JP2006307390A - 複合生地の製造方法およびそれを用いて縫製された衣服 - Google Patents

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Abstract

【課題】 表地と裏地との組み合わせを広い範囲から選択することが可能であり、かつ縫製される製品の製造期間を短縮することを可能にし、更に見栄えのよい複合生地の製造方法およびそれを用いた衣服を提供する。
【解決手段】 表地となる生地を型取り裁断して表地のパーツ部材4を形成し、同様に、裏地となる生地を型取り裁断して裏地のパーツ部材5を形成する。表地のパーツ部材4の裏面に剥離紙7付きの接着材8を付着させる。表地のパーツ部材4の表面と裏地のパーツ部材5の表面とを重ね合わせて、縫合したときの開口となる引き出し部9を残して、縫い代6に沿って縫い合わせる。引き出し部9の開口から裏返して、裏面同士を合わせる。そして表地のパーツ部材4と、裏地のパーツ部材5との裏面同士を接着材8で貼り付ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、表地と裏地とが接着材で貼り合わされた複合生地の製造方法およびそれを用いて縫製された衣服に関する。
表地と裏地とを接着材で貼り合わせた複合生地で縫製された衣服が、市場に多く出回っている。この表地と裏地とを貼り合わせる加工方法は、ボンディング加工と呼ばれ、薄地の素材でも生地にハリや厚みを持たせることができたり、リバーシブルの衣服したときには特徴の異なる生地を貼り合わせることで、多様性を持たせたりすることができる。また、このボンディング加工された衣服は、表地と裏地とが接着材で貼り合わされているので、着用して動き回っても、嵩張った感じがしないので、着心地がよい。このようなリバーシブルの衣服として特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1に記載の衣料用毛皮は、天然または人工の毛皮本体の裏面に加熱、接着されるホットメルト接着層を一面に設け、他面にはプリント模様が表示された布帛状の薄い芯地を設けることで、毛皮本体側を表面にしたり、プリント模様側を表面にしたりしてリバーシブルに着用可能とするものである。
この生地と生地とを貼り合わせた複合生地は、例えば特許文献2に記載された方法によって製造される。特許文献2に記載の表裏2層の複合生地の製造方法は、表層用生地の供給ロールから表層用生地を供給するとともに、熱接着用フィルムを供給し、更に裏層用生地の供給ロールから裏層用生地を供給する。そして表裏両層用生地の間に熱接着用フィルムを介層した後に、加圧ローラおよび加熱ローラで熱接着加工し、巻き取りロールで巻き取って複合生地としている。
実用新案登録3096179号公報 特開2002−13079号公報
しかし、貼り合わせる2枚の生地を熱圧着のために加熱すると、熱による生地の収縮の違いから歪みが生じてしまう。これは生地が長尺であればある程、2枚の生地の歪みの度合いは大きくなる。生地同士の歪みの違いは、複合生地の皺となって表れる。従って、貼り合わせる生地同士の収縮度が、余り違いのない素材同士でしかこのボンディング加工ができないため、複合生地で衣服を縫製する場合には、限られた素材同士の組み合わせしかできない。多種多様な衣服を市場に提供するには、大掛かりな機械設備の開発を行えばよいが、それでは巨額な設備投資が必要である。
また、上述したように製造される複合生地は、一般的に、貼り合わせる生地をそれぞれの生地メーカが、ボンディング加工業者に納入して、ボンディング加工業者が貼り合わせた後に縫製業者に供給する。そして、その複合生地を縫製業者が衣服に縫製して、販売業者がその衣服を市場に提供している。従って、販売業者や縫製業者が製造したい衣服の生地の種類を決定してから、販売業者に衣服が提供されるまで、生地メーカ、ボンディング加工業者、および縫製業者と、それぞれ生地が搬送され加工されているので期間が長く、迅速な市場への投入の阻害要因となっている。従って、複合生地で縫製される製品の製造期間の短縮が求められている。
そこで、本発明の目的は、表地と裏地との組み合わせを広い範囲から選択することが可能であり、かつ縫製される製品の製造期間を短縮することを可能にし、更に見栄えのよい複合生地の製造方法およびそれを用いた衣服を提供することにある。
本発明は、表地と裏地とがホットメルトタイプの接着材で貼り合わされた複合生地の製造方法において、前記表地または前記裏地のいずれかとなる第1の生地と第2の生地とをそれぞれ型取り裁断して、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とする裁断工程と、前記第1のパーツ部材の裏面に前記接着材を付着させる付着工程と、前記第1のパーツ部材の裏面と、前記第2のパーツ部材の裏面とを熱圧着させる接着工程とを含むことを特徴とする。
表地または裏地のいずれかとなる第1の生地と第2の生地とを第1のパーツ部材と、第2のパーツ部材とに型取り裁断し、この第1のパーツ部材と第2のパーツ部材としてから裏面同士を合わせてホットメルトタイプの接着材で熱圧着することにより、熱による貼り合わせの大きさを小さいものとすることができるので、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材との熱による収縮の差を小さくすることができる。従って、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とを貼り合わせたときに、皺を極少とすることができる。
また、第1の生地および第2の生地を型取り裁断してから接着を行っているので、第1の生地と第2の生地とを生地メーカから準備すれば、縫製業者で複合生地を製造するにあたり、裁断して縫製業者の既存設備にて接着し、その後の縫合までを一括して行うことができる。
また、前記付着工程にて、前記接着材を前記第1のパーツ部材の裏面に付着させるときに、前記第1のパーツ部材の縫い代を除いて付着させることが望ましい。接着材を付着させるときに、第1のパーツ部材の縫い代を除いて付着させることで、縫い代部分は、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とが貼り合わされていない状態とすることができる。従って、他のパーツ部材と縫合するときに、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材との縫い代を剥がすなどの余計な作業が不要である。
更に、前記付着工程の後に、前記第1のパーツ部材の表面と、前記第2のパーツ部材の表面とを重ね合わせて、縫合したときの開口となる引き出し部を残して、前記第1のパーツ部材および前記第2のパーツ部材の縫い代に沿って縫い合わせる縫合工程と、前記第1のパーツ部材と、前記第2のパーツ部材とを、前記開口から裏返して、裏面同士を合わせる裏返し工程とを含むことが望ましい。第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とを裏面同士を合わせて縫い代に沿って縫い合わせているので、第1のパーツ部材の裏面側、または第2のパーツ部材の裏面側のいずれかから縫い代に沿って地縫いするだけで、衣服とした場合ではその端部の始末を容易に行うことができる。そして、縫合した後に、裏返して、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材の裏面同士を接着材で貼り付けることで、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材との縫い代がそれぞれ折り返された状態で密着させることができる。
更に、前記裁断工程の前に、前記第1の生地と前記第2の生地とを加湿および加熱する工程を含むのが望ましい。第1の生地と前記第2の生地とを加湿および加熱する縮絨を行って、生地の長さと幅とを縮めて組織を密にすることで、例え長尺状の状態の生地であっても、それぞれの生地の収縮率を安定した状態とすることができる。
本発明の衣服は、前記複合生地の製造方法によって製造された複合生地で縫製されたことを特徴とする。
本発明の複合生地の製造方法によれば、以下の効果を奏する。
(1)表地または裏地のいずれかとなる第1の生地と第2の生地とを第1のパーツ部材と、第2のパーツ部材とに型取り裁断し、この第1のパーツ部材と第2のパーツ部材としてから裏面同士を合わせてホットメルトタイプの接着材で熱圧着することにより、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とを貼り合わせたときに、皺を極少とすることができるので、見栄えよい複合生地とすることができる。また、加熱したときの収縮する度合いが大きく異なる素材同士を貼り合わせることが可能なので、表地と裏地との組み合わせを広い範囲から選択することが可能である。よって、多種多様な複合生地を製造することができる。
また、生地の段階で貼り合わせると、型取り裁断して不要となる生地の部分まで接着することになるので、無駄な接着材を大量に使用することになり、生地のコストを上げる要因となる。しかし、本発明では型取り裁断してから接着するので、接着材は必要な量のみでよい。よって、製品としたときのコストを抑制することができる。
更に、生地を準備してから製品を供給するまで一括して縫製業者で行うことができるので、縫製業者での工程管理が容易であり、販売業者への製品の提供期間を短いものとすることができる。
また、試作としてサンプル品を作製したい場合でも、大量に生地同士を接着した複合生地を作製する必要のある従来の方法ではリスクが高いが、本発明では、大量に複合生地を作製する必要がないので、様々な形や用途のものを試作して評価することが可能なので、意匠性の高いものや、機能的なものなど付加価値の高い製品を市場に投入することができる。
(2)付着工程にて、接着材を第1のパーツ部材の裏面に付着させるときに、第1のパーツ部材の縫い代を除いて付着させることで、他のパーツ部材と縫合するときに、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材との縫い代を剥がすなどの余計な作業が不要なので、工程を簡略化できるだけでなく、縫合部分を見栄えよく仕立てることができる。
(3)付着工程の後に、第1のパーツ部材の表面と、第2のパーツ部材の表面とを重ね合わせて、縫合したときの開口となる引き出し部を残して、第1のパーツ部材および第2のパーツ部材の縫い代に沿って縫い合わせる縫合工程と、第1のパーツ部材と、第2のパーツ部材とを、開口から裏返して、裏面同士を合わせる裏返し工程とを含むことで、第1のパーツ部材および第2のパーツ部材の縫い代部分をそれぞれ内側に折り返して密着した状態で縫合することができる。よって、縫い目が外側から隠れるように始末することができるので、見栄えがよい。また、縫い代が直線状であっても曲線状であっても容易に始末することが可能である。
(4)裁断工程の前に、第1の生地と第2の生地とを加湿および加熱することで、それぞれの生地の収縮率を安定した状態とすることができるので、その状態で裁断,接着,縫製を行うことで、第1の生地と第2の生地とが異素材同士であっても、更に生地同士の歪みを少ない複合生地とすることができる。よって、多種多様な素材を用いて複合生地を製造することが可能である。
本発明の実施の形態に係る複合生地の製造方法を、上着を例に図1から図3に基づいて説明する。まずは、本発明の実施の形態に係る複合生地で縫製された上着を図1に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る複合生地で縫製された上着を説明する図である。
図1において、上着1は、表地2がニットで、裏地3が布帛で形成され、接着材で表地2と裏地3とが貼り付けられたボンディング加工された生地を使用して縫製された衣服である。
この上着1を縫製するにあたって使用される複合生地の製造方法について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る複合生地の製造方法を、正面視して左側の前身頃を例に、各工程を説明する図である。
まず、縫製業者が、表地2となるツィード生地と、裏地3となるニット生地とを、生地メーカから調達して準備する。次に準備したツィード生地とニット生地とを、蒸気を吹き付けた後に加熱して、水分を除くことで生地を収縮させる。こうすることで、裁断して縫製しても、表地2として腰の強いツィード生地と、裏地3の腰の弱いニット生地との異素材同士の歪みを少なくすることができる。
次に、表地2となるツィード生地を上着1の前身頃の型に合わせて裁断して表地のパーツ部材4(第1のパーツ部材)を形成する。また裏地3となるニット生地を、同様に前身頃の型に合わせて裁断して裏地のパーツ部材5(第2のパーツ部材)を形成する裁断工程を行う。(図2(a)参照)。
次に、表地のパーツ部材4の縫い代6を確保した程度の大きさに切断された剥離紙7付きの接着材8を表地のパーツ部材4の裏面に貼り付ける付着工程を行う。この接着材8は、ホットメルトタイプの接着材であり、剥離紙7にメッシュ状に貼り付けられたものである。この接着材8の付着は、剥離紙7を付けた状態の表地のパーツ部材4を、一対の加熱ローラ間に挿入して、接着材8を表地のパーツ部材4に転写させることで行う(図2(b)参照)。型取り裁断した表地のパーツ部材4に接着材8を付着させているので、接着材8は必要な量だけを付着させることができる。従って、従来の生地全体を貼り合わせるのと比較して接着材8の量を少ないものとすることができるので、コストの抑制を図ることができる。この付着工程は、生地に芯地を貼る際に使用される芯貼機を使用することで行えるので、縫製業者は既存設備を流用することが可能である。
縫い代6は、表地のパーツ部材4の周囲に確保されている。これは、下端である裾部4aや、左側の前身頃と合わせる合わせ部4bでは、裏地のパーツ部材5との縫い合わせを行うためであり、襟部4c、肩部4d、袖部4e、および脇部4fは、それぞれ襟、後身頃、および袖と縫い合わせを行うためである。
本実施の形態では、剥離紙7付きの接着材8を用いたが、縫い代6を確保して表地のパーツ部材4の裏面に付着可能なものであれば、液状の接着材を塗布したり噴霧したりしてもよい。その場合には、縫い代6部分をマスク板で覆うことで容易に塗布や噴霧を行うことができる。
剥離紙7付き接着材8を、表地のパーツ部材4の縫い代6を確保した程度の大きさに切断することで、後の縫合工程で、縫い代6に沿って縫ったときでも、剥離紙7を避けて縫製することができるので、剥離紙7が作業の邪魔になることがなく、接着材8が付着した接着面にゴミや汚れが付着することが防止できる。また、剥離紙7の面積を縫い代6の面積ほど少ないものとすることができるので、更に接着材8の量を節約できる。
本実施の形態では、剥離紙7付き接着材8を、表地のパーツ部材4の縫い代6を確保した程度の大きさとした。しかし、剥離紙7を剥がした状態で縫製可能であり、他のパーツ部材と縫合しない箇所であれば、その箇所の縫い代6を確保せずに、表地のパーツ部材4の端部まで接着材8を付着させる形状とすることも可能である。
接着材8を表地のパーツ部材4の裏面に貼り付ける付着工程を終えると、縫合工程を行う。縫合工程は、裏地のパーツ部材5の表面と、表地のパーツ部材4の表面とを重ね合わせて、衣服1としたときに端部となって露出する裾部4aおよび合わせ部4bを除く、襟部4c、肩部4d、袖部4eおよび脇部4fを縫合したときの開口となる引き出し部9として残して、裾部4aおよび合わせ部4bの縫い代6に沿ってミシンで縫い合わせ縫い目10を入れる(図2(c)参照)。この縫合工程は、縫い代6に沿ってミシンで地縫いをするだけなので特殊な技術は不要であり、縫い代6が、例え曲線状であっても、容易に行うことができる。
表地のパーツ部材4と、裏地のパーツ部材5とを縫い合わせると、剥離紙7を剥がす(図2(d)参照)。そして、引き出し部9から、表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5とを引き出して、表裏反転させて、表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5との表面が外側となるように裏返し工程を行う。
最後に、表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5との表面が外側となった状態で、一対の加熱ローラ間に挿入して、表地のパーツ部材4に付着させた接着材8で、表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5とを熱圧着する接着工程を行う(図2(e)参照)。ツィード生地で形成された表地のパーツ部材4と、ニット生地で形成された裏地のパーツ部材5とを熱圧着しても、熱による貼り合わせの面積が小さいので、熱による収縮の差を小さくすることができる。従って、貼り合わせた前身頃に皺が発生することはない。この接着工程は、付着工程で使用した芯貼機を使用することで行うことが可能である。
このようにして縫製された表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5との端部を、裾部4aを例に図3に基づいて説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る衣服の縫製方法によって縫製された端部である裾部4bの断面図である。
図3に示すように、表地のパーツ部材4と、裏地のパーツ部材5とは、縫い代6がそれぞれ内側に折り返した状態で、折り返し部分が縫い合わされている。従って、表地のパーツ部材4と、裏地のパーツ部材5との端部が密着しており、かつ縫い目10が外側から見えないので、美観のよい始末とすることができる。また、表地のパーツ部材4と、裏地のパーツ部材5とは、接着材8で貼り合わされているので、上着1としたときに、着用して動き回っても、嵩張った感じがしないので、着心地がよい。
表地のパーツ部材4と裏地のパーツ部材5とで前身頃を縫製した後は、同様に縫製された後身頃、袖、襟などと縫い合わせる。従来では、表地と裏地とが既に貼り合わされた生地でパーツ部材を型取り裁断して縫合していたため、パーツ部材の端部を剥がす必要があった。接着材で貼り付けられた生地を剥がすのは、非常に手間を要する作業である。また、表地と裏地とが接着材で強固に貼り付いているため、剥がそうとすると、表地および裏地の繊維が破損してほつれた状態となり縫合し難い状態である。そうなると、表地と裏地とを剥がさずに、縫合するパーツ部材の端部同士を重ねて地縫いするしかなく、厚く硬くなって見栄えの悪い縫合となってしまい、特に、裏地を表として着用するリバーシブルには不適である。
しかし、本発明の実施の形態に係る衣服の縫製方法では、図2(b)で示すように、襟部4c、肩部4d、袖部4cおよび脇部4fは、縫い代6には接着材8を付着させていないので、それぞれの縫い代6部分を折り返して、他のパーツ部材を間に挿入して、祭り縫いを施すことで、美観のよい縫合を施すことができ、リバーシブルとしても好適である。
このように各パーツ部材を縫製し、それぞれを縫い合わせて上着1とすることができる。なお、本発明の実施の形態に係る上着1では、表地2としてツィード生地、裏地3としてニット生地としたが、接着材8で接着可能であれば、他の素材同士としてもよく、広い範囲から選択可能である。また、上着1だけでなく、シャツ、ズボン、下着など他の衣服や、靴、鞄、帽子など、ボンディング加工された生地を用いることができるものであれば適用は可能である。
以上のように、本発明の実施の形態に係る衣服の製造方法によれば、表地2となるツィード生地と、裏地3となるニット生地とを、生地メーカから調達して準備することで、縫製業者が、一括して裁断、縫製および接着を行って上着1を販売業者へ供給することができるので、縫製業者で工程の管理を全て行うことができ、短期間で品質のよい上着1を市場に提供することが可能である。
本発明は、表地と裏地とが接着材で貼り合わせた上着や、シャツ、ズボンや、下着などの衣服に好適であり、特に、端部を容易に、かつ美観よく始末することが可能なので、リバーシブルには最適である。また、靴、鞄、帽子など、ボンディング加工された生地を用いることができるものであれば適用は可能である。
本発明の実施の形態に係る複合生地で縫製された上着を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る複合生地の製造方法を前身頃を例に、各工程を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る衣服の縫製方法によって縫製された端部である裾部の断面図である。
符号の説明
1 上着
2 表地
3 裏地
4 表地のパーツ部材
4a 裾部
4b 合わせ部
4c 襟部
4d 肩部
4e 袖部
4f 脇部
5 裏地のパーツ部材
6 縫い代
7 剥離紙
8 接着材
9 引き出し部
10 縫い目

Claims (5)

  1. 表地と裏地とがホットメルトタイプの接着材で貼り合わされた複合生地の製造方法において、
    前記表地または前記裏地のいずれかとなる第1の生地と第2の生地とをそれぞれ型取り裁断して、第1のパーツ部材と第2のパーツ部材とする裁断工程と、
    前記第1のパーツ部材の裏面に前記接着材を付着させる付着工程と、
    前記第1のパーツ部材の裏面と、前記第2のパーツ部材の裏面とを熱圧着させる接着工程とを含むことを特徴とする複合生地の製造方法。
  2. 前記付着工程にて、前記接着材を前記第1のパーツ部材の裏面に付着させるときに、前記第1のパーツ部材の縫い代を除いて付着させることを特徴とする請求項1記載の複合生地の製造方法。
  3. 前記付着工程の後に、前記第1のパーツ部材の表面と、前記第2のパーツ部材の表面とを重ね合わせて、縫合したときの開口となる引き出し部を残して、前記第1のパーツ部材および前記第2のパーツ部材の縫い代に沿って縫い合わせる縫合工程と、
    前記第1のパーツ部材と、前記第2のパーツ部材とを、前記開口から裏返して、裏面同士を合わせる裏返し工程とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の複合生地の製造方法。
  4. 前記裁断工程の前に、前記第1の生地と前記第2の生地とを加湿および加熱する工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の複合生地の製造方法。
  5. 前記請求項1から4のいずれかの項に記載の複合生地の製造方法によって製造された複合生地で縫製されたことを特徴とする衣服。
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