JP2006313670A - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理物の2以上の面を効率よくプラズマ処理することができ、プラズマ処理で被処理物に汚れやゴミが付着することを防止することができる、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】第1のステップでは、互いに略対向して配置された少なくとも2つの開口14から、それぞれ、大略開口14の間の共通領域に向けて、プラズマ化した処理ガス18を流出させる。第2のステップでは、開口14と被処理物6とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させ、これによって、被処理物6が大略開口14の間を出入りし、このとき、被処理物6の互いに略反対側の少なくとも2つ面6a,6bが、それぞれ、開口14に略対向するようにして、被処理物6の各面6a,6bに、それぞれ、各開口14から流出するプラズマ化した処理ガス18を接触させる。
【選択図】図2
【解決手段】第1のステップでは、互いに略対向して配置された少なくとも2つの開口14から、それぞれ、大略開口14の間の共通領域に向けて、プラズマ化した処理ガス18を流出させる。第2のステップでは、開口14と被処理物6とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させ、これによって、被処理物6が大略開口14の間を出入りし、このとき、被処理物6の互いに略反対側の少なくとも2つ面6a,6bが、それぞれ、開口14に略対向するようにして、被処理物6の各面6a,6bに、それぞれ、各開口14から流出するプラズマ化した処理ガス18を接触させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関し、特に、放電空間から離れた位置にある被処理物を略常圧でプラズマ処理を行う場合に好適なプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
従来、大気圧近傍の圧力下で発生させたプラズマを利用して、被処理物の表面改質、薄膜形成、アッシング、洗浄などのプラズマ処理を行う常圧プラズマ処理について、種々提案されている。
例えば、いわゆるリモート方式の常圧プラズマ処理では、放電空間を通過してプラズマ化された処理ガス(プラズマ空間を通って活性化された処理ガス)が流出するプラズマヘッドの開口に対して被処理物を相対的に移動させ、開口から流出した処理ガスを被処理物表面に順次、接触させることによって、被処理物表面のプラズマ処理を行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−237480号公報
被処理物の両面をプラズマ処理する場合には、例えば図1(a)に示すように、被処理部材6を搬送ステージ5に置き、プラズマヘッド2の開口4に対して矢印1で示すように移動させながら、被処理部材6の一方の面6aに、プラズマヘッド2の開口4から流出するプラズマ化した処理ガス8を、順次、接触させる。次いで、矢印7で示すように被処理部材6を裏返して搬送ステージ5に置き、再び、図1(b)に示すように被処理部材6の他方の面6bをプラズマヘッド2の開口4に対向させ、同様に、順次、処理ガス8を接触させる。
このように被処理部材6を一旦裏返して、再度、搬送ステージ5に置くと、最初にプラズマ処理して活性度が向上した被処理部材6の一方の面6aを、未処理の他方の面6bが載置されていた搬送ステージ5に接触させる必要がある。そのため、せっかくプラズマ処理した面6aに、未処理の他方の面6bの汚れやゴミが再付着することがある。このような汚れやゴミの再付着は、例えば被処理部材6が精密部材であるような場合には、大きな問題となる。
また、両面を処理する場合には、片面のみを処理する場合の約2倍の処理時間を要する。
さらに、両面処理を連続して行うためには、片面のみを処理する装置が2組必要となるので、装置の設置に必要な面積は、片面のみを処理する場合の約2倍となる。
本発明は、かかる実情に鑑み、被処理物の2以上の面を効率よくプラズマ処理することができ、プラズマ処理で被処理物に汚れやゴミが付着することを防止することができる、プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成したプラズマ処理方法を提供する。
プラズマ処理方法は、対向する電極対に電圧を印加し、該電極対の間の空間(以下、「電極対間」という。)で放電を発生させ、該電極対間を通過してプラズマ化した処理ガスが流出する開口と被処理物とを相対的に移動させ、前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを前記被処理物に接触させて前記被処理物を処理するタイプの方法である。プラズマ処理方法は、第1ないし第2のステップを備える。前記第1のステップにおいて、互いに略対向して配置された少なくとも2つの前記開口から、それぞれ、大略前記開口の間の共通領域に向けて、プラズマ化した前記処理ガスを流出させる。前記第2のステップにおいて、前記開口と前記被処理物とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させ、これによって、前記被処理物が大略前記開口の間を出入りし、このとき、前記被処理物の互いに略反対側の少なくとも2つ面が、それぞれ、前記開口に略対向するようにして、前記被処理物の前記各面に、それぞれ、前記各開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させる。
上記第2のステップにおいて、プラズマ化した処理ガスが流出する開口が固定され、被処理物が移動しても、被処理物が固定され、開口が移動しても、開口と被処理物の両方が移動してもよい。被処理物は、一方向に相対移動して、開口の間を横断しても、開口の間とその外側の位置との間を相対的に往復移動してもよい。
上記方法によれば、被処理物が、大略、開口の間の共通領域に位置するとき、被処理物の各面は、各開口から流出する処理ガス(現にプラズマ化している処理ガスであっても、プラズマを経て活性化した処理ガスであってもよい。)に略同時に接触する。したがって、被処理物の各面を略同時にプラズマ処理することできる。例えば被処理物が板状であれば、2つの面を同時にプラズマ処理することができる。被処理物が多面体であれば、2以上の面を同時にプラズマ処理することができる。被処理物を置き直す必要がないので、ゴミ付着を防止することができる。
また、被処理物の面ごとに異なる処理を行うことができる。例えば、一つの面を親水処理し、他の主面を撥水処理したり、一つの面の表面改質を行い、他の面は有機物除去を行ったりすることができる。
また、2以上の開口を互いに略対向させて配置することにより、被処理物の一つの面のみをプラズマ処理する場合と同程度のスペースで、被処理物の2以上の面を処理することができる。
好ましくは、前記第2のステップにおいて、前記被処理物の一つの前記面の一部分のみを支持部材で支持しながら、前記開口と前記被処理物とを相対的に移動させ、前記被処理物の前記一つの前記面の前記一部分以外の部分に、前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させる。
この場合、支持部材には、例えば、被処理物が載置される。あるいは、支持部材は、例えば板状の被処理物の両方の主面に沿って配置され、被処理物を挟持する。
支持部材は、被処理物の面は、一部分のみが支持されるので、支持される部分以外の部分に、例えば貫通穴を形成するなどして、支持される部分以外の部分、開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させてプラズマ処理することができる。
好ましくは、前記第2のステップにおいて、前記被処理物の前記面の周縁又は該周縁の近傍部分を支持しながら、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に、前記開口と前記被処理物とを相対的に移動させる。
この場合、支持部材は、被処理物の面に全く、あるいはほとんど接触しないので、被処理物の面へのゴミ付着を防止することができる。
また、本発明は上記課題を解決するために、以下のように構成したプラズマ処理装置を提供する。
プラズマ処理装置は、対向する電極対に電圧を印加し、該電極対の間の空間(以下、「電極対間」という。)で放電を発生させ、該電極対間を通過させてプラズマ化した処理ガスを開口から流出させるヘッド部と、前記ヘッド部の前記開口と被処理物とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させる搬送部とを備え、前記ヘッド部の前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを前記被処理物に接触させて前記被処理物を処理するタイプの装置である。プラズマ処理装置は、少なくとも2つの前記ヘッド部を備え、前記各ヘッド部の前記開口が互いに略対向して配置され、前記各開口から、それぞれ、大略前記開口の間の共通領域に向けて、プラズマ化した前記処理ガスが流出する。前記搬送部は、前記開口と前記被処理物とを相対的に移動させ、これによって、前記被処理物が大略前記開口の間を出入りし、このとき、前記被処理物の互いに略反対側の少なくとも2つ面が、それぞれ、前記開口に略対向するようにして、前記被処理物の前記各面に、それぞれ、前記各開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させる。
上記構成において、プラズマ化した処理ガスが流出する開口が固定され、被処理物が移動しても、被処理物が固定され、開口が移動しても、開口と被処理物の両方が移動してもよい。被処理物は、一方向に相対移動して、開口の間を横断しても、開口の間とその外側の位置との間を相対的に往復移動してもよい。
上記構成によれば、被処理物が、大略、開口の間の共通領域に位置するとき、被処理物の各面は、各開口から流出する処理ガス(現にプラズマ化している処理ガスであっても、プラズマを経て活性化した処理ガスであってもよい。)に略同時に接触する。したがって、被処理物の各面を略同時にプラズマ処理することできる。例えば、被処理物が板状であれば、2つの面を同時にプラズマ処理することができる。被処理物が多面体であれば、2以上の面を同時にプラズマ処理することができる。被処理物を置き直す必要がないので、ゴミの付着を防止することができる。
また、被処理物の面ごとに異なる処理を行うことができる。例えば、一つの面を親水処理し、他の面を撥水処理したり、一つの面の表面改質を行い、他の面は有機物除去を行ったりすることができる。
また、2以上の開口を互いに略対向させて配置することにより、被処理物の一つの面のみをプラズマ処理する場合と同程度のスペースで、被処理物の2以上の面を処理することができる。
好ましくは、前記搬送部は、支持部材を含む。該支持部材は、前記被処理物の一つの前記面の一部分のみを支持する。前記被処理物は、前記被処理物の前記一つの前記面が大略前記共通領域に位置するときに前記被処理物の前記一つの前記面の前記一部分以外の部分と前記開口との間を連通する空間を有する。
上記構成において、支持部材には、例えば、被処理物が載置される。あるいは、支持部材は、例えば板状の被処理物の2つの主面に沿って配置され、被処理物を挟持する。
支持部材は、被処理物の面の一部分のみを支持するので、被処理物を支持する部分以外の部分に、例えば貫通穴などの空間を形成し、支持する部分以外の部分に、開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させ、プラズマ処理することができる。
好ましくは、前記搬送部は、支持部材を含む。該支持部材は、前記被処理物の前記面の周縁又は該周縁の近傍部分を支持し、前記開口に対して相対的に移動する。
上記構成によれば、被処理物を支持する支持部材には、被処理物の面は全く、あるいはほとんど接触しないので、被処理物の面へのゴミ付着を防止することができる。
なお、本発明のプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置は、1Pa以上、特に略常圧(大気圧近傍)の開放系、あるいは低気密系の場合に特に好適であるが、これに限るものではない。本発明において、略常圧とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡略化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明のプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置は、被処理物の2以上の面を効率よくプラズマ処理することができ、プラズマ処理で被処理物に汚れやゴミが付着することを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態として実施例について、図2〜図6を参照しながら説明する。
(実施例1) 実施例1のプラズマ処理装置10について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2の構成図に模式的に示すように、プラズマ処理装置10は、一対のプラズマヘッド10a,10bと、搬送装置20とを備える。プラズマ処理装置10は、例えば、1Pa以上、特に略常圧(大気圧近傍)の開放系、あるいは低気密系に配置される。
各プラズマヘッド10a,10bは、搬送装置20の無端ベルト26を挟んで上下に配置され、被処理部材6は、無端ベルト26の上に載置され、矢印21aで示すように、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間を通過する。
各プラズマヘッド10a,10bは、間隔を設け、対向して配置された電極対(図示せず)を有する。電極対には、電源16から、例えば交流電圧やパルス電圧が印加され、電極対の間の空間(以下、「電極対間」という。)で放電が発生するようになっている。放電の形態は、グロー放電が均一処理のために好ましいが、コロナ放電や誘電体バリア放電や沿面放電であってもよい。プラズマヘッド10a,10bには、矢印17で示すように処理ガス18が供給される。処理ガス18は、電極対間を通過し、放電によってプラズマ化し、プラズマヘッド10a,10bの開口14から流出する。
プラズマ化した処理ガス18(現にプラズマ化している処理ガス18であっても、プラズマを経て活性化した処理ガス18であってもよい。)を、被処理部材6に接触させることにより、放電によるプラズマ(活性種、イオンなど)を用いて、表面改質、薄膜形成、アッシング、洗浄などのプラズマ処理を行う。処理ガス18は、プラズマ処理の目的に応じて選択すればよい。例えば、酸化処理には、窒素と酸素の混合ガスを用いる。還元処理には、窒素と水素を用いる。撥水化やエッチングには、フルオロカーボンを用いる。希釈ガスとして、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いてもよい。
各プラズマヘッド10a,10bの開口14は、対向して配置され、開口14の間の同じ領域(以下、「共通領域」という)に向けて、プラズマ化した処理ガス18が流出するようになっている。
図3に模式的に示すように、搬送装置20は、矢印22s,24sの方向に回転する一対のローラ22,24で支持された網目状の幅が広い無端ベルト26が循環するようになっている。無端ベルト26には、例えば、ステンレス製のメッシュベルトを用いる。
無端ベルト26の上側部分26sには、被処理部材6が載置され、矢印21aで示す方向に移動する。無端ベルト26の下側部分26tは、矢印21bで示す逆方向に移動する。図2に示したように、一方のプラズマヘッド10aは、無端ベルト26(詳しくは、上側部分26s)の上方に配置され、他方のプラズマヘッド10bは、無端ベルト26(詳しくは、上側部分26s)の下方、より詳しくは、無端ベルト26の上側部分26sと下側部分26tとの間に配置される。
なお、図3では、被処理部材6の片面のみが、無端ベルト26に支持されているが、搬送装置20の上にもう一台の搬送装置を配置し、2台の搬送装置の無端ベルトの間に被処理部材6を挟むようにして、被処理部材を搬送してもよい。この場合、被処理部材6の両面に位置する無端ベルトによって、電界遮蔽効果が得られる。
無端ベルト26で搬送される被処理部材6の上向きの面は、一方のプラズマヘッド10aの開口14から流出するプラズマ化した処理ガス18によって、プラズマ処理することができる。
無端ベルト26で搬送される被処理部材6の下向きの面は、無端ベルト26が網目状であるので、無端ベルト26に接触し支持される部分以外の部分が、無端ベルト26を貫通する網目空間を介して、他方のプラズマヘッド10bの開口14に連通する。そのため、他方のプラズマヘッド10bの開口14から流出する処理ガス18は、無端ベルト26の網目空間を通過して、被処理部材6の下向きの面のうち、無端ベルト26に接触し支持される部分以外の部分に接触し、その部分をプラズマ処理する。無端ベルト26の網目の大きさ等を適宜に選択することで、無端ベルト26で支持される被処理部材6の下向きの面についても、略均一に処理することができる。
つまり、被処理部材6は、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間を1回通過するだけで、両面6a,6bが同時にプラズマ処理される。
被処理部材6の両面6a,6bを処理するために、図1のように被処理部材6を裏返して置き直す必要がないので、プラズマ処理で被処理部材6に汚れやゴミが付着することを防止することができる。
また、例えばプラズマヘッド10a,10bごとに異なる処理ガスを用いることにより、被処理部材6の面ごとに異なる処理を行うことができる。例えば、一つの面を親水処理し、他の面を撥水処理したり、一つの面の表面改質を行い、他の面は有機物除去を行ったりすることができる。
また、プラズマヘッド10a,10bは上下に配置されるので、被処理部材6の片面のみをプラズマ処理する場合と略同程度の投影面積(フットプリント)に、プラズマ処理装置10を設置することができる。
(実施例2) 実施例2のプラズマ処理装置について、図4を参照しながら説明する。
実施例2のプラズマ処理装置は、図4に示す搬送装置20aの構成以外は、実施例1のプラズマ処理装置と同様に構成される。
搬送装置20aは、2本のベルト27a,27bが、矢印23s,25s;23t,25tで示す方向に回転するプーリー23a,25a;23b,25bで支持され、矢印21a,21bで示す方向に同じ速度で循環するようになっている。ベルト27a,27bには、被処理部材6の端部あるいは縁を把持するチャック28がそれぞれ設けられ、ベルト27a,27bの循環に伴って、チャック28により両端が支持された被処理部材6が、搬送されるようになっている。
チャック28は、被処理部材6のプラズマ処理される面に全く、あるいはほとんど接触しないので、プラズマ処理で被処理部材6に汚れやゴミが付着することを防止することができる。
(実施例3) 実施例3のプラズマ処理装置について、図5を参照しながら説明する。
実施例3のプラズマ処理装置は、図5に示すように、各プラズマヘッド10a,10bを斜めに配置した点以外は、実施例1のプラズマ処理装置と同様に構成される。
各プラズマヘッド10a,10bを斜めに配置しているが、各プラズマヘッド10a,10bの開口14は略対向し、プラズマヘッド10a,10bの開口14からは、大略、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間の共通領域に向けて、プラズマ化した処理ガス18(現にプラズマ化している処理ガス18であっても、プラズマを経て活性化した処理ガス18であってもよい。)が流出するようになっている。
実施例3のプラズマ処理装置では、被処理部材6に対するガス流れがよくなり、被処理部材6の細部まで処理することが可能となる。
(実施例4) 実施例4のプラズマ処理装置について、図6を参照しながら説明する。
実施例4のプラズマ処理装置は、図6に示すように、各プラズマヘッド10a,10bを水平に配置する。各プラズマヘッド10a,10bの開口14は略対向し、プラズマヘッド10a,10bの開口14からは、大略、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間の共通領域に向けて、プラズマ化した処理ガス18が流出する。
プラズマヘッド10a,10bの開口14同士が対向する方向と、被処理部材6の両面6a,6bの法線方向とが略一致するように、被処理部材6の両端の周縁近傍部分をチャック30で把持した状態で、矢印32で示すように、プラズマヘッド10a,10bの開口14同士が対向する方向と略直角にチャック30を移動する。これによって、被処理部材6をプラズマヘッド10a,10bの開口14の間に出入りさせ、チャック30に支持された被処理部材6の両面6a,6bに、各プラズマヘッド10a,10bの開口14から流出するプラズマ化した処理ガス18(現にプラズマ化している処理ガス18であっても、プラズマを経て活性化した処理ガス18であってもよい。)を接触させ、プラズマ処理を行う。このとき、チャック30に支持された被処理部材6が、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間を横切ることなく、プラズマヘッド10a,10bの開口14の間に出入りするように、チャック30が往復移動することが好ましい。
あるいは、被処理部材6の両端をチャック30で把持した状態で、プラズマヘッド10a,10bの開口14の延在方向(図6において紙面垂直方向)に被処理部材6を搬送し、被処理部材6がプラズマヘッド10a,10bの開口14の間を横切るようにして、プラズマ処理してもよい。
なお、両端を支持する代わりに、一方の端部のみを支持してもよい。また、被処理部材6を3箇所以上で支持しても、1箇所のみで支持してもよい。また、被処理部材6の両端部の周縁を両側から挟むようにして、被処理部材6を支持するようにしてもよい。
(まとめ) 以上のように、実施例1〜4のプラズマ処理装置は、被処理部材6を反転することなく、被処理部材6の両面6a,6bを同時にプラズマ処理するので、効率がよく、また、プラズマ処理で被処理部材6に汚れやゴミが付着することを防止することができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。例えば、被処理物(被処理部材)の形状は任意であり、例えば多面体であってもよい。多面体の場合、多面体の互いに略反対の少なくとも2つの面が、それぞれ、処理ガスが流出する開口に対向するようにしながら、多面体と開口とを相対的に移動させればよい。
6 被処理部材(被処理物)
6a,6b 面
10a,10b プラズマヘッド
14a,14b 開口
18 処理ガス
20,21 搬送装置
26 無端ベルト(支持部材)
28 チャック(支持部材)
30 チャック(支持部材)
6a,6b 面
10a,10b プラズマヘッド
14a,14b 開口
18 処理ガス
20,21 搬送装置
26 無端ベルト(支持部材)
28 チャック(支持部材)
30 チャック(支持部材)
Claims (6)
- 対向する電極対に電圧を印加し、該電極対の間の空間(以下、「電極対間」という。)で放電を発生させ、該電極対間を通過してプラズマ化した処理ガスが流出する開口と被処理物とを相対的に移動させ、前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを前記被処理物に接触させて前記被処理物を処理する、プラズマ処理方法であって、
互いに略対向して配置された少なくとも2つの前記開口から、それぞれ、大略前記開口の間の共通領域に向けて、プラズマ化した前記処理ガスを流出させる第1のステップと、
前記開口と前記被処理物とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させ、これによって、前記被処理物が大略前記開口の間を出入りし、このとき、前記被処理物の互いに略反対側の少なくとも2つ面が、それぞれ、前記開口に略対向するようにして、前記被処理物の前記各面に、それぞれ、前記各開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させる第2のステップとを備えたことを特徴とする、プラズマ処理方法。 - 前記第2のステップにおいて、前記被処理物の一つの前記面の一部分のみを支持部材で支持しながら、前記開口と前記被処理物とを相対的に移動させ、前記被処理物の前記一つの前記面の前記一部分以外の部分に、前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
- 前記第2のステップにおいて、前記被処理物の前記面の周縁又は該周縁の近傍部分を支持しながら、前記開口と前記被処理物とを相対的に移動させることを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
- 対向する電極対に電圧を印加し、該電極対の間の空間(以下、「電極対間」という。)で放電を発生させ、該電極対間を通過させてプラズマ化した処理ガスを開口から流出させるヘッド部と、
前記ヘッド部の前記開口と被処理物とを相対的に移動させる搬送部とを備え、
前記ヘッド部の前記開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを前記被処理物に接触させて前記被処理物を処理する、プラズマ処理装置であって、
少なくとも2つの前記ヘッド部を備え、前記各ヘッド部の前記開口が互いに略対向して配置され、前記各開口から、それぞれ、大略前記開口の間の共通領域に向けて、プラズマ化した前記処理ガスが流出し、
前記搬送部は、前記開口と前記被処理物とを、前記開口が互いに略対向する方向に対して略直角方向に相対的に移動させ、これによって、前記被処理物が大略前記開口の間を出入りし、このとき、前記被処理物の互いに略反対側の少なくとも2つ面が、それぞれ、前記開口に略対向するようにして、前記被処理物の前記各面に、それぞれ、前記各開口から流出するプラズマ化した前記処理ガスを接触させることを特徴とする、プラズマ処理装置。 - 前記搬送部は、支持部材を含み、
該支持部材は、前記被処理物の一つの前記面の一部分のみを支持し、
前記被処理物は、前記被処理物が大略前記共通領域に位置するときに前記被処理物の前記一つの前記面の前記一部分以外の部分と前記開口との間を連通する空間を有することを特徴とする、請求項4に記載のプラズマ処理装置。 - 前記搬送部は、支持部材を含み、
該支持部材は、前記被処理物の前記面の周縁又は該周縁の近傍部分を支持し、前記開口に対して相対的に移動することを特徴とする、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
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Cited By (1)
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WO2012121132A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ生成装置、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
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2005
- 2005-05-06 JP JP2005135406A patent/JP2006313670A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012121132A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ生成装置、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
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