JP2006301254A - 反射型スクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも外光の影響を十分に排除して高コントラストの画像を表示することのできる反射型スクリーンを提供する。
【解決手段】面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層11H,11Lが重ね合わされてなり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域について高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルム11を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、選択反射特性を有する反射型スクリーンに関するものである。
従来OHP、スライド、映写機等プロジェクタ用のスクリーンとして、プロジェクタからの光を反射する反射性と、反射された光を拡散するための拡散性とを備えた反射型スクリーンが用いられている。最も一般的なものは黒色の裏打ちシートに光反射性基材として白色のポリ塩化ビニルシートを積層したものである。また、光反射性基材上に反射層としてパール顔料、アルミペースト顔料を含む白色インキをコーティングし、更に必要に応じて、微細な凹凸加工を施すことにより、反射率を改良した反射型スクリーンも用いられてきた。しかし、これらは黒色の暗い映像部と白色の明るい映像部とのコントラスト比の改善に対する配慮がなされていないため、鮮明な画像を得るためには暗室での使用に限られていた。
そこで、天井からの照明光、窓からの光が存在する環境下でも鮮明な画像が得られるようにコントラスト比の向上を図った反射型スクリーンが提案されている。例えば、クレイズと称する光吸収性物質からなるひさしを設けることで、正面からのプロジェクタ光は吸収されないが、入射角度を有する外光は吸収されるスクリーンが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、光吸収層として黒色繊維状物を用いることで、前記ひさしと同様の効果を狙ったスクリーンが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、これらはいずれも構造的に複雑であり、根本的な解決には至っていないものであった。
また、選択反射特性を有する光学積層フィルムを用いることにより画像の鮮映性を維持することのできる反射型スクリーンが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、高屈折、低屈折樹脂の屈折率は、全方向ですべて異なっているため、本フィルムによっても外光の低減効果が十分ではなかった。
特開平10−39418号公報 特開平10−282577号公報 特開2003−75920号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも外光の影響を十分に排除して高コントラストの画像を表示することのできる反射型スクリーンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域について高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムを備えることを特徴とする反射型スクリーンである(請求項1)。
ここで、前記特定の波長領域が、赤、緑、青の各波長領域を含むことが好ましい。
また、前記光学積層フィルムの隣接する高分子材料層間の面内の一方向の屈折率差が0.1よりも大きいことが好ましい。
また、前記光学積層フィルムの透過光を吸収する光吸収層を備えるとよく、前記光学積層フィルムの最外層上に該光学積層フィルムが反射した光を拡散させる光拡散層を備えることが好適である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域Aについて高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域A以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムAと、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち他方の偏光の前記特定の波長領域Aとは異なる特定の波長領域Bについて高反射特性を有し、前記他方の偏光の特定の波長領域B以外及び一方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムBとを備えることを特徴とする反射型スクリーンである(請求項6)。
ここで、前記特定の波長領域Aが赤、青の各波長領域を含み、前記特定の波長領域Bが緑の波長領域を含むことが好ましい。
また、前記光学積層フィルムA、光学積層フィルムBそれぞれの隣接する高分子材料層間の面内の一方向の屈折率差が0.1よりも大きいことが好ましい。
また、前記光学積層フィルムA及び光学積層フィルムBの透過光を吸収する光吸収層を備えるとよく、前記光学積層フィルムAまたは光学積層フィルムBの最外層上に該光学積層フィルムA及び光学積層フィルムBが反射した光を拡散させる光拡散層を備えることが好適である。
本発明によれば、高コントラスト、高ゲインの画像を表示できるため、蛍光灯などの照明が点いた明るい室内でも鮮明な画像として視覚でき、映像機器等のプロジェクタ用のスクリーンとして有用である。また、極めて容易かつ安価に大画面の反射型スクリーンとすることができる。
また、プロジェクタ光の波長や偏光状態に対応させて反射特性を調整することができるため、使用するプロジェクタ光源にコントラスト、ゲイン、反射率の面で最適な反射型スクリーンを実現することができる。
以下に、本発明に係る反射型スクリーンの第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る反射型スクリーンの第1の実施の形態における構成を示す断面図である。
図1に示すように、反射型スクリーン10は、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層11H,11Lが重ね合わされてなる複屈折率を有する光学積層フィルム11と、光吸収層13と、光拡散層14とを備えた構成である。
光学積層フィルム11は、面内の一方向が高屈折率となる高分子材料層11Hと、面内の同じ方向が低屈折率となる高分子材料層11Lとが交互に積層された構成であり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域について高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する。
図2に光学積層フィルム11の層構造例を示す。
高分子材料層11Hにおいて、面内のx軸方向の屈折率n1x、面内のy軸方向の屈折率n1y、厚み方向(z軸方向)の屈折率n1zは、n1x=n1z=1.57、n1y=1.86となっており、1方向のみの屈折率を変えた層となっている。
また、高分子材料層11Lにおいて、面内のx軸方向の屈折率n2x、面内のy軸方向の屈折率n2y、厚み方向(z軸方向)の屈折率n2zは、n2x=n2y=n2z=1.57となっている。
したがって、光学積層フィルム11では積層される高分子材料層11H,11L間で面内の一方向(y軸方向)の屈折率のみが異なる関係となり、反射軸がy軸、透過軸がx軸となった選択反射特性を示すようになる。すなわち、入射光のうち、y軸と平行に偏光した光は高分子材料層11H,11L間の屈折率差に基づいた反射特性を示し、x軸と平行に偏光した光は高分子材料層11H,11L間で屈折率差が0であるため反射が起こらず透過するようになる。
ここで、高分子材料層11H,11Lの各屈折率、厚みを調整することにより、光学積層フィルム11で反射する一方の偏光の特定の波長領域として、赤(R)、緑(G)、青(B)の各波長領域を含むようにすることが好ましい。具体的には、波長領域380〜500nm、510〜580nm、590〜780nmそれぞれに少なくとも1つの反射率ピークを有するようにするとよい。
また、この場合、高分子材料層11H,11Lは100〜数百層積層されるが、光学積層フィルム11の隣接する高分子材料層間、すなわち高分子材料層11H,11L間の面内の一方向の屈折率差は0.1よりも大きいことが好ましい。
図3に光学積層フィルム11の反射特性の例を示す。ここでは、図2の光学積層フィルム11の層構造において、高分子材料層11Hの厚みを330nm、高分子材料層11Lの厚みを640nmとし、100層積層した場合を示している。図3において、波長465nm、540nm、650nm付近に反射率ピークを有しており、RGB三原色波長領域の偏光状態が揃ったプロジェクタとの組合せにおいて好適である。また、1つの光学積層フィルムでスクリーンを構成することができ、複数の光学積層フィルムを貼りあわせる必要がなくなるため、コスト削減が可能である。
光吸収層13は、光学積層フィルム11を透過した光を吸収させるためのもので、例えば、光学積層フィルム11の反射型スクリーン10として裏面側となる面に黒色塗料を塗布して形成すればよい。あるいは、黒色フィルムまたは黒色塗料を塗ったフィルムを貼り合わせてもよい。
光拡散層14は、所望の視野角特性を実現するように設計された凹凸を有するフィルム、例えばマイクロレンズアレー(MLA)が形成された拡散板であり、可撓性を有する。この光拡散層14では、光学積層フィルム11で反射された三原色波長域光が散乱される。これによって、視野角が大きくなり良い視野特性が得られる。また、光拡散層14は、例えば直径が数μm〜数mm程度である球状の複数のビーズが等間隔に配列されたものでもよい。これらのビーズは例えばガラスや高分子材料等の透明な材料からなる。また、光拡散層14は、所定の媒質中に例えば銀(Ag)や銅(Cu)等の金属微粒子が分散されたものでもよい。さらに、光拡散層14は、表面に微細な凹凸形状がランダムに形成された拡散板であってもよい。
また、光拡散層14は、光の出射光が目的の範囲内に収まるようにする特性、すなわち拡散角が縦方向と横方向で異なる特性(異方性)を有する光拡散面を備えたものであることが好ましい。望ましくは、縦方向の拡散角は輝度半値幅として20度程度、横方向の拡散角は輝度半値幅として40度程度がよい。これにより、スクリーンから放出される光が目的の視野内に指向せしめるように制御されるため、視認性のよいスクリーンとすることができる。また縦方向の拡散角を見た目の違和感のない範囲内で収めることにより、プロジェクタ装置からの投射光とは光拡散層14への入射角が異なる外光の影響を低減させることができ、表示される映像のコントラストを向上させることができる。
さらに、光拡散層14は、前記縦方向および前記横方向のいずれか一方または両方において、入射角0°で拡散面に照射した光の前記拡散面からの拡散光輝度の角度依存性を測定した時に最大輝度の軸ずれを有しているとよい。あるいは、前記縦方向および前記横方向のいずれか一方または両方において、入射角0°で拡散面に照射した光の前記拡散面からの拡散光輝度の角度依存性を測定した時に最大輝度軸が光拡散層14主面の法線方向に対して傾いており、該最大輝度軸に対して前記輝度分布が非対称であるとよい。
これにより、スクリーンのどの場所においても放出される光が目的の視野内に指向せしめるように制御されるため、高く均一な輝度やゲインを得ることができ、さらに視認性のよいスクリーンを提供することができる。
なお、これらの特性は、光拡散面として、光拡散層14主面の法線に対して非対称な凸または凹形状の微細表面要素を有することにより達成される。具体的には、金型に対する研削材の吹き付け角度をすべて90°未満であるようにしたサンドブラスト処理により形成された金型表面の凹凸形状を転写することにより前記光拡散面を得ることができる。
図4に、上記反射型スクリーン10を用いた場合のプロジェクタ光の反射・透過状態の概念図を示す。
反射型スクリーン10に入射する光は、光拡散層14を透過し、光学積層フィルム11に到達するが、該光学積層フィルム11において入射光のうちP偏光のR,G,B三原色の各波長領域について高反射率で反射され、P偏光のR,G,B三原色波長領域以外及びS偏光は透過されるようになる。ついで、光学積層フィルム11にて反射された光はほぼ映像に関わる特定波長領域の光のみが選択的に反射されており、その反射光は光拡散層14の表面にて拡散され視野角の広い画像光として視聴者に供される。一方、光学積層フィルム11にて透過された光は光吸収層13で吸収されるようになる。ここで、映像に関わる特定波長領域の光のみの選択反射に加えて、外光についてRGBの反射波長領域では約半分、それ以外の波長領域では大部分が光学積層フィルム11で透過され光吸収層13で吸収されることから、上記反射光である画像光への外光の影響を高いレベルで排除することができ、反射型スクリーン10上の映像の黒レベルを下げて従来にない高コントラスト化が可能となる。また、室内が蛍光灯などの照明器具により明るい状態でもコントラストの高く、外光の映り込みのない良好な映像が鑑賞できるようになる。
なお、本実施の形態では、1つの光学積層フィルムにより一方の偏光のR,G,B三原色波長領域すべてについて反射するものを示したが、一方の偏光のR,G,B三原色波長領域の少なくとも1つを反射する光学積層フィルムを複数組み合わせ貼り合わせた構成としてもよい。
その構成例を以下に示す。
(1)一方の偏光の赤色(R),青色(B)の波長領域に反射ピークをもつ光学積層フィルムAと、一方の偏光の緑色(G)の波長領域に反射ピークをもつ光学積層フィルムBとの組合せ。
(2)一方の偏光の赤色(R)の波長領域に反射ピークをもつ光学積層フィルムAと、一方の偏光の緑色(G)の波長領域に反射ピークをもつ光学積層フィルムBと、一方の偏光の青色(B)の波長領域に反射ピークをもつ光学積層フィルムCとの組合せ。
前記構成例(1)の場合には、三原色のうち特定の1つの波長領域について反射率ピークの反射率のみを下げて映像の色バランスを調整するときに有効である。また、構成例(2)の場合には、反射率ピークの反射率をRGB波長領域それぞれについて所望の値に調整することが可能となり、映像の色バランスを調整するときにより有効である。
次に、本発明に係る反射型スクリーンの第2の実施の形態について説明する。
図7は、本発明に係る反射型スクリーンの第2の実施の形態における構成を示す断面図である。
図7に示すように、反射型スクリーン20は、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層21H,21Lが重ね合わされてなる光学積層フィルム21と、面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層22H,22Lが重ね合わされてなる光学積層フィルム22と、光吸収層13と、光拡散層14とを備えた構成である。ここで、光吸収層13、光拡散層14は第1の実施の形態と同じものである。
光学積層フィルム21は、面内の一方向が高屈折率となる高分子材料層21Hと、面内の同じ方向が低屈折率となる高分子材料層21Lとが交互に積層された構成であり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域Aについて高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域A以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する。
光学積層フィルム22は、面内の一方向が高屈折率となる高分子材料層22Hと、面内の同じ方向が低屈折率となる高分子材料層22Lとが交互に積層された構成であり、直交する偏光のうち他方の偏光の前記特定の波長領域Aとは異なる特定の波長領域Bについて高反射特性を有し、前記他方の偏光の特定の波長領域B以外及び一方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する。
ここで、光学積層フィルム21の構成要素となる高分子材料層21Hと高分子材料層21Lとの関係、並びに光学積層フィルム22の構成要素となる高分子材料層22Hと高分子材料層22Lとの関係は、第1の実施の形態における高分子材料層11Hと高分子材料層11Lとの関係と同じである。ただし、光学積層フィルム21と光学積層フィルム22とが貼りあわされるときに、図2におけるx、y方向に関し光学積層フィルム22は光学積層フィルム21に対して90度回転した状態で貼りあわされている。これにより、光学積層フィルム21において一方の偏光(例えばP偏光)の特定波長領域Aについて反射特性を有するようになり、光学積層フィルム22において他方の偏光(例えばS偏光)の特定波長領域Bについて反射特性を有するようになる。
ここで、高分子材料層21H,21Lの各屈折率、厚みを調整することにより、光学積層フィルム21で反射する一方の偏光の特定の波長領域として、赤(R)、青(B)の各波長領域を含むようにすることが好ましい。具体的には、波長領域380〜500nm、590〜780nmそれぞれに少なくとも1つの反射率ピークを有するようにするとよい。
また、高分子材料層22H,22Lの各屈折率、厚みを調整することにより、光学積層フィルム22で反射する他方の偏光の特定の波長領域として、緑(G)の波長領域を含むようにすることが好ましい。具体的には、波長領域510〜580nmに少なくとも1つの反射率ピークを有するようにするとよい。
また、この場合、高分子材料層21H,21L、高分子材料層22H,22Lはそれぞれ100〜数百層積層されるが、光学積層フィルム21、22において隣接する高分子材料層間、すなわち高分子材料層21H,21L間、高分子材料層22H,22L間の面内の一方向の屈折率差は0.1よりも大きいことが好ましい。
図6に光学積層フィルム21,22の反射特性の例を示す。ここでは、光学積層フィルム21の反射特性(図6(a))については、図2の光学積層フィルム11の層構造に準ずる、高分子材料層21Hの厚みを190nm、高分子材料層21Lの厚みを380nmとし、100層積層した場合を示している。また、光学積層フィルム22の反射特性(図6(b))については、図2の光学積層フィルム11の層構造に準ずる、高分子材料層22Hの厚みを190nm、高分子材料層22Lの厚みを120nmとし、100層積層した場合を示している。その結果、図6(a)において、波長475nm、635nm付近に反射率ピークを有し、図6(b)において、波長550nm付近に反射率ピークを有しており、青、赤の偏光軸と、緑の偏光軸とが異なる液晶プロジェクタとの組合せにおいて好適である。
図7に、上記反射型スクリーン20を用いた場合のプロジェクタ光の反射・透過状態の概念図を示す。
反射型スクリーン20に入射する光は、光拡散層14を透過し、まず光学積層フィルム21に到達するが、該光学積層フィルム11において入射光のうちP偏光のR,Bの各波長領域について高反射率で反射され、P偏光のR,B波長領域以外及びS偏光は透過されるようになる。ついで、透過したP偏光のR,B波長領域以外及びS偏光は、光学積層フィルム22に到達するが、該光学積層フィルム22において入射光のうちS偏光のG波長領域について高反射率で反射され、S偏光のG波長領域以外及びP偏光は透過されるようになる。
したがって、光学積層フィルム21にて反射された光と、光学積層フィルム22にて反射された光とを合わせるとほぼ映像に関わる特定波長領域の光のみが選択的に反射されることとなり、その反射光は光拡散層14の表面にて拡散され視野角の広い画像光として視聴者に供される。一方、光学積層フィルム21及び光学積層フィルム22にて透過された光は光吸収層13で吸収されるようになる。ここで、映像に関わる特定波長領域の光のみの選択反射に加えて、外光についてRGBの反射波長領域では約半分、それ以外の波長領域では大部分が光学積層フィルム21及び光学積層フィルム22で透過され光吸収層13で吸収されることから、上記反射光である画像光への外光の影響を高いレベルで排除することができ、反射型スクリーン20上の映像の黒レベルを下げて従来にない高コントラスト化が可能となる。また、室内が蛍光灯などの照明器具により明るい状態でもコントラストの高く、外光の映り込みのない良好な映像が鑑賞できるようになる。
本発明に係る反射型スクリーンの第1の実施の形態における構成を示す断面図である。 本発明で使用する光学積層フィルムの層構造例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態で使用する光学積層フィルムの反射特性を示す図である。 本発明の反射型スクリーンの第1の実施の形態におけるプロジェクタ光の反射・透過状態の概念図である。 本発明に係る反射型スクリーンの第2の実施の形態における構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態で使用する光学積層フィルムの反射特性を示す図である。 本発明の反射型スクリーンの第2の実施の形態におけるプロジェクタ光の反射・透過状態の概念図である。
符号の説明
10,20・・・反射型スクリーン、11,21,22・・・光学積層フィルム、11H,11L,21H,21L,22H,22L・・・高分子材料層、13・・・光吸収層、14・・・光拡散層

Claims (10)

  1. 面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域について高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムを備えることを特徴とする反射型スクリーン。
  2. 前記特定の波長領域が、赤、緑、青の各波長領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
  3. 前記光学積層フィルムの隣接する高分子材料層間の面内の一方向の屈折率差が0.1よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
  4. 前記光学積層フィルムの透過光を吸収する光吸収層を備えることを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
  5. 前記光学積層フィルムの最外層上に該光学積層フィルムが反射した光を拡散させる光拡散層を備えることを特徴とする請求項1に記載の反射型スクリーン。
  6. 面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち一方の偏光の特定の波長領域Aについて高反射特性を有し、前記一方の偏光の特定の波長領域A以外及び他方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムAと、
    面内の一方向の屈折率のみが異なる2種類の高分子材料層が重ね合わされてなり、直交する偏光のうち他方の偏光の前記特定の波長領域Aとは異なる特定の波長領域Bについて高反射特性を有し、前記他方の偏光の特定の波長領域B以外及び一方の偏光の少なくとも可視波長領域について高透過特性を有する光学積層フィルムBと
    を備えることを特徴とする反射型スクリーン。
  7. 前記特定の波長領域Aが赤、青の各波長領域を含み、前記特定の波長領域Bが緑の波長領域を含むことを特徴とする請求項6に記載の反射型スクリーン。
  8. 前記光学積層フィルムA、光学積層フィルムBそれぞれの隣接する高分子材料層間の面内の一方向の屈折率差が0.1よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の反射型スクリーン。
  9. 前記光学積層フィルムA及び光学積層フィルムBの透過光を吸収する光吸収層を備えることを特徴とする請求項6に記載の反射型スクリーン。
  10. 前記光学積層フィルムAまたは光学積層フィルムBの最外層上に該光学積層フィルムA及び光学積層フィルムBが反射した光を拡散させる光拡散層を備えることを特徴とする請求項6に記載の反射型スクリーン。
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