JP2006317061A - 二流体サイクル用低NOx燃焼器とその運転方法 - Google Patents

二流体サイクル用低NOx燃焼器とその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱電可変コージェネレーションシステムにおいて、燃焼器に水蒸気噴射を行わないDry条件から、燃焼器に水蒸気噴射して発電出力を増大させるWet条件まで、広範囲の運転ができ、かつ、NOxと未燃成分の増加を防ぎ、全負荷範囲での低NOx運転と高い燃焼効率を維持することができる二流体サイクル用低NOx燃焼器とその運転方法を提供する。
【解決手段】 希薄予混合燃焼器12と、燃焼器ライナ14と、燃焼器ケーシング16と、燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気3を供給し燃焼用空気2と混合させて水蒸気含有空気5を形成する第1水蒸気供給ライン22と、燃焼器ライナの火炎7a,7bより下流側に水蒸気4を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガス6を形成する第2水蒸気供給ライン24と、電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御する分配制御装置30とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱電可変コージェネレーションシステムに対応可能な二流体サイクル用低NOx燃焼器とその運転方法に関する。
近年、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせて発電効率の向上を図るコージェネレーションシステムが脚光を浴びている。図5は、特許文献1に開示された二流体サイクルの構成図であり、ガスタービン設備51の排熱Eで発生した水蒸気52を混合器53で圧縮空気54と混合し、この混合ガスを排熱Eで加熱してガスタービンの燃焼器55に噴射することにより、余剰水蒸気52aをユーティリィティとして供給しながら、電力需要に応じて発電出力が増大できるようになっている。なおこの図で56は排熱回収ボイラ、Aは空気、Fは燃料、Wは給水である。
一方、環境保護のために、ガスタービンの燃焼排ガス中のNOx(窒素酸化物)を低減する必要がある。
NOxの発生要因は、燃焼時の高温火炎により空気中の窒素が酸化する、いわゆるサーマルNOxが主であり、このサーマルNOxを低減するには、火炎中のホットスポットを減少させ、高温火炎の発生をなくすことが効果的である。このため、上述した二流体サイクルでは、水蒸気の噴射により火炎温度を低下させる手段が用いられ、燃焼器には水蒸気を噴射しても安定燃焼ができる拡散燃焼器が使用されていた。
さらに、水蒸気噴射なしで低NOx化が可能な希薄予混合燃焼器に水蒸気噴射を組み合わせた低NOx燃焼器として、例えば特許文献2、3等が開示されている。
特許文献2の「予混合燃焼器及びその燃焼器を持つコージェネレーションシステム」は、希薄予混合燃焼器の作動可能範囲を高燃焼効率側に拡大し、低負荷時には希薄予混合燃焼単独で低NOxを実現し、高負荷時には燃焼効率を高いレベルに保ちつつ、NOxを目標値以下に維持することを目的とし、図6に示すように、予混合ガス噴出孔61から噴出する予混合ガスが蒸気を付加された状態で燃焼することを可能とする第1の蒸気供給手段62と、燃焼室筒体63における予混合ガスの燃焼場出口近傍へ蒸気を供給する第2の蒸気供給手段64を備えたものである。
特許文献3の「二流体サイクル用の低NOx燃焼器とその運転方法」は、電力需要が大きいときには大量の水蒸気を燃焼器に噴射してガスタービンの出力を増大させることができ、かつ電力需要が小さく水蒸気の需要が大きいときに、NOxの発生を抑制しながら、水蒸気噴射を完全になくし、これによりユーティリィティ蒸気の増加と燃料消費量の低減を図ることを目的とし、図7に示すように、中心部に配置された拡散燃焼式のパイロットバーナー72と、そのまわりに配置された複数の予混合燃焼式のメインバーナー74とを備え、更に、メインバーナーの燃料噴射弁へ流入する空気と混合するように水蒸気を供給する蒸気噴射管76を備えるものである。
特公平8−26780号公報、 特開2000−329346号公報、 特開2002−130674号公報、
上述したように、熱電可変コージェネレーションシステムに希薄予混合燃焼器を有するDry低NOx燃焼器を組み合わせることにより、発生した蒸気を100%熱として利用するDry条件から、電力優先の蒸気噴射に至る広い範囲での低NOx運用が可能になる。
また、こうした熱電可変と組み合わせたDry低NOx燃焼器では、蒸気噴射の出力アップに伴う燃料増加によるNOx増加に対応するため、噴射する蒸気の一部または全部を燃焼領域へ噴射することで、NOxの増加を防ぎ、全負荷範囲での低NOx運転を実現していた。
しかしながら、希薄予混合燃焼器は拡散燃焼器に比べ燃焼安定性の面で劣ることから、蒸気噴射量が増えると燃焼効率の低下を招く問題点があり、噴射できる蒸気量に制限があった。
この課題に対する解決策として、可変機構を用いて燃焼領域への空気配分を削減し、燃焼領域の燃料/空気割合を増大させることが考えられるが、中小型のガスタービンではコスト面で可変機構の採用は困難であった。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、熱電可変コージェネレーションシステムにおいて、排熱回収設備で発生した水蒸気をユーティリィティとして外部に供給して燃焼器に水蒸気噴射を行わないDry条件から、発生した蒸気を優先的に燃焼器に水蒸気噴射して大幅に発電出力を増大させるWet条件まで、広範囲の運転ができ、かつ、NOxと未燃成分の増加を防ぎ、全負荷範囲での低NOx運転と高い燃焼効率を維持することができる二流体サイクル用低NOx燃焼器とその運転方法を提供することにある。
本発明によれば、燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器と、該希薄予混合燃焼器で発生した火炎を囲み燃焼ガスを外部に導く燃焼器ライナと、希薄予混合燃焼器と燃焼器ライナを囲み燃焼器ライナとの隙間を通して希薄予混合燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼器ケーシングと、燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気を形成する第1水蒸気供給ラインと、燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガスを形成する第2水蒸気供給ラインと、電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御する分配制御装置とを備える、ことを特徴とする二流体サイクル用低NOx燃焼器が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサを備え、
前記分配制御装置により、検出された未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御し、検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御する。
また、別の好ましい実施形態によれば、前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサを備え、
前記分配制御装置により、第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量の比率を一定に維持し、かつ検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気総量を制御する。
また、本発明によれば、燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器と、該希薄予混合燃焼器で発生した火炎を囲み燃焼ガスを外部に導く燃焼器ライナと、希薄予混合燃焼器と燃焼器ライナを囲み燃焼器ライナとの隙間を通して希薄予混合燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼器ケーシングと、燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気を形成する第1水蒸気供給ラインと、燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガスを形成する第2水蒸気供給ラインと、前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサとを備え、
電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御する、ことを特徴とする二流体サイクル用低NOx燃焼器の運転方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、検出された未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御し、検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御する。
また、別の好ましい実施形態によれば、第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量の比率を一定に維持し、かつ検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気総量を制御する。
上述した本発明の装置と方法によれば、燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器を備えているので、熱電可変コージェネレーションシステムにおいて、排熱回収設備で発生した水蒸気をユーティリィティとして外部に供給して燃焼器に水蒸気噴射を行わないDry条件において、NOxと未燃成分の発生を抑制し、低NOx運転と高い燃焼効率を得ることができる。
また、電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御するので、発生した蒸気を優先的に燃焼器に水蒸気噴射して大幅に発電出力を増大させるWet条件において、第1水蒸気供給ラインから燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気を形成するので、蒸気と空気を十分に均一混合して燃焼器に導入することができ、NOxの発生を抑えながら燃焼量を増加させて発電出力を高めることができる。
さらにこのWet条件において、第2水蒸気供給ラインから燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガスを形成するので、燃焼領域よりも下流に流入する作動流体(燃焼ガス+ライナ流入空気+蒸気)が増加し、作動流体の増加によりライナ内の背圧が上昇し、ライナ上流から流入する空気量を制限し、蒸気噴射量が多い条件では、燃焼用空気を制限できる。
制限された空気は比較的流入しやすいスクロール冷却空気となって、燃焼と直接係らない領域から主流ガスに導入されることになる。
従って、広範囲の運転ができ、かつ、NOxと未燃成分の増加を防ぎ、全負荷範囲での低NOx運転と高い燃焼効率を維持することができる
すなわち本発明によれば、燃焼領域への空気量を運転条件により変化させ、常に安定燃焼条件を維持できるような可変機構と同様な効果を、比較的シンプルな機構による実現し、従来では安定燃焼性の点から燃焼効率が低下するような蒸気噴射量でも、安定燃焼を確保できるようになる。
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明の二流体サイクル用低NOx燃焼器の全体構成図である。この図に示すように、本発明の二流体サイクル用低NOx燃焼器は、希薄予混合燃焼器12、燃焼器ライナ14、燃焼器ケーシング16、第1水蒸気供給ライン22、第2水蒸気供給ライン24、ガスセンサ26、及び分配制御装置30を備える。
希薄予混合燃焼器12は、燃料1をそのまわりから導入される大量の空気5(後述する水蒸気含有空気)と予混合して均質化し、これを希薄予混合燃焼させる燃焼器である。希薄予混合燃焼器12は、この例では、燃焼器ライナ14の上端に複数配置されている。
また、この例では、複数の希薄予混合燃焼器12の中央に拡散燃焼器11が配置され、燃料1をそのまわりから導入される空気5(後述する水蒸気含有空気)を用いて拡散燃焼するようになっている。
また、図示しない点火栓(イグナイタ)を備え、拡散燃焼器11内の燃料に着火するようになっているのが好ましい。
なお、本発明において、拡散燃焼器11は必須ではなく、安定燃焼が可能な限りで省略してもよく、或いは着火後、安定燃焼に達した後に、拡散燃焼器11による燃焼量を低減し、或いは燃焼を停止してもよい。また燃料1は、好ましくはガス燃料であるが、本発明はこれに限定されず、液体燃料であってもよい。
さらにこの例では、燃料1の流量を調節する燃料調節弁11a,12aがそれぞれ設けられている。
燃焼器ライナ14は、拡散燃焼器11及び希薄予混合燃焼器12で発生した火炎7a,7bを囲み、燃焼ガス6(後述する水蒸気含有燃焼ガス)を外部(例えばガスタービン)に導く機能を有する。
燃焼器ライナ14の火炎より下流側には、第2水蒸気供給ライン24を直接通す貫通穴が好ましくは複数設けられている。また燃焼器ライナ14の更に下流側は、スクロール部14aであり、水蒸気含有燃焼ガス6をガスタービンに導くために渦巻き形状に形成されている。
このスクロール部14aには、外側の空気2を内部に直接導入して、スクロール部を冷却するための微細な貫通孔が多数設けられている。なお冷却用の貫通孔は、燃焼器ライナのスクロール部以外の部分にも必要に応じて設けるのがよい。
燃焼器ケーシング16は、拡散燃焼器11及び希薄予混合燃焼器12と燃焼器ライナ14を囲んでおり、燃焼器ケーシング16と燃焼器ライナ14との隙間を通して拡散燃焼器11及び希薄予混合燃焼器12に燃焼用空気2を供給する機能を有する。
この燃焼用空気2は図示しない空気圧縮機から供給される。
また、燃焼器ケーシング16は、火炎より下流側に第2水蒸気供給ライン24を直接通す貫通穴が設けられ、更に燃焼器ケーシング16の第2水蒸気供給ライン24と希薄予混合燃焼器12の中間位置には、第1水蒸気供給ライン22を直接通す貫通穴が好ましくは複数設けられている。
第1水蒸気供給ライン22は、燃焼器ケーシング16に設けられた貫通孔を通して、燃焼器ライナ14と燃焼器ケーシング16の隙間に水蒸気3を供給し燃焼用空気2と混合させて水蒸気含有空気5を形成する。
第1水蒸気供給ライン22は、その途中に第1蒸気調節弁23を有し、蒸気供給源から供給される蒸気流量を自由に調節できるようになっている。
第2水蒸気供給ライン24は、燃焼器ケーシング16と燃焼器ライナ14に設けられた貫通孔を通して、燃焼器ライナ14の火炎7a,7bより下流側に水蒸気4を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガス6を形成する。
また、第2水蒸気供給ライン24は、その途中に第2蒸気調節弁25を有し、蒸気供給源から供給される蒸気流量を自由に調節できるようになっている。
水蒸気供給ライン22,24の蒸気供給源は、好ましくはガスタービンの排熱で水蒸気を発生させる排熱回収ボイラである。なお、蒸気供給源はこれに限定されず、その他の余剰蒸気を用いてもよい。
ガスセンサ26は、スクロール部14aより下流側に取り付けられ、水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出する。ガスセンサ26は、NOx濃度と未燃成分濃度(COやハイドロカーボン)をそれぞれリアルタイムに検出できるガス検知器であるのが好ましい。また、ガスセンサ26は、スクロール部14aより下流のガスタービン内又はその下流の排熱回収ボイラ内でもよい。
分配制御装置30は、例えばコンピュータであり、上述した燃料調節弁11a,12aと蒸気調節弁23、25を制御するようになっている。この分配制御装置30は、電力需要コマンド8に応じて、燃料調節弁11a,12aを制御すると共に、蒸気調節弁23、25を制御して第1水蒸気供給ライン22と第2水蒸気供給ライン24の水蒸気量を分配制御する。
上述した構成により図示しない空気圧縮機から供給された燃焼用空気2は、燃焼器ケーシング16と燃焼器ライナ14との隙間を流れて拡散燃焼器11及び希薄予混合燃焼器12に達し、この拡散燃焼器11及び希薄予混合燃焼器12を通ってライナ14内に流入して火炎7a,7bを形成し、発生した燃焼ガスがスクロール部14aを通って図示しないガスタービンに導かれ、これを駆動する。
図2は、本発明の第1実施形態の運転方法による排ガス特性図であり、図3は、従来の運転方法による排ガス特性図である。
これらの図において、横軸は燃料流量、縦軸は、エンジン出力、蒸気量、NOx濃度、未燃成分濃度である。
燃焼器に水蒸気噴射を行わないDry条件(ドライ領域)では、図2、図3において、燃料流量の増加にほぼ比例してエンジン出力、すなわち発電出力が増加する。また、燃料流量が増加すると、燃焼がより安定するため、未燃成分濃度が低下し、燃焼効率は向上する。さらに、本発明では、燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器12を備えているので、ドライ領域においてNOxと未燃成分の発生を抑制し、低NOx運転と高い燃焼効率を得ることができる。
図2において、本発明の方法では、分配制御装置30により、ガスセンサ26で検出された未燃成分濃度が所定の閾値(例えば150ppm)を超えないように第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量Aを制御する。
図3に示すように、第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量を増加させていき水蒸気量が過剰になると、希薄予混合燃焼器12における燃焼が不安定となり、未燃成分濃度が急激に増大する傾向を示す。
この未燃成分濃度を抑制するために、本発明の方法では、ガスセンサ26で未燃成分濃度を監視しながら、この例では、燃料流量とエンジン出力の増加にほぼ比例させて、第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量Aのみを増加させ、未燃成分濃度がドライ領域から徐々に増加し、所定の閾値に達する前に、第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量を一定に保持する。
この方法により、希薄予混合燃焼器12における燃焼を安定に維持し、未燃成分濃度の増大傾向を抑制することができる。
電力需要が更に増大する場合には、第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量Aを一定に保持したままで、ガスセンサ26で検出されたNOx濃度と未燃成分濃度がそれぞれの所定の閾値(例えば20ppmと150ppm)を超えないように第2水蒸気供給ライン24の水蒸気量Bを制御する。
第2水蒸気供給ライン24から燃焼器ライナの火炎7a,7bより下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガス6を形成する場合には、燃焼領域よりも下流に流入する作動流体(燃焼ガス+ライナ流入空気+蒸気)が増加し、作動流体の増加によりライナ内の背圧が上昇し、ライナ上流から流入する空気量を制限し、蒸気噴射量が多い条件では、燃焼用空気を制限することでも未燃成分生成を抑制することができる。
また制限された空気は比較的流入しやすいスクロール冷却空気となって、燃焼と直接係らない領域から主流ガスに導入されることになる。
従って、図2に示すように、NOx濃度と未燃成分濃度の両方を所定の閾値(例えば20ppmと150ppm)以下に維持したまま、水蒸気総量を増大させ、エンジン出力、すなわち発電出力を増加させることができる。
なお、第2水蒸気供給ライン24の水蒸気量Bの増加により、未燃成分濃度が所定の閾値を超える場合には、第1水蒸気供給ライン22の水蒸気量Aを減少させてもよい。
また逆に燃焼空気の制限でNOxが増加してきた場合には、第1水蒸気ライン22の水蒸気量を未燃成分の閾値内で増加させてもよい。
図4は、本発明の第2実施形態の運転方法による排ガス特性図である。この例では、分配制御装置30により、第1水蒸気供給ライン22と第2水蒸気供給ライン24の水蒸気量の比率(例えば3:2)を一定に維持し、かつ検出されたNOx濃度と未燃成分濃度がそれぞれの所定の閾値(例えば20ppmと150ppm)を超えないように第1水蒸気供給ライン22と第2水蒸気供給ライン24の水蒸気総量(A+B)を制御する。
上述した本発明の装置と方法によれば、燃料1を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器12を備えているので、熱電可変コージェネレーションシステムにおいて、排熱回収設備で発生した水蒸気をユーティリィティとして外部に供給して燃焼器に水蒸気噴射を行わないDry条件において、NOxと未燃成分の発生を抑制し、低NOx運転と高い燃焼効率を得ることができる。
また、電力需要に応じて第1水蒸気供給ライン22と第2水蒸気供給ライン24の水蒸気量A,Bを分配制御するので、発生した蒸気を優先的に燃焼器に水蒸気噴射して大幅に発電出力を増大させるWet条件において、第1水蒸気供給ライン22から燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気5を形成するので、蒸気と空気を十分に均一混合して燃焼器に導入することができ、NOxの発生を抑えながら燃焼量を増加させて発電出力を高めることができる。
さらにこのWet条件において、第2水蒸気供給ライン24から燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガス6を形成するので、燃焼領域よりも下流に流入する作動流体(燃焼ガス+ライナ流入空気+蒸気)が増加し、作動流体の増加によりライナ内の背圧が上昇し、ライナ上流から流入する空気量を制限し、蒸気噴射量が多い条件では、燃焼用空気を制限することで未燃成分の生成を抑制することができる。
制限された空気は比較的流入しやすいスクロール冷却空気となって、燃焼と直接係らない領域から主流ガスに導入されることになる。
従って、広範囲の運転ができ、かつ、NOxと未燃成分の増加を防ぎ、全負荷範囲での低NOx運転と高い燃焼効率を維持することができる
すなわち本発明によれば、燃焼領域への空気量を運転条件により変化させ、常に安定燃焼条件を維持できるような可変機構と同様な効果を、比較的シンプルな機構による実現し、従来では安定燃焼性の点から燃焼効率が低下するような蒸気噴射量でも、安定燃焼を確保できるようになる。
なお本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明の二流体サイクル用低NOx燃焼器の全体構成図である。 本発明の第1実施形態の運転方法による排ガス特性図である。 従来の運転方法による排ガス特性図である。 本発明の第2実施形態の運転方法による排ガス特性図である。 従来の二流体サイクルの一例を示す構成図である。 特許文献2の燃焼器の構成図である。 特許文献3の燃焼器の構成図である。
符号の説明
1 燃料、2 燃焼用空気、3 水蒸気、4 水蒸気、
5 水蒸気含有空気、6 水蒸気含有燃焼ガス、
7a,7b 火炎、8 電力需要コマンド、
11 拡散燃焼器、12 希薄予混合燃焼器、
11a,12a 燃料調節弁、14 燃焼器ライナ、
14a スクロール部、16 燃焼器ケーシング、
22 第1水蒸気供給ライン、23 第1蒸気調節弁、
24 第2水蒸気供給ライン、25 第2蒸気調節弁、
26 ガスセンサ、30 分配制御装置

Claims (6)

  1. 燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器と、該希薄予混合燃焼器で発生した火炎を囲み燃焼ガスを外部に導く燃焼器ライナと、希薄予混合燃焼器と燃焼器ライナを囲み燃焼器ライナとの隙間を通して希薄予混合燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼器ケーシングと、燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気を形成する第1水蒸気供給ラインと、燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガスを形成する第2水蒸気供給ラインと、電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御する分配制御装置とを備える、ことを特徴とする二流体サイクル用低NOx燃焼器。
  2. 前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサを備え、
    前記分配制御装置により、検出されたNOx濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御し、検出された未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の二流体サイクル用低NOx燃焼器。
  3. 前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサを備え、
    前記分配制御装置により、第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量の比率を一定に維持し、かつ検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気総量を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の二流体サイクル用低NOx燃焼器。
  4. 燃料を希薄予混合燃焼させる希薄予混合燃焼器と、該希薄予混合燃焼器で発生した火炎を囲み燃焼ガスを外部に導く燃焼器ライナと、希薄予混合燃焼器と燃焼器ライナを囲み燃焼器ライナとの隙間を通して希薄予混合燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼器ケーシングと、燃焼器ライナと燃焼器ケーシングの隙間に水蒸気を供給し燃焼用空気と混合させて水蒸気含有空気を形成する第1水蒸気供給ラインと、燃焼器ライナの火炎より下流側に水蒸気を供給し燃焼ガスと混合させて水蒸気含有燃焼ガスを形成する第2水蒸気供給ラインと、前記水蒸気含有燃焼ガスに含まれるNOx濃度と未燃成分濃度を検出するガスセンサとを備え、
    電力需要に応じて第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を分配制御する、ことを特徴とする二流体サイクル用低NOx燃焼器の運転方法。
  5. 検出されたNOx濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御し、検出された未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第2水蒸気供給ラインの水蒸気量を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の二流体サイクル用低NOx燃焼器の運転方法。
  6. 第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気量の比率を一定に維持し、かつ検出されたNOx濃度と未燃成分濃度が所定の閾値を超えないように第1水蒸気供給ラインと第2水蒸気供給ラインの水蒸気総量を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の二流体サイクル用低NOx燃焼器の運転方法。
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CN106439915A (zh) * 2016-09-27 2017-02-22 华南理工大学 一种燃气轮机燃烧室低氮燃烧装置及其燃烧方法

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