JP2006315636A - 安全確認履行検出装置 - Google Patents

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雅之 金田
Kinya Iwamoto
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Abstract

【課題】 動きの速い安全確認履行動作、動きの大きい安全確認履行動作を確実に検出する。
【解決手段】 近赤外光照明器1によって、運転者の頭部に照明された近赤外光のうち、運転者の頭部を支えるヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた近赤外光センサ2で、運転者の頭部によって遮光されることなく到達した近赤外光の光強度レベルを検出する。動き検出回路3は、この検出された近赤外光の光強度レベルに基づいて、運転者の頭部の動きを検出する。そして、安全確認履行判定回路11は、検出された頭部の動きが、走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両走行中における運転者の安全確認履行動作を検出する安全確認履行検出装置に関する。
車両運転中の運転者の視覚による安全確認は、快適な車両走行を実現する上で重要な行為であり、運転免許取得のための教習段階でも徹底した指導がなされている。
しかしながら、実際、運転者が、この視覚による安全確認を、適切な場面で確実に履行しているとはいえず、この安全確認の不履行が、快適な車両走行を阻害する原因の一つであるとされている。
そこで、車両側から運転者に対して安全確認の履行を促すための技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特許文献1では、運転者の視線を追跡し、追跡した運転者の視線に基づき、運転者が、運転中に何か考え事などをして漫然と運転している状態であるかどうかを判定している。この特許文献1で開示されている技術を適用すると、運転者が、車両を漫然と運転していると判定された場合には、警報などで運転者に対して、その旨を報知することで、事故防止をすることができる。
また、特許文献2では、車両の走行環境に基づいて運転者に要求される視線領域を予測して、実際の運転者がこの視線領域を見たかどうかを判定することで、運転者がとるべき注意行動を監視する。この特許文献2開示されている技術を適用すると、監視結果に応じて、警報などで運転者に対して、その旨を報知することで、事故防止をすることができる。
特許3257310号公報 特開2002−83400号公報
特許文献1、特許文献2で開示された技術では、車両内に固定的に設置されたカメラによって撮像された運転者の眼といった顔の特定部位の画像を画像処理することで、運転者の視線方向や、顔の向きを検出していた。
運転者が、実際に安全確認を履行する際には、非常に速い速度で顔を動かしたり、大きな動作をすることがある。したがって、固定的に設置されたカメラでは、顔の特定部位の動きを追跡することができない場合や、特定部位の位置がカメラの撮像範囲外となってしまう場合があり、運転者の視線方向や顔の向きを確実に検出することができないことがある。
このような場合には、運転者が、安全確認を履行したかどうかを判別することは非常に困難であるため、判別された結果も精度の低い結果となってしまう。
そこで、本発明は、上述したような問題を解決するために案出されたものであり、車両を運転する運転者による動きの速い安全確認履行動作や、動きの大きな安全確認履行動作までも確実に検出することができる安全確認履行検出装置を提供することを目的とする。
本発明の安全確認履行検出装置は、運転者の頭部を所定の波長帯域の照明光で照明する照明手段と、前記照明手段によって照明された照明光のうち、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した光を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、運転者の頭部の動きを検出する動き検出手段と、車両の走行環境情報を検出する走行環境検出手段と、前記走行環境検出手段によって検出された前記走行環境情報に基づいて、前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であるかどうかを特定する走行状況特定手段と、前記走行状況特定手段によって前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、前記動き検出手段によって、検出された運転者の頭部の動きが、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する安全確認履行判定手段とを備えることにより、上述の課題を解決する。
また、本発明の安全確認履行検出装置は、所定の波長帯域の照明光で、運転者の頭部を照明した際に、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した光を検出した検出結果に基づいて、前記運転者の頭部の動きを検出し、車両の走行環境情報に基づいて、前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、検出された前記運転者の頭部の動きが、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することにより、上述の課題を解決する。
本発明の安全確認履行検出装置は、照明手段によって、運転者の頭部に照明された照明光のうち、運転者の頭部によって遮光されることなく到達した光を検出することで、運転者の頭部の動きを検出し、運転者による安全確認が必要な走行状況である場合に、検出された頭部の動きが、前記走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する。
これにより、運転者が、顔を速く動かすことで安全確認を履行した場合や、顔を大きく動かすことで安全確認を履行した場合であっても、確実に頭部の動きを検出することができるため、運転者が安全確認を履行したのか、履行していないのかという判定を高い精度で判定することを可能とする。
したがって、運転者が、走行状況に応じて要求される安全確認を履行しなかった場合に、確実に安全確認を履行するように促すことができるため、快適な車両走行を提供することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を用いて、本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置の構成について説明をする。
図1に示すように安全確認履行検出装置は、近赤外光照明器1と、近赤外光センサ2と、動き検出回路3と、ナビゲーションシステム4と、車速センサ5と、操舵角センサ6と、アクセルセンサ7と、T/Mシフト位置センサ8と、ウインカースイッチセンサ9と、ブレーキスイッチセンサ10と、安全確認履行判定回路11と、報知装置12とを備えている。
安全確認履行検出装置は、車両に搭載され、車両操作における安全確認が必要な場面での運転者の安全確認不履行を検出し、運転者に注意を促すことができる。
近赤外光照明器1は、近赤外波長領域の近赤外光を照明する照明器である。近赤外光照明器1は、近赤外光センサ2が設けられた運転席(運転者用シート)のヘッドレスト30方向を近赤外光で照明する。例えば、近赤外光照明器1は、近赤外光を発光する光源として、複数個の近赤外発光ダイオードを備えている。
近赤外光照明器1は、例えば、図2に示すように、車両のダッシュボード40上の領域41のように、ステアリングホイール31と重ならずに、ステアリングホイール31の外周よりも外側となる運転者の斜め前方方向から照明することができる位置に設置する。
後で詳細に説明するように、近赤外光照明器1から出射された近赤外光は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた近赤外光センサ2によって受光されるが、頭部受け面30aの前方には、運転者の頭部が存在する。
したがって、運転者の頭部によって、近赤外光が遮られることにより、近赤外光センサ2で検出される近赤外光の光強度レベルが変化するため、運転者の頭部の動きを検出することができる。
そこで、図2に示すように、近赤外光センサ2が設けられたヘッドレスト30方向を照明する近赤外光の照明方向が、左右方向、斜め前方からとなるように、近赤外光照明器1を設置することで、運転者の頭部の前後方向への動きをより的確に捉えることができる。
また、 例えば、近赤外光照明器1を、ダッシュボード40の領域42に設置すると、ステアリングホイール31や、運転者の腕の位置などによって、所望する箇所への近赤外光の照明が妨げられてしまう。
以上のような理由から、領域42のような箇所へ、近赤外光照明器1を設置することは避け、領域41のように、運転者の頭部を、左右方向、斜め前方から照明することができるような位置に、近赤外光照明器1を設置する。
実際には、ダッシュボード40は、近赤外光センサ2を取り付けたヘッドレスト30よりも下方に存在するため、近赤外光照明器1は、運転者の頭部に対して、左右方向の斜め前方且つ下方から、近赤外光を出射する位置に設置されることになる。
近赤外光センサ2は、近赤外光照明器1から出射された近赤外光を感知するフォトダイオードなどの受光素子であり、運転席(運転者用シート)のヘッドレスト30の頭部受け面30aに、複数設けられている。近赤外光センサ2で検出された検出値は、動き検出回路3に出力される。近赤外光センサ2のヘッドレスト30への設置の仕方については、後で詳細に説明をする。
動き検出回路3は、ヘッドレスト30に設けられた近赤外光センサ2で検出された近赤外光の光強度レベルの変化から、運転者の頭部の動きを検出する。動き検出回路3による、運転者の頭部の頭部の動きを検出する原理については、後で詳細に説明をする。
ナビゲーションシステム4は、GPS(Global Positioning System)などにより、当該安全確認履行検出装置が搭載された車両の現在地位を算出し、例えば、地図データから描画された車両の現在位置に対応する地図を表示することで、所望の目的地までの経路案内をする。ナビゲーションシステム4は、車両の走行環境を検出する。ナビゲーションシステム4は、算出した車両の現在の位置を示す現在位置情報や、道路の状態や形状などを示す道路形態情報を、安全確認履行判定回路11に出力する。
車速センサ5は、変速機の出力側の回転数や車輪の回転数を計測することで車両速度を検出する。車速センサ5は、検出した車両速度を車速信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
操舵角センサ6は、運転者の現在の操舵状況(現在の操舵角)を検出するためのセンサである。具体的には、操舵角センサ6は、車両のステアリングホイールと一体で回転するステアリングシャフトの回転変位を直接又はギヤ機構等により増幅した後、ロータリエンコーダやポテンショメータ等の角度検出機構によって、現在の操舵角を操舵角検出信号として検出する。操舵角センサ6は、検出した操舵角を操舵角信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
アクセルセンサ7は、車両のアクセル開度を検出するセンサである。アクセルセンサ7は、アクセル開度をアクセル開度信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
T/Mシフト位置センサ8は、車両のトランスミッションのギヤの組み合わせを変えるシフトレバーの位置を検出するセンサである。T/Mシフト位置センサ8は、シフト位置をシフト位置信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
ウインカースイッチセンサ9は、車両に搭載されたウインカー(ターンシグナルランプ)に点滅指示があったかどうかを検出するセンサである。ウインカースイッチセンサ9は、点滅指示をウインカースイッチ信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
ブレーキスイッチセンサ10は、車両のブレーキペダルの踏み込みを検出するセンサである。ブレーキスイッチセンサ10は、ブレーキペダルの踏み込みをブレーキスイッチ信号として安全確認履行判定回路11に出力する。
安全確認履行判定回路11は、動き検出回路3、ナビゲーションシステム4、車速センサ5、操舵角センサ6、アクセルセンサ7、T/Mシフト位置センサ8、ウインカースイッチセンサ9、ブレーキスイッチセンサ10などから出力された値で示される走行環境情報に基づき、現在の車両の走行状況が、車両操作における安全確認が必要な状況であるかどうかを特定する。
そして、安全確認履行判定回路11は、現在の車両の走行状況を、安全確認が必要な走行状況であると特定した場合、動き検出回路3によって検出される運転者の頭部の動きから、運転者が、安全確認を履行したか、安全確認を怠った(安全確認不履行)かどうかを判定する。
安全確認履行判定回路11は、安全確認の履行、不履行を判定した判定結果を報知装置12に出力する。
報知装置12は、安全確認履行判定回路11から出力された判定結果に基づき、例えば、運転者が安全確認を怠った場合には、警報をならすなどして運転者に注意を喚起する。
続いて、動き検出回路3による運転者の頭部の動きを検出する原理について説明をする。運転者が、車両に搭乗して運転席(運転者用シート)に着座すると、運転者の頭部は、ヘッドレスト30の頭部受け面30a、前面に位置することになる。
ところで、図3(a)、(b)は、それぞれ運転者の頭部Xが、正面を向いている場合、右前方を向いている場合に、ヘッドレスト30へ向けて近赤外光照明器1によって近赤外光を照明した様子を示した図である。
図3(a)に示すように、運転者の頭部Xが正面を向いている場合、ヘッドレスト30を照明した近赤外光は、頭部Xに遮られることで、ヘッドレスト30の頭部受け面30aの領域a1には到達せず、領域b1のみに到達することになる。
また、図3(b)に示すように、運転者の頭部Xが右前方を向いている場合、ヘッドレスト30を照明した近赤外光は、頭部Xに遮られることで、ヘッドレスト30の頭部受け面30aの領域a2には到達せず、領域b2のみに到達することになる。
図3(b)に示すように、運転者が、頭部Xを右前方に動かす動作は、例えば、車両走行中に、見通しの悪い交差点などに差し掛かった場合に、一旦停止して右側方の安全確認を履行する際の動作と一致する。
このように、運転者が、視覚的な安全確認を履行する際の頭部Xの動きは、左右方向への動きが大きく、頭部Xの動きによって、近赤外光が遮られる領域、言い換えれば、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに到達する近赤外光の領域が変化する。
そこで、図4に示すように、ヘッドレスト30の頭部受け面30aの左右方向に、複数の近赤外光センサ2を、所定間隔で、少なくともライン状に配置すると、安全確認を履行する際の運転者の頭部の動きに応じて、近赤外光センサ2で検出される近赤外光の光強度レベルが変化する。したがって、動き検出回路3は、この近赤外光センサ2からの検出値を受け取ることで、運転者が、安全確認を履行したかどうかを判定することができる。
また、動き検出回路3は、近赤外光センサ2の光強度レベルの変化パターンを検証することで、運転者がどのような安全確認を履行したかを推定することもできる。
また、図5に示すように、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、複数の近赤外光センサ2を、マトリクス状に2次元配置させると、運転者の頭部の動き検出の精度を上げることができる。
図6(a)、(b)、(c)は、それぞれ運転者の頭部Xが、正面を向いている場合、左後方を向いている場合、右後方を向いている場合の様子を示した図である。図6(a)、(b)、(c)に示すように、運転者の頭部Xの動きに応じて、ヘッドレスト30の頭部受け面30aには、頭部Xによる影sh1、sh2、sh3が形成されることになる。
そこで、図5に示すように、頭部受け面30aに、複数の近赤外光センサ2をマトリクス状に配置させた場合、図6(a)、(b)、(c)で示したような運転者の頭部Xによる影の部分と、近赤外光照明器1から出射された近赤外光が当たっている部分との光強度レベルの違いを明確に検出することができる。
したがって、動き検出回路3は、近赤外光センサ2による検出値から、運転者の頭部Xの動きを、頭部Xの形として捉えることができるため、運転者がどうのような安全確認を履行したかを精度よく推定することができる。
ところで、太陽光には、近赤外光成分が含まれているため、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた近赤外光センサ2は、太陽が現れている昼間の時間帯において、この近赤外光成分まで検出してしまう虞がある。
このように、近赤外光センサ2で、太陽光の近赤外光成分まで検出してしまった場合には、運転者の頭部Xの動きを正確に検出することができない可能性がある。
そこで、太陽光に含まれる近赤外光成分と、近赤外光照明器1から出射される近赤外光とを区別する必要がある。以下に、その具体的な手法を示す。
まず、図7に示すように、近赤外光センサ2の受光面を、ヘッドレスト30より下方に設置されている近赤外光照明器1から出射される近赤外光の光軸と垂直となるように下方へ角度をつけて、近赤外光センサ2をヘッドレスト30内に埋設する。
このとき、近赤外光センサ2を、ヘッドレスト30内に、ある程度の深さで埋設させることで、ヘッドレスト30の下方から照射されることのない太陽光の近赤外光成分を、近赤外光センサ2で検出できないようにする。
つまり、近赤外光センサ2の近赤外光を検出する検出範囲を、上述したように近赤外光照明器1から出射される近赤外光のみに制限することで、近赤外光センサ2に、近赤外光照明器1の出射方向に応じた検出指向性を持たせるようにしている。
上述したように、近赤外光センサ2の受光面と、近赤外光照明器1から出射される近赤外光の光軸とは、垂直となっているため、近赤外光センサ2は、近赤外光照明器1から出射される近赤外光を確実に受光することができる。
これにより、近赤外光センサ2は、運転者の頭部の動きを検出する際に必要となる近赤外光照明器1から出射される近赤外光のみを検出し、必要のない太陽光の近赤外光成分を排除することができる。
また、近赤外光照明器1から出射する近赤外光をパルス発光させることで、近赤外光センサ2で受光されてしまう可能性のある太陽光の近赤外光成分と区別することもできる。つまり、動き検出回路3は、近赤外光センサ2から、周期的なパルス信号が出力された場合に、近赤外光照明器1から出射された近赤外光が受光されたことを把握できるため、この時だけ運転者の頭部の動きを検出するようにする。
また、このように、近赤外光照明器1から出射する近赤外光をパルス発光させると、光源として、近赤外発光ダイオードを用いた場合に、この近赤外発光ダイオードのパルス発振により、発熱量を低減させることができる。したがって、近赤外光照明器1への電流増加を見込めるため、発光強度を高めることができ、近赤外光センサ2による検出精度の向上を図ることができる。
続いて、図8に示すフローチャートを用いて、安全確認履行検出装置の処理動作について説明をする。
図8に示すフローチャートでは、一例として、車両発進時において、運転者に要求される右後方を含む右方向の目視による安全確認を履行する場合について説明をする。
まず、ステップS1において、車両の走行環境を示す情報として、ナビゲーションシステム4で取得される情報、各種センサで検出される検出値が、安全確認履行判定回路11へ供給される。
以下に示す、ステップS2〜ステップS6までの工程は、安全確認履行判定回路11に供給される情報、検出値に基づき、安全確認履行判定回路11によって、車両が停止状態にあるのか、駐車状態からの発進時であるのかどうかを判定する工程である。
ステップS2において、安全確認履行判定回路11は、ナビゲーションシステム4から出力される、GPSによって測定された位置情報と、現在車両が走行している走行路の道路形態情報から、現在車両が走行している走行路が、単路で且つ路肩であるかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、単路で且つ路肩である場合は、工程をステップS3へと進め、そうでない場合は、工程をステップS14へと進める。
ステップS3において、安全確認履行判定回路11は、T/Mシフト位置センサ8から出力されるシフトスイッチ信号に基づき、シフトレバーの位置が、車両が運転状態であることを示すD(Drive)レンジであるのかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、シフトレバーの位置が、Dレンジである場合は、工程をステップS4へと進め、そうでない場合は、工程をステップS14へと進める。
ステップS4において、安全確認履行判定回路11は、車速センサ5から出力される車速信号に基づき、車両が停止状態であるのかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、車両が停止状態である場合には、工程をステップS5へと進め、そうでない場合は、工程をステップS14へと進める。
ステップS5において、安全確認履行判定回路11は、ウインカースイッチセンサ9から出力されるウインカースイッチ信号に基づき、車両の右方向への旋回を報知する右ウインカーが動作しているかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、右ウインカーが動作している場合には、工程をステップS6へと進め、そうでない場合は、工程をステップS14へと進める。
ステップS6において、安全確認履行判定回路11は、ブレーキスイッチセンサ10から出力されるブレーキスイッチ信号に基づき、ブレーキペダルが踏み込まれていないのかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、ブレーキペダルが踏み込まれていない場合(OFF)には、工程をステップS12へと進め、そうでない場合、つまりブレーキペダルが踏み込まれている場合(ON)は、工程をステップS7へと進める。
ステップS6の工程は、ブレーキペダルが踏み込まれた車両の発進間際の状態であるかどうかを判定している。つまり、ステップS7へ工程が進む場合、車両は、ブレーキペダルが踏み込まれた発進間際の状態となっている。
ステップS7において、安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグが立っているかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグが立っている場合(ON)には、工程をステップS11へと進め、そうでない場合には、工程をステップS8へと進める。
ステップS7の工程は、車両の発進準備が整い、ブレーキペダルが踏み込まれた状態で、運転者が、右後方を含む右方向の安全確認をすでに履行しているかどうかを判定している。
ステップS8において、安全確認履行判定回路11は、動き検出回路3からの検出結果に基づいて、運転者が、右後方を含む右方向の安全確認を履行したかどうかを判定する。安全確認履行判定回路11は、運転者によって右後方を含む右方向の安全確認が履行されたと判定した場合には、工程をステップS9へと進め、そうでない場合には、一旦、このルーチンを抜けて、ステップS1からの工程を繰り返す。
ステップS9において、安全確認履行判定回路11は、運転者による右後方を含む右方向の安全確認が履行されたことに応じて、安全確認履行フラグをONにする。
ステップS10において、安全確認履行判定回路11は、当該安全確認履行判定回路11が保持する図示しないタイマーによる計時を開始する。このタイマーによる計時は、ステップS8において、運転者によって右後方を含む右方向の安全確認が履行され、ステップS9において、ONされた安全確認履行フラグの有効期限をカウントするために行われる。
一般に、路肩に一旦停止させた車両を発進させ、走行車線に戻ろうとする場合、特に、戻ろうとする走行車線を、他の車両が頻繁に走行している場合には、その発進タイミングが非常に重要となってくる。
このように、時々刻々と変化する道路状況において、運転者が、右後方を含む右方向の安全確認を履行してから、車両を発進させるまでのタイミングが、良好に走行車線へと戻るための重要な要因となっている。
したがって、ステップS8、ステップS9において、車両を発進させる前に、運転者が右後方を含む右方向の安全確認を履行したとしても、発進タイミングがずれてしまった場合には、安全確認を履行したことが無意味になってしまう。
そこで、安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグをONとした後に、図示しないタイマーによって計時を開始し、所定の時間内に、車両を発進させなかった場合には、発進タイミングがずれたと見なし、安全確認履行フラグをOFFにし、安全確認を履行したことを取り消す。
つまり、安全確認履行フラグには、有効期限があり、安全確認履行判定回路11は、図示しないタイマーによって計時することで、この有効期限をカウントし、有効期限を経過してしまった安全確認履行フラグを無効とする。
安全確認履行判定回路11は、ステップS10の工程が終了すると、一旦、このルーチンを抜けて、ステップS1からの工程を繰り返す。
ステップS11において、安全確認履行判定回路11は、図示しないタイマーで計時されている時間が、所定の時間内かどうか判定をし、安全確認履行フラグの有効、無効を判定する。
安全確認履行判定回路11は、タイマーによって計時された時間が、所定の時間内であった場合には、一旦、このルーチンを抜けて、ステップS1からの工程を繰り返す。また、安全確認履行判定回路11は、タイマーによって計時された時間が、所定の時間内でなかった場合には、工程をステップS14へと進める。
ステップS12において、安全確認履行判定回路11は、ステップS6において、ブレーキペダルが踏み込まれていないことに応じて、安全確認履行フラグがONであるかどうかを判定する。
この時点での車両は、路肩にて停止状態で、シフトレバーがDレンジとされ、右ウインカーが点滅している状態である。ここで、ブレーキペダルの踏み込みがないということは、アクセルペダルを踏み込もうとしている段階である。
安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグがONである場合には、工程をステップS14へと進め、そうでない場合には、工程をステップS13へと進める。
このとき、安全確認履行フラグが、ONの場合には、車両は、発進する。
ステップS13において、安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグがONでないことに応じて、報知装置12を制御し、ブレーキペダルの踏み込みを外して、アクセルペダルを踏み込もうとしている運転者に対して、右後方を含む右方向の安全確認の履行を促す注意喚起を行う。
ステップS14において、安全確認履行判定回路11は、安全確認履行フラグをOFFにし、図示しないタイマーによる計時をストップさせ、さらに計時された時間をリセットする。
このステップS14の工程は、この処理ルーチンを繰り返す中で、車両が発進した場合、運転者に注意喚起をした場合、シフトレバーの位置がDレンジ以外になった場合、ウインカーがOFFになった場合にも、発進準備操作が中止されたとして、実行されることになる。
このようにして、本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、安全確認履行判定回路11によって、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、動き検出回路3によって検出される運転者の頭部の動きが、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することができる。
上述したように、動き検出回路3は、近赤外光照明器1から照明される近赤外光のうち、運転者の頭部で遮光された近赤外光成分のみを、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された近赤外光センサ2により検出し、その光強度レベルの変化を捉えることで、運転者の頭部の動きを検出している。
したがって、運転者が、非常に速い動作をした場合でも検出の応答遅れがなく、大きな動作で安全確認を履行した場合でも、検出範囲外となることはないため、確実に運転者の頭部の動きを検出することができる。
続いて、図9、図10、図11、図12に示すフローチャートを用いて、車線変更をする際の安全確認の履行、交差点での右折に伴う安全確認の履行、巻き込み防止を目的とした安全確認の履行、出会い頭での事故防止を目的とした安全確認の履行といった、車両操作において代表的な安全確認を履行する際の、安全確認履行検出装置の処理動作について説明をする。
なお、ここで示す安全確認の履行動作は、図8に示したフローチャートと同様に、一例であって、本発明は、このような特定の安全確認の履行に限定されるものではない。したがって、本発明は、車両走行に伴うあらゆる安全確認を履行する際において、動き検出回路3により運転者の頭部の動きを検出し、安全確認履行判定回路11によって、走行状況に対応した的確な安全確認が履行されたのかどうかを判定することができる。
また、図8、図9、図10、図11に示すフローチャートで説明される第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置の処理動作は、後述する第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置の処理動作と全く同じである。
まず、図9に示すフローチャートを用いて、右方向への車線変更を行う際に、右方向を走行する車両や、右後方から接近する車両との接触の防止を目的として、安全確認の履行を促す安全確認履行検出装置の動作について説明する。
まず、安全確認履行判定回路11は、各種センサ、ナビゲーションシステム4から、車両走行環境情報を取得する(ステップS21)。
続いて、安全確認履行判定回路11は、ナビゲーションシステム4から取得される、車両の現在位置情報と、道路情報とから単路かどうかを判定し(ステップS22)、T/Mシフト位置センサ8からの検出値に基づいて、シフトレバーがDレンジであるかどうかを判定し(ステップS23)、車速センサ5からの検出値に基づいて、車両走行状態であるのかを判定し(ステップS24)、ウインカースイッチセンサ9からの検出値に基づいて、右ウインカーがON状態とされることで、右方向の車線変更準備状態となっているかどうかを判定し(ステップS25)、操舵角センサ6からの検出値に基づいて、ステアリングホイールが右方向に操舵されたかどうかを判定(ステップS26)する。
さらに、安全確認履行判定回路11は、ステアリングホイールが右方向に操舵される前に、車両の右後方を含む右方向の安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS27、ステップS28)、された場合には、安全確認履行フラグをONにする(ステップS29)。
また、安全確認履行判定回路11は、ステアリングホイールが右方向に操舵された場合には、安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS30)、されていない場合には、報知装置12を介して運転者に注意喚起する(ステップS31)。
この処理ルーチンにおいて、車両走行路が単路でない場合、ステアリングホイールを右方向に操舵した場合、シフトレバーがDレンジ以外の場合、車両停止した場合、右ウインカをOFFにした場合には、安全確認履行フラグをOFFにする(ステップS32)。
次に、図10に示すフローチャートを用いて、交差点を右折する際に、右折先にいる横断歩道上の歩行者や、右後方から接近する自転車などとの接触防止を目的として、安全確認の履行を促す安全確認履行検出装置の動作について説明をする。
まず、安全確認履行判定回路11は、各種センサ、ナビゲーションシステム4から、車両走行環境情報を取得する(ステップS41)。
続いて、安全確認履行判定回路11は、ナビゲーションシステム4から取得される、車両の現在位置情報と、道路情報とから交差点中央付近かどうかを判定し(ステップS42)、T/Mシフト位置センサ8からの検出値に基づいて、シフトレバーがDレンジであるかどうかを判定し(ステップS43)、車速センサ5からの検出値に基づいて、車両停止状態であるのかを判定し(ステップS44)、ウインカースイッチセンサ9からの検出値に基づいて、右ウインカーがON状態とされることで、右折待ち状態となっているかどうかを判定し(ステップS45)、ブレーキスイッチセンサ10からの検出値に基づいて、ブレーキペダルが踏み込まれたのかどうかを判定する(ステップS46)。
さらに、安全確認履行判定回路11は、ブレーキペダルの踏み込みが外される前に、車両の右後方を含む右方向の安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS47、ステップS48)、された場合には、安全確認履行フラグをONにする(ステップS49)と共に、タイマーによる計時を開始して(ステップS50)、所定の時間となるまで計時を続け(ステップS51)、安全確認履行フラグの有効期限をカウントする。
また、安全確認履行判定回路11は、ブレーキペダルの踏み込みが外された場合には、右折を開始する前に、安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS52)、されていない場合には、報知装置12を介して運転者に注意を喚起する(ステップS53)。
この処理ルーチンにおいて、車両が交差点中央付近にいない場合、ブレーキペダルの踏み込みを外した場合、シフトレバーがDレンジ以外の場合、車両停止した場合、右ウインカをOFFにした場合には、安全確認履行フラグをOFFにして、タイマーによる計時をストップさせ、さらに計時された時間をリセットする(ステップS54)。
次に、図11に示すフローチャートを用いて、交差点を左折する際に、車両左後方から直進してくる2輪車や、左折付近にいる歩行者の巻き込み防止を目的として、安全確認の履行を促す安全確認履行検出装置の動作について説明をする。
まず、安全確認履行判定回路11は、各種センサ、ナビゲーションシステム4から、車両走行環境情報を取得する(ステップS61)。
続いて、安全確認履行判定回路11は、ナビゲーションシステム4から取得される、車両の現在位置情報と、道路情報とから車両が交差点に接近中かどうかを判定し(ステップS62)、T/Mシフト位置センサ8からの検出値に基づいて、シフトレバーがDレンジであるかどうかを判定し(ステップS63)、車速センサ5からの検出値に基づいて、車両走行状態であるのかを判定し(ステップS64)、ウインカースイッチセンサ9からの検出値に基づいて、左ウインカーがON状態とされることで、左折準備状態となっているかどうかを判定し(ステップS65)、操舵角センサ6からの検出値に基づいて、ステアリングホイールが左方向に操舵されたかどうかを判定(ステップS66)する。
さらに、安全確認履行判定回路11は、ステアリングホイールが左方向に操舵される前に、車両の左後方を含む左方向の安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS67、ステップS68)、された場合には、安全確認履行フラグをONにする(ステップS69)。
また、安全確認履行判定回路11は、ステアリングホイールが左方向に操舵された場合には、安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS70)、されていない場合には、報知装置12を介して運転者に注意喚起する(ステップS71)。
この処理ルーチンにおいて、車両が交差点に接近中でない場合、ステアリングホイールを左方向に操舵した場合、シフトレバーがDレンジ以外の場合、車両停止した場合、左ウインカをOFFにした場合には、安全確認履行フラグをOFFにする(ステップS72)。
さらに、図12に示すフローチャートを用いて、優先走行することができない無信号交差点を通過する際の、出会い頭の事故防止を目的として、安全確認の履行を促す安全確認履行検出装置の動作について説明をする。
まず、安全確認履行判定回路11は、各種センサ、ナビゲーションシステム4から、車両走行環境情報を取得する(ステップS81)。
続いて、安全確認履行判定回路11は、ナビゲーションシステム4から取得される、車両の現在位置情報と、道路情報とから、無信号交差点において優先走行をすることできない状態であるかどうかを判定し(ステップS82)、T/Mシフト位置センサ8からの検出値に基づいて、シフトレバーがDレンジであるかどうかを判定し(ステップS83)、車速センサ5からの検出値に基づいて、車両停止状態であるのかを判定し(ステップS84)、ブレーキスイッチセンサ10からの検出値に基づいて、ブレーキペダルの踏み込みが外されたのかどうかを判定する(ステップS85)。
さらに、安全確認履行判定回路11は、ブレーキペダルの踏み込みが外される前に、車両の左右方向の安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS86、ステップS87)、された場合には、安全確認履行フラグをONにする(ステップS88)と共に、タイマーによる計時を開始して(ステップS89)、所定の時間となるまで計時を続け(ステップS90)、安全確認履行フラグの有効期限をカウントする。
また、安全確認履行判定回路11は、ブレーキペダルの踏み込みが外された場合には、交差点への進入を開始する前に、安全確認が履行されたかどうかを判定し(ステップS91)、されていない場合には、報知装置12を介して運転者に注意を喚起する(ステップS92)。
この処理ルーチンにおいて、無信号交差点において優先走行をできる場合、ブレーキペダルの踏み込みを外した場合、シフトレバーがDレンジ以外の場合、車両走行した場合には、安全確認履行フラグをOFFにして、タイマーによる計時をストップさせ、さらに計時された時間をリセットする(ステップS93)。
ところで、見通しの悪い交差点などでは、通常の交差点などで行う左右方向の安全確認を履行するだけでは不十分なことがある。見通しの悪い交差点などでは、運転者は、通常の位置から身を乗り出し、頭部をフロントガラス方向へと近づけて、前方の視界を広げてから左右方向の安全確認を履行することが望ましい。
本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、このような見通しの悪い交差点などにおける安全確認の履行を検出することができる。
図13は、運転者が頭部Xを正面を向けている状態を示した図である。見通しのよい直線の走行路を走行している場合には、運転者の頭部Xの状態は、図13に示すようになる。
図14(a)、(b)は、どちらも運転者が頭部Xを右方向へ向けた際の様子を示した図である。図14(a)では、通常の見通しのよい交差点を右折するような場合に、運転者が、頭部Xを右方向に傾け、安全確認を履行している様子を示しており、図14(b)では、見通しの悪い交差点を右折するような場合に、運転者が、頭部Xを右方向に傾け、安全確認を履行している様子を示している。
また、図15(a)では、通常の見通しのよい交差点を左折するような場合に、運転者が、頭部Xを左方向に傾け、安全確認を履行している様子を示しており、図15(b)では、見通しの悪い交差点を左折するような場合に、運転者が、頭部Xを左方向に傾け、安全確認を履行している様子を示している。
図14(a)、(b)、又は図15(a)、(b)から分かるように、見通しのよい交差点での安全確認した場合と、見通しの悪い交差点で安全確認した場合は、どちらも運転者の頭部Xの動きは、変わらない。
しかしながら、運転者が身を乗り出すことで頭部Xが前方向に移動したことにより、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに形成される影の濃さに違いが生じている。具体的には、ヘッドレスト30の頭部受け面30a側に頭部Xが近い場合には、頭部Xによって形成される影が濃く、頭部Xが離れた場合には、頭部Xによって形成される影が薄くなっている。
そこで、上述した図5に示すように、複数の近赤外光センサ2をマトリクス状に配置した場合には、頭部Xの前後方向の位置の違いによって、頭部受け面30aに形成される影領域の近赤外光センサ2で検出される近赤外光の光強度レベルに違いを明確に検出することができるため、運転者が見通しの悪い交差点において、確実に安全確認を履行しているのかどうかを判定することができる。
具体的には、運転者の頭部Xが前方にある場合に、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに形成される影領域の光強度は、頭部Xが後方にある場合に形成される影領域の光強度に較べて強く検出されることになる。
このようにして、本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、見通しの悪い交差点などにおける運転者の安全確認の履行状況を確実に検出しすることができる。
上述したように、第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けた近赤外光センサ2で、運転者の頭部の動き応じて変化する影の形、影の濃淡を検出することで、運転者の頭部の動きを検出している。
したがって、運転席(運転者用シート)の後方にいる車両の同乗者が、ヘッドレスト30の頭部受け面30aを手などで覆った場合、例え、それが頭部を動かすことで安全確認を履行した場合のあるパターンと瞬間的に一致していたとしても、頭部の時系列的な動きとは一致しないため、誤検出を招くことはない。
以上、詳細に説明したように、本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、安全確認履行判定回路11によって、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、動き検出回路3によって検出される運転者の頭部の動きが、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することができる。
動き検出回路3は、近赤外光照明器1から照明される近赤外光のうち、運転者の頭部で遮光されることなく到達した近赤外光のみを、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された近赤外光センサ2により検出し、その光強度レベルの変化を捉えることで、運転者の頭部の動きを検出している。
したがって、運転者が、非常に速い動作をした場合でも検出の応答遅れがなく、大きな動作で安全確認を履行した場合でも、検出範囲外となることはないため、確実に運転者の頭部の動きを検出することができる。
また、図示しないが、近赤外光照明器1と、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けた近赤外光センサ2とを入れ替えた場合でも、動き検出回路3は、運転者の頭部の動きを同様の原理により検出することができる。
つまり、図1において、近赤外光照明器1が設置されている位置に、複数の近赤外光センサ2を設置し、同じく図1において、ヘッドレスト30の頭部受け面30aの近赤外光センサ2が設置されている位置に、複数の近赤外光照明器1を設置するようにする。
動き検出回路3は、複数の近赤外光照明器1によって、ヘッドレスト30側から照明され、運転者の頭部で遮光されることなく複数の近赤外光センサ2に到達した近赤外光の光強度レベルを検出することで、運転者の頭部の動きを検出することができる。
このような構成とした場合、運転者の頭部の動きを精度よく検出するには、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに複数の近赤外光照明器1を設置する必要があると共に、運転者の前方に設置する近赤外光センサ2も複数必要となるため、図1に示した安全確認履行検出装置の方が、設置スペース、コストの面で優位性がある。
[第2の実施の形態]
次に、図16を用いて、本発明の第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置のについて説明をする。
第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、第1の実施の形態として示した安全確認履行検出装置に、運転者の顔画像を撮像して画像処理することで、運転者の眼の位置を検出し、且つ追跡する処理を付加することで、運転者の安全確認の履行行動を検出する精度を向上させている。
図16に示す第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、図1に示した安全確認履行検出装置に、運転者の顔を撮像する撮像カメラ13と、撮像カメラ13で撮像された顔画像を画像処理することで、運転者の眼を追跡する処理装置14とをさらに備えている。
したがって、図16に第2の実施の形態として示す安全確認履行検出において、図1を用いて説明した第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置と重複する箇所については、同一符号を付して説明を省略する。
撮像カメラ13は、撮像部に例えばCCD(Charge Coupled Device)を備え、運転席(運転者用シート)に着座した運転者の顔を撮像し、撮像した画像データを処理装置14へ出力する。撮像カメラ13の設置位置は、運転者の顔画像を撮像することができ、運転者の運転操作を阻害することがなければ、車両内のどの位置であってもよく、例えば、図16に示すように、運転者の正面などに設置される。
処理装置14は、撮像カメラ13から出力された画像データから運転者の眼の位置を検出し、検出した運転者の眼の位置を基準として、眼の追跡を行う。処理装置14は、眼の追跡を行う際、追跡をしている対象が正しいかどうかを判定する判定処理も行う。
まず、撮像カメラ13によって撮像された画像データから処理装置14により運転者の眼の位置を検出する処理について説明をする。
図17は、処理装置14によって、眼の位置検出処理に際して実行される初期処理について説明するための図である。なお、図17は、縦480画素、横512画素の画像を示した図であり、この図を一例として初期処理について説明をする。
まず、処理装置14は、縦方向の全ての画素について濃度値のデータを取得し、図17に示すように、画像の縦方向への濃度値の変化が所定の条件を満たす画素を、各縦ライン上で抽出する。この結果を、2次元xy平面上にプロットすると、図18に示すようになる。図18に示すように、抽出された画素は、運転者の眉、眼、鼻、及び口の位置に対応するものとなっている。
次に、処理装置14は、隣接する縦ラインにおいて、上下方向に変位の少ない、つまり上下方向で所定の変位内で近接している画素同士をグループ化する。図19にグループ化した際の様子を示す。これは、横方向に黒く長くなる濃度的な特徴を捉えたものである。
このようにして、処理装置14は、図19に示すように、運転者の右眉、左眉、右眼、左眼、鼻及び口の位置を、それぞれに対応した連続データG1〜G6として取得することができる。
続いて、処理装置14は、図20に示すようにグループ化された画素に対して、ゾーン化処理を行う。
ゾーン化処理とは、図20に示すように、連続データG1〜G6として捉えられた顔の特徴量から、縦方向に各特徴量が出現する箇所を1つのゾーンとする処理であり、これにより、特徴量の相対位置関係を知ることができる。例えば、図20に示すように、連続データG1、G3は、ZONE:L、連続データG5、G6は、ZONE:C、連続データG2、G4は、ZONE:Rにゾーン化される。
処理装置14では、このようなゾーン化処理を行うことで、各ゾーンに属する連続データ、つまり顔の特徴量として捉えられた運転者の右眉、右眼と、左眉、左眼と、鼻、口との相対位置関係を判断している。このようにして、処理装置14は、撮像カメラ13で撮像された画像から運転者の眼の位置を検出する。
続いて、撮像カメラ13で撮像された画像データから検出した運転者の眼の位置を基準にして、処理装置14により実行される運転者の眼の追跡処理について説明をする。処理装置14は、眼の追跡処理をするにあたり、上述したようにして眼の位置を検出した後、検出した眼の位置の座標位置を記憶し、この座標位置を基準にした追跡領域を、撮像カメラ13で撮像された画像データに対して設定する。この追跡領域は、撮像カメラ13で撮像された画像データよりも小さい領域となる。
そして、処理装置14は、撮像カメラ13から画像データが出力される毎に、追跡領域内における眼の位置を検出することで、眼の追跡処理を実行する。
次に、図21(a)、(b)、(c)、(d)を用いて、処理装置14による眼の追跡処理について具体的に説明をする。
図21(a)は、眼の追跡処理をする際の最初の工程において、撮像カメラ13で撮像された画像データに対して設定された追跡領域を示した図である。図21(a)に示すように、まず、処理装置14は、眼の位置検出を行った画像フレームと、同一の画像フレームに対して、検出された眼の位置を基準とする座標位置を設定することで追跡領域を設定する。
そして、処理装置14は、上述した眼の位置検出処理と同様に、追跡領域内の画像データから連続データを抽出し、眼の位置を検出する。
眼の追跡処理は、眼の位置検出処理に較べ、対象となる画像領域が小さくなっており、また、眼の微妙な動きも検出する必要があるため、精度よく連続データを抽出する必要がある。したがって、眼の追跡処理における、連続データ抽出においては、縦ラインの走査間隔密度を図17で示した縦ラインの走査間隔密度よりも高くする必要がある。
図21(a)に示す眼の追跡処理の初期段階では、眼の位置検出を行った画像フレームと、同一の画像フレームに対して追跡領域を設定しているため、追跡領域内で検出される眼の検出位置は、追跡領域内から検出された眼の検出位置の方が、高い解像度で検出を行っているため、精度アップによる眼の中心位置の若干の補正はあるものの、上述した撮像カメラ13で撮像された画像データから検出される眼の位置とほぼ同じとなっている。
運転者の顔に動きがあると、例えば、図21(b)、(c)、(d)に示すように、処理装置14は、撮像カメラ13から出力される画像データから、検出される眼の位置に応じて決まる新たな座標位置の追跡領域を、フレーム毎に次々に設定していく。
図21(b)、(c)、(d)において、実線で示す眼の位置は、今回、撮像カメラ13で撮像されたフレームの画像データから検出された眼の位置を示しており、破線で示す眼の位置は、前回、撮像カメラ13で撮像されたフレームの画像データから検出された眼の位置を示している。
処理装置14は、撮像カメラ13から出力される画像データより眼の位置が検出された場合、検出された眼の位置を中心として追跡領域を設定する(図21(a))。このときに検出された眼の座標位置を(xk1,yk1)とする。
その後、画像が入力された場合、処理装置14は、(xk1,yk1)を中心とする追跡領域内から眼の位置を検出する(図21(b))。このときに検出された眼の座標位置を(xk2,yk2)とする。
そして、処理装置14は、新たに検出された座標位置(xk2,yk2)を中心とする追跡領域を設定する(図21(c))。
その後、画像が入力された場合、処理装置14は、(xk2,yk2)を中心とする追跡領域内から眼の位置を検出する(図21(c))。このときに検出された眼の座標位置を(xk3,yk3)とする。
そして、処理装置14は、新たに検出された座標位置(xk3,yk3)を中心とする追跡領域を設定する(図21(d))。
以下、処理装置14は、撮像カメラ13からフレーム毎に出力される画像データを取得する度に、設定された追跡領域内から新たに検出された眼の座標位置を取得し、この座標位置を中心とする新たな追跡領域を設定していく。
このようにして、処理装置14によって、設定された追跡領域は、安全確認履行判定回路11に出力される。
安全確認履行判定回路11は、この処理装置14から出力される追跡領域に基づいて、運転者が安全確認を履行しているかどうかを判定する。
上述したように、顔の動きなどにより眼の位置が大幅に変化すると、図21(b)に示すようになり、眼の位置の変化が少ないと、図21(c)、(d)に示すようになる。したがって、ある一方の方向に徐々に眼の位置が変化していく場合については、その方向に順次、眼の追跡領域が更新されるように設定される。また、眼の動きが滞留すると、同じ場所で眼の追跡領域が更新されることになる。
このようにして、撮像カメラ13で撮像された1フレーム前の画像データから取得される眼の位置情報を基に、眼の追跡領域を更新することで、1フレーム間の眼の動きが追跡領域内に収まる範囲であれば、眼の追跡処理を実行することができる。
したがって、運転者が安全確認などを必要として、右方向又は左方向を見るように安全確認を履行した場合、追跡領域は、図22(a)に示す正面方向を向いている際の追跡領域から、図22(b)に示す左方向を向いている際の追跡領域、図22(c)に示す右方向を向いている際の追跡領域へと変化することになる。
図22(a)、(b)、(c)に示すように、正面から、左方向、右方向へと運転者の頭部を動かすことで、右眼の追跡領域は、(RX1,RY1)を中心とする座標位置から、(RX2,RY2)を中心とする座標位置、(RX3,RY3)を中心とする座標位置へと変化する。
また、図21(a)、(b)、(c)に示すように、正面から、左方向、右方向へと運転者の頭部を動かすことで、左眼の追跡領域は、(LX1,LY1)を中心とする座標位置から、(LX2,LY2)を中心とする座標位置、(LX3,LY3)を中心とする座標位置へと変化する。
したがって、追跡領域の変化は、撮像カメラ13で撮像された画像データ上に設定される座標上において、絶対的な座標変化として現れるため、安全確認履行判定回路11は、処理装置14から出力される追跡領域の変化情報を取得することで、運転者がどのような安全確認を履行したのか、又は、必要な場所で安全確認を履行しなかったのかを判定することができる。
また、処理装置14は、眼の追跡領域内において、眼を示す連続データが検出できたか、検出できなかったのかを安全確認履行判定回路11に出力する。
処理装置14から眼を示す連続データが検出できず、眼の動きを正しく追跡できない状態というのは、例えば、運転者の頭部が、速く大きく動いたため、追跡領域内から眼が外れてしまった状態、あるいは頭部の回転動作によって、撮像カメラ13を設置した位置から運転者の両眼を撮像できない状態などである
本発明の第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、動き検出回路3によって検出される運転者の頭部の動きから、安全確認履行判定回路11により安全確認を履行したかどうかを判定することができる。
そこで、安全確認履行判定回路11において、上述したように、眼の追跡を正しく実行できないと判定された場合には、眼の追跡をできないほど、速い動きで安全確認を履行した、あるいは眼の追跡をできないほど大きな動きで安全確認を履行したとすることができる。
安全確認履行判定回路11は、この眼の追跡を正しく実行できなかったという判定と、動き検出回路3による運転者の頭部の動きの検出結果とを組み合わせて、安全確認を履行したかどうかを判定することで、非常に精度の高い判定処理を実行することができる。
第2の実施の形態として示す安全確認履行判定回路11は、近赤外光センサ2で検出された検出値に基づき頭部の動きの変化を検出することで行う安全確認の履行判定と、処理装置14から追跡領域の変化に基づく安全確認の履行判定とを共に、実行することで、高い精度で、運転者の安全確認の履行判定を行うことができる。
このとき、例えば、安全確認履行判定回路11は、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、動き検出回路3によって頭部の動きが検出される前に、眼の動きの追跡結果を取得して、特定された走行状況に対応した安全確認の履行へと移るためになされる眼の動きであるかどうかを判定する。
これにより、安全確認履行判定回路11は、動き検出回路3によって運転者の頭部の動きを検出することで、安全確認を履行したかどうかを判定する場合よりも、より高い精度で、安全確認が履行されたかどうかを判定することができる。
また、動き検出回路3によって検出された運転者の頭部の動きが大きい場合、速度が速い場合には、安全確認履行判定回路11において、少なくとも眼の動きを追跡できない状態であるという判定結果がなされたかどうかを取得することで、より高い精度で安全確認が履行されたかどうかを判定することができる。
以上、詳細に説明しように、本発明の第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、安全確認履行判定回路11によって、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、動き検出回路3によって検出される運転者の頭部の動きと、眼の動きの追跡結果とから、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する。
これにより、安全確認履行判定回路11は、安全確認が履行されたかどうかをより高い精度で判定することができる。このとき、眼の動きを追跡できないことを逆に利用することで、動き検出回路3の検出結果の精度を向上させることができる。
なお、上述した撮像カメラ13と、処理装置14とによる、撮像された画像から眼の動きを検出し、動きを追跡する処理は、一例であって、現在開示、実施されているどのような手法を用いてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、図23を用いて、本発明の第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置のについて説明をする。
第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、第1の実施の形態とし示した安全確認履行検出装置において、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置した近赤外光センサ2に代えて、近赤外光照明器1から出射された近赤外光を反射する反射器21を設け、動き検出回路3に代え、処理装置23を設け、さらに、撮像カメラ22を付加することで、運転者の安全確認の履行行動を検出する。
したがって、図23に示す第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置において、図1を用いて説明した第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置と重複する箇所については、同一符号を付して説明を省略する。
反射器21は、上述したように近赤外光照明器1から出射された近赤外光を反射する。例えば、反射器21は、光源である近赤外光照明器1から出射された近赤外光を再帰反射するように、微少な複数のビーズが配列されてなる反射材によって構成される。反射材を、反射器21として使用するには、所定のサイズに形成した複数の反射材を、所定の間隔でヘッドレスト30の頭部受け面30a上に配置させるようにする。
撮像カメラ22は、撮像部に例えばCCD(Charge Coupled Device)を備え、運転席(運転者用シート)に着座した運転者の顔、並びにヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された反射器21からの反射光を撮像し、撮像した画像データを処理装置23の追跡処理回路24へ出力する。撮像カメラ22の設置位置は、運転者の顔、並びにヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された反射器21からの反射光を撮像することができ、運転者の運転操作を阻害することがなければ、車両内のどの位置であってもよく、例えば、図24に示すように、運転者の左前方などに設置される。
第1の実施の形態でも示したように、近赤外光照明器1は、例えば、図24に示すように、車両のダッシュボード40上の領域41のように、ステアリングホイール31と重ならずに、運転者の斜め前方から照明することができる位置に設置する。
後で詳細に説明するように、近赤外光照明器1から出射された近赤外光は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた反射器21によって反射されるが、頭部受け面30aの前方には、運転者の頭部が存在する。
したがって、運転者の頭部によって、近赤外光が遮られることにより、反射器21で反射される近赤外光の反射光には、高輝度反射をする領域が部分的に形成されることになる。これを、撮像カメラ22で撮像し、撮像された画像から高輝度領域の変化を捉えることにより、運転者の頭部の動きを検出することができる。
そこで、図24に示すように、反射器21が設けられたヘッドレスト30を照明する近赤外光の照明方向が、左右方向、斜め前方からとなるように、近赤外光照明器1を設置することで、運転者の頭部の前後方向への動きをより的確に捉えることができる。
また、 例えば、近赤外光照明器1を、ダッシュボード40の領域42に設置すると、ステアリングホイール31や、運転者の腕の位置などによって、所望する箇所への近赤外光の照明が妨げられてしまう。
以上のような理由から、領域42のような箇所へ、近赤外光照明器1を設置することは避け、領域41のように、運転者の頭部を、左右方向、斜め前方から照明することができるような位置に、近赤外光照明器1を設置する。
実際には、ダッシュボード40は、反射器21を取り付けたヘッドレスト30よりも下方に存在するため、近赤外光照明器1は、運転者の頭部に対して、左右方向の斜め前方且つ下方から、近赤外光を出射する位置に設置されることになる。
処理装置23は、追跡処理回路24と、動き検出回路25とを備えている。追跡処理回路24は、撮像カメラ22から出力された画像データのうち顔を撮像した顔画像データから、運転者の眼の位置の検出をする検出処理、検出した運転者の眼の位置を基準として、眼の追跡をする追跡処理、追跡をしている対象が正しいかどうかを判定する判定処理を実行する。
動き検出回路25は、撮像カメラ22から出力された画像データから、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに取り付けた反射器21から反射される反射光の輝度の変化、詳しくは高輝度領域の変化を捉えることで運転者の頭部の動きを検出する。
第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置の安全確認履行判定回路11は、まず、追跡処理回路24から出力された運転者の眼の位置を追跡することで、運転者が安全確認を履行すべく頭部を動かす前に、見るべき視線方向へ視線を移動させているかどうかを判定する。
そして、ヘッドレスト30の頭部受け面30aから反射された反射光の高輝度領域の変化を撮像カメラ22で撮像された画像データから捉えることで、運転者の頭部の動きを検出し、所望の安全確認を履行しているかどうかを判定する。
なお、追跡処理回路24による処理は、運転者の安全確認の履行動作を判定するために必ずしも必要な処理ではなく、第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置と同様に、動き検出回路25によって検出される運転者の頭部の動きによる安全確認の履行判定の精度を向上させるために行っている。
続いて、処理装置23の追跡処理回路24、動き検出回路25が実行する処理動作ついて詳細に説明をする。
まず、追跡処理回路24について説明をする。追跡処理回路24は、撮像カメラ22によって撮像された画像データから、運転者の眼の位置を検出する。追跡処理回路24は、運転者の眼の位置を検出するにあたり、図25に示すように画像の縦方向に濃度値を読み出す。そして、濃度的に暗くなる変極点と、その変極点の上下の位置の濃度変化率が所定値以上であることを条件にして、図26に示すように、縦方向の走査ライン上の画素を抽出していく。
追跡処理回路24は、隣り合う縦方向の走査ライン上で上下方向における濃度の近接程度を判定し、濃度値の変化が所定の条件を満たす画素をグループ化し、所定以上の連続性のあるもの連続データとして抽出する。この連続データは、所定の条件を満たす場合に、眼の候補データとして抽出される。
図27は、連続データの形状によって眼の候補データを抽出している様子を示している。眼の候補データの抽出条件としては、“上方向に凸となる円弧状の特徴を有する連続データ”として規定することができる。
追跡処理回路24は、最終的に眼の位置検出をする際、“眼の形状として定義したものが2つあり、且つ、その相互位置関係の条件を満足する”かどうかで行う。以下に、この定義に基づいた追跡処理回路24による眼の位置の検出処理について具体的に説明をする。
なお、以下においては、説明のため、撮像カメラ22で撮像された1フレームの画像データにおいて、画像データが示す画像の下部に出現した眼の候補データから、眼の位置を探索する場合を一例として示すが、探索する順序は、画像中のどの位置に存在する候補データから行ってもよく、これにより本発明が限定されることはない。
まず、図28に示すように、追跡処理回路24は、画像の下部において眼の候補データとして抽出された連続データG11を、右眼又は左眼であると仮定する。そして、その眼がどちらにあっても対応できるように、抽出した眼の候補データである連続データG11の中心位置を基準として、横長の眼の探索領域EF11を設定する。
追跡処理回路24は、設定した探索領域EF11内において、上述した最終的な眼の位置検出の条件を満足するかどうか判定し、満足しない場合は、図29に示すように画像上の一つ上にある候補データである連続データG12に対して同様に探索領域EF12を設定する。
追跡処理回路24は、設定した探索領域内EF12内でも、上述した最終的な眼の位置検出の条件を満足できなかった場合には、図30に示すように画像上の一つ上にある候補データである連続データG13に対して同様に探索領域EF13を設定する。
追跡処理回路24は、図31に示すように、探索領域EF13内の候補データである連続データG13が、“上方向に凸となる円弧状の特徴を有する連続データ”であり、探索領域EF13内において、もう一方の眼である連続データG14が、同様に“上方向に凸となる円弧状の特徴を有する連続データ”であることを満足し、“両眼の相互位置関係”も満足していることから、連続データG13、連続データG14が存在する位置を、最終的な眼の位置として検出する。
追跡処理回路24は、このようにして、眼の位置を示す候補データである連続データG13から、上述した条件に基づいて、設定された探索領域EF13内に位置する左眼の位置並びに右眼の位置を検出することができる。このように、2つの眼の位置を検出する際に基準として用いた連続データ、前述までの説明における連続データG13を基準眼と呼ぶ。
検出された眼の位置を追跡していく場合には、この基準眼の追跡を行うことになるが、この基準眼と対になるもう一方の眼の位置を、基準眼の追跡中において適宜確認することで、基準眼の追跡精度を一定レベルに保持することができる。
以上を踏まえて、追跡処理回路24で検出された眼の位置を示す連続データG13を、図32に示すように、基準眼PLとし、この基準眼PLを追跡するために設定される、基準眼の中心点PL1を中心とする領域を追跡領域TL1とする。そして、基準眼PLに対応する、もう1つの眼の位置を相対的に定義する位置情報として基準点SR1を定義し、この基準点SR1によって特定される、もう1つの眼の位置を含む領域を相対領域TR1とする。
続いて、上述のようにして定義された基準眼PLの追跡処理について説明をする。
まず、撮像カメラ22で撮像された画像データが出力されると、図33(a)に示すように、追跡処理回路24は、出力された画像データに基づいて、上述したように眼の位置を検出し、さらに基準眼PLの中心点PL1を基に基準点SL1を設定し、撮像カメラ22で撮像される画像のフレーム間の眼の位置の動きに対応できる必要最小源の領域として、追跡領域TL1を設定する。
続いて、追跡処理回路24は、図33(b)に示すように、撮像カメラ22から次のフレームの画像データが出力されると、前のフレームの画像データにおいて、設定した追跡領域TL1内において、新たに撮像された画像データで示される基準眼PLの中心点PL2の位置を検出する。
図33(b)に示すように、運転者の頭部に動きがある場合、基準眼PLの中心位置は、追跡領域TL1内において、中心点PL1から中心点PL2へと移動することになる。図33(a)に示すように、追跡領域TL1は、基準点SL1と、中心点PL1との相対的な位置関係によって定義されており、これは一定とされている。
したがって、追跡処理回路24は、基準眼PLの中心位置が中心点PL1から中心点PL2に変化したことに応じて、基準点SL1と、中心点PL1との相対的な位置関係を踏襲した、図33(b)に示すような、基準眼PLの新たな中心位置である中心点PL2に対する基準点SL2を設定し、新たな追跡領域TL2を設定する。
追跡処理回路24は、撮像カメラ22によって画像が撮像される毎に、この処理を繰りかえし新たな追跡領域を設定していくことで、運転者の基準眼PLの位置を追跡し、運転者の視線方向の変化を検出する。
図34(a)乃至(e)は、運転者が、正面方向へ向けている視線を右方向へと移動させた際の様子を示した図である。このとき、図33(a)乃至(e)に示すように、各画像間で、基準眼PLの座標が異なる追跡領域TL1乃至TL4へと推移しているのが分かる。
追跡処理回路24は、このようにして基準眼PLの変化に伴って追跡領域を更新していくと共に、上述したように、もう一つの眼のデータが存在するかどうかを、相対領域TR1の基準点SR1を用いて判定することで、眼の追跡が正確に実行されているかどうかの確認をする。
図35(a)乃至(e)は、運転者が、正面方向へ向けている視線を左方向へと移動させた際の様子を示した図である。右方向へ視線を向ける場合も、左方向へ視線を向ける場合と同様に、図35(a)乃至(e)に示すように、各画像間で、基準眼PLの座標が異なる追跡領域TL1から、追跡領域TL12、TL13、TL14へと推移しているのが分かる。
続いて、動き検出回路25による運転者の頭部の動きを検出する原理について説明をする。運転者が、車両に搭乗して運転席(運転者用シート)に着座すると、運転者の頭部は、ヘッドレスト30の頭部受け面30a、前面に位置することになる。
図36は、反射器21として、微少なビーズ状の構造による再帰反射特性を有し、所定のサイズに形成された複数の反射材21aを、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、所定の間隔でライン状に設置した様子を示した図である。
図36に示す例では、運転者の頭部の前後方向の動きと、回転方向の動きの検出精度を向上させるために、ヘッドレスト30の頭部受け面30aの上部と、下部に、それぞれ1ラインずつ左右方向に複数の反射材21aを取り付けている。
なお、左右方向に、複数の反射材21aを1ラインだけ取り付けるようにしても、運転者の頭部の動きを検出することができる。
また、図37に示すように、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、複数の反射材21aをマトリクス状に2次元配置させると、運転者の頭部の動き検出の精度を上げることができる。
このように、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された反射材21aによって、近赤外光照明器1から出射された近赤外光は、反射されることになる。反射材21aによって反射された反射光は、撮像カメラ22によって撮像され、動き検出回路25に出力される。
動き検出回路25は、撮像カメラ22から出力された撮像画像から反射材21aによって反射された反射光による輝度分布に基づき、運転者の頭部の形状を把握し、時間的な高輝度領域の変化から、運転者の頭部の動きを検出する。
図38(a)、(b)、(c)は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、図36に示すように反射材21aが取り付けられた際に、正面を向いている運転者の様子と、左方向に頭部を動かした様子と、右方向に頭部を動かした様子を示した図である。
また、図39(a)、(b)、(c)は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、図37に示すように反射材21aが取り付けられた際の、正面を向いている運転者の様子と、左方向に頭部を動かした様子と、右方向に頭部を動かした様子を示した図である。
図38、図39からも分かるように、運転者が頭部Xを動かすことによって、近赤外光照明器1から出射される近赤外光を反射することができる反射材21aの領域、つまり反射光の輝度が変化する。
したがって、撮像カメラ22で撮像される画像では、反射材21aによって反射される反射光による高輝度領域の変化として、運転者の頭部Xの動きが捉えられるため、動き検出回路25は、この高輝度領域の変化から運転者の頭部Xが、右方向に回転したのか、左方向に回転したのかっといった動きを検出することができる。
ところで、第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置においても説明したように、太陽光には、近赤外光成分が含まれているため、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた反射材21aは、太陽が現れている昼間の時間帯において、この近赤外光成分まで反射してしまうことになる。
このように、反射材21aで、太陽光の近赤外光成分まで反射してしまった場合には、撮像カメラ22で撮像される画像で示される輝度も、不要な成分によって変化してしまっているため、運転者の頭部Xの動き正確に検出することができない可能性がある。
そこで、太陽光に含まれる近赤外光成分と、近赤外光照明器1から出射される近赤外光とを区別する必要がある。
以下に、その具体的な手法を示す。まず、上述したように、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに取り付ける反射材21aに、再帰反射特性を持たせるという手法がある。再帰反射特性とは、通常の反射とは異なり、光源から出射された光をそのまま光源の方向へと反射する特性のことである。
したがって、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに取り付ける反射材21aに再帰反射特性を与え、近赤外光照明器1から出射される近赤外光の光軸と、撮像カメラ22の光軸とをほぼ同一となるように光学系の配置を規定することで、ヘッドレスト30の下方から照射されることのない太陽光の近赤外光成分を、撮像カメラ22で撮像できないようにする。
上述したように、再帰反射特性を有する反射材21aは、光源から出射された光をそのまま光源方向へと反射する。
これにより、近赤外光照明器1と、ほぼ同一の光軸上にある撮像カメラ22は、近赤外光照明器1から出射され、反射材21aで再帰反射された近赤外光のみを撮像し、必要のない太陽光の近赤外光成分を排除することができる。
また、近赤外光照明器1から出射する近赤外光をパルス発光させることで、反射材21aで反射されてしまう太陽光の近赤外光成分と区別することもできる。
つまり、動き検出回路25は、撮像カメラ22で撮像された画像より、周期的なパルス信号に同期して高輝度領域が変化する場合に、近赤外光照明器1から出射された近赤外光が反射材21aで反射されて、撮像カメラ22で撮像されたことを把握できるため、この時だけ運転者の頭部の動きを検出するようにする。
また、このように、近赤外光照明器1から出射する近赤外光をパルス発光させると、光源として、近赤外発光ダイオードを用いた場合に、この近赤外発光ダイオードのパルス発振により、発熱量を低減させることができる。したがって、近赤外光照明器1への電流増加を見込めるため、発光強度を高めることができ、反射光の検出精度の向上を図ることができる。
ところで、見通しの悪い交差点などでは、通常の交差点などで行う左右方向の安全確認を履行するだけでは不十分なことがある。見通しの悪い交差点などでは、運転者は、通常の位置から身を乗り出し、頭部をフロントガラス方向へと近づけて、前方の視界を広げてから左右方向の安全確認を履行することが望ましい。
本発明の第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置では、このような見通しの悪い交差点などにおける安全確認の履行を検出することができる。
図40は、運転者が頭部Xを正面を向けている状態を示した図である。見通しのよい直線の走行路を走行している場合には、運転者の頭部Xの状態は、図40に示すようになる。
図41(a)、(b)は、どちらも運転者が頭部Xを右方向へ向けた際の様子を示した図である。図41(a)では、通常の見通しのよい交差点を右折するような場合に、運転者が、頭部Xを右方向に傾け、安全確認を履行している様子を示しており、図41(b)では、見通しの悪い交差点を右折するような場合に、運転者が、頭部Xを右方向に傾け、安全確認を履行している様子を示している。
また、図42(a)では、通常の見通しのよい交差点を左折するような場合に、運転者が、頭部Xを左方向に傾け、安全確認を履行している様子を示しており、図42(b)では、見通しの悪い交差点を左折するような場合に、運転者が、頭部Xを左方向に傾け、安全確認を履行している様子を示している。
図41(a)、(b)、又は図42(a)、(b)から分かるように、見通しのよい交差点での安全確認した場合と、見通しの悪い交差点で安全確認した場合は、どちらも運転者の頭部Xの動きは、変わらない。
しかしながら、運転者が身を乗り出すことで頭部Xが前方向に移動したことにより、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに形成される影の濃さに違いが生じている。具体的には、ヘッドレスト30の頭部受け面30a側に頭部Xが近い場合には、頭部Xによって形成される影が濃く、頭部Xが離れた場合には、頭部Xによって形成される影が薄くなっている。
そこで、上述した図36に示すように、複数の反射材21aをライン状に配置した場合には、頭部Xの前後方向の位置の違いによって、頭部受け面30aに形成される影領域の反射材21aで反射され反射光を、撮像カメラ22で撮像した画像の高輝度領域の分布の違いを明確に検出することができるため、運転者が見通しの悪い交差点において、確実に安全確認を履行しているのかどうかを判定することができる。
具体的には、運転者の頭部Xが前方にある場合に、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに形成される影領域を撮像した画像の反射光の輝度は、頭部Xが後方にある場合に形成される影領域の輝度に較べて強く検出されることになる。
このようにして、本発明の第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、見通しの悪い交差点などにおける運転者の安全確認の履行状況を確実に検出することができる。また、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに取り付ける複数の反射材21aをマトリクス状に2次元配置させた場合には、さらに精度よく安全確認の履行状況を検出することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明の第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、安全確認履行判定回路11によって、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、処理装置23の動き検出回路25によって検出される運転者の頭部の動きが、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することができる。
動き検出回路25は、近赤外光照明器1から照明され、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された反射器21で反射され、運転者の頭部で遮光されることなく到達した反射光を撮像カメラ22で撮像し、反射光の輝度の変化を捉えることで、運転者の頭部の動きを検出している。
したがって、運転者が、非常に速い動作をした場合でも検出の応答遅れがなく、大きな動作で安全確認を履行した場合でも、検出範囲外となることはないため、確実に運転者の頭部の動きを検出することができる。
また、安全確認履行判定回路11は、追跡処理回路24によって追跡される眼の動きの追跡結果も取得し、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する。
これにより、安全確認履行判定回路11は、安全確認が履行されたかどうかをより高い精度で判定することができる。
なお、上述した撮像カメラ22と、処理装置23の追跡処理回路24とによる、撮像された画像から眼の動きを検出し、動きを追跡する処理は、一例であって、現在開示、実施されているどのような手法を用いてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、図43を用いて、本発明の第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置について説明をする。
第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、図23に示した第3の実施の形態として示した安全確認履行検出装置の近赤外光照明器1と、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けた反射器21との代わりに、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、自ら光を発光する発光器51を備えた構成となっている。
第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置における、運転者の頭部の動きを検出する処理は、第3の実施の形態として示した安全確認履行検出装置における頭部の動きを検出する処理と原理的には同一であり、ヘッドレスト30の前方に存在する運転者の頭部の動きによって変位する頭部受け面30aの光の高輝度領域を、撮像カメラ22で撮像することで捉え、頭部の動きを検出するものである。
発光器51は、例えば、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けた複数の発光ダイオードなどである。撮像カメラ22は、この頭部受け面30aに設けた発光器51からの光を撮像し、処理装置23の動き検出回路25は、運転者の頭部によって遮光された領域の変位により、運転者の頭部の動きを検出する。
安全確認履行判定回路11は、処理装置23によって検出された運転者の頭部の動きに基づき、運転者が必要な安全確認を履行しているかどうかを判定する。
図44(a)、(b)、(c)は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに、発光器51として複数の発光ダイオード51aをライン状に取り付けた際に、正面を向いている運転者の様子と、左方向に頭部を動かした様子と、右方向に頭部を動かした様子を示した図である。
図44からも分かるように、運転者が頭部Xを動かすことによって、発光ダイオード51aから発光された光が、頭部Xによって遮光される箇所が変化する。したがって、撮像カメラ22で撮像される画像では、発光ダイオード51aから発光される光による高輝度領域の変化として、運転者の頭部Xの動きが捉えられるため処理装置23の動き検出回路25は、この高輝度領域の変化から運転者の頭部Xが、右方向に回転したのか、左方向に回転したのかっといった動きを検出することができる。
また、第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置においても、第3の実施の形態で示した安全確認履行検出装置と同様に、追跡処理回路24において、運転者の眼の動きを追跡し、追跡結果に応じて、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することもできる。
これにより、安全確認履行判定回路11は、上述の第3の実施の形態において説明した理由により安全確認が履行されたかどうかをより高い精度で判定することができる。
また、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに取り付けた発光ダイオード51aをパルス発光させると、パルス発振により、発熱量を低減させることができる。これにより、発光ダイオード51aへの電流増加を見込めるため、発光強度を高めることができ、検出精度の向上を図ることができる。
また、発光ダイオード51aを、近赤外光を発光する近赤外発光ダイオードとして、パルス発光させた場合には、第3の実施の形態でも説明したように、撮像カメラ22で撮像された画像から、周期的なパルス信号に同期した高輝度領域の変化を識別することができるため、この時だけ、動き検出回路25によって、運転者の頭部の動きを検出するようにすることで、太陽光に含まれる近赤外光成分を撮像することによる誤検出を回避することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明の第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置は、安全確認履行判定回路11によって、走行環境情報に基づき、現在の走行状況が安全確認を必要とする走行状況であると特定された場合に、処理装置23の動き検出回路25によって検出される運転者の頭部の動きが、特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定することができる。
動き検出回路25は、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設置された発光器51から発光され、運転者の頭部で遮光されることなく到達した光を撮像カメラ22で撮像し、撮像された光の輝度の変化を捉えることで、運転者の頭部の動きを検出している。
したがって、運転者が、非常に速い動作をした場合でも検出の応答遅れがなく、大きな動作で安全確認を履行した場合でも、検出範囲外となることはないため、確実に運転者の頭部の動きを検出することができる。
[ヘッドレスト駆動機構]
上述したように、第1乃至第4の実施の形態として示した安全確認履行検出装置では、運転者の頭部の動きによって変化するヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた近赤外光センサ2の検出値、反射器21からの反射光、発光器51からの光に基づいて運転者の頭部の動きを検出していた。
したがって、ヘッドレスト30の頭部受け面30aと、運転者の頭部の位置関係は、非常に重要である。しかしながら、運転者は、それぞれ身長、体型などが異なるため、運転席(運転者用シート)に着座した際に、運転者の頭部の位置と、近赤外光センサ2、反射器21又は発光器51が取り付けられた頭部受け面30aとの上下の位置関係が、頭部の動きを正確、且つ確実に検出できるような位置関係となっていない場合がある。
そこで、例えば、第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置に、図45に示すような、ヘッドレスト30を上下方向に駆動するヘッドレスト駆動モータ61と、ヘッドレスト駆動モータ61を制御するコントローラ62とを設け、コントローラ62の制御に応じて、ヘッドレスト30の位置が、運転者の頭部を検出するのに適した位置となるように、ヘッドレスト駆動モータ61を動作させるようにする。
上述したように、第3の実施の形態として示した安全確認履行検出装置では、撮像カメラ22によって運転者の顔の画像を撮像し、撮像した顔画像から検出される運転者の眼の位置の追跡を行っている。
これにより、運転者の眼の位置、つまり、運転席(運転者用シート)に着座した運転者の上下方向の顔の位置が分かる。したがって、検出された眼の位置と、撮像カメラ22で撮像された画像中の反射器21からの反射光による高輝度領域との、縦方向の相対的な位置関係が分かる。そこで、コントローラ62は、ヘッドレスト駆動モータ61を制御して、この相対位置が適切となるように、ヘッドレスト30の上下方向の位置を調整する。
図45に示すコントローラ62には、処理装置23から、運転者の眼の位置に合わせて、上述した相対位置に基づき、ヘッドレスト30の上下方向の位置が適切となるように駆動するための制御値が送信される。コントローラ62は、この制御値に基づいて、ヘッドレスト駆動モータ61を駆動することで、ヘッドレスト30を、運転者の眼の位置に応じた、適切な位置となるように上下方向の位置を自動的に調整することができる。
これは、図43に示す第4の実施の形態でも同様である。図46に示すように、第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置も、ヘッドレスト駆動モータと61と、コントローラ62とを備えることで、検出された運転者の眼の位置に応じた、コントローラ62の制御により、ヘッドレスト駆動モータ61を駆動することで、ヘッドレスト30を、運転者の眼の位置と、撮像カメラ22で撮像された画像中の発光器51から発光される光による高輝度領域との、縦方向の相対的な位置関係に応じた、適切な位置となるように上下方向の位置を自動的に調整することができる。
また、図16に示す第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置も、撮像カメラ13で、運転者の顔の画像を撮像し、眼の位置の追跡処理を行っているため、図47に示すように、ヘッドレスト駆動モータ61と、コントローラ62とを備えることで、ヘッドレスト30のを、運転者の眼の位置に応じた、適切な位置となるように上下方向の位置を調整することができる。
この場合、ヘッドレスト30の頭部受け面30aに設けられた近赤外光センサ2によって光強度が検出される領域と、眼の位置との、縦方向の相対的な位置関係に応じて、ヘッドレスト30の上下方向の位置調整が自動的になされる。
このように、ヘッドレスト30の位置を、運転者の目の位置に応じた適切な位置となるように調整すると、図48(a)、(b)、(c)に示すように、運転者の頭部Xが正面を向いている場合、運転者の頭部Xが左方向を向いている場合、運転者の頭部Xが右方向を向いている場合というように、安全確認を履行するどのような動作を行ったとしても、ヘッドレスト30の頭部受け面30a上に、確実に顔の主要な輪郭線を影として射影させることができるため、より安定した状態で、運転者の頭部の動きを検出することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施の形態として示す安全確認履行検出装置について説明するための図である。 近赤外光照明器の設置位置について説明するための図である。 (a)は、運転者が正面を向いている場合に、ヘッドレストの頭部受け面に到達する近赤外光の様子を示した図であり、(b)は、運転者が右方向を向いている場合に、ヘッドレストの頭部受け面に到達する近赤外光の様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、近赤外光センサをライン状に配置させた様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、近赤外光センサをマトリックス状に2次元配置させた様子を示した図である。 運転者の頭部の動きに応じて、近赤外光センサで検出される近赤外光の光強度レベルが変化することについて説明するための図である。 太陽光の近赤外光成分を排除するように、ヘッドレストの頭部受け面へ、近赤外光センサを設置する手法について説明するための図である。 安全確認履行検出装置の処理動作について説明するためのフローチャートである。 安全確認履行検出装置の処理動作について説明するためのフローチャートである。 安全確認履行検出装置の処理動作について説明するためのフローチャートである。 安全確認履行検出装置の処理動作について説明するためのフローチャートである。 安全確認履行検出装置の処理動作について説明するためのフローチャートである。 見通しの良い直線の走行路において、正面方向を向いている運転者の様子を示した図である。 (a)は、見通しの良い交差点において、右方向を向いている運転者の様子を示した図であり、(b)は、見通しの悪い交差点において、右方向を向いている運転者の様子を示した図である。 (a)は、見通しの良い交差点において、左方向を向いている運転者の様子を示した図であり、(b)は、見通しの悪い交差点において、左方向を向いている運転者の様子を示した図である。 本発明の第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置について説明するための図である。 眼の位置検出をする際に用いる画像の例を示した図である。 眼の位置検出処理において、抽出された画素を示した図である。 眼の位置検出処理において、グループ化された画素を示した図である。 眼の位置検出処理において、グループ化された画素に対してゾーン化処理を実行した様子を示した図である。 眼の追跡処理において、追跡領域が更新される様子について説明するための図である。 眼の追跡処理において、運転者の頭部の動きが変化したことに応じて、追跡領域が変化する様子を具体的に示した図である。 本発明の第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置について説明するための図である。 近赤外光照明器、撮像カメラの設置位置について説明するための図である。 眼の位置検出をする際に用いる画像の例を示した図である。 眼の位置検出処理において、候補データを抽出する様子を示した図である。 眼の位置検出処理において、抽出された候補データを示した図である。 眼の位置検出処理において、候補データから眼の位置を示す連続データを探索する処理について説明するための図である。 眼の位置検出処理において、候補データから眼の位置を示す連続データを探索する処理について説明するための図である。 眼の位置検出処理において、候補データから眼の位置を示す連続データを探索する処理について説明するための図である。 眼の位置検出処理において、2つの眼の位置が探索された様子を示した図である。 眼の追跡処理において定義される基準眼について説明するための図である。 眼の追跡処理において、追跡領域が更新されていく様子について説明するための図である。 眼の追跡処理において、運転者が右方向に視線を移動させた場合に、追跡領域が更新されていく様子を示した図である。 眼の追跡処理において、運転者が左方向に視線を移動させた場合に、追跡領域が更新されていく様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、反射材をライン状に配置させた様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、反射材をマトリックス状に2次元配置させた様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、反射材をライン状に配置させた場合に、運転者の頭部が動くことで、反射材の反射領域が変化する様子を示した図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、反射材をマトリックス状に2次元配置させた場合に、運転者の頭部が動くことで、反射材の反射領域が変化する様子を示した図である。 見通しの良い直線の走行路において、正面方向を向いている運転者の様子を示した図である。 (a)は、見通しの良い交差点において、右方向を向いている運転者の様子を示した図であり、(b)は、見通しの悪い交差点において、右方向を向いている運転者の様子を示した図である。 (a)は、見通しの良い交差点において、左方向を向いている運転者の様子を示した図であり、(b)は、見通しの悪い交差点において、左方向を向いている運転者の様子を示した図である。 本発明の第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置について説明するための図である。 ヘッドレストの頭部受け面に、発光ダイオードをライン状に配置させた場合に、運転者の頭部が動くことで、発光ダイオードの発光領域が変化する様子を示した図である。 前記第3の実施の形態として示す安全確認履行検出装置に、ヘッドレスト駆動機構を搭載させた様子を示した図である。 前記第4の実施の形態として示す安全確認履行検出装置に、ヘッドレスト駆動機構を搭載させた様子を示した図である。 前記第2の実施の形態として示す安全確認履行検出装置に、ヘッドレスト駆動機構を搭載させた様子を示した図である。 最適な位置に調整されたヘッドレストと、運転者の頭部の動きとを示した図である。
符号の説明
1 近赤外光照明器
2 近赤外光センサ
3 動き検出回路
4 ナビゲーションシステム
5 車速センサ
6 操舵角センサ
7 アクセルセンサ
8 シフト位置センサ
9 ウインカースイッチセンサ
10 ブレーキスイッチセンサ
11 安全確認履行判定回路
12 報知装置
13 撮像カメラ
14 処理装置
21 反射器
21a 反射材
22 撮像カメラ
23 処理装置
24 追跡処理回路
25 動き検出回路
30 ヘッドレスト
30a 頭部受け面
51 発光器
51a 発光ダイオード
61 ヘッドレスト駆動モータ
62 コントローラ

Claims (29)

  1. 運転者の頭部を所定の波長帯域の照明光で照明する照明手段と、
    前記照明手段によって照明された照明光のうち、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した光を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された検出結果に基づいて、運転者の頭部の動きを検出する動き検出手段と、
    車両の走行環境情報を検出する走行環境検出手段と、
    前記走行環境検出手段によって検出された前記走行環境情報に基づいて、前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であるかどうかを特定する走行状況特定手段と、
    前記走行状況特定手段によって前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、前記動き検出手段によって、検出された運転者の頭部の動きが、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定する安全確認履行判定手段とを備えること
    を特徴とする安全確認履行検出装置。
  2. 前記安全確認履行判定手段によって、前記安全確認の履行を示す動きでないと判定されたことに応じて、前記運転者に対して、注意を喚起する注意喚起手段を備えること
    を特徴とする請求項1記載の安全確認履行検出装置。
  3. 前記照明手段は、前記運転者の頭部に近赤外光を照明する近赤外光照明手段であり、
    前記検出手段は、前記運転者の頭部を支えるヘッドレストの頭部受け面に設けられ、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した前記近赤外光を検出する近赤外光検出手段であり、
    前記動き検出手段は、前記近赤外光検出手段によって検出された前記近赤外光の光強度レベルに基づいて、前記運転者の頭部の動きを検出すること
    を特徴とする請求項1記載の安全確認履行検出装置。
  4. 運転者の顔を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮像された画像から運転者の眼の動きを追跡する追跡手段とを備え、
    前記安全確認履行判定手段は、前記走行状況特定手段によって前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、
    前記動き検出手段によって、検出された前記運転者の頭部の動きと、前記追跡手段によって追跡された運転者の眼の動きとから、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定すること
    を特徴とする請求項3記載の安全確認履行検出装置。
  5. 前記近赤外光照明手段は、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの外周よりも外側となる運転者の前方方向から近赤外光を照明する位置に設置されること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  6. 前記近赤外光照明手段は、近赤外光を所定の周期で前記運転者の頭部に照明すること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  7. 前記近赤外光検出手段は、複数の近赤外光センサであり、前記ヘッドレストの頭部受け面に所定の間隔で横方向にライン状に配置されること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  8. 前記近赤外光検出手段は、複数の近赤外光センサであり、前記ヘッドレストの頭部受け面にマトリックス状に2次元配置されること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  9. 前記近赤外光検出手段は、複数の近赤外光センサであり、近赤外光照明手段の設置位置によって決まる近赤外光照明方向に応じた検出指向性を持つように、前記ヘッドレストの頭部受け面に配置されること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  10. 前記撮像手段によって撮像された画像から、運転者の眼の位置を検出する位置検出手段と、
    前記ヘッドレストの位置を、前記ヘッドレストが取り付けられた運転者用シートに対して、上下方向に駆動調整する駆動手段と、
    前記近赤外光検出手段によって光強度レベルが検出された領域と、前記位置検出手段によって検出された運転者の眼の位置との縦方向の相対位置に応じて、前記ヘッドレストの位置を前記運転者用シートに対して上下方向に駆動調整するよう前記駆動手段を制御する制御手段とを備えること
    を特徴とする請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  11. 前記走行環境検出手段は、前記走行環境情報として、車両の現在位置を示す現在位置情報、車両の旋回方向を示すウインカースイッチ信号、車両のブレーキペダルが踏み込まれているかどうかを示すブレーキスイッチ信号、車両の現在の速度を示す車速信号、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの操舵角を示す操舵角信号、車両のアクセルペダルの踏み込み程度を示すアクセル開度信号、車両のシフトレバーの位置を示すシフト位置信号の少なくとも1つ以上の信号を検出すること
    を特徴とする請求項3又は請求項4記載の安全確認履行検出装置。
  12. 前記照明手段は、前記運転者の頭部に近赤外光を照明する近赤外光照明手段であり、
    前記検出手段は、前記運転者の頭部を支えるヘッドレストの頭部受け面に設けられ、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した前記近赤外光を反射する反射手段によって反射された反射光及び前記運転者の頭部を撮像する撮像手段であり、
    前記動き検出手段は、前記撮像手段によって撮像された画像中の前記反射光の輝度の変化に基づいて、前記運転者の頭部の動きを検出すること
    を特徴とする請求項1記載の安全確認履行検出装置。
  13. 前記撮像手段によって撮像された画像から、運転者の眼の動きを追跡する追跡手段を備え、
    前記安全確認履行判定手段は、前記走行状況特定手段によって前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、
    前記動き検出手段によって、検出された前記運転者の頭部の動きと、前記追跡手段によって追跡された運転者の眼の動きとから、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定すること
    を特徴とする請求項12記載の安全確認履行検出装置。
  14. 前記撮像手段は、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの外周よりも外側となる運転者の前方方向から、前記反射手段によって反射された反射光及び運転者の頭部を撮像する位置に設置されること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  15. 前記近赤外光照明手段は、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの外周よりも外側となる運転者の前方方向から近赤外光を照明する位置に設置されること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  16. 前記近赤外光照明手段は、近赤外光を所定の周期で前記運転者の頭部に照明すること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  17. 前記反射手段は、所定のサイズの複数の反射材であり、前記ヘッドレストの頭部受け面に所定の間隔で横方向にライン状に配置されること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  18. 前記反射手段は、所定のサイズの複数の反射材であり、前記ヘッドレストの頭部受け面にマトリックス状に2次元配置されること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  19. 前記撮像手段によって撮像された画像から、運転者の眼の位置を検出する位置検出手段と、
    前記ヘッドレストの位置を、前記ヘッドレストが取り付けられた運転者用シートに対して、上下方向に駆動調整する駆動手段と、
    前記撮像手段によって撮像された画像中の高輝度領域と、前記位置検出手段によって検出された運転者の眼の位置との縦方向の相対位置に応じて、前記ヘッドレストの位置を前記運転者用シートに対して上下方向に駆動調整するよう前記駆動手段を制御する制御手段とを備えること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  20. 前記走行環境検出手段は、前記走行環境情報として、車両の現在位置を示す現在位置情報、車両の旋回方向を示すウインカースイッチ信号、車両のブレーキペダルが踏み込まれているかどうかを示すブレーキスイッチ信号、車両の現在の速度を示す車速信号、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの操舵角を示す操舵角信号、車両のアクセルペダルの踏み込み程度を示すアクセル開度信号、車両のシフトレバーの位置を示すシフト位置信号の少なくとも1つ以上の信号を検出すること
    を特徴とする請求項12又は請求項13記載の安全確認履行検出装置。
  21. 前記照明手段は、前記運転者の頭部を支えるヘッドレストの頭部受け面に設けられた発光手段であり、
    前記検出手段は、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した前記発光手段によって発光された光及び前記運転者の頭部を撮像する撮像手段であり、
    前記動き検出手段は、前記撮像手段によって撮像された画像中の輝度の変化に基づいて、前記運転者の頭部の動きを検出すること
    を特徴とする請求項1記載の安全確認履行検出装置。
  22. 前記撮像手段によって撮像された画像から、運転者の眼の動きを追跡する追跡手段を備え、
    前記安全確認履行判定手段は、前記走行状況特定手段によって前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、
    前記動き検出手段によって、検出された前記運転者の頭部の動きと、前記追跡手段によって追跡された運転者の眼の動きとから、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定すること
    を特徴とする請求項21記載の安全確認履行検出装置。
  23. 前記撮像手段は、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの外周よりも外側となる運転者の前方方向から、前記発光手段によって発光された光及び運転者の頭部を撮像する位置に設置されること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  24. 前記発光手段は、所定の周期で周期的に発光すること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  25. 前記発光手段は、複数の発光ダイオードであり、前記ヘッドレストの頭部受け面に所定の間隔で横方向にライン状に配置されること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  26. 前記発光手段は、複数の発光ダイオードであり、前記ヘッドレストの頭部受け面にマトリックス状に2次元配置されること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  27. 前記撮像手段によって撮像された画像から、運転者の眼の位置を検出する位置検出手段と、
    前記ヘッドレストの位置を、前記ヘッドレストが取り付けられた運転者用シートに対して、上下方向に駆動調整する駆動手段と、
    前記撮像手段によって撮像された画像中の高輝度領域と、前記位置検出手段によって検出された運転者の眼の位置との縦方向の相対位置に応じて、前記ヘッドレストの位置を前記運転者用シートに対して上下方向に駆動調整するよう前記駆動手段を制御する制御手段とを備えること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  28. 前記走行環境検出手段は、前記走行環境情報として、車両の現在位置を示す現在位置情報、車両の旋回方向を示すウインカースイッチ信号、車両のブレーキペダルが踏み込まれているかどうかを示すブレーキスイッチ信号、車両の現在の速度を示す車速信号、車両の進行方向を操舵するステアリングホイールの操舵角を示す操舵角信号、車両のアクセルペダルの踏み込み程度を示すアクセル開度信号、車両のシフトレバーの位置を示すシフト位置信号の少なくとも1つ以上の信号を検出すること
    を特徴とする請求項21又は請求項22記載の安全確認履行検出装置。
  29. 所定の波長帯域の照明光で、運転者の頭部を照明した際に、前記運転者の頭部によって遮光されることなく到達した光を検出した検出結果に基づいて、前記運転者の頭部の動きを検出し、
    車両の走行環境情報に基づいて、前記車両の現在の走行状況が、運転者による安全確認が必要な走行状況であると特定された場合に、検出された前記運転者の頭部の動きが、前記特定された走行状況に対応した安全確認の履行を示す動きであるかどうかを判定すること
    を特徴とする安全確認履行検出装置。
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