JP2006316763A - 加圧装置 - Google Patents

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正雄 中谷
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Abstract

【課題】 カム機構と当該カム機構によって往復運動するプランジャとを具備する加圧装置であって、簡単な構成で且つ脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 前進用カムプレートと後退用カムプレートが2枚一組になっており、2枚のカムプレートがシャフト9に取り付けられている。前進用カムフォロア4aと後退用カムフォロア5aとの間隔は常に一定である。前進用カムプレート2aは、シャフト9の回転角度が0°〜240°の範囲で前進用カムフォロア4aを付勢し、後退用カムプレート3aは、シャフト9の回転角度が240°〜360°の範囲で後退用カムフォロア5aを付勢するように構成した。更に、前進用カムプレート2aが前進用カムフォロア4aを付勢する角度範囲の内で、角度に対して吐出量が変化する角度範囲を狭くした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、加圧装置に関するものである。更に詳述すれば本発明は、脈動が少なく、且つアキュームレータを必要としないアルティマイザーシステムに最適なメカ式の加圧装置に関するものである。
アルティマイザーシステムは、粉体をスラリー状に混合した超高圧液体ジェットを対向衝突させることにより粉砕・分散させる湿式超微粒化・乳化・分散装置である。図6に、アルティマイザーシステムのフロー図を示す。原料は、原料タンク25より供給され、給液ポンプ26により増圧機27a、27bへと送られる。増圧機(加圧装置)が2台で構成されているのは、2台の増圧機27a、27bが交互に増圧し続けることにより、連続的に一定の圧力を得るためである。増圧機27a、27bにより加圧された原料は、チャンバー(衝突粉砕部)30へと導かれ、原料中の粒子の粉砕・分散を行っている(非特許文献1)。
上述のように、アルティマイザーシステムにおいては、増圧機(加圧装置)は必須の重要な装置の一つである。図6では、独立した油圧式の増圧機2台を用いて、2台の増圧機27a、27bの動作のタイミングを調節し、原料が交互に増圧(加圧)されるように構成されている。
従来、増圧機としては、複動式油圧ブースタやボールネジ送り複動昇圧機等があるが、複動式のものは左行から右行に変わる瞬間、昇圧しないため圧力降下が大きく、アキュームレータを挿入しないと脈動が大きくなるという問題があった。脈動が大きくなるということは、結果としてアルティマイザーシステムで得られる粉体の粒度が不均一となるので、極力脈動を抑える必要がる。しかし、アキュームレータを挿入して脈動を抑えた場合、アキュームレータ内の空間がデッドボリュームとなって原料が無駄となるため、薬、電子部品原料等の高価な原料に使用することはできなかった。図6のアルティマイザーシステムの増圧機はアキュームレータを不要とした点で利点がある。
近年、医薬用品用のアルティマイザーシステムには、油圧を使用したくないという要望が強くなっている。これは、油圧を用いると環境汚染やコンタミ等の問題が発生する心配があるからである。油圧を用いない加圧装置(増圧機)としては、富士テクノ工業株式会社製の無脈動定量スーパーメータリングポンプを挙げることができる(非特許文献2)。非特許文献2によれば、無脈動・定量を実現するために三連特殊カム駆動式とプランジャー特殊リーターンシステムを採用している。
三連特殊カム駆動式によれば、3本のシリンダから排出される液体の総量を常に一定にするように工夫したカムを使用する事により、吐出工程で各プランジャーが各々三段階の異なった加速度で移動し、1本のプランジャーで吐出する時も2本のプランジャーで吐出する時も、その総量は常に等しくなるように設計されている。
プランジャー特殊リターンシステムは、カムの動きに正しく追従するメカニックリターン方式で、吸入と吐出のスピードを全く同じにでき、前記三連特殊カム駆動式のみ採用できるプランジャーの戻し方法である。図7は、上記無脈動定量スーパーメータリングポンプに採用されているカム式往復動ポンプのプランジャ戻し機構の縦断面図である(特許文献1)。「カム15の輪郭を、カム15の回転中心を通る直線上で相対する2個のカムフォロア17a、17bの中心間の距離がすべて等しくなるように設定し、一方のカムフォロア17bを、プランジャ18の一端に固定されシリンダ内に摺動自在に収容されたガイドピストン23aに回転自在に支持させ、他方のカムフォロア17aをシリンダ24内に摺動自在に収容されたガイドピストン23bに回転自在に支持させ、各ガイドピストン23a、23bを連結部材により連結してなり、前記連結部材が、各ガイドピストンに係合する脚部19a、19bと、一端にて一方の脚部19aに固定され、他端にて他方の脚部19bとの間に皿バネ21を介して結合された軸部材20とを有することを特徴」としている。
係る構成とすることで、「カム15が回転すると、これを挾持する一対のカムフォロア17a、17bが追従して軸方向に移動し、プランジャ18を往復動させる。カムフォロア17a、17bは橋絡部材によって互いに連結されているため、カム15の回転に伴って、往・復いずれの方向にも確実に、プランジャ18を移動させる」という効果を発揮する。即ち、前述のプランジャ戻し遅れが生じない構成となっている。
「湿式超微粒化・乳化・分散装置「アルティマイザーシステム」」、工業材料、第52巻、第4号、84−89頁。 富士テクノ株式会社ホームページ("http://www.fuji-techno.co.jp/")、製品サービス案内、「無脈動定量スーパーメータリングポンプ」 実用新案登録 第2506559号公報
従来技術で説明したスーパーメータリングポンプは、3本のシリンダーから一定の量を吐出するように構成されている。1本のシリンダについては、使用されているカムプレートからシャフトの回転角度が180度以上に亘っては吐出することが出来ない構成である。従って、プランジャーを2本として二連に構成したとしても脈動を抑えて一定量の吐出は不可能である。即ち、三連に構成することで初めて脈動が抑えることが可能となる。更に、スーパーメータリングポンプは、構造は簡単であるが三連であるが故に広いスペースを必要とする。
脈動を低く抑えることだけを考えれば、上記のスーパーメータリングポンプを用いれば良いが、本願発明で目的としてるものはアルティマイザーシステム用である。アルティマイザーシステムでは粉体をスラリー状に混合した原料を加圧するため、一般に使用するパッキン、チェックバルブ等の寿命が短く、機器を分解して部品を交換する必然性が高いことを考慮すれば、三連では煩雑となり実用的ではない。即ち、二連で加圧装置を構成した場合に、脈動が低く抑えられるためには、
(1)1台の加圧装置で吐出出来る角度範囲は180°以上でなければならない。加圧装置を二連とした場合に、それぞれの加圧装置は共通のシャフトの回転角度に対して180°の位相差で連動させる必要があり、吐出出来る角度範囲が180°以下ではオーバラップして連動させることが出来ない為である。
(2)シャフトの回転角度に対して吐出量が変化する角度の幅を狭くしなければならない。この幅が狭ければ狭い程、脈動する要因を減らすことが出来る。
本願発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、カム機構と当該カム機構によって往復運動するプランジャとを具備する加圧装置であって、簡単な構成で且つ脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することを目的とする。
本願発明の加圧装置は、カム機構と当該カム機構によって往復運動するプランジャとを具備する加圧装置であって、前記カム機構には前進用カムプレートと後退用カムプレートの2枚のカムプレートが具備され、前記前進用カムプレートは前進用カムフォロアを、前記後退用カムプレートは後退用カムフォロアをそれぞれ付勢するように構成して成ることを特徴とする。
カム機構は、通常は1枚のカムプレートで構成されるが、本願発明の加圧装置のカム機構は、前進用カムプレートと後退用カムプレートの2枚のカムプレートで構成される。前記前進用カムプレートは前進用カムフォロアを、前記後退用カムプレートは後退用カムフォロアをそれぞれ付勢するようになっている。それぞれのカムプレートの厚さ、材質等は当該加圧装置の仕様に応じて適宜決めることができる。
従って、係る構成を採用することで、前進用カムプレートが前進用カムフォロアを付勢する角度範囲及び後退用カムプレートが後退用カムフォロアを付勢する角度範囲を任意に設計することが可能となった。それ故、カムプレートに依存する流量吐出特性を任意に設計することが可能になり、簡単な構成で且つ脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することが可能になった。
本願発明の加圧装置は、前記前進用カムプレートは0°から0°以上360°以下の特定の角度まで前記前進用カムフォロアを付勢し、且つ前記後退用カムプレートは前記特定の角度から360°まで前記後退用カムフォロアを付勢するように構成して成り、前記前進用カムプレートが前記前進用カムフォロアを付勢する角度範囲の内で、角度に対して吐出量が変化する角度範囲を狭くしたことを特徴とする。前記特定の角度は240°としても良い。なお、カムプレートがカムフォロアを付勢する角度範囲は、前記前進用カムプレート及び前記後退用カムプレートの形状により一義的に決定される。
従って、吐出できる角度範囲を180°以上にすること、また脈動の発生する幅を少なくすることが可能になり、脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することが可能となった。
本願発明の加圧装置は、前記前進用カムフォロアと前記後退用カムフォロアとは、カムフォロア固定手段によって固定され、当該カムフォロア固定手段にプランジャと連結する連結ロッドが接続されていることを特徴とする。前記カムフォロア固定手段は、前記前進用カムフォロアと前記後退用カムフォロアとを覆うスライドボックスであって、当該スライドボックスはガイドレール上をスライド可能に構成することが出来る。
前進用カムフォロアと後退用カムフォロアとがカムフォロア固定手段により一定の間隔で固定され、前進用カムプレートが前進用カムフォロアを付勢する、又は後退用カムプレートが後退用カムフォロアを付勢する動きに追従してカムフォロア固定手段がスライドするように構成されている。
前記スライドボックスは、前進用カムフォロアと後退用カムフォロアとを一体で固定できれば、構造や材質は問わない。なお、カムフォロア固定手段であるスライドボックスの先端にはプランジャと連結する連結ロッドが固定されるので、スライドボックスがガイドレール上をスライドする動きにプランジャが追従することとなる。
従って、係る構成とすることにより、簡単な構成で且つ脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することが可能になった。
本願発明の加圧装置は、請求項1乃至5の何れか一に記載の加圧装置2台を、それぞれのカム機構の動作の位相差を180°として連動して成ることを特徴とする。なお、前記2台の加圧装置のカム機構は1台の電動機により駆動されるように構成しても良い。
2台の加圧装置の動作の位相差を180°として連動させることにより、流量吐出特性は、脈動の起こる幅が少なくなり、且つ0°〜360°の角度範囲に亘って脈動が少ない加圧装置を実現することが可能となる。従って、簡単な構成で且つ脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することが可能になった。
また、1台の電動機により2台の加圧装置を連動して動作させることで、装置全体をコンパクトにし、騒音が少なく定コストで脈動が少ないアルティマイザーシステムに適したメカ式の加圧装置を提供することが可能となった。
以下、図面を参照しながら、本願発明の加圧装置について詳細に説明する。なお、本願発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。発明を実施するための最良の形態で説明する本願発明の加圧装置は、単動のものと2台の加圧装置を位相差180°で連動させたものである。図1は本願発明の第一実施例の加圧装置(単動のもの)を示したものであって、(a)は概略横断面図、(b)は概略縦断面図である。
本願発明の加圧装置1aには、前進用カムプレート2aと後退用カムプレート3aが取り付けられている。これらのカムプレートはシャフト9に取り付けられ、1台の電動機(図示していない)により回転される構成になっている。
前進用カムプレート2aは前進用カムフォロア4aを付勢し、後退用カムプレート3aは後退用カムフォロア5aを付勢するように構成されている。しかし、後述するように、シャフトの全角度範囲に亘って付勢し続ける構成にはなっていない。特定の角度範囲に亘り付勢するように構成されている。
前進用カムフォロア4aと後退用カムフォロア5aとの間隔は常に一定となるようにスライドボックス6aにより固定されている。当該スライドボックス6aに、プランジャ(図示していない)と連結するための連結ロッド7aが接続されている。スライドボックス6aの大きさは、前進用カムフォロア4aと後退用カムフォロア5aの間隔により定まり、材質は強度を考慮して適宜決めることができる。
スライドボックス6aの動きは、リニアガイドレール8a上を前進・後退する直線往復運動であり、その方向はシャフト9と直交する方向である。スライドボックス6aの動きと共に連結ロッド7aが動くため、プランジャはこのスライドボックス6aの動きに追従した直線往復運動となる。
図2は、図1に示す加圧装置の前進用カムプレート(a)と後進用カムプレート(b)の平面図である。それぞれのカムプレートの輪郭は、特定の形状を為すように構成されている。この特定の形状故に、以下で説明する流量吐出特性が達成可能となる。
図3は、本願発明の加圧装置の流量吐出特性の一例である。単動(一連)のものについて示す。以下、シャフト9の回転角度とプランジャ(図示していない)の動作について説明する。シャフト9には前述のように、2枚のカムプレートが取り付けられている。前進用カムプレート2aは、シャフト9の回転角度が0°〜240°の間、前進用カムローラ4aを付勢するように構成されている。等速度で前進用カムローラ4aを付勢する範囲は、10°〜230°の範囲とすることが可能である。従って、当該10°〜230°の範囲では、プランジャ7aが一定流量で原料を吐出し加圧する。シャフト9の角度が0°〜10°の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に増加し、230°〜240°の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に減少するように構成されている。
後退用カムプレート3aは、シャフト9の回転角度が240°〜360°の間、後退用カムローラ5aを付勢して、連結ロッド7aを後退させる。従って、この角度範囲では、プランジャが後退して原料を供給する。
シャフト9の角度範囲が0°〜240°の範囲では、前進用カムフォロア4aと前進用カムプレート2aは当接し付勢した状態で、後退用カムフォロア5aと後退用カムプレート3aは離れた状態になっており、角度範囲が240°〜360°では前進用カムフォロア4aと前進用カムプレート2aは離れた状態で、後退用カムフォロア5aと後退用カムプレート3aは当接し付勢した状態になっている。
前進用カムフォロア4aが前進用カムプレート2aに、及び後退用カムフォロア5aが後退用カムプレート3aに同時に当接し付勢するような角度範囲は存在しない。常に、どちらか一方のカムフォロアがカムプレートに当接し付勢するように構成されている。但し、回転角度が240°と360°(0°)の時、前進用カムフォロア4aと前進用カムプレート2a、後退用カムフォロア5aと後退用カムプレート3aは瞬間同時に当接していることとなる。なお、カムプレートとカムフォロアが当接する面には潤滑油が塗布されている。
上記の説明のように、本願発明の加圧装置は、カムプレートを2枚にすることにより流量吐出特性を任意に設計出来ると共に、プランジャを付勢するカムプレートとプランジャを戻すカムプレートを別々にしたことが特徴である。従って、シャフトの回転角度に対して吐出量が変化する角度範囲を狭く、即ち脈動が起こり得る幅を少なくすることが出来るという優れた効果を発揮する。また、どのカムプレートも全周に亘って常にカムフォロアが当接する構成にはなっていないため、カムプレートの摩耗が少なく、長期間の使用に耐え得るものである。
なお、前述のように、前進用カムフォロア4aと後退用カムフォロアと5aは、スライドボックス6aにより一定の間隔を保持しながら固定されており、各カムフォロアとスライドボックスとの間隔は2mm以下に設定されている。スライドボックス6aのストロークは60mmである。スライドボックス6aがスライドする時には、前進用カムフォロア4aと後退用カムフォロア5aの何れか一つだけが、前進用カムプレート2a又は後退用カムプレート3aにより付勢されるため、動きが円滑である。また、長年の使用によりカムプレートが摩耗した場合は、前進用カムプレートと後退用カムプレートで別個に取り扱えるので、メンテナンスが容易である。
図4は、本願発明の第二実施例の加圧装置(二連のもの)を示した図であって、(a)は概略横断面図、(b)は概略縦断面図である。2台の単動の加圧装置を位相差180°で連動させた構成になっている。
本願発明の加圧装置は、2台の加圧装置1a、1bから成り、それぞれの加圧装置には前進用カムプレートと後退用カムプレートが取り付けられている。合計4枚のカムプレートがシャフト9に取り付けられ、1台の電動機(図示していない)により回転される構成になっている。加圧装置1aをA組、加圧装置1bをB組と称する。
前進用カムプレート2a、2bは前進用カムフォロア4a、4bを付勢し、後退用カムプレート3a、3bは後退用カムフォロア5a、5bを付勢するように構成されている。しかし、後述するように、シャフトの全角度範囲に亘って付勢し続ける構成にはなっていない。特定の角度範囲に亘り付勢するように構成されている。
前進用カムフォロア4a、4bと後退用カムフォロア5a、5bとの間隔は常に一定となるようにスライドボックス6a、6bにより固定されている。当該スライドボックス6a、6bに、プランジャ(図示していない)と連結するための連結ロッド7a、7bが接続されている。
スライドボックス6a、6bの動きは、リニアガイドレール8a、8b上を前進・後退する直線往復運動であり、その方向はシャフト9と直交する方向である。スライドボックス6a、6bの動きと共に連結ロッド7a、7bが動くため、プランジャはこのスライドボックス6a、6bの動きに追従した直線往復運動となる。
図5は、本願発明の加圧装置の流量吐出特性の一例である。二連のものについてであり、カムプレートの形状は、図2に示したものとは異なる形状のものを使用している。以下に、シャフト9の回転角度とプランジャ(図示していない)の動作について説明する。シャフト9には前述のように、A組、B組の合計4枚のカムプレートが取り付けられている。A組の前進用カムプレート2aは、シャフト9の回転角度が0°〜240°の間、前進用カムローラ4aを付勢するように構成されている。等速度で前進用カムローラ4aを付勢する範囲を、60°〜180°の範囲とすることが可能である。従って、当該60°〜180°の範囲では、プランジャ7aが一定流量で原料を吐出し加圧する。シャフト9の角度が0°〜60°の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に増加し、180°〜240°の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に減少するように構成されている。
A組の後退用カムプレート3aは、シャフト9の回転角度が240°〜360°の間、後退用カムローラ5aを付勢して、連結ロッド7aを後退させる。従って、この角度範囲では、プランジャが後退して原料を供給する。
A組のカムプレートの回転角度が180°に達した時点から、B組の前進用カムプレート2bが前進用カムローラ4bを付勢し始めるように、B組の前進用カムプレート2bが配置されている。B組の前進用カムプレート2bは、シャフト9の回転角度が180°〜420°の間、前進用カムローラ4bを付勢するように構成されている。等速度で前進用カムローラ4bを付勢する範囲を、240°〜360°の範囲とすることが可能である。従って、当該240°〜360°の範囲では、プランジャが一定流量で原料を吐出し加圧する。シャフト9の角度が180°〜240°の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に増加し、360°〜420°(0°〜60°)の範囲では、シャフト9の回転角度に対して吐出量が線形に減少するように構成されている。
B組の後退用カムプレート3bは、シャフト9の回転角度が60°〜180°の間、後退用カムローラ5bを付勢して、連結ロッド7bを後退させる。従って、この角度範囲では、プランジャが後退して原料を供給する。
従って、シャフト9の回転角度0°〜60°の間、及び180°〜240°の間では、A組及びB組の前進用カムフォロア4a、4bは、それぞれ前進用カムプレート2a、2bを付勢し、共に加圧に係わっていることとなる。
シャフト9の角度範囲が0°〜240°の範囲では、A組の前進用カムフォロア4aと前進用カムプレート2aは当接し付勢した状態で、後退用カムフォロア5aと後退用カムプレート3aは離れた状態になっており、角度範囲が240°〜360°では前進用カムフォロア4aと前進用カムプレート2aは離れた状態で、後退用カムフォロア5aと後退用カムプレート3aは当接し付勢した状態になっている。
同様に、シャフト9の角度範囲が60°〜180°の範囲では、B組の前進用カムフォロア4bと前進用カムプレート2bは離れた状態で、後退用カムフォロア5bと後退用カムプレート3bは当接し付勢した状態になっており、角度範囲が180°〜420°では前進用カムフォロア4bと前進用カムプレート2bは当接し付勢した状態で、後退用カムフォロア5bと後退用カムプレート3bは離れた状態になっている。
本願発明の二連の加圧装置は、前述のように、0〜60°及び180°〜240°の角度範囲では、A組とB組が共に吐出に係わり、60°から180°の範囲ではA組だけが、240°〜360°の範囲ではB組だけが吐出に係わる。A組とB組が共に吐出に係わる角度範囲では、シャフトの回転角度に対する吐出量の変化が線形であるため、この角度範囲での全吐出量は、A組だけが吐出する60°〜180°の範囲の吐出量及びB組だけが吐出する240°〜360°の範囲の吐出量と同一になる。従って、脈動を低く抑えることが可能となる。然も、吐出量が変化する角度範囲を狭く、即ち脈動が起こり得る幅を少なくすることが可能であるので、全体として脈動の量を少なくし、脈動の影響を抑えることが可能である。
なお前にも述べたが、脈動を抑えることだけを考えれば、プランジャを3本にして三連とすればかなり低く抑えられるが、アルティマイザーシステムでは粉体をスラリー状に混合した原料を加圧するため、一般に使用するパッキン、チェックバルブ等の寿命が短く、機器を分解して部品を交換する必然性が高いことを考慮すれば、三連では煩雑となり実用的ではない。
本願発明の加圧装置は、アルティマイザーシステムの原料の増圧のみならず、本願発明で開示されている機構を用いた各種のポンプにも適用可能である。特に、アキュームレータの挿入を避けたい場合、或いは油圧による環境汚染等を避けたい場合に積極的に使用することが可能である。
本願発明の第一実施例の加圧装置を示した図であって、(a)は概略横断面図、(b)は概略縦断面図である。 図1の加圧装置のカムプレートの平面図であって、(a)は前進用カムプレート、(b)は後退用カムプレートについて示す。 第一実施例の加圧装置の流量吐出特性の一例を示す。 本願発明の第二実施例の加圧装置を示した図であって、(a)は概略横断面図、(b)は概略縦断面図である。 第二実施例の加圧装置の流量吐出特性の一例を示す。 非特許文献1に示されているアルティマイザーシステムのフロー図である。 特許文献1のプランジャ戻し機構の概略縦断面図である。
符号の説明
1a、1b 加圧装置A組、B組
2a、2b 前進用カムプレート
3a、3b 後退用カムプレート
4a、4b 前進用カムフォロア
5a、5b 後退用カムフォロア
6a、6b スライドボックス
7a、7b 連結ロッド
8a、8b リニアガイドレール
9 シャフト
14 プランジャ戻し機構
15 カム
16 カム軸
17a、17b カムフォロア
18 プランジャ
19、19b 脚部
20 軸部
21 皿バネ
22 ナット
23a、23b ガイドピストン
24 シリンダ
25 原料タンク
26 給液ポンプ
27a、27b 増圧機
28a、28b チェックバルブ
29 超高圧圧力計
30 チャンバー
31 熱交換器

Claims (7)

  1. カム機構と当該カム機構によって往復運動するプランジャとを具備する加圧装置であって、前記カム機構には前進用カムプレートと後退用カムプレートの2枚のカムプレートが具備され、前記前進用カムプレートは前進用カムフォロアを、前記後退用カムプレートは後退用カムフォロアをそれぞれ付勢するように構成して成ることを特徴とする加圧機構。
  2. 前記前進用カムプレートは0°から0°以上360°以下の特定の角度まで前記前進用カムフォロアを付勢し、且つ前記後退用カムプレートは前記特定の角度から360°まで前記後退用カムフォロアを付勢するように構成して成り、前記前進用カムプレートが前記前進用カムフォロアを付勢する角度範囲の内で、角度に対して吐出量が変化する角度範囲を狭くしたことを特徴とする請求項1に記載の加圧装置。
  3. 前記特定の角度は240°であることを特徴とする請求項2に記載の加圧装置。
  4. 前記前進用カムフォロアと前記後退用カムフォロアとは、カムフォロア固定手段によって固定され、当該カムフォロア固定手段にプランジャと連結する連結ロッドが接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加圧装置。
  5. 前記カムフォロア固定手段は、前記前進用カムフォロアと前記後退用カムフォロアとを覆うスライドボックスであって、当該スライドボックスはガイドレール上をスライド可能に構成して成ることを特徴とする請求項4に記載の加圧装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一に記載の加圧装置2台を、それぞれのカム機構の動作の位相差を180°として連動して成ることを特徴とする加圧装置。
  7. 前記2台の加圧装置のカム機構は1台の電動機により駆動されることを特徴とする請求項6に記載の加圧装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021008886A (ja) * 2015-02-18 2021-01-28 カーライル フルイド テクノロジーズ,インコーポレイティド 高粘度物質をポンプ輸送するための高圧ポンプ

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