JP2006303182A - 磁気粘性流体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、長期にわたり、分散安定性に優れ、粘度の降伏値が低く、磁性粒子の沈降がなく、且つ使用容器等への磨耗性の少ない磁気粘性流体を提供する。
【解決手段】 分散媒中に複合磁性粒子を含有してなる磁気粘性流体において、平均粒子径0.3〜10μmの鉄、コバルト又はニッケルから選ばれる金属粒子等の磁性粒子の表面に5〜30nmの酸化鉄等の無機微粒子を被覆させた層構造とすることを特徴とする磁気粘性流体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気粘性流体に関し、更に詳しくは、分散安定性に優れ、磨耗性の少ない磁気粘性流体に関するものである。
磁気粘性流体とは、磁場を与えると磁性粒子が磁化されて磁界方向に並び、鎖状のクラスタを形成することで、流体の粘性が変化する物質である。このように磁場の強さを調節することで流体としての粘度を調節し、クラッチやダンパ、アクチュエーター等への利用が種々検討されている。
一般に、磁気粘性流体は、粒径が1〜100μmの磁性粒子を、例えば鉱物油、炭化水素、シリコーン油や水等の溶剤に、界面活性剤や分散安定剤を添加して分散させたいわゆるサスペンションである。また同様の構造の流体として、磁性流体と言われるものが、すでに磁気シール等の用途で使用されている。
従来は、分散安定剤としてヒュームドシリカ粒子を用い、磁性粒子として鉄カルボニル粒子をアルファオレフィンなどのビヒクルに分散させたものが知られている(特許文献1:特開平10−32114号公報)。
また、添加剤については、チキソトロープ添加剤(分散安定剤)としてシリコーンオリゴマーが有効であることが知られている(特許文献2:特表平8−502783号公報)。
また、分散安定剤として、ポリジメチルシロキサンと(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸の共重合体を用い、分散媒としてポリジメチルシロキサン中に分散させたものが知られている(特許文献3:特開2001−329285号公報)。
また、分散安定剤として、有機ベントナイト等の粘土鉱物系分散剤を用いることが有効であることが知られている(特許文献4:特開2002−121578号公報)。
一方、分散安定であり磁性粒子が沈降しにくい流体として、磁性流体が存在する。
従来、磁性粒子としてマグネタイトを界面活性剤で処理するのと合わせて、有機変性ベントナイト、親油性スメクタイト、表面有機変性カルサイト型沈降炭酸カルシウム、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイド、無水シリカ、膨潤性雲母有機複合体の内の少なくとも1種からなる揺変性付与剤(チキソトロピー性付与剤)を添加した磁性流体組成物が知られている(特許文献5:特開平6−215922号公報)。
また、N−ポリアルキレンポリアミン置換アルケニルコハク酸イミドをフェライト粒子に吸着させることで、高濃度で分散安定な磁性流体が得られることが知られている(特許文献6:特開平8−69909号公報)。
特開平10−32114号公報 特表平8−502783号公報 特開2001−329285号公報 特開2002−121578号公報 特開平6−215922号公報 特開平8−69909号公報
前記特許文献1〜4に記載された磁気粘性流体は、磁気粘性流体の課題である磁性粒子の沈降に対し、分散安定剤に関して特徴を持たせたものであるが、かならずしも、その効果は十分なものとは言い難いものである。
さらに、使用中に磁性粒子とダンパ容器などとの摩擦により、磨耗が生じやすいという問題がある。
また、特許文献5記載の磁性流体の飽和磁化値は、370Gauss(37mT)程度であり、特許文献6記載の磁性流体の飽和磁化値も28.5〜44.5mT(285〜445Gauss)と高くはなっているが、いずれも未だ十分とは言い難いものである。
本発明はかかる実情に鑑み、分散安定性に優れ、粘度の降伏値が低く、磁性粒子の沈降がなく、且つ、使用容器などへの磨耗性の少ない磁気粘性流体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意研究の結果、ベースとなる磁性粒子の表面に平均一次粒子径が5〜30nm程度の無機微粒子を被覆させた層構造とすることにより、所期の目的が達成できることを見い出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、分散媒中に複合磁性粒子を含有してなる磁気粘性流体において、酸化ポリエチレンを磁性粒子に対して0.5〜5重量%含有し、且つ、前記複合磁性粒子は平均粒子径:0.3〜10μmの磁性粒子の粒子表面が平均一次粒子径:5〜30nmの無機微粒子で被覆されており、磁性粒子に対する無機微粒子の配合割合(重量比)が0.8/100〜15/100であることを特徴とする磁気粘性流体である。
また、本発明は、磁性粒子が、鉄、コバルト又はニッケルから選ばれる1種以上を主成分とする金属粒子若しくは合金粒子、及び、窒化鉄、炭化鉄、カルボニル鉄、フェライト、マグネタイトルから選ばれる1種以上を主成分とする強磁性を示す金属化合物粒子から選ばれる1種以上の磁性粒子であることを特徴とする前記磁気粘性流体である。
また、本発明は、前記無機微粒子が酸化鉄粒子であることを特徴とする前記磁気粘性流体である。
また、本発明は、前記無機微粒子がシリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子の群から選択された粒子であることを特徴とする前記磁気粘性流体である。
また、本発明は、分散媒が、炭化水素系溶剤、グリコール系溶剤およびシリコーン系溶剤から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする前記いずれかの磁気粘性流体である。
本発明の磁気粘性流体は、飽和磁化値が高く、粘度の降伏値が低く、かつ長期に渡り分散安定性に優れ、磁性粒子の沈降のない磁気粘性流体であり、クラッチやダンパ、アクチュエーター等に有効に使用することができる。
本発明の構成をより詳しく説明すれば、次の通りである。
磁性粒子(A)としては、鉄(カルボニル鉄を含む)、コバルト又はニッケル等の金属粒子又は合金粒子、窒化鉄、炭化鉄、フェライト、マグネタイト等の鉄化合物粒子等の強磁性を示すこれら物質から選ばれる少なくとも1種または2種以上の磁性粒子である。
磁性粒子の平均粒子径は、0.3〜10μm、好ましくは0.4〜5μmである。粒径が10μmよりも大きくなると、沈降性が大きくなってしまう。一方、粒径が0.3μmよりも小さいと、粘性が高くなりすぎてしまい磁性粒子の濃度を高くできなくなる。
無機微粒子としては、磁性粒子又は非磁性粒子のいずれも用いることができる。
無機微粒子としては、酸化鉄粒子が好ましく、例えば、フェライト、マグネタイト、マグへマイトから選ばれる少なくとも1種または2種以上の無機微粒子である。
無機微粒子としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子から選ばれる少なくとも1種または2種以上の無機微粒子である。
無機微粒子の平均一次粒子径は、5〜30nm、好ましくは5〜20nm、より好ましくは6〜15nmである。粒径が30nmよりも大きくなると、残留磁化値が大きくなってしまい、磁性粒子同士が凝集してしまい、沈降性が大きくなってしまう。一方、粒径が5nmよりも小さいと、粘性が高くなりすぎてしまい磁性粒子の濃度を高くできなくなる。
本発明に係る複合磁性粒子の構造は、磁性粒子(A)の表面に無機微粒子(B)が被覆された層構造を呈している。(被覆層の厚み)/(A粒子の直径)の比率は、およそ5/10000〜20/100である。5/10000未満の場合には、無機微粒子の添加効果が不十分となり、磁性粒子の沈降が起こる。一方、20/100を越える場合には、粘度が高くなりすぎて、磁性粒子の濃度を高くできなくなる。より好ましくは1/1000〜15/100である。
磁性粒子(A)と無機微粒子(B)の混合は、重量比で0.8/100〜15/100である。重量比で0.8/100未満の場合には、無機微粒子の添加効果が不十分となり、磁性粒子の沈降が起こる。一方、15/100を越える場合には、粘度が高くなりすぎて、磁性粒子の濃度を高くできなくなる。より好ましくは0.8/100〜10/100である。
本発明に係る複合磁性粒子の平均粒子径は0.3〜10μmが好ましく、より好ましくは0.4〜5.0である。
分散媒中の複合磁性粒子の含有量は15〜40体積%が好ましく、より好ましくは20〜35体積%である。複合磁性粒子の含有量が40体積%よりも多くなると、磁気粘性流体としての粘度が高くなりすぎ、流動性において問題となる。一方、15体積%よりも少なくなると、磁気力が不足して十分な磁気粘性を得られない。
本発明における酸化ポリエチレン粒子は、磁性粒子に対して0.5〜5.0重量%であり、好ましくは0.7重量%〜2.0重量%である。
酸化ポリエチレン粒子の添加量が0.5重量%未満の場合には、磁気粘性流体としての分散安定性に問題を生じる。すなわち、経時的に磁性粒子の沈降が生じる。一方、酸化ポリエチレン粒子の添加量が5.0重量%を越える場合には、磁気粘性流体としての粘性が高くなりすぎて、流動性が悪くなってしまう。
また、酸化ポリエチレン粒子の酸価は1.0〜70であり、好ましくは5.0〜50である。酸価が1.0未満の場合には、得られた磁気粘性流体としての分散安定性に問題を生じることがある。一方、酸価が70を越える場合には、磁気粘性流体として粘度が高くなりすぎ、流動性に問題を生じることがある。
さらに、酸化ポリエチレンの分子量は、1000〜5000が好ましく、更により好ましくは、1500〜4000である。分子量が1000未満の場合には、磁性粒子の沈降防止の効果が少なくなることがある。一方、分子量が5000以上の場合には、磁気粘性流体としての粘度が高くなりすぎて、流動性が悪くなってしまうことがある。
本発明においては、磁気粘性流体中に各種粘性調製剤を含有してもよい。
本発明において粘性調製剤としては、水添ヒマシ油、脂肪酸アマイドワックス、ベントナイド等である。
水添ヒマシ油は、ヒマシ油の二重結合を水素添加したものであり、熱に対して安定なものである。
また、脂肪酸アマイドワックスは、植物油脂肪酸とアミンより合成されたアマイドワックスである。
さらに、ベントナイトは、粘土鉱物モンモリロナイトおよび/あるいはその結晶表面に第4級アンモニウム塩や有機アミン塩等で処理したものである。
これらの添加量は、酸化ポリエチレンに対して0〜50重量%である。50重量%を越える場合には、粘度が高くなりすぎてしまい流動性が悪化してしまう。
また、これらの粘性調製剤に加えて界面活性剤を用いることもできる。界面活性剤としては、分散媒と親和性のある官能基を備えたものが好ましく、具体的には、高級脂肪酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩やソルビタン脂肪酸エステル等が用いられる。
高級脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。
これら界面活性剤の添加量は、磁性粒子に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%である。1重量%未満の場合には、十分な流動性が得られないことがある。一方、5重量%を越える場合には、流体として不安定となることがある。
また、分散媒としては、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、グリコール系溶剤およびシリコーン系溶剤から選ばれる一種以上を用いることができ、これらは単独で、又は必要に応じ、2種以上組み合わせて用いられる。炭化水素系溶剤としては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、パラフィン系潤滑油等が挙げられ、グリコール系溶剤としては、ジエチレングリコールモノエチレンエチルエーテル等が挙げられ、シリコーン系溶剤としては、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン油などが挙げられる。
本発明に係る磁気粘性流体の粘度は、100〜500mPa・sが好ましく、より好ましくは200〜400mPa・sである。
本発明に係る磁気粘性流体のチキソトロピー性は、後述する評価法において、5〜30が好ましく、より好ましくは5〜20である。
本発明に係る磁気粘性流体の沈降性は、3mL以下が好ましく、より好ましくは2mL以下である。
本発明に係る磁気粘性流体の飽和磁化値は、通常150〜300mTが好ましく、より好ましくは170〜300mTである。
次に、本発明に係る磁気粘性流体の製造方法について述べる。
本発明による処理は、まず分散媒のパラフィン系オイル中に、酸化ポリエチレン粒子を融点以上に加熱して溶解させ、その状態で磁性粒子及び無機微粒子、必要により、ベントナイト又はオレイン酸等の各種粘性調製剤又は界面活性剤を添加した後、一旦温度を40℃程度まで下げてホモミキサ−等で混合・分散させる。さらに温度を酸化ポリエチレン粒子の軟化点付近に上げることで、磁性粒子の表層に無機微粒子が被覆した層構造を持つ、パラフィン系オイル中に磁性粒子が分散した磁気粘性流体が得られる。
なお、無機微粒子はあらかじめ適当な分散媒中に分散させておくことが好ましい。
本発明による磁気粘性流体の調製方法は特に限定はないが、ホモジナイザー、ボールミル、メカニカルミキサー等の高せん断力が与えられる処理機が好ましい。
これら処理機によって、十分に分散させることで、粘性調製剤が有効に働き、分散安定な磁気粘性流体を調製することが可能となる。
ただし、上記処理により微細な泡を巻き込んだ構造となるため、経持的な安定性や、磁場に対する減衰力の応答性において問題を生じる場合がある。よって、十分な脱気処理を施したほうが好ましい。
<作用>
本発明においては、磁性粒子(A)の粒子表面に無機微粒子が付着した被覆層を形成したことによって、磁性粒子同士の磁気凝集が抑制され、磁気粘性流体中での分散性が維持されるとともに、沈降性が減少する。
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて、更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
尚、以下の記載において、「%」は特に断らない限り「重量%」を表す。
粘度および降伏値は、E型粘度計(TV−30;東機産業(株)製)を用いて25℃で測定した。
チキソトロピー指数は、上記E型粘度計を用いてせん断速度が38.3S−1の時の粘度に対する3.83S−1時の粘度の比率によって表した。
沈降性は、次の方法で測定した。
100mlスシリンダーに磁気粘性流体を50ml、60℃で1ヶ月間放置し、1ヶ月後の上澄み層の容量を測定した。
磁性粒子の構造は、当該磁性粒子をFIB(収束イオンビーム)装置を用いて削ることで得られる断面像を観察して確認した。尚、磁性粒子Aの厚みと無機微粒子による被覆層の厚みを計測することで、およその(被覆層の厚み)/(A粒子の直径)の比率を計算した。
磁気粘性流体の磁気特性は、「振動試料型磁力計 VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を用いて外部磁場796kA/mで測定した値で示した。
実施例1
(マグネタイトペーストの調製)
60℃に調節した3.27NのNaOH水溶液2760ml中に、0.9MのFeSOを620mlと1.8MのFeCl620mlとを攪拌しながら滴下し、その後、60℃で1時間熟成し、冷却することにより、粒径10nmで、マグネタイト濃度5重量%のマグネタイトスラリーが得られた。
このスラリー1200gに20%オレイン酸ナトリウムを75g添加し、70℃で30分間攪拌した後、温調を停止し、トルエン200gを添加し、さらに0.35Nの希硫酸を加え、水層のマグネタイトをトルエン層へ移し、いわゆるフラッシング処理を行い、次に水層部分を除去した後、トルエン層のマグネタイトスラリーを取り出す。
このスラリーにパラフィン系オイル(タービンオイルM46;商品名 新日本石油株式会社製)30g、オレイン酸3gを添加し、ホモミキサーで5分間分散させる。
この分散スラリーをエバポレーターにてトルエンを除去することにより、オイルベースのマグネタイト濃度54重量%のペーストが得られる。
(磁気粘性流体の調製)
次に、予め120℃で溶解させた酸化ポリエチレン(ハイワックス1105A;商品名 三井化学製)4gおよびパラフィン系オイル(クリセフオイルF22)220gに、上記オイルベースのマグネタイトペースト29g、カルボニル鉄(S‐3000;商品名 ISP社製)1000gおよびベントナイト(ハイドロコールONZ;商品名 アライドコロイド製)2g、オレイン酸7.2gをそれぞれ添加し、40℃以下で40分間ホモミキサーで分散させ、引き続き20分間で70℃まで昇温する。その後、自然冷却により室温まで下げ、クリセフオイルF22(商品名 新日本石油(株)製)を10g加え、ホモミキサーで5分間、混合・分散を行い、カルボニル鉄濃度35vol%の磁気粘性流体(A)を調製した。
このときの製造条件を表1に、得られた磁気粘性流体の諸特性を表2に示す。
得られた磁気粘性流体(A)は、粘度450mPa、降伏値50(dyn/cm)、チキソトロピー指数3であった。分散性は、1.0mLであった。
得られた複合磁性粒子について電子顕微鏡によって観察したところ、マグネタイト微粒子がカルボニル鉄粒子の表面に付着して被覆層を形成していた。被覆層の厚みは約0.2μmであった。
実施例2
マグネタイトペーストに変えて、シリカ(ファインシールT−32;商品名 トクヤマ製)12gを用いて、さらに、酸化ポリエチレン(ディスパロンTP‐20;商品名 楠本化成製)15g、ベントナイト(エスベンW;商品名 ホウジュン製)3g、およびオイル(スーパーオイルM10;商品名 新日本石油製)を用いて、実施例1と同様に磁気粘性流体(B)の調製を行った。
実施例3〜4、比較例1〜3
磁性粒子および無機微粒子の種類及び量、酸化ポリエチレンの種類及び量、添加物の種類及び量、更には分散媒の種類及び量を種々変化させた以外は実施例1と同様にして磁気粘性流体(C)〜(G)の調製を行った。
このときの製造条件を表1に、得られた磁気粘性流体の諸特性を表2に示す。
尚、実施例2〜4及び比較例1〜3で新たに使用される商品名のメーカー名は下記のとおりである。
(オイル)
スーパーオイルM10:新日本石油(株)
タービンオイル46:新日本石油(株)
クリセフオイルF22:新日本石油(株)
(酸化ポリエチレン)
ハイワックス1105A:三井化学(株)
ハイワックス4052E:三井化学(株)
ハイワックス4051E:三井化学(株)
ディスパロンTP−203:楠本化成(株)
(水添ひまし油)
SNシックナー4040:サンノプコ(株)
ディスパロン305:楠本化成(株)
(ベントナイト)
エスベンW:(株)ホウジュン
ハイドロコールONZ:アライドコロイド(株)
(アマイドワックス)
SNシックナー4020:サンノプコ(株)
Figure 2006303182
Figure 2006303182
本発明に係る磁気粘性流体は、磁性体濃度が高く、粘度の降伏値が低く、かつ分散安定性に優れ、磁性粒子の沈降がないため、クラッチやダンパ、アクチュエーター等において有用である。

Claims (5)

  1. 分散媒中に複合磁性粒子を含有してなる磁気粘性流体において、酸化ポリエチレンを磁性粒子に対して0.5〜5重量%含有し、且つ、前記複合磁性粒子は平均粒子径:0.3〜10μmの磁性粒子の粒子表面が平均一次粒子径:5〜30nmの無機微粒子で被覆されており、磁性粒子に対する無機微粒子の配合割合(重量比)が0.8/100〜15/100であることを特徴とする磁気粘性流体。
  2. 磁性粒子が、鉄、コバルト又はニッケルから選ばれる1種以上を主成分とする金属粒子若しくは合金粒子、及び、窒化鉄、炭化鉄、カルボニル鉄、フェライト、マグネタイトから選ばれる1種以上を主成分とする強磁性を示す金属化合物粒子から選ばれる1種以上の磁性粒子であることを特徴とする請求項1記載の磁気粘性流体。
  3. 前記無機微粒子が酸化鉄粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気粘性流体。
  4. 前記無機微粒子がシリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子の群から選択された粒子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気粘性流体。
  5. 分散媒が、炭化水素系溶剤、グリコール系溶剤およびシリコーン系溶剤から選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気粘性流体。
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