JP2006299111A - 透明性樹脂組成物及び透明性フィルム - Google Patents

透明性樹脂組成物及び透明性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性フィルム、特に光学用フィルムなどとして好適に使用することができる透明性、耐熱性、機械特性、靱性、剛性、表面硬度等に優れた透明性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 特定の構造を有する数平均分子量が1×10以上5×10以下であるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体80〜99.9重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ、好ましくはBET比表面積40〜600m/gを有する乾式法により合成された非晶質シリカ20〜0.1重量%からなり、場合によってはさらにスチレン・アクリロニトリル共重合体を配合してなる透明性樹脂組成物及びそれよりなる透明性フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体及び乾式法により合成された非晶質シリカからなる透明性樹脂組成物、さらに該透明性樹脂組成物からなる透明性フィルムに関するものであり、特に透明性、耐熱性に優れ、剛性、靱性、表面硬度などの機械特性に優れた透明性樹脂組成物及び該透明性樹脂組成物よりなる透明性フィルムに関するものである。
古くから光学材料として無機ガラスが使用されてきたが、近年、成形性、軽量性に優れた透明樹脂が無機ガラスに代わる光学材料として使用されている。光学部品の樹脂化は、近年の光を利用した情報関連技術の発展を反映して、例えばLCDなどのフラットパネルディスプレイ用フィルム及びシート、バックライトの導光板、光ディスク、光ファイバー、光導波路などの分野で盛んに検討されている。また、光学以外の分野、例えば電気・電子分野、自動車分野、医療分野、食品包装分野、建設資材分野などでも透明樹脂は広く使用されている。
このような透明樹脂としては、例えばポリスチレン(以下、PSと略記する。)、ポリメタクリル酸メチル(以下、PMMAと略記する。)、ポリカーボネート(以下、PCと略記する。)、ナイロンなどが挙げられる。
一方、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、透明性、耐熱性、表面硬度などに優れる樹脂として提案されている(例えば特許文献1参照。)。
更に、N−アルキル基置換マレイミド・オレフィン共重合体及びスチレン・アクリロニトリル共重合体からなる樹脂組成物が提案されており、透明性、耐熱性、剛性などに優れるといった特徴を有していることが開示されている(例えば特許文献2参照。)。
また、N−アルキルマレイミド・オレフィン共重合体及び無機フィラーからなる樹脂組成物が提案されている(例えば特許文献3参照。)。
特許第3168466号公報 特許第3414083号公報 特許第3214002号公報
しかし、PS、PMMAおよびそれらを含む共重合体や樹脂組成物は透明性に優れるものの耐熱性が乏しいため、使用できる用途が限定される。また、PCは比較的高い耐熱性を示し靱性も優れるが、複屈折が生じ易いため、光学用途において問題となる場合があり、表面硬度が低く傷つきやすいなどの課題がある。ナイロンは耐熱性、靱性に優れるが、吸水性が高く、剛性、表面硬度が低いなどの問題がある。
また、特許文献1,2に提案されているN−置換マレイミド・オレフィン共重合体及びその樹脂組成物は、透明性が高く、耐熱性、表面硬度、剛性が優れるなどの特徴を有するが、更なる剛性、表面硬度の向上に対する要求を満足するには至っていない。
特許文献3に提案されている樹脂組成物は、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体及び該共重合体との屈折率差が0.005以上である無機および/または有機フィラーとからなり、耐熱性、剛性に優れるが、光拡散性を有することが特徴であり、透明性という点では満足しがたいものである。
そこで、本発明は、透明性、耐熱性、剛性及び表面硬度に優れた透明性樹脂組成物及び該透明性樹脂組成物よりなる透明性フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記課題に関し、鋭意検討した結果、特定の分子構造を有するN−置換マレイミド・オレフィン共重合体及び乾式法により合成された非晶質シリカからなる樹脂組成物が高い透明性を有し、耐熱性、剛性及び表面硬度に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(i)で示される単位40〜60モル%と下記一般式(ii)で示される単位60〜40モル%からなり、標準ポリスチレン換算の数平均分子量5×10以上5×10以下であるN−置換マレイミド・オレフィン単位80〜99.9重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ20〜0.1重量%からなることを特徴とする透明性樹脂組成物に関するものである。
Figure 2006299111
(ここで、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基及びフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の有機基を示す。)
Figure 2006299111
(ここで、R2、R3は各々独立して水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の透明性樹脂組成物を構成するN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、上記一般式(i)で示される単位40〜60モル%と上記一般式(ii)で示される単位60〜40モル%からなるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体であり、数平均分子量が5×10以上5×10以下を有するN−置換マレイミド・オレフィン共重合体である。
一般式(i)で示される単位のR1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基及びフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の有機基であり、これら以外の有機基を有する単位である場合、樹脂組成物としての機械特性、耐熱性が劣るものとなる。
炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、1,2−ジメチルプロピル基等を挙げることができ、炭素数3〜12のシクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等を挙げることができ、特に耐熱性、機械特性に優れる透明性樹脂組成物となることから一般式(i)で示される単位のR1はメチル基、シクロヘキシル基、フェニル基であることが好ましい。
また、一般式(ii)で示される単位のR2及びR3は、各々独立して水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり、炭素数が6を超える場合、透明性樹脂組成物とした際の耐熱性が劣るものとなる。炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができ、その中でも、特に耐熱性、機械特性に優れる透明性樹脂組成物となることからメチル基であることが好ましい。
そして、このようなN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、例えば一般式(i)で示される単位を誘導するマレイミド類と一般式(ii)で示される単位を誘導するオレフィン類とのラジカル共重合反応により得ることができる。
その際、一般式(i)で示される単位を誘導するマレイミド類としては、例えばN−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−フェニルマレイミド等が例示され、特に耐熱性、機械特性のバランスに優れる透明性樹脂組成物が得られることからN−メチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドであることが好ましい。
一般式(ii)で示される単位を誘導する化合物としては、例えばイソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン等のオレフィン類が例示でき、このうち特に耐熱性、機械特性に優れる透明性樹脂組成物となることからイソブテンが好ましい。
また、本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体を構成する一般式(i)に示される単位は40〜60モル%の範囲であり、特に耐熱性、機械特性に優れる透明性樹脂組成物となることから45〜55モル%であることが好ましい。ここで、一般式(i)に示される単位が60モル%を超える場合、得られる樹脂組成物は脆くなる。一方、40モル%未満の場合、樹脂組成物の耐熱性が低下する。
本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、数平均分子量が5×10以上5×10以下であり、特に機械特性と溶融加工性のバランスに優れるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体となることから1×10以上5×10以下であることが好ましい。ここで、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体の数平均分子量が5×10を超える場合、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体の溶融粘度が高くなりすぎるため、流動性が乏しくなり、溶融加工性が劣るものとなる。一方、数平均分子量が5×10未満の場合、樹脂組成物の機械特性が低下する。ここで、本発明における数平均分子量とは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により求めた標準ポリスチレン換算値のことである。
本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、特に耐熱性、機械特性のバランスに優れることから、N−メチルマレイミド・イソブテン共重合体、N−シクロヘキシルマレイミド・イソブテン共重合体、N−フェニルマレイミド・イソブテン共重合体であることが好ましい。
更に、本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、必要に応じ本発明の目的を損なわない範囲で他のモノマー成分より誘導される単位を含有するものであってもよく、そのような他のモノマー成分としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸又はそのエステル類;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸又はそのエステル類;酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピオビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;無水マレイン酸;アクリロニトリルより選ばれる1種以上の化合物が挙げられ、その含有率としては5モル%以下であることが好ましい。
本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、一般式(i)で示される単位を誘導する化合物及び一般式(ii)で示される単位を誘導する化合物を公知の方法により重合することで得ることができる。このような重合方法として、例えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法のいずれの方法によっても得ることができ、その中でも特に透明性、色調に優れる透明性樹脂組成物が得られることから沈殿重合法により得られるものであることが好ましい。
重合反応の際に用いる重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
溶液重合法、沈殿重合法において用いられる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;シクロヘキサン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、酢酸イソプロピル、芳香族系溶媒とアルコール系溶媒の混合溶媒などが挙げられる。
その際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができるが、一般的には40〜150℃の範囲で行うことが好ましい。
また、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体は、無水マレイン酸・オレフィン共重合体をアミン化合物を用いて、後イミド化することによっても得ることができる。
このような後イミド化反応は、例えば無水マレイン酸・オレフィン共重合体をメタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール溶媒;ベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒;酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶媒;芳香族系溶媒とアルコール系溶媒の混合溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミドなどの溶媒に溶解あるいは分散させ、アミン化合物と50〜250℃の温度で反応させることによりアミド化反応とイミド化反応を連続的に行う方法、アミン化合物と反応させてアミド体を得た後、該アミド体を加熱して脱水閉環させ、イミド化を行う方法等により製造することができる。
アミン化合物としては、例えばメチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロヘキシルアミン、アダマンチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、i−プロピルアミン、i−ブチルアミン、s−ブチルアミン、t−ブチルアミン、1,2−ジメチルプロピルアミン、アニリンなどが挙げられ、その中でも特に耐熱性、機械特性に優れる透明性樹脂組成物となることから、一般式(i)で示される単位を誘導するアミン化合物としてメチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンが好ましい。
本発明を構成するシリカは、乾式法により合成された非晶質のものである。シリカは天産品、合成品あるいは結晶性、非晶性とその種類は多く、多岐にわたる分野で利用されている。そのなかで合成非晶質シリカは機能性フィラーとして様々な用途に使用されている。非晶質シリカの合成方法は湿式法と乾式法に大別される、湿式法は沈降法とゲル法に類別され、一般的にケイ酸ナトリウムと硫酸の中和反応によりシリカが合成される。一方、乾式法は燃焼法と加熱法に類別され、乾式燃焼法は一般的に気化させた四塩化ケイ素と水素の混合物を1600〜2000℃で加熱して加水分解させる方法であり、乾式加熱法は一般的にケイ砂とコークスをアーク炉で加熱還元し、空気中の酸素で酸化させる方法である。乾式法により合成された非晶質シリカは粒子表面のシラノール基の濃度が低く、粒子同士の凝集力が小さい。そのため、乾式法により合成された非晶質シリカは本発明に用いられるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体への分散性に優れ、その結果として、透明性、機械特性に優れた透明性樹脂組成物となるものである。なお、シリカとして乾式法により合成された非晶質シリカ以外のシリカを用いた場合、得られる樹脂組成物は機械特性の向上効果が達成し難い場合があったり、透明性が低下する場合もある。
該乾式法により合成された非晶質シリカとしては、一般に乾式法により合成された非晶質シリカとして知られるものを用いることが可能であり、例えば、(商品名)Aerosil(日本エアロジル製)、(商品名)Reolosil(トクヤマ製)、(商品名)Cab−O−Sil(キャボット製)、(商品名)Fransil(フランソル製)、(商品名)Arc Silica(ピーピージー製)等として入手することができる。
また、該乾式法により合成された非晶質シリカとしては、透明性、機械特性に特に優れた樹脂組成物となることから、BET比表面積が40〜600m/gであることが好ましく、特に50〜500m/gであることが好ましい。
更に、該乾式法により合成された非晶質シリカは、例えばジメチルジクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルシロキサン、トリメトキシオクチルシラン等の有機ケイ素化合物で処理したものである場合、該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体への分散性に優れ、その結果として、透明性、機械特性に優れた透明性樹脂組成物となるため好ましい。
本発明の透明性樹脂組成物は、該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体80〜99.9重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ20〜0.1重量%からなるものであり、特に透明性、機械特性に優れた樹脂組成物となることから、該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体85〜99重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ15〜1重量%からなるものであることが好ましく、特に該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体90〜98重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ10〜2重量%であることが好ましい。ここで、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体が80重量%未満である場合、樹脂組成物の透明性が低下するとともに、脆くなり、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体が99.9重量%を超える場合、得られる樹脂組成物は機械特性の向上効果が達成し難い。
また、本発明の透明性樹脂組成物は、透明性、靱性、溶融加工性に優れた樹脂組成物となることから、該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体及び該乾式法により合成された非晶質シリカの合計量100重量部に対し、さらにスチレン・アクリロニトリル共重合体1〜150重量部を配合したものであることが好ましい。また、スチレン・アクリロニトリル共重合体におけるスチレン単量体残基単位とアクリロニトリル単量体残基単位の割合は任意であり、その中でも、N−置換マレイミド・オレフィン共重合体とスチレン・アクリロニトリル共重合体の相溶性が優れ、特に高い透明性、靱性を有する樹脂組成物となることから、スチレン単量体残基単位/アクリロニトリル単量体残基単位=50/50〜85/15(重量比)であることが好ましい。
本発明の透明性樹脂組成物は、該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体、該乾式法により合成された非晶質シリカ、さらに場合によっては該スチレン・アクリロニトリル共重合体を一般的な混合・混練を行うことにより製造することができ、その際の混合・混練の装置としては、例えば単軸押出機、二軸押出機、ブラベンダー、ロール、ニーダー、バンバリーミキサーなどの溶融混練装置を挙げることができる。また、溶媒中にそれぞれの成分を溶解あるいは分散させて混合する方法であってもよい。さらに少なくともそれぞれの一成分が存在する中、他成分の原材料から他成分を変性・重合等の方法により製造する方法であってもよい。
本発明の透明性樹脂組成物は、該乾式法により合成された非晶質シリカが該N−置換マレイミド・オレフィン共重合体への分散性に優れ、その結果として、透明性、機械特性に優れた透明性樹脂組成物となるため、分散剤としてカチオン性樹脂、及び/又はシランカップリング剤を含有するものであってもよい。カチオン性樹脂は特に限定されるものでなく、例えば第1級〜第3級アミノ基及びその塩、第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性樹脂が挙げられる。
また、本発明の透明性樹脂組成物を光学材料として用いる際には、可視光線、紫外線、赤外線などの光の照射を受けることが予想され、特に高温状況下での光照射による熱着色や光劣化を抑制する目的にて、本発明の透明性樹脂組成物は、例えばヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤などを必要に応じて含有しても良い。
更に、本発明の透明性樹脂組成物は、上述の成分以外に、顔料、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、界面活性剤、高分子電解質、導電性錯体、無機フィラー、染料、オイルなどを必要に応じて含有しても良い。
本発明の透明性樹脂組成物は、従来公知の成形方法により成形体とすることができ、例えば射出成形、射出圧縮成形、ガスアシスト法射出成形、押出成形、多層押出成形、回転成形、熱プレス成形、ブロー成形、発泡成形などの方法により、射出成形体、フィルム、チューブ、シート、パイプ、ボトルなどに成形することができる。
本発明の透明性樹脂組成物よりなる透明性フィルムの製造方法としては、如何なる方法を用いても良く、例えば溶液キャスティング法(溶液流延法)、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法などの公知公用の方法が挙げられる。溶融押出法としては、例えばTダイ法、インフレーション法が挙げられる。このようにして得られたフィルムは延伸法により透明性延伸フィルムとしてもよく、採用できる二軸延伸法としては、例えばテンター法、チューブ法等、一軸延伸法としては、例えば水槽延伸法、輻射延伸法、熱風加熱法、熱板過熱法、ロール加熱法などが挙げられる。
該透明性フィルムの厚みは10〜500μmであることが好ましく、特に機械特性、ハンドリング性のバランスなどに優れることから、20〜200μmであることが好ましい。また、該透明性フィルムは、特に透明性に優れたものとなることから、JIS K7136に準拠したヘイズが4%以下であることが好ましい。
また、該透明性フィルムは、ガスバリヤー性、耐傷つき性、耐薬品性等の機能を付与する目的にて、薄膜が塗工されたものであってもよい。すなわち、各種の熱可塑性樹脂;アミノ基、イミノ基、エポキシ基、シリル基などを有する熱硬化性樹脂;アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基などを有する放射線硬化型樹脂;これら樹脂の混合物に重合禁止剤、ワックス類、分散剤、顔料、溶剤、染料、可塑剤、紫外線吸収剤、無機フィラー等を加え、グラビアロールコーティング法、マイヤーバーコーティング法、リバースロールコーティング法、ディップコーティング法、エアーナイフコーティング法、カレンダーコーティング法、スキーズコーティング法、キスコーティング法、ファンテンコーティング法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法等の方法により塗工することができる。さらに、塗工後、必要に応じて放射線照射による硬化、または加熱による熱硬化を行わせて硬化薄膜層とすることができる。また、印刷を行う際にはグラビア方式、オフセット方式、フレキソ方式、シルクスクリーン方式などの方法を用いることができる。また、ガスシール性等を付与する目的から、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、亜鉛等を主成分とする金属酸化物層を有してもよく、該金属酸化物層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法などにより形成することが好ましい。
更に、該透明性フィルムは他のフィルムと積層化させることも可能である。積層化させる方法としては、公知公用のいかなる方法を用いてもよく、例えばヒートシール法、インパルスシール法、超音波接合法、高周波接合法などの熱接合方法;押出ラミネート法、ホットメルトラミネート法、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、無溶剤接着ラミネート法、サーマルラミネート法、共押出法等のラミネート加工方法などが挙げられる。積層化させるフィルムとしては、例えばポリエステル樹脂フィルム、ポリビニルアルコール樹脂フィルム、セルロース樹脂フィルム、ポリフッ化ビニル樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデン樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル樹脂フィルム、ナイロン樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、アセテート樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリアクリレート樹脂フィルム等が挙げられる。
本発明の透明性樹脂組成物は、透明性、耐熱性、機械特性などに優れることから、LCD、有機EL、PDP、タッチパネル、電子ペーパー等のフラットパネルディスプレイや複写機、プリンター、ファクシミリ、光ファイル等の情報機器に使用される光学用フィルムとして好適に使用することができる。該光学用フィルムの具体例として、例えば位相差フィルム、偏光膜保護フィルム、リフレクターフィルム、セパレーターフィルム、光拡散フィルム、透明電極フィルム基板、タッチパネル用基材フィルム、バックライト用基材フィルム、ディスプレイの防爆用基材フィルム、ディスプレイの表面保護フィルム、アンチグレアフィルム、アンチリフレクションフィルム、電磁波遮蔽フィルム、紫外線吸収フィルム、遠赤外線吸収フィルム、近赤外線吸収フィルムなどを挙げることができる。
また、上記光学用フィルム以外の用途においても好適に使用することができ、例えば下記の用途を挙げることができる。
記録分野:静電記録基板、OHP、第2原図、スライドフィルム、マイクロフィルム、X線フィルム
光・磁気メモリー分野:サーモ・プラスチック・レコーディング、強誘電体メモリー、磁気テープ、IDカード、バーコード
帯電防止分野:メーター類の窓、テレビのブラウン管、クリーンルーム窓、半導体包装材料、フォトマスク用防塵フィルム
電磁波遮蔽分野:計測器、医療機器、放射線検出器、IC部品、CRT
光電変換素子分野:太陽電池の窓、光増幅器、光センサー
熱線反射分野:窓(建築、自動車等)、白熱電球、調理オーブンの窓、炉の覗き窓、選択透過膜
面状発熱体分野:デフロスタ、航空機、自動車、冷凍庫、保育器、ゴーグル、医療機器、液晶表示装置
電子部品・回路材料分野:コンデンサー、抵抗体、薄膜複合回路、リードレスLSIチップキャリアの実装、ドライフィルムレジスト
電極分野:ペーパーバッテリー用電極
光透過フィルター分野:紫外線カットフィルター、紫外線透過フィルター、紫外線透過可視光吸収フィルター、色分解フィルター、色温度変換フィルター、ニュートラルデンシティフィルター、コントラストフィルター、波長校正フィルター、干渉フィルター、赤外線透過フィルター、赤外線カットフィルター、熱線吸収フィルター、熱線反射フィルター
ガス選択透過性膜分野:酸素/窒素分離膜、二酸化炭素分離膜、水素分離膜
電気絶縁分野:絶縁粘着テープ、モーターのスロットライナ、変圧機の相間絶縁、リード線の絶縁、高電圧ケーブルの絶縁被覆
高分子センサー分野:光センサー、赤外線センサー、音波センサー、圧力センサー
表面保護分野:CRT、家具、システムキッチン、自動車内外装、塗装保護フィルム
摺動材分野:ホッパー・シュートの内張り、ベルトコンベアのすべり材、ガイドレールのすべり材、複写機の紙送りローラー、コンピューターマウス
多孔質フィルム分野:透湿防水材、精密濾過膜用のフィルター材
その他分野:通電熱転写、プリンターリボン、電線ケーブルシールド、漏水防止フィルム、電池用セパレートフィルム
さらに、上記フィルム以外の用途においても好適に使用することができ、例えば電気・電子機器に使用されるリレー、バーンインソケット、コネクター、センサーハウジング、可変抵抗器、ポリバリコンケース、エアレーション用ボビン;トランジスタ,IC,LSI,LED等の封止材、ICカードのICメモリーの封止材、モーター,コンデンサー,スイッチ,センサ等の封止材;カメラ,VTR,プロジェクター等の映像機器に使用される撮影用レンズ,ファインダー,フィルター,プリズム,フレネルレンズ,ボディ材等;CDプレーヤー,DVDプレーヤー,MDプレーヤー,ゲーム機器等の光記録機器に使用されるカード,ディスク,ピックアップレンズ等;光通信分野で使用される光ファイバー,光スイッチ,光コネクター等;LCD、有機EL、PDP、複写機、プリンター、ファクシミリ、タッチパネル、光ファイル等の情報機器に使用される導光板、ライトガイド、フレネルレンズ、プリズムシート、光拡散シート、透明電極シート基板、ディスプレイの表面保護シート、インクタンク、カバー類、ボディ材等;自動車、電車などの車両分野で使用されるメーター類、ランプ類、レンズ類、ソケット、ヒューズケース、計器カバー等;医療機器分野で使用される眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、内視鏡レンズ、注射器、人工透析器、薬液容器、義歯、アンプルカッター容器等;建材分野における採光窓、ドア、監視カメラレンズ、カーポート、テラス、照明部品等;日用品分野で使用される照明部品、玩具、サングラス、文房具、化粧品容器、釣り具、食品用容器、飲料水用容器等を挙げることができる。
本発明により得られる透明性樹脂組成物は透明性、耐熱性に優れ、剛性、靱性、表面硬度などの機械特性に優れることから、光学用フィルムなどとして好適に使用することができる。
以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるものではない。
実施例に示された諸物性は以下の方法により測定した。
〜数平均分子量(Mn)〜
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製、商品名HLC−802A)を用い測定したN−置換マレイミド・オレフィン共重合体の溶出曲線により、標準ポリスチレン換算値として求めた。
〜ガラス転移温度の測定〜
示差走査型熱量計(セイコー電子工業(株)製、商品名DSC220)を用い、10℃/分の昇温速度にて測定した。
〜ヘイズ〜
JIS K7136に準拠して測定した。
〜引張弾性率〜
ASTM D882に準拠し、フィルム成形時の引取り方向の引張弾性率を測定した。
〜表面硬度〜
JIS K5600−5−4に準拠して測定した。
〜引張破断伸びの測定〜
ASTM D882に準拠して測定した。
合成例1(N−メチルマレイミド・イソブテン共重合体の調整例)
ステンレス製オートクレーブにN−メチルマレイミド100重量部、t−ブチルパーオキシネオデカノエート0.67重量部及びトルエンとメタノールの混合溶媒(1:1重量比)1050重量部を室温で仕込み、窒素で数回パージした後、イソブテン400重量部を仕込み、60℃に昇温して6時間重合反応を行った。次いで、得られた反応後の粒子をろ過、乾燥した。
13C−NMR測定および元素分析結果により、生成した共重合体はN−メチルマレイミド残基単位:イソブテン残基単位=50/50(モル比)のN−メチルマレイミド・イソブテン共重合体(以下、共重合体A(1)と記す。)であることを確認した。また、数平均分子量は90,000であり、ガラス転移温度は160℃であった。
合成例2(N−フェニルマレイミド・イソブテン共重合体の調製例)
ステンレス製オートクレーブにN−フェニルマレイミド323重量部、t−ブチルパーオキシピバレート1.5重量部及びメチルエチルケトン606重量部を室温で仕込み、窒素で数回パージした後、液化イソブテンを105重量部仕込み、60℃に昇温して8時間重合を行った。反応終了後の溶液を室温まで冷却した後、メタノールに徐々に添加して再沈澱処理を行い、次いでろ過、乾燥することにより共重合体を得た。
H−NMR測定により、生成した共重合体はN−フェニルマレイミド残基単位:イソブテン残基単位=60/40(モル比)のN−フェニルマレイミド・イソブテン共重合体(以下、共重合体A(2)と記す。)であることを確認した。また、数平均分子量は60,000であり、ガラス転移温度は220℃であった。
実施例1
合成例1により得られた共重合体A(1)を95重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名AEROSIL 812S、BET比表面積=300m/g)(以下、合成非晶質シリカB(1)と記す。)を5重量%の割合で配合し、30mmφ2軸押出機(株式会社日本製鋼所製、商品名TEX30)に供して押出し、透明性樹脂組成物を得た。
次いで、得られた透明性樹脂組成物を熱プレス成形機により圧縮し、厚みが約100μmの透明性フィルムを得た。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例2
共重合体A(1)95重量%の代わりに共重合体A(1)90重量%とし、合成非晶質シリカB(1)5重量%の代わりに合成非晶性シリカB(1)10重量%とした以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例3
共重合体A(1)95重量%の代わりに共重合体A(1)97.5重量%とし、合成非晶質シリカB(1)5重量%の代わりに合成非晶性シリカB(1)2.5重量%とした以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例4
合成非晶質シリカB(1)の代わりに、乾式法により合成された非晶質シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名AEROSIL R972、BET比表面積=130m/g)(以下、合成非晶質シリカB(2)と記す。)とした以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られたフィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例5
合成非晶質シリカB(1)の代わりに、乾式法により合成された非晶質シリカ((株)トクヤマ製、商品名Reolosil DM−30S、BET比表面積=230m/g)(以下、合成非晶質シリカB(3)と記す。)とした以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例6
共重合体A(1)95重量%の代わりに共重合体A(1)94重量%とし、合成非晶質シリカB(1)5重量%の代わりに合成非晶性シリカ6重量%とし、さらにその合計量100重量部に対し、スチレン・アクリロニトリル共重合体(ダイセルポリマー(株)製、商品名セビアン080、数平均分子量=60,000、アクリロニトリル残基単位:スチレン残基単位(重量比)=30:70)(以下、共重合体C(1)と記す。)を30重量部の割合で配合したこと以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
実施例7
合成例1により得られた共重合体A(1)95重量%の代わりに合成例2により得られた共重合体A(2)89重量%とし、合成非晶質シリカB(1)5重量%の代わりに合成非晶性シリカB(1)11重量%とし、さらにその合計量100重量部に対し、スチレン・アクリロニトリル共重合体(旭化成ケミカルズ(株)製、商品名スタイラック727、数平均分子量=60,000、アクリロニトリル残基単位:スチレン残基単位(重量比)=38:62)(以下、共重合体C(2)と記す。)を120重量部の割合で配合したこと以外は、実施例1と同様の方法により透明性樹脂組成物、透明性フィルムを得、その評価を行った。
該透明性フィルムを用いて物性を測定した結果を表1に示す。得られた透明性フィルムは、透明性、機械特性に優れるものであった。
比較例1
合成非晶性シリカB(1)を用いなかったこと以外は、実施例1と同様の方法により樹脂、フィルムを得、その評価を行った。
該フィルムを用いて物性を測定した結果を表2に示す。得られたフィルムは、剛性、表面硬度が乏しいものであった。
比較例2
合成例2により得られた共重合体A(2)100重量部に対し、共重合体C(2)を135重量部の割合で配合したこと以外は、実施例1と同様の方法により樹脂組成物、フィルムを得、その評価を行った。
該フィルムを用いて物性を測定した結果を表2に示す。得られたフィルムは、剛性、表面硬度が乏しいものであった。
比較例3
共重合体A(1)95重量%の代わりに共重合体A(1)を79重量%とし、合成非晶質シリカB(1)5重量%の代わりに合成非晶性シリカB(1)を21重量%とした以外は、実施例1と同様の方法により樹脂組成物、フィルムを得、その評価を行った。
該フィルムを用いて物性を測定した結果を表2に示す。得られたフィルムは、透明性が乏しく、脆いものであった。
比較例4
合成非晶質シリカB(1)の代わりに、湿式法により合成された非晶質シリカ(日本シリカ工業(株)製、商品名Nipgel AZ−200、BET比表面積=200m/g)(以下、合成非晶質B(4)と記す。)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂組成物、フィルムを得、その評価を行った。
該フィルムを用いて物性を測定した結果を表2に示す。得られたフィルムは、透明性が乏しく、剛性、表面硬度が乏しいものであった。
比較例5
合成非晶質シリカB(1)の代わりに、湿式法により合成された非晶質シリカ((株)トクヤマ製、商品名ファインシール X−37B、BET比表面積=300m/g)(以下、合成非晶質シリカB(5)と記す。)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂組成物、フィルムを得、その評価を行った。
該フィルムを用いて物性を測定した結果を表2に示す。得られたフィルムは、透明性が乏しく、剛性、表面硬度が乏しいものであった。
Figure 2006299111
Figure 2006299111

Claims (4)

  1. 下記一般式(i)で示される単位40〜60モル%と下記一般式(ii)で示される単位60〜40モル%からなり、標準ポリスチレン換算の数平均分子量5×10以上5×10以下であるN−置換マレイミド・オレフィン共重合体80〜99.9重量%及び乾式法により合成された非晶質シリカ20〜0.1重量%からなることを特徴とする透明性樹脂組成物。
    Figure 2006299111
    (ここで、R1は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基及びフェニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の有機基を示す。)
    Figure 2006299111
    (ここで、R2、R3は各々独立して水素又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
  2. BET比表面積40〜600m/gを有する乾式法により合成された非晶質シリカであることを特徴とする請求項1に記載の透明性樹脂組成物。
  3. N−置換マレイミド・オレフィン共重合体及び乾式法により合成された非晶質シリカの合計量100重量部に対し、さらにスチレン・アクリロニトリル共重合体1〜150重量部を配合してなることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の透明性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3に記載の透明性樹脂組成物からなることを特徴とする透明性フィルム。
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