JP2006308389A - 放射性廃棄物の除染装置及び除染方法 - Google Patents

放射性廃棄物の除染装置及び除染方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 設備コスト及びランニングコストを安価にしつつ効率的な除染が可能な放射性廃棄物の除染装置及び除染方法を提供する。
【解決手段】 放射性物質が付着した廃金属板2の表面部を放射性物質とともに研磨ベルト42により研磨除去する研磨手段4と、廃金属板2における放射性物質の付着面が研磨手段4により順次研磨処理されるように、研磨手段4と廃金属板2とを相対的に移動させる移動手段と、研磨時に発生する粉塵を吸引して回収する回収手段8とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射性物質が付着した廃金属板を効率的に除染可能な放射性廃棄物の除染装置及び除染方法に関する。
原子力設備から排出される固体状の放射性廃棄物は、ドラム缶詰された後、所定の保管庫にて次の処理までの間一時保管されている。しかし、全ての廃棄物をこのような扱いにすると、保管量や処理量が膨大なものになる。そこで、自然界において普通に存在するような規定値以下の低いレベルの放射性廃棄物に関しては、一般廃棄物として処理したり再利用したりできるように法整備されつつある。このようなことから、放射性廃棄物から放射性物質を除去して、一般廃棄物として取り扱えるようにすることは重要な意味があるが、一般に放射性物質を除去する技術としては従来から湿式タイプや乾式タイプの除染装置が種々提案されている。
湿式タイプの除染装置としては、特許文献1記載のように、蒸気ノズルと水ノズルとからなるスチームインジェクターの蒸気水混合ノズルに研磨材を供給し、蒸気噴流、水噴流、研磨材からなる高速固液噴流により、被処理物表面の酸化被膜及び金属母材を研磨するように構成したものや、特許文献2記載のように、超音波波動を付与しながら、除染用水をノズルから噴出させて、放射性物質を除去するように構成したものや、特許文献3記載のように、溶融塩中に放射性廃棄物を浸漬し、電離及び電解研磨によって放射性物質を分離するように構成したものなどが提案されている。
乾式タイプの除染装置としては、特許文献4の従来の技術に記載のように、直径数mmの砂粒又は鋼球からなるグリッドを廃金属表面に高速で衝突させて、その衝撃力により廃金属板の表面に付着した放射性物質を金属母材とともに研磨するブラスト除染装置が提案されている。また、廃金属板の除染装置ではないが、特許文献5記載のように、原子力発電設備の原子炉一次系配管の内面を砥石で研磨することにより、配管内を除染する配管除染装置も提案されている。
一方、研磨布紙として、研磨抵抗により砥粒を欠損させて、表面部に常時鋭利な砥粒を配置可能な、所謂自生作用を有する砥粒を付着させたものが、ステンレス鋼板等の研磨処理に広く採用されている。このような自生作用を有する砥粒を用いた研磨布紙においては、研磨布紙の周速度が低くなるほど、また被研磨面に対する研磨布紙の圧接力が高くなるほど、砥粒の自生作用が促進されることになる。しかし、自生作用が促進され過ぎると、研磨効率は高くなるが、研磨布紙の寿命が短くなる。このため、一般的には、研磨布紙の寿命が短くならない程度に周速度及び圧接力を設定しており、例えば周速度は、1300〜2500m/minに設定している。
特開2000−75095号公報 特開平9−189799号公報 特開2002−357696号公報 特開平6−324198号公報 特開平7−84093号公報
ところで、前記湿式タイプの除染装置では、水や電解液等を用いて除染する関係上、放射性物質で汚染された水や電解液等が多量に発生し、それを処理するための設備が必要になることから、除染設備が大掛かりなものとなり、設備経済的な負担が大きくなるとともにランニングコストが高くなるという問題がある。
また、前記乾式タイプの除染装置においても、ブラスト処理により除染するため、放射性物質で汚染された多量のグリッドが発生し、これを処理するための設備が別途必要になるとともに、グリッドの照射面積を大きく設定することが困難で、除染処理に多くの時間を要するという問題がある。
更に、廃金属板を特許文献5記載のように砥石により研磨して除染することも可能であるが、研磨時に放射性物質が砥石の外面に付着し、砥石に付着した放射性物質が研磨した綺麗な面に再付着することがあり、砥石だけでは放射性物質を綺麗に除去できないという問題がある。このため、特許文献5記載の発明では、砥石で研磨した面を高圧水で洗浄しているが、このように構成すると放射性物質で汚染された多量の洗浄水を処理する必要があり、前記と同様に、除染設備が大掛かりなものとなり設備経済的な負担が大きくなるとともに、ランニングコストが高くなるという問題がある。また、砥石車の軸方向長さを長く設定することで、比較的大きな面を効率的に研磨することも可能であるが、砥石車を長くすると、廃金属板の表面に凹凸部がある場合に、廃金属板の凹部が未研磨箇所として残ってしまうという問題もある。
本発明の目的は、設備コスト及びランニングコストを安価にしつつ効率的な除染が可能な放射性廃棄物の除染装置及び除染方法を提供することである。
本発明に係る放射性廃棄物の除染装置は、放射性物質が付着した廃金属板の表面部を放射性物質とともに研磨布紙により研磨除去する研磨手段と、前記廃金属板における放射性物質の付着面が研磨手段により順次研磨処理されるように、研磨手段と廃金属板とを相対的に移動させる移動手段と、研磨時に発生する粉塵を吸引して回収する回収手段とを備えたものである。
この除染装置では、放射性物質が付着した廃金属板を移動手段にセットし、移動手段により研磨手段と廃金属板とを相対的に移動させながら、廃金属板の表面部を放射性物質とともに研磨布紙で研磨除去するとともに、研磨時に発生する粉塵を回収手段により吸引回収して、廃金属板を除染することになる。
このように、研磨布紙により廃金属板を研磨して除染するので、研磨布紙の回転軸方向の長さを長く設定することで、比較的大きな面を一度に研磨することが可能となり、ブラスト処理にて放射性物質を研磨する場合と比較して、廃金属板を効率的に除染することができる。
また、研磨時に発生した粉塵を回収手段により吸引して回収するので、除染装置全体を乾式構造に構成することが可能となり、除染のために水や電解液等を用いる必要がないので、これらの処理が不要となり、湿式タイプの除染装置と比較して設備コスト及びランニングコストを大幅に削減できる。
ここで、研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用いること、前記研磨材がアルミナ−ジルコニア砥粒であること、前記研磨布紙として、研磨ベルトを用いること、前記研磨手段のコンタクトホイールの少なくとも外周部に、硬質ゴムからなるクッション材を設けること、周速度を400〜1800m/minに設定することが好ましい実施の形態である。
また、前記回収手段に関しては、研磨手段及び研磨部位を覆うように配置されて研磨手段とともに移動するハウジングと、ハウジング内の粉塵を吸引する吸引手段とを備えること、前記吸引手段の吸引口を研磨部位へ向けて開口すること、前記回収手段は、吸引口側へ粉塵を送り込むエア吹出口を有するエア供給手段を備えること、吸引した粉塵を順次回収するサイクロン集塵機とエアフィルターとを備えること、などが好ましい実施の形態である。
前記移動手段に関しては、廃金属板を支持しながら自走する自走台車を備えることが好ましい実施の形態である。
本発明に係る放射性廃棄物の除染方法は、放射性物質が付着した廃金属板の表面部を放射性物質とともに研磨布紙で研磨しながら、研磨時に発生する粉塵を吸引回収し、廃金属板から放射性物質を研磨除去するものである。
ここで、前記研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用い、研磨手段による廃金属板の研磨時に、放射性物質が研磨布紙に付着しないように、研磨材を自生させながら廃金属板を研磨すること、前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、廃金属板又は研磨手段を振動させながら研磨すること、前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨部位へ向けて開口する吸引口により、研磨時に発生する粉塵を吸引しながら研磨すること、前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨時に発生する粉塵が吸引口側へ送り込まれるように、研磨部位に対してエア吹出口からエアを吹き出しながら廃金属板を研磨すること、前記廃金属板における溶接部位に対して研磨手段により複数回に分けて研磨処理を施すこと、などが好ましい実施の形態である。
本発明に係る放射性廃棄物の除染装置及び除染方法によれば、研磨布紙により廃金属板を研磨して除染するので、研磨布紙の軸方向の長さを長く設定することで、比較的大きな面を一度に研磨することが可能となり、ブラスト処理にて放射性物質を研磨する場合と比較して、廃金属板の処理時間を大幅に短縮して効率的に除染することができる。
また、研磨時に発生した粉塵を吸引して回収するので、除染装置全体を乾式構造に構成することが可能となり、除染のために水や電解液等を用いる必要がないので、これらの除染処理が不要となり、湿式タイプの除染装置と比較して設備コスト及びランニングコストを大幅に削減できる。
ここで、前記研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用いる場合には、研磨材の自生作用が促進されるように、研磨布紙の周速度及び圧接力等を適正に設定することで、研磨布紙に付着しようとする放射性物質を、自生作用により発生した研磨材の破片とともに研磨布紙から弾き飛ばして、研磨布紙に放射性物質が付着することを防止できるので、研磨布紙に付着した放射性物質が、綺麗に研磨処理した廃金属板の研磨面に再付着することを効果的且つ未然に防止できる。このような自生作用を有する研磨材としては、安価に入手可能であることから、アルミナ−ジルコニア砥粒を好適に利用できる。
本発明では研磨材の自生作用を促進するので、その分研磨布紙の交換を頻繁に行う必要がある。そこで、前記研磨布紙として、研磨ベルトを用いることで、研磨材の自生作用を促進しつつ長時間にわたって研磨布紙を使用可能となして、研磨布紙の交換作業の労力を極力少なくすることが好ましい。
また、研磨手段のコンタクトホイールの少なくとも外周部に、硬質ゴムからなるクッション材を設けると、研磨材の自生作用を促進できるので好ましい。
研磨布紙の周速度を400〜1800m/minに設定すると、研磨布紙の周速度を抑えることによって研磨材の自生作用を促進し、研磨布紙に放射性物質が付着することを未然に防止でき、放射性物質が研磨面に再付着することを効果的に防止できる。
前記回収手段が、研磨手段及び研磨部位を覆うように配置されて研磨手段とともに移動するハウジングと、ハウジング内の粉塵を吸引する吸引手段とを備えると、研磨時に発生する粉塵の外部への飛散が、ハウジングにより効果的に防止できる。また、前記吸引手段の吸引口を研磨部位へ向けて開口すると、研磨時に発生する粉塵を効果的に吸引口から吸引除去することができる。更に、前記回収手段が、吸引口側へ粉塵を送り込むエア吹出口を有するエア供給手段を備えると、研磨時に発生した粉塵をエア供給手段のエア吹出口から供給されるエアにより、吸引口側へ効率的に集めることができる。
前記回収手段としては、吸引した粉塵を順次回収するサイクロン集塵機とエアフィルターとを備え、サイクロン集塵機により比較的粒径の大きい粉塵を集塵した後、エアフィルターにより比較的粒径の小さい粉塵を集塵することになる。
前記移動手段としては、各種形態のものを使用できるが、廃金属板を支持しながら自走する自走台車を備えると、スクリュー軸やラックピニオンで駆動する場合と比較して、レールの挿げ替えにより廃金属板の移送距離を容易に変更することが可能となる。また、研磨時に発生する粉塵が、スクリュー軸やラックピニオンに順次付着して拡散するという不具合もない。
ここで、前記放射性廃棄物の除染方法において、前記研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用い、研磨手段による廃金属板の研磨時に、放射性物質が研磨布紙に付着しないように、研磨材を自生させながら廃金属板を研磨すると、研磨布紙に放射性物質が付着することを防止して、研磨布紙に付着した放射性物質が、綺麗に研磨処理した廃金属板の研磨面に再付着することを効果的且つ未然に防止できる。
前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、廃金属板又は研磨手段を振動させながら研磨すると、研磨布紙と廃金属板との相対移動を大きく設定して、研磨布紙の自生作用を促進することが可能となる。
前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨部位へ向けて開口する吸引口により、研磨時に発生する粉塵を吸引しながら研磨すると、研磨時に発生した粉塵が研磨処理した廃金属板の綺麗な研磨処理面に再付着して汚染するという不具合を防止できる。
前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨時に発生する粉塵が吸引口側へ送り込まれるように、研磨部位に対してエア吹出口からエアを吹き出しながら廃金属板を研磨すると、研磨処理時に発生する粉塵を一層効果的に除去することが可能となる。
前記廃金属板における溶接部位に対しては、複数回に分けて研磨処理を施すことが好ましい。つまり、溶接部分は他の部分よりも肉盛りされた断面形状になっていることが多く、一度の研磨処理では設定深さまで研磨することが困難なので、複数回に分けて研磨処理することで、溶接部分に付着している放射性物質を綺麗に研磨除去することになる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、除染装置1は、放射性物質が付着した廃金属板2の表面部を放射性物質とともに研磨布紙3により研磨除去する研磨手段4と、廃金属板2における放射性物質の付着面が研磨手段4により順次研磨処理されるように、研磨手段4と廃金属板2とを相対的に移動させる移動手段5〜7と、研磨時に発生する粉塵を吸引して回収する回収手段8とを備えている。
先ず、研磨手段4と移動手段5〜7とからなる除染装置本体10について説明すると、図2、図3に示すように、除染装置本体10の下部にはベース機台11が設けられ、ベース機台11の後半上部には研磨処理室12が設けられている。ベース機台11は前半部と後半部とに分割構成され、除染装置1の輸送時や保管時には、研磨処理室12を含む除染装置1の後半部を、前半部のベース機台11上にセットすることによって、コンパクトに輸送又は保管できるように構成されている。
移動手段5〜7は、廃金属板2を研磨手段4の下方へ送給する自走式台車13を有する第1移動手段5と、研磨手段4を左右方向に移動自在に支持する第2移動手段6と、研磨手段4を上下方向に移動自在に支持する第3移動手段7とを備えている。但し、移動手段5〜7としては、廃金属板2と研磨手段4との相対位置関係を制御して、研磨布紙3で廃金属板2を順次研磨処理できるものであれば、任意の構成のものを採用できる。
第1移動手段5について説明すると、図2〜図5に示すように、ベース機台11の上部には左右1対の走行レール14が前後方向に向けて略全長にわたって設けられ、左右の走行レール14には自走式台車13が前後方向に移動自在に案内支持されている。自走式台車13は、4つの車輪15と、前側1対の車輪15を減速回転駆動するモータ16及び減速機17と、廃金属板2を下方より支持する複数の支持手段18とを備え、図2に仮想線で図示の研磨位置と、実線で図示の退避位置とにわたって自走できるように構成されている。尚、研磨処理室12の前面下部には、自走式台車13が移動可能な開口23が形成され、研磨処理時にはシリンダ24によりシャッタ25を駆動して開口23を半分閉鎖することになる。
支持手段18は、図4、図5に示すように、ネジ部材20と、ネジ部材20の上端部に回動自在に組み込んだ係合部材21と、ネジ部材20の途中部に螺合させたナット部材22とを備え、ナット部材22に対するネジ部材20の螺合位置を上下方向に調整することで、係合部材21の高さ位置を調整し、複数の係合部材21により廃金属板2をその下側から支持できるように構成されている。
第2移動手段6について説明すると、図2、図3に示すように、研磨処理室12内には左右1対の脚柱30と、左右の脚柱30の上端部を連結する水平フレーム31とを有する門型フレーム32が設けられ、水平フレーム31の前側には左右方向に延びるガイドレール33が上下に間隔をあけて設けられている。水平フレーム31の途中部には断面下向きコ字状のスライド部材34がガイドレール33に沿って左右方向に移動自在に支持され、スライド部材34の前側には下面を開口させた上下方向に細長いハウジング35が固定され、ハウジング35内には研磨手段4が収容されている。水平フレーム31内には水平フレーム31に沿って左右方向に延びるスクリュー軸36が回転自在に設けられ、スライド部材34には水平フレーム31を貫通してスクリュー軸36の途中部に螺合する連結部材37が設けられ、研磨手段4は、スクリュー軸36が駆動手段38により正方向又は逆方向に回転することにより、スライド部材34とともに図3に実線で図示の左端位置と仮想線で図示の右端位置とにわたってスライド操作されるように構成されている。
研磨手段4について説明すると、図2、図3、図6、図7に示すように、ハウジング35内には遊動ホイール40とコンタクトホイール41とが軸心を左右方向にして上下に配置され、両ホイール40、41には研磨布紙3としての研磨ベルト42が張設されている。ハウジング35の下部内には回転軸43が軸心を左右方向に向けて設けられ、回転軸43の途中部には下端部をハウジング35の下端開口部から下側へ突出させた状態でコンタクトホイール41が枢支されている。回転軸43はハウジング35の右側に設けた軸受部材44に回転自在に枢支され、この軸受部材44はハウジング35に固定した第3移動手段7としての移動用シリンダ45により上下方向に位置調整可能に支持されている。
軸受部材44にはハウジング35の高さ方向の途中部内に延びる支持部材46が一体的に設けられ、ハウジング35内において支持部材46には遊動ホイール40を支持する張設用シリンダ47が立設固定され、遊動ホイール40は張設用シリンダ47により上方へ付勢されて、研磨ベルト42に一様な張力が作用するように構成されている。コンタクトホイール41と遊動ホイール40とは回転軸43と軸受部材44と支持部材46と張設用シリンダ47とで一体化されており、移動用シリンダ45により上下方向に位置調整可能に支持されている。
スライド部材34の後面にはモータ48が設けられ、このモータ48の回転力は3つのプーリ48aとそれに張設されたベルト48bとを経て回転軸43に伝達され、これによりコンタクトホイール41が一方向に回転駆動されるように構成されている。
回収手段8は、図1に示すように、サイクロン集塵機50と排気ファン51とエアフィルター52とを備え、廃金属板2の研磨時に発生する粉塵を、サイクロン集塵機50とエアフィルター52とで集塵して、放射性物質が外部に排出されないようにするものである。尚、排気ファン51、サイクロン集塵機50及びエアフィルター52自体は周知の構成のものなので、その詳細な説明は省略する。また、サイクロン集塵機50とエアフィルター52の2段階で集塵したが、3段階以上の他段階で集塵することも可能である。
廃金属板2の研磨時に発生する粉塵を効果的に除去するため、ハウジング35の後面下部には局部吸引口53が形成され、この局部吸引口53は、研磨ベルト42による廃金属板2の研磨部位2aに向けて開口され、研磨時に発生する粉塵の大部分は、この局部吸引口53から排気ダクト54を経てサイクロン集塵機50に導かれるように構成されている。また、ハウジング35の右面上部には全体吸引口55が形成され、この全体吸引口55は遊動ホイール40付近に開口され、ハウジング35全体に拡散した粉塵は、この全体吸引口55から排気ダクト56を経てサイクロン集塵機50に導かれるように構成されている。
また、ハウジング35の下部内においてコンタクトホイール41の前側には、研磨部位2aに向けてエアを吹き出すエア吹出ノズル57が設けられ、研磨時に発生する粉塵が局部吸引口53に対して効率的に誘導されるように構成されている。尚、全体吸引口55や局部吸引口53以外に、図4に示すように、研磨手段4の下側において走行レール14間に、複数の貫通孔26を有する吸引プレート27を設け、この吸引プレート27の各貫通孔26を個別に排気ダクトに接続して、自走式台車13の下側に回り込む粉塵を貫通孔26で吸引除去できるように構成してもよい。また、研磨処理室12の下部等に複数の吸引口を形成して、研磨ベルト42の破断時等において、放射性物質を含む粉塵が外部へ飛散しないように、研磨処理室12内の空気をこの吸引口から吸引するように構成することも好ましい。
次に、前記除染装置1の作用について説明する。
先ず、自走式台車13の複数の支持手段18上に廃金属板2をセットした状態で、廃金属板2を自走式台車13とともに、研磨手段の下側の基準位置まで移送する。次に、研磨手段4を駆動させながら、移動用シリンダ45で研磨手段4を下側へ移動させ、研磨ベルト42で廃金属板2の上面を研磨するとともに、自走式台車13を廃金属板2の前後方向長さに相当する長さ分だけ前方へ移動させて、廃金属板2の一側部を研磨ベルト42の幅分だけ前後方向の帯状に研磨する。
次に、研磨手段4を移動用シリンダ45で上方へ移動させてから、第2移動手段6のスクリュー軸36を回転させて、研磨ベルト42の幅よりもやや狭い長さだけ研磨手段4を右側へ移動させ、次に移動用シリンダ45により研磨手段4を下側へ移動させてから、自走式台車13を後方へ移動させ、研磨ベルト42の幅分だけ、廃金属板2の表面を帯状に研磨する。こうして、研磨ベルト42により廃金属板2を左側から順次研磨して、放射性物質が付着した廃金属板2の表面全面を綺麗に研磨する。
また、研磨ベルト42で廃金属板2の表面を研磨処理する際には、排気ファン51を駆動して、両吸引口53、55からハウジング35内のエアを吸引するとともに、エア吹出ノズル57から掃気用エアを供給して研磨時に発生する粉塵を局部吸引口53に誘導することになる。このため、粉塵に含まれる放射性物質が廃金属板2の研磨済みの面に再付着することが効果的に防止される。尚、第2移動手段6による研磨ベルト42の送りピッチは、任意に設定可能で、複数回重ねて研磨されるように送りピッチを設定することも可能である。特に、廃金属板に溶接線が存在する場合には、溶接線に沿って複数回重ねて研磨処理を施すことで、研磨不良による放射性廃棄物の残留を効果的に防止できるので好ましい。
本実施例では、研磨布紙3として研磨ベルト42を用いたが、必ずしも研磨ベルト42を用いる必要はなく、ベルト基材に砥石又は集合砥粒を固着したベルトや、研磨布を放射状に配置したフラップホイール等の研磨布紙を用いることも可能である。
研磨布紙3に使用する研磨材としては、任意の構成のものを採用できるが、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を用いると、研磨布紙3に対する放射性物質の付着を効果的に防止できるので好ましい。研磨材としては、アルミナ−ジルコニア砥粒が好適である。
研磨布紙3の周速度及び廃金属板2に対する圧接力は適宜に設定できるが、研磨材の自生作用を高めるため、周速度は400〜1800m/minに設定することが好ましく、圧接力は、移動用シリンダ45のエア負荷で0.01〜0.5MPaが好ましい。研磨材の硬度は、800〜3200Hkに設定することが、自生作用を促進できるので好ましい。
自生作用を促進するため、コンタクトホイール41の外周部に硬質ゴム層を設けることも好ましい。また、硬質ゴム層の外周部に幅広の螺旋状の溝を形成すると、研磨材の自生作用をより一層向上できる。
また、コンタクトホイール41を加振したり、廃金属板2を加振したりすると砥粒の自生作用を促進できる。廃金属板2を加振する場合には、例えば走行レール14の上面に凹凸を形成して、自走式台車13の移動により自走式台車13全体が振動するように構成することも可能である。
除染装置の全体構成図 除染装置本体の縦断側面図 除染装置本体の縦断正面図 自走式台車の斜視図 支持手段の縦断面図 研磨手段の斜視図 研磨手段の要部の斜視図
符号の説明
1 除染装置 2 廃金属板
2a 研磨部位 3 研磨布紙
4 研磨手段 5 第1移動手段
6 第2移動手段 7 第3移動手段
8 回収手段
10 除染装置本体 11 ベース機台
12 研磨処理室 13 自走式台車
14 走行レール 15 車輪
16 モータ 17 減速機
18 支持手段
20 ネジ部材 21 係合部材
22 ナット部 23 開口
24 シリンダ 25 シャッタ
26 貫通孔 27 吸引プレート
30 脚柱 31 水平フレーム
32 門型フレーム 33 ガイドレール
34 スライド部材 35 ハウジング
36 スクリュー軸 37 連結部材
38 駆動手段
40 遊動ホイール 41 コンタクトホイール
42 研磨ベルト 43 回転軸
44 軸受部材 45 移動用シリンダ
46 支持部材 47 張設用シリンダ
48a プーリ 48b ベルト
48 モータ 50 サイクロン集塵機
51 排気ファン 52 エアフィルター
53 局部吸引口 54 排気ダクト
55 全体吸引口 56 排気ダクト
57 エア吹出ノズル

Claims (17)

  1. 放射性物質が付着した廃金属板の表面部を放射性物質とともに研磨布紙により研磨除去する研磨手段と、
    前記廃金属板における放射性物質の付着面が研磨手段により順次研磨処理されるように、研磨手段と廃金属板とを相対的に移動させる移動手段と、
    研磨時に発生する粉塵を吸引して回収する回収手段と、
    を備えたことを特徴とする放射性廃棄物の除染装置。
  2. 前記研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用いた請求項1記載の放射性廃棄物の除染装置。
  3. 前記研磨材がアルミナ−ジルコニア砥粒である請求項2記載の放射性廃棄物の除染装置。
  4. 前記研磨布紙として、研磨ベルトを用いた請求項1〜3のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  5. 前記研磨手段のコンタクトホイールの少なくとも外周部に、硬質ゴムからなるクッション材を設けた請求項4記載の放射性廃棄物の除染装置。
  6. 前記研磨布紙の周速度を400〜1800m/minに設定した請求項1〜5のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  7. 前記回収手段は、研磨手段及び研磨部位を覆うように配置されて研磨手段とともに移動するハウジングと、ハウジング内の粉塵を吸引する吸引手段とを備えた請求項1〜6のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  8. 前記吸引手段の吸引口を研磨部位へ向けて開口した請求項7記載の放射性廃棄物の除染装置。
  9. 前記回収手段は、吸引口側へ粉塵を送り込むエア吹出口を有するエア供給手段を備えた請求項8項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  10. 前記回収手段は、吸引した粉塵を順次回収するサイクロン集塵機とエアフィルターとを備えた請求項1〜9のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  11. 前記移動手段は、廃金属板を支持しながら自走する自走台車を備えた請求項1〜10のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染装置。
  12. 放射性物質が付着した廃金属板の表面部を放射性物質とともに研磨布紙で研磨しながら、研磨時に発生する粉塵を吸引回収し、廃金属板から放射性物質を研磨除去することを特徴とする放射性廃棄物の除染方法。
  13. 前記研磨布紙として、研削時に研削刃先の自生作用を有する研磨材を付着させた研磨布紙を用い、研磨手段による廃金属板の研磨時に、放射性物質が研磨布紙に付着しないように、研磨材を自生させながら廃金属板を研磨する請求項12記載の放射性廃棄物の除染方法。
  14. 前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、廃金属板又は研磨手段を振動させながら研磨する請求項12又は13記載の放射性廃棄物の除染方法。
  15. 前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨部位へ向けて開口する吸引口により、研磨時に発生する粉塵を吸引しながら研磨する請求項12〜14のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染方法。
  16. 前記研磨手段による廃金属板の研磨時に、研磨時に発生する粉塵が吸引口側へ送り込まれるように、研磨部位に対してエア吹出口からエアを吹き出しながら廃金属板を研磨する請求項15項記載の放射性廃棄物の除染方法。
  17. 前記廃金属板における溶接部位に対して研磨手段により複数回に分けて研磨処理を施す請求項12〜16のいずれか1項記載の放射性廃棄物の除染方法。
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