JP2006315988A - ケモカイン産生誘導効果を有する血管新生阻害物質 - Google Patents

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Abstract

【課題】血管新生を伴う疾患を治療又は予防するための血管新生阻害剤の提供。
【解決手段】インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤。血管新生の阻害は、インターロイキン27が血管内皮細胞に作用して当該血管内皮細胞からのケモカインの産生を誘導することにより生じるものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤に関する。
血管新生は、糖尿病性網膜症、リウマチ、乾癬、ヒッペルリンドー症、腫瘍等の疾患で観察され、病態の進展と密接に関連していることが知られている(非特許文献1〜5)。血管新生は、内因性の血管新生促進因子と抑制因子のバランスの基に制御されており、病的状況下では血管新生促進因子が誘導されることにより、血管新生が亢進する。血管新生は以下の4つのステップからなる。すなわち、1)分泌された血管新生促進因子が、近傍の血管に働きかけ血管内皮細胞を活性化する、2)活性化した血管内皮細胞内の酵素が基底膜を分解する、3)血管内皮細胞の遊走及び増殖が生じる、4)血管内皮細胞が血管腔を形成するというステップである。これらのステップのうち、1つ又は複数を阻害することにより、血管新生を阻害することができると考えられている。
現在までに、多くの血管新生阻害物質が見出されている。例えば、天然物質として、アンギオスタチン(非特許文献6)及びエンドスタチン(非特許文献7)のような内因性の阻害物質、ビタミンE(非特許文献8)、緑茶由来のカテキン類(非特許文献9)、並びに、葡萄由来のポリフェノール(非特許文献10)等である。
インターロイキン(以下、「IL」ともいう)27は、IL-12に構造的・機能的に類似した新規のIL-6/IL-12ファミリーサイトカインであり、アメリカDNAX研究所のKasteleinらによって2002年に発見された(非特許文献11)。IL-27は、EBウイルス感染で誘導されるタンパク質EBI3と、IL-12p35やIL-6に類似するタンパク質p28とから構成されるヘテロダイマーである。また、IL-27の受容体は、WSX-1とIL-6ファミリーサイトカイン受容体に共通なgp130であり、免疫系の細胞や血管内皮細胞に発現している。
以前、本発明者は、IL-27が強い抗腫瘍作用を示すことを初めて明らかにした(2004年)(非特許文献12)。具体的には、IL-27はナイーブCD4T細胞に作用して、JAK1、JAK2、TYK2、STAT1〜5のリン酸化を誘導して、シグナル伝達をする。STAT1のリン酸化によりT-betさらにIL-12Rβ2発現が増強され、IL-12と相乗的にIFN-γを産生する結果、Th1細胞(1型ヘルパーT細胞)が誘導される。Th1細胞が誘導されると、免疫で重要な役割を果たす細胞性免疫は活性化し、抗腫瘍免疫(抗腫瘍効果)が効率良く発現することが示唆された。
また、本発明者は、肺に非常に転移しやすいマウスメラノーマB16F10にIL-27 cDNAを導入して、IL-27産性腫瘍細胞(B16F10+IL-27)を作製し、このIL-27産性腫瘍細胞(B16F10+IL-27)を用いて肺転移抑制効果を検討したところ、B16F10+IL-27腫瘍細胞では肺転移が著明に抑制されたことが示された。
しかしながら、上記Th1細胞誘導に基づく抗腫瘍効果については明らかではない。
Jozsef Timar et al.,"Angiogenesis-Dependent Diseases and Angiogenesis Therapy" PATHOLOGY ONCOLOGY RESEARCH 2001 Vol.7 No.2 p.85-9 Barbara Vega Diaz et al.,"Regulation of Vascular Endothelial Growth Factor Expression in Human Keratinocytes by Retinoids" The Journal of Biological Chemistry January 7, 2000 Vol.275 No.1 p.642-650 Jeremy Griggs et al.,"Inhibition of Proliferative Retinopathy by the Anti- Vascular Agent Combretastatin-A4" American Journal of Pathology March 2002, Vol.160 No.3 p.1097-1103 Chris M. Storgard et al.,"Decreased angiogenesis and arthritic disease in rabbits treated with an αvβ3 antagonist" The Journal of Clinical Investigation January 1999, Vol.103 No.1 p.47-54 David J. Gross et al.,"The Antiangiogenic Agent Linomide Inhibits the Growth Rate of von Hippel-Lindau Paraganglioma Xenografts to Mice" Clinical Cancer Research November 1999, Vol.5 p.3669-3675 Michael S. O'Reilly et al.,"Angiostatin: A Novel Angiogenesis Inhibitor That Mediates the Suppression of Metastases by a Lewis Lung Carcinoma" Cell October 21, 1994, Vol.79 p.315-28 Michael S. O'Reilly et al.,"Endostatin: An Endogenous Inhibitor of Angiogenesis and Tumor Growth" Cell January 24, 1997, Vol.88 p.277-285 Mokenge P. Malafa, et al.,"Inhibition of Angiogenesis and Promotion of Melanoma Dormancy by Vitamin E Succinate" Annual of Surgical Oncology 2002, Vol.9 No.10 p.1023-1032 Francesca Tosetti et al.,"'Angioprevention': angiogenesis is a common and key target for cancer chemopreventive agents" The FASEB Journal January 2002, Vol.16 p.2-14 Ebba Brakenhielm et al., "Supression of angiogenesis, tumor growth, and wound healing by reveratrol, a natural compound in red wine and grapes" The FASEB Journal August 2001, Vol.15 p.1798-1800 Pflanz S, Timans JC, Cheung J, Rosales R, Kanzler H, Gilbert J, Hibbert L, Churakova T, Travis M, Vaisberg E, Blumenschein WM, Mattson JD, Wagner JL, To W, Zurawski S, McClanahan TK, Gorman DM, Bazan JF, de Waal Malefyt R, Rennick D, Kastelein RA "IL-27, a heterodimeric cytokine composed of EBI3 and p28 protein, induces proliferation of naive CD4(+) T cells" Immunity Jun. 2002 16(6) p.779-90 Hisada M, Kamiya S, Fujita K, Belladonna ML, Aoki T, Koyanagi Y, Mizuguchi J, Yoshimoto T "Potent antitumor activity of interleukin-27" Cancer Res. 2004 Feb 1;64(3) p.1152-6
本発明は、インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。そして、T細胞、B細胞及びNK細胞が欠損した、免疫がほとんど無いNOD-SCIDマウスにおいて、B16F10+IL-27腫瘍細胞の肺転移抑制活性は減少したものの、まだ十分保持されていることを突き止め、IL-27の抗腫瘍作用は免疫に依存する活性以外に、血管新生阻害作用が関与する抗腫瘍作用もあることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤。
本発明において、上記血管新生の阻害は、インターロイキン27が血管内皮細胞に作用して当該血管内皮細胞からのケモカインの産生を誘導することにより生じるものである。さらに、上記ケモカインとしては、例えばIP-10、MIG、及びI-TACである。
また、上記血管新生阻害剤は、血管新生を伴う疾患を治療又は予防するために使用することができる。この場合、血管新生を伴う疾患としては、例えば血管機能不全、炎症、ベーチェット病、痛風、関節炎、リウマチ、乾癬、糖尿病性網膜症、眼血管由来疾患、骨粗鬆症、ヒッペルリンドー症及び腫瘍を挙げることができる。
(2)上記血管新生阻害剤を哺乳動物に投与することにより、血管新生を伴う疾患を治療又は予防する方法。
(3)インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生を伴う疾患を治療又は予防するための医薬部外品。
本発明のIL-27を有効成分として含む血管新生阻害剤は、優れた血管新生阻害活性を有し、血管新生を伴う疾患の治療及び予防、たとえば、糖尿病性網膜症、リウマチ、乾癬、血管機能不全、炎症、ベーチェット病、痛風、関節炎、眼血管由来疾患、骨粗鬆症、ヒッペルリンドー症、腫瘍などの治療及び予防に有効である。また、血管新生阻害のための医薬部外品、食品にも用いることができる。さらに毒性が少ない点で、臨床応用に極めて有用である。
本発明は、インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤に関する。
1.インターロイキン27
インターロイキン27(IL-27)とは、IL-12に構造的・機能的に類似した新規IL-6/IL-12ファミリーサイトカインであり、アメリカDNAX研究所のKasteleinらによって2002年に発見された。IL-27はEBウイルス感染で誘導されるタンパク質EBI3と、IL-12 p35やIL-6に類似する、タンパク質p28から構成されるヘテロダイマーである。また、IL-27の受容体はWSX-1とIL-6ファミリーサイトカイン受容体に共通なgp130であり、免疫系の細胞や血管内皮細胞に発現している。上記のように、IL-27の免疫学的作用はIL-12と類似しており、その構造も両者共にヘテロダイマーであるが、IL-12は肝毒性等が非常に強く、臨床応用において大きな問題になっている。一方、IL-27は肝毒性がほとんどなく臨床応用上も有望な物質である。
IL-27のヘテロダイマーのうち、IL-27 EBI3タンパク質をコードするDNAとしては、配列番号1で示される塩基配列からなる、分子量が25394.91で229アミノ酸残基からなるヒトIL-27 EBI3タンパク質をコードするDNA(図1)及び配列番号3で示される塩基配列からなる、分子量が25351.64で228アミノ酸残基からなるマウスIL-27 EBI3タンパク質をコードするDNA(図2)のほか、上記配列番号1又は3で示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつIL-27 EBI3活性を有するタンパク質をコードするDNAを含む。
本明細書における「IL-27 EBI3活性」とは、EBウイルス感染で誘導され、IL-27 p28タンパク質とヘテロダイマーを形成すると、CD4T細胞に作用し、IFN-γを産性し、Th1細胞を誘導し、かつ血管新生を阻害しうる活性をいう。このような、IL-27 EBI3タンパク質をコードするDNAは、当業者に公知の方法で適当な断片を用いてプローブを作製し、このプローブを用いてコロニーハイブリダイゼーション、プラークハイブリダイゼーション、サザンブロット等の公知のハイブリダイゼーション法により、cDNAライブラリー及びゲノムライブラリーから得ることができる。上記ハイブリダイゼーションにおいてストリンジェントな条件としては、たとえば、ハイブリダイゼーションにおいて洗浄時の塩濃度が100〜500mM、好ましくは150〜300mMであり、温度が50〜70℃、好ましくは55〜65℃の条件が挙げられる。
IL-27 p28タンパク質をコードするDNAとしては、配列番号5で示される塩基配列からなる、分子量が27491.24で243アミノ酸残基からなるヒトIL-27 p28タンパク質をコードするDNA(図3)及び配列番号7で示される塩基配列からなる、分子量が26540.90で234アミノ酸残基からなるマウスIL-27 p28タンパク質をコードするDNA(図4)のほか、上記配列番号5又は7で示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつIL-27 p28活性を有するタンパク質をコードするDNAを含む。
本明細書における「IL-27 p28活性」とは、IL-27 EBI3タンパク質とヘテロダイマーを形成すると、CD4T細胞に作用し、IFN-γを産性し、Th1細胞を誘導し、かつ血管新生を阻害しうる活性をいう。このような、IL-27 p28タンパク質をコードするDNAは、当業者に公知の方法で適当な断片を用いてプローブを作製し、このプローブを用いてコロニーハイブリダイゼーション、プラークハイブリダイゼーション、サザンブロット等の公知のハイブリダイゼーション法により、cDNAライブラリー及びゲノムライブラリーから得ることができる。上記ハイブリダイゼーションにおいてストリンジェントな条件としては、たとえば、ハイブリダイゼーションにおいて洗浄時の塩濃度が100〜500mM、好ましくは150〜300mMであり、温度が50〜70℃、好ましくは55〜65℃の条件が挙げられる。
IL-27を取得するには、例えば、肺に非常に転移しやすいマウスメラノーマB16F10にIL-27のcDNAを導入して、IL-27産性腫瘍細胞(B16F10+IL-27)を作製し、IL-27を発現させることにより、IL-27を産生させる方法を用いることができる。
2.血管新生
IL-27は、下記で説明するように、免疫学的な作用による抗腫瘍効果の他に、血管新生を阻害する機能も有する。血管新生とは、以下の4つのステップにより、新たな毛細血管の形成を促す活性をいう。すなわち、1)分泌された血管新生促進因子が、近傍の血管に働きかけ血管内皮細胞を活性化する、2)活性化した血管内皮細胞内の酵素が基底膜を分解する、3)血管内皮細胞の遊走及び増殖が生じる、4)血管内皮細胞が血管腔を形成するというステップである。この血管新生は、内因性の血管新生促進因子と抑制因子のバランスの基に制御されており、個体が成熟した後は、糖尿病性網膜症、リウマチ、乾癬、ヒッペルリンドー症、腫瘍、創傷治癒等の疾患で観察される。このように、IL-27は、病態の進展と密接に関連しており、これらの病的状況下では、血管新生促進因子が誘導されることにより、血管新生が亢進する。
IL-27は、血管新生の上記のステップのうち血管内皮細胞に作用して、血管新生阻害効果をもたらすケモカインである、IP-10、MIG及びI-TACの産生を誘導することにより血管新生を阻害する、内因性の血管新生抑制因子である。血管内皮細胞は血管内腔面に、その長軸が血流の方向に沿って密に並んでいる1層の細胞群であり、血液と血管壁との接点に位置し、物質の透過性を制御することで、各々の恒常性を維持する機能、及び血液中の変化を組織へ、また、組織での変化を血液へ伝達する双方向の情報伝達系としての機能を有する。このような機能は、血管内皮細胞が産生するケモカインなどの生理活性物質を調節することにより発現する。ケモカインとは、サイトカインのうち、白血球走化性を有する因子群をいい、特定の白血球に対して、その物質の濃度勾配の方向に遊走及び運動させることのできる因子をいう。ケモカインは、N端及びC端に、4つのシステインの連鎖があり、特徴的な環状構造を有し、N末端側の2つのシステイン残基が形成するモチーフにより、αケモカインやβケモカイン等に分類されている、このうち、IL-27がその産生を誘導するIP-10、MIG及びI-TACはαケモカインに属する。IP-10は、血管内皮細胞のほか、単球、繊維芽細胞でも産生され、MIGは活性化単球で産生され、いずれも単球及び活性化Th1細胞を標的とする。
ケモカインのうち、IP-10はインターフェロン-γ(IFN-γ)で誘導されるタンパク質で、単球やT細胞への遊走活性を有する。IP-10の産生細胞は血管内皮細胞、単球及び繊維芽細胞である。IP-10はさい帯静脈血管内皮細胞の試験管内増殖、接着及び遊走は阻害しないが、管腔形成(tube formation)を阻害する。従って、IP-10は血管内皮細胞に直接作用し、血管新生を阻害する(Angiolillo AL, Sgadari C, Taub DD, Liao F, Farber JM, Maheshwari S, Kleinman HK, Reaman GH, Tosato G. Human interferon-inducible protein 10 is a potent inhibitor of angiogenesis in vivo J Exp. Med. 1995 Jul 1; 182(1):155-62)。
MIGもIFN-γで誘導されるタンパク質で、単球やT細胞への遊走活性があることから、ケモカインの一種である。MIG産生細胞は血管内皮細胞、単球及び線維芽細胞である。MIGは皮膚微小血管内皮細胞のIL-8(代表的なケモカイン)の遊走を阻害することにより、血管新生を阻害する(Salcedo R, Resau JH, Halverson D, Hudson EA, Dambach M, Powell D, Wasserman K, Oppenheim JJ. Differential expression and responsiveness of chemokine receptors (CXCR1-3) by human microvascular endothelial cells and umbilical vein endothelial cells FASEB J. 2000 Oct; 14(13):2055-64)。
I-TAC (IFN-g-inducible T cell alpha chemoattractant, CXCL11)もIFN-γで誘導されるケモカインの一種で、そのレセプターであるCXCR3を高発現しているIL-2で活性化したT細胞に細胞遊走活性を示す。I-TACは、特に正常ヒト末梢血のCD4およびCD8陽性T細胞に細胞遊走活性を示す強力なケモカインで、メモリーT細胞の炎症局所への細胞浸潤の誘導に関与していると考えられている。
3.血管新生阻害剤
本発明の血管新生阻害剤は、血管新生を伴う疾患を治療又は予防することを目的とするもので、インターロイキン27を有効成分とする。血管新生を伴う疾患とは、血管新生により引き起こされる疾患、血管新生により悪化が促進される疾患、または血管新生による不健康状態のことを意味する。このような疾患としては、例えば、糖尿病性網膜症、リウマチ、乾癬、血管機能不全、炎症、ベーチェット病、痛風、関節炎、眼血管由来疾患(例えば、後水晶体繊維増殖症、黄斑変性、角膜移植拒絶、血管新生緑内障)、骨粗鬆症、ヒッペルリンドー症、腫瘍(充実性腫瘍、腫瘍転移、良性腫瘍(例えば血管種、聴神経鞘腫、神経繊維腫、トラコーマ及び化膿性肉芽腫))などを挙げることができる。前記腫瘍のうちでは、腫瘍転移(転移性腫瘍)が挙げられる。前記リウマチのうちでは、慢性関節リウマチが挙げられる。これらの疾患は、単独でも複数の疾患が併発していても適用の対象となる。
本発明の血管新生阻害剤を使用する場合は、適用部位は特に限定されず、血管、関節、皮膚、目、鼻、腫瘍等を対象として適用される。
本発明の血管新生阻害剤の投与形態は、経口、非経口投与のいずれでも可能である。経口投与の場合は、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤もしくはシロップ剤等による投与が可能である。非経口投与の場合は、注射剤、座剤もしくは点眼剤等、経肺剤型(例えばネフライザーなどを用いたもの)、経鼻投与剤型、経皮投与剤型(例えば軟膏、クリーム剤)、等が挙げられる。注射剤型の場合は、例えば点滴等の静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射等により全身又は局部的に投与することができる。これらの製剤は、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤などの医薬上許容される添加剤を用いて周知の方法で製造される。
例えば、賦形剤としては、例えば、デンプン、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン等のデンプン、乳糖、結晶セルロース、リン酸水素カルシウム等を挙げることができる。
滑沢剤(コーティング剤)としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、セラック、タルク、カルナウバロウ、パラフィン等を挙げることができる。
結合剤としては、例えばポリビニルピロリドン、マクロゴール及び前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。
崩壊剤としては、例えば前記賦形剤と同様の化合物及びクロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。
安定剤としては、例えばメチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェエノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及びソルビン酸を挙げることができる。
矯味矯臭剤としては、例えば通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。
また、液剤を製造するための溶媒としては、エタノール、フェノール、クロロクレゾール、精製水、蒸留水等を使用することができる。
界面活性剤又は乳化剤としては、例えば、ポリソルベート80、ステアリン酸ポリオキシル40、ラウロマクロゴール等を挙げることができる。
上記添加物等は、本発明の血管新生阻害剤の剤型に応じて上記の中から単独で又は適宜組み合わせて選ばれる。例えば、注射用製剤として使用する場合、精製されたIL-27を溶剤(例えば生理食塩水、緩衝液、ブドウ糖溶液等)に溶解し、これにTween 80、Tween 20、ゼラチン、ヒト血清アルブミン等を加えたものを使用することができる。あるいは、使用前に溶解する剤形とするために凍結乾燥したものであってもよい。凍結乾燥用賦形剤としては、例えば、マンニトール、ブドウ糖等の糖アルコールや糖類を使用することができる。
本発明の血管新生阻害剤の投与量は、年齢、性別、症状、投与経路、投与回数、剤型によって異なる。投与方法は、患者の年齢、症状により適宜選択する。有効投与量は、一回につき体重1kgあたり0.1〜10μg、好ましくは0.1〜1μgである。但し、上記血管新生阻害剤はこれらの投与量に制限されるものではない。
また、本発明は、IL-27を有効成分とする、血管新生を伴う疾患を治療又は予防するための医薬部外品である。すなわち、血管新生阻害作用などを有する既存の食品や健康食品に、IL-27を添加することで、血管新生阻害などの効果を著しく高めることができる。医薬部外品として使用する場合、その種類、形状は、特に限定はないが、例えば、菓子類(例えば、飴、ガム、クッキー等)、飲料として使用することができ、その添加量は、その種類、形状等により異なるが、例えば、1〜90質量%であり、好ましくは、1〜20%である。
IL-27を、食品として使用する場合、食品の種類、形状は、特に限定はないが、例えば、米類、豆類、麦類、小麦粉・澱粉等の粉類、野菜等の農産食品類;乳、卵、はちみつ等の畜産食品類;魚類、貝類、貝藻類等の水産食品類;野菜加工品、果実加工品(例えば、果実飲料、缶詰、ジャム、乾燥果実等)、菓子類(例えば、チョコレート、クッキー、ビスケット、キャンディー、ケーキ、錠菓等)、パン類、麺類、豆製品等の農産加工食品;肉製品(例えば、ソーセージ、缶詰ハム、ベーコン類等)、酪農製品(例えば、バター、チーズ、アイスクリーム、乳酸菌製品等)、加工卵製品等の畜産加工食品;加工魚介類、加工海草類等の水産加工食品;及び、調味料(例えば、砂糖、みそ、醤油、食酢、ソース、ドレッシング等)、食用油、飲料(例えば、清涼飲料水等)調理食品(例えば、冷凍食品、乾燥食品、インスタント食品、レトルト食品等)等の食品として使用することができる。IL-27の食品への添加量は、食品の種類等によって異なるが、例えば、チョコレート、クッキー、錠菓、清涼飲料、パン、ドレッシング等として使用する場合、0.01〜10質量%で添加することができ、好ましくは、0.1〜5質量%である。IL-27を、食品として使用する場合、IL-27の含有量は、食品の種類等によって異なるが、例えば、1日あたり、下限として0.01mg(好ましくは0.1mg)、上限として、2000mg(好ましくは500mg、より好ましくは100mg)を1回又は数回に分けて、摂取することが望ましい。
また、本発明の医薬部外品又は食品は、使用目的に合わせて、固体、液体、ゾル、ゲル、粉末又は顆粒の形態で使用することができる。さらに、本発明の医薬部外品又は食品は、当業者に周知の方法により製造することができる。例えば、本発明の加工食品は、本発明の化合物を原料と共に添加し、加熱調理することにより製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
鶏卵漿尿膜法(CAM法)によるIL-27の血管新生阻害作用試験
本試験は、Biochemical and Biophysical Research Communications, 289, 220-224、2001記載の鶏卵漿尿膜法(CAM法)に準じて以下のように行った。
3日令の受精鶏卵から無菌的に卵白を約2ml抜き取り、卵の気室側の殻を破り直径2cmの穴を開け、ステンレス製のキャップを被せ37℃で孵卵させた。24時間後に0.9%のNaCl/1%メチルセルロースで一定濃度に溶解した被験化合物(IL-27)10μlを、漿尿膜(直径2mm)上に置いたシリコンリングの中に落とし入れ、再度キャップを被せ、更に48時間孵卵させた。
6日令に成長した漿尿膜内に脂肪乳剤を加え血管を観察しやすくした後、漿尿膜に新生された血管の発達状態を観察し、血管新生阻害の程度を判定した(図5)。
判定は鶏卵漿尿膜上の無血管領域が直径3mm以上のものを阻害活性陽性とし、(陽性を示した卵数/処理した卵数)x 100(%)を、血管新生阻害率として算定した。結果を表1(血管新生阻害率)に示す。
Figure 2006315988

この結果から、いずれも用量依存的に血管新生を阻害することが確認された。なお、試験に用いた鶏卵は、6日目では、未だ免疫系が確立されていない状態であるため、上記実験で得られた結果は、免疫系による影響はないものと考えられ、IL-27による直接的な血管新生阻害活性を示すものである。
マウス背部皮下法(Dorsal Air Sac(DAS)法)による腫瘍誘導血管新生に対するIL-27の阻害作用
本試験は、British Journal of Cancer, 88, 307-313, 2003記載のマウス背部皮下法(Dorsal Air Sac(DAS)法)に準じて以下のように行った。
マウスの大腸癌細胞B16F10 melanoma細胞を用いてIL-27産生細胞を作製し、DASアッセイで親細胞(parent)、ベクター細胞(vector)及びIL-27産生細胞(IL-27)の血管新生効果を比較した。
チャンバーにそれぞれの細胞を封入し、マウスの背部皮下におく。7日後にチャンバーに接した皮膚に生じた血管新生の程度を判定した。血管新生の程度は、0-4の血管新生指標で行った。
それぞれの細胞を4x106個封入したチャンバーを、マウスの首部分の皮膚を切開し、背部皮下におく。普通に飼育し7日後にチャンバーに接した皮膚に生じた血管新生の程度を判定した。血管新生の程度は、皮膚にまったく血管が認められない状態を「0」、2〜3本認められる状態を「1」、弱血管新生が「2」、中程度の血管新生を「3」、殆ど皮膚が認められないほど密に血管が新生した状態を「4」とする、血管新生の指標で行った。
その結果、IL-27はマウスのcolon26細胞を用いて誘導した腫瘍誘導血管新生を強力に阻害したことが示された(図6)。
IL-27による血管内皮細胞からの血管新生阻害作用を有するケモカインの産生誘導試験
ヒト血管内皮細胞(HUVEC)のin vitro培養細胞系を用いて、IL-27の血管内皮細胞への直接作用を検討した。TRIzol(Invitrogen社)RNA抽出キットを使用してHUVECからRNAを抽出し、IL-27のレセプターであるWSX-1とgp130特異的プライマーを用いたRT-PCRによりmRNAレベルでの発現を調べた(図7A)。
プライマーの塩基配列は以下の通りである。
hypoxanthine phosphoribosyl transferase (HPRT) sense primer,
5'- GACCAGTCAACAGGGGACAT-3' (配列番号9)
HPRT antisense primer, 5'- AAGCAGATGGCCACAGAACT-3' (配列番号10)
WSX-1 sense primer, 5'- TGGACTTTTCCGAGGATGAC-3' (配列番号11)
WSX-1 antisense primer, 5'- GGAGCAGCAGCAGGTAATTC-3' (配列番号12)
gp130 sense primer, 5'- TGCTGATTGCAAAGCAAAAC-3' (配列番号13)
gp130 antisense primer, 5'- CCCACTTGCTTCTTCACTCC-3' (配列番号14)
RT-PCRは、以下の反応組成液を用いて、以下のサイクル条件で行った。
組成:10 mM Tris-Hcl, pH8.3, 50 mM KCl, 1.5 mM MgCl2 0.001% gelatin, 0.2 mM dNTP, 0.5 M sense primer, 0.5 M antisense primer, 0.025 U/l
サイクル条件:(94℃で40秒、60℃で20秒、72℃で40秒)×25〜30サイクル

HUVECをマウス及びヒトIL-27で刺激し、0、20、60分後に細胞を回収可溶化し、STAT1及びSTAT3のリン酸化チロシン特異抗体を用いたウェスタンブロットにより解析した(図7B)。HUVECをIL-27で刺激してから16時間後に細胞を回収し、そこからRNAを抽出し、IP-10及びMIG特異的プライマーを用いたRT-PCRによりmRNAレベルでの発現誘導を調べた(図7C)。
プライマーの塩基配列は以下の通りである。
IP-10 sense primer, 5'- AGAGGAACCTCCAGTCTCAGC-3' (配列番号15)
IP-10 antisense primer, 5'- CCTCTGTGTGGTCCATCCTT-3' (配列番号16)
MIG sense primer, 5'- TTAAACAATTTGCCCCAAGC-3' (配列番号17)
MIG antisense primer, 5'- CTGTTGTGAGTGGGATGTGG-3' (配列番号18)
RT-PCRの反応組成およびサイクル条件は上記と同じ。
HUVECをIL-27で刺激48時間後に培養上清を回収し、市販(R&D社)のIP-10及びMIG特異的なELISAを用いて産生量を調べた(図7D)。陽性コントロールとしてヒトIFN-γを用いた。
HUVECは、IL-27のレセプターサブユニットであるWSX-1及びgp130を発現し(図7A)、IL-27刺激によりSTAT1及びSTAT3のリン酸化が誘導されたこと(図7B)より、IL-27はHUVECに直接作用している可能性が示唆された。さらに、IL-27はHUVECに血管新生阻害作用を有するケモカインIP-10及びMIGのmRNAレベル及び蛋白レベルでの発現を誘導することが示された(図7C)。
その結果、IL-27が内皮細胞に直接関与し、その際にIP-10及びMIGを誘導することが示された(図7)。
ヒトIL-27 EBI3塩基配列及びアミノ酸配列を示す図である。 マウスIL-27 EBI3塩基配列及びアミノ酸配列を示す図である。 ヒトIL-27 p28塩基配列及びアミノ酸配列を示す図である。 マウスIL-27 p28塩基配列及びアミノ酸配列を示す図である。 鶏卵漿尿膜法(CAM法)によるIL-27の血管新生阻害試験の結果を示す図である。 Dorsal Air Sac(DAS)法による腫瘍誘導血管新生に対するIL-27の阻害作用を示す図である。 IL-27が内皮細胞に直接関与し、その際にIP-10及びMIGを誘導することを示す写真である。
配列番号9 合成DNA
配列番号10 合成DNA
配列番号11 合成DNA
配列番号12 合成DNA
配列番号13 合成DNA
配列番号14 合成DNA
配列番号15 合成DNA
配列番号16 合成DNA
配列番号17 合成DNA
配列番号18 合成DNA

Claims (7)

  1. インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生阻害剤。
  2. 血管新生の阻害は、インターロイキン27が血管内皮細胞に作用して当該血管内皮細胞からのケモカインの産生を誘導することにより生じるものである、請求項1記載の血管新生阻害剤。
  3. ケモカインがIP-10、MIG及びI-TACからなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項2記載の血管新生阻害剤。
  4. 血管新生を伴う疾患を治療又は予防するための請求項1〜3のいずれか1項記載の血管新生阻害剤。
  5. 血管新生を伴う疾患が、血管機能不全、炎症、ベーチェット病、痛風、関節炎、リウマチ、乾癬、糖尿病性網膜症、眼血管由来疾患、骨粗鬆症、ヒッペルリンドー症及び腫瘍からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項4記載の血管新生阻害剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の血管新生阻害剤を哺乳動物に投与することにより、血管新生を伴う疾患を治療又は予防する方法。
  7. インターロイキン27を有効成分として含む、血管新生を伴う疾患を治療又は予防するための医薬部外品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011092026A (ja) * 2009-10-27 2011-05-12 Saga Univ ノックアウト非ヒト動物
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JP2015204839A (ja) * 2015-07-14 2015-11-19 国立大学法人佐賀大学 ノックアウト非ヒト動物

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