JP3881326B2 - 赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版及びそれを用いた平版印刷版の作成方法 - Google Patents

赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版及びそれを用いた平版印刷版の作成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像記録材料に関するものであり、特にコンピュータ等のディジタル信号から直接製版できるいわゆるダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版及び平版印刷版の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータのディジタルデータから直接製版するシステムとしては、▲1▼電子写真法によるもの、▲2▼Arレーザによる露光と後加熱の組み合わせによる光重合系、▲3▼感光性樹脂上に銀塩感材を積層したもの、▲4▼シルバーマスタータイプのもの、▲5▼放電破壊やレーザ光によりシリコーンゴム層を破壊することによるもの等が知られている。
【0003】
しかしながら▲1▼の電子写真法を用いるものは、帯電、露光、現像等処理が煩雑であり、装置が複雑で大がかりなものになる。▲2▼の方法では後加熱工程を要するほか、高感度な版材を要し、明室での取扱いが難しくなる。▲3▼、▲4▼の方法では銀塩を使用するため処理が煩雑になり、コストが高くなる欠点がある。また▲5▼の方法は比較的完成度の高い方法であるが、版面に残るシリコーン滓の除去に問題点を残している。
一方、近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に近赤外から赤外に発光領域を持つ固体レーザ・半導体レーザは高出力かつ小型の物が容易に入手できる様になっている。コンピュータ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源として、これらのレーザは非常に有用である。
【0004】
従来公知のダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版材料においては、アルカリ水溶液可溶性高分子化合物として、ノボラック樹脂等のフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が用いられている。例えば、この様な記録材料として、特開平7−285275号公報において、ノボラック樹脂等のフェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂に、光を吸収し熱を発生する物質と、種々のオニウム塩、キノンジアジド化合物類等を添加した画像記録材料を提案している。これらの画像記録材料では、画像部ではオニウム塩、キノンジアジド化合物類等が、アルカリ水溶液可溶性樹脂の溶解性を実質的に低下させる溶解阻止剤として働き、非画像部では熱により分解して溶解阻止剤としては働かず、画像形成する。
しかしながら、この画像記録材料では、オニウム塩、キノンジアジド化合物類等が、可視領域に光吸収域(350〜500nm)を有するため、取扱い場所は黄色燈下に制限されるという不便がある。また、得られた印刷版について、さらに長期の使用を可能にするためには、クリーナー液等の溶剤での洗浄後の再使用を可能とする必要があるが、ノボラック樹脂は耐溶剤性が低く、印刷中にクリーナー液を使用すると耐刷性が低下するといった問題があった。
また、特開平7−285275号公報においては、オニウム塩、キノンジアジド化合物類等を添加するとの前提の下で、得られた印刷版の耐久性を上げるために、アクリル樹脂やウレタン樹脂が使用できることが記載されているが、これらは、アクリル樹脂やウレタン樹脂が、フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂に対して、溶解阻止剤としての効果を発揮する点に着目したものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、ノボラック樹脂の画像形成性の低さと耐溶剤性の低さを改善し、取扱い場所に制限がなく、かつ現像液の濃度に対する感度の安定性、即ち現像ラチチュードの良好なダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版及び平版印刷版の作成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、ノボラック樹脂に、或る一定の共重合体を50:50から5:95の範囲の重量比でブレンドすることにより耐溶剤性、現像ラチチュードが大幅に改善されることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版は、支持体上に、赤外光もしくは近赤外光を吸収するシアニン色素と、ノボラック樹脂と、該ノボラック樹脂と相互作用を形成しうると共に、下記(a)から(c)のうち少なくとも一つを共重合成分として10モル%以上含み、さらに下記(1)〜(12)に列挙された中から選択されたモノマーを共重合成分の1つとして用いてなり、且つ、熱により、当該相互作用が弱まりアルカリ水溶液に可溶化するアクリル樹脂と、を含み、該ノボラック樹脂を含む相と、該アクリル樹脂を含む相とからなる海島構造を有する感光層を備えることを特徴とする。
(a)1分子中に、窒素原子上に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンアミド基を有するモノマー
(b)1分子中に、下記の式で表される活性イミノ基を有するモノマー
【化1】
Figure 0003881326
(c)それぞれフェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはヒドロキシスチレン
(1)2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選択される脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、及びN−ジメチルアミノエチルアクリレートから選択されるアルキルアクリレート
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、及びN−ジメチルアミノエチルメタクリレートから選択されるアルキルメタクリレート
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、及びN−エチル−N−フェニルアクリルアミドから選択されるアクリルアミド又はメタクリルアミド
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、及びフェニルビニルエーテルから選択されるビニルエーテル類
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、及び安息香酸ビニルから選択されるビニルエステル類
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、及びクロロメチルスチレンから選択されるスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、及びフェニルビニルケトンから選択されるビニルケトン類
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、及びイソプレンから選択されるオレフィン類
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、及びN−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミドから選択される不飽和イミド
(12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及びイタコン酸から選択される不飽和カルボン酸
【0007】
本発明においては、感光性層に含まれるアルカリ水可溶性高分子化合物として、ノボラック樹脂と、アクリル樹脂とを用いる。これらノボラック樹脂とアクリル樹脂とは、その強い相互作用によりアルカリ水溶液に不溶化するが、加熱された場合には、熱によりその相互作用が弱まりアルカリ水溶液に可溶化するものと推定される。
【0008】
図1は、実施例1の平版印刷版の樹脂部断面の顕微鏡写真(SEM写真)である。この顕微鏡写真(SEM写真)からも明らかなように、本発明の平版印刷版の樹脂部においては、前記ノボラック樹脂と前記アクリル樹脂とが海島構造を形成している。連続相を形成するのが前記アクリル樹脂であり、島状に点在するのが前記ノボラック樹脂である。また、これを平版印刷版原版の記録層とする場合、樹脂の表面層は、前記ノボラック樹脂により形成されている。
これらの海島構造等を有する平版印刷版は、前記ノボラック樹脂と前記アクリル樹脂とのブレンド重量比を50:50から5:95の範囲とした場合に得ることができる。
【0009】
即ち、本発明においては、前記(A)ノボラック樹脂と前記(B)アクリル樹脂(共重合体)とが海島構造を形成して、前記(B)アクリル樹脂に前記(A)ノボラック樹脂が島状に点在し、前記(B)アクリル樹脂に包みこまれるような状態となる。このため全体としては、前記(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂の性質が緩和されて、耐溶剤性が大幅に改善されるものと推定される。
さらに、本発明においては、光を吸収し熱を発生する物質である赤外光もしくは近赤外光を吸収するシアニン色素は、前記(B)アクリル樹脂等より前記(A)ノボラック樹脂との親和性が高く、表面層に偏在することになる。このため、表面層での発熱が多くなり、熱がアルミ支持体に吸収されることなく画像形成に有効に利用されて、現像ラチチュードが向上するものと推定される。
【0010】
本発明によれば、(A)ノボラック樹脂と(B)アクリル樹脂等との相互作用により、画像部では、アルカリ水溶液可溶性樹脂の溶解性を低下させることができ、画像形成におけるディスクリミネーションが向上し、良好な画像形成が可能となる。これにより、オニウム塩、キノンジアジド化合物類等の、可視領域に光吸収域(350〜500nm)を有する化合物の添加を必須としないため、白色灯下でも使用でき、取扱い場所は黄色燈下に制限されるという不便がない。また、前記(A)ノボラック樹脂と前記(B)アクリル樹脂等とが海島構造を形成することにより、印刷版の耐溶剤性が大幅に向上し、印刷版へのクリーナー液の使用やUVインキ等の特殊溶剤を含むインキの使用が可能となる。さらに、界面である画像形成材料(感光層)表面にも、前記(A)フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が光を吸収し熱を発生する物質である赤外光もしくは近赤外光を吸収するシアニン色素を多く含んで偏在するため、熱が画像形成に効率良く利用され、現像ラチチュードが驚異的に良化する。
【0011】
また、本発明の請求項4に係る赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版の作成方法は、支持体上に、赤外光もしくは近赤外光を吸収するシアニン色素と、ノボラック樹脂と、アクリル樹脂とを含み、該ノボラック樹脂を含む相と、アクリル樹脂を含む相とからなる海島構造を有する感光層を備える赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版を、ディジタルデータに基づいて赤外線レーザにて露光した後、自動現像機を用いてアルカリ水溶液からなる現像液により現像することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明において平版印刷版原版の感光層に使用されるアルカリ水溶液可溶性高分子化合物は、(A)ノボラック樹脂と、前記(B)アクリル樹脂に代表される、それぞれフェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはヒドロキシスチレンのうち少なくとも一つを共重合成分として10モル%以上含む共重合体である。
【0013】
ノボラック樹脂としては、例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,またはm−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂などのノボラック樹脂を挙げることができる。
【0014】
これらのノボラック樹脂は、重量平均分子量が500〜20000で数平均分子量が200〜10000のものが好ましい。
更に、米国特許第4123279号明細書に記載されているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物を併用してもよい。かかるフェノール性水酸基を有する樹脂は、1種類あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0015】
本発明に係るアクリル樹脂に代表される(B)共重合体としては、例えば、(a)1分子中に、窒素原子上に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンアミド基を有するモノマー、(b)1分子中に、下記の式で表される活性イミノ基を有するモノマー、(c)それぞれフェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはヒドロキシスチレンのうち少なくとも一つを共重合成分として10モル%以上含んでいるものが好ましく、20モル%以上含むものがより好ましい。10モル%より少ないと、(A)ノボラック樹脂との相互作用が不十分となり現像ラチチュードが低下する。
【0016】
【化1】
Figure 0003881326
【0017】
また、前記(a)から(c)以外の他の共重合成分を含んでいてもよい。
【0018】
(a)に該当するモノマーとは、1分子中に、窒素原子上に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンアミド基と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化合物からなるモノマーである。その中でも、アクリロイル基、アリル基、またはビニロキシ基と、置換あるいはモノ置換アミノスルホニル基または置換スルホニルイミノ基とを有する低分子化合物が好ましい。
このような化合物としては、例えば、下記一般式(I)〜(V)で示される化合物が挙げられる。
【0019】
【化2】
Figure 0003881326
【0020】
式中、X1、X2はそれぞれ−O−又は−NR7−を示す。R1、R4はそれぞれ水素原子又は−CH3を表す。R2、R5、R9、R12、R16はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す。R3、R7、R13は水素原子、それぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。また、R6、R17は、それぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基を示す。R8、R10、R14は水素原子又は−CH3を表す。R11、R15はそれぞれ単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す。Y1、Y2はそれぞれ単結合または−CO−を表す。
【0021】
具体的には、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
【0022】
(b)に該当するモノマーとは、1分子中に、下記の式で表される活性イミノ基と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低分子化合物からなるモノマーである。
このような化合物としては、具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルイミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルイミド等を好適に使用することができる。
【0023】
(c)に該当するモノマーとは、それぞれフェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはヒドロキシスチレンからなるモノマーである。
このような化合物としては、具体的には、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒドロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレート、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等を好適に使用することができる。
【0024】
他の共重合成分としては、例えば、下記(1)〜(12)に挙げるモノマーを用いることができる。
(1)例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、およびメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
【0025】
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
【0026】
本発明に係る(B)共重合体は、重量平均分子量が2000以上、数平均分子量が1000以上のものが好ましく用いられる。さらに好ましくは、重量平均分子量が5000〜300000、数平均分子量が2000〜250000であり、分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものである。
【0027】
かかる(B)アクリル樹脂は、1種類あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0028】
前記ノボラック樹脂と前記アクリル樹脂等との配合重量比は50:50から5:95の範囲にあることが必要であり、40:60から10:90の範囲にあることがより好ましい。
これより前記ノボラック樹脂の配合量が多くなると、海島構造が逆転する可能性があり、その場合、耐溶剤性等を改善することができない。逆に、これよりアクリル樹脂などの配合量が多くなると、前記ノボラック樹脂による表面層が薄くなり過ぎ、現像ラチチュードの向上が不十分となる。
【0029】
これらノボラック樹脂とアクリル樹脂などとからなるアルカリ可溶性の高分子化合物は、それぞれ1種類あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよく、感光層を構成する全固形分中、30〜99重量%、好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは50〜90重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性の高分子化合物の添加量が30重量%未満であると記録層の耐久性が悪化し、また、99重量%を越えると感度、耐久性の両面で好ましくない。
【0030】
本発明において、光を吸収し熱を発生する物質としては種々の染料を用いる事ができる。
染料としては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。
本発明において、これらの顔料、もしくは染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
【0031】
そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0032】
また、染料として米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、市販品としては、Epolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等が特に好ましく用いられる。
【0033】
また、染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
これらの染料は、印刷版材料全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%の割合で印刷版材料中に添加することができる。染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると感光層の均一性が失われ、記録層の耐久性が悪くなる。
これらの染料は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。別の層とする場合、本発明の熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を含む層に隣接する層へ添加するのが望ましい。また、染料もしくは顔料と結着樹脂は同一の層が好ましいが、別の層でも構わない。
【0034】
本発明の平版印刷版原版の感光層として用いられるポジ型感光性組成物には更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。例えばオニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することは、画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図る点では、好ましい。
オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げる事ができる。
【0035】
本発明において用いられるオニウム塩として、好適なものとしては、例えば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387(1974) 、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 423(1980) 、特開平5−158230号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号、特開平3-140140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31 (1988)、欧州特許第104,143 号、米国特許第339,049 号、同第410,201 号、特開平2-150848号、特開平2-296514号に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73 (1985)、J. V. Crivello et al. J. Org. Chem., 43, 3055 (1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789 (1984) 、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279 (1985) 、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5) ,1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877 (1979) 、欧州特許第370,693 号、同233,567 号、同297,443 号、同297,442 号、米国特許第4,933,377 号、同3,902,114 号、同410,201 号、同339,049 号、同4,760,013 号、同4,734,444 号、同2,833,827 号、独国特許第2,904,626 号、同3,604,580 号、同3,604,581 号に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047 (1979) に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)に記載のアルソニウム塩等があげられる。
【0036】
本発明において、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものがあげられる。
好適なキノンジアジド類としてはo−キノンジアジド化合物を挙げることができる。
本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−キノンジアジドは熱分解により結着剤の溶解抑制能を失うことと、o−キノンジアジド自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果により感材系の溶解性を助ける。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト−センシティブ・システムズ」(John Wiley & Sons. Inc.)第339〜352頁に記載の化合物が使用できるが、特に種々の芳香族ポリヒドロキシ化合物あるいは芳香族アミノ化合物と反応させたo−キノンジアジドのスルホン酸エステルまたはスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭43−28403 号公報に記載されているようなベンゾキノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル、米国特許第3,046,120 号および同第3,188,210 号に記載されているベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルも好適に使用される。
【0037】
さらにナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。その他の有用なo−キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され知られている。例えば特開昭47−5303号、特開昭48−63802 号、特開昭48−63803 号、特開昭48−96575 号、特開昭49−38701 号、特開昭48−13354 号、特公昭41−11222 号、特公昭45−9610号、特公昭49−17481 号、米国特許第2,797,213 号、同第3,454,400 号、同第3,544,323 号、同第3,573,917 号、同第3,674,495 号、同第3,785,825 号、英国特許第1,227,602 号、同第1,251,345 号、同第1,267,005 号、同第1,329,888 号、同第1,330,932 号、ドイツ特許第854,890 号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。
【0038】
o−キノンジアジド化合物の添加量は好ましくは印刷版材料全固形分に対し、1〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%の範囲である。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
【0039】
オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適である。
【0040】
o−キノンジアジド化合物以外の添加剤の添加量は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
本発明の添加剤と結着剤は、同一層へ含有させることが好ましい。
【0041】
また、更に感度を向上させる目的で、環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもできる。環状酸無水物としては米国特許第4,115,128 号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。更に、有機酸類としては、特開昭60−88942 号、特開平2−96755 号公報などに記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカルボン酸類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
上記の環状酸無水物、フェノール類および有機酸類の印刷版材料中に占める割合は、0.05〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.1〜10重量%である。
【0042】
また、本発明における印刷版材料中には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149 号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
両面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられる。 上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の印刷版材料中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0043】
本発明における印刷版材料中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
焼き出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209 号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223 号、同54−74728 号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号および同63−58440 号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
【0044】
画像の着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基性染料をあげることができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)などを挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は特に好ましい。これらの染料は、印刷版材料全固形分に対し、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%の割合で印刷版材料中に添加することができる。更に本発明の印刷版材料中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマーおよびポリマー等が用いられる。
【0045】
本発明の画像記録材料は、通常上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより製造することができる。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、感光性印刷版についていえば一般的に0.5〜5.0g/m2 が好ましい。塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大になるが、感光膜の皮膜特性は低下する。
本発明における感光性層中には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、全印刷版材料の0.01〜1重量%さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0046】
本発明に使用される支持体としては、寸度的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
本発明の支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
【0047】
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
この様に粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
【0048】
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。
陽極酸化皮膜の量は1.0g/m2 より少ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066 号、同第3,181,461 号、第3,280,734 号および第3,902,734 号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるかまたは電解処理される。他に特公昭36−22063 号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3,276,868 号、同第4,153,461 号、同第4,689,272 号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
【0049】
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に前記ポジ型感光層を設けたものであるが、必要に応じてその間に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
【0050】
この有機下塗層は次のような方法で設けることができる。即ち、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水またはメタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12の範囲に調整することもできる。また、画像記録材料の調子再現性改良のために黄色染料を添加することもできる。
有機下塗層の被覆量は、2〜200mg/m2 が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。上記の被覆量が2mg/m2 よりも少ないと十分な耐刷性能が得られない。また、200mg/m2 より大きくても同様である。
【0051】
上記のようにして作成されたポジ型平版印刷版原版は、通常、像露光、現像処理を施される。
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。
本発明においては、近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザ、半導体レーザが特に好ましい。
【0052】
本発明の画像記録材料の現像液および補充液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機アルカリ塩が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。
これらのアルカリ剤は単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
これらのアルカリ剤の中で特に好ましい現像液は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸塩水溶液である。その理由はケイ酸塩の成分である酸化珪素SiO2とアルカリ金属酸化物 M2Oの比率と濃度によって現像性の調節が可能となるためであり、例えば、特開昭54−62004号公報、特公昭57−7427号に記載されているようなアルカリ金属ケイ酸塩が有効に用いられる。
【0053】
更に自動現像機を用いて現像する場合には、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量のPS版を処理できることが知られている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用される。現像液および補充液には現像性の促進や抑制、現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて種々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤があげられる。更に現像液および補充液には必要に応じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、亜硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩等の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤を加えることもできる。
上記現像液および補充液を用いて現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の画像記録材料を印刷版として使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0054】
近年、製版・印刷業界では製版作業の合理化および標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。
また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
【0055】
本発明に係る感光性平版印刷版を使用する場合について説明する。本発明の平版印刷版原版を、画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に不必要な画像部(例えば原画フィルムのフィルムエッジ跡など)がある場合には、その不必要な画像部の消去が行なわれる。このような消去は、例えば特公平 2−13293 号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行なう方法が好ましいが、特開平59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
【0056】
以上のようにして得られた平版印刷版は所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。
平版印刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062 号、特開昭62−31859 号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。
その方法としては、該整面液を浸み込ませたスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後でスキージ、あるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。
【0057】
整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m2(乾燥重量)が適当である。
整面液が塗布された平版印刷版は必要であれば乾燥された後、バーニングプロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:「BP−1300」)などで高温に加熱される。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
【0058】
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの従来より行なわれている処理を施こすことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。
この様な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0059】
【実施例】
以下、本発明を実施例に従って説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
【0060】
〔特定の共重合体の合成〕
合成例1(特定の共重合体1)
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた500ml三ツ口フラスコにメタクリル酸31.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴をとり去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。
【0061】
この反応混合物に、p−アミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られた固体を乾燥することによりN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた(収量46.9g)。
【0062】
次に攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三ツ口フラスコに、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g(0.0192モル)、メタクリル酸エチル2.94g(0.0258モル)、アクリロニトリル0.80g(0.015モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物に「V−65」(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,N−ジメチルアセトアミド及び「V−65」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこの特定の共重合体1の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ53,000であった。
【0063】
合成例2(特定の共重合体2)
合成例1の重合反応において、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g(0.0192モル)をN−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド3.40g(0.0192モル)に変えた以外は、合成例1と同様に重合反応を行い、重量平均分子量(ポリスチレン標準)47,000の特定の共重合体2を得た。
【0064】
〔基板の作製〕
厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレンで洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミス−水懸濁液を用いこの表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに20%硝酸に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2 であった。次にこの板を7%硫酸を電解液として電流密度15A/dm2 で3g/m2 の直流陽極酸化被膜を設けた後、水洗し、乾燥し、さらに、下記下塗り液を塗布し、塗膜を90℃で1分乾燥した。乾燥後の塗膜の塗布量は10mg/m2 であった。
【0065】
下塗り液
β−アラニン 0.5g
メタノール 95g
水 5g
【0066】
さらに、珪酸ナトリウム2.5重量%水溶液で30℃で10秒処理し、下記下塗り液を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥し基板を得た。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2 であった。
下塗り液
下記化合物 0.3g
メタノール 100g
水 1g
【0067】
【化3】
Figure 0003881326
【0068】
実施例1
得られた基板に以下の感光液1を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。顕微鏡写真(SEM写真)を図1に示す。
【0069】
Figure 0003881326
【0070】
【化4】
Figure 0003881326
【0071】
比較例1
実施例1で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を1.0gとし、m,p−クレゾールノボラックを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0072】
比較例2
実施例1で用いた感光液の特定の共重合体1を添加せず、m,p−クレゾールノボラックの添加量を1.0gとした以外は、実施例1と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0073】
比較例3
実施例1で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を0.45gとし、m,p−クレゾールノボラックの添加量を0.55gとした以外は、実施例1と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0074】
実施例2
実施例1で用いた感光液に、熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質として、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドと2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとのエステル化物(エステル化率90%)0.08gを添加した以外は、実施例1と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。
【0075】
比較例4
実施例2で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を1.0gとし、m,p−クレゾールノボラックを添加しなかった以外は、実施例2と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0076】
比較例5
実施例2で用いた感光液の特定の共重合体1を添加せず、m,p−クレゾールノボラックの添加量を1.0gとした以外は、実施例2と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0077】
比較例6
実施例2で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を0.45gとし、m,p−クレゾールノボラックの添加量を0.55gとした以外は、実施例2と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0078】
実施例3
得られた基板に以下の感光液2を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。
【0079】
Figure 0003881326
【0080】
【化5】
Figure 0003881326
【0081】
比較例7
実施例3で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を1.0gとし、m,p−クレゾールノボラックを添加しなかった以外は、実施例3と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0082】
比較例8
実施例3で用いた感光液の特定の共重合体1を添加せず、m,p−クレゾールノボラックの添加量を1.0gとした以外は、実施例3と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0083】
比較例9
実施例3で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を0.40gとし、m,p−クレゾールノボラックの添加量を0.60gとした以外は、実施例3と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0084】
実施例4
実施例3で用いた感光液に、熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質として、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化合物(米国特許第3,635,709号明細書実施例1に記載されているもの)0.20gを添加した以外は、実施例3と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。
【0085】
比較例10
実施例4で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を1.0gとし、m,p−クレゾールノボラックを添加しなかった以外は、実施例4と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0086】
比較例11
実施例4で用いた感光液の特定の共重合体1を添加せず、m,p−クレゾールノボラックの添加量を1.0gとした以外は、実施例4と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0087】
比較例12
実施例4で用いた感光液の特定の共重合体1の添加量を0.40gとし、m,p−クレゾールノボラックの添加量を0.60gとした以外は、実施例4と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0088】
実施例5
得られた基板に以下の感光液3を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。
【0089】
Figure 0003881326
【0090】
比較例13
実施例5で用いた感光液の特定の共重合体2の添加量を1.0gとし、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂を添加しなかった以外は、実施例5と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0091】
比較例14
実施例5で用いた感光液の特定の共重合体2を添加せず、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂の添加量を1.0gとした以外は、実施例5と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0092】
比較例15
実施例5で用いた感光液の特定の共重合体2の添加量を0.40gとし、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂の添加量を0.60gとした以外は、実施例5と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0093】
実施例6
実施例5で用いた感光液に、熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質として、2,5−ジブトキシ−4−モルホリノ−ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート0.26gを添加した以外は、実施例5と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影したところ、海島構造を形成していることが確認できた。
【0094】
比較例16
実施例6で用いた感光液の特定の共重合体2の添加量を0.96gとし、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂の添加量を0.04gとした以外は、実施例6と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0095】
比較例17
実施例6で用いた感光液の特定の共重合体2を添加せず、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂の添加量を1.0gとした以外は、実施例6と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0096】
比較例18
実施例6で用いた感光液の特定の共重合体2の添加量を0.40gとし、フェノール/ホルムアルデヒド ノボラック樹脂の添加量を0.60gとした以外は、実施例6と同様にして、平版印刷版を得た。樹脂部分を基板から一部剥離し、断面の顕微鏡写真(SEM写真)を撮影して確認したところ、海島構造は形成されていなかった。
【0097】
〔平版印刷版の性能評価〕
得られた平版印刷版について、以下の性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0098】
(現像ラチチュード)
得られた平版印刷版を、出力500mW,波長830nm、ビーム径17μm(1/e2 )の半導体レーザを用いて主走査速度5m/秒にて露光した後、富士写真フイルム(株)製現像液、DP−4、リンス液FR−3(1:7)を仕込んだ自動現像機(富士写真フイルム(株)製:「PSプロセッサー900VR」)を用いて現像した。その際、DP−4は1:6で希釈したものと1:8で希釈したものの二水準を使用し、それぞれの現像液にて画像形成に要する露光量を測定し、その差を記録した。その差が小さいほど現像ラチチュードが良好であり、20mJ/cm2 以下であれば、実用可能なレベルである。
【0099】
(白灯下での安定性)
得られた平版印刷版を白色蛍光灯(三菱電気社製:「三菱ネオルミスーパーFLR40SW50EDL−MNU」)の下で、400ルックスの明るさの距離に5分間放置した。上記と同様に半導体レーザを用いて露光した後、富士写真フイルム(株)製現像液、DP−4(1:8)を用いて現像し、画像形成に要する露光量を測定した。その値が小さいほど白灯下で変動を受けにくいことを示し、20mJ/cm2 以下であれば、実用可能なレベルである。
【0100】
(耐刷性)
DP−4(1:8)を用いて現像した平版印刷版を用いて、ハイデルベルク社製のハイデルKOR−D機で上質紙に印刷した。5000枚印刷毎にクリーナー液(富士写真フイルム(株)製:「プレートクリーナーCL2」)で版面を拭きながら印刷した。それぞれの最終印刷枚数を表1に示す。ここで、最終印刷枚数とは、平版印刷版の感光層が膜減りを起こし部分的にインキがつかなくなる、いわゆる版飛びを起こすまでの枚数である。
【0101】
【表1】
Figure 0003881326
【0102】
表1から、本発明の平版印刷版は、現像ラチチュード、および耐刷性の双方に優れていることが分かる。また、熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を配合した場合には、さらに高い現像ラチチュードと耐刷性を得ることができ、熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を配合しない場合には、白灯下で変動を受けにくくなることが分かる。一方、特定の共重合体単独では、現像ラチチュードが劣化し、フェノール性水酸基を有する樹脂単独では、耐刷性が劣ることが分かる。また、フェノール性水酸基を有する樹脂と特定の共重合体とのブレンド比率が適当でなければ、現像ラチチュードおよび耐刷性が共に低下することが分かる。また、性能発現と海島構造との間に相関関係が見られることが分かる。
【0103】
【発明の効果】
本発明によれば、ノボラック樹脂と本発明の共重合体との相互作用により、画像部の画像強度が向上し、良好な画像形成が可能となる。これにより、オニウム塩、キノンジアジド化合物類等の、可視領域に光吸収域(350〜500nm)を有する化合物の添加を必須としないため、白色灯下でも使用でき、取扱い場所は黄色燈下に制限されるという不便がない。
また、前記フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂と前記共重合体とが海島構造を形成することにより、現像ラチチュードが驚異的に良化するとともに、印刷版の耐溶剤性が大幅に向上し、印刷版へのクリーナー液の使用やUVインキ等の特殊溶剤を含むインキの使用が可能となる。さらに、界面である画像形成材料表面にも、前記フェノール性水酸基を有するアルカリ水溶液可溶性樹脂が光を吸収し熱を発生する物質を多く含んで偏在するため、吸熱効率も高くなる。
その結果、従来の処理装置や印刷装置をそのまま利用できる、コンピュータ等のディジタルデータから直接製版可能な記録性及び耐刷性の良い画像記録材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の平版印刷版の樹脂部断面の顕微鏡写真(SEM写真)である。

Claims (5)

  1. 支持体上に、赤外光もしくは近赤外光を吸収するシアニン色素と、ノボラック樹脂と、該ノボラック樹脂と相互作用を形成しうると共に、下記(a)から(c)のうち少なくとも一つを共重合成分として10モル%以上含み、さらに下記(1)〜(12)に列挙された中から選択されたモノマーを共重合成分の1つとして用いてなり、且つ、熱により、当該相互作用が弱まりアルカリ水溶液に可溶化するアクリル樹脂と、を含み、該ノボラック樹脂を含む相と、該アクリル樹脂を含む相とからなる海島構造を有する感光層を備える赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版。
    (a)1分子中に、窒素原子上に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンアミド基を有するモノマー
    (b)1分子中に、下記の式で表される活性イミノ基を有するモノマー
    Figure 0003881326
    (c)それぞれフェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、またはヒドロキシスチレン
    (1)2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートから選択される脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類
    (2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、及びN−ジメチルアミノエチルアクリレートから選択されるアルキルアクリレート
    (3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、及びN−ジメチルアミノエチルメタクリレートから選択されるアルキルメタクリレート
    (4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、及びN−エチル−N−フェニルアクリルアミドから選択されるアクリルアミド又はメタクリルアミド
    (5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、及びフェニルビニルエーテルから選択されるビニルエーテル類
    (6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、及び安息香酸ビニルから選択されるビニルエステル類
    (7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、及びクロロメチルスチレンから選択されるスチレン類
    (8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、及びフェニルビニルケトンから選択されるビニルケトン類
    (9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、及びイソプレンから選択されるオレフィン類
    (10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリル
    (11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、及びN−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミドから選択される不飽和イミド
    (12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及びイタコン酸から選択される不飽和カルボン酸
  2. 前記ノボラック樹脂を含む相が、海島構造において島状に存在することを特徴とする請求項1に記載の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版。
  3. 前記ノボラック樹脂と前記アクリル樹脂とのブレンド重量比が50:50から5:95の範囲にあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版。
  4. 前記感光層の塗布量が0.5〜5.0g/m2であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版原版を、ディジタルデータに基づいて赤外線レーザにて露光した後、自動現像機を用いてアルカリ水溶液からなる現像液により現像することを特徴とする赤外線レーザ用ポジ型平版印刷版の作製方法。
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