JP2006301153A - 回折格子−光変調装置組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポッティング樹脂(保護材)に起因して回折格子−光変調装置の構成部材に損傷が発生することを確実に回避し得る回折格子−光変調装置組立体を提供する。
【解決手段】回折格子−光変調装置組立体は、(A)支持体12を備えた回折格子−光変調装置11、(B)対向する第1面50A及び第2面50Bを有する支持部材50、並びに、(C)冷却/放熱部材52を備え、支持体12が支持部材50の第1面50Aに取り付けられ、冷却/放熱部材52が支持部材50の第2面50Bに取り付けられた回折格子−光変調装置組立体であって、支持部材50の第1面50Aから、回折格子−光変調装置11を連続して取り囲む突起部51が突起しており、突起部51と回折格子−光変調装置11との間に存在する空間は保護材42で充填されている。
【選択図】 図1
【解決手段】回折格子−光変調装置組立体は、(A)支持体12を備えた回折格子−光変調装置11、(B)対向する第1面50A及び第2面50Bを有する支持部材50、並びに、(C)冷却/放熱部材52を備え、支持体12が支持部材50の第1面50Aに取り付けられ、冷却/放熱部材52が支持部材50の第2面50Bに取り付けられた回折格子−光変調装置組立体であって、支持部材50の第1面50Aから、回折格子−光変調装置11を連続して取り囲む突起部51が突起しており、突起部51と回折格子−光変調装置11との間に存在する空間は保護材42で充填されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回折格子−光変調装置組立体に関する。
プロジェクターやプリンター等の画像形成装置において、一次元的な画像生成装置からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影することで2次元画像を形成する装置が、例えば、特許第3401250号や特許第3164824号から周知である。この一次元的な画像生成装置は、例えば、複数の回折格子−光変調素子(GLV:Grating Light Valve)が一次元的にアレイ状に配列されて成る。尚、この一次元的な画像生成装置を、回折格子−光変調装置と呼ぶ。回折格子−光変調装置は、通常、複数の回折格子−光変調素子に対向し、回折格子−光変調装置に入射する入射光並びに回折格子−光変調装置から射出する射出光を透過させるガラス板から成る光透過部材を更に備えている。回折格子−光変調素子は、マイクロマシン製造技術を応用して製造され、反射型の回折格子から構成されており、光スイッチング作用を有し、光のオン/オフ制御を電気的に制御することで画像を表示する。即ち、回折格子−光変調装置にあっては、回折格子−光変調素子のそれぞれから射出された光をスキャンミラーで走査して2次元画像を得る。従って、M×N(例えば1920×1080)の画素(ピクセル)から構成された2次元画像を表示するために、N個(=1080個)の回折格子−光変調素子から回折格子−光変調装置を構成すればよい。更には、カラー表示のためには、3つの回折格子−光変調装置組立体(後述する)を用いればよい。
回折格子−光変調素子21を構成する下部電極22、固定電極31、可動電極32等の配置を、図3に模式的に示す。また、図3の矢印B−Bに沿った固定電極31等の模式的な一部断面図を図4の(A)に示し、図3の矢印A−Aに沿った可動電極32等の模式的な一部断面図を図4の(B)及び図5の(A)に示し、図3の矢印C−Cに沿った固定電極31及び可動電極32等の模式的な一部断面図を図5の(B)に示す。ここで、可動電極32の変位前の状態を図4の(B)及び図5の(B)の左側に示し、変位後の状態を図5の(A)及び図5の(B)の右側に示す。また、図3においては、下部電極22、固定電極31、可動電極32、支持部23,24,25,26を明示するために、これらに斜線を付した。
この回折格子−光変調素子21は、下部電極22、帯状(リボン状)の固定電極31、並びに、帯状(リボン状)の可動電極32から成る。下部電極22は支持体12上に形成されている。また、固定電極31は、支持部23,24に支持され、下部電極22の上方に支持、張架されている。更には、可動電極32は、支持部25,26に支持され、下部電極22の上方に支持、張架されており、固定電極31に対して並置されている。図示した例において、1つの回折格子−光変調素子21は、3本の固定電極31と3本の可動電極32から構成されている。3本の可動電極32は纏めて制御電極に接続され、制御電極は、図示しない接続端子部に接続されている。一方、3本の固定電極31は纏めてバイアス電極に接続されている。バイアス電極は、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、図示しないバイアス電極端子部を介して接地されている。下部電極22も、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、図示しない下部電極端子部を介して接地されている。
接続端子部、制御電極を介して可動電極32へ電圧を印加し、且つ、下部電極22へ電圧を印加すると(実際には、下部電極22は接地状態にある)、可動電極32と下部電極22との間に静電気力(クーロン力)が発生する。そして、この静電気力によって、下部電極22に向かって可動電極32が下方に変位する。そして、このような可動電極32の変位に基づき、可動電極32と固定電極31とによって反射型の回折格子が形成される。
ここで、隣接する固定電極31の間の距離をd(図5の(B)参照)、可動電極32及び固定電極31に入射する光(入射角:θi)の波長をλ、回折角をθmとすると、
d[sin(θi)−sin(θm)]=m・λ
で表すことができる。尚、mは次数であり、0,±1,±2・・・の値をとる。
d[sin(θi)−sin(θm)]=m・λ
で表すことができる。尚、mは次数であり、0,±1,±2・・・の値をとる。
そして、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(図5の(B)参照)が(λ/4)のとき、回折光の光強度は最大の値となる。
回折格子−光変調装置11は、回折格子−光変調素子21が、複数、支持体12の表面に形成されて成る。また、図6に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11は、平板状のガラス板から成る光透過部材13を更に備えている。尚、図6において、回折格子−光変調素子の図示は省略している。そして、支持体12と光透過部材13とは、低融点金属材料層14によって接合されている。
図9に概念的な一部断面図を示すように、従来の回折格子−光変調装置組立体は、回折格子−光変調装置11に加えて、例えば、ガラスエポキシ銅張り積層板から成り、支持部材としてのプリント配線板150を備えている。尚、プリント配線板150には、外部から入力される回折格子−光変調装置11を駆動するための信号を処理する回路等が設けられている。そして、支持体12がプリント配線板150の第1面150Aに接着剤143Aを介して取り付けられている。
また、プリント配線板150の第1面150Aには、更に、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路が形成された半導体チップ140が、接着剤143Bを介して取り付けられている。回折格子−光変調装置11と半導体チップ140とは、例えば、ワイヤボンディング部にて電気的に接続されており、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ140は枠体151によって囲まれ、水分や光、物理的な接触からワイヤボンディング部及び半導体チップ140を保護するために、ポッティング樹脂(保護材)142によって封止されている。
このような、回折格子−光変調装置組立体を3つ備えた画像形成装置の概念図を図7に示す。即ち、この画像形成装置は、光の3原色である赤色の光(レーザ光であり、点線で示す)、緑色の光(レーザ光であり、実線で示す)、青色の光(レーザ光であり、一点鎖線で示す)を射出するレーザ光源100R,100G,100B、これらのレーザ光源100R,100G,100Bから射出された光を集光する集光レンズ(図示せず)、これらの集光レンズを通過した各色が入射する回折格子−光変調装置組立体101R,101G,101B、回折格子−光変調装置組立体101R,101G,101Bから射出された光が入射され、1本の光束に纏めるL型プリズム102、纏められた3原色の光が通過するレンズ103及び空間フィルター104、空間フィルター104を通過した1本の光束を結像させる結像レンズ(図示せず)、結像レンズを通過した1本の光束を走査するスキャンミラー(ガルバノミラー)105、及び、スキャンミラー105で走査された光を投影するスクリーン106から構成されている。尚、集光レンズとして円筒レンズを用いることにより、X方向には所定のスポットサイズに集光され、Y方向には所定幅にコリメートされたコリメート光を回折格子−光変調装置組立体101R,101G,101Bに照射することができる。また、空間フィルター104は、例えば、フーリエ面に配置されている。
このような画像形成装置にあっては、可動電極32が図4の(B)及び図5の(B)の左側に示した状態である回折格子−光変調素子21の不作動時、可動電極32及び固定電極31の頂面で反射された光は空間フィルター104で遮られる。一方、可動電極32が図5の(A)及び図5の(B)の右側に示した状態である回折格子−光変調素子21の作動時、可動電極32及び固定電極31で回折された±1次(m=±1)の回折光は空間フィルター104を通過する。このような構成にすることで、スクリーン106に投影すべき光のオン/オフ制御を制御することができる。また、可動電極32に印加する電圧を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1を変化させることができ、その結果、回折光の強度を変化させて、階調制御を行うことができる。
可動電極32は、寸法が非常に小さいので、回折格子−光変調装置において、高い解像度、高速なスイッチング動作及び広い帯域幅の表示が可能となる。更には、低い印加電圧で動作させることができるので、非常に小型化された画像形成装置を実現することが期待されている。また、このような画像形成装置は、通常の二次元画像生成装置、例えば、液晶パネル等を用いた投射型表示装置と比べて、スキャンミラー105によってスキャンを行うので、極めて滑らかで自然な画像表現が可能となる。しかも、3原色である赤色、緑色、青色のレーザを光源とし、これらの光を混合するので、極めて広い、自然な色再現範囲の画像を表現することができるといった、従来にはない、優れた表示性能を有する。
例えば、劇場用プロジェクター等の用途において、回折格子−光変調装置11に104ルーメンといった高輝度が要求される場合、例えば、回折格子−光変調装置11に照射されるレーザ光のパワーは50〜100W程度といった非常に高い値になる。従って、回折格子−光変調装置11において大きな発熱が生じ、この熱がポッティング樹脂142に伝わる結果、ポッティング樹脂142に熱膨張が発生する。尚、プリント配線板150の熱膨張及びポッティング樹脂(保護材)142の熱膨張は、例えば、14×10-6/K程度であり、一方、支持体12の熱膨張は、例えば、3.1×10-6/K程度である。
先に述べたように、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ140は枠体151によって囲まれ、ポッティング樹脂142によって封止されている。通常、枠体151を形成するために、未硬化の熱硬化性樹脂層をプリント配線板150の第1面150A上に塗布し、次いで、係る未硬化の熱硬化性樹脂層の内側に未硬化のポッティング樹脂用熱硬化性樹脂(硬化後、ポッティング樹脂となる)を注入する。未硬化の熱硬化性樹脂層を予め形成しておくことで、注入された未硬化のポッティング樹脂用熱硬化性樹脂の不所望の領域への流出を防止し、未硬化のポッティング樹脂用熱硬化性樹脂の厚さの均一化を図っている。そして、その後、熱処理を施し、熱硬化性樹脂層及びポッティング樹脂用熱硬化性樹脂を硬化させることで、枠体151の形成、及び、ポッティング樹脂(保護材)142による封止を行っている。
然るに、枠体を形成するために未硬化の熱硬化性樹脂層をプリント配線板150の第1面150A上に塗布したとき、未硬化の熱硬化性樹脂層の厚さにバラツキが生じ易い。従って、未硬化の熱硬化性樹脂層の厚さを厚くせざるを得ず、更には、注入すべき未硬化のポッティング樹脂用熱硬化性樹脂の厚さも厚くなってしまう。その結果、ポッティング樹脂(保護材)142と接する回折格子−光変調装置11の構成部材(より具体的には、光透過部材13)に過剰の応力が加わり、回折格子−光変調装置11の構成部材(より具体的には、光透過部材13)に損傷が発生する虞がある。
従って、本発明の目的は、ポッティング樹脂(保護材)に起因して回折格子−光変調装置の構成部材に損傷が発生することを確実に回避し得る回折格子−光変調装置組立体を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の回折格子−光変調装置組立体は、
(A)支持体を備えた回折格子−光変調装置、
(B)対向する第1面及び第2面を有する支持部材、並びに、
(C)冷却/放熱部材、
を備え、
支持体が支持部材の第1面に取り付けられ、
冷却/放熱部材が支持部材の第2面に取り付けられた回折格子−光変調装置組立体であって、
支持部材の第1面から、回折格子−光変調装置を連続して取り囲む突起部が突起しており、
突起部と回折格子−光変調装置との間に存在する空間は、保護材で充填されていることを特徴とする。
(A)支持体を備えた回折格子−光変調装置、
(B)対向する第1面及び第2面を有する支持部材、並びに、
(C)冷却/放熱部材、
を備え、
支持体が支持部材の第1面に取り付けられ、
冷却/放熱部材が支持部材の第2面に取り付けられた回折格子−光変調装置組立体であって、
支持部材の第1面から、回折格子−光変調装置を連続して取り囲む突起部が突起しており、
突起部と回折格子−光変調装置との間に存在する空間は、保護材で充填されていることを特徴とする。
本発明の回折格子−光変調装置組立体において、保護材は、突起部に固定された蓋部材によって覆われている構成とすることができる。そして、このような構成にすることで、回折格子−光変調装置に入射する光(例えば、レーザ光)が保護材に入射し、保護材に損傷を与えることを確実に防止することができる。蓋部材は、アルミニウムやステンレス鋼、鉄、クロム、ニッケル等の金属や合金、樹脂やセラミックスから成るシート状あるいは板状部材から作製すればよく、蓋部材の突起部(より具体的には、突起部の頂面)への固定は、例えば、接着剤を用いて行うことができる。
支持部材に大きな熱膨張が発生すると、回折格子−光変調素子を構成する固定電極及び可動電極に位置ずれが生じる。先に説明したように、画像形成装置にあっては、3つの回折格子−光変調装置組立体からの回折されたレーザ光(赤色、青色、及び、緑色のレーザ光回折光)によって、1つの画素が形成、表示される。それ故、回折格子−光変調素子を構成する固定電極及び可動電極に位置ずれが生じると、各回折格子−光変調装置組立体から射出され、各画素を構成、表示するための3本のレーザ光回折光にずれが発生する。その結果、色にじみ等が生じ、鮮明な画像を形成することが難しくなる。回折格子−光変調装置組立体の小型化、高解像度化に伴い、このような色にじみ等の問題は一層顕著となる。
上記の好ましい構成を含む本発明の回折格子−光変調装置組立体において、支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることが好ましい。回折格子−光変調装置に光(レーザ光)が照射されることに伴う過度の熱は、支持体上における回折格子−光変調素子の位置精度に悪影響を及ぼすので、熱対策を充分に講じる必要がある。そこで、本発明の回折格子−光変調装置組立体において、支持体及び冷却/放熱部材がそれぞれ第1面及び第2面に取り付けられた支持部材を、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製すれば、回折格子−光変調装置に光(レーザ光)が照射されることに伴う熱を支持部材を介して冷却/放熱部材によって放熱すると共に、支持体上における回折格子−光変調素子の位置がこの熱によって影響を受けることを回避することができる。それ故、色にじみ等の問題を解消することができ、回折格子−光変調装置組立体の一層の小型化、高性能化、高解像度化、画質の向上を図ることができるし、回折格子−光変調装置組立体の動作安定性を高め、長寿命化を図ることもできる。しかも、このような構成にあっては、回折格子−光変調装置組立体にプリント配線板が含まれないので、回折格子−光変調装置組立体の一層の小型、軽量化、熱伝導の低減が可能となる。
支持部材は、酸化アルミニウム(Al2O3)から作製され、あるいは又、窒化アルミニウム(AlN)から作製され、あるいは又、炭化ケイ素(SiC)から作製され、あるいは又、フェルニコ(Fe−Ni−Co合金)、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された1種類の材料から作製されていることが好ましい。これらの材料の線膨張率及び熱伝導率を、以下の表1に示す。あるいは又、支持部材は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された少なくとも2種類の材料から作製されていることが好ましい。
[表1]
線膨張率(×10-6/K) 熱伝導率(W/m・K)
Al2O3 7.4 29
AlN 4.8 140
SiC 4.7 46
フェルニコ 5.3 17
Mo 5.1 142
W 4.4 200
C−B−Cu 10 160
線膨張率(×10-6/K) 熱伝導率(W/m・K)
Al2O3 7.4 29
AlN 4.8 140
SiC 4.7 46
フェルニコ 5.3 17
Mo 5.1 142
W 4.4 200
C−B−Cu 10 160
尚、本発明における線膨張率(α)は、
α=(1/X0)(dX/dt)
で表すことができる。但し、X0は0゜Cにおける長さであり、Xは293K(20゜C)における長さである。
α=(1/X0)(dX/dt)
で表すことができる。但し、X0は0゜Cにおける長さであり、Xは293K(20゜C)における長さである。
あるいは又、支持部材を、例えば、(ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(鉛ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(アルミナ・カルシウム・ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(アルミナ・マグネシウム・ホウケイ酸ガラス+石英や石英ガラス)、(ホウケイ酸ガラス+アルミナ,フォルステライト)、(ホウケイ酸ガラス+石英+アルミナ+コージェライト)等のガラスセラミック複合系材料、(コージェライト系β−スポジェメン系材料)、(コージェライト系ZnO・MgO・Al2O3・SiO2材料)、(コージェライト系B2O3・MgO・Al2O3・SiO2系材料)等の結晶化ガラス系材料、Al2O3・CaO・SiO2・MgO・B2O3、Al2O3・CaO・SiO2・BaO・B2O3等の非ガラス系材料で例示されるセラミックスから作製することもできる。
以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む本発明の回折格子−光変調装置組立体においては、支持部材に回路が形成されている構成とすることもできる。このように、支持部材に回路を形成すれば、回折格子−光変調装置組立体を大幅に小型化、軽量化することができると共に、製造コストの低減を図ることができる。尚、この場合には、支持部材をセラミックスから作製することが望ましい。回路は1層(即ち、支持部材の一方の面に形成されている態様)でもよいし、2層(即ち、支持部材の両方の面に形成されている態様)でもよいし、3層以上の多層(即ち、支持部材の内部(内層)にまで形成されている態様)でもよい。また、回路には、単なる配線だけでなく、スルーホールやビヤホール、更には、抵抗やコンデンサも含まれる。支持部材における回路は、例えば、金属ペーストを用いて形成することができる。このような金属ペーストとして、例えば、融点1065゜Cの金、融点1085゜Cの銅、融点962゜Cの銀、融点1455゜Cのニッケルから構成された金属ペーストを挙げることができる。また、抵抗を、例えば、RuO2系、M2Ru2O7-X系、MoO3系、LaB6系等の公知の抵抗ペーストを用いて形成することができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む本発明の回折格子−光変調装置組立体においては、回折格子−光変調装置の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に備えており;半導体チップは、支持部材の第1面に設けられた突起部と回折格子−光変調装置との間に位置する支持部材の第1面の部分に取り付けられており;半導体チップも保護材で覆われている構成とすることができる。このような構成にすることで、水分や光、物理的な接触から半導体チップを保護することができ、しかも、回折格子−光変調装置組立体全体としての小型化、軽量化、簡素化を図ることができ、製造コストの低減を図ることができると共に、半導体チップの放熱や冷却を効果的に行うことができる。ここで、回折格子−光変調装置の駆動に必要とされる回路として、例えば、10ビット又は12ビットの駆動ドライバを挙げることができる。
更には、以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の回折格子−光変調装置組立体において、回折格子−光変調装置は、(a)下部電極、(b)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、並びに、(c)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極から成り;可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって、下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成される回折格子−光変調素子が、複数、支持体の表面に形成されて成り;回折格子−光変調装置は、固定電極及び可動電極に対向し、固定電極及び可動電極に入射する入射光並びに固定電極及び可動電極から射出する射出光を透過させる光透過部材を更に備えている構成とすることができる。そして、この場合、光透過部材は、支持体に取り付けられている構成とすることができ、あるいは又、支持部材に取り付けられている構成とすることができ、更には、光透過部材の頂面は、保護材で覆われていない構成とすることができる。尚、突起部に固定された蓋部材によって保護材が覆われている構成とする場合、蓋部材の外周部分は突起部に固定され、蓋部材の内周部分は光透過部材の頂面の端部領域と接しており、光透過部材の頂面の主たる部分は蓋部材によって覆われていない構造とすることが望ましい。
支持部材の第1面から突起した突起部は、支持部材と一体であることが好ましく、この場合、支持部材の製造時に支持部材に同時に形成することができる。支持部材の第1面から突起部の頂面までの距離(高さ)として、0.7mm乃至3mm、好ましくは0.9mm乃至1.5mmを挙げることができる。
保護材は、所謂ポッティング樹脂であり、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成る。保護材の厚さ(T)[支持部材の第1面から保護材の頂面までの距離]の上限として、1.3mmを例示することができる。保護材の厚さ(T)の下限は、突起部と回折格子−光変調装置との間に存在する空間に配置、配設された部品や部材(例えば、ワイヤボンディング部や半導体チップ、回路)を確実に被覆する厚さである。
以上に説明した好ましい構成、形態を含む本発明の回折格子−光変調装置組立体(以下、単に、本発明と呼ぶ)において、冷却/放熱部材として、ヒートシンクやペリチェ素子、水や冷媒を循環させて冷却する冷却装置、強制送風のためのファンを挙げることができる。
本発明において、支持体の支持部材の第1面への取り付け方法として、接着剤を用いる方法(例えば、熱硬化型の接着剤を第一面に塗布し、例えば320゜C程度に加熱することで接合する方法)を挙げることができる。また、冷却/放熱部材の支持部材の第2面への取り付け方法として、ネジ止め(例えば、2.6mm程度のタップを冷却/放熱部材に予め形成しておき、ネジ止めを行う方法)、接着剤を用いる方法(例えば、紫外線硬化樹脂を第2面に塗布し、その後、紫外線照射により接合する方法)を挙げることができる。
回折格子−光変調素子を構成する可動電極及び固定電極は、例えば、マイクロマシン技術を応用して作製することができ、可動電極と固定電極とによって形成される回折格子は、所謂反射型回折格子から構成されている。
回折格子−光変調装置における支持体を構成する材料として、シリコン半導体基板を例示することができる。
回折格子−光変調素子における下部電極やバイアス電極を構成する材料として、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)及び亜鉛(Zn)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ITO(インジウム錫酸化物)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。下部電極やバイアス電極を作製するには、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、リフトオフ法、イオンプレーティング法、電解メッキ法、無電解メッキ法、スクリーン印刷法、レーザーアブレーション法、ゾル−ゲル法等の公知の薄膜形成技術により、上述の構成材料から成る薄膜を支持体の表面に形成すればよい。
また、回折格子−光変調素子における固定電極、可動電極は、光反射層(上層)と誘電体材料層(下層)の2層構造から成ることが好ましく、具体的には、例えば、アルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、アルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Cuを添加したアルミニウム層(上層であり、アルミニウム/銅の合金層である)とSiN層(下層)との積層構造(Cuの添加率として0.1重量%乃至5重量%を例示することができ、以下の説明においても同様である)、Cuを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造から構成することができる。尚、下層をSiO2層とSiN層の2層構成とすることもできる。
更には、回折格子−光変調素子において、固定電極を支持するための支持部は、固定電極の延在部から構成することが好ましく、また、可動電極を支持するための支持部は、可動電極の延在部から構成することが好ましい。
回折格子−光変調素子において、下部電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh0として、3.0×10-7(m)乃至1.5×10-6(m)、好ましくは、4.5×10-7(m)乃至1.0×10-6(m)を例示することができる。また、回折格子−光変調素子の不作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差は出来る限り0に近いことが望ましい。更には、回折格子−光変調素子の作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)の最大値Δh1-MAXは、回折格子−光変調素子あるいは回折格子−光変調装置への入射光の波長をλとしたとき、
λ/4≦Δh1-MAX
を満足することが望ましい。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦(Δh0/3)
を満足することが望ましい。尚、可動電極に印加する電圧を変化させることで、可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
λ/4≦Δh1-MAX
を満足することが望ましい。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦(Δh0/3)
を満足することが望ましい。尚、可動電極に印加する電圧を変化させることで、可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
また、回折格子−光変調素子において、隣接する固定電極の間の距離dは、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至2×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至1×10-5(m)であることが望ましい。更には、隣接する固定電極と可動電極との間に存在する隙間SP(1つの回折格子−光変調素子内における隙間、隣接する回折格子−光変調素子間における隙間の両方)は、限定するものではないが、1×10-7(m)乃至2×10-6(m)、好ましくは、2×10-7(m)乃至5×10-7(m)であることが望ましい。また、固定電極の幅WFとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、固定電極の実効長さLFとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。一方、可動電極の幅WMとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、可動電極の実効長さLMとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。尚、固定電極の実効長さLF、可動電極の実効長さLMとは、固定電極及び可動電極が支持部によって支持されている構成において、支持部と支持部との間の固定電極の部分及び可動電極の部分の長さを意味する。
更には、回折格子−光変調装置において、1つの回折格子−光変調素子を構成する固定電極と可動電極のそれぞれの数は、1本の固定電極と1本の可動電極とを1組とした場合、最低、1組であればよく、限定するものではないが、最大、3組を挙げることができる。また、回折格子−光変調装置における複数の回折格子−光変調素子の配置状態は、一次元アレイ状とすればよい。即ち、固定電極及び可動電極の軸線方向と直角の方向に沿って、複数の回折格子−光変調素子を構成する固定電極及び可動電極を並置すればよい。回折格子−光変調素子の数は、画像生成装置に要求される画素数に基づき決定すればよい。
外部の回路と電気的に接続させるための回折格子−光変調装置における接続端子部、接続端子部と可動電極とを電気的に接続するための制御電極を構成する材料として、上述した下部電極やバイアス電極を構成する材料を例示することができるし、接続端子部、制御電極の形成方法も、上述した下部電極やバイアス電極の形成方法と同様の形成方法とすればよい。尚、下部電極、バイアス電極、接続端子部、及び、制御電極を、同時に形成することもできるし、これらの4種類の電極を任意の組合せで同時に形成することもできる。また、膜厚に関しては、別途、厚く形成することもできる。
回折格子−光変調装置において、光透過部材の厚さは1.5mm以上であることが好ましい。尚、光透過部材の厚さの上限に本質的な制限は無いが、上限として20mmを例示することができる。更には、光透過部材を、ガラス板やプラスチックス板[例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)から成る板]から構成することができるが、中でも、ガラス板から構成することが好ましい。あるいは又、支持体の表面から光透過部材までの距離は1.0mm以上であることが好ましい。あるいは又、光透過部材の厚さは1.5mm以上であり、且つ、支持体の表面から光透過部材までの距離は1.0mm以上であることが好ましい。このような構成にすることで、回折格子−光変調装置組立体によって生成される画像に、回折格子−光変調装置を構成する光透過部材の表面や内部に存在するゴミや異物に起因した筋が生じ難くなる。
回折格子−光変調素子において、可動電極の頂面及び固定電極の頂面は下部電極の頂面と平行であってもよいし、下部電極の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次の回折光のみを射出する構成とすることもできる。ブレーズ型を採用することによって、例えば、60%以上の高い回折効率をもって画像を表示することができる。プロジェクター等の画像生成装置への適用においては、特に、印加電圧に対するダークレベルから中間階調にかけての応答特性が緩やかであって、高階調の画像表示を容易に達成することができるブレーズ型の使用が望ましい。
本発明の回折格子−光変調装置組立体においては、支持部材の第1面から、回折格子−光変調装置を連続して取り囲む突起部が突起しているので、突起部の高さを、従来の熱硬化性樹脂層から成る枠体を備えた回折格子−光変調装置組立体と比較して、高い精度で設けることができる。従って、突起部と回折格子−光変調装置との間に存在する空間を充填すべき保護材の厚さを、従来の回折格子−光変調装置組立体よりも薄くすることができ、その結果、保護材と接する回折格子−光変調装置の構成部材(例えば光透過部材)に過剰の応力が加わることを抑制することができ、保護材と接する回折格子−光変調装置の構成部材に損傷が発生することを確実に防止することができる。それ故、高い信頼性を有し、良好な光学特性が確保された回折格子−光変調装置組立体を提供することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明するが、各実施例において共通である回折格子−光変調装置、回折格子−光変調素子について、先ず、説明する。
支持体12を備えた回折格子−光変調装置11は、図3、図4の(A)、(B)、図5の(A)、(B)に示したと同様に、支持体12の表面に形成された複数(例えば1080個)の回折格子−光変調素子21から構成されている。更には、回折格子−光変調装置11は光透過部材13を備えている。回折格子−光変調素子21は、下部電極22、固定電極31、並びに、可動電極32から成る。光透過部材13は、固定電極31及び可動電極32に対向し、固定電極31及び可動電極32に入射する入射光並びに固定電極31及び可動電極32から射出する射出光を透過させる。
不純物がドーピングされたポリシリコンから成る下部電極22は、シリコン半導体基板から成る支持体12の表面に形成されている。尚、固定電極31及び可動電極32を形成するときに下部電極22に損傷が発生しないように、下部電極22の表面にはSiO2から成る保護絶縁膜(図示せず)が形成されている。また、帯状(リボン状)の固定電極31は、下部電極22の上方に支持、張架されており、具体的には、固定電極31の延在部である支持部23,24によって支持されている。更には、帯状(リボン状)の可動電極32は、下部電極22の上方に支持、張架され、固定電極31に対して並置されており、具体的には、可動電極32の延在部である支持部25,26によって支持されている。固定電極31及び可動電極32は、Cuを添加したアルミニウムから成る光反射層(上層)とSiNから成る誘電体材料層(下層)との積層構造(Cuの添加率:0.5重量%)を有する。尚、図面においては、固定電極31及び可動電極32を1層で表した。
回折格子−光変調装置11と光透過部材13とによって挟まれた空間は気密状態となっており、この空間には、水素ガス、ヘリウムガス、窒素ガス、あるいは、これらの混合ガス等が封入されている。そして、これによって、回折格子−光変調素子の作動時における温度上昇によって生じる温度勾配に起因する固定電極31や可動電極32の劣化を抑制し、耐久性及び信頼性の向上を図っている。
回折格子−光変調装置11における複数の回折格子−光変調素子21の配置状態は、一次元アレイ状である。具体的には、固定電極31及び可動電極32の軸線方向(X方向)と直角の方向(Y方向)に沿って、複数(例えば1080個)の回折格子−光変調素子21を構成する固定電極31及び可動電極32が並置されている。固定電極31及び可動電極32の総計は、例えば、1080×6(本)である。
尚、接続端子部(図示せず)が、例えば、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップ40との電気的接続のために設けられ、外部に露出しており、可動電極32に電気的に接続されている。具体的には、回折格子−光変調素子21は、3本の固定電極31と3本の可動電極32から構成されている。3本の可動電極32は纏められて1本の制御電極に接続され、制御電極は、対応する接続端子部に接続されている。一方、3本の固定電極31は纏められてバイアス電極に接続されている。バイアス電極は、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、バイアス電極の延在部であるバイアス電極端子部(図示せず)を介して半導体チップ40に接続され、接地される。下部電極22も、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、下部電極22の延在部である下部電極端子部(図示せず)を介して半導体チップ40に接続され、接地される。
低融点金属材料層14よりも外側の支持体12の領域に、接続端子部、下部電極端子部、バイアス電極端子部が設けられている。これらの端子部と各種電極を結ぶ配線(例えば、制御電極やバイアス電極等)は、低融点金属材料層14によっては短絡しない構造(例えば、制御電極やバイアス電極が絶縁材料で被覆された構造)となっている。
そして、接続端子部を介して外部回路からの可動電極への電圧の印加、及び、下部電極22への電圧の印加に基づき発生した可動電極32と下部電極22との間に働く静電気力(クーロン力)によって、下部電極22に向かって可動電極32が変位する。即ち、外部回路から接続端子部、制御電極を介して可動電極32へ電圧を印加し、且つ、外部回路から下部電極端子部を介して下部電極22へ電圧を印加すると(実際には、下部電極22は接地状態にある)、可動電極32と下部電極22との間に静電気力(クーロン力)が発生する。そして、この静電気力によって、下部電極22に向かって可動電極32が下方に変位する。尚、可動電極32の変位前の状態を図4の(B)及び図5の(B)の左側に示し、変位後の状態を図5の(A)及び図5の(B)の右側に示す。そして、このような可動電極32の変位に基づき、可動電極32と固定電極31とによって反射型の回折格子が形成される。
下部電極22の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh0を、以下の表2に示す値とした。また、回折格子−光変調素子21の不作動時における可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差を出来る限り0に近い値とした。更には、回折格子−光変調素子21の作動時における可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(可動電極32の下方への変位量)の最大値Δh1-MAXは、回折格子−光変調素子21あるいは回折格子−光変調装置11への入射光の波長をλとしたとき、
Δh1-MAX=λ/4
を満足している。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦Δh0/3
を満足している。尚、可動電極32に印加する電圧を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(可動電極32の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
Δh1-MAX=λ/4
を満足している。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦Δh0/3
を満足している。尚、可動電極32に印加する電圧を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(可動電極32の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
また、隣接する固定電極31の間の距離d、隣接する固定電極と可動電極との間に存在する隙間SP、固定電極31の幅WF、固定電極31の実効長さLF、可動電極32の幅WM、可動電極32の実効長さLMを、以下の表2のとおりとした。表2における単位はμmである。
[表2]
Δh0= 0.85
d = 8.0
SP = 0.40
WF = 3.6
LF =200
WM = 3.6
LM =200
Δh0= 0.85
d = 8.0
SP = 0.40
WF = 3.6
LF =200
WM = 3.6
LM =200
このような回折格子−光変調装置を備えた回折格子−光変調装置組立体を3つ備えた画像形成装置は、概念図を図7に示したと同様の構成とすることができるし、回折格子−光変調装置組立体を3つ備えた画像形成装置の動作も、図7を参照して説明した動作と同様であるが故に、詳細な説明は省略する。
実施例1は、本発明の回折格子−光変調装置組立体に関する。実施例1の回折格子−光変調装置組立体の概念的な一部断面図を図1の(A)に示す。尚、図1の(A)、(B)、及び、図2の(A)及び(B)においては、回折格子−光変調素子や低融点金属材料層の図示は省略している。
この実施例1の回折格子−光変調装置組立体は、
(A)支持体12を備えた回折格子−光変調装置11、
(B)対向する第1面50A及び第2面50Bを有する支持部材50、並びに、
(C)ヒートシンクから成る冷却/放熱部材52、
を備えている。
(A)支持体12を備えた回折格子−光変調装置11、
(B)対向する第1面50A及び第2面50Bを有する支持部材50、並びに、
(C)ヒートシンクから成る冷却/放熱部材52、
を備えている。
そして、支持部材50の第1面50Aから、回折格子−光変調装置11を連続して取り囲む突起部(突出部)51が突起(突出)している。即ち、支持部材50の外周部には、第1面50Aから延びる壁状あるいは土手状の突起部51が存在し、支持部材50は、突起部51によって、隙間無く囲まれている状態となっている。そして、突起部51と回折格子−光変調装置11との間に存在する空間は、エポキシ樹脂から成る保護材(ポッティング樹脂)42で充填されている。このように、保護材(ポッティング樹脂)42によって封止することで、後述するワイヤボンディング部や半導体チップ40を、水分や光、物理的な接触から保護することができる。
具体的には、突起部51によって囲まれた支持部材50の第1面50Aの部分(以下、支持部材50の凹部と呼ぶ場合がある)に、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40が配置されている。ここで、支持体12は、ダイボンディング用の接着剤43Aを介して支持部材50の第1面50Aに取り付けられ、冷却/放熱部材52は、支持部材50の第2面50Bに、ネジ止めあるいは接着剤を用いる方法によって取り付けられている。半導体チップ40には、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路(例えば、10ビット又は12ビットの駆動ドライバ)が設けられており、半導体チップ40も、支持部材50の凹部に、ダイボンディング用の接着剤43Bを介して取り付けられている。尚、接着剤43A,43Bの仕様に依存するが、接着時に接着剤43A,43Bを、例えば、130〜200°Cに加熱することで接着することができる。
また、支持部材50の第1面50Aには、半導体チップ40を外部の回路と電気的に接続するための配線としての回路及びパッド部が形成されているが、これらの図示は省略した。そして、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と配線としての回路との間は、例えば、ワイヤボンディング部にて電気的に接続されている。このように、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と配線としての回路との間を、ワイヤボンディング部にて電気的に接続することによって、回折格子−光変調装置組立体を小型、軽量化することが可能となる。
尚、実施例1にあっては、図6に概念的な断面図を示すように、平板状のガラス板から成る光透過部材13と支持体12とは、Au80Sn20(融点260〜320゜C)から成る低融点金属材料層14によって接合されている(取り付けられている)。尚、図6において、回折格子−光変調素子の図示は省略している。
実施例1において、突起部51が一体的に設けられた支持部材50は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料、具体的には、支持部材50の凹部の厚さ(t)が2.0mmの酸化アルミニウム(Al2O3)から作製されている。そして、支持部材50の凹部に相当する部材と、突起部51に相当する部材とを積層して、焼成することで、酸化アルミニウムから成り、突起部51が一体的に設けられた支持部材50を製作することができる。あるいは又、バルク状の焼成体を切削加工することによって、あるいは又、モールドを用いた成型によって、突起部51が一体的に設けられた支持部材50を作製することができる。支持部材50の第1面50Aから突起部51の頂面までの距離(高さH)は、1.4mmである。
保護材(ポッティング樹脂)42の厚さ(T)[支持部材50の第1面50Aから保護材(ポッティング樹脂)42の頂面までの距離]と、保護材42が接する光透過部材13の部分(光透過部材13の端部と呼ぶ)が保護材から受ける応力を計算した結果を、図8に示す。
光透過部材13の端部への応力が2.9×108Pa(30kgf/mm2)程度以上になると、光透過部材13の端部に欠けが生じ易くなることが、実験から分かっている。図8から、保護材(ポッティング樹脂)42の厚さを1.3mm程度以下とすることによって、応力を十分に低減できることが分かる。
ここで、図9に示した従来の回折格子−光変調装置組立体においては、保護材(ポッティング樹脂)42の厚さを1.5mmとする必要があった。一方、実施例1における回折格子−光変調装置組立体においては、保護材42の厚さを1.3mm、あるいは、それ以下にすることができた。このように保護材42の厚さを薄くすることができる理由は、支持部材50に一体的に突起部51を設けることで突起部51の高さの均一化を図ることができる結果、突起部51と回折格子−光変調装置11との間に存在する空間への未硬化の保護材(ポッティング樹脂)の注入量を減少させることができ、保護材42の厚さを薄くすることができるからである。
回折格子−光変調装置組立体と、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板(図示せず)とは、フレキシブルケーブル等で接合されており、構造的に分離されている。プリント配線板には、外部から入力される回折格子−光変調装置を駆動するための信号を処理する回路等が設けられている。従来例とは異なり、回折格子−光変調装置組立体とプリント配線板とは構造的に分離されているので、回折格子−光変調装置組立体の軽量化を図ることができる。
実施例1にあっては、支持部材50を用いることで、回折格子−光変調装置11からの熱及び半導体チップ40からの熱を効率良く冷却/放熱部材(ヒートシンク)52に伝熱することが可能となる。しかも、図9に示した従来例のように、線膨張率が大きく(例えば、14×10-6/K程度であり、支持体12の線膨張率3.1×10-6/Kに比べて大きい場合)、ヤング率が25GPa程度で非常に柔らかいプリント配線板150を用いたのでは困難であった、回折格子−光変調素子21の高い位置精度を、実施例1においては支持部材50を用いることで充分に確保することができる。
実施例1の回折格子−光変調装置組立体において熱抵抗を算出した。各部の熱抵抗(単位:゜C/W)は、以下の表3に示すとおりである。
[表3]
熱抵抗
回折格子−光変調装置(11) ≧0.02
接着剤(43A) ≧0.44
支持部材(50) ≧0.02
熱抵抗
回折格子−光変調装置(11) ≧0.02
接着剤(43A) ≧0.44
支持部材(50) ≧0.02
従って、全体の熱抵抗値は0.48(゜C/W)となる。
図9に示した構造において、例えば、プリント配線板150の熱抵抗7.85°C/Wが加わるので、図9に示した構造全体にあっては、熱抵抗値は8.33°C/Wとなる。従って、実施例1の構造を採用することによって、熱抵抗を約17分の1にまで低減できる。
このように、回折格子−光変調装置11に光(レーザ光)が照射されることに伴う熱を支持部材50を介して冷却/放熱部材52によって放熱するので、回折格子−光変調素子21の温度上昇により発生する温度勾配に起因する、固定電極31や可動電極32におけるボイドやヒロック等の発生を抑制することができ、回折格子−光変調素子21の耐久性を向上させることができる。尚、ボイドやヒロック等の発生を抑制することができない場合、ダークレベルの悪化や、極端な場合、電気的な断線、機能不全等を引き起こす可能性がある。
更には、図9に示した従来例と異なり、実施例1においては、接着部分が1箇所で済むため、回折格子−光変調装置11の位置精度について安定性を保証する上で有利である。しかも、図9に示した従来例では、プリント配線板150を使用しているので、重量が38グラム程度であったのに対し、実施例1にあっては、重量が約20グラムと、半分近くに低減することができる。回折格子−光変調装置組立体は、画像形成装置の本体部へネジ止め、又は、接着剤等によって取り付けることができ、回折格子−光変調装置組立体の重量が低減することで、取付時の安定性も向上する。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の回折格子−光変調装置組立体の概念的な一部断面図を図1の(B)に示すが、実施例2にあっては、保護材(ポッティング樹脂)42は、突起部51に固定された蓋部材53によって覆われている。
ここで、蓋部材53は、具体的には、厚さ0.5mmのアルミニウムから成るシート状あるいは板状部材から作製されており、蓋部材53は、突起部51(より具体的には、突起部51の頂面)に接着剤(図示せず)を用いて固定されている。実施例2にあっては、突起部51がモジュールの最上面まで達しているので、蓋部材53を容易に設置することができる。
保護材(ポッティング樹脂)42にレーザ光が入射すると、保護材42が熱損傷を受け、回折格子−光変調装置組立体の信頼性に悪影響を与える可能性があるが、蓋部材53を設けることで、保護材(ポッティング樹脂)42を完全にレーザ光から保護することができる。また、光透過部材13の表面にゴミ、埃等の異物が付着すると回折格子−光変調装置11の光学特性に悪影響を与えるが、蓋部材53を装着することにより、保護材(ポッティング樹脂)42からの埃等の異物が光透過部材13の表面に付着することを防止することができ、光透過部材13にハーメチック性を持たせることが可能となる。
実施例3は、実施例1の変形である。実施例3の回折格子−光変調装置組立体にあっては、概念的な一部断面図を図2の(A)に示すように、支持部材50の第1面50A(支持部材50の凹部)に、半導体チップ40だけでなく、光変調を行うためのコンデンサや抵抗といった回路部品44が取り付けられている。これによって、回折格子−光変調装置組立体を更に小型、高性能とすることができる。
尚、回路部品44を、支持部材50の第1面50A(支持部材50の凹部)に取り付ける代わりに、概念的な一部断面図を図2の(B)に示すように、突起部51の頂面に取り付けてもよいし、支持部材50の側面や第2面50Bに取り付けてもよい。
以上に説明したように、回路部品44が取り付けられている点を除き、実施例3の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造は、実施例1の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。また、実施例3の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造を、実施例2の回折格子−光変調装置組立体に適用することもできる。
実施例4は、実施例1〜実施例3の変形である。実施例1〜実施例3においては、支持部材50に回路を形成したが、この回路は1層構成とした。即ち、回路が、支持部材50の一方の面(第1面50A)に形成されている態様とした。一方、実施例4にあっては、支持部材50を3層以上の多層構成とする。即ち、支持部材50の内部(内層)にまで回路が形成されている態様とする。
このような支持部材50は、例えば、以下に説明する方法で作製することができる。
即ち、先ず、セラミックグリーンシートを準備し、セラミックグリーンシートに、外形打ち抜き加工、及び、パンチングによるビヤホールやスルーホール用の穴を開ける穴開け加工を施す。次いで、セラミックグリーンシートに、接続端子部、ランド部、配線等を、スクリーン印刷法に基づき、例えば金パウダーを含む金属ペーストを用いて形成する。また、別のセラミックグリーンシートにも、同様に、接続端子部、ランド部、配線等を形成する。更には、必要に応じて、セラミックグリーンシートの表面にコンデンサ用材料を貼り合わせる。そして、これらのセラミックグリーンシートを、熱プレス装置を用いて積層して熱プレスし、互いに接着一体化する。その後、積層されたセラミックグリーンシート及び金属ペーストを同時に焼成することで、突起部51を有する支持部材50を得ることができる。次いで、必要に応じて、支持部材50の第1面50Aに、スクリーン印刷法に基づき抵抗ペーストを用いて厚膜抵抗を形成する。こうして、内部(内層)にまで回路が形成された3層以上の多層構成の支持部材50を得ることができる。
以上に説明したように、支持部材50の構成が異なる点を除き、実施例4の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造は、実施例1〜実施例3の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造と同じとすることができるので、詳細な説明は省略する。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明した回折格子−光変調素子、回折格子−光変調装置、回折格子−光変調装置組立体の構成、構造は例示であり、適宜、変更することができるし、回折格子−光変調装置組立体や回折格子−光変調装置、回折格子−光変調素子における各種部材を構成する材料や部材の寸法等も例示であり、適宜、変更することができる。
実施例においては、突起部51が一体的に設けられた支持部材50をAl2O3から作製したが、その代わりに、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)から作製することもできるし、フェルニコ(Fe−Ni−Co合金)、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された1種類の材料から作製することもできる。あるいは又、支持部材を、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された少なくとも2種類の材料から作製することもでき、この場合には、支持部材を多層構造とすることが好ましい。
また、実施例においては、可動電極32の頂面及び固定電極31の頂面を下部電極22の頂面と平行としたが、その代わりに、下部電極22の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次(m=+1)の回折光のみを射出する構成としてもよい。更には、実施例においては、専ら、回折格子−光変調素子(GLV)に基づき本発明を説明したが、本発明における光変調装置を、その他、特開2001−215317に開示された順応型回折格子装置(GEMS)を具備した空間光変調器とすることもできる。
11・・・回折格子−光変調装置、12・・・支持体、13・・・光透過部材(ガラス板)、14・・・低融点金属材料層、21・・・回折格子−光変調素子、22・・・下部電極、23,24,25,26・・・支持部、31・・・固定電極、32・・・可動電極、40・・・半導体チップ、42・・・保護材(ポッティング樹脂)、43A,43B・・・接着剤、44・・・回路部品、50・・・支持部材、50A・・・支持部材の第1面、50B・・・支持部材の第2面、51・・・突起部、52・・・冷却/放熱部材(ヒートシンク)、53・・・蓋部材、100R,100G,100B・・・レーザ光源、101R,101G,101B・・・回折格子−光変調装置組立体、102・・・L型プリズム、103・・・レンズ、104・・・空間フィルター、105・・・スキャンミラー、106・・・スクリーン
Claims (7)
- (A)支持体を備えた回折格子−光変調装置、
(B)対向する第1面及び第2面を有する支持部材、並びに、
(C)冷却/放熱部材、
を備え、
支持体が支持部材の第1面に取り付けられ、
冷却/放熱部材が支持部材の第2面に取り付けられた回折格子−光変調装置組立体であって、
支持部材の第1面から、回折格子−光変調装置を連続して取り囲む突起部が突起しており、
突起部と回折格子−光変調装置との間に存在する空間は、保護材で充填されていることを特徴とする回折格子−光変調装置組立体。 - 前記保護材は、突起部に固定された蓋部材によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載の回折格子−光変調装置組立体。
- 支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする請求項1に記載の回折格子−光変調装置組立体。
- 支持部材には回路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回折格子−光変調装置組立体。
- 回折格子−光変調装置の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に備えており、
半導体チップは、支持部材の第1面に設けられた突起部と回折格子−光変調装置との間に位置する支持部材の第1面の部分に取り付けられており、
半導体チップも前記保護材で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の回折格子−光変調装置組立体。 - 回折格子−光変調装置は、
(a)下部電極、
(b)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、並びに、
(c)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
から成り、
可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって、下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成される回折格子−光変調素子が、複数、支持体の表面に形成されて成り、
回折格子−光変調装置は、固定電極及び可動電極に対向し、固定電極及び可動電極に入射する入射光並びに固定電極及び可動電極から射出する射出光を透過させる光透過部材を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の回折格子−光変調装置組立体。 - 光透過部材は支持体に取り付けられており、
光透過部材の頂面は、前記保護材で覆われていないことを特徴とする請求項6に記載の回折格子−光変調装置組立体。
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JP2005120741A JP2006301153A (ja) | 2005-04-19 | 2005-04-19 | 回折格子−光変調装置組立体 |
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JP2009151297A (ja) * | 2007-11-29 | 2009-07-09 | Kyocera Corp | 光学装置および光学装置の製造方法 |
-
2005
- 2005-04-19 JP JP2005120741A patent/JP2006301153A/ja active Pending
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