JP2006302192A - 設計支援方法及びシステム - Google Patents

設計支援方法及びシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2006302192A
JP2006302192A JP2005126529A JP2005126529A JP2006302192A JP 2006302192 A JP2006302192 A JP 2006302192A JP 2005126529 A JP2005126529 A JP 2005126529A JP 2005126529 A JP2005126529 A JP 2005126529A JP 2006302192 A JP2006302192 A JP 2006302192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solution
assembly
attribute
defect
risk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005126529A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4755441B2 (ja
Inventor
Hiroshi Sato
博司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2005126529A priority Critical patent/JP4755441B2/ja
Priority to US11/409,072 priority patent/US7689523B2/en
Publication of JP2006302192A publication Critical patent/JP2006302192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4755441B2 publication Critical patent/JP4755441B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2111/00Details relating to CAD techniques
    • G06F2111/08Probabilistic or stochastic CAD

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】製品の組立不良を低減する最適解決策を決定することを可能にする。
【解決手段】新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、入力手段10からこの設計事例の組付要素(部品,組付動作,その属性)を入力することにより、データベース41の組付動作・属性係数を基に、組付要素毎に不良影響度指数が算出され、この不良影響度指数をもとに改善が必要な組付要素が抽出される。そして、抽出された組付要素毎に、データベース42,43により、具体的な解決策が構築され、これをディスプレイ21に表示することにより、抽出された組付要素毎に具体的な解決策が選択できる。また、データベース44,45により、選択された解決策毎にこの解決策を実施したときに予測される具体的なリスクが構築され、具体的な解決策と具体的なリスクとが対応付けられてディスプレイ21に表示される。
【選択図】図1

Description

本発明は、家電製品やOA製品などの設計を支援する方法及びシステムに関する。。
製品の設計において、その構成部品の組立て不良ポテンシャルを定量評価する方法として、従来、製品の組付動作を分析し、その構成要素から各部品毎の組立て不良ポテンシャルを算出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、問題を解決する解決策を送出する方法としては、TRIZなどが提案されており、問題の特徴を入力することにより、解決策事例を出力するTRIZソフトも開発されている。
さらに、解決策からリスクを抽出する方法として、Reviewed Dendrogramなどが提案されている。これは、解決策に対して問題点を質問し、それに対する回答を用意し、その回答に対する質問を行なうというように、質問と回答との連鎖によってリスクを具体化していく技法である。
さらに、最適な解決策を決定する方法として、リスクと制約条件とから最適解決策を決定する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
特開平10−334151号公報 C.H.ケプナー 「新・管理者の判断力」産業能率大学出版部
しかしながら、以上のような組立不良ポテンシャルの高い部品を抽出する技法や問題の解決策を抽出する技法,解決策からリスクを抽出する技法,解決策とリスクから最適な解決策を決定する技法などは、夫々が独立した技法であり、それらの結果をデータベース化し、連携して問題解決に利用する、というようなことはできない。
本発明の目的は、かかる問題を解消し、製品の組立不良を低減する最適解決策を決定することができるようにした設計支援方法及びシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数を、データベースとして、予め保存する保存ステップと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、データベースから読み出した組付・属性係数を基に、新たな設計事例での部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、新たな設計事例での該部品,該組付動作及び該属性毎に算出された該不良影響度指数を画面表示して提示し、不良影響度指数を基に部品,組付動作及び属性のいずれかを抽出可能とする抽出提示ステップとを有するものである。
また、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性及び組付動作・属性の解決策について収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性及び解決策からなるデータとを、データベースとして、予め保存する保存ステップと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、新たな設計事例での部品,部品の組付動作,組付動作に伴う属性を入力する入力ステップと、データベースから読み出した組付・属性係数を基に、新たな設計事例の入力された部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、新たな設計事例の入力された部品,組付動作及び属性のうちで、算出された不良影響度指数が高いものを選択する選択ステップと、選択された部品,組付動作もしくは属性に関連する解決策をデータベースから抽出する抽出ステップと、抽出された解決策と解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する構築ステップと、少なくとも構築した具体的解決策を画面表示して提示する提示ステップとを有するものである。
また、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性,組付動作・属性の解決策及び解決策のリスクについて収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性,解決策及びリスクからなるデータとを、データベースとして、予め保存する保存ステップと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、新たな設計事例での部品,部品の組付動作,組付動作に伴う属性を入力する入力ステップと、データベースから読み出した組付・属性係数を基に、新たな設計事例の入力された部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、新たな設計事例の入力された部品,組付動作及び属性のうちで、算出された不良影響度指数が高いものを選択する選択ステップと、選択された部品,組付動作もしくは属性に関連する解決策及び解決策に関連するリスクをデータベースから抽出する抽出ステップと、抽出された解決策と解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する解決策構築ステップと、抽出されたリスクとリスクに関連する部品,組付動作,属性とから、具体的なリスクを構築するリスク構築ステップと、少なくとも構築した具体的解決策及び具体的リスクを画面表示して提示する提示ステップとを有するものである。
さらに、本発明による設計支援方法は、具体的解決策毎に、具体的リスクの評価値を入力するステップと、評価値を用いてリスク指数を算出するステップとを有し、提示ステップで、具体的解決策及び具体的リスクとともに、リスク指数を画面表示して提示するものである。
さらに、本発明による設計支援方法は、具体的解決策毎に、具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値を入力するステップと、制約条件の評価値を用いて制約条件指数を算出するステップとを有し、提示ステップで、具体的解決策及び具体的リスクとともに、制約条件指数を画面表示して提示するものである。
さらに、本発明による設計支援方法は、具体的解決策毎に、具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値と具体的解決策に対する具体的リスクの評価値とを入力するステップと、制約条件の評価値と具体的リスクの評価値とを用いて総合指数または最終評価値を算出するステップとを有し、提示ステップで、具体的解決策及び具体的リスクとともに、総合指数または最終評価値を画面表示して提示するものである。
上記目的を達成するために、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数が保持されたデータベースと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、データベースから読み出した組付・属性係数を基に、新たな設計事例での部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、新たな設計事例での部品,組付動作及び属性毎に算出された不良影響度指数を画面表示して提示する提示手段とを備えたものである。
また、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性及び組付動作・属性の解決策を収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性及び解決策からなるデータとが保存されたデータベースと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、新たな設計事例での部品,部品の組付動作,組付動作に伴う属性を入力する入力手段と、データベースから読み出した組付・属性係数を基に、新たな設計事例の入力された部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、新たな設計事例の入力された部品,組付動作及び属性のうちで、算出された不良影響度指数が高いものを選択する選択手段と、選択された部品,組付動作もしくは該属性に関連する解決策をデータベースから抽出する抽出手段と、抽出された解決策と解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する構築手段と、少なくとも構築した具体的解決策を画面表示して提示する提示手段とを備えたものである。
また、本発明は、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性,組付動作・属性の解決策及び解決策のリスクを収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性,解決策及びリスクからなるデータとが保存されたデータベースと、新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、新たな設計事例での部品,部品の組付動作,組付動作に伴う属性を入力する入力手段と、データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、新たな設計事例の入力された部品,各部品の組付動作及び組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、新たな設計事例の入力された部品,組付動作及び属性のうちで、算出された不良影響度指数が高いものを選択する選択手段と、選択された部品,組付動作もしくは属性に関連する解決策及び解決策に関連するリスクをデータベースから抽出する抽出手段と、抽出された解決策と解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する解決策構築手段と、抽出されたリスクとリスクに関連する部品,組付動作,属性とから、具体的なリスクを構築するリスク構築手段と、少なくとも構築した具体的解決策及び具体的リスクを画面表示して提示する提示手段とを備えたものである。
さらに、本発明による設計支援システムは、具体的解決策毎に、具体的リスクの評価値を入力する手段と、該評価値を用いてリスク指数を算出する手段とを有し、提示手段で、具体的解決策及び具体的リスクとともに、リスク指数を画面表示して提示するものである。
さらに、本発明による設計支援システムは、具体的解決策毎に、具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値を入力する手段と、制約条件の評価値を用いて制約条件指数を算出する手段とを有し、提示手段で、具体的解決策及び具体的リスクとともに、制約条件指数を画面表示して提示するものである。
さらに、本発明による設計支援システムは、具体的解決策毎に、具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値と具体的解決策に対する具体的リスクの評価値とを入力する手段と、制約条件の評価値と具体的リスクの評価値とを用いて総合指数または最終評価値を算出する手段とを有し、提示手段で、具体的解決策及び具体的リスクとともに、総合指数または最終評価値を画面表示して提示するものである。
本発明によると、改善対象となる製品の組付動作分析データを入力することにより、この製品の設計に際しての不良または不具合の現象を解決するための解決策やその解決策を実施する際に予測されるリスクを取得することができる。
また、本発明によると、さらに、制約条件の入力,評価により、最適解決策を容易に決定することができる。
製品の設計において、製品組立時に発生が予想される不良または不具合を改善する最適な解決策を決定するには、設計支援システムを用いて次のようなステップA〜Dを実施することが必要である。
(A)組付要素の抽出:組立不良ポテンシャル(組立不良の生じ易さの程度)が高く、改善を要する組付要素(構成部品,組付動作,属性)を抽出する。
(B)解決策の立案:抽出された組付要素を改善する解決策を立案する。
(C)リスクの抽出:立案された解決策を実施した場合のリスクを抽出する。
(D)最適な解決策の決定:立案された解決策に対するリスクの大きさ及び制約条件充足度を考慮して、最適な解決策を決定する。
本発明は、かかるステップを実施することにより、製品組立時に発生が予想される不良または不具合を改善する最適な解決策を決定するものであるが、以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
図1は本発明による設計支援システムの第1の実施形態を示す構成図であって、1は設計支援システム、10は入力手段、11はキーボード、12はマウス、20は出力手段、21はディスプレー、22は印刷手段、30は演算手段、31はCPU(中央処理ユニット)、32はROM(リード・オンリー・メモリ)、33はRAM(ランダム・アクセス・メモリ)、34は入出力部、40はデータベース部、41は組付動作・属性係数データベース、42は組付要素/解決策データベース、43は具体的解決策構築データベース、44は解決策/リスクデータベース、45は具体的リスク構築データベースである。
同図において、この実施形態の設計支援システムは、入力手段10と、出力手段20と、演算手段30と、データベース部40とから構成されている。入力手段10はキーボード11やマウス12などから構成されており、出力手段20はディスプレー21や印刷手段22などによって構成されている。また、演算手段30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、この演算手段30と入力手段10や出力手段20,データベース部40との間でデータのやり取りをするための入出力部34とから構成されている。そして、演算手段30てディスプレー21とにより、データを表示するための抽出提示手段が構成される。さらに、データベース部40は、組付動作・属性係数データベース41と、組付要素/解決策データベース42と、具体的解決策構築データベース43と、解決策/リスクデータベース44と、具体的リスク構築データベース45とで構成されている。
組付動作・属性係数データベース41には、部品の組み付けやその属性毎に組立不良ポテンシャル(組立不良の発生し易さの程度を表わし、発生し易いほど高い)を示す係数、即ち、組付動作係数及び属性係数(これらをまとめて、組付動作・属性係数という)が保存されている。この組付動作・属性係数は、過去の不良または不具合の現象が発生した多数の製品設計の事例を収集し、これら事例の組付動作毎及び属性毎に不良,不具合を集計し、その発生率をもとに所定の演算処理によって求めたものである。ここで、組付動作とは、1つの部品に他の1つの部品を組み付ける際の、例えば、移動,回転といったような個々の動作をいい、属性とは、その組付動作に伴なう属性をいい、例えば、その組付動作を行なう際に注意しなければならない事項などである。
組付要素/解決策データベース42には、組付要素(構成部品,組付動作,属性)毎に一般化された解決策が互いに関連づけられて、組付要素/解決策データとして保存されている。かかる一般化された解決策とは、構成部品についてみると、構成部品の種類毎にその構成部品に生ずる不良,不具合に対する解決策を分類し、夫々を共通な表現で表わしたものであり、組付動作についてみると、組付動作毎にその組付動作を行なうときに生ずる不良,不具合に対する解決策を分類し、夫々を共通な表現で表わしたものであり、属性についてみると、この属性によって生ずる不良,不具合に対する解決策を分類し、夫々を共通な表現で表わしたものである。かかる組付要素に対する一般化された解決策は、1以上存在する。かかる一般化された解決策は、製品設計事例毎に実際に決められた解決策事例の実データを入力手段10を用いて設計支援システム1に入力し、これら入力された実データを出力手段20のディスプレイ21で画面表示し、オペレータによる入力手段10の操作をもとに演算手段30により、表示された解決策の事例を、例えば、KJ法のように3次,2次,1次へとグループ化して一般化したものである。
解決策/リスクデータベース44は、組付要素/解決策データベース42に保存された一般化した解決策と一般化したリスクとを関連性を持たせて保存したものである。この一般化したリスクも、一般化した解決策と同様、組付要素/解決策データベース42に保存されている一般化した解決策の作成に用いた解決策の実データをもとに、設計者などが抽出したリスクの実データを入力手段10を用いて設計支援システム1に入力し、入力したこれら実データを出力手段20のディスプレー21に画面表示し、表示したこれら実データを、例えば、KJ法のように3次,2次,1次へとグループ化して一般化したものである。
なお、上記の一般化した解決策やリスクは、一般化されているが故に、組付要素/解決策データベース42や解決策/リスクデータベース44に保存されている組付要素/解決策データや解決策/リスクデータをそのまま用いても、その具体的なイメージが浮かばず、解決策やリスクの良否の判断が困難な場合がある。具体的解決策構築データベース43や具体的リスク構築データベース45はこれを解決するために設けられたものであって、具体的解決策構築データベース43には、一般化した解決策毎に何を解決するためのものであるかを明確にして、解決策を具体的に特定するためのアルゴリズムが保存されており、具体的リスク構築データベース45には、一般化したリスク毎にどのようなリスクであるかを明確にして、リスクを具体的に特定するためのアルゴリズムが保存されている。
次に、図2に示す設計事例を例として、これらデータベース41〜45の作成方法について説明する。
図2は改善検討を実施した、または、実施する製品の設計事例の一部の組付作業を示すものであって、ある電動機器の筐体51に切替レバー52を組み付けるものである。この場合、筐体51は「下移動」によって図示しない作業台に取り付けられているものであり、この場合の組付要素の「構成部品」は筐体51と切替レバー52であり、切替レバー52の組付要素の「組付動作」,「属性」は次の通りである。
(1)切替レバー52を下方に移動する。この際、筐体51の表面51aは意匠面であるため、この意匠面に傷を付けないよう配慮する必要がある。この場合の組付動作は「下移動」であり、その属性は「意匠面あり」である。
(2)次に、切替レバー52の爪部53を内側に整形する。ここで、「整形する」とは、押し曲げることであり、切替レバー52の爪部53を筐体51に押し込むために、この爪部53を、黒塗りで示すように、矢印で示す方向に押し曲げるものである。なお、爪部53は3本あり(1本は図示せず)、これら3本のうち2本を整形する。この場合の組付動作は「整形」であり、属性はない。
(3)切替レバー52を回転させ、爪アーム部53を筐体51の内部に入れる。この際、筐体51の表面51aは意匠面であるため、それに傷をつけないように配慮する必要がある。また、爪アーム部53と筐体51の内部の結合部54が見難いため、この回転には注意を要する。この場合の組付動作は「回転」であり、その属性は「意匠面有り」と「結合部見難い」である。
(4)切替レバー52を筐体51内に圧入する。この際、3本ある爪アーム部53が筐体51内に同時に嵌合する。この場合の組付動作は「圧入」であり、その属性は「同時嵌合3」である。
図3は図2に示す設計事例を例とした図1における各データベース41〜45の作成方法の一具体例を示すフローチャートである。
1.組付動作・属性係数データベース41の作成〔ステップS301〕:
まず、入力部10と出力部20のディスプレー21とを用いて、図2に示す組付作業を分析し、図4に示す組付動作分析データ400を作成する。この組付動作分析データ400は、部品の名称欄401とその個数欄402,組付動作の名称欄403とその繰返し数欄404,属性の名称欄405とその繰返し数欄406とから構成される。
そこで、
(1)部品:図2に示す組付作業は、筐体51への切替レバー52の組付作業であるから、使用する部品は「筐体」と「切替レバー」であり、夫々の個数「1」である。そこで、部品の名称としては、No.1の部品名称欄401に「筐体」、No.2の部品名称欄401に「切替レバー」を夫々記載(入力手段10で入力。以下、同様)し、夫々の部品の個数欄402に「1」を記載する。
(2)組付動作:図2に示す組付作業では、筐体51は、上記のように、作業台への下移動が1回あるから、No.1の組付動作の名称欄403に「下移動」を、繰返し数欄404に「1」を夫々記載する。
切替レバー52については、図2に示すように、組付動作に下移動,整形,回転,圧入があるから、No.2から順の組付動作の名称欄403に「下移動」,「整形」,「回転」,「圧入」を記載する。但し、組付動作「回転」については、「意匠面有り」と「結合部見難い」との2つの属性があるので、夫々毎に組付動作の欄を用い、従って、2つの組付動作の欄を設ける。また、組付動作の繰返し回数は、上記のように、整形が2回繰り返されることになる。従って、組付動作の繰返し数欄404では、組付動作「整形」については「2」が記載され、それ以外の組付動作には「1」が記載される。
(3)属性:図2に示す組付作業では、切替レバー52の組付動作「下移動」に「意匠面有り」が、組付動作「回転」に「意匠面有り」と「結合部見難い」が、組付動作「圧入」に「同時嵌合3」が夫々ある。そこで、属性の該当する名称欄405にかかる属性の名称を記載し、属性の繰返し数欄406に夫々の属性の繰返し数を記載する。この場合、属性の名称欄405に名称を記載した属性に対する繰返し数は全て「1」である。
なお、組付動作の名称欄403や属性の名称欄405に記載される名称は、予め用意されている用語であり、図2に示したような組付作業での設計事例から組付動作やその属性を決める場合、それらの名称としてかかる予め用意された用語を用い、これら名称欄403,405に記載する。
かかる組付動作分析データ400は、過去の不良または不具合の現象が発生した製品設計事例について作成し、各組付動作,属性毎に不良の発生の有無を指示して設計支援システム1に入力する。設計支援システム1では、演算手段30により、組付作業で最初に実行する属性なしとしたときの組付動作(図2に示す組付作業の場合、筐体52の組付動作「下移動」)を基準として、各組付動作の不良発生率を統計的に算出し(例えば、この基準となる組付動作の不良発生率を1としたときの各組付動作の不良発生率を算出し)、この算出結果をもとに各組付動作毎の係数、即ち、組付動作係数を決定する。また、各組付動作に特定の属性が伴う場合の不良発生率を統計的に算出し、この算出結果をもとにこれら属性毎の係数、即ち、属性係数を決定する。このように決定された組付動作係数や属性係数が組付動作・属性係数データベース41に保存される。
なお、入力された組付動作分析データ400(図4)は、設計支援システム1の図示しないメモリに保存される。
2.組付要素/解決策データベース42の作成〔ステップS302,S303〕:
入力手段10で入力した各組付動作分析データから、上記のようにして、得られる組付要素に対する解決対策(例えば、不良対策)を創出する(ステップS302)。そして、これら解決策を、例えば、KJ法などのように3次,2次,1次へとグルーピングして一般化する(ステップS303)。一般化した解決策は、該当する組付要素と関連付けて、組付要素/解決策データベース42に保存する。
図5(a)は、組付要素としての組付動作の一般化した解決策を作成する一例として、組付動作「回転」のグループ化された実データとこれより得られる一般化した解決策の事例を示すものであり、同図(b)は、組付要素としての属性の一般化した解決策を作成する一例として、属性「結合部見難い」のグループ化された実データとこれより得られる一般化した解決策の事例を示すものである。
図5(a)に示すように、組付動作「回転」の一般化した解決策を作成するためには、換気扇モータやVTRガイドピン,電動機器切替レバーなどの部品の回転に関する実データでの問題点とこの問題を解決するために創出された解決策との組み合わせが「回転」という組付動作の基にグルーピングされ、この組付動作「回転」のグループの解決策を、他の対象技術分野でも利用できるようにするために、技術分野を特定しないように、即ち、部品の種類などにとらわれず、一般化した解決策を作成するものである。図示する例では、実データから「回転」動作で組立不良ポテンシャルが高い部品の組立不良を引き起こす問題点をまとめて、これら問題点毎に創出した解決策と、かかる解決策から得られる組付動作「回転」に対する1つの一般化した解決策を示している。一般化した解決策を作成する場合には、実データによって各問題点毎に創出した解決策から、対象技術分野である「換気扇モータ位置決めブラケット」や「VTRガイドピン」,「電動機器切替レバー」などを特定しないで、これらを除いた「ブラケットの先端を広くし、直進運動で組付ける」,「嵌合部先端を狭くし、直進運動で組付ける」,「嵌合爪先端を長くし、直進運動で組付ける」という種々の技術に共通するようにグルーピングし、このようにグルーピングした解決策から組付動作「回転」に対する一般化した解決策「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進運動で組付ける」を作成するものである。
なお、組付動作「回転」について、解決策について他にもグルーピングが可能である場合には、そのグループについて他の一般化した解決策が得られることになり、従って、この場合には、組付動作「回転」に複数の一般化した解決が存在することになる。このことは、他の組付動作についても、同様である。
図5(b)に示すように、属性「回転」の一般化した解決策を作成するためには、換気扇モータやVTRローディングアーム,電動機器切替レバーなどの部品の結合部見難いに関する実データでの問題点とこの問題を解決するために創出された解決策との組み合わせが「結合部見難い」という属性の基にグルーピングされ、この属性「結合部見難い」のグループの解決策を、他の対象技術分野でも利用できるようにするために、技術分野を特定しないように、即ち、部品の種類などにとらわれず、一般化した解決策を作成するものである。図示する例では、実データから「結合部見難い」ために組立不良ポテンシャルが高い部品の組立不良を引き起こす問題点をまとめて、これら問題点毎に創出した解決策と、かかる解決策から得られる属性「結合部見難い」に対する1つの一般化した解決策を示している。一般化した解決策を作成する場合には、実データによって各問題点毎に創出した解決策から、対象技術分野である「換気扇モータ位置決めブラケット固定ねじ」や「VTRローディングアーム」,「電動機器切替レバー嵌合爪の筐体」などを特定しないで、これらを除いた「結合部を可視領域に再配置する」という種々の技術に共通するようにグルーピングし、このようにグルーピングした解決策から属性「結合部見難い」に対する一般化した解決策「結合部を可視領域に再配置する」を作成するものである。
なお、属性「結合部見難い」についても、その解決策について他にもグルーピングが可能である場合には、そのグループについて他の一般化した解決策が得られることになり、従って、この場合には、属性「結合部見難い」に複数の一般化した解決が存在することになる。このことは、他の属性についても、同様である。
このようにして得られた一般化した解決策は、図6に示すように、該当する組付要素と関連付け、組付要素/解決策リスト600として組付要素/解決策データベース42に保存される。図6に示す例では、組付要素が「部品」と「動作」と「属性」とに分類され、「部品」に分類される組付要素は「組付部品」であり、「動作」に分類される組付要素は「整形」と「回転」であり、「属性」に分類される組付要素は「意匠面有り」と「結合部見難い」であるとしている。勿論、そのほかの組付要素(図2を例にとると、「下移動」や「圧入」,「同時嵌合3」)もあるが、ここでは、省略している。なお、図6に示す例では、組付要素「組付部品」,「回転」,「意匠面有り」及び「結合部見難い」には、2つずつの一般化した解決策が存在し、組付要素「整形」には、一般化した解決策が1つしか存在しないものとしている。
以上のように、演算手段30などにより、過去の多数の設計事例を基に、予め定義した組付要素毎に抽出した「解決策」を収集し、これを組付要素と関連付けて列挙し、図6に示す組付要素/解決策リスト600の形式で組付要素/解決策データベース42に保存しておくものである。
3.具体的解決策構築データベース43の作成:
組付要素/解決策データベース42に保存されている解決策は、上記のステップ302,S303のアルゴリズムにより、一般化されたものであるので、かかる一般化した解決策からは具体的なイメージが浮かびにくく、その良否の判定することは困難な場合が多い。この一般化した解決策は、後述のように、解決策/リスクデータベース44でリスクと対応させ、この解決策から該当するリスクを全て機械的に取得できるようにするためのものであり、技術分野全般に亘って利用できるように一般化しているため、具体的なイメージが浮かびにくく、後述するように、複数の解決策から有効な解決策を選択する場合には、その選択が困難になる場合もある。
そこで、かかる有効な解決策の選択を容易にするために、組付要素/解決策データベース42から取得した一般化した解決策を具体化し、特定の技術分野について判り易くするためのデータを保存した具体的解決策構築データベース43を設けたものである。
具体的解決策構築データベース43に保存されているデータは、一般化した解決策に関連する組付要素と、かかる組付要素とともに一般化した解決策から具体的解決策を作成するのに必要な語句と、これらから具体的解決策を作成するための手順などからなるアルゴリズムである。例えば、一般化した解決策が作成されて組付要素/解決策データベース42に保存されるとき、この作成された一般化した解決策に該当する組付動作分析データ400(図4)から該当する組付要素を抽出し、これとそれ以外の語句とを、これらと一般化した解決策とで具体的解決策を作成するための手順とともに、アルゴリズムとして具体的解決策構築データベース43に保存されるものである。
例えば、図4に示すような組付動作分析データ400の組付要素(属性)「結合部見難い」に対し、図6に示す組付要素/解決策リスト600に示すような一般化した解決策「結合部を可視領域に再配置する」が得られた場合、この一般化した解決策「結合部を可視領域に再配置する」については、これに関連する組付要素として、部品「切替レバー」,組付動作「回転」,属性「結合部見難い」が組付動作分析データ400から抽出され、これに他の語句と手順とが付加されたアルゴリズムが具体的解決策構築データベース43に保存される。
そこで、例えば、図4における組付要素(属性)「結合部見難い」に対する解決策として、組付要素/解決策データベース42に保存されている図6に示すような組付要素/解決策データ600から、一般化した解決策「結合部を可視領域に再配置する」を抽出することができるが、これは表現が一般的過ぎて解決策としては不充分である。具体的解決策構築データベース43はこれを具体的な表現にして判り易くするものであって、一般化した解決策「結合部を可視領域に再配置する」に対し、関連する語句である部品「切替レバー」,組付動作「回転」,属性「結合部見難い」と関連語句を具体的解決策構築データベース43から読み取り、
「「切替レバー」の「回転」動作時の「結合部見難い」を改善するために、「結合部を可視領域に再配置する」」
とする具体的解決策を可能とするものであり、「結合部を可視領域に再配置する」という一般化した解決策を具体的に特定した具体的解決策が得られることになる。
4.解決策リスクデータベース44の作成(ステップS304,S305):
ステップS302で解決策を創出する際の実データを基に、創出した解決策の、例えば、これの実現可能性を問い合わせるようなリスクを抽出する(ステップS304)。そして、上記の解決策を一般化するのと同様の手法により、得られたリスクを、例えば、KJ法などの手法でもって3次,2次,1次へとグルーピングして一般化する(ステップS305)。そして、各一般化したリスクを関連する一般化した解決策と対応付けて解決策/リスクデータベース44に保存する。
即ち、組付要素/解決策データベース42では、図7に示すような組付要素/解決策リスト600が保存されることになるが、かかる組付要素/解決策リスト600での一般化した解決策夫々に対して発生が予測される一般化したリスクが関連付けられ、図7に示す解決策/リスクデータ700として保存されるものである。これにより、一般化した解決策に対する一般化したリスクを取得することができる。
なお、このようなリスクは、演算手段30などにより、過去の多数の設計事例を基に、様々な解決策について抽出、収集したものである。
5.具体的リスク構築データベース45の作成:
後述するように、リスクは、それに関連する解決策とともに、ディスプレイ21に表示されて評価される。しかし、解決策/リスクデータベース44に保存されているリスクは、一般化されているため、これを見ても、具体的なイメージが浮かばない場合が多く、その評価は困難である。解決策/リスクデータベース44は、一般化した解決策から機械的に対応するリスクを取得することができるようにするために、一般化したリスクを保存するようにしたものである。
具体的リスク構築データベース45は、これを補うために設けられたものであって、具体的解決策構築データベース43のように、一般化したリスクに関連する組付要素やその他の語句などの具体的リスクを作成するに必要なアルゴリズムが保存されている。
かかるアルゴリズムは、例えば、作成された一般化したリスクは解決策/リスクデータベース44に保存されるが、この作成された一般化したリスクに対応する解決策から対応する組付動作分析データ400(図4)へと辿り、この組付動作分析データ400から回答する組付要素(部品や組付動作,属性)を抽出し、これを、他の語句や具体的リスクの作成手順とともに、一般化したリスクと関連付けてアルゴリズムを形成し、この具体的リスク構築データベース45に保存されるものである。
例えば、図4に示すような組付動作分析データ400の組付要素(属性)「結合部見難い」の解決策「結合部を可視領域に再配置する」に対し、図7に示す解決策/リスクリスト700に示すような一般化したリスク「結合部を可視領域に再配置可能か」が得られた場合、この一般化したリスク「結合部を可視領域に再配置可能か」については、これに関連する組付要素は部品「切替レバー」,組付動作「回転」,属性「結合部見難い」ということになる。さらに、このリスク「結合部を可視領域に再配置可能か」を評価するための具体的な表現に必要な関連語句も付加されることになる。
そこで、例えば、図4における組付要素(属性)「結合部見難い」に対する解決策「結合部を可視領域に再配置する」を実施した場合に想定されるリスクとして、図7に示す解決策/リスクリストのようにデータが保存されている解決策/リスクデータベース44から、リスク「結合部を可視領域に再配置可能か」を抽出することができるが、これは表現が一般的過ぎて評価するのには不充分である。具体的リスク構築データベース45はこれを具体的な表現にして判り易くするものであって、一般化したリスク「結合部を可視領域に再配置可能か」に対し、関連する語句である部品「切替レバー」,組付動作「回転」,属性「結合部見難い」とその他の関連語句を具体的リスク構築データベース45から読み取り、
「「切替レバー」の「回転」動作時の「結合部見難い」を改善する解決策「結合部を可視領域に再配置する」を実施したとき、「結合部を可視領域に再配置可能か」」
と、「結合部を可視領域に再配置可能か」という一般化したリスクを具体的に特定した具体的リスクにすることを可能とする。
また、他の例として、解決策/リスクデータベース44により、解決策「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組付ける」から一般化したリスク「嵌合部先端成形可能か」を抽出することができる。かかる一般化したリスクに対しては、該当する組付動作分析データ400(図4)から、関連する組付要素として、部品:「切替レバー」、組付動作:「回転」が抽出され、他の関連する語句などとともに、一般化した解決策「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組付ける」に関連付けて保存される。この場合に構築される具体的リスクは、
「「切替レバー」の「回転」動作を改善する「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組付ける」を実施するとき、「嵌合部先端成形可能か」」
となる。これにより、「嵌合部先端成形可能か」という一般化したリスクを具体的に特定することができる。
このようにして、データベース41〜45が作成されることになり、これらが解決策抽出アルゴリズムとして、製品設計の際に発生する不良,不具合を解決するための解決策抽出アルゴリズム46となる。
以上のように、各データベース41〜45が作成されるのであるが、これらデータベース41〜45の作成に際しては、必ずしも設計支援システム1で設計事例の実データを収集する必要がなく、他のシステムで収集した実データをネットワークを介してこの設計支援システム1で取得して保存するようにしてもよい。
以上説明したように、データベース42,44には、過去の製品設計の実績が収集されることによって構築されて保存されることになる。即ち、データベース42,44には、「組付要素からリスクを抽出した結果」、「解決策からリスクを抽出した結果」を、夫々一対のデータとして、データベース化しておくことが可能となる。
次に、以上の設計支援システム1の図3での解決策抽出アルゴリズム46(図1)に従って有効な解決策及びリスクを抽出し、改善設計を行なう本発明による設計支援方法の第1の実施形態について説明する。
図8はかかる本発明による設計支援方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。なお、この場合の対象となるのは、製品設計での図2に示す組付作業とする。
1.組付動作分析データの入力(ステップS801)とその表示(ステップS802):
まず、入力手段10により、設計支援システム1に組付動作分析データを入力する(ステップS801)。
この場合には、組付動作・属性係数データベース41の作成の上記と同様、図2に示す組付作業を、この作業の対象となる部品(筐体51,切替レバー)と、各部品の組付動作(下移動や整形,回転,圧入)と、かかる組付動作に伴う属性(意匠面有りや結合部見難い,同時嵌合3)とに分析し、これらを入力手段10とディスブレー21を用いて入力することにより、図4に示すような組付動作分析データ400を作成する(ステップS801)。ディスプレー21には、作成された組付動作分析データ400が表示される(ステップS802)。
2.組立不良影響度指数の算出(ステップS803):
設計支援システム1では、演算部30により、入力された組付動作分析データ400の各組付要素毎に、該当する組付動作係数,属性係数を組付動作・属性係数データベース41から抽出し、かかる組付動作・属性係数を用いて適宜の演算を行なうことにより、各組付要素、即ち、上記の部品,組付動作,属性毎に組立不良影響度指数を算出する(ステップS803)。組立不良ポテンシャルが高い組付要素に対しては、組付動作・属性係数が高く、また、組付動作・属性係数が高い組付要素に対しては、組立不良影響度指数も高くなるが、さらに、組付動作の組立不良影響度指数は、その属性の組付不良ポテンシャルの影響も受けるし、また、逆に、属性の組立不良影響度指数は、その組付動作の組付不良ポテンシャルの影響も受ける。
図9はその一具体例を示すものであって、その具体例では、図4に示す組付動作分析データ400をもとに、筐体,切替レバー毎の組立不良影響度指数、筐体の組付動作「下移動」の組立不良影響度指数、切替レバーの組付動作「下移動」,「整形」,「回転」,「圧入」夫々毎の組立不良影響度指数、切替レバーについての組付動作「下移動」の属性「意匠面有り」,同じく組付動作「回転」の属性「意匠面有り」と「結合部見難い」,同じく組付動作「圧入」の属性「同時嵌合3」夫々毎の組立不良影響度指数が算出される。
図9に示す具体例では、切替レバーの組付動作「整形」,「回転」,「圧入」で組立不良ポテンシャルが高いため、これらの組立不良影響度指数も高くなっており、特に、組付動作「回転」の組立不良影響度指数は、回転動作自体の組立不良ポテンシャルの高さに加え、「意匠面有り」,「結合部見難い」という組立不良ポテンシャルが高い属性もあるため、他の組付動作に比べて、57と非常に高くなっている。また、組付動作「回転」の属性「意匠面有り」と「結合部見難い」とで組立不良影響度指数も高く、特に、組付動作「回転」の属性「結合部見難い」の組立不良影響度指数は、「結合部見難い」ということ自体の組立不良ポテンシャルの高さに加え、これが回転動作時に伴う属性であること、回転動作に「意匠面有り」という属性を伴う(結合部が見難い状態で回転させると、筐体の意匠面にも影響すること)ことから、他の属性に比べて、46と非常に高くなっている。なお、組付動作「回転」の属性「意匠面有り」は、属性「結合部見難い」を伴わない(即ち、「意匠面あり」が「結合部見難い」に影響するものではない)よりも組立不良ポテンシャルが低いため、属性「結合部見難い」よりも組立不良影響度指数は低い。
さらに、切替レバーに「回転」や「整形」,「圧入」で組立不良ポテンシャルが高く、組立不良影響度指数が高くなっており、また、また、組付動作「回転」の属性「意匠面有り」や「結合部見難い」で組立不良ポテンシャルが高くて組立不良影響度指数が高くなっているため、筐体の組立不良影響度指数が1であるのに対し、切替レバーの組立不良影響度指数は99と非常に高くなっている。
なお、ここでの各組付要素の組立不良影響度指数は、組付動作・属性係数データベース41での組付動作・属性係数に対する組付動作とその属性の不良発生率の全体を100としたときのものを表わするものであるが、かかる組立不良影響度指数の代わりに、不良発生率そのものを用いるようにしてもよい。
3.要改善組付要素の抽出(ステップS804):
上記ステップS103で算出した各組付要素の組立不良影響度指数から、改善が必要な組付要素を抽出する。このためには、一例として、閾値を設定し、この閾値以上の組立不良影響度指数の組付要素を改善が必要な組付要素とする。
図9に示す例では、閾値を、例えば、「40」と設定し、これ以上の組立不良影響度指数の次の3つの組付要素を、要改善組付要素として、抽出したものとする。
(1)「切替レバー」
(2)切替レバーの組付動作「回転」
(3)切替レバーの回転動作に伴う属性「結合部見難い」。
4.一般化解決策抽出(ステップS805):
ステップS804で抽出した要改善組付要素について、かかる組付要素を改善する解決策として、組付要素/解決策データベース42に保存されている図6に示す組付要素/解決策データ600から該当する一般化した解決策を抽出する。このように抽出した一般化した解決策の事例を示すと、図6により、
(1)要改善組付要素(部品)=「切替レバー」
→解決策:(i)被組付部品を分割し、組立順序を変える
(ii)他部品と一体化する
(2)要改善組付要素(組付動作)=「回転」
→解決策:(i)嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける
(ii)ねじ回転動作で組み付ける
(3)要改善組付要素(属性)=「結合部見難い」
→解決策:(i)結合部を可視領域に再配置する
(ii)結合部の障害部品要素を再配置する
となる。
5.具体的解決策の構築(ステップS806):
上記の一般化した解決策に関連する組付要素を具体的解決策構築データベース43から抽出し、これを用いるとともに、語句を補って一般化した解説策から具体的解決策を構築する。上記の各一般化した解決策から構築される具体的解決策は次の通りである。
(1)(i)一般化解決策:「被組付部品を分割し、組立順序を変える」
→抽出した関連語句:「切替レバー」
→具体的解決策:「「切替レバー」の組立不良を低減するため、「被組付部品を分割し、組立順序を変える」」
(ii)一般化解決策:「他部品を一体化する」
→抽出した関連語句:「切替レバー」
→具体的解決策:「「切替レバー」の組立不良を低減するため、「他部品を一体化する」」
(2)(i)一般化解決策:「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」
→具体的解決策:「「切替レバー」の「回転」動作を改善するため、「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」」
(ii)一般化解決策:「ねじ回転動作で組み付ける」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」
→具体的解決策:「「切替レバー」の「回転」動作を改善するため、「ねじ回転動作で組み付ける」」
(3)(i)一般化解決策:「結合部を可視領域に再配置する」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」,「結合部見難い」
→具体的解決策:「「切替レバー」の「回転」動作時の「結合部見難い」を改善するため、「結合部を可視領域に再配置する」」
(ii)一般化解決策:「結合部の障害部品要素を再配置する」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」,「結合部見難い」
→具体的解決策:「「切替レバー」の「回転」動作時の「結合部見難い」を改善するため、「結合部の障害部品要素を再配置する」」。
6.具体的解決策リストの表示(ステップS807):
以上のように作成した具体的解決策を要改善組付要素と関連付け、図10に示すように、具体的解決策リスト1000としてディスブレイ21に表示する。この具体的解決策リスト1000では、要改善組付要素表示欄1001にステップS804で選択した要改善組付要素の部品名、組付動作名、属性名及びステップS804で算出された組立不良影響度指数が表示され、具体的解決策表示欄1002には、要改善組付要素毎に全ての具体的解決策が表示される。また、これら具体的解決策の表示の欄毎に採否欄1003が設けられている。
7.有効解決策の選択(ステップS808):
かかる具体的解決策リスト1000には、有効な具体的解決策と不適当な有効でない具体的解決策とが功罪している。そこで、オペレータ(設計者など)は、ディスプレイ21で表示されるこの具体的解決策リスト1000を見ながら入力手段10を操作して、要改善組付要素毎に有効な具体的解決策を選択する。選択する具体的解決策には、その採否欄1003をクリックなどで指示する。これにより、選択された具体的解決策の採否欄1003には、◎印が表示される。
図10に示す具体的解決策リスト1000では、
(1)要改善組付要素(部品):「切替レバー」
→有効解決策:「「切替レバー」の組立不良を低減するため、「被組付部品を分割し、組立順序を変える」」
(2)要改善組付要素(組付動作):「回転」
→有効解決策:「「切替レバー」の「回転」動作を改善するため、「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」」
(3)要改善組付要素(属性):「結合部見難い」
→有効解決策:「「切替レバー」の「回転」動作時の「結合部見難い」を改善するため、「結合部を可視領域に再配置する」」
となる。
8.一般化解決策選択(ステップS810):
上記の具体的解決策リスト1000で有効解決策の選択を確認すると(ステップS809)、有効解決策として選択した具体的解決策から、ステップS806で補った組付要素や語句などを除いて元の一般化した解決策を抽出する。
9.一般化リスク抽出(ステップS811):
ステップS810で抽出した一般化した解決策毎に、図7で示す構成の解決策/リスクデータベース44から、この一般化した解決策を実施した場合に想定される一般化したリスクを抽出する。上記の一般化した解決策に対して抽出された一般化したリスクは次の様になる。
(1)一般化解決策:「被組付部品を分割し、組立順序を変える」
→一般化リスク:「被組付部品分割可能か」
(2)一般化解決策:「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」
→「嵌合部先端成形可能か」
(3)一般解決策:「結合部を可視領域に再配置する」
→「結合部を可視領域に再配置可能か」。
10.具体的リスク構築(ステップS812):
上記の一般化リスク毎に、具体的リスク構築データベース45から関連する組付要素及び一般化した解決策(関連語句)を抽出し、これらを用いるとともに、語句を補って、一般化したリスクから具体的リスクを構築する。上記の一般化リスクからは、次のような具体的リスクが構築される。
(1)一般化リスク:「被組付部品分割可能か」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「被組付部品を分割し、組立順序を変える」
→具体的リスク:「切替レバー」の組立不良を改善する「被組付部品を分割し、組立順序を変える」を実施したとき、「被組付部品分割可能か」
(2)一般化リスク:「嵌合部先端成形可能か」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」,「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」
→具体的リスク:「切替レバー」の「回転」動作を改善する「嵌合部先端を広く(狭く)し、直進動作で組み付ける」を実施したとき、「嵌合部先端成形可能か」
(3)一般化リスク:「結合部を可視領域に再配置可能か」
→抽出した関連語句:「切替レバー」,「回転」,「結合部見難い」,「結合部を可視領域に再配置する」
→具体的リスク:「切替レバー」の「回転」動作時、「結合部見難い」を改善する「結合部を可視領域に再配置する」を実施したとき、「結合部を可視領域に再配置可能か」。
11.具体的解決策と具体的リスクの表示(ステップS813):
ステップS806で構築された具体的解決策(図10での採否欄1003で◎印が付された具体的解決策)と上記ステップS812で構築された具体的リスクとが互いに関連付けられ、図11に示すように、具体的解決策/リスクリスト1100としてディスプレイ21に表示される。この具体的解決策/リスクリスト1100では、具体的解決策欄1101に具体的解決策が、具体的リスク欄1103に、具体的解決策と対応付けて、具体的リスクが夫々表示され、さらに、各具体的解決策毎に、ステップS803で算出された図9に示す組立不良影響度指数も表示される。なお、かかる具体的解決策/リスクリスト1100は、出力手段20の印刷手段22により、印刷することもできる。
以上のようにして、この実施形態では、入力手段10から図4に示す組付動作分析データ400を入力し、また、図10に示す具体的解決策リスト1000か組立不良影響度指数ら有効解決策を選択することにより、図11に示すようにして、要改善組付要素に対する具体的な解決策とこの解決策を実施したときのリスクとが自動的に得られることになり、これにより、具体的な設計を効率良く進めることが可能となる。
また、過去に解決したテーマの組付要素に対する「解決策」を抽出し、この「解決策」に対する「リスク」を抽出するとともに、これらのデータを一対のデータベース42,44に保存しておくことにより、新しいテーマに対する解決策及びリスクを多くの視点から得ることができる。
図12は図8におけるステップS813でディスプレイ21に表示される具体的解決策/リスクリストの他の具体例を示す図である。
同図において、この具体的解決策/リスクリスト1200は、横軸に具体的解決策欄1201が設けられて選択された具体的解決策が配置され、縦軸に具体的リスク欄1203が設けられて選択された具体的リスクが配置され、夫々の具体的解決策欄1201と夫々の具体的リスク欄1203とに対応して解決策・リスク関連表示部1204が設けられて、具体的解決策と具体的リスクとが対応する解決策・リスク関連表示部1204に◎印が付されている。ここでは、具体的解決策と具体的リスクとは図11と同様のものを用いており、従って、対応する具体的解決策と具体的リスクとは図11の場合と同様である。また、図11の場合と同様、各具体的解決策には、組立不良影響度指数欄1202も設けられており、夫々には、上記のようにして算出された(図8のステップS803)組立不良影響度指数が表示される。
かかる具体的解決策/リスクリスト1200がディスプレイ21に表示されることになるが(図8のステップS813)、設計者は、この具体的解決策/リスクリスト1200を参照しながら、具体的な設計を効率良く進めることができる。また、かかる具体的解決策/リスクリスト1200は、出力手段20の印刷手段22により、印刷することもできる。
以上のように、この設計支援方法の第1の実施形態の実施形態では、解決策とリスクとの関連が具体的にマトリックス表示されるので、QFDやKT法(登録商標)などへの他の技法への展開も容易である。
図13は図1に示す設計支援システムに用いる設計支援方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。
同図において、この設計支援方法の第2の実施形態は、図8に示す設計支援方法の第1の実施形態において、ステップ807〜S811を省略したものである。この場合には、ステップS813では、ステップS806で構築された全ての具体的解決策に対して具体的リスクが表示されることになるが、設計者は、これらの中から有効な具体的解決策を選択し、それについてリスクを評価すればよい。
図14は本発明による設計支援システムの第2の実施形態を示す構成図、図15は図2に示す設計事例を例とした図14における各データベースの作成方法の一具体例を示すフローチャートであって、47は最適解決策決定データベース、48は最適解決策抽出アルゴリズムであり、図1,図3に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明は省略する。
図14において、この第2の実施形態は、図1に示す第1の実施形態に最適解決策決定データベース46を追加したものである。この最適解決策決定データベース46には、最適な解決策や最良な解決策を決定するための各種指数を算出するための関数が保存されている。
図15に示すように、組付動作・属性係数データベース41,組付要素/解決策データベース42,具体的解決策構築データベース43,解決策/リスクデータベース44及び具体的リスク構築データベース45は、先に図3で説明した手法によって作成され、また、最適解決策決定データベース47は、上記の関数を保存することによって作成される。これらデータベース41〜45,47が最適解決策抽出アルゴリズム48を構成する。
図16は図2に示す設計事例を例とした図15に示す最適解決策抽出アルゴリズムに従って行なう本発明による設計支援方法の第3の実施形態を示すフローチャートである。なお、ステップS801〜S813は図8に示すフローチャートと同様であるので、これらの説明を省略する。
この第3の実施形態では、図8に示すステップS801〜S813で求めてディスプレイ21に表示した具体的解決策の内から、最適解決策決定データベース46に基づく最適解決策抽出アルゴリズム48により、リスク・制約条件の評価を基に、最適解決策を決定または抽出するものである(ステップS814ないしS821)。なお、解決策を実行する際の制約条件は、解決策が満足しなければならない必須制約条件と解決策が満足することが望ましい希望制約条件とがある。
図16において、図8で説明したように、具体的リスクが構築され(ステップS812)、これとステップS806で構築された具体的解決策とが関連付けられてディスプレイ21(図14)で表示されるが、このときには、図17に示す最適解決策抽出画面1700が表示される。
この最適解決策抽出画面1700は、具体的解決策/リスクリスト1701と評価リスト1702とから構成される。具体的解決策/リスクリスト1701は、図12に示す具体的解決策/リスクリスト1200に、各選択された解決策毎にリスク評価値入力欄1703とリスク指数欄1704とが追加されたものである。
評価リスト1702には、具体的解決策欄1201の選択された具体的解決策毎に、制約条件入力欄(必須制約条件入力欄1705と希望制約条件入力欄1706),制約条件指数欄1707及び総合評価/総合指数欄1708が設けられている。必須条件入力欄1705には、各具体的解決策毎に、条件入力欄1705aと情報入力欄1705bと評価入力欄1705cとが設けられている。また、希望条件入力欄1706にも、各具体的解決策毎に、条件入力欄1706aと情報入力欄1706bと評価入力欄1706cとが設けられている。
リスク評価値入力欄1703や必須条件入力欄1705,希望条件入力欄1706は、オペレータによる入力手段10の操作によって入力が行なわれ、制約条件指数欄1707及び総合評価/総合指数欄1708には、これら入力欄で入力されるデータを、最適解決策決定データベース47を基に、演算した結果が表示される。
次に、図16におけるデータの入力(ステップS814〜S819)について説明する。なお、ステップS813で表示される最適解決策抽出画面1700の具体的解決策/リスクリスト1701では、リスク評価値入力欄1703とリスク指数欄にデータが入力されておらず、それ以外の欄では、図12に示す具体的解決策/リスクリスト1200と同じデータが表示されている。また、最適解決策抽出画面1700の評価リスト1702では、全ての欄でデータは表示されていない。
1.リスク評価値入力(ステップS814,S815):
入力手段10により、リスク評価値入力欄1703にリスク評価値rijを入力する。ここで、i,jは◎印が付された解決策・リスク関連表示部1204の位置を示すものであって、ここでは、図示する解決策1・具体的リスクNo.1に対応する解決策・リスク関連表示部1204にリスク評価値r11が、図示する解決策2・具体的リスクNo.2に対応する解決策・リスク関連表示部1204にリスク評価値r22が、図示する解決策3・具体的リスクNo.3に対応する解決策・リスク関連表示部1204にリスク評価値r33が夫々入力されることになる(ステップS814)。
リスク評価値rijは、そのリスクが実際に発生した場合の損失金額の期待値に相当する値であり、値が大きいほど、損失金額が大きい。図示する例では、解決策1・具体的リスクNo.1のリスク評価値が「80」と最も大きく、解決策2・具体的リスクNo.2のリスク評価値が「30」とこれに続き、解決策3・具体的リスクNo.3のリスク評価値が最も小さく、「10」となっている。
なお、このリスク評価値rijは、次式(1)
Figure 2006302192
で表わされ、設計者がこの式(1)を計算してリスク評価値rijを入力するようにしてもよいが、リスクの発生確率pijとリスクの重大性sijを夫々入力し、演算部30でリスク評価値rijを計算するようにしてもよい。
以上のリスク評価値rijの入力により、最適解決策決定画面1700での具体的解決策/リスクリスト1701の指定されたリスク評価入力欄1703に入力されたリスク評価値が、図示するように、表示される(ステップS815)。
2.必須制約条件の入力(ステップS816,S817):
この場合には、入力手段10の操作により、必須制約条件欄1705の条件入力欄1705aと情報入力欄1705bと評価値入力欄1705c夫々への入力が行なわれるものである(ステップS816)。以下、夫々について入力データの事例を説明する。
(2−1)条件入力欄1705aへの入力:
ここで入力する必須制約条件の「条件」とは、目標性能,改善費用,完了期限などのような解決策が必然的に満足しなければならない条件のことであり、必須制約条件欄1705での条件入力欄1705aに入力される。ここでは、「改善費用」と「完了期限」の2つを入力したものとする。
(2−2)情報入力欄1705bへの入力
ここで入力する必須制約条件の「情報」とは、条件入力欄1705aに入力した「条件」の評価の根拠となる必須制約条件の充足状況に関する情報であって、
上記の条件「改善費用」に対しては、具体的な金額、条件「完了期限」に対しては、具体的な期限日となる。これら「情報」は、具体的解決策/リスクリスト1701で挙げられている解決策1,2,3毎に入力される。
(2−3)評価値入力欄1705cへの入力:
この評価値mijは、情報欄1705bに入力された「情報」が条件入力欄1705aに入力した「条件」を満たしているかどうかを評価するものであって、達成されている場合には、例えば、「○」で表わし、未達の場合には、「×」で表わす。図示の例では、解決策1が「改善費用」が「条件」を超えており、条件「改善費用」で評価値が「×」としている。これ以外は、全ての解決策で「条件」を達成しており、このため、評価値は「○」としている。
以上のように、必須制約条件の「条件」,「情報」,「評価値」を入力することにより、図17に示すように、条件入力欄1705a,情報入力欄1705b及び評価値入力欄1705cに入力したデータが表示される(ステップS817)。
3.希望制約条件の入力(ステップS818,S819):
この場合には、入力手段10の操作により、希望制約条件欄1706の条件入力欄1706aと情報入力欄1706bと評価値入力欄1706c夫々への入力が行なわれるものである(ステップS818)。以下、夫々について入力データの事例を説明する。
(3−1)条件入力欄1706aへの入力:
ここで入力する希望制約条件の「条件」とは、選択された解決策1,2,3夫々について実現を希望する制約条件であり、希望制約条件欄1706での条件入力欄1706aに入力される。ここでは、「できるだけ従来技術利用」と「類似製品への展開が可能」の2つを入力したものとする。
(3−2)情報入力欄1706bへの入力
ここで入力する希望制約条件の「情報」とは、条件入力欄1706aに入力した「条件」の評価の根拠となる希望制約条件の充足状況に関する情報であって、リスクリスト1701で挙げられている解決策1,2,3毎に入力される。ここでは、上記の条件「できるだけ従来技術利用」に対しては、例えば、「金型新規開発」を、条件「類似製品への展開が可能」に対しては、例えば、解決策1に「展開技術なし」を、解決策2,3に「展開可能」を入力したものとする。
(3−3)評価値入力欄1706cへの入力:
この評価値Wijは、情報欄1706bに入力された「情報」が条件入力欄1706aに入力した「条件」を充足された場合の技術的,経済的利益の期待値に相当する値である。この評価値Wijは、次の式(2)、
Figure 2006302192
で表わされる。図17では、各解決策の「条件」,「情報」について、各評価値入力欄1706cに図示する評価値Wijが入力されたものとする。
このようにして、希望制約条件の「条件」,「情報」,「評価値」を入力することにより、図17に示すように、条件入力欄1706a,情報入力欄1706b及び評価値入力欄1706cに入力したデータが表示される(ステップS819)。
以上のように、必須制約条件欄1705,希望制約条件欄1706でのデータの入力が終了すると、次に、演算手段30により、リスク指数欄1704に表示するリスク指数の算出、制約条件指数欄1707に表示する制約条件指数の算出、総合評価/総合指数欄1708に表示する総合指数の算出が最適解決策決定データベース47の必要な関数を用いて行なわれ、その結果に基づいて総合評価がなされる(ステップS820)。そして、その結果が、ディスプレイ21で表示される(ステップS821)。以下、この点について説明する。
(1)リスク指数Riの算出:
このリスク指数Riは、解決策毎に、その解決策を実施した場合に発生が予想される側室金額の期待値に相当する値を指数化したものであって、リスク評価値入力欄1703での上記のリスク評価値rijにより、次の式(3)、即ち、
Figure 2006302192
で表わされる。
このようにして、解決策1,2,3毎にリスク指数Riが算出され、その算出結果は夫々図17における評価リスト1701での解決策1,2,3毎のリスク指数欄1704に表示される。図17に図示する例の場合、解決策1のリスク評価値入力欄1703では、リスク評価値r1jの合計Σr1jが80、解決策2のリスク評価値入力欄1703では、リスク評価値r2jの合計Σr2jが30、解決策3のリスク評価値入力欄1703では、リスク評価値r3jの合計Σr3jが10であるから、解決策1のリスク評価値入力欄1703のリスク評価値r1jの合計Σr1jが最大max(Σrij)であり、従って、図17のリスク指数欄1704で図示するように、
解決策1のリスク指数R1=80×100/80=100
解決策2のリスク指数R2=30×100/80=38
解決策3のリスク指数R3=10×100/80=13
となる。
(2)制約条件指数MWiの算出:
まず、解決策1,2,3毎に、全ての必須条件が達成されている、未達であるかを調査する。図17に示す例では、解決策1の条件「改善費用」に対する評価値入力欄1705cでの評価値mijが「×」であるから、その制約条件指数MWiを「×」とする。
次に、全ての必須条件が達成されている(即ち、評価値mijが「○」の)解決策2,3を対象として、その解決策2,3を実施した場合の技術的、経済的利益の期待値に相当する値を指数化して制約条件指数MWiを求める。この制約条件指数MWiは、希望制約条件欄1706の評価値欄1706cの評価値Wijから、次の式(4)、即ち、
Figure 2006302192
で表わされる。
このようにして、解決策2,3毎に制約条件指数MWiが算出され、その算出結果は夫々図17における評価リスト1702での解決策2,3毎の制約条件指数欄1707に表示される。図17に図示する例の場合、解決策2の希望制約条件欄1706の評価値欄1706cでは、評価値W2jの合計ΣW2jが62、解決策3の希望制約条件欄1706の評価値欄1706cでは、評価値W3jの合計ΣW3jが94であるから、解決策3の希望制約条件欄1706cの評価値W3jの合計ΣW3jが最大max(ΣWij)であり、従って、図17で制約条件指数欄1707に図示するように、
解決策2の制約条件指数MW2=62×100/94=66
解決策3の制約条件指数MW3=94×100/94=100
となる。
(3)総合指数Tiの算出:
選択された解決策1,2,3毎に、その解決策が実施された場合の得失を、リスク指数Ri,制約条件指数MWiの算出結果をもとに、次のように指数化して総合指数Tiとする。
(a)制約条件指数MWiが「×」である場合、総合指数Ti=×とする。
(b)希望制約条件の充足による利益とリスクによる損失との差、即ち、差(制約条件指数MWi−リスク指数Ri)を総合指数Tiとすることが考えられるが、総合指数Tiが同じであるにもかかわらず、次のように、制約条件指数MWiとリスク指数Riとが異なるという問題が生ずる。
(i)MWi=100,Ri=50 → Ti=MWi−Ri=50
(ii)MWi=50, Ri=0 → Ti=MWi−Ri=50
実際には、制約条件指数MWiが大きいほどメリットが大きく、リスク指数Riが大きいほどデメリットが大きくなる。そこで、制約条件指数MWiとリスク指数Riとの差に、制約条件指数MWiとリスク指数Riの合計を重み付けして積算した値を得失差として用いる。
(c)総合指数Tiの最大値が100となるように補正する。
以上のことからして、総合指数Tiを次の式(5)、即ち、
Figure 2006302192
とする。
このようにして、解決策1,2,3毎に総合指数Tiが算出され、その算出結果は夫々図17における評価リスト1702での総合評価/総合指数欄1708の総合指数欄1708bに表示される。図17に図示する例の場合、解決策1の総合指数欄1708bでは、「×」が表示される。解決策2,3の総合指数欄1708bでは、制約条件指数欄1707での制約条件指数MWiとリスク指数欄1704でのリスク指数Riとで上記式(5)の演算をすることにより、総合指数Tiが夫々「55」,「100」として表示される。
(4)総合評価
総合評価/総合指数欄1708の総合評価表示欄1708aでは、次のようにして総合評価の決定がなされ、これにより、最適解決策を決定できる。
(i)総合指数Tiが90以上の解決策に対しては、例えば、「最適解決策」とし、これを表示する。
(ii)総合指数Tiが50以上90未満の解決策に対しては、例えば、「優良解決策」とし、これを表示する。
(iii)総合指数Tiが0以上50未満の解決策に対しては、例えば、「優良解決策」とし、これを表示する。
(iv)総合指数Tiが負の解決策に対しては、例えば、「リスク大」とし、これを表示する。
(v)総合指数Tiが×の解決策に対しては、例えば、「必須条件未達」とし、これを表示する。
以上のようのして作成された最適解決策決定画面17が、ディスプレイ21に表示される(ステップS821)。かかる最適解決策決定画面17は、出力手段20の印刷手段22により、印刷することもできる。
以上説明したように、本発明の実施形態によると、各種データベースを有する設計支援システム1を用い、設計対象としての製品の組付動作分析データ400(図4)を入力することにより、解決策決定アルゴリズム46,最適解決策決定アルゴリズム48に基づいて、解決策とそのリスクを抽出することができ、さらに、リスクの評価及び制約条件の入力・評価により、容易に最適解決策を決定することができる。
本発明による設計支援システムの第1の実施形態を示す構成図である。 改善検討を実施した、または、実施する製品の設計事例の一部の組付作業を示すものである。 図2に示す設計事例を例とした図1におけるデータベースの作成方法の一具体例を示すフローチャートである。 図3におけるステップ301で入力されて分析される組付動作分析データの一具体例を示す図である。 図3におけるステップ303での解決策の一般化についての説明図である。 図1及び図3における組付要素/解決策データベースのデータの一具体例を示す図である。 図1及び図3における解決策/リスクデータベースのデータの一具体例を示す図である。 図1に示す設計支援システムで用いる本発明による設計支援方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。 図8におけるステップS803で算出される組付要素毎の組立不良影響度指数の一具体例を示す図である。 図8におけるステップS806で構築される具体的解決策リストの一具体例を示す図である。 図8におけるステップS813で表示される具体的解決策/リスクリストの一具体例を示す図である。 図12は図8におけるステップS813で表示される具体的解決策/リスクリストの他の具体例を示す図である。 図1に示す設計支援システムで用いる本発明による設計支援方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。 本発明による設計支援システムの第2の実施形態を示す構成図である。 図2に示す設計事例を例とした図14におけるデータベースの作成方法の一具体例を示すフローチャートである。 図14に示す設計支援システムで用いる本発明による設計支援方法の第3の実施形態を示すフローチャートである。 図16に示す第3の実施形態で最適解決策を決定するための最適解決策抽出画面の一具体例を示す図である。
符号の説明
1 設計支援システム
10 入力手段
20 出力手段
21 ディスプレー
22 印刷手段
30 演算手段
40 データベース部
41 組付動作・属性係数データベース
42 組付要素/解決策データベース
43 具体的解決策構築データベース
44 解決策/リスクデータベース
45 具体的リスク構築データベース
46 解決策抽出アルゴリズム
47 最適解決策決定データベース
48 最適解決策抽出アルゴリズム

Claims (12)

  1. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数を、データベースとして、予め保存する保存ステップと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例での部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、
    該新たな設計事例での該部品,該組付動作及び該属性毎に算出された該不良影響度指数を画面表示して提示し、該不良影響度指数を基に該部品,該組付動作及び該属性のいずれかを抽出可能とする抽出提示ステップと
    を有することを特徴とする設計支援方法。
  2. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性及び該組付動作・属性の解決策について収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性及び解決策からなるデータとを、データベースとして、予め保存する保存ステップと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該新たな設計事例での部品,該部品の組付動作,該組付動作に伴う属性を入力する入力ステップと、
    該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例の入力された該部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、
    該新たな設計事例の入力された該部品,該組付動作及び該属性のうちで、算出された該不良影響度指数が高いものを選択する選択ステップと、
    選択された該部品,該組付動作もしくは該属性に関連する解決策を該データベースから抽出する抽出ステップと、
    抽出された該解決策と該解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する構築ステップと、
    少なくとも構築した該具体的解決策を画面表示して提示する提示ステップと
    を有することを特徴とする設計支援方法。
  3. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援方法であって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性,該組付動作・属性の解決策及び該解決策のリスクについて収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性,解決策及びリスクからなるデータとを、データベースとして、予め保存する保存ステップと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該新たな設計事例での部品,該部品の組付動作,該組付動作に伴う属性を入力する入力ステップと、
    該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例の入力された該部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算ステップと、
    該新たな設計事例の入力された該部品,該組付動作及び該属性のうちで、算出された該不良影響度指数が高いものを選択する選択ステップと、
    選択された該部品,該組付動作もしくは該属性に関連する解決策及び該解決策に関連するリスクを該データベースから抽出する抽出ステップと、
    抽出された該解決策と該解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する解決策構築ステップと、
    抽出された該リスクと該リスクに関連する部品,組付動作,属性とから、具体的なリスクを構築するリスク構築ステップと、
    少なくとも構築した該具体的解決策及び具体的リスクを画面表示して提示する提示ステップと
    を有することを特徴とする設計支援方法。
  4. 請求項3において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的リスクの評価値を入力するステップと、
    該評価値を用いてリスク指数を算出するステップと
    を有し、
    前記提示ステップで、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該リスク指数を画面表示して提示することを特徴とする設計支援方法。
  5. 請求項3において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値を入力するステップと、
    該制約条件の評価値を用いて制約条件指数を算出するステップと
    を有し、
    前記提示ステップで、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該制約条件指数を画面表示して提示することを特徴とする設計支援方法。
  6. 請求項3において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値と前記具体的解決策に対する前記具体的リスクの評価値とを入力するステップと、
    前記制約条件の評価値と前記具体的リスクの評価値とを用いて総合指数または最終評価値を算出するステップと
    を有し、
    前記提示ステップで、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該総合指数または該最終評価値を画面表示して提示することを特徴とする設計支援方法。
  7. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数が保持されたデータベースと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例での部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、
    該新たな設計事例での該部品,該組付動作及び該属性毎に算出された該不良影響度指数を画面表示して提示する提示手段と
    を備えたことを特徴とする設計支援システム。
  8. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性及び該組付動作・属性の解決策を収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性及び解決策からなるデータとが保存されたデータベースと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該新たな設計事例での部品,該部品の組付動作,該組付動作に伴う属性を入力する入力手段と、
    該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例の入力された該部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、
    該新たな設計事例の入力された該部品,該組付動作及び該属性のうちで、算出された該不良影響度指数が高いものを選択する選択手段と、
    選択された該部品,該組付動作もしくは該属性に関連する解決策を該データベースから抽出する抽出手段と、
    抽出された該解決策と該解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する構築手段と、
    少なくとも構築した該具体的解決策を画面表示して提示する提示手段と
    を備えたことを特徴とする設計支援システム。
  9. 新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該不良または不具合の現象を解決するための解決策を抽出するための設計支援システムであって、
    不良または不具合の現象が生じた過去の多数の設計事例を基に決定した各組付動作及び属性の組立不良ポテンシャルを示す組付動作・属性係数と、組付動作・属性,該組付動作・属性の解決策及び該解決策のリスクを収集して相互に関連を持たせて階層展開された組付動作・属性,解決策及びリスクからなるデータとが保存されたデータベースと、
    新たな設計事例で不良または不具合の現象が生じた際、該新たな設計事例での部品,該部品の組付動作,該組付動作に伴う属性を入力する入力手段と、
    該データベースから読み出した該組付・属性係数を基に、該新たな設計事例の入力された該部品,各部品の組付動作及び該組付動作に伴う属性の組立不良に対する影響度を示す不良影響度指数を算出する演算手段と、
    該新たな設計事例の入力された該部品,該組付動作及び該属性のうちで、算出された該不良影響度指数が高いものを選択する選択手段と、
    選択された該部品,該組付動作もしくは該属性に関連する解決策及び該解決策に関連するリスクを該データベースから抽出する抽出手段と、
    抽出された該解決策と該解決策に関連する部品,組付動作,属性とから、具体的な解決策を構築する解決策構築手段と、
    抽出された該リスクと該リスクに関連する部品,組付動作,属性とから、具体的なリスクを構築するリスク構築手段と、
    少なくとも構築した該具体的解決策及び具体的リスクを画面表示して提示する提示手段と
    を備えたことを特徴とする設計支援システム。
  10. 請求項9において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的リスクの評価値を入力する手段と、
    該評価値を用いてリスク指数を算出する手段と
    を有し、
    前記提示手段で、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該リスク指数を画面表示して提示することを特徴とする設計支援システム。
  11. 請求項9において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値を入力する手段と、
    該制約条件の評価値を用いて制約条件指数を算出する手段と
    を有し、
    前記提示手段で、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該制約条件指数を画面表示して提示することを特徴とする設計支援システム。
  12. 請求項9において、
    前記具体的解決策毎に、前記具体的解決策を実行する際の制約条件の評価値と前記具体的解決策に対する前記具体的リスクの評価値とを入力する手段と、
    前記制約条件の評価値と前記具体的リスクの評価値とを用いて総合指数または最終評価値を算出する手段と
    を有し、
    前記提示手段で、前記具体的解決策及び前記具体的リスクとともに、該総合指数または該最終評価値を画面表示して提示することを特徴とする設計支援システム。
JP2005126529A 2005-04-25 2005-04-25 設計支援方法及びシステム Expired - Fee Related JP4755441B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126529A JP4755441B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 設計支援方法及びシステム
US11/409,072 US7689523B2 (en) 2005-04-25 2006-04-24 Design support method and design support system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005126529A JP4755441B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 設計支援方法及びシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006302192A true JP2006302192A (ja) 2006-11-02
JP4755441B2 JP4755441B2 (ja) 2011-08-24

Family

ID=37470374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005126529A Expired - Fee Related JP4755441B2 (ja) 2005-04-25 2005-04-25 設計支援方法及びシステム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7689523B2 (ja)
JP (1) JP4755441B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009110302A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Hitachi Ltd 設計支援装置、プログラム及び設計支援方法
US8583578B2 (en) 2006-03-13 2013-11-12 Hitachi, Ltd. Method and system for supporting design
JP2019197473A (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 三菱電機株式会社 作業台設計装置、作業台設計方法及びプログラム

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7444197B2 (en) 2004-05-06 2008-10-28 Smp Logic Systems Llc Methods, systems, and software program for validation and monitoring of pharmaceutical manufacturing processes
US7799273B2 (en) * 2004-05-06 2010-09-21 Smp Logic Systems Llc Manufacturing execution system for validation, quality and risk assessment and monitoring of pharmaceutical manufacturing processes
JP2008027383A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Toshiba Corp 情報記録装置及びその制御方法
US8600735B2 (en) * 2006-08-31 2013-12-03 Simon Dewulf Directed variation of identified product features using language analysis of a knowledge base
US20090271701A1 (en) * 2008-04-29 2009-10-29 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Method for Systematically Identifying Technology-Based Solutions
US8806217B2 (en) 2013-07-03 2014-08-12 Sky Socket, Llc Functionality watermarking and management
US8775815B2 (en) 2013-07-03 2014-07-08 Sky Socket, Llc Enterprise-specific functionality watermarking and management
US9665723B2 (en) 2013-08-15 2017-05-30 Airwatch, Llc Watermarking detection and management

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05114003A (ja) * 1991-04-04 1993-05-07 Hitachi Ltd 製造性自動評価方法およびシステム
JPH07152791A (ja) * 1993-11-26 1995-06-16 Sharp Corp 組立性改善事例検索システム
JPH10334151A (ja) * 1997-03-31 1998-12-18 Hitachi Ltd 不良率推定方法、不良率推定システムおよび記録媒体
JP2000105787A (ja) * 1998-09-29 2000-04-11 Hitachi Ltd 不良率評価方法および不良率評価システム
JP2004265011A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Toshiba Corp 評価方法、評価装置および評価プログラム
JP2006018541A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Hitachi Ltd 設計支援方法、設計支援システムおよび記録媒体
JP2006031212A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Hitachi Ltd 設計支援方法およびそのシステム

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5388188A (en) 1992-03-17 1995-02-07 At&T Corp. Apparatus and methods for providing design advice
US5630025A (en) * 1994-07-13 1997-05-13 Unisys Corporation Generalized configurator using a declaratively constructed two-level bi-partite graph as a knowledge representation
US6158659A (en) * 1994-08-17 2000-12-12 Metrologic Instruments, Inc. Holographic laser scanning system having multiple laser scanning stations for producing a 3-D scanning volume substantially free of spatially and temporally coincident scanning planes
US6108586A (en) * 1997-03-31 2000-08-22 Hitachi, Ltd. Fraction defective estimating method, system for carrying out the same and recording medium
US6394952B1 (en) * 1998-02-03 2002-05-28 Adeza Biomedical Corporation Point of care diagnostic systems
US6230066B1 (en) 1998-09-08 2001-05-08 Ford Global Technologies, Inc. Simultaneous manufacturing and product engineering integrated with knowledge networking
US6184829B1 (en) * 1999-01-08 2001-02-06 Trueposition, Inc. Calibration for wireless location system
US6917845B2 (en) * 2000-03-10 2005-07-12 Smiths Detection-Pasadena, Inc. Method for monitoring environmental condition using a mathematical model
EP1330671B1 (fr) * 2000-09-18 2008-05-07 Vincent Lauer Dispositif de balayage optique confocal
JP4263416B2 (ja) * 2001-08-24 2009-05-13 株式会社日立製作所 荷電粒子顕微鏡評価システム
US20060015305A1 (en) * 2002-07-26 2006-01-19 Gideon Weiss Control of items in a complex system by using fluid models and solving continuous linear programs
US7146586B2 (en) * 2002-11-19 2006-12-05 Prophicy Semiconductor , Inc. System and method for automated electronic device design
US7341632B2 (en) * 2003-05-09 2008-03-11 Intellipack Dispensing system with means for easy access of dispenser components and method of using same
US7386969B2 (en) * 2003-05-09 2008-06-17 Intellipack Exterior configuration of a foam-in-bag dispenser assembly
US7331542B2 (en) * 2003-05-09 2008-02-19 Intellipack Film unwind system with hinged spindle and electronic control of web tension
US7319877B2 (en) * 2003-07-22 2008-01-15 Microsoft Corporation Methods for determining the approximate location of a device from ambient signals
US20050138486A1 (en) * 2003-12-23 2005-06-23 Sap Aktiengesellschaft System and method for pre-searching error messages
JP2006018544A (ja) 2004-07-01 2006-01-19 Hitachi Ltd 設計支援方法、設計支援システムおよび記録媒体
US7599897B2 (en) * 2006-05-05 2009-10-06 Rockwell Automation Technologies, Inc. Training a support vector machine with process constraints

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05114003A (ja) * 1991-04-04 1993-05-07 Hitachi Ltd 製造性自動評価方法およびシステム
JPH07152791A (ja) * 1993-11-26 1995-06-16 Sharp Corp 組立性改善事例検索システム
JPH10334151A (ja) * 1997-03-31 1998-12-18 Hitachi Ltd 不良率推定方法、不良率推定システムおよび記録媒体
JP2000105787A (ja) * 1998-09-29 2000-04-11 Hitachi Ltd 不良率評価方法および不良率評価システム
JP2004265011A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Toshiba Corp 評価方法、評価装置および評価プログラム
JP2006018541A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Hitachi Ltd 設計支援方法、設計支援システムおよび記録媒体
JP2006031212A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Hitachi Ltd 設計支援方法およびそのシステム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8583578B2 (en) 2006-03-13 2013-11-12 Hitachi, Ltd. Method and system for supporting design
JP2009110302A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Hitachi Ltd 設計支援装置、プログラム及び設計支援方法
JP2019197473A (ja) * 2018-05-11 2019-11-14 三菱電機株式会社 作業台設計装置、作業台設計方法及びプログラム
JP7109250B2 (ja) 2018-05-11 2022-07-29 三菱電機株式会社 作業台設計装置、作業台設計方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4755441B2 (ja) 2011-08-24
US20070005307A1 (en) 2007-01-04
US7689523B2 (en) 2010-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4755441B2 (ja) 設計支援方法及びシステム
Pintzos et al. Assembly precedence diagram generation through assembly tiers determination
Shukor et al. Manufacturability analysis system: issues and future trends
Zhang et al. SliceTeller: A data slice-driven approach for machine learning model validation
US8909578B2 (en) Contextual decision logic elicitation
JP2017220225A (ja) 複雑なグラフ検索のための局所的な視覚グラフ・フィルタ
Oliveira et al. A framework for provenance analysis and visualization
Rigger et al. Design automation state of practice-potential and opportunities
Rajabalinejad et al. Incorporating uncertainty into the design management process
Ahmadi et al. A social media analytics-based approach to customer-centric reverse logistics management of electronic devices: A case study on notebooks
Gupta et al. Computer-aided generation of modularised conceptual designs with assembly and variety considerations
Formentini et al. Design for circular disassembly: Evaluating the impacts of product end-of-life status on circularity through the parent-action-child model
JPWO2020053991A1 (ja) 製造システム設計支援装置
Wingkvist et al. Analysis and visualization of information quality of technical documentation
CN117522455A (zh) 基于深度学习的商业趋势预测方法、装置和电子设备
Mathieson Connective complexity methods for analysis and prediction in engineering design
Klievtsova et al. Conversational Process Modeling: Can Generative AI Empower Domain Experts in Creating and Redesigning Process Models?
US20220083333A1 (en) Process for evaluating software elements within software
Rehman et al. Supporting early design decision making using design context knowledge
Raffaeli et al. Automation of drafting execution by schemes definitions and feature recognition
CN110309047B (zh) 一种测试点生成方法、装置及系统
Carley et al. Data Analytics and Visualization Application for Asset Health Monitoring
JP2009265713A (ja) モデル構築装置およびプログラム
WO2024018671A1 (ja) Cld管理装置、cld管理システム及びcld管理方法
Potočnik et al. Concurrent computer-aided design system for supporting technological aspect of cutting die design

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110527

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees