JP2006299187A - 光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる光反射板 - Google Patents

光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる光反射板 Download PDF

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Abstract

【構成】ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、ホスファゼン化合物(B)0.5〜25重量部、酸化チタン(C)5〜30重量部、およびポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)0.01〜2重量部からなることを特徴とする光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、およびこれからなる光反射板。
【効果】
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性、光反射性、耐熱性及び外観等に優れ、塩素、臭素化合物等からなるハロゲン系難燃剤を含まないことから、環境の面においても優れており、光反射板、特に液晶バックライト用途の光反射板として好適に用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性ポリカーボネート樹脂に関し、より詳細には、ポリカーボネート樹脂に対し、特定のホスファゼン化合物、酸化チタンおよび滴下防止剤としてポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を配合した光反射性に優れる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性などに優れた熱可塑性樹脂であり、電気、電子、OA、機械、自動車などの分野に広く用いられている。一方、ポリカーボネート樹脂が有するこれらの優れた性能に加えて、電気、電子、OA等分野では安全上の要求を満たすため、高い難燃性を具備した材料が求められている。そこで、ポリカーボネート樹脂の難燃性を向上するために有機臭素化合物やリン系化合物などの難燃剤を配合する方法が種々提案され採用されている。
しかしながら、有機臭素化合物などのハロゲン系化合物を配合した場合には、燃焼時に当該ハロゲンを含むガスが発生する懸念もあり、環境面でも塩素、臭素等を含有しない難燃剤の使用が市場より望まれている。
液晶バックライト用の難燃材料にあっては、非ハロゲン系材料として、燐酸エステルに代表されるリン系難燃剤を添加した樹脂組成物が、従来から使用されている。特に成形時のモールドデポジットの問題から、例えば、レゾルシンから誘導される構造を有する縮合型燐酸エステルを使用する例が多く見られる。
特開平10−001600号公報 特開平10−036656号公報 特開2002−12757号公報
しかしながら、縮合型燐酸エステルを配合したポリカーボネート樹脂組成物は、耐熱性、衝撃強度、流動性、耐光性のバランス等の面で必ずしも満足できるものではなく、改良が求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂に対し、縮合リン酸エステルに替えて特定構造のホスファゼン化合物を用い、更に、酸化チタンおよびポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を特定量配合することにより、優れた難燃性、光反射性、耐熱性および外観等をもたらす組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、ホスファゼン化合物(B)0.5〜25重量部、酸化チタン(C)5〜30重量部、およびポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)0.01〜2重量部を配合してなることを特徴とする光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物、およびこれからなる光反射板を提供するものである。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、難燃性、光反射性、耐熱性及び外観等に優れ、塩素、臭素化合物等からなるハロゲン系難燃剤を含まないことから、環境の面においても優れており、光反射板、特に液晶バックライト用途の光反射板として好適に用いることができる。
本発明にて使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
これらは、単独または2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。
3価以上のフェノールとしては、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000、さらに好ましくは、18000〜23000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて用いられるホスファゼン化合物(B)とは、例えば“Studies in Inorganic Chemistry 6 Phosphorus(Third Edition)”(ELSEVIER)に記載のある、下記一般式(1)で表される直鎖状ホスファゼン及び/又は下記一般式(2)で表される環状ホスファゼンを挙げることができる。
一般式(1)
Figure 2006299187
一般式(2)
Figure 2006299187
ここで、一般式(1)及び(2)において、nは0〜15の整数、好ましくは1〜10、Rはアルキル基、アリル基、アルコキシ基、アリロキシ基、アミノ基、ヒドロキシ基から選ばれる任意の官能基を示す。アルコキシ基、アリロキシ基はアルキル基、アリル基、アミノ基、ヒドロキシ基等で修飾されていても良い。また、アミノ基はアルキル基、アリル基等で修飾されていても良い。本発明で用いられるホスファゼン化合物(B)の具体例としては、例えばプロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスファゼン、フルオロアルキルホスファゼン等が挙げられる。特に、その合成方法および入手容易性等からみて、フェノキシホスファゼンが好ましい。これらは1種または2種以上の混合物であっても良いし、環状と直鎖状の混合物であっても良い。また、本発明に用いられるホスファゼン化合物(B)は、同一分子内のRがすべて同種の官能基であっても良いし、2種類以上の異なった官能基であっても良い。このような混合置換ホスファゼンの具体例としては、分子内の一部をフェノキシ基で置換し、然る後にプロポキシ基で置換したホスファゼン、即ちフェノキシプロポキシホスファゼン等があげられる。市販のホスファゼンは、一般にクロロホスファゼンをアルコールやフェノール等で置換することにより合成される。
ホスファゼン化合物(B)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部に対し、0.5〜25重量部である。配合量が0.5重量部より少ないと、難燃性が低下するので好ましくない。また、配合量が25重量部を超えると、組成物の耐熱性(熱変形性)や衝撃強度が顕著に低下することから、好ましくない。より好適には、4〜20重量部、さらに好適には9〜15重量部の範囲である。
本発明にて使用される酸化チタン(C)としては、塩素法、硫酸法どちらで製造されたものでもよく、その結晶形態としてはルチル型、アナターゼ型のどちらであっても構わない。また、酸化チタンの粒径としては0.1〜0.5μm程度のものが好適に使用できる。
酸化チタン(C)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり5〜30重量部である。配合量が5重量部未満では光反射性に劣り、また30重量部を超えると外観が悪化するので好ましくない。より好ましくは8〜20重量部、さらに好ましくは10〜16重量部である。
本発明にて使用されるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)は、粒子径10μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子と有機系重合体とからなるものであり、ポリテトラフルオロエチレンは粒子径が10μmを超え凝集体となっていないものが好ましい。さらに、ポリカーボネート樹脂に配合した際の分散性の観点から、粒子径0.05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液と有機系重合体粒子水性分散液とを混合した分散液中で、ビニル単量体を重合した後、凝固またはスプレードライにより粉体化して得られるものが好適に使用される。ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)を得るために用いる、粒子径0.05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液は、含フッ素界面活性剤を用いる乳化重合でテトラフルオロエチレンモノマーを重合させることにより得られる。
ポリテトラフルオロエチレン粒子の乳化重合の際、ポリテトラフルオロエチレンの特性を損なわない範囲で、共重合成分としてヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等の含フッ素オレフィンや、パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート等の含フッ素アルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。共重合成分の含量は、テトラフルオロエチレンに対して10重量%以下であることが好ましい。
ポリテトラフルオロエチレン粒子分散液の市販原料としては、旭硝子フロロポリマー社製のフルオンAD−1、AD−936、ダイキン工業社製のポリフロンD−1、D−2、三井デュポンフロロケミカル社製のテフロン30J等を代表例として挙げることができる。
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体を得るために用いる有機系重合体粒子水性分散液は、ビニル単量体を乳化重合等の公知の方法により重合させることにより得ることができる。
有機系重合体粒子水性分散液を得るために用いるビニル単量体および、粒子径0.05〜1.0μmのポリテトラフルオロエチレン粒子水性分散液と有機系重合体粒子水性分散液とを混合した分散液中で重合させるビニル単量体としては特に制限されるものではないが、ポリカーボネート樹脂(A)に配合する際の分散性の観点からポリカーボネート樹脂(A)との親和性が高いものであることが好ましい。
これらビニル単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−エチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸;N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−シクロヒキシルマレイミド等のマレイミド単量体;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン単量体;ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン等のジエン単量体等を挙げることができる。これらの単量体は、単独であるいは2種以上混合して用いることができる。
これらの単量体の中でポリカーボネート樹脂(A)との親和性の観点から好ましいものとして、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体からなる群より選ばれる1種以上の単量体を30重量%以上含有する単量体を挙げることができる。特に好ましいものとして、スチレン、アクリロニトリルからなる群より選ばれる1種以上の単量体を30重量%以上含有する単量体を挙げることができる。
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)中に占めるポリテトラフルオロエチレンの含有割合は、0.1重量%〜90%重量であることが好ましい。0.1重量%未満であると難燃性の改良効果が不十分となり、90重量%を超えると表面外観に悪影響を及ぼす場合がある。
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)は、その水性分散液を、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム等の金属塩を溶解した熱水中に投入し、塩析、凝固した後に乾燥するか、スプレードライにより粉体化することができる。
通常のポリテトラフルオロエチレンファインパウダーは、粒子分散液の状態から粉体として回収する工程で100μm以上の凝集体となってしまうために熱可塑性樹脂に均一に分散させることが困難であるのに対して、本発明に用いるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)は、ポリテトラフルオロエチレンが単独で粒子径10μmを超えるドメインを形成していないためにポリカーボネート樹脂(A)に対する分散性がきわめて優れている。この結果、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリテトラフルオロエチレンがポリカーボネート中で効率よく微細繊維化しており、難燃性が優れる上に、外観、衝撃特性にも優れるものとなる。
ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり、0.01〜2重量部である。0.01重量部未満ではドリッピング防止効果に劣るため難燃性が得られにくいので好ましくない。また、2重量部を超えると耐衝撃性や表面外観等が低下するので好ましくない。好ましくは0.1〜1.5重量部、より好ましくは0.6〜1.0重量部である。
更に、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に各種の熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、充填材、離型剤、ゴム状弾性体、帯電防止剤、展着剤(流動パラフィン、エポキシ大豆油等)、有機金属塩、オルガノ水素シロキサン等の添加剤や他のポリマーを配合しても良い。
ゴム状弾性体としては、コアー・シェル構造を有するアクリル系ゴム状弾性体(MAS)、ブタジエン系ゴム状弾性体(MBS)、ポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアルキル(メタ)アクリレートゴム成分とが分離できないように相互に絡み合った構造を有している複合ゴムに一種または二種以上のビニル系単量体がグラフト重合されてなる複合ゴム系グラフト共重合体等が好適に使用できる。
充填材としては、例えばガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、炭素繊維、タルク粉、クレイ粉、マイカ、硼酸アルミニウムウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、ワラストナイト粉、シリカ粉、アルミナ粉等が挙げられる。
有機金属塩化合物としては、芳香族スルホン酸の金属塩、パーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩があげられる。 金属の種類としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属等が挙げられる。好適には、4−メチル−N−(4−メチルフェニル)スルフォニル−ベンゼンスルフォンアミドのカリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン−3−3′−ジスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩等が使用できる。
他のポリマーとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン・ブタジエン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリプロピレン、ポリエチレン、各種熱可塑性エラストマー、さらにはポリカーボネートとアロイ化して通常使用されるポリマーが挙げられる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」は断りのない限り重量基準に基づく。
使用した原材料は、以下のとおり。
1.ポリカーボネート樹脂:
住友ダウ社製・カリバー200−20
(粘度平均分子量:19,000、以下「PC」と略記)
2.ホスファゼン化合物:
ケミプロ化成社製・CP−134H(以下「PZ」と略記)
構造式を以下に示す。
Figure 2006299187
(但しn=1の化合物とn=2の化合物の混合物)
3.酸化チタン:
クロノスインターナショナル社製・2230(以下「TiO2と略記」)
4.ポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体:
三菱レイヨン社製・メタブレンA3800
(PTFE樹脂含有率:50%、以下「PTFE」と略記)
前述の各種原料を表2〜3に示す配合比率にて一括してタンブラーに投入し、10分間乾式混合した後、二軸押出機(神戸製鋼製KTX37)を用いて、溶融温度250 ℃にて溶融混練し、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットから、日本製鋼社製・J100E−C5射出成形を用いて溶融温度300℃の条件下、ASTM仕様の機械物性評価用試験片、反射率測定用のカラーチップ、UL94燃焼性評価用の試験片(0.8mm厚み)等を作成した。
評価方法は、それぞれ下記のとおりである。
1.燃焼性:下記のUL94・V垂直燃焼試験法に準拠して燃焼性を評価した。
該試験片を温度23℃湿度50%の恒温室の中で48時間放置し、アンダ
ーライターズ・ラボラトリーズが定めているUL94試験(機器の部品用
プラスチック材料の燃焼性試験)に準拠した難燃性の評価を行った。
UL94Vとは、鉛直に保持した所定の大きさの試験片にバーナーの炎を
10秒間接炎した後の残炎時間やドリップ性から難燃性を評価する方法
であり、以下のクラスに分けられる。
Figure 2006299187
表1に示す残炎時間とは、着火源を遠ざけた後の試験片が有炎燃焼を続ける
時間の長さであり、ドリップによる綿の着火とは、試験片の下端から約30
0mm下にある標識用の綿が、試験片からの滴下(ドリップ)物によって着
火されるかどうかによって決定される。
評価の基準は、0.8mm厚さの試験においてV−0を合格とした。
2.荷重たわみ温度
東洋精機製のHDT試験機を使用し、試験片厚み6.4mm、ファイバーストレス
18.6Kg/cm2の条件下にて測定を行った。95℃以上を合格とした。
3.光反射性
長さ90mm、幅40mmの3段プレート(厚み3、2、1mm)状試験片を作成し
、厚み1mmの部分につき波長400〜800nmにおけるY値を分光光度計(村上
色彩技術研究所製CMS−35SP)により測定した。
Y値(光反射率)が93%以上となるものを合格とした。
4.外観
反射率測定用のカラーチップを用いて、その表面外観を目視により判定した。
Figure 2006299187
Figure 2006299187
注1.難燃性がNR:どのクラスにも属さないことを表す。
実施例1〜5に示すように、本発明の必須成分および各配合成分の配合量の規定値範囲を満足するものについては、難燃性、反射率、荷重たわみ温度、概観等全ての性能について規格を満たしていた。
一方、比較例1〜3に示すように、本発明の必須成分の配合量が規定値範囲を満足しないもの等については、それぞれ欠点を有していた。
比較例1:
本発明のホスファゼンの配合量が規定範囲未満のため、難燃性が不合格となった。
比較例2:
本発明のホスファゼンの配合量が規定範囲の上限を超えているため、荷重たわみ温度が不合格となった。
比較例3:
本発明の酸化チタンの量が規定範囲の上限を超えているため、外観が不合格となった。




Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、ホスファゼン化合物(B)0.5〜25重量部、酸化チタン(C)5〜30重量部、およびポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体(D)0.01〜2重量部を配合してなることを特徴とする光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. ホスファゼン化合物(B)が、フェノキシホスファゼンであることを特徴とする請求項1に記載の光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形されてなる光反射板。
  4. 請求項1または請求項2に記載の光反射性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を用いて成形されてなる液晶バックライト用光反射板。




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