JP2006071879A - 光学装置及び画像生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学素子に発熱が生じた場合であっても、光学素子から射出される射出光にずれが生じ難い構成、構造を有する光学装置を提供する。
【解決手段】光学装置は、光学素子11、実装用基板50、支持部材60、及び、冷却/放熱部材70を備え、支持部材60は実装用基板50の一方の面50Aに取り付けられており、光学素子11は実装用基板50の他方の面50Bに取り付けられており、冷却/放熱部材70は支持部材60に取り付けられており、光学素子11と支持部材60とは実装用基板50の内部に設けられた伝熱手段51によって熱的に接続されており、支持部材60は線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学装置及び画像生成装置に関する。
プロジェクターやプリンター等の画像形成装置において、一次元的な画像生成装置からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影することで2次元画像を形成する装置が、例えば、特許第3401250号や特許第3164824号から周知である。この一次元的な画像生成装置は、複数の回折格子−光変調素子(GLV:Grating Light Valve)が一次元的にアレイ状に配列されて成る光学素子を備えている。尚、以下、このような光学素子を、回折格子−光変調装置と呼ぶ場合がある。回折格子−光変調装置(光学素子)は、通常、複数の回折格子−光変調素子に対向し、回折格子−光変調装置に入射する入射光並びに回折格子−光変調装置から射出する射出光を透過させるガラス板から成る光透過部材を更に備えている。回折格子−光変調素子は、マイクロマシン製造技術を応用して製造され、反射型の回折格子から構成されており、光スイッチング作用を有し、光のオン/オフ制御を電気的に制御することで画像を表示する。即ち、回折格子−光変調装置における回折格子−光変調素子のそれぞれから射出された光をスキャンミラーで走査して2次元画像を得る。従って、M×N(例えば1920×1080)の画素(ピクセル)から構成された2次元画像を表示するために、N個(=1080個)の回折格子−光変調素子から回折格子−光変調装置を構成すればよい。更には、カラー表示のためには、このような回折格子−光変調装置を備えた3つの画像生成装置を用いればよい。
回折格子−光変調素子21を構成する下部電極22、固定電極31、可動電極32等の配置を、図10に模式的に示す。また、図10の矢印B−Bに沿った固定電極31等の模式的な一部断面図を図11の(A)に示し、図10の矢印A−Aに沿った可動電極32等の模式的な一部断面図を図11の(B)及び図12の(A)に示し、図10の矢印C−Cに沿った固定電極31及び可動電極32等の模式的な一部断面図を図12の(B)に示す。ここで、可動電極32の変位前の状態を図11の(B)及び図12の(B)の左側に示し、変位後の状態を図12の(A)及び図12の(B)の右側に示す。また、図10においては、下部電極22、固定電極31、可動電極32、支持部23,24,25,26を明示するために、これらに斜線を付した。
この回折格子−光変調素子21は、下部電極22、帯状(リボン状)の固定電極31、並びに、帯状(リボン状)の可動電極32から成る。下部電極22は支持体12上に形成されている。また、固定電極31は、支持部23,24に支持され、下部電極22の上方に支持、張架されている。更には、可動電極32は、支持部25,26に支持され、下部電極22の上方に支持、張架されており、固定電極31に対して並置されている。図示した例において、1つの回折格子−光変調素子21は、3本の固定電極31と3本の可動電極32から構成されている。3本の可動電極32は纏めて制御電極に接続され、制御電極は、図示しない接続端子部に接続されている。一方、3本の固定電極31は纏めてバイアス電極に接続されている。バイアス電極は、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、図示しないバイアス電極端子部を介して接地されている。下部電極22も、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、図示しない下部電極端子部を介して接地されている。
接続端子部、制御電極を介して可動電極32へ電圧を印加し、且つ、下部電極22へ電圧を印加すると(実際には、下部電極22は接地状態にある)、可動電極32と下部電極22との間に静電気力(クーロン力)が発生する。そして、この静電気力によって、下部電極22に向かって可動電極32が下方に変位する。そして、このような可動電極32の変位に基づき、可動電極32と固定電極31とによって反射型の回折格子が形成される。
ここで、隣接する固定電極31の間の距離をd(図12の(B)参照)、可動電極32及び固定電極31に入射する光(入射角:θi)の波長をλ、回折角をθmとすると、
d[sin(θi)−sin(θm)]=m・λ
で表すことができる。尚、mは次数であり、0,±1,±2・・・の値をとる。
そして、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(図12の(B)参照)が(λ/4)のとき、回折光の光強度は最大の値となる。
回折格子−光変調装置11は、回折格子−光変調素子21が、複数、支持体12の表面に形成されて成る。また、図7の(A)に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11は、平板状のガラス板から成る光透過部材13を更に備えている。尚、図7の(A)において、回折格子−光変調素子の図示は省略している。そして、支持体12と光透過部材13とは、低融点金属材料層14によって接合されている。支持体12の表面から光透過部材までの距離(L)は0.1mm程度である。
図14に概念的な一部断面図を示すように、従来の画像生成装置は、回折格子−光変調装置11に加えて、実装用基板250(より具体的には、例えば、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板)、及び、光源(図14には図示せず)を備えている。尚、回折格子−光変調装置11と実装用基板250との組立体を、回折格子−光変調装置組立体と呼ぶ場合がある。実装用基板250には、外部から入力される回折格子−光変調装置11を駆動するための信号を処理する回路等が設けられている。そして、支持体12が実装用基板250の一方の面250Aに接着剤43を介して取り付けられている。光源は、光の3原色である赤色の光、緑色の光、青色の光をいずれかを射出するレーザ光源から成る。
実装用基板250の一方の面250Aには、更に、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路が形成された半導体チップ40が、接着剤44を介して取り付けられている。回折格子−光変調装置11と半導体チップ40、半導体チップ40と実装用基板250とは、例えば、ワイヤボンディングにて電気的に接続されており、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40は枠体41によって囲まれ、また、ワイヤボンディング保護のために、ポッティング樹脂42によって封止されている。
画像形成装置の概念図を図13に示す。画像形成装置は、回折格子−光変調装置組立体102R及びレーザ光源(赤色発光半導体レーザ)100Rから成る画像生成装置101Rと、回折格子−光変調装置組立体102G及びレーザ光源(緑色発光半導体レーザ)100Gから成る画像生成装置101Gと、回折格子−光変調装置組立体102B及びレーザ光源(青色発光半導体レーザ)100Bから成る画像生成装置101Bを備えている。尚、レーザ光源(赤色発光半導体レーザ)100Rから射出された赤色のレーザ光を点線で示し、レーザ光源(緑色発光半導体レーザ)100Gから射出された緑色のレーザ光を実線で示し、レーザ光源(青色発光半導体レーザ)100Bから射出された青色のレーザ光を一点鎖線で示す。画像形成装置は、更に、これらのレーザ光源100R,100G,100Bから射出された光を集光し、回折格子−光変調装置103R,103G,103B(構成、構造は回折格子−光変調装置11と同じ)へと入射させる集光レンズ(図示せず)、回折格子−光変調装置103R,103G,103Bから射出された光が入射され、1本の光束に纏めるL型プリズム104、纏められた3原色の光が通過するレンズ105及び空間フィルター106、空間フィルター106を通過した1本の光束を結像させる結像レンズ(図示せず)、結像レンズを通過した1本の光束を走査するスキャンミラー(ガルバノミラー)107、及び、スキャンミラー107で走査された光を投影するスクリーン108から構成されている。尚、集光レンズとして円筒レンズを用いることにより、X方向には所定のスポットサイズに集光され、Y方向には所定幅にコリメートされたコリメート光を回折格子−光変調装置103R,103G,103Bに照射することができる。また、空間フィルター106は、例えば、フーリエ面に配置されている。
このような画像形成装置にあっては、可動電極32が図11の(B)及び図12の(B)の左側に示した状態である回折格子−光変調素子21の不作動時、可動電極32及び固定電極31の頂面で反射された光は空間フィルター106で遮られる。一方、可動電極32が図12の(A)及び図12の(B)の右側に示した状態である回折格子−光変調素子21の作動時、可動電極32及び固定電極31で回折された±1次(m=±1)の回折光は空間フィルター106を通過する。このような構成にすることで、スクリーン108に投影すべき光のオン/オフ制御を制御することができる。また、可動電極32に印加する電圧を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1を変化させることができ、その結果、回折光の強度を変化させて、階調制御を行うことができる。
可動電極32は、寸法が非常に小さいので、回折格子−光変調装置において、高い解像度、高速なスイッチング動作及び広い帯域幅の表示が可能となる。更には、低い印加電圧で動作させることができるので、非常に小型化された画像形成装置を実現することが期待されている。また、このような画像形成装置は、通常の二次元画像生成装置、例えば、液晶パネル等を用いた投射型表示装置と比べて、スキャンミラー107によってスキャンを行うので、極めて滑らかで自然な画像表現が可能となる。しかも、3原色である赤色、緑色、青色の半導体レーザを光源とし、これらの光を混合するので、極めて広い、自然な色再現範囲の画像を表現することができるといった、従来にはない、優れた表示性能を有する。
特許第3401250号 特許第3164824号
例えば、劇場用プロジェクター等の用途において、回折格子−光変調装置11に104ルーメンといった高輝度が要求される場合、例えば、回折格子−光変調装置11に照射されるレーザ光のパワーは50〜100W程度といった非常に高い値になる。従って、回折格子−光変調装置11において大きな発熱が生じ、この熱が実装用基板250に伝わる結果、実装用基板250に大きな熱膨張が発生する。尚、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板から構成された実装用基板250の熱膨張は、例えば、14×10-6/K程度であり、一方、シリコン半導体基板から成る支持体12の熱膨張は、例えば、3.1×10-6/K程度である。また、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板から構成された実装用基板250のヤング率は、例えば、25GPa程度であり、非常に柔らかいと云える。
実装用基板250に大きな熱膨張が発生すると、回折格子−光変調素子21を構成する固定電極31及び可動電極32に位置ずれが生じる。図13を参照して先に説明したように、画像形成装置にあっては、3つの回折格子−光変調装置103R,103G,103Bからの回折されたレーザ光(赤色、青色、及び、緑色のレーザ光回折光)によって、1つの画素が形成、表示される。それ故、回折格子−光変調素子21を構成する固定電極31及び可動電極32に位置ずれが生じると、各回折格子−光変調装置103R,103G,103Bから射出され、各画素を構成、表示するための3本のレーザ光回折光にずれが発生する。その結果、色にじみ等が生じ、鮮明な画像を形成することが難しくなる。回折格子−光変調装置の小型化、高解像度化に伴い、このような色にじみ等の問題は一層顕著となる。
従って、本発明の目的は、例えば回折格子−光変調装置で例示される光学素子に発熱が生じた場合であっても、光学素子から射出される射出光にずれが生じ難い構成、構造を有する光学装置、及び、係る光学装置を組み込んだ画像生成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る光学装置は、
(A)光学素子、
(B)実装用基板、
(C)支持部材、及び、
(D)冷却/放熱部材、
を備えた光学装置であって、
支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
光学素子は、実装用基板の他方の面に取り付けられており、
冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられており、
光学素子と支持部材とは、実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されており、
支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る光学装置は、
(A)光学素子、
(B)実装用基板、及び、
(C)支持部材、
を備えた光学装置であって、
実装用基板には開口部が設けられており、
支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
光学素子は、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の部分に取り付けられており、
支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る画像生成装置は、
光源、及び、光学装置を具備し、
光学装置は、
(A)該光源から入射された光を射出する光学素子、
(B)実装用基板、
(C)支持部材、及び、
(D)冷却/放熱部材、
を備えている画像生成装置であって、
支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
光学素子は、実装用基板の他方の面に取り付けられており、
冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられており、
光学素子と支持部材とは、実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されており、
支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置にあっては、光学素子と支持部材とは、実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されているが、具体的には、光学素子と伝熱手段の一端とが直接的に、あるいは、間接的に接触しており、支持部材と伝熱手段の他端とが直接的に、あるいは、間接的に接触している状態を指す。ここで、実装用基板の他方の面に取り付けられている光学素子の部分の面積(実装用基板の他方の面と直接的に、あるいは、間接的に接触している光学素子の部分の面積)をS0、光学素子と支持部材とを熱的に接続する伝熱手段の実装用基板表面と平行な面に沿った断面積をS1としたとき(伝熱手段は複数設けられている場合には、複数の伝熱手段の断面積総合計をS1とする)、0.01×S0≦S1≦0.5×S0を満足することが望ましい。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る画像生成装置は、
光源、及び、光学装置を具備し、
光学装置は、
(A)該光源から入射された光を射出する光学素子、
(B)実装用基板、及び、
(C)支持部材、
を備えている画像生成装置であって、
実装用基板には開口部が設けられており、
支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
光学素子は、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の部分に取り付けられており、
支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置にあっては、光学素子は、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の部分に取り付けられているが、支持部材の係る部分の表面は、
(1)実装用基板の一方の面と略同水準であってもよいし、
(2)実装用基板に設けられた開口部の内部に位置していてもよいし、
(3)実装用基板の他方の面と略同水準であってもよいし、
(4)実装用基板の他方の面から突出していてもよい。
尚、(2)〜(4)の場合、実装用基板に設けられた開口部内に位置する支持部材の部分を、支持部材突出部と呼ぶ場合がある。
本発明の第1の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置において、伝熱手段は、実装用基板の内部に形成された伝熱用ビヤホールから成る構成とすることができる。また、光学装置は、光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に有し、半導体チップは、実装用基板の他方の面に取り付けられている構成とすることができる。伝熱用ビヤホールは、例えば、実装用基板の内部に形成された貫通孔内が高い熱伝導率を有する材料(例えば、銅や銀)で埋め込まれた構造を有する。本発明の第2の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置にあっても、光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップが実装用基板の他方の面に取り付けられている場合、半導体チップと支持部材とは実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されていることが望ましく、更には、この伝熱手段は、実装用基板の内部に形成された伝熱用ビヤホールから成ることが好ましい。伝熱用ビヤホールの一端は、直接的に、あるいは、間接的に、光学素子と接し、この伝熱用ビヤホールの他端は、直接的に、あるいは、間接的に、支持部材と接している構造とすることが望ましい。また、別の伝熱用ビヤホールの一端が、直接的に、あるいは、間接的に、半導体チップと接し、この伝熱用ビヤホールの他端は、直接的に、あるいは、間接的に、支持部材と接している構造とすることが望ましい。
本発明の第2の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置にあっては、光学装置は、冷却/放熱部材を更に備え、冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられている構成とすることができる。また、光学装置は、光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に有し、半導体チップは、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の前記部分に取り付けられている構成とすることができる。
ここで、光学素子の駆動に必要とされる回路として、例えば、10ビット又は12ビットの駆動ドライバや、デジタル−アナログ変換器(DAC)を挙げることができる。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)において、支持部材は、酸化アルミニウム(Al23)から作製され、あるいは又、窒化アルミニウム(AlN)から作製され、あるいは又、炭化ケイ素(SiC)から作製され、あるいは又、フェルニコ(Fe−Ni−Co合金)、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金(C−B−Cuと表記する)から成る群から選択された1種類の材料から作製されていることが好ましい。これらの材料の線膨張率及び熱伝導率を、以下の表1に示す。あるいは又、支持部材は、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された少なくとも2種類の材料から作製されていることが好ましい。この場合、例えば、支持部材突出部を酸化アルミニウムから作製し、支持部材突出部以外の支持部材の部分を窒化アルミニウムから作製し、これらを貼り合わせた構造を例示することができる。
[表1]
線膨張率(×10-6/K) 熱伝導率(W/m・K)
Al23 7.4 29
AlN 4.8 140
SiC 4.7 46
フェルニコ 5.3 17
Mo 5.1 142
W 4.4 200
C−B−Cu 10 160
尚、本発明における線膨張率(α)は、
α=(1/X0)(dX/dt)
で表すことができる。但し、X0は0゜Cにおける長さであり、Xは293K(20゜C)における長さである。
あるいは又、本発明において、支持部材を、例えば、(ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(鉛ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(アルミナ・カルシウム・ホウケイ酸ガラス+アルミナ)、(アルミナ・マグネシウム・ホウケイ酸ガラス+石英や石英ガラス)、(ホウケイ酸ガラス+アルミナ,フォルステライト)、(ホウケイ酸ガラス+石英+アルミナ+コージェライト)等のガラスセラミック複合系材料、(コージェライト系β−スポジェメン系材料)、(コージェライト系ZnO・MgO・Al23・SiO2材料)、(コージェライト系B23・MgO・Al23・SiO2系材料)等の結晶化ガラス系材料、Al23・CaO・SiO2・MgO・B23、Al23・CaO・SiO2・BaO・B23等の非ガラス系材料で例示されるセラミックスから作製することもできる。
以上に説明した好ましい態様を含む本発明において、支持部材をセラミックスから作製する場合、支持部材に回路を形成してもよい。尚、回路は1層(即ち、支持部材の一方の面に形成されている態様)でもよいし、2層(即ち、支持部材の両方の面に形成されている態様)でもよいし、3層以上の多層(即ち、支持部材の内部(内層)にまで形成されている態様)でもよい。また、回路には、単なる配線だけでなく、スルーホールやビヤホール、更には、抵抗やコンデンサも含まれる。支持部材における回路は、例えば、金属ペーストを用いて形成することができる。このような金属ペーストとして、例えば、融点1065゜Cの金、融点1085゜Cの銅、融点962゜Cの銀、融点1455゜Cのニッケルから構成された金属ペーストを挙げることができる。また、抵抗を、例えば、RuO2系、M2Ru27-X系、MoO3系、LaB6系等の公知の抵抗ペーストを用いて形成することができる。
回路が形成された支持部材は、例えば、以下に例示する方法で作製することができる。即ち、先ず、セラミックグリーンシートを準備し、セラミックグリーンシートに、外形打ち抜き加工、及び、パンチングによるビヤホールやスルーホール用の穴を開ける穴開け加工を施す。次いで、セラミックグリーンシートに、接続端子部、ランド部、配線等を、スクリーン印刷法に基づき、例えば金パウダーを含む金属ペーストを用いて形成する。また、別のセラミックグリーンシートにも、同様に、接続端子部、ランド部、配線等を形成する。更には、必要に応じて、セラミックグリーンシートの表面にコンデンサ用材料を貼り合わせる。そして、これらのセラミックグリーンシートを、熱プレス装置を用いて積層して熱プレスし、互いに接着一体化する。その後、積層されたセラミックグリーンシート及び金属ペーストを同時に焼成することで、支持部材を得ることができる。次いで、必要に応じて、支持部材の表面に、スクリーン印刷法に基づき抵抗ペーストを用いて厚膜抵抗を形成する。こうして、例えば、内部(内層)にまで回路が形成された3層以上の多層構成の支持部材を得ることができる。
また、本発明において、実装用基板を、プリント配線板から構成することができる。プリント配線板として、片面あるいは両面に配線が形成されたリジッドプリント配線板、多層リジッドプリント配線板、多層フレックスリジッドプリント配線板、片面あるいは両面に配線が形成されたメタルコアプリント配線板、多層メタルコアプリント配線板、片面あるいは両面に配線が形成されたメタルベースプリント配線板、多層メタルベースプリント配線板、ビルドアップ多層プリント配線板、セラミックス配線板を例示することができる。これらの各種のプリント配線板の製造方法は従来の方法とすればよい。回路等の形成は、パネルメッキ法及びパターンメッキ法を含む所謂サブトラクティブ方式であっても、セミアディティブ方式及びフルアディティブ方式といったアディティブ方式であってもよい。プリント配線板を構成する基材の構成は、本質的には任意であり、例えば、紙/フェノール樹脂、紙/エポキシ樹脂、ガラス布/エポキシ樹脂、ガラス不織布/エポキシ樹脂、ガラス布/ガラス不織布/エポキシ樹脂、合成繊維/エポキシ樹脂、ガラス布/ポリイミド樹脂、ガラス布/変性ポリイミド樹脂、ガラス布/エポキシ変性ポリイミド樹脂、ガラス布/ビスマレイミド/トリアジン/エポキシ樹脂、ガラス布/フッ素系樹脂、ガラス布/PPO(ポリフェニレンオキサイド)樹脂、ガラス布/PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂の組合せを例示することができる。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る光学装置において、光学素子として、回折格子−光変調装置、半導体レーザ、発光ダイオード、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を挙げることができ、また、本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る画像生成装置において、光学素子として、回折格子−光変調装置を挙げることができる。ここで、回折格子−光変調装置は、具体的には、
(a)下部電極、
(b)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、並びに、
(c)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
から成り、
可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって、下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成される回折格子−光変調素子が、複数、支持体の表面に形成されて成る構成とすることができる。
尚、回折格子−光変調装置は、固定電極及び可動電極に対向し、固定電極及び可動電極に入射する入射光並びに固定電極及び可動電極から射出する射出光を透過させる光透過部材を更に備えている構成とすることが好ましい。
回折格子−光変調素子を構成する可動電極及び固定電極は、例えば、マイクロマシン技術を応用して作製することができ、可動電極と固定電極とによって形成される回折格子は、所謂反射型回折格子から構成されている。
回折格子−光変調装置における支持体を構成する材料として、シリコン半導体基板を例示することができる。
回折格子−光変調素子における下部電極やバイアス電極を構成する材料として、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(Pt)及び亜鉛(Zn)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリコン(Si)等の半導体;ITO(インジウム錫酸化物)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属酸化物を例示することができる。下部電極やバイアス電極を作製するには、CVD法、スパッタリング法、蒸着法、リフトオフ法、イオンプレーティング法、電解メッキ法、無電解メッキ法、スクリーン印刷法、レーザーアブレーション法、ゾル−ゲル法等の公知の薄膜形成技術により、上述の構成材料から成る薄膜を支持体の表面に形成すればよい。
また、回折格子−光変調素子における固定電極、可動電極は、光反射層(上層)と誘電体材料層(下層)の2層構造から成ることが好ましく、具体的には、例えば、アルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、アルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、Siを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、Cuを添加したアルミニウム層(上層であり、アルミニウム/銅の合金層である)とSiN層(下層)との積層構造(Cuの添加率として0.1重量%乃至5重量%を例示することができ、以下の説明においても同様である)、Cuを添加したアルミニウム層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiN層(下層)との積層構造、酸化チタン層(上層)とSiO2層(下層)との積層構造から構成することができる。尚、下層をSiO2層とSiN層の2層構成とすることもできる。
更には、回折格子−光変調素子において、固定電極を支持するための支持部は、固定電極の延在部から構成することが好ましく、また、可動電極を支持するための支持部は、可動電極の延在部から構成することが好ましい。
回折格子−光変調素子において、下部電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh0として、3.0×10-7(m)乃至1.5×10-6(m)、好ましくは、4.5×10-7(m)乃至1.2×10-6(m)を例示することができる。また、回折格子−光変調素子の不作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差は出来る限り0に近いことが望ましい。更には、回折格子−光変調素子の作動時における可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)の最大値Δh1-MAXは、回折格子−光変調素子あるいは回折格子−光変調装置への入射光の波長をλとしたとき、
λ/4≦Δh1-MAX
を満足することが望ましい。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦(Δh0/3)
を満足することが望ましい。尚、可動電極に印加する電圧を変化させることで、可動電極の頂面と固定電極の頂面の高さの差Δh1(可動電極の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
また、回折格子−光変調素子において、隣接する固定電極の間の距離dは、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至2×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至1×10-5(m)であることが望ましい。更には、隣接する固定電極と可動電極との間に存在する隙間SP(1つの回折格子−光変調素子内における隙間、隣接する回折格子−光変調素子間における隙間の両方)は、限定するものではないが、1×10-7(m)乃至2×10-6(m)、好ましくは、2×10-7(m)乃至5×10-7(m)であることが望ましい。また、固定電極の幅WFとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、固定電極の実効長さLFとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。一方、可動電極の幅WMとして、限定するものではないが、1×10-6(m)乃至1×10-5(m)、好ましくは、2×10-6(m)乃至5×10-6(m)を例示することができ、更には、固定電極の幅WFと等しいことが望ましい。また、可動電極の実効長さLMとして、限定するものではないが、2×10-5(m)乃至5×10-4(m)、好ましくは、1×10-4(m)乃至3×10-4(m)を例示することができる。尚、固定電極の実効長さLF、可動電極の実効長さLMとは、固定電極及び可動電極が支持部によって支持されている構成において、支持部と支持部との間の固定電極の部分及び可動電極の部分の長さを意味する。
更には、回折格子−光変調装置において、1つの回折格子−光変調素子を構成する固定電極と可動電極のそれぞれの数は、1本の固定電極と1本の可動電極とを1組とした場合、最低、1組であればよく、限定するものではないが、最大、3組を挙げることができる。また、回折格子−光変調装置における複数の回折格子−光変調素子の配置状態は、一次元アレイ状とすればよい。即ち、固定電極及び可動電極の軸線方向と直角の方向に沿って、複数の回折格子−光変調素子を構成する固定電極及び可動電極を並置すればよい。回折格子−光変調素子の数は、光学装置あるいは画像生成装置に要求される画素数に基づき決定すればよい。
外部の回路と電気的に接続させるための回折格子−光変調装置における接続端子部、接続端子部と可動電極とを電気的に接続するための制御電極を構成する材料として、上述した下部電極やバイアス電極を構成する材料を例示することができるし、接続端子部、制御電極の形成方法も、上述した下部電極やバイアス電極の形成方法と同様の形成方法とすればよい。尚、下部電極、バイアス電極、接続端子部、及び、制御電極を、同時に形成することもできるし、これらの4種類の電極を任意の組合せで同時に形成することもできる。また、膜厚に関しては、別途、厚く形成することもできる。
回折格子−光変調装置において、光透過部材の厚さは1.5mm以上であることが好ましい。尚、光透過部材の厚さの上限に本質的な制限は無いが、上限として20mmを例示することができる。更には、光透過部材を、ガラス板やプラスチックス板[例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(PC)から成る板]から構成することができるが、中でも、ガラス板から構成することが好ましい。あるいは又、支持体の表面から光透過部材までの距離は1.0mm以上であることが好ましい。あるいは又、光透過部材の厚さは1.5mm以上であり、且つ、支持体の表面から光透過部材までの距離は1.0mm以上であることが好ましい。このような構成にすることで、画像生成装置によって生成される画像に、回折格子−光変調装置を構成する光透過部材の表面や内部に存在するゴミや異物に起因した筋が生じ難くなる。
回折格子−光変調素子において、可動電極の頂面及び固定電極の頂面は下部電極の頂面と平行であってもよいし、下部電極の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次の回折光のみを射出する構成とすることもできる。ブレーズ型を採用することによって、例えば、60%以上の高い回折効率をもって画像を表示することができる。プロジェクター等の画像形成装置への適用においては、特に、印加電圧に対するダークレベルから中間階調にかけての応答特性が緩やかであって、高階調の画像表示を容易に達成することができるブレーズ型の使用が望ましい。
本発明において、冷却/放熱部材として、ヒートシンクやペリチェ素子、水や冷媒を循環させて冷却する冷却装置、強制送風のためのファンを挙げることができる。
本発明における実装用基板の一方の面への支持部材の取り付け方法、本発明の第1の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置における実装用基板の他方の面への光学素子の取り付け方法、本発明の第2の態様に係る光学装置若しくは画像生成装置における支持部材への光学素子の取り付け方法として、接着剤を用いる方法(例えば、熱硬化型の接着剤を塗布し、接着剤を加熱することで接合・接着する方法)を挙げることができる。また、冷却/放熱部材の支持部材への取り付け方法として、ビス止め、接着剤を用いる方法(例えば、紫外線硬化樹脂を塗布し、その後、紫外線照射により接合・接着する方法)を挙げることができる。
本発明の第1の態様若しくは第2の態様に係る画像生成装置において、光源として、半導体レーザを挙げることができる。
例えば回折格子−光変調装置に例示される光学素子に光(レーザ光)が照射されることに伴う過度の熱は、光学素子を構成する部材(例えば、支持体上における回折格子−光変調素子)の位置精度に悪影響を及ぼすので、熱対策を充分に講じる必要がある。本発明にあっては、支持部材を、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製することによって、光学素子(例えば回折格子−光変調装置)に光(レーザ光)が照射されることに伴う熱を支持部材を介して放熱すると共に、光学素子を構成する部材の位置がこの熱によって影響を受けることを回避することができる。それ故、色にじみ等の問題を解消することができ、画像生成装置の一層の小型化、高性能化、高解像度化、画質の向上を図ることができるし、画像生成装置の動作安定性を高め、長寿命化を図ることもできる。
また、光学素子に光(レーザ光)が照射されることに伴う熱を支持部材を介して放熱するので、光学素子の温度上昇により生じる温度勾配に起因した問題の発生(例えば、固定電極や可動電極におけるボイドやヒロック等の発生)を抑制することができ、光学素子の耐久性を向上させることができ、長寿命化を図ることができる。尚、ボイドやヒロック等の発生を抑制することができない場合、ダークレベルの悪化や、極端な場合、電気的な断線、機能不全等を引き起こす可能性がある。
光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを支持部材に取り付ければ、半導体チップの放熱や冷却を効果的に行うことができるし、配線処理(ワイヤーボンディング)が行い易くなり、作業性の向上に寄与する。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明するが、各実施例において共通である回折格子−光変調装置、回折格子−光変調素子について、先ず、説明する。
支持体12を備えた回折格子−光変調装置11,11A,11B,11C,11D,11Eは、図10、図11の(A)、(B)、図12の(A)、(B)に示したと同様に、支持体12の表面に形成された複数(例えば1080個)の回折格子−光変調素子21から構成されている。更には、回折格子−光変調装置11,11A,11B,11C,11D,11Eは光透過部材13を備えている。回折格子−光変調素子21は、下部電極22、固定電極31、並びに、可動電極32から成る。光透過部材13は、固定電極31及び可動電極32に対向し、固定電極31及び可動電極32に入射する入射光並びに固定電極31及び可動電極32から射出する射出光を透過させる。
不純物がドーピングされたポリシリコンから成る下部電極22は、シリコン半導体基板から成る支持体12の表面に形成されている。尚、固定電極31及び可動電極32を形成するときに下部電極22に損傷が発生しないように、下部電極22の表面にはSiO2から成る保護絶縁膜(図示せず)が形成されている。また、帯状(リボン状)の固定電極31は、下部電極22の上方に支持、張架されており、具体的には、固定電極31の延在部である支持部23,24によって支持されている。更には、帯状(リボン状)の可動電極32は、下部電極22の上方に支持、張架され、固定電極31に対して並置されており、具体的には、可動電極32の延在部である支持部25,26によって支持されている。固定電極31及び可動電極32は、Cuを添加したアルミニウムから成る光反射層(上層)とSiNから成る誘電体材料層(下層)との積層構造(Cuの添加率:0.5重量%)を有する。尚、図面においては、固定電極31及び可動電極32を1層で表した。
回折格子−光変調装置11と光透過部材13とによって挟まれた空間は気密状態となっており、この空間には、水素ガス、ヘリウムガス、窒素ガス、あるいは、これらの混合ガス等が封入されている。そして、これによって、回折格子−光変調素子の作動時における温度上昇によって生じる温度勾配に起因する固定電極31や可動電極32の劣化を抑制し、耐久性及び信頼性の向上を図っている。
回折格子−光変調装置11における複数の回折格子−光変調素子21の配置状態は、一次元アレイ状である。具体的には、固定電極31及び可動電極32の軸線方向(X方向)と直角の方向(Y方向)に沿って、複数(例えば1080個)の回折格子−光変調素子21を構成する固定電極31及び可動電極32が並置されている。固定電極31及び可動電極32の総計は、例えば、1080×6(本)である。
尚、接続端子部(図示せず)が、例えば、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップ40との電気的接続のために設けられ、外部に露出しており、可動電極32に電気的に接続されている。具体的には、回折格子−光変調素子21は、3本の固定電極31と3本の可動電極32から構成されている。3本の可動電極32は纏められて1本の制御電極に接続され、制御電極は、対応する接続端子部に接続されている。一方、3本の固定電極31は纏められてバイアス電極に接続されている。バイアス電極は、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、バイアス電極の延在部であるバイアス電極端子部(図示せず)を介して半導体チップ40に接続され、接地される。下部電極22も、複数の回折格子−光変調素子21において共通とされており、下部電極22の延在部である下部電極端子部(図示せず)を介して半導体チップ40に接続され、接地される。
低融点金属材料層14(図7の(A)参照)よりも外側の支持体12の領域に、接続端子部、下部電極端子部、バイアス電極端子部(これらは図示せず)が設けられている。これらの端子部と各種電極を結ぶ配線(例えば、制御電極やバイアス電極等)は、低融点金属材料層14によっては短絡しない構造(例えば、制御電極やバイアス電極が絶縁材料で被覆された構造)となっている。
そして、接続端子部を介して外部回路からの可動電極への電圧の印加、及び、下部電極22への電圧の印加に基づき発生した可動電極32と下部電極22との間に働く静電気力(クーロン力)によって、下部電極22に向かって可動電極32が変位する。即ち、外部回路から接続端子部、制御電極を介して可動電極32へ電圧を印加し、且つ、外部回路から下部電極端子部を介して下部電極22へ電圧を印加すると(実際には、下部電極22は接地状態にある)、可動電極32と下部電極22との間に静電気力(クーロン力)が発生する。そして、この静電気力によって、下部電極22に向かって可動電極32が下方に変位する。尚、可動電極32の変位前の状態を図11の(B)及び図12の(B)の左側に示し、変位後の状態を図12の(A)及び図12の(B)の右側に示す。そして、このような可動電極32の変位に基づき、可動電極32と固定電極31とによって反射型の回折格子が形成される。
下部電極22の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh0を、以下の表2に示す値とした。また、回折格子−光変調素子21の不作動時における可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差を出来る限り0に近い値とした。更には、回折格子−光変調素子21の作動時における可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(可動電極32の下方への変位量)の最大値Δh1-MAXは、回折格子−光変調素子21あるいは回折格子−光変調装置11への入射光の波長をλとしたとき、
Δh1-MAX=λ/4
を満足している。また、Δh1-MAXとΔh0との関係は、
Δh1-MAX≦Δh0/3
を満足している。尚、可動電極32に印加する電圧を変化させることで、可動電極32の頂面と固定電極31の頂面の高さの差Δh1(可動電極32の下方への変位量)を変化させることができる。そして、これによって、回折光の強度を変化させることができるので、階調制御を行うことができる。
また、隣接する固定電極31の間の距離d、隣接する固定電極と可動電極との間に存在する隙間SP、固定電極31の幅WF、固定電極31の実効長さLF、可動電極32の幅WM、可動電極32の実効長さLMを、以下の表2のとおりとした。表2における単位はμmである。
[表2]
Δh0= 0.85
d = 8.0
SP = 0.40
F = 3.6
F =200
M = 3.6
M =200
このような回折格子−光変調装置103R,103G,103B(構成、構造は回折格子−光変調装置11と同じ)を含む回折格子−光変調装置組立体102R,102G,102Bと光源(レーザ光源100R,100G,100B)から構成された画像生成装置101R,101G,101Bを3つ備えた画像形成装置は、概念図を図13に示したと同様の構成とすることができるし、画像生成装置101R,101G,101Bを3つ備えた画像形成装置の動作も、図13を参照して説明した動作と同様であるが故に、詳細な説明は省略する。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る光学装置及び画像生成装置に関する。実施例1の光学装置は、より具体的には、複数の回折格子−光変調素子(GLV)が一次元的にアレイ状に配列されて成る光学素子を備えている。尚、以下、この光学素子を、回折格子−光変調装置と呼び、光学装置を回折格子−光変調装置組立体と呼ぶ場合がある。また、実施例1の画像生成装置は、図13に示したと同様に、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)と光源(半導体レーザ)を備えている。実施例1の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図を、図1の(A)に示す。尚、図1の(A)、(B)、図2の(A)、(B)、図3においては、回折格子−光変調素子等の図示を省略している。
具体的には、実施例1の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)は、
(A)光学素子(回折格子−光変調装置11)、
(B)実装用基板50、
(C)支持部材60、及び、
(D)ヒートシンクから成る冷却/放熱部材70、
を備えている。
ここで、支持部材60は、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板から構成された実装用基板50の一方の面50Aに、ダイボンディング用の接着剤45を介して取り付けられている。また、回折格子−光変調装置11は、実装用基板50の他方の面50Bに、ダイボンディング用の接着剤43を介して取り付けられている。尚、実装用基板50には、外部から入力される回折格子−光変調装置を駆動するための信号を処理する回路等が設けられている。更には、冷却/放熱部材70が、ビス止め、あるいは接着剤を用いる方法によって、支持部材60に取り付けられている。回折格子−光変調装置組立体は、画像生成装置の本体部へねじ止め、又は、接着剤等によって取り付けることができる。
実施例1の回折格子−光変調装置組立体にあっては、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路(例えば、10ビット又は12ビットの駆動ドライバ)が設けられた半導体チップ40を更に有し、半導体チップ40は、実装用基板50の他方の面50Bに、ダイボンディング用の接着剤44を介して取り付けられている。尚、接着剤43,44,45の仕様に依存するが、接着時に接着剤43,44,45を、例えば、130〜200°Cに加熱することで接着することができる。
実施例1において、支持部材60は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料、具体的には、厚さ(t)が2.0mmの窒化アルミニウム(AlN)から作製されている。具体的には、切削加工法に基づき、窒化アルミニウムから成る支持部材60を作製することができる。
そして、回折格子−光変調装置11と支持部材60とは、実装用基板50の内部に設けられた伝熱手段、具体的には、伝熱用ビヤホール51によって熱的に接続されている。ここで、伝熱用ビヤホール51は、実装用基板50の内部に貫通孔を形成し、この貫通孔内を高い熱伝導率を有する材料(例えば、銅や銀)で埋め込むことで得ることができる。より具体的には、例えば、スクリーン印刷法に基づき高い熱伝導率を有するペースト状の材料(例えば、銅ペーストや銀ペースト)で貫通孔を埋め込む方法、メッキ法に基づき高い熱伝導率を有する材料(例えば、銅)で貫通孔を埋め込む方法を挙げることができる。伝熱用ビヤホール51の一端は、間接的に(即ち、接着剤43,44を介して)、光学素子(より具体的には、回折格子−光変調装置11を構成する支持体12)と接し、あるいは又、半導体チップ40と接し、伝熱用ビヤホール51の他端は、間接的に(即ち、接着剤45を介して)、支持部材60と接している。
また、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と実装用基板50に設けられた配線としての回路との間は、例えば、ワイヤボンディングにて電気的に接続されている。そして、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40は枠体41(熱硬化型樹脂から成る)によって囲まれ、ワイヤボンディング保護のために、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40はポッティング樹脂42によって封止されている。このように、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と配線としての回路との間を、ワイヤボンディングにて電気的に接続することによって、回折格子−光変調装置組立体を小型、軽量化することが可能となる。
実施例1にあっては、図7の(A)に概念的な断面図を示すように、支持体12と光透過部材13とは、Au80Sn20(融点260〜320゜C)から成る低融点金属材料層14によって接合されている(取り付けられている)。支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)は、0.1mmであり、光透過部材13は、厚さ(T)が1.1mmの平板状のガラス板から成る。尚、図7の(A)、(B)、図8の(A)、(B)、図9の(A)、(B)において、回折格子−光変調素子の図示は省略している。
実施例1にあっては、支持部材60を用いることで、しかも、伝熱用ビヤホール51を設けることで、回折格子−光変調装置11からの熱及び半導体チップ40からの熱を効率良く冷却/放熱部材(ヒートシンク)70に伝熱することが可能となる。しかも、図14に示した従来例のように、線膨張率が大きく(例えば、14×10-6/K程度であり、支持体12の線膨張率3.1×10-6/Kに比べて大きい場合)、ヤング率が25GPa程度で非常に柔らかい実装用基板250のみを用いたのでは困難であった、回折格子−光変調素子21の高い位置精度を、実施例1においては支持部材60を用いることで充分に確保することができる。
実施例1の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)に対して、ヒートサイクル試験を1000サイクル行い、ヒートサイクル試験前を基準とした、ヒートサイクル試験後における支持部材60と支持体12(長手方向30mm、短手方向4mm)の間の最大変位量を精密座標測定機により測定した。尚、ヒートサイクル試験における1ヒートサイクルの条件を、−20°Cを5分間、保持した後、昇温速度3゜C/分にて80゜Cまで昇温し、80°Cを5分間、保持した後、降温速度3゜C/分にて−20゜Cまで降温するといった条件とした。
支持部材60をAlN(線膨張率4.8×10-6/K)、C−B−Cu(線膨張率10×10-6)から作製したときの最大変位量を、以下の表3に示す。また、比較のために、支持部材60をアルミニウム(線膨張率23.5×10-6)から作製したときの最大変位量も、以下の表3に示す。尚、S1=0.1×S0の関係にある。
[表3]
支持体長手方向 支持体短手方向
AlN 14.0μm 9.9μm
C−B−Cu 15.0μm 11.0μm
Al 18.4μm 14.7μm
表3から、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製された支持部材60を用いることで、最大変位量を低減することができることが判る。
実施例2は、本発明の第2の態様に係る光学装置及び画像生成装置に関する。実施例2の光学装置も、より具体的には、複数の回折格子−光変調素子(GLV)が一次元的にアレイ状に配列されて成る光学素子(回折格子−光変調装置)を備えている。また、実施例2の画像生成装置も、図13に示したと同様に、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)と光源(半導体レーザ)を備えている。実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図を、図1の(B)に示し、実装用基板の模式的な部分的斜視図を図4の(A)に示し、実装用基板及び支持部材の模式的な部分的斜視図を図4の(B)に示し、実装用基板の模式的な部分的平面図を図5の(A)に示す。尚、図5の(A)、(B)、図6の(A)、(B)においては、回折格子−光変調装置を配置すべき位置を一点鎖線で示し、半導体チップを配置すべき位置を点線で示す。
具体的には、実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)は、
(A)光学素子(回折格子−光変調装置11)、
(B)実装用基板150、及び、
(C)支持部材160、
を備えている。
ここで、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板から構成された実装用基板150には、開口部152が設けられている。また、支持部材160は、実施例1と同様に、ガラスエポキシ銅張り積層板から成るプリント配線板から構成された実装用基板150の一方の面150Aに、ダイボンディング用の接着剤45を介して取り付けられている。そして、回折格子−光変調装置11は、実装用基板150に設けられた開口部152において露出した支持部材160の部分(支持部材突出部161)に、ダイボンディング用の接着剤43を介して取り付けられている。支持部材突出部161の表面は、実装用基板150の他方の面150Bと略同水準である。尚、実施例1と同様に、実装用基板150には、外部から入力される回折格子−光変調装置を駆動するための信号を処理する回路等が設けられている。更には、必須ではないが、ヒートシンクから成る冷却/放熱部材70が、ビス止め、あるいは接着剤を用いる方法によって、支持部材160に取り付けられている。
実施例2の回折格子−光変調装置組立体にあっては、回折格子−光変調装置11の駆動に必要とされる回路(例えば、10ビット又は12ビットの駆動ドライバ)が設けられた半導体チップ40を更に有し、半導体チップ40は、実装用基板150の他方の面150Bに、ダイボンディング用の接着剤44を介して取り付けられている。また、半導体チップ40と支持部材160とは、実装用基板150の内部に設けられた伝熱手段、具体的には、伝熱用ビヤホール151によって熱的に接続されている。伝熱用ビヤホール151の一端は、間接的に(即ち、接着剤44を介して)半導体チップ40と接し、伝熱用ビヤホール151の他端は、間接的に(即ち、接着剤45を介して)支持部材160と接している。尚、接着剤43,44,45の仕様に依存するが、接着時に接着剤43,44,45を、例えば、130〜200°Cに加熱することで接着することができる。
実施例2においても、支持部材160は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料、具体的には、支持部材突出部161の厚さが1.6mm、それ以外の部分の厚さが4mmの窒化アルミニウム(AlN)から作製されている。具体的には、切削加工法に基づき、窒化アルミニウムから成る支持部材160を作製することができる。
実施例2においても、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と実装用基板150に設けられた配線としての回路との間は、例えば、ワイヤボンディングにて電気的に接続されている。そして、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40は枠体41(熱硬化型樹脂から成る)によって囲まれ、ワイヤボンディング保護のために、回折格子−光変調装置11及び半導体チップ40はポッティング樹脂42によって封止されている。このように、回折格子−光変調装置11と半導体チップ40との間、並びに、半導体チップ40と配線としての回路との間を、ワイヤボンディングにて電気的に接続することによって、回折格子−光変調装置組立体を小型、軽量化することが可能となる。
実施例2にあっても、図7の(A)に概念的な断面図を示すように、支持体12と光透過部材13とは、Au80Sn20(融点260〜320゜C)から成る低融点金属材料層14によって接合されている(取り付けられている)。支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)は、0.1mmであり、光透過部材13は、厚さ(T)が1.1mmの平板状のガラス板から成る。
実施例2にあっては、回折格子−光変調装置11は、実装用基板150に設けられた開口部152において露出した支持部材160の部分(支持部材突出部161)に取り付けられているので、回折格子−光変調素子21の高い位置精度を充分に確保することができるし、回折格子−光変調装置11からの熱を効率良く放熱することができる。
実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)に対して、実施例1と同様のヒートサイクル試験を1000サイクル行い、ヒートサイクル試験後における支持部材160と支持体12の間の最大変位量を精密座標測定機により測定した。尚、支持体12の寸法は、実施例1における支持体12の寸法と同じである。
支持部材160をAlN(線膨張率4.8×10-6/K)、C−B−Cu(線膨張率10×10-6)から作製したときの最大変位量を、以下の表4に示す。また、比較のために、支持部材160をアルミニウム(線膨張率23.5×10-6)から作製したときの最大変位量も、以下の表4に示す。
[表4]
支持体長手方向 支持体短手方向
AlN 0.5μm 0.4μm
C−B−Cu 0.9μm 0.6μm
Al 8.0μm 3.2μm
表4から、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製された支持部材160を用いることで、最大変位量を低減することができることが判る。更には、実施例2の構造、構成は、実施例1の構造、構成よりも一層、最大変位量を低減することができることが判る。
尚、開口部152を、図5の(A)に示したように、実装用基板150の縁部から離れた領域に設けてもよいし、図5の(B)に示すように、実装用基板150の縁部150Cに沿って切欠状に設けてもよい。
実施例3は、実施例2の変形である。実施例2にあっては、半導体チップ40が実装用基板150の他方の面150Bに取り付けられている。一方、実施例3にあっては、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図を図2の(A)に示すように、半導体チップ40は、実装用基板150に設けられた開口部152において露出した支持部材160の部分(支持部材突出部161)に、ダイボンディング用の接着剤44を介して取り付けられている。尚、実装用基板150の模式的な部分的斜視図は図4の(A)に示したと同様であり、実装用基板150及び支持部材160の模式的な部分的斜視図は図4の(B)に示したと同様である。実装用基板150の模式的な部分的平面図を図6の(A)に示す。
このような半導体チップ40の取付け状態を除き、光学素子(回折格子−光変調装置)、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)、及び、画像生成装置の構成、構造は、実施例2において説明した光学素子(回折格子−光変調装置)、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)、及び、画像生成装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
尚、開口部152を、図6の(A)に示したように、実装用基板150の縁部から離れた領域に設けてもよいし、図6の(B)に示すように、実装用基板150の縁部150Cに沿って切欠状に設けてもよい。
実施例4は、実施例3の変形である。実施例3にあっては、光透過部材13は支持体12に取り付けられており、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)を0.1mmとした。一方、実施例4の回折格子−光変調装置組立体にあっては、その概念的な一部断面図を図3に示すように、厚さ(T)が1.1mmの平板状のガラス板から成る光透過部材13が、Au80Sn20から成る低融点金属材料層(図示せず)によって、支持部材(より具体的には、枠体41)に接合されており(取り付けられており)、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)は、1.0mmである。支持部材160と枠体41と光透過部材13とによって挟まれた空間は気密状態となっており、この空間には、水素ガス、ヘリウムガス、窒素ガス、あるいは、これらの混合ガス等が封入されている。
以上に説明した点を除き、実施例4の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造は、実施例3の回折格子−光変調装置組立体の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。また、実施例4における光透過部材13の構成、構造を、実施例1あるいは実施例2における光透過部材13に適用することができる。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例にて説明した回折格子−光変調素子、光学素子(回折格子−光変調装置)、光学装置(回折格子−光変調装置組立体)、画像生成装置の構成、構造は例示であり、適宜、変更することができるし、回折格子−光変調装置組立体や回折格子−光変調装置、回折格子−光変調素子における各種部材を構成する材料や部材の寸法等も例示であり、適宜、変更することができる。
実施例2においては、支持部材160に支持部材突出部161を設けたが、図2の(B)に模式的な一部断面図を示すように、実装用基板150に設けられた開口部152において露出した支持部材160の部分の表面は、実装用基板150の一方の面150Aと略同水準であってもよい。尚、このような構造を、実施例3あるいは実施例4に適用することもできる。
実施例においては、支持部材60,160を窒化アルミニウム(AlN)から作製したが、その代わりに、酸化アルミニウム(Al23)、炭化ケイ素(SiC)から作製することもできるし、フェルニコ(Fe−Ni−Co合金)、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された1種類の材料から作製することもできる。あるいは又、支持部材を、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された少なくとも2種類の材料から作製することもでき、この場合には、支持部材を多層構造とすることが好ましい。
実施例4にて説明したように、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)を1.0mm以上とすることによって、あるいは又、図9の(B)に概念的な断面図を示すように回折格子−光変調装置11Eを構成する光透過部材13の厚さ(T)を1.5mm以上とすることによって、光透過部材13の表面あるいは内部に存在するゴミや異物が画像へ与える影響を低減することができ、より均一性の高い画質を得ることが可能となる。また、光透過部材13の管理基準や仕様を緩和できる結果、光透過部材13のコスト低減に繋がる。更には、光透過部材13の表面あるいは内部に存在するゴミや異物の管理基準、ゴミや異物に関する仕様を緩和することができるので、検査が簡便になると共に、回折格子−光変調装置組立体製造工程における雰囲気のクリーン度も大幅に低減でき、回折格子−光変調装置組立体製造工程における環境に費やす設備の簡素化も実現できる。尚、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)の上限に本質的な制限は無いが、上限として20mmを例示することができる。また、光透過部材13の厚さの上限に本質的な制限は無いが、上限として20mmを例示することができる。
実施例4において説明した構造以外にも、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)を1.0mm以上とするために以下に説明する構造を採用してもよい。
即ち、図7の(B)に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11Aを構成する支持体12と光透過部材13との間には、例えばガラス材から成るスペーサ15が配置され、支持体12とスペーサ15と光透過部材13とは、低融点金属材料層14A,14Bによって接合されている構成とすることができる。
あるいは又、図8の(A)に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11Bを構成する支持体12と光透過部材13とは、例えばガラス材から成る直径0.5乃至1.0mmのビーズ16を含む低融点金属材料層14によって接合されている構成とすることができる。
あるいは又、図8の(B)に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11Cを構成する支持体12及び/又は光透過部材13には突起部17が形成されており、支持体12と光透過部材13とは突起部17を介して低融点金属材料層14によって接合されている構成とすることができる。
あるいは又、図9の(A)に概念的な断面図を示すように、回折格子−光変調装置11Dを構成する光透過部材13の端部から支持体12に向かって延びる側壁部材18を更に備え、支持体12と側壁部材18とは低融点金属材料層14によって接合されている構成とすることができる。
尚、図7の(B)、図8の(A)、(B)、図9の(A)に示した構造において、光透過部材13の厚さを1.5mm以上としてもよい。ここで、光透過部材13の厚さを1.5mm以上とする場合、支持体12の表面から光透過部材13までの距離(L)を、1.0mm以上としてもよいし、1.0mm未満としてもよい。
低融点金属材料層14,14A,14Bは、例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオン・プレーティング法等の真空薄膜形成技術を用いて、支持体12の表面の周縁部、光透過部材13の周縁部、スペーサ15の所望の部位、突起部17の所望の部位、側壁部材18の所望の部位に形成すればよい。場合によっては、低融点金属材料から成る線材や箔を支持体12等の所望の部位に載置したり、貼り付けてもよい。
低融点金属材料層14,14A,14Bによる接合は、具体的には、低融点金属材料層14,14A,14Bを加熱することによって行われるが、低融点金属材料層14,14A,14Bの加熱は、具体的には、ランプを用いた加熱、レーザを用いた加熱、炉を用いた加熱等の公知の加熱方法により行うことができる。
低融点金属材料層14,14A,14Bを構成する材料として、融点が120〜400゜C程度の所謂低融点金属材料を挙げることができる。かかる低融点金属材料として、前述したAu80Sn20といった錫−金系の低融点合金以外にも、In(インジウム:融点157゜C);Sn80Ag20(融点220〜370゜C)、Sn95Cu5(融点227〜370゜C)等の錫(Sn)系高温はんだ;Pb97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb94.5Ag5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5Ag1.5Sn1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温はんだ;Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Zn)系高温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314゜C)、Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の錫−鉛系標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)等のろう材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示することができる。
スペーサは、低融点金属材料層を溶融させる際に、熱的に損傷を受けない材料から作製すればよく、スペーサを構成する材料として、具体的には、ガラス、低融点ガラスにアルミナ等の金属酸化物を混合した材料の焼結品、ポリイミド樹脂等の樹脂あるいはプラスチックス、各種セラミックス、各種金属(例えば、アルミニウム、銀、コバルト、タンタル、クロム、チタン、鉄、銅、ニッケル、モリブデン)を挙げることができる。スペーサをセラミックスから構成する場合、セラミックスとして、ムライトやアルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ジルコニア、コーディオライト、硼珪酸塩バリウム、珪酸鉄、ガラスセラミックス材料、これらに、酸化チタンや酸化クロム、酸化鉄、酸化バナジウム、酸化ニッケルを添加したもの等を例示することができる。この場合、所謂グリーンシートを成形して、グリーンシートを焼成し、かかるグリーンシート焼成品を切断することによってスペーサを製造することができる。スペーサの形状として、断面形状が矩形の棒状形状、枠状形状を例示することができる。
そして、例えば、支持体12の表面に形成された低融点金属材料層14Aとスペーサ15の底面に形成された低融点金属材料層14Aとが相互に接触するように、且つ、スペーサ15の頂面に形成された低融点金属材料層14Bと光透過部材13に形成された低融点金属材料層14Bとが相互に接触するように、支持体12とスペーサ15と光透過部材13とを重ね合わせた状態で、低融点金属材料層14A,14Bを加熱することによって、支持体12と光透過部材13とをスペーサ15を介して低融点金属材料層14A,14Bによって接合することができる。
また、ビーズ16は、低融点金属材料層を溶融させる際に、熱的に損傷を受けない材料から作製すればよく、ビーズを構成する材料として、具体的には、ガラス、プラスチックス、金属(アルミニウム、銀、コバルト、タンタル、クロム、チタン、鉄、銅、ニッケル、モリブデン)を挙げることができる。尚、支持体と光透過部材とがビーズを含む低融点金属材料層によって接合されているとは、支持体と光透過部材とが低融点金属材料層によって接合されており、この低融点金属材料層中にビーズが点在している状態を意味する。ビーズの大きさは、支持体の表面から光透過部材までの所望とされる距離に基づき決定すればよい。
そして、支持体12の表面に形成された低融点金属材料層14と光透過部材13に形成された低融点金属材料層14とが対向するように、支持体12と光透過部材13とを配置した状態で(但し、支持体12と光透過部材13との間の所望の領域においてビーズ16が挟まれた状態にて)、低融点金属材料層14を加熱することによって、支持体12と光透過部材13とをビーズ16を含む低融点金属材料層14によって接合することができる。
また、突起部17を、例えば、低融点ガラスにアルミナ等の金属酸化物を混合した材料やポリイミド樹脂に基づき、印刷法及び焼成法に基づき形成することができる。
そして、突起部17の頂面に低融点金属材料層14を形成しておき、突起部17が形成されていない支持体12の表面若しくは光透過部材13にも低融点金属材料層14を形成しておき、低融点金属材料層14が相互に接触するように支持体12と光透過部材13とを突起部17を介して重ね合わせた状態で、低融点金属材料層14を加熱することによって、支持体12と光透過部材13とを突起部17を介して低融点金属材料層14によって接合することができる。
また、側壁部材18は、低融点金属材料層14を溶融させる際に、熱的に損傷を受けない材料から作製すればよく、側壁部材18は、具体的には、光透過部材13の端部から一体に下方に延びる構成とすることができるし、あるいは又、光透過部材13とは独立した部材から成り、光透過部材13の端部に固定された構成とすることができる。後者の場合、側壁部材18を構成する材料として、光透過部材13を構成する材料、上述したスペーサを構成する材料を挙げることができ、光透過部材13の端部への固定方法として、フリットガラスを用いる方法を例示することができる。
そして、支持体12の表面に形成された低融点金属材料層14と側壁部材18に形成された低融点金属材料層14とが相互に接触するように、支持体12と光透過部材13とを側壁部材18を介して重ね合わせた状態で、低融点金属材料層14を加熱することによって、支持体12と光透過部材13とを側壁部材18を介して接合することができる。
実施例においては、可動電極32の頂面及び固定電極31の頂面を下部電極22の頂面と平行としたが、その代わりに、下部電極22の頂面に対してブレーズ角θDだけ傾いたブレーズ型とし、例えば、+1次(m=+1)の回折光のみを射出する構成としてもよい。
図1の(A)は、実施例1の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図であり、図1の(B)は、実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図である。 図2の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例3の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図、及び、実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の変形例の模式的な一部断面図である。 図3は、実施例4の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)の模式的な一部断面図である。 図4の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)における、実装用基板の模式的な部分的斜視図、並びに、実装用基板及び支持部材の模式的な部分的斜視図である。 図5の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例2の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)及びその変形例における実装用基板の模式的な部分的平面図である。 図6の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例3の光学装置(回折格子−光変調装置組立体)及びその変形例における実装用基板の変形例の模式的な部分的平面図である。 図7の(A)及び(B)は、回折格子−光変調装置組立体の一部分を示す概念的な断面図である。 図8の(A)及び(B)も、回折格子−光変調装置組立体の一部分を示す概念的な断面図である。 図9の(A)及び(B)も、回折格子−光変調装置組立体の一部分を示す概念的な断面図である。 図10は、回折格子−光変調素子を構成する下部電極、固定電極、可動電極の配置を模式的に示す図である。 図11の(A)は、図10の矢印B−Bに沿った固定電極等の模式的な断面図であり、図11の(B)は、図10の矢印A−Aに沿った可動電極等の模式的な断面図(但し、回折格子−光変調素子が作動していない状態にある)である。 図12の(A)は、図10の矢印A−Aに沿った可動電極等の模式的な断面図であり(但し、回折格子−光変調素子が作動している状態にある)、図12の(B)は、図10の矢印C−Cに沿った固定電極、可動電極等の模式的な断面図である。 図13は、3つの回折格子−光変調装置組立体が組み合わされた画像形成装置の概念図である。 図14は、従来の回折格子−光変調装置組立体の概念的な一部断面図である。
符号の説明
11,11A,11B,11C,11D,11E・・・回折格子−光変調装置、12・・・支持体、13・・・光透過部材(ガラス板)、14,14A,14B・・・低融点金属材料層、15・・・スペーサ、16・・・ビーズ、17・・・突起部、18・・・側壁部材、21・・・回折格子−光変調素子、22・・・下部電極、23,24,25,26・・・支持部、31・・・固定電極、32・・・可動電極、40・・・半導体チップ、41・・・枠体、42・・・ポッティング樹脂、43,44,45・・・接着剤、50,150・・・実装用基板、51,151・・・伝熱用ビヤホール、152・・・開口部、60,160・・・支持部材、70・・・冷却/放熱部材(ヒートシンク)、100R,100G,100B・・・レーザ光源、101R,101G,101B・・・画像生成装置、102R,102G,102B・・・回折格子−光変調装置組立体、103R,103G,103B・・・回折格子−光変調装置、104・・・L型プリズム、105・・・レンズ、106・・・空間フィルター、107・・・スキャンミラー、108・・・スクリーン

Claims (22)

  1. (A)光学素子、
    (B)実装用基板、
    (C)支持部材、及び、
    (D)冷却/放熱部材、
    を備えた光学装置であって、
    支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
    光学素子は、実装用基板の他方の面に取り付けられており、
    冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられており、
    光学素子と支持部材とは、実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されており、
    支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする光学装置。
  2. 伝熱手段は、実装用基板の内部に形成された伝熱用ビヤホールから成ることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 支持部材は、酸化アルミニウムから作製されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 支持部材は、窒化アルミニウムから作製されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  5. 支持部材は、炭化ケイ素から作製されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  6. 支持部材は、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された1種類の材料から作製されていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  7. 実装用基板は、プリント配線板から成ることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  8. 光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に有し、
    半導体チップは、実装用基板の他方の面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  9. 光学素子は、回折格子−光変調装置から成ることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  10. 回折格子−光変調装置は、
    (a)下部電極、
    (b)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、並びに、
    (c)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
    から成り、
    可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって、下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成される回折格子−光変調素子が、複数、支持体の表面に形成されて成ることを特徴とする請求項9に記載の光学装置。
  11. (A)光学素子、
    (B)実装用基板、及び、
    (C)支持部材、
    を備えた光学装置であって、
    実装用基板には開口部が設けられており、
    支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
    光学素子は、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の部分に取り付けられており、
    支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする光学装置。
  12. 冷却/放熱部材を更に備え、
    冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  13. 支持部材は、酸化アルミニウムから作製されていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  14. 支持部材は、窒化アルミニウムから作製されていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  15. 支持部材は、炭化ケイ素から作製されていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  16. 支持部材は、フェルニコ、モリブデン、タングステン、及び、炭素−ホウ素−銅合金から成る群から選択された1種類の材料から作製されていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  17. 実装用基板は、プリント配線板から成ることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  18. 光学素子の駆動に必要とされる回路が設けられた半導体チップを更に有し、
    半導体チップは、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の前記部分に取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  19. 光学素子は、回折格子−光変調装置から成ることを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
  20. 回折格子−光変調装置は、
    (a)下部電極、
    (b)下部電極の上方に支持された帯状の固定電極、並びに、
    (c)下部電極の上方に支持され、固定電極に対して並置された帯状の可動電極、
    から成り、
    可動電極及び下部電極への電圧の印加に基づき発生した可動電極と下部電極との間に働く静電気力によって、下部電極に向かって可動電極が変位することで、可動電極と固定電極とによって回折格子が形成される回折格子−光変調素子が、複数、支持体の表面に形成されて成ることを特徴とする請求項19に記載の光学装置。
  21. 光源、及び、光学装置を具備し、
    光学装置は、
    (A)該光源から入射された光を射出する光学素子、
    (B)実装用基板、
    (C)支持部材、及び、
    (D)冷却/放熱部材、
    を備えている画像生成装置であって、
    支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
    光学素子は、実装用基板の他方の面に取り付けられており、
    冷却/放熱部材は、支持部材に取り付けられており、
    光学素子と支持部材とは、実装用基板内部に設けられた伝熱手段によって熱的に接続されており、
    支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする画像生成装置。
  22. 光源、及び、光学装置を具備し、
    光学装置は、
    (A)該光源から入射された光を射出する光学素子、
    (B)実装用基板、及び、
    (C)支持部材、
    を備えている画像生成装置であって、
    実装用基板には開口部が設けられており、
    支持部材は、実装用基板の一方の面に取り付けられており、
    光学素子は、実装用基板に設けられた開口部において露出した支持部材の部分に取り付けられており、
    支持部材は、線膨張率が1.0×10-5/K以下の材料から作製されていることを特徴とする画像生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008159869A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Shinko Electric Ind Co Ltd 半導体パッケージ
JP2015087508A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 三菱電機株式会社 投写型表示装置
US9933615B2 (en) 2016-03-29 2018-04-03 Seiko Epson Corporation Electro-optic device, eletro-optic unit, and electronic apparatus

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