JP2006317727A - 吸音ボードおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コルクとMDFとをしっかり貼り合わせて断熱性・吸音性良好な床材、壁材を得る。
【解決手段】貼り合わされるコルク板とMDFとが向き合う両面、またはいずれか片方の面に接着剤を塗布して貼り合わせてなる吸音ボードにおいて、上記コルク板の密度を0.25±0.03g/cmとしたもので、上記接着剤として、酢酸ビニルエマルジョンタイプで樹脂固形分が30〜60%のものを採用するか、ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系ラテックスタイプで樹脂固形分が25〜55%のものを採用する。
【選択図】なし

Description

この発明は、中質繊維板(以下、「MDF」という)とコルク板とを貼り合わせた吸音ボードに関する。
合板の素材が枯渇し、乱伐によって森林の同化作用による酸素供給の低下とともに地球温暖化現象が大きな問題となっており、その中にあって合板に代わるものとしてMDFが重視されてきている。
上記MDFは、ラジアタパインのような成長の早い針葉樹の木材チップをさらに細かく粉砕し、メラミンあるいはユリヤ系の接着剤とともに混練りして板状に成形したもので、その表面は滑らかで柱や梁などの主要構造材としては採用されないとしても、壁材、家具・什器、音響機器のボックス等の構造材として多く採用されている。
ただ、MDFは吸音性が劣っているため壁材等に採用すると反響が大きく好ましくない。従って、需要家からMDFの上記欠点である吸音性を補完したものを提供するようにとの要望が寄せられている。
そこでMDFとコルクとを貼り合わせて、一定の強度と吸音・断熱効果のあるボードを得ようとしたが、実際には次の問題があることが分かった。
接着剤でMDFとコルクを貼り合わせようとするとき、接着剤がコルク側に吸収されてしまい、所望の、貼り合わせ強度が得られないこと、貼り合わせ行程でプレスにより加圧・加熱するとコルクにヘタリが生じ、その結果コルクの吸音・断熱性が低下し、貼り合わせ成形されたボードの寸法精度が低下するなどの問題があることが分かった。
従って、MDFとコルクとを貼り合わせるのに用いる接着剤の種類、樹脂固形分の量、コルクの密度などを特定すること、接着剤を塗布して加圧・加熱するときの条件を特定の範囲に設定することにより貼り合わせ強度と吸音・断熱効果のあるボードを得ることができることが分かった。
上記状況に鑑みこの発明は、特定の条件を設定してコルクのヘタリを最小限にし、吸音性を維持しながら一定の強度を有する、MDFとコルクとの貼り合わせボードと、その製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためにこの発明は、貼り合わされるコルク板とMDFとが向き合う両面、またはいずれか片方の面に接着剤を塗布して貼り合わせてなる吸音ボードにおいて、上記コルク板の密度を0.25±0.03g/cmとしたもので、上記接着剤として、酢酸ビニルエマルジョンタイプで樹脂固形分が30〜60%のものを採用するか、ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系ラテックスタイプで樹脂固形分が25〜55%のものを採用する。
上記吸音ボードの製造において、酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤を採用するときは、接着剤の塗布量を200g/m乃至300g/m、プレス温度を45℃乃至70℃、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を3乃至5分に設定する。
また、酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤の塗布量を200g/m乃至300g/m、プレス温度を常温、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を5乃至15分に設定する。
また、ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系ラテックスタイプの接着剤を採用するときは、接着剤の塗布量を500g/m乃至700g/mとし、プレス温度を常温、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を30sec乃至60secに設定する。
上記のごとく構成するこの発明によれば、コルクの密度を上記のように特定することにより接着剤がコルクに喰われるのを抑えて、コルクとMDFとの確実な貼り合わせを保障し、コルクのヘタリを防止して断熱・吸音効果を保障することができる。
また、接着剤を上記のように特定するとともに樹脂固形分を特定することによりコルクの隙間に接着剤が浸透するのを最小限に抑えて必要な接着強度と、適度のしなやかさを有するボードが得られる。
さらに、接着時のプレスの温度、圧力、時間を接着剤の種類に対応して選択することにより、コルクにヘタリがなく確実な貼り合わせと適度のしなやかさを保障し、断熱・吸音効果のあるボードを得ることが可能になった。
次に本発明の実施の形態を試験データーと図面とを参照しながら説明する。表1は、酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号A−1400L)により厚さ2mm、6mm、10mmのコルク板と厚さ5mmのMDF板とを貼り合わせたときの良好な結果を得ることができる接着条件の範囲を示す。
Figure 2006317727
また、表2は、ゴム系溶剤タイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号RQ−V1)により、厚さ3mm、6mm、9mmのコルク板と厚さ5mmのMDF板とを常温プレスを用いて接着したときの良好な結果を得ることができる接着条件の範囲を示す。
Figure 2006317727
また、表1のホットプレスによる接着条件を、縦軸を各種接着条件、横軸をコルクの厚さとして、各条件範囲とその傾向を示したものが図1であり、表1の常温プレスによる接着条件を、縦軸を各種接着条件、横軸をコルクの厚さとして、各条件範囲とその傾向を示したものが図2である。また、表2のデーターを同様に表わしたものが図3である。
図1では、一定の条件範囲において、コルクが厚くなるに従って樹脂固形分の多い接着剤を必要とし、塗布量も多く、プレス温度も高くする必要があり、プレス圧力は次第に低くする必要があることを示している。ただし、プレス時間は殆ど変化しない。
図2では、一定の条件範囲において、コルクが厚くなるに従って樹脂固形分の多い接着剤を必要とし、塗布量も多くする必要があり、プレス圧力は次第に低く、プレス時間は短くする必要があることを示している。特に、プレス圧力の条件範囲が狭いことを示している。
図3では、接着剤の塗布量は大きな変化はないが、プレス圧力が高くなる傾向を示している。なお、ゴム系溶剤タイプの接着剤による接着では、ホットプレスによる接着は接着剤が沸いてしまうので不向きである。
図1、図2、図3のいずれもが、コルクの厚さが大きくなるにつれて、プレスの圧力を低く、プレス時間を短くする必要があるのは、コルクにヘタリが生じるからであり、プレスの圧力を低くし、時間を短くする代わりに接着剤の樹脂固形分を多くするか塗布量を多くすることとなる。
上記基礎データーをもとに酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号A−1400L)、ゴム系溶剤タイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号RQ−V1)のそれぞれを用いて、厚さ5mm のMDF板に、厚さ6mm のコルク板を接着し、30cm角の床材を製作し、床材の条件に適合するか否かを検討したところ吸音効果、断熱効果および貼り合わせ状態とも良好なものであることを確認した。
同じく酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号A−1400L)、ゴム系溶剤タイプの接着剤(アイカ工業株式会社製、商品番号RQ−V1)のそれぞれを用いて、厚さ3mmのMDF板に、厚さ3mmのコルク板を接着し、30cm×180cmの壁材を製作し、床材の条件に適合するか否かを検討したところ吸音効果、断熱効果および貼り合わせ状態とも良好なものであることを確認した。
以上説明したようにこの発明によれば、MDF板とコルク板とが良好な状態で張り合わされて断熱性と吸音性とを併せ持つようになり、床材、壁材としての用途が広がって産業上の利用価値の高いものである。
酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤を使用した場合のホットプレスによる接着条件の傾向を表わす図で(a)は接着剤の樹脂固形分について、(b)は接着剤の塗布量について、(c)はプレス温度について、(d)はプレス圧力についてである。 同じく、常温プレスによる接着条件の傾向を表わす図で(a)は接着剤の樹脂固形分について、(b)は接着剤の塗布量について、(c)はプレス圧力について、(d)はプレス時間についてである。 ゴム系溶剤タイプの接着剤を使用した場合の常温プレスによる接着条件の傾向を表わす図で(a)は接着剤の塗布量について、(b)はプレス圧力についてである。

Claims (6)

  1. 貼り合わされるコルク板と中質繊維板とが向き合う両面、またはいずれか片方の面に接着剤を塗布して貼り合わせてなる吸音ボードにおいて、上記コルク板の密度を0.25±0.03g/cmとしたことを特徴とする吸音ボード。
  2. 上記接着剤として、酢酸ビニルエマルジョンタイプのものを採用し、その接着剤の樹脂固形分を30〜60%の範囲としたことを特徴とする請求項1に記載の吸音ボード。
  3. 上記接着剤として、ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系ラテックスタイプのいずれかを採用し、その接着剤の樹脂固形分を25〜55%の範囲としたことを特徴とする請求項1に記載の吸音ボード。
  4. 上記吸音ボードの製造において、酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤を採用し、接着剤の塗布量を200g/m乃至300g/m、プレス温度を45℃乃至70℃、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を3乃至5分に設定することを特徴とする吸音ボードの製造方法。
  5. 上記吸音ボードの製造において、酢酸ビニルエマルジョンタイプの接着剤を採用し、接着剤の塗布量を200g/m乃至300g/m、プレス温度を常温、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を5乃至15分に設定することを特徴とする吸音ボードの製造方法。
  6. 上記吸音ボードの製造において、ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系溶剤タイプ、合成ゴム系ラテックスタイプの接着剤の塗布量を500g/m乃至700g/m、プレス温度を常温、プレス圧力を10kg・f/cm乃至30kg・f/cm、プレス時間を30sec乃至60secに設定することを特徴とする吸音ボードの製造方法。
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