酸、トリフルオロノナンスルホン酸、パーフルオロノナンスルホン酸、トリクロロノナンスルホン酸、パークロロノナンスルホン酸、パーブロモノテンスルホン酸、パーヨードノナンスルホン酸、トリフルオロデカンスルホン酸、パーフルオロデカンスルホン酸、トリクロロデカンスルホン酸、パークロロデカンスルホン酸、パーブロモデカンスルホン酸、パーヨードデカンスルホン酸、トリフルオロウンデカンスルホン酸、パーフルオロウンデカンスルホン酸、トリクロロウンデカンスルホン酸、パークロロウンデカンスルホン酸、パーブロモウンデカンスルホン酸、パーヨードウンデカンスルホン酸、トリフルオロドデカンスルホン酸、パーフルオロドデカンスルホン酸、トリクロロドデカンスルホン酸、パークロロドデカンスルホン酸、パーブロモドデカンスルホン酸、パーヨードドデカンスルホン酸、
トリフルオロトリデカンスルホン酸、パーフルオロトリデカンスルホン酸、トリクロロトリデカンスルホン酸、パークロロトリデカンスルホン酸、パーブロモトリデカンスルホン酸、パーヨードトリデカンスルホン酸、
トリフルオロテトラデカンスルホン酸、パーフルオロテトラデカンスルホン酸、トリクロロテトラデカンスルホン酸、パークロロテトラデカンスルホン酸、パーブロモテトラデカンスルホン酸、パーヨードテトラデカンスルホン酸、トリフルオロペンタデカンスルホン酸、パーフルオロペンタデカンスルホン酸、トリクロロペンタデカンスルホン酸、パークロロペンタデカンスルホン酸、パーブロモペンタデカンスルホン酸、パーヨードペンタデカンスルホン酸、パーフルオロヘキサデカンスルホン酸、パークロロヘキサデカンスルホン酸、パーブロモヘキサデカンスルホン酸、パーヨードヘキサデカンスルホン酸、パーフルオロヘプタデカンスルホン酸、パークロロヘプタデカンスルホン酸、パーブロモヘプタデカンスルホン酸、パーヨードヘプタデカンスルホン酸、パーフルオロオクタデカンスルホン酸、パークロロオクタデカンスルホン酸、パーブロモオクタデカンスルホン酸、パーヨードオクタデカンスルホン酸、パーフルオロノナデカンスルホン酸、パークロロノナデカンスルホン酸、パーブロモノナデカンスルホン酸、パーヨードノナデカンスルホン酸、パーフルオロイコサンスルホン酸、パークロロイコサンスルホン酸、パーブロモイコサンスルホン酸、パーヨードイコサンスルホン酸、パーフルオロヘンイコサンスルホン酸、パークロロヘンイコサンスルホン酸、パーブロモヘンイコサンスルホン酸、パーヨードヘンイコサンスルホン酸、パーフルオロドコサンスルホン酸、パークロロドコサンスルホン酸、パーブロモドコサンスルホン酸、パーヨードドコサンスルホン酸、パーフルオロトリコサンスルホン酸、パークロロトリコサンスルホン酸、パーブロモトリコサンスルホン酸、パーヨードトリコサンスルホン酸、パーフルオロテトラコンサンスルホン酸、パークロロテトラコンサンスルホン酸、パーブロモテトラコンサンスルホン酸、パーヨードテトラコンサンスルホン酸等のハロアルキルスルホン酸、
例えば、シクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸等のシクロアルキルスルホン酸、例えば、2−フルオロシクロペンタンスルホン酸、2−クロロシクロペンタンスルホン酸、2−ブロモシクロペンタンスルホン酸、2−ヨードシクロペンタンスルホン酸、3−フルオロシクロペンタンスルホン酸、3−クロロシクロペンタンスルホン酸、3−ブロモシクロペンタンスルホン酸、3−ヨードシクロペンタンスルホン酸、3,4−ジフルオロシクロペンタンスルホン酸、3,4−ジクロロシクロペンタンスルホン酸、3,4−ジブロモシクロペンタンスルホン酸、3,4−ジヨードシクロペンタンスルホン酸、4−フルオロシクロヘキサンスルホン酸、4−クロロシクロヘキサンスルホン酸、4−ブロモシクロヘキサンスルホン酸、4−ヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4−ジヨードシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリクロロシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリブロモシクロヘキサンスルホン酸、2,4,6−トリヨードシクロヘキサンスルホン酸、テトラフルオロシクロヘキサンスルホン酸、テトラクロロシクロヘキサンスルホン酸、テトラブロモシクロヘキサンスルホン酸、テトラヨードシクロヘキサンスルホン酸等のハロゲン化シクロアルキルスルホン酸、
例えば、ベンゼンスルホン酸、ナンタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、フェナントレンスルホン酸、ピレンスルホン酸等の方香族スルホン酸、例えば、2−フルオロベンゼンスルホン酸、3−フルオロベンゼンスルホン酸、4−フルオロベンゼンスルホン酸、2−クロロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ブロモべンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、4−ブロモベンゼンスルホン酸、2−ヨードベンゼンスルホン酸、4−ヨードベンゼンスルホン酸、2,4−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,6−ジフルオロベンゼンスルホン酸、2,4−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,6−ジクロロベンゼンスルホン酸、2,4−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,6−ジブロモベンゼンスルホン酸、2,4−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,6−ジヨードベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリフルオロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリフルオロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリクロロベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリブロモベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリブロモベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリヨードベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヨードベンゼンスルホン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸、ペンタクロロベンゼンスルホン酸、ペンタブロモベンゼンスルホン酸、ペンタヨードベンゼンスルホン酸、フルオロナフタレンスルホン酸、クロロナフタレンスルホン酸、ブロモナフタレンスルホン酸、ヨードナフタレンスルホン酸、フルオロアントラセンスルホン酸、クロロアントラセンスルホン酸、ブロモアントラセンスルホン酸、ヨードアントンセンスルホン酸等のハロゲン化芳香接スルホン酸、
例えば、p−トルエンスルホン酸、4−イソプロピルベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(イソプロピル)ベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリス(トリメチル)ベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリス(イソプロピル)ベンゼンスルホン酸等のアルキル芳香族スルホン酸、例えば、2−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、2−トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、2−トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、2−トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、3−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、3−トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、3−トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、3−トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリクロロメチルベンゼンスルホン酸、4−トリブロモメチルベンゼンスルホン酸、4−トリヨードメチルベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリクロロメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリブロモメチル)ベンゼンスルホン酸、2,6−ビス(トリヨードメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリクロロメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリブロモメチル)ベンゼンスルホン酸、3,5−ビス(トリヨードメチル)ベンゼンスルホン酸等のハロゲン化アルキル芳香族スルホン酸、例えば、ベンジルスルホン酸、フェネチルスルホン酸、フェニルプロピルスルホン酸、フェニルブチルスルホン酸、フェニルペンチルスルホン酸、フェニルヘキシルスルホン酸、フェニルヘプチルスルホン酸、フェニルオクチルスルホン酸、フェニルノニルスルホン酸等の芳香脂肪族スルホン酸、
例えば、4−フルオロフェニルメチルスルホン酸、4−クロロフェニルメチルスルホン酸、4−ブロモフェニルメチルスルホン酸、4−ヨードフェニルメチルスルホン酸、テトラフルオロフェニルメチルスルホン酸、テトラクロロフェニルメチルスルホン酸、テトラブロモフェニルメチルスルホン酸、テトラヨードフェニルメチルスルホン酸、4−フルオロフェニルエチルスルホン酸、4−クロロフェニルエチルスルホン酸、4−ブロモフェニルエチルスルホン酸、4−ヨードフェニルエチルスルホン酸.4−フルオロフェニルプロピルスルホン酸、4−クロロフェニルプロピルスルホン酸、4−ブロモフェニルプロピルスルホン酸、4−ヨードフェニルプロピルスルホン酸、4−フルオロフェニルブチルスルホン酸、4−クロロフェニルブチルスルホン酸、4−ブロモフェニルブチルスルホン酸、4−ヨードフェニルブチルスルホン酸等のハロゲン化芳香脂肪族スルホン酸、例えば、カンファースルホン酸、アダマンタンカルボン酸等の脂環式スルホン酸等が挙げられる。
中でも、入手性、製造適性の面から、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸が特に好ましい。
上記(Z21-表される残基を構成するカルボン酸化合物の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、イコサン酸、ヘンイコサン酸、ドコサン酸、トリコサン酸等の脂肪族不飽和カルボン酸、例えば、フルオロ酢酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、ジフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、ジブロモ酢酸、ジヨード酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、トリヨード酢酸、2−フルオロプロピオン酸、2−クロロプロピオン酸、2−ブロモプロピオン酸、2−ヨードプロピオン酸、トリフルオロプロピオン酸、トリクロロプロピオン酸、ペンタフルオロプロピオン酸、ペンタクロロプロピオン酸、ペンタブロモプロピオン酸、ペンタヨードプロピオン酸、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(トリクロロメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(トリブロモメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(トリヨードメチル)プロピオン酸、トリフルオロ酪酸.トリクロロ酪酸、ペンタフルオロ酪酸、ヘプタクロロ酪酸、ヘプタフルオロ酪酸、ヘプタブロモ酪酸、ヘプタヨード酪酸、ヘプタフルオロイソ酪酸、ヘプタクロロイソ酪酸、ヘプタブロモイソ酪酸、ヘプタヨードイソ路酸、トリフルオロ吉草酸、5H−パーフルオロ吉草酸、5H−パークロロ吉草酸、5H−パーブロモ吉草酸、5H−パーヨード吉草酸、ノナフルオロ吉草酸、ノナクロロ吉草酸、ノナブロモ吉草酸、ノナヨード吉草酸、トリフルオロヘキサン酸、トリクロロヘキサン酸、パーフルオロヘキサン酸、パークロロヘキサン酸、パーブロモヘキサン酸、パーヨードヘキサン酸、7−クロロドデカフルオロヘプタン酸、7−クロロドデカクロロヘプタン酸、7−クロロドデカブロモヘプタン酸、7−クロロドデカヨードヘプタン酸、トリフルオロヘプタン酸、トリクロロヘプタン酸、7H−パーフルオロヘプタン酸、7H−パークロロヘプタン酸、7H−パーブロモヘプタン酸、7H−パーヨードヘプタン酸、
トリフルオロオクタン酸、トリクロロオクタン酸、ペンタデカフルオロオクタン酸、ペンタデカクロロオクタン酸、ペンタデカブロモオクタン酸、ペンタデカヨードオクタン酸、トリフルオロノナン酸、トリクロロノナン酸、9H−ヘキサデカフルオロノナン酸、9H−ヘキサデカクロロノナン酸、9H−ヘキサデカブロモノナン酸、9H−ヘキサデカヨードノナン酸、パーフルオロノナン酸、パークロロノナン酸、パーブロモノナン酸、パーヨードノナン酸、トリフルオロデカン酸、トリクロロデカン酸、ノナデカフルオロデカン酸、ノナデカクロロデカン酸、ノナデカブロモデカン酸、ノナデカヨードデカン酸、トリフルオロウンデカン酸、トリクロロウンデカン酸、パーフルオロウンデカン酸、パークロロウンデカン酸、パーブロモヴンデカン酸、パーヨードウンデカン酸、トリフルオロドデカン酸、トリクロロドデカン酸、パーフルオロドデカン酸、パークロロドデカン酸、パーブロモドデカン酸、パーヨードドデカン酸、トリフルオロトリデカン酸、トリクロロトリデカン酸、パーフルオロトリデカン酸、パークロロトリデカン酸、パーブロモトリデカン酸.パーヨードトリデカン酸、トリフルオロテトラデカン酸、トリクロロテトラデカン酸、パーフルオロテトラデカン酸、パークロロテトラデカン酸、パーブロモテトラデカン酸、パーヨードテトラデカン酸、トリフルオロペンタデカン酸、トリクロロペンタデカン酸、パーフルオロペンタデカン酸、パークロロペンタデカン酸、パーブロモペンタデカン酸、パーヨードペンタデカン酸、パーフルオロヘキサデカン酸、パークロロヘキサデカン酸、パーブロモヘキサデカン酸、パーヨードヘキサデカン酸、パーフルオロヘプタデカン酸、パークロロヘプタデカン酸、パーブロモヘプタデカン酸、パーヨードヘプタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸、パークロロオクタデカン酸、パーブロモオクタデカン酸、パーヨードオクタデカン酸、パーフルオロノナデカン酸、パークロロノナデカン酸、パーブロモノナデカン酸、パーヨードノナデカン酸、パーフルオロイコサン酸、パークロロイコサン酸、パーブロモイコサン酸、パーヨードイコサン酸、パーフルオロヘンイコサン酸、パークロロヘンイコサン酸、パーブロモヘンイコサン酸、パーヨードヘンイコサン酸、パーフルオロドコサン酸、パークロロドコサン酸、パーブロモドコサン酸、パーヨードドコサン酸、パーフルオロトリコサン酸、パークロロトリコサン酸、パーブロモトリコサン酸、パーヨードトリコサン酸等のハロゲン化飽和脂肪酸力ルボン酸、
例えば、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸等のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、例えば、3−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−(トリクロロメチル)プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−(トリブロモメチル)プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−(トリヨードメチル)プロピオン酸、2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)酪酸、2−ヒドロキシ−2−(トリクロロメチル)路酸、2−ヒドロキシ−2−(トリブロモメチル)酪酸、2−ヒドロキシ−2−(トリヨードメチル)酪酸等のハロゲン化とドロキシ脂肪族カルボン酸、例えば、シクロヘキサンカルボン酸、樟脳酸、アダマンタン酸等の脂環式カルボン酸、例えば、4−フルオロシクロヘキサンカルボン酸、4−クロロシクロヘキサンカルボン酸、4−ブロモシクロヘキサンカルボン酸、4−ヨードシクロヘキサンカルボン酸、ペンタフルオロシクロヘキサンカルボン酸、ペンタクロロシクロヘキサンカルボン酸、ペンタブロモシクロヘキサンカルボン酸、ペンタヨードシクロヘキサンカルボン酸、4−(トリフルオロメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4−(トリクロロメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4−(トリブロモメチル)シクロヘキサンカルボン酸、4−(トリヨードメチル)シクロへキサンカルボン酸等のハロゲン化脂環式カルボン酸、
例えば、安息香酸、ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、ピレンカルボン酸、ピリレンカルボン酸、ベンタフェンカルボン酸等の芳香族カルボン酸、例えば、フルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ヨード安息香酸、ジフルオロ安息香酸、ジクロロ安息香酸、ジブロモ安息香酸、ジヨード安息香酸、トリフルオロ安息香酸、トリクロロ安息香酸、トリブロモ安息香酸、トリヨード安息香酸、テトラフルオロ安息香酸、テトラクロロ安息香酸、テトラブロモ安息香酸、テトラヨード安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、ペンタクロロ安息香酸、ペンタブロモ安息香酸、ベンタヨード安息香酸、フルオロナフトエ酸、クロロナフトエ酸、ブロモナフトエ酸、ヨードナフトエ酸、パーフルオロナフトエ酸、パークロロナフトエ酸、パーブロモナフトエ酸、パーヨードナフトエ酸、フルオロアントラセンカルボン酸、クロロアントラセンカルボン酸、ブロモアントンセンカルボン酸、ヨードアントラセンカルボン酸、パーフルオロアントラセン力ルボン酸、パークロロアントラセン力ルボン酸、パーブロモアントラセンカルボン酸、パーヨードアントラセンカルボン酸等のハロゲン化芳香族カルボン酸、ベンゾイル蟻酸、
例えば、トルイル酸、2,4,6−トリ(イソプロピル)安息香酸等のアルキル芳香族カルボン酸、例えば、2−トリフルオロメチル安息香酸、2−トリクロロメチル安息番酸、2−トリブロモメチル安息香酸、2−トリヨードメチル安息香酸、3−トリフルオロメチル安息香酸、3−トリクロロメチル安息香酸、3−トリブロモメチル安息香酸、3−トリヨードメチル安息香酸、4−トリフルオロメチル安息香酸、4−トリクロロメチル安息香酸、4−トリブロモメチル安息香酸、4−トリヨードメチル安息香酸、2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)安息香酸、2−クロロ−4−(トリクロロメチル)安息香酸、2−ブロモ−4−(トリブロモメチル)安息香酸、2,3,4−トリフルオロ−6−(トリフルオロメチル)安息香酸、2,3,4−トリクロロ−6−(トリクロロメチル)安息香酸、2,3,4−トリブロモ−6−(トリブロモメチル)安息香酸、2,3,4−トリヨード−6−(トリヨードメチル)安息香酸、2−ヨード−4−(トリヨードメチル)安息香酸、2,4−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,4−ビス(トリクロロメチル)安息香酸、2,4−ビス(トリブロモメチル)安息香酸、2,4−ビス(トリヨードメチル)安息香酸、2,6−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,6−ビス(トリクロロメチル)安息香酸、2,6−ビス(トリブロモメチル)安息香酸、2,6−ビス(トリヨードメチル)安息香酸、3,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸、3,5−ビス(トリクロロメチル)安息香酸、3,5−ビス(トリブロモメチル)安息香酸、3,5−ビス(トリヨードメチル)安息香酸、2,4,6−トリス(トリフルオロメチル)安息香酸、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)安息香酸、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)安息香酸、2,4,6−トリス(トリヨードメチル)安息香酸、2−クロロ−6−フルオロ−3−メチル安息香酸、トリフルオロメチルナフトエ酸、トリクロロメチルナフトエ酸、トリブロモメチルナフトエ酸、トリヨードメチルナフトエ酸、
ビス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸、ビス(トリクロロメチル)ナフトエ酸、ビス(トリブロモメチル)ナフトエ酸、ビス(トリヨードメチル)ナフトエ酸、トリス(トリフルオロメチル)ナフトエ酸、トリス(トリクロロメチル)ナフトエ酸、トリス(トリブロモメチル)ナフトエ酸、トリス(トリヨードメチル)ナフトエ酸、トリフルオロメチルアントンセンカルボン酸、トリクロロメチルアントンセンカルボン酸、トリブロモメチルアントラセンカルボン酸、トリヨードメチルアントラセンカルボン酸等のハロアルキル芳香族カルボン酸、例えば、アニス酸、ベルトラム酸、o−ベルトラム酸等のアルコキシ芳香族カルボン酸、例えば、4−トリフルオロメトキシ安息香酸、4−トリクロロメトキシ安息香酸、4−トリブロモメトキシ安息香酸、4−トリヨードメトキシ安息香酸、4−ペンタフルオロエトキシ安息香酸、4−ペンタクロロエトキシ安息香酸、4−ペンタブロモエトキシ安息香酸、4−ベンタヨードエトキシ安息香酸、3,4−ビス(トリフルオロメトキシ)安息香酸、3,4−ビス(トリクロロメトキシ)安息香酸、3,4−ビス(トリブロモメトキシ)安息香酸、3,4−ビス(トリヨードメトキシ)安息香酸、2,5−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)安息香酸、2,5−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシ)安息香酸、2,5−ビス(2,2,2−トリブロモエトキシ)安息香酸、2,5−ビス(2,2,2−トリヨードエトキシ)安息香酸等のハロアルコキシ芳香族カルボン酸、例えば、サリチル酸、o−ピロカテク酸、α−レゾルシル酸、ゲンチジン酸、α−レゾルシル酸、プロトカテク酸、α−レゾルシル酸、没食子酸等のヒドロキシ芳香族カルボン酸、例えば、バニリン酸、イソバニリン酸等のヒドロキシアルコキシ芳香族カルボン酸、例えば、トリニトロ安息香酸等のエトロ芳香族カルボン酸、例えば、アントラニル酸等のアミノ芳香族カルボン酸、例えば、α−トルイル酸、ヒドロ桂皮酸、ヒドロアトロパ酸、3−フェニルプロピオン酸、4−フェニル酪酸、5−フェニルペンタン酸、6−フェニルヘキサン酸、7−フェニルヘプタン酸、6−(2−ナフチル)ヘキサン酸等の芳香脂肪族カルボン酸、例えば、ホモゲンチジン酸等のヒドロキシ芳香脂肪族カルボン酸、例えば、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、トロパ酸、アトログリセリン酸等の方香族ヒドロキシアルキルカルボン酸、例えば、2−ホルミル酢酸、アセト酢酸、3−ベンゾイルプロピオン酸等、4−ホルミル酪酸、3−オキソ吉草酸、5−オキソ吉草酸、3,5−ジオキソ吉草酸、6−ホルミルヘキサンカルボン酸、2−オキソ−1−シクロヘキサンカルボン酸、4−(2−オキソブチル)安息香酸、p−(3−ホルミルプロピル)安息香酸、4−ホルミルフェニル酢酸、β−オキソシクロヘキサンプロピオン酸、ピルビン酸等のオキソカルボン酸が挙げられる。
中でも、ベンゾイル蟻酸、酢酸、安息香酸が特に好ましい。
本発明において、好適に用いることのできる一般式(II)で示されるスルホニウム塩の具体例〔例示化合物(1)〜(101)〕を以下に挙げるが、本発明はこれに制限されるものではない。
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本発明において用いられるスルホニウム塩は、極大吸収波長が400nm以下であることが好ましく、さらに360nm以下であることが好ましい。このように吸収波長を紫外線領域にすることにより、画像記録材料の取り扱いを白灯下で実施することができる。
スルホニウム塩化合物は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらのスルホニウム塩は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。
本発明に好ましく用いられるスルホニウム塩としては、カウンターアニオンがスルホン酸アニオン又はカルボン酸アニオンのものが挙げられる。
これらのスルホニウム塩は、感度と非画像部の汚れ性の観点から、上記ポジ型記録層の全固形分に対し、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%、より好ましくは0.5〜20重量%の割合で添加することができる。
なお、ポジ型記録層が重層構造である場合には、イオン性化合物は、少なくとも上層に含まれている事が好ましく、上層及び下層の双方に含まれていることが好ましい。
本発明の平版印刷版原版の記録層には、上記の各構成成分の他、目的に応じて種々の公知の添加剤を併用することができる。
[フッ素含有ポリマー]
本発明の記録層には、画像部領域の耐現像性を向上させる目的でフッ素ポリマーを添加することが好ましい。記録層に使用されるフッ素含有ポリマーとしては、特開平11−288093号公報、特開2000−187318号公報に記載されているようなフッ素含有のモノマー共重合体が挙げられる。
好ましい具体例としては、特開平11−288093号公報に記載されているP−1〜P−13のフッ素を含有するアクリル系ポリマーや特開2000−187318号公報に記載されているA−1〜A33のフッ素を含有するアクリル系モノマーを任意のアクリルモノマーと共重合して得られたフッ素含有ポリマーなどを挙げることが出来る。
以上に挙げたフッ素含有ポリマーの分子量としては、重量平均分子量が2000以上、数平均分子量が1000以上のものが好ましく用いられる。更に好ましくは重量平均分子量が5000〜300000、数平均分子量が2000〜250000である。
また、フッ素含有ポリマーとして、前記好ましい分子量を有する化合物である、市販のフッ素系界面活性剤を用いることもできる。具体例として、大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−171、F−173、F−176、F−183、F−184、F―780、F−781(いずれも商品名)を挙げることができる。
これらフッ素含有ポリマーは1種類用いても良いし、2種以上を併用することもできる。
添加量としては、記録層固形分に対し1.4質量%以上であることが本発明の要件として必要である。好ましい添加量は、1.4〜5.0質量%である。1.4質量%を下回る場合は、フッ素含有ポリマーの添加目的である記録層の現像ラチチュード向上効果が十分に得られない。なお、5.0質量%を越えて添加しても現像ラチチュードの改善効果は向上せず、却ってフッ素含有ポリマーの影響により記録層表面の難溶化が進み、感度を低下させる懸念がある。
[溶解抑制剤]
本発明に係る記録層には更に必要に応じて、オニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質(溶解抑制剤)を併用することができる。溶解抑制剤の添加により、画像部の現像液への溶解阻止性が向上されるとともに、この化合物を添加することにより赤外線吸収剤としてアルカリ可溶性樹脂との間に相互作用を形成しないものを用いることも可能となる。オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げる事ができる。
本発明において用いられるオニウム塩として、好適なものとしては、例えば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Baletal,Polymer,21,423(1980)、特開平5−158230号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、特開平3−140140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D.C.Neckeretal,Macromolecules,17,2468(1984)、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許第5,041,358号、同第4,491,628号、特開平2−150848号、特開平2−296514号に記載のヨードニウム塩、
J.V.Crivelloetal,PolymerJ.17,73(1985)、J.V.Crivelloetal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Wattetal,J.PolymerSci.,PolymerChem.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivelloetal,PolymerBull.,14,279(1985)、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,14(5),1141(1981)、J.V.Crivelloetal,J.PolymerSci.,PolymerChem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同4,491,628号、同5,041,358号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivelloetal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivelloetal,J.PolymerSci.,PolymerChem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等があげられるS。
本発明において、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものがあげられる。
オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適である。
なお、このような溶解抑制剤として用いられるオニウム塩についても、本発明のイオン性化合物として機能する。
好適なキノンジアジド類としてはo−キノンジアジド化合物を挙げることができる。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−キノンジアジドは熱分解により結着剤の溶解抑制能を失うことと、o−キノンジアジド自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果により感材系の溶解性を助ける。
本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト センシティブ・システムズ」(John Wiley & Sons.Inc.)第339〜352頁に記載の化合物が使用できるが、特に種々の芳香族ポリヒドロキシ化合物あるいは芳香族アミノ化合物と反応させたo−キノンジアジドのスルホン酸エステルまたはスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭43−28403号公報に記載されているようなベンゾキノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル、米国特許第3,046,120 号および同第3,188,210 号に記載されているベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルも好適に使用される。
さらにナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。その他の有用なo−キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され知られている。例えば特開昭47−5303号、特開昭48−63802号、特開昭48−63803号、特開昭48−96575号、特開昭49−38701号、特開昭48−13354号、特公昭41−11222号、特公昭45−9610号、特公昭49−17481号、米国特許第2,797,213号、同第3,454,400号、同第3,544,323号、同第3,573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,825号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第1,267,005号、同第1,329,888号、同第1,330,932号、ドイツ特許第854,890号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。
o−キノンジアジド化合物の添加量は、好ましくは各記録層の全固形分に対し、1〜50質量%、更に好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%の範囲である。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
o−キノンジアジド化合物以外の添加剤の添加量は、好ましくは1〜50質量%、更に好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜30質量%である。
本発明の添加剤と結着剤は、同一層へ含有させることが好ましい。
また、画像のディスクリミネーションの強化や表面のキズに対する抵抗力を強化する目的で、特開2000−87318明細書に記載されているような、分子中に炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を2又は3個有する(メタ)アクリレート単量体を重合成分とする重合体を併用することが出来る。
また、更に感度を向上させる目的で、環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもできる。環状酸無水物としては米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、トラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4'−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4',4"−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4',3",4"−テトラヒドロキシ−3,5,3',5'−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。更に、有機酸類としては、特開昭60−88942号、特開平2−96755 号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−メトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。上記の環状酸無水物、フェノール類および有機酸類の印刷版材料中に占める割合は、0.05〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%、特に好ましくは0.1〜10質量%である。
本発明に係る記録層には例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として添加することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)、アイゼンスピロンブルーC−RH(保土ヶ谷化学(株)製)等、及び特開昭62−293247号に記載されている染料を挙げることができる。
これらの染料を添加することにより、画像形成後、画像部と非画像部の区別が明瞭となるため、添加する方が好ましい。なお、添加量は、記録層全固形分に対し0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
また、本発明における記録層中には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤、EP950517公報に記載されているようなシロキサン系化合物、特開平11−288093号公報に記載されているようなフッ素モノマー含有の共重合体を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられる。シロキサン系化合物としては、ジメチルシロキサンとポリアルキレンオキシドのブロック共重合体が好ましく、具体例として、(株)チッソ社製(株)チッソ社製DBE−224、DBE−621、DBE−712、DBP−732、DBP−534、独国Tego社製Tego Glide100等のポリアルキレンオキシド変性シリコーンを挙げることが出来る。
上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の印刷版材料中に占める割合は、0.05〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明における記録層材料中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。焼き出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。
具体的には、例えば、特開昭50−36,209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号および同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せが挙げられ、かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。その他の光酸放出剤としては、特開昭55−62444号公報に記載されている種々のo−ナフトキノンジアジド化合物;特開昭55−77742号公報に記載されている2−トリハロメチル−5−アリール−1,3,4−オキサジアゾール化合物;ジアゾニウム塩などを挙げることができる。
更に本発明の記録層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマーおよびポリマー等が用いられる。
本発明の平版印刷版原版では、通常上記記録層の成分及び上記イオン性化合物を溶媒に溶かした塗布液を、適当な支持体上に塗布する。
記録層を塗布するにおいて適切な溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
なお、ポジ型記録層を重層構造とする場合には、下層(下部記録層)および上層(その他の記録層)は、原則的に2つの層を分離して形成することが好ましい。
2つの層を分離して形成する方法としては、例えば、下層に含まれる成分と、上層に含まれる成分との溶剤溶解性の差を利用する方法、または、上層を塗布した後、急速に溶剤を乾燥、除去させる方法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
下層に含まれる成分と上層に含まれる成分との溶剤溶解性の差を利用する方法としては、上層用塗布液を塗布する際に、下層に含まれるアルカリ可溶性樹脂を溶解しない溶剤を用いる方法が挙げられる。これにより、二層塗布を行っても、各層を明確に分離して塗膜にすることが可能になる。例えば、下層成分として、上層成分であるアルカリ可溶性樹脂を溶解するメチルエチルケトンや1−メトキシ−2−プロパノール等の溶剤に不溶な成分を選択し、該下層成分を溶解する溶剤系を用いて下層を塗布・乾燥し、その後、アルカリ可溶性樹脂を主体とする上層をメチルエチルケトンや1−メトキシ−2−プロパノール等で溶解し、塗布・乾燥することにより二層化が可能になる。
なお、上層用塗布液を塗布する際に、下層に含まれるアルカリ可溶性樹脂を溶解しない溶剤を用いる方法をとるとき、上層用塗布溶剤として、下層に含まれるアルカリ可溶性樹脂を溶解する溶剤と溶解しない溶剤とを混合して用いてもよい。両者の溶剤の混合比率を変えることにより、上層と下層との層間混合を任意に制御することができる。下層のアルカリ可溶性樹脂を溶解する溶剤の比率が多くなると、上層を塗布する際に下層の一部が溶け出し、乾燥後、上層中に粒子状成分として含有され、この粒子状成分により上層表面に突起ができて耐キズ性が良化する。一方、下層成分が上層に溶け出すことで下層の膜質が低下し、耐薬品性は低下する傾向にある。このように、それぞれの物性を考慮して、混合比率の制御を行なうことで、種々の特性を発現させることができ、さらに、後述する層間の部分相溶なども生起させることができる。
発明の効果の観点からは、上層の塗布溶剤として上記のような混合溶剤を用いる場合、下層のアルカリ可溶性樹脂を溶解する溶剤は上層塗布溶剤の80質量%以下であることが耐薬品性の観点から好ましく、耐キズ性の観点を加味すれば、10〜60質量%の範囲であることが好ましい。
次に、2層目(上層)を塗布後に、極めて速く溶剤を乾燥させる方法としては、ウェブの走行方向に対してほぼ直角に設置したスリットノズルより高圧エアーを吹きつけることや、蒸気等の加熱媒体を内部に供給されたロール(加熱ロール)よりウェブの下面から伝導熱として熱エネルギーを与えること、あるいはそれらを組み合わせることにより達成できる。
本発明において画像記録層などの各層を塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
特に、上層塗布時に下層へのダメージを防ぐため、上層塗布方法は非接触式である事が望ましい。また接触型ではあるが溶剤系塗布に一般的に用いられる方法としてバーコーター塗布を用いる事も可能であるが、下層へのダメージを防止するために順転駆動で塗布する事が望ましい。
本発明の平版印刷版原版における記録層の乾燥後の塗布量は、記録層が単層構造である場合には、0.55〜2.5g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.77〜1.7g/m2の範囲である。
また、記録層が重層構造である場合には、下部記録層の乾燥後の塗布量は、耐刷性確保と現像時における残膜発生抑制の観点から、0.5〜1.5g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.7〜1.0g/m2の範囲である。
また、画像記録層(上層)の乾燥後の塗布量は、0.05〜1.0g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.07〜0.7g/m2の範囲である。なお上層が2層以上の場合にはその合計量を示す。
これら記録層においては、一般的に、塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大になるが、現像ラチチュード、皮膜特性は低下する傾向にある。特に記録層の膜厚が厚過ぎる場合、深部において熱拡散の影響を受けやすく、支持体近傍での画像形成性が低下する懸念がある。
本発明における記録層の塗布液中には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、塗布液全固形分の0.01〜1質量%さらに好ましくは0.05〜0.5質量%である。
〔保護層〕
本発明のポジ型記録層には、保護層が積層される。本発明に使用される保護層は、少なくとも1種の水溶性の有機重合体状バインダー、及びイオン性化合物を含む。
保護層に特に適したバインダーは、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル(ビニルエーテルまたは酢酸ビニル単位をさらに含んでいてもよい)、ゼラチン、炭水化物、セルロース誘導体(例えばヒドロキシエチルセルロース)、アラビアゴム、ポリエチレンオキシド、ポリビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリレートおよび対応する共重合体である。ポリビニルアルコールが特に好ましい。さらに、保護層は少量の界面活性剤、不活性粒子および/または可塑剤を含むことができる。保護層の厚さは、一般的に5μmまで、好ましくは0.5〜2.5μm、である。保護層の厚さは、その下にあるポジ型記録層になお問題なく記録できる様に選択すべきである。
また、公知の保護層が、例えばUS−A3458311およびEP−A 352630(=US−A 5273862)各明細書に記載されている。これらの保護層は特に、その下にある、フリーラジカル重合し得る各層を大気中の酸素の作用から保護するのに役立つが、これは酸素が重合を抑制するためである。同時に、保護層は湿分からも保護し、記録材料の貯蔵寿命を長くする。EP−A 0354475明細書には、下層にある光重合可能な層を酸素から保護し、同時に光学フィルターとしても作用する保護層も開示されている。この目的には、該層は、300〜700nmの波長を有する光を吸収するが、この領域内で吸収間隙を有する染料を含有する。この間隙は、記録に使用する光源の放射領域に対応する様に選択する。次いで現像剤溶液により、公知の最上層を、重合性層の非露光部分と共に除去する。
本発明に使用される保護層は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の有機又は無機の少なくとも1種の高分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。ここで用いる水溶性の有機又は無機の高分子化合物としては、塗布乾燥によってできた被膜がフィルム形成能を有するもので、具体的には、ポリ酢酸ビニル(但し加水分解率65%以上のもの)、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金属塩あるいはアミン塩、ポリアクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリアクリルアミド及びその共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビニルピロリドン及びその共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体及びそのアルカリ金属塩あるいはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ、メチルセルローズ等)及びその変性体、ホワイトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デキストリン等を挙げることができる。また、目的に応じて、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもできる。
本発明の保護層には、上記イオン性化合物を保護層の全固形分に対し、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%、より好ましくは0.5〜20重量%の割合で上記イオン化化合物が添加される。
なお、保護層に含まれるイオン性化合物は、上記ポジ型記録層に添加されるイオン性化合物と同一化合物を用いることができる。イオン性化合物は、保護層中では、バインダー中に均一に分散されず、塗布層の下方に偏在する傾向を示す。
その他、本発明の保護層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場合には主に非イオン系界面活性剤を添加することができる。この様な非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル等を挙げることが出来る。上記非イオン界面活性剤の保護層の全固形物中に占める割合は、0.05〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%である。
本発明の平版印刷版原版では、適当な支持体上に積層された上記記録層上に、さらに、上記保護層の成分及び上記イオン性化合物を溶媒に溶かした塗布液を塗布することによって製造される。
保護層を塗布するにおいて適切な溶媒としては、水、メタノール、MEK、アセトン等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは0.1〜50質量%である事が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜20重量%であることが好ましく、特に好ましくは、1〜10重量%である。
保護層を塗布後に、極めて速く溶剤を乾燥させる方法としては、ウェブの走行方向に対してほぼ直角に設置したスリットノズルより高圧エアーを吹きつけることや、蒸気等の加熱媒体を内部に供給されたロール(加熱ロール)よりウェブの下面から伝導熱として熱エネルギーを与えること、あるいはそれらを組み合わせることにより達成できる。
本発明において保護層などの各層を塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
特に、記録層へのダメージを防ぐため、保護層塗布方法は非接触式である事が望ましい。また接触型ではあるが溶剤系塗布に一般的に用いられる方法としてバーコーター塗布を用いる事も可能であるが、記録層へのダメージを防止するために順転駆動で塗布する事が望ましい。
本発明の平版印刷版原版における保護層の乾燥後の塗布量は、0.01〜10g/m2の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは0.05〜8g/m2の範囲である。厚すぎると、印刷時オーバーコート層を除去するのに時間がかかり、また多量に溶けだした水溶性樹脂が湿し水に影響を与え、印刷時ローラストリップが発生したり、インキが画像部に着肉しない等の悪影響が出てくる。また薄すぎると皮膜性が損なわれる場合がある。
〔支持体〕
本発明に使用される支持体としては、寸度的に安定な板状物であれば特に制限はなく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
本発明に用いる支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10質量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。この様に粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80質量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜の量は1.0g/m2より少ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部にキズが付き易くなって、印刷時にキズの部分にインキが付着するいわゆる「キズ汚れ」が生じ易くなる。
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。
本発明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、第3,280,734号及び第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか又は電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウム及び米国特許第3,276,868号、同第4,153,461号、同第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に前記記録層および保護層を積層して設けたものであるが、必要に応じて支持体と記録層との間に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、及びトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
この有機下塗層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記有機化合物の0.005〜10質量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜5質量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12の範囲に調整することもできる。また、画像記録材料の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の被覆量は、2〜200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2である。上記の被覆量が2mg/m2よりも少ないと十分な耐刷性能が得られない。また、200mg/m2より大きくても同様である。
上記のようにして作成された平版印刷版原版は、通常、像露光、現像処理を施される。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
レーザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。
本発明においては、特に近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源により露光されることが好ましく、具体的には、波長760nmから1200nmの赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザにより画像露光されることが好ましい。
本発明の平版印刷版原版は、露光後に水又はアルカリ現像液による現像処理が行なわれる。現像処理は露光後すぐに行ってもよいが、露光工程と現像工程の間に加熱処理を行ってもよい。加熱処理をする場合その条件は、60℃〜150℃の範囲内で5秒〜5分間行うことが好ましい。加熱方法としては、従来公知の種々の方法を用いることができる。例えば、パネルヒーターやセラミックヒーターにより記録材料と接触しつつ加熱する方法、及びランプや温風による非接触の加熱方法等が挙げられる。この加熱処理により、レーザ照射時、記録に必要なレーザエネルギーを減少させることができる。
本発明の平版印刷版の製版に用いられる現像液及び補充液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使用できる。
本発明の平版印刷版原版の現像処理に適用することのできる現像液は、pHが9.0〜14.0の範囲、好ましくは12.0〜13.5の範囲にある現像液である。現像液(以下、補充液も含めて現像液と呼ぶ)には、従来公知のアルカリ水溶液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機アルカリ塩が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、非還元糖と塩基からなるアルカリ水溶液を使用することもできる。非還元糖とは遊離性のアルデヒド基やケトン基を持たないために還元性を有しない糖類を意味し、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体、糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類される。本発明ではこれらのいずれも好適に用いられる。
トレハロース型少糖類としては、トレハロース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体などが挙げられる。また糖アルコールとしてはD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシットおよびアロズルシットなどが挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチトールおよびオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水あめ)が好適に用いられる。これらの中で特に好ましい非還元糖は糖アルコールとサッカロースであり、特にD−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価格であることで好ましい。
これらの非還元糖は、単独もしくは二種以上を組み合わせて使用でき、それらの現像液中に占める割合は0.1〜30質量%が好ましく、更に好ましくは、1〜20質量%である。
非還元糖に組み合わせる塩基としては従来公知のアルカリ剤が使用できる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。
これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。これらの中で好ましいものとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。その理由は、非還元糖に対する添加量を調整することにより、広いpH領域においてpH調整が可能となるためである。また、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等もそれ自身に緩衝作用があるので好ましい。
自動現像機を用いて現像する場合には、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量のPS版を処理できることが知られている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用される。現像液および補充液には現像性の促進や抑制、現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて種々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤があげられる。更に現像液および補充液には必要に応じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、亜硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩等の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤を加えることもできる。上記現像液および補充液を用いて現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の平版印刷版原版を印刷版として使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
近年、製版・印刷業界では製版作業の合理化および標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
本発明の平版印刷版原版の処理方法について説明する。画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に不必要な画像部(例えば原画フィルムのフィルムエッジ跡など)がある場合には、その不必要な画像部の消去が行なわれる。このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行なう方法が好ましいが、特開平5−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
以上のようにして得られた平版印刷版は所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭62−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。
その方法としては、該整面液を浸み込ませたスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後でスキージ、あるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。
整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m2(乾燥質量)が適当である。整面液が塗布された平版印刷版は必要であれば乾燥された後、バーニングプロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:「BP−1300」)などで高温に加熱される。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの従来より行なわれている処理を施こすことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。
この様な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
以下、本発明を実施例に従って説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
[基板の作成]
Si:0.06質量%、Fe:0.30質量%、Cu:0.014質量%、Mn:0.001質量%、Mg:0.001質量%、Zn:0.001質量%、Ti:0.03質量%を含有し、残部はAlと不可避不純物のアルミニウム合金を用いて溶湯を調製し、溶湯処理およびろ過を行った上で、厚さ500mm、幅1200mmの鋳塊をDC鋳造法で作成した。表面を平均10mmの厚さで面削機により削り取った後、550度で、約5時間均熱保持し、温度400度に下がったところで、熱間圧延機を用いて厚さ2.7mmの圧延板とした。更に、連続焼鈍機を用いて熱処理を500度で行った後、冷間圧延で、厚さ0.24mmのアルミニウム板に仕上げた。このアルミニウム板を幅1030mmにした後、以下に示す表面処理に供した。
<表面処理>
表面処理は、以下の(a)〜(j)の各種処理を連続的に行うことにより行った。なお、各処理および水洗の後にはニップロ−ラで液切りを行った。
(a)機械的粗面化処理
比重1.12の研磨剤(ケイ砂)と水との懸濁液を研磨スラリ−液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するロ−ラ状ナイロンブラシにより機械的な粗面化を行った。研磨剤の平均粒径は8μm、最大粒径は50μmであった。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長は50mm、毛の直径は0.3mmであった。ナイロンブラシはφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支持ロ−ラ(φ200mm)の距離は300mmであった。ブラシロ−ラはブラシを回転させる駆動モ−タの負荷が、ブラシロ−ラをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して7kWプラスになるまで押さえつけた。ブラシの回転方向はアルミニウム板の移動方向と同じであった。ブラシの回転数は200rpmであった。
(b)アルカリ剤によるエッチング処理
上記で得られたアルミニウム板をカセイソ−ダ濃度2.6質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70度の水溶液を用いてスプレ−によるエッチング処理を行い、アルミニウム板を10g/m2溶解した。その後、スプレ−による水洗を行った。
(c)デスマット処理
温度30度の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)で、スプレ−によるデスマット処理を行い、その後、スプレ−で水洗した。
前記デスマットに用いた硝酸水溶液は、硝酸水溶液中で交流を用いて電気化学的な粗面化を行う工程の廃液を用いた。
(d)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10.5g/L水溶液(アルミニウムイオンを5g/L、アンモニウムイオンを0.007質量%含む。)、液温80度であった。
電流密度は電流のピ−ク値で30A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で220C/dm2であった。補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。その後、スプレ−による水洗を行った。
(e)アルカリエッチング処理
アルミニウム板に、カセイソ−ダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレ−によるエッチング処理を32度で行い、アルミニウム板を0.20g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成したピットのエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。その後、スプレ−による水洗を行った。
(f)デスマット処理
温度30度の硝酸濃度25質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)で、スプレ−によるデスマット処理を行い、その後、スプレ−による水洗を行った。
(g)陽極酸化処理
二段給電電解処理法の陽極酸化装置(第一および第二電解部長各6m、第一および第二給電部長各3m、第一および第二給電電極長各2.4m)を用いて陽極酸化処理を行った。第一および第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度170g/L(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度43度であった。その後、スプレ−による水洗を行った。最終的な酸化皮膜量は2.7g/m2であった。
(h)アルカリ金属ケイ酸塩処理
陽極酸化処理により得られたアルミニウム支持体を温度30度の3号ケイ酸ソ−ダの1質量%水溶液の処理層中へ、10秒間、浸せきすることでアルカリ金属ケイ酸塩処理(シリケ−ト処理)を行った。その後、スプレ−による水洗を行った。
〔共重合体1の合成〕
合成例1(共重合体1)攪拌機、冷却管及び滴下ロ−トを備えた500ml三ツ口フラスコにメタクリル酸31.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロ−トにより滴下した。滴下終了後、氷水浴をとり去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。
この反応混合物に、p−アミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリ−にした後、このスラリ−をろ過し、得られた固体を乾燥することによりN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた(収量46.9g)。
次に攪拌機、冷却管及び滴下ロ−トを備えた100ml三ツ口フラスコに、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド3.72g(0.0210モル)、メタクリル酸エチル2.05g(0.0180モル)、アクリロニトリル1.11g(0.021モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物に「V−65」(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド5.04g、メタクリル酸エチル2.05g、アクリロニトリル1.11g、N,N−ジメチルアセトアミド20g及び「V−65」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロ−トにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノ−ル40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−によりこの共重合体1の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ47,000であった。
(i)下塗層の形成
上記のようにして得られたアルカリ金属ケイ酸塩処理後のアルミニウム支持体上に、下記組成の下塗液を塗布し、80度で15秒間乾燥し、塗膜を形成させた。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2であった。
<下塗液組成>
・下記化合物1 0.3g
・メタノ−ル 100g
Figure 2006317862
得られた基板に以下の記録層用塗布液1を塗布量が0.85g/m2になるよう塗布したのち、TABAI社製、PERFECT OVEN PH200にてWind Controlを7に設定して140度で50秒間乾燥し、その後、上部保護層用塗布液を塗布量が0.5g/m2になるよう塗布したのち、120度で1分間乾燥し、平版印刷版原版1を得た。
〔記録層用塗布液1〕
・m,p−クレゾ−ルノボラック(m/p比=6/4重量平均分子量7500、
未反応クレゾ−ル0.5重量%含有) 0.9g
・共重合体1 0.1g
・下記シアニン染料A(赤外線吸収剤) 0.04g
・3−メトキシ−4−ジアゾフェニルヘキサフルオロホスフェート 0.01g
・4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホネ−ト p−トルエンスルホン酸(イオン性化合物) 0.002g
・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g
・ビクトリアピュアブル−BOHの対アニオンを1−ナフタレンスルホン酸アニオンにし
た染料 0.015g
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製)
0.2g
・メチルエチルケトン 1.5g
・1−メトキシ−2−プロパノ−ル 7g
Figure 2006317862
〔保護層用塗布液1〕
セルロ−ス誘導体(HPMCP HP−55 信越化学工業(株)製) 10g
スルホニウム塩(下記化合物2)(イオン性化合物) 0.1g
MEK 90g
(実施例2〜4)
実施例1において用いた記録層用塗布液1を以下に示す記録層用塗布液2に変更した以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版2〜4を得た。
〔記録層用塗布液2〕
・N−(4−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル
/メタクリル酸メチル (表1に記載の添加量 Ag)
(36/34/30:重量平均分子量100000、酸価2.65)
・m,p−クレゾルノボラック (表1に記載の添加量 Bg)
(m/p比=6/4、重量平均分子量4500、未反応クレゾル0.8質量%含有)
・スルホニウム塩(下記化合物2)(イオン性化合物) 0.05g
・シアニン染料A(下記構造:)(赤外線吸収剤) 0.109g
・4,4’−ビスヒドロキシフェニルスルホン 0.126g
・無水テトラヒドロフタル酸 0.190g
・p−トルエンスルホン酸 0.008g
・3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミンヘキサフルオロホスフェ−ト
0.030g
・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒイドロキシナフタレンスルホンに変えたもの
0.10g
・フッ素系界面活性剤(面状改良界面活性剤)
〔メガファックF781F、大日本インキ化学工業(株)製〕 0.035g
・メチルエチルケトン 24.38g
・1−メトキシ−2−プロパノ−ル 13.0g
・γ−ブチロラクトン 14.2g
Figure 2006317862
Figure 2006317862
(実施例5〜7)
実施例1において用いた記録層用塗布液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版4〜6を得た。
〔記録層用塗布液3〕
・N−(4−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド/アクリロニトリル/メタクリル酸メチル (表2に記載の添加量 Cg)
(36/34/30:重量平均分子量100000、酸価2.65)
・PD−1(下記構造) (表2に記載の添加量 Dg)
・スルホニウム塩(下記化合物3)(イオン性化合物) 0.07g
・シアニン染料A(赤外線吸収剤) 0.109g
・4,4’−ビスヒドロキシフェニルスルホン 0.126g
・無水テトラヒドロフタル酸 0.190g
・p−トルエンスルホン酸 0.008g
・3−メトキシ−4−ジアゾジフェニルアミン
・ヘキサフルオロホスフェ−ト 0.030g
・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒイドロキシナフタレンスルホンに変えたもの
0.10g
・メチルエチルケトン 25.36g
・1−メトキシ−2−プロパノ−ル 13.0g
・γ−ブチロラクトン 13.2g
Figure 2006317862
Figure 2006317862
(実施例8)
実施例1の保護層用塗布量が下記保護層用塗布液2で0.5g/m2になるように基板に塗布したこと以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版8を得た。該保護層塗布後の乾燥は130℃、1分で行った。
〔保護層用塗布液2〕
ポリビニルピロリドン(分子量 40000) 15.0g
スルホニウム塩(上記化合物3)(イオン性化合物) 0.2g
水 100g
MEK 10g
(実施例9)
実施例1の基板作製において、(h)アルカリ金属ケイ酸塩処理を行わず、(i)下塗層の形成において、下記組成の下塗液を塗布し、80度で30秒間乾燥し、乾燥後の被覆量を10mg/m2とした以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版9を得た。
(下塗り液)
β−アラニン 0.1g
フェニルスルホン酸 0.05g
メタノ−ル 40g
純水 60g
(実施例10)
[基板の作製]
Si:0.06質量%、Fe:0.30質量%、Cu:0.025質量%、Mn:0.001質量%、Mg:0.001質量%、Zn:0.001質量%、Ti:0.03質量%を含有し、残部はAlと不可避不純物のアルミニウム合金を用いて溶湯を調製し、溶湯処理およびろ過を行った上で、厚さ500mm、幅1200mmの鋳塊をDC鋳造法で作成した。表面を平均10mmの厚さで面削機により削り取った後、550度で、約5時間均熱保持し、温度400度に下がったところで、熱間圧延機を用いて厚さ2.7mmの圧延板とした。更に、連続焼鈍機を用いて熱処理を500度で行った後、冷間圧延で、厚さ0.30mmのアルミニウム板に仕上げた。このアルミニウム板を幅1030mmにした後、以下に示す表面処理を連続的に行った。
(a)機械的粗面化処理(ブラシグレイン法)
研磨剤(パミス)の水懸濁液(比重1.1g/cm3)を研磨スラリ−液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するロ−ラ状ブラシにより機械的粗面化処理を行った。研磨剤のメジアン径は33μmであった。ロ−ラ状ブラシは、ナイロンブラシをφ400mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長は50mm、毛の直径は0.3mmであった。ブラシ下部の2本の支持ロ−ラ(φ250mm)の表面間の距離は300mmであった。ロ−ラ状ブラシはブラシを回転させる駆動モ−タの負荷が、ロ−ラ状ブラシをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して10kWプラスになるまで押さえつけた。
(b)アルカリ剤によるエッチング処理
上記で得られた機械的粗面化処理後のアルミニウム板をカセイソ−ダ濃度2.6質量%、アルミニウムイオン濃度5質量%のカセイソ−ダ水溶液を用いスプレ−により、アルミニウム溶解量10g/m2でエッチング処理を行った。その後、スプレ−による水洗を行った。なお、アルカリエッチング処理の温度は、70度であった。
(c)デスマット処理
温度30度の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)で、スプレ−によるデスマット処理を行い、その後、スプレ−で水洗した。
(d)電気化学的粗面化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸10質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、液温35度であった。
電流密度は電流のピ−ク値で30A/dm2、補助陽極には電源から流れる電流の5%を分流させた。硝酸電解における電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で197C/dm2とした。
その後、スプレ−による水洗を行った。
(e)アルカリエッチング処理
アルミニウム板をカセイソ−ダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%でスプレ−によるエッイング処理を70度で行い、アルミニウム板を3.8g/m2溶解した。その後、スプレ−による水洗を行った。
(f)デスマット処理
温度30度の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む)で、スプレ−によるデスマット処理を行い、その後、スプレ−による水洗を行った。
(g)陽極酸化処理
60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。液温40度であった。交流電源波形は図1に示した波形であり、電流値がゼロからピ−クに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カ−ボン電極を対極として電気化学的な粗面化処理を行った。補助アノ−ドにはフェライトを用いた。
電流密度は電流のピ−ク値で25A/dm2であった。
塩酸電解に用いた電解液は塩酸濃度5.0質量%水溶液(アルミニウムイオン5.0質量%を含む。)であり、塩酸電解における電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で60C/dm2とした。電解層は図2に示すものを用いた。
その後、スプレ−による水洗を行った。
(h)アルカリエッチング処理
カセイソ−ダ濃度4.5質量%、アルミニウムイオン濃度0.5質量%のカセイソ−ダ水溶液を用いスプレ−により、アルミニウム溶解量0.16g/m2でエッチング処理を行った。その後、スプレ−による水洗を行った。なお、アルカリエッチング処理の温度は、70度であった。その後、スプレ−による水洗を行った。
(i)デスマット処理
温度60度の硫酸濃度25質量%水溶液(アルミニウムイオン0.5質量%含む)で、スプレ−によるデスマット処理を行い、その後、スプレ−による水洗を行った。
(j)陽極酸化処理
二段給電電解処理法の陽極酸化装置(第一及び第二電解部長各6m、第一及び第二給電部長各3m、第一及び第二給電電極長各2.4m)を用いて陽極酸化処理を行った。
第一および第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度15質量%(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度38度であった。その後、スプレ−による水洗を行った。最終的な酸化皮膜量は2.5g/m2であった。
(k)下塗層の形成
上記のようにして得られたアルカリ金属ケイ酸塩処理後のアルミニウム支持体上に、実施例1で用いたのと同じ下塗液を塗布し、80度で15秒間乾燥し、塗膜を形成させた。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2であった。
以上の基板を用いた以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版10を得た。
(比較例1)
実施例1の保護層用塗布液を以下のものに変更した以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版11を得た。
〔保護層用塗布液1〕
セルロ−ス誘導体(HPMMCP HP−55 信越化学工業(株)製) 10.1g
MEK 90g
(比較例2)
実施例1の保護層を設けない以外は実施例1と同様にして平版印刷版原版13を得た。
[平版印刷版原版の評価]
〔感度の評価〕
得られた本発明の平版印刷版原版1〜9及び比較例の平版印刷版原版10〜13をCreo社製Trendsetterにて露光エネルギ−を変えて、テストパタ−ンを画像状に描き込みを行った。
その後、富士写真フイルム(株)製現像液DT−2(希釈して、電導度43mS/cmとしたもの)で現像し、この現像液で非画像部が現像できる露光エネルギ−を測定し、感度とした。数値が小さいほど高感度であると評価する。結果を表に示す。
〔現像ラチチュードの評価〕
得られた本発明の平版印刷版原版1〜9及び比較例の平版印刷版原版10〜13をCreo社製Trendsetterにてビーム強度8w、ドラム回転数150rpmでテストパターンを画像状に描き込みを行った。
まず、上記の条件で露光した平版印刷版原版1〜13を、富士写真フイルム(株)製現像液DT−2の希釈率を変えたものを仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサー940HIIを用い、液温を30度に保ち、現像時間12sで現像した。この時、現像不良の記録層残膜に起因する汚れや着色がないかを確認し、良好に現像が行えた現像液の電導度を測定した。
結果を下記表3に示す。上限値と下限値との差が大きいものを現像ラチチュードに優れると評価する。
〔耐傷性の評価〕
得られた実施例1〜9及び比較例1、2の平版印刷版10〜13をロ−タリ−・アブレ−ション・テスタ−(TOYOSEIKI社製)を用い、250gの荷重下、アブレ−ザ−フェルトCS5で15回摩擦した。
その後、富士写真フイルム(株)DT−2(DT−2:水=1:8で希釈したもの)を仕込んだ富士写真フイルム(株)製現像液DT−2の希釈率を変えたものを仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサ−940HIIを用い、液温を30度に保ち、現像時間12sで現像した。このときの現像時電動度は45mS/cmであった。耐傷性の評価は下記基準で行った。以上は実用上問題のないレベルである。結果を下記表3に示す。
<耐傷性の評価基準>
〇:摩擦した部分の感光膜の光学濃度がまったく変化しなかったもの
△:摩擦した部分の感光膜の光学濃度が目視でわずかに観察されたもの
×:摩擦した部分の感光膜の光学濃度が非摩擦部の2/3以下になったもの
〔画像のシャ−プ性〕
得られた本発明の平版印刷版原版1〜9及び比較例の平版印刷版原版10〜13をCreo社製Trendsetterにてビ−ム強度9w、ドラム回転速度150rpmでテストパタ−ン(Staccato10)を画像状に描き込みを行った。上記の条件で露光した平版印刷版原版1−11を、富士写真フイルム(株)製現像液DT−2(DT−2:水=1:8で希釈したもの)を仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサ−940HIIを用い、液温を30度に保ち、現像時間12sで現像した。得られた画像のエッジ部を電子顕微鏡(日立S−800 日立製作所(株)製)にて観察した。画像シャ−プ性評価は下記基準で行った。結果を下記表に示す。
〇:画像の辺がまっすぐになっているもの
△:画像の辺の一部が少し欠けているもの
△×:画像の辺の1/3が欠けているもの
×:画像の辺の1/2が欠けているもの
Figure 2006317862
表3に明らかなように、実施例1〜10は、比較例1〜2に対して本発明の平版印刷版原版はいずれも、実用上問題のない良好な耐傷性、現像ラチチュ−ドを維持しながらシャ−プな画像が得られた。一方、保護層を有しない平版印刷版原版、及びイオン性化合物を保護層に含まない平版印刷版原版である比較例1及び比較例2は、何れも現像ラチチュードが不足すると共に、良好な耐傷性は得られなかった。
本発明の平版印刷版原版に用いる支持体の作製における電気化学的粗面化処理に用いられる交番波形電流波形図の一例を示すグラフである。 本発明の平版印刷版用支持体の作製における交流を用いた電気化学的粗面化処理におけるラジアル型セルの一例を示す側面図である。
符号の説明
11 アルミニウム板

Claims (2)

  1. 支持体上に、水不溶性且つアルカリ可溶性樹脂、赤外線吸収剤、及びイオン性化合物を含み、赤外線レーザ露光によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大するポジ型記録層と、前記ポジ型記録層を保護する保護層と、を順次積層してなる平板印刷用原版であって、
    前記保護層が少なくとも1種類のイオン性化合物を含有することを特徴とする平版印刷版原版。
  2. 前記イオン性化合物は、スルホニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版原版。
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