JP2006299057A - セルロース樹脂フィルムの製造方法及びセルロース樹脂フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、微粒子を含有するセルロース樹脂フィルムの製造工程において、フィルムでの異物になる微粒子凝集物の発生を抑えることにより大画面液晶表示装置の部材として優れた異物故障の無いセルロース樹脂フィルムを提供することにある。
【解決手段】 セルロース樹脂フィルムの製造方法において、セルロース樹脂は、静的光散乱法による分子量の値が5〜20万であり、且つ回転半径の値が30〜50nmであって、前記セルロース樹脂を溶剤に溶解する工程で微粒子を添加するか、または事前に微粒子を前記セルロース樹脂溶液の希釈液に分散し、インライン添加するかの何れかの方法を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を溶液流延法で製膜するセルロース樹脂フィルムの製造方法に関する。
近年、ノートパソコンの薄型軽量化、大型画面化、高精細化の開発が進んでいる。それに伴って、液晶偏光板用の保護フィルムもますます薄膜化、広幅化、高品質化の要求が強くなってきている。偏光板用保護フィルムには、一般的にセルロース樹脂フィルムが広く使用されている。セルロース樹脂フィルムは通常巻芯に巻かれてフィルム原反となり、保存、輸送されている。
最近の大画面化に伴って、フィルム幅が広く、長い巻長のフィルム原反が要望されている。フィルム原反幅が広く、巻長が長くなるとフィルム原反での保存性が問題となる。例えばフィルム同士が密着しフィルムが変形してしまうハリツキ故障や異物がフィルムの間に挟まったように凸状の変形になってしまう凸状故障などが発生し易くなる。特に原反を広幅化して1.4m以上になると、両サイドに設けたナーリングの効果が小さくなり、原反保存性が悪化し易く問題であった。
これらを防止するために、微粒子を添加する方法が特許文献1で提案されている。しかしながらこれらの方法で、添加量を増加させるとセルロース樹脂フィルムの異物が増えてしまう問題があった。近年の高画質化に伴ってフィルムの異物要求レベルも厳しくなり、今までは問題にされなかった小さい異物も問題視されるようになった。我々が検討した結果、目視で50μm程度に見える異物も電子顕微鏡などを使って解析すると、異物の核となっているものは数μm程の大きさで、異物の周辺が盛り上がっているため、目視では大きく見えていることが分った。また核となっている異物のほとんどが、微粒子の凝集物であることも分った。そのため、微粒子の添加量を増加させて滑り性を向上し、かつ数μm以上の微粒子の凝集物だけを除去し異物故障を低減するという両方の特性を満足することは困難であった。
また、マット剤を溶剤中で分散し、樹脂を含んだ溶液中に添加し、微粒子添加液を作製し、これをインラインで主ドープに添加する方法も開示されているが、異物を減らそうとして微粒子添加液を細かいフィルターで濾過すると、フィルターで微粒子の凝集物同士が更に凝集し、フィルターに詰まり濾過圧が急激に上昇したりすることが多く問題であった。また、この方法では、主ドープに微粒子添加液をインラインで添加する時に発生する衝撃で、更に微粒子凝集が発生し、これを除去することは出来なかった。
微粒子と紫外線吸収剤を一緒に分散し、主ドープ釜に添加する方法(例えば、特許文献2参照。)では、微粒子と紫外線吸収剤の混合割合を容易に変更出来ないという問題があった。また、樹脂や紫外線吸収剤と微粒子を一緒にしてから分散すると微粒子の分散状態が悪いという問題もあった。更に主ドープを濾過している濾材について何ら検討されていないため、微粒子の数μm以上の凝集物だけを除去することは困難であった。
ドープの異物を除去する方法として、ドープの濾過工程で多段濾過を行い、さらに濾材の孔径を徐々に小さくする方法(例えば、特許文献3参照。)や、ドープ濾過工程で同一孔径濾材を直列に配置する方法(例えば、特許文献4参照。)では樹脂中の異物は除去できるが、さらに小さい微粒子を含有している場合は濾材への目詰まりが早く生産性が劣るという問題があった。
特開2001−114907号公報 特開平7−11055号公報 特開2004−105865号公報 特開2004−113897号公報
従って、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、微粒子を分散して含有するセルロース樹脂フィルムの製造工程において、フィルムでの異物になる微粒子凝集物の発生を抑えることにより大画面液晶表示装置の部材として優れた異物故障の無いセルロース樹脂フィルムを提供することにある。また、微粒子を分散して含有したセルロース樹脂溶液を濾過した場合でも微粒子凝集物や樹脂未溶解物等を捕捉しながらも、濾過ライフが十分長く、生産性に優れた樹脂溶液の濾過方法を提供することにある。
上記の本発明の目的は以下の手段によって達成することができる。
請求項1に係るセルロース樹脂フィルムの製造方法は、微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を溶液流延法で製膜するセルロース樹脂フィルムの製造方法において、静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製するセルロース樹脂溶解工程で微粒子を分散する工程と、前記微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を濾過する工程と、濾過した前記微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を支持体上に流延する工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項2に係るセルロース樹脂フィルムの製造方法は、微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を溶液流延法で製膜するセルロース樹脂フィルムの製造方法において、
(i)静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製する工程と、
(ii)前記セルロース樹脂溶液を濾過する工程と、
(iii)微粒子を分散して含有する、静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下であるセルロース樹脂溶液(以下、インライン添加液という)を濾過する工程と、
(vi)(ii)の工程で濾過した前記セルロース樹脂溶液に(iii)の工程で濾過した前記インライン添加液をインラインで添加する工程と、
(v)インライン添加液が添加された前記セルロース樹脂溶液を支持体上に流延する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
請求項3に係るセルロース樹脂フィルムの製造方法は、請求項1又は2に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法において、前記微粒子が二酸化珪素であり、その含有量が0.06質量%以上0.4質量%以下であることを特徴とするものである。
請求項4に係るセルロース樹脂フィルムの製造方法は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法において、前記セルロース樹脂が、セルロースアセテートであることを特徴とするものである。
請求項5に係るセルロース樹脂フィルムは、請求項1乃至4の何れか1項に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法で製造されたものであることを特徴とするものである。
請求項6に係るセルロース樹脂フィルムは、請求項5に記載のセルロース樹脂フィルムにおいて、前記セルロース樹脂フィルムに含まれる微粒子の粒径分布におけるロジンラムラー分布から求められる分布指数が、2.3以上2.7以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、セルロース樹脂フィルムでの異物になる微粒子凝集物の発生を抑え、ハリツキ故障や異物故障が大幅に低減し、また微粒子凝集物や樹脂未溶解物等を捕捉しながらも、濾過ライフが十分長く生産性に優れるという効果を奏するセルロース樹脂フィルムの製造方法を提供することができた。
また、動摩擦係数が小さく、フィルム巻き取り時に発生するハリツキ故障や異物故障が大幅に低減し、高品質なフィルムを提供できた。
以下、本発明について、具体的に説明する。
本発明の第一の実施形態による微粒子を分散して含有するセルロース樹脂フィルムの製造方法について説明する。
本発明の第一の実施形態による微粒子を分散して含有するセルロース樹脂フィルムの製造方法は、静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製するセルロース樹脂溶解工程で前記微粒子を添加し、その後この微粒子を添加したセルロース樹脂溶解液(ドープ)を1回以上の濾過工程を通過させた後、溶液流延法により製膜するものである。
ここで「セルロース樹脂溶解工程」とは、原料となるセルロース樹脂とセルロース樹脂を溶解するための溶媒とを混合した時点からセルロース樹脂を前記溶媒に均一に溶解させるための混合攪拌を終了する時点までの工程を言う。
また、「溶液流延法」とは、ドープを支持体上に流延し、乾燥工程を経て、フィルムを製造する方法を言う。
また、ここで言う「微粒子」とは、フィルム表面に滑り性を付与するためのマット剤としての微粒子であり、その粒径は、平均一次粒子径で5nm〜100nmが好ましく、より好ましくは、10nm〜50nmである。平均一次粒子径の測定方法は、微粒子を透過型電子顕微鏡で観察しその写真より粒径を観察する。
図1に本発明の第一の実施形態によるセルロース樹脂フィルムの製造方法の製造ラインのフローシートを示す。
微粒子分散希釈液釜12には、事前に微粒子を分散した微粒子分散液と希釈用の溶媒とを混合し、微粒子分散希釈液を調製している。主ドープ仕込み釜1では、セルロース樹脂とセルロース樹脂を溶解する溶媒と、微粒子分散希釈液釜12から微粒子分散希釈液循環送液ポンプ13を用いて微粒子分散希釈液濾過器14を通過した微粒子分散希釈液とを所定量混合しながらセルロース樹脂を溶解し、ドープを調製している。ここで可塑剤も添加する。すなわちセルロース樹脂溶解工程が行われている。このドープは、ドープ送液ポンプ2によりドープ静置釜3を経て、濾過工程として主濾過器4とドープ濾過器5を通過する。次にインライン添加釜6からインライン添加液をインライン添加送液ポンプ9によりインライン添加液送液濾過器7を経て必要量がドープに添加される。その後スタティックミキサー10によりドープとインライン添加液とを十分に混合し、この混合液を製膜工程として、流延ダイ11からステンレスバンド支持体101上に均一に流延(キャスト工程)し、流延した混合液は、ステンレスバンド支持体101上で溶媒の一部が蒸発(キャスト工程)し、フィルム状となり剥離ロール102で剥離され、次にテンター・乾燥装置104、ロール搬送・乾燥装置105を経て(フィルム乾燥工程)、フィルム巻き取り装置106に巻き取られる。ここでインライン添加液には、紫外線吸収剤などが含まれている。可塑剤をここで添加しても良い。微粒子の添加方法としては、微粒子を粉体のままセルロース樹脂溶解工程に直接添加しても良いが、前記フローシートのように事前に微粒子を溶媒に分散した状態でセルロース樹脂溶解工程に添加する方がドープ中での分散性を良好に保つ観点からより好ましい。
次に本発明の第二の実施形態による微粒子を含有するセルロース樹脂フィルムの製造方法について説明する。
本発明の第二の実施形態による微粒子を分散して含有するセルロース樹脂フィルムの製造方法は、
(i)静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製する工程と、
(ii)前記セルロース樹脂溶液を濾過する工程と、
(iii)微粒子を分散して含有する、静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下であるセルロース樹脂溶液(以下、インライン添加液という)を濾過する工程と、
(vi)(ii)の工程で濾過した前記セルロース樹脂溶液に(iii)の工程で濾過した前記インライン添加液をインラインで添加する工程と、
(v)インライン添加液が添加された前記セルロース樹脂溶液を支持体上に流延する工程と、
を含むことを特徴とするものである。
ここで言う「微粒子」とは、第一の実施形態のところで説明したものと同様である。
図2に本発明の第二の実施形態による微粒子を含有するセルロース樹脂フィルムの溶液流延法による製造方法を用いた製造ラインのフローシートを示す。
主ドープ仕込み釜1では、セルロース樹脂とセルロース樹脂を溶解させる溶液と可塑剤や難燃剤などを所定量混合しながらセルロース樹脂を溶解し、ドープを調製している。微粒子分散希釈液釜12には、事前に微粒子を分散した微粒子分散液と希釈用の溶液とを混合し、微粒子分散希釈液を調製している。インライン添加液釜6では、主ドープ仕込み釜1で調製したドープに希釈液と紫外線吸収剤とを混合、溶解し、その中に微粒子分散希釈液濾過器14を通過させた微粒子分散希釈液を所定量混合することで、インライン添加液を調製している。
主ドープ仕込み釜1で調製したドープは、ドープ送液ポンプ2によりドープ静置釜3を経て、濾過工程として主濾過器4とドープ濾過器5を通過する。次にインライン添加釜6からインライン添加液をインライン添加送液ポンプ9によりインライン添加液送液濾過器7を経て必要量がドープに添加される。その後スタティックミキサー10によりドープとインライン添加液とを十分に混合し、この混合液を製膜工程として、流延ダイ11からステンレスバンド支持体101上に均一に流延(キャスト工程)し、流延した混合液は、ステンレスバンド支持体101上で溶媒の一部が蒸発(キャスト工程)し、フィルム状となり剥離ロール102で剥離され、次にテンター・乾燥装置104、ロール搬送・乾燥装置105を経て(フィルム乾燥工程)、フィルム巻き取り装置106に巻き取られる。このようにしてセルロース樹脂フィルムを製造する。
本発明に係るセルロース樹脂としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられる。セルローストリアセテートの場合は、特に重合度250〜400、結合酢酸量が54〜62.5%のセルローストリアセテートが好ましく、結合酢酸量が58〜62.5%のベース強度が強くより好ましい。セルローストリアセテートは綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテートのどちらかを単独あるいは混合して用いることができる。
ベルトやドラムからの剥離性が良い綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートを多く使用した方が生産性効率が高く好ましい。綿花リンターから合成されたセルローストリアセテートの比率が60質量%以上で、剥離性の効果が顕著になるため60質量%以上が好ましく、より好ましくは85質量%以上、更には、単独で使用することが最も好ましい。
本発明では、セルロース樹脂の静的光散乱法で測定した場合の分子量が5〜20万、回転半径が30〜50nmが好ましい。分子量が5万未満の場合や回転半径が30nm未満の場合は微粒子を混合した場合に微粒子の分散が良くなりすぎ、所望のフィルム滑り性を得るために微粒子の添加量を増やさなければならず、フィルム透明性が劣化し液晶用フィルムとしては好ましくない。特に微粒子を樹脂溶解工程で添加した場合が顕著である。分子量が20万を越える場合や回転半径が50nmを越える場合は、微粒子と混合した場合に、微粒子の凝集が促進され粗大粒子の発生により異物欠陥が多発し好ましくない。またこの場合微粒子を樹脂溶解工程で添加すると粗大粒子がドープの濾過工程で捕捉されてしまい、フィルムに所望量の微粒子を添加できずにフィルムの滑り性が劣化し液晶用フィルムとしては好ましくない。
本発明の分子量、回転半径を制御する方法としては、セルロース樹脂の溶解性により制御する方法がある。セルロース樹脂の溶解性を良くすると、分子量は低下し、回転半径も小さくなる。溶解性を良くする方法としては、溶媒の種類や混合溶媒の場合はその組成を変更する。例えば溶液流延製膜法では、金属支持体上に流延したドープを初期乾燥し支持体から剥離して更に乾燥する方法が一般的だが、支持体からの剥離性を良くするために、セルロース樹脂に対して貧溶媒を添加する。セルロース系樹脂の貧溶媒としては、アルコール系溶媒を用いることが多い。この貧溶媒の比率を高くすると分子量は高くなり回転半径も大きくなる。逆に貧溶媒の比率を低くすると分子量は低くなり回転半径も小さくなるが、貧溶媒比率を下げすぎると金属支持体からの剥離性が悪くなるため好ましくない。また溶媒の種類を変えると分子量と回転半径の挙動を逆にすることも可能である。
静的散乱法による分子量及び回転半径の測定装置としては、大塚電子(株)のダイナミック光散乱光度計(DLS−7000series)を用いることができる。また、測定に用いるドープは、微粒子を添加しない状態で、セルロース樹脂をドープに用いる溶媒で溶解したものを別途作製しフィルター(孔径0.2μmのメンブレンフィルター)で濾過した後、測定している。
静的散乱法による分子量及び回転半径の測定方法は、例えばサンプリングしたセルロース樹脂を含むドープ(微粒子を添加しない状態)を、そのドープに使用する溶媒と同組成のもので固形分濃度1質量%、2質量%、3質量%、4質量%に希釈し、その各溶液を測定角度20度、30度、40度、60度、90度、120度、150度で上記大塚電子製ダイナミック光散乱光度計DLS−7000にて測定し、Zimmプロット法より求めることができる。解析に必要な溶媒の屈折率はアッベ屈折率計より求め、屈折率の濃度勾配(dn/dc)は大塚電子製DRM−1021で測定する。
本発明に係るセルロース樹脂の溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノールなどの低級アルコール類、シクロヘキサンジオキサン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族炭化水素塩化物類などを用いることができる。溶媒比率としては例えば、メチレンクロライド70〜95質量%、その他の溶媒は5〜30質量%が好ましい。又セルロース樹脂の濃度は10〜50質量%が好ましい。
本発明に係る微粒子は、セルロース樹脂フィルムにおけるマット剤として用いられる。微粒子の種類としては、無機化合物でも有機化合物でもよく、無機化合物の例としては、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化錫等の微粒子が挙げられる。この中では、ケイ素原子を含有する化合物であることが好ましく、特に二酸化ケイ素微粒子が好ましい。二酸化ケイ素微粒子としては、例えばアエロジル(株)製のAEROSIL 200、200V、300、R972、R972V、R974、R976、R976S、R202、R812,R805、OX50、TT600、RY50、RX50、NY50、NAX50、NA50H、NA50Y、NX90、RY200S、RY200、RX200、R8200、RA200H、RA200HS、NA200Y、R816、R104、RY300、RX300、R106などがあげられる。分散性や粒径を制御する点では、AEROSIL200V、R972Vが好ましい。
微粒子の粒径は、一次粒径、溶媒に分散した後の粒径、フィルム中での粒径がそれぞれ異なっている。この中で最終的なフィルム中での微粒子の粒径は、フィルム原反の保存時おけるハリツキ故障や異物発生による凸状故障、またヘイズに影響する。よってフィルム中での微粒子の粒径をコントロールすることが重要である。
本発明において、最終的にフィルム中での微粒子の平均二次粒径は100nm〜500nmである必要がある。好ましくは、150nm〜400nm、更に好ましくは、200nm〜350nmである。フィルム中での平均二次粒径は断面写真を撮影し観察することで確認できる。上記粒径が、500nmを超えた場合は、ヘイズの劣化等が見られたり、異物として巻状態での故障を発生する原因にもなる。また、100nmより小さい場合は、充分な巻き取り性の改善効果が見られず、特に、セルロース樹脂フィルムの膜厚が20〜65μmの場合は顕著である。
フィルムのヘイズは、例えばASTM−D1003−52に従って測定できる。ヘイズは0〜0.6%であることが好ましく、より好ましくは0〜0.4%、更に好ましくは、0.1〜0.2%である。
本発明では、微粒子の添加量はフィルム状態において、0.06〜0.4質量%添加するのが、フィルム原反の保存時おけるハリツキ故障や異物発生による凸状故障、またヘイズの面より好ましい。より好ましくは、0.08〜0.3質量%である。
微粒子の分散は、微粒子と溶媒を混合した組成物を高圧分散装置で処理することができる。分散に用いる高圧分散装置は、微粒子と溶媒を混合した組成物を、細管中に高速通過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだすような高圧分散装置を用いることが出来る。高圧分散装置で処理することにより、例えば、管径1〜2000μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が980N/cm2以上であることが好ましい。更に好ましくは1960N/cm2以上である。またその際、最高到達速度が100m/sec以上に達するもの、伝熱速度が418kJ/hr以上に達するものが好ましい。
上記のような高圧分散装置にはMicrofluidics Corporation社製超高圧ホモジナイザー(商品名マイクロフルイダイザー)あるいはナノマイザー社製ナノマイザーがあり、他にもマントンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホモゲナイザー等が挙げられる。
微粒子は、水溶性溶媒を25〜100質量%含有する溶媒中で分散した後、非水溶性有機溶媒を水溶性溶媒に対して0.5〜1.5倍添加して希釈する微粒子分散希釈液として用いることができる。セルロース樹脂を溶媒に溶解する溶解工程で前記微粒子を分散した希釈液を添加し、ドープとして用いることができる。該ドープを支持体上に流延し、乾燥して製膜することでセルロース樹脂フィルムを得る。
水溶性溶媒としては主に低級アルコールが用いられる。低級アルコール類としては、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。
非水溶性溶媒としては特に限定されないが、セルロース樹脂の製膜時に用いられる溶媒を用いることが好ましく、水に対する溶解度が30質量%以下のものが用いられ、メチレンクロライド、クロロホルム、酢酸メチル等があげられる。
微粒子は溶媒中で1〜30質量%の濃度で分散される。これ以上の濃度で分散すると、粘度が急激に上昇し好ましくない。分散液中の微粒子の濃度としては、5〜25質量%が好ましく、更に好ましくは、10〜20質量%である。
本発明では、可塑剤を添加しても良い。本発明で用いることのできる可塑剤としては特に限定しないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を単独あるいは併用するのが好ましい。
可塑剤は必要に応じて、2種類以上を併用して用いてもよい、この場合、リン酸エステル系の可塑剤の使用比率は50%以下が、セルロース樹脂フィルムの加水分解を引き起こしにくく、耐久性に優れるため好ましい。
リン酸エステル系の可塑剤比率は少ない方がさらに好ましく、フタル酸エステル系やグリコール酸エステル系の可塑剤だけを使用することが特に好ましい。
本発明のセルロース樹脂フィルムには、紫外線吸収剤を用いることが好ましく、紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の点より波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の点より波長400nm以上の可視光の吸収が可及的に少ないものが好ましく用いられる。
本発明においては、特に、波長370nmでの透過率が、10%以下である必要があり、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下である。
一般に用いられるものとしては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などがあげられるが、これらに限定されない。
本発明においてはこれら紫外線吸収剤の1種以上用いていることが好ましく、異なる2種以上の紫外線吸収剤を含有してもよい。
本発明で好ましく用いられる紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤等である。不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤をセルロース樹脂フィルムに添加するという態様が特に好ましい。
紫外線吸収剤の添加方法はアルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に紫外線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、または直接ドープ組成中に添加してもよい。無機粉体のように有機溶媒に溶解しないものは、有機溶媒とセルロース樹脂中にデゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加する。
本発明における紫外線吸収剤の使用量はセルロース樹脂に対する質量%で、0.1質量%〜2.5質量%、好ましくは、0.5質量%〜2.0質量%、より好ましくは0.8質量%〜2.0質量%である。紫外線吸収剤の使用量が2.5質量%より多いと透明性が悪くなる傾向があり好ましくない。
本発明に於けるセルロース樹脂フィルムの製膜工程は特に制限はなく、当業界で一般に用いられている方法でよく、例えば米国特許2,492,978号、同2,739,070号、同2,739,069号、同2,492,977号、同2,336,310号、同2,367,603号、同2,607,704号、英国特許64,071号、同735,892号、特公昭45−9074号、同49−4554号、同49−5614号、同60−27562号、同61−39890号、同62−4208号等に記載の方法を参考にすることができる。
本発明の第一の実施形態における微粒子の添加は、微粒子を粉体のままセルロース樹脂溶解工程に直接添加してもよいが、事前に微粒子を溶媒に分散した状態でセルロース樹脂溶解工程に添加するのが良い。セルロース樹脂溶解工程に事前に溶媒に分散した微粒子を添加する場合は、事前に溶媒に分散した微粒子を濾過した後にセルロース樹脂溶解工程に添加するのが異物抑制の観点で好ましい。
本発明の第二の実施形態における微粒子の添加は、以下の順に行うのが好ましい。
(1)事前に微粒子を溶媒に分散する。
(2)その分散液を少なくとも1工程以上の濾過をする。
(3)その後、ドープを希釈した溶液と混合攪拌する。
(4)その後、再度少なくとも1工程以上の濾過をする。
(5)その後、ドープにインライン添加する。
このようにすることで、フィルム中の異物の発生を抑えることができる。また、微粒子を粉体のまま、(3)のドープを希釈した溶液と混合攪拌しても良いが、あらかじめ溶媒に分散しておく方が、分散性の観点から好ましい。また、微粒子と混合する溶液は、ドープを希釈し、固形分濃度を低くした溶液と調製するのが、微粒子の分散性の観点から好ましい。
微粒子の添加を、第一の実施形態であるセルロース樹脂溶解工程に添加するか、第二の実施形態であるインライン添加液としてドープに添加するかは、どちらでも良い。
可塑剤、紫外線吸収剤等の添加剤は、予め溶媒と混合し、溶解または分散してからセルロース樹脂溶解前の溶媒に投入しても、セルロース樹脂溶解後のドープへ投入しても良い。
ドープの調製において、加圧容器の種類は特に問うところではなく、所定の圧力に耐えることができ、加圧下で加熱、攪拌ができればよい。加圧容器はそのほか圧力計、温度計などの計器類を適宜配設する。加圧は窒素ガスなどの不活性気体を圧入する方法や、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇によって行ってもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えばジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好ましい。溶媒を添加しての加熱温度は、使用溶媒の沸点以上で、かつ該溶媒が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に設定するのが好適である。又、圧力は設定温度において、溶媒が沸騰しないように定められる。溶解後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器などで冷却し、その後異物抑制の観点から少なくとも濾過工程を1工程以上通過させた後これを製膜に供するのが好ましい。このときの冷却温度は常温まで冷却してもよいが、沸点より5〜10℃低い温度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行うほうが、ドープ粘度を低減できるためより好ましい。
本発明の製膜工程は、微粒子を分散して含有するドープを支持体上に流延(キャスト工程)した後、加熱して溶媒の一部を除去(支持体上乾燥工程)した後、支持体から剥離し、剥離したフィルムを乾燥(フィルム乾燥工程)して、セルロース樹脂フィルムを得る。
キャスト工程における支持体はベルト状もしくはドラム状のステンレスを鏡面仕上げした支持体が使用される。キャスト工程の支持体の温度は一般的な温度範囲0℃〜溶媒の沸点未満の温度で、流延することができるが、5℃〜30℃の支持体上に流延するほうが、ドープをゲル化させ剥離限界時間をあげられるため好ましく、5℃〜15℃の支持体上に流延することがさらに好ましい。剥離限界時間とは透明で平面性の良好なフィルムを連続的に得られる流延速度の限界において、流延されたドープが支持体上にある時間をいう。剥離限界時間は短い方が生産性に優れていて好ましい。
支持体上での乾燥工程ではドープを流延し、ゲル化させた後、流延から剥離するまでの時間を100%としたとき、流延から30%以内にドープ温度を40℃〜70℃にすることで、溶媒の蒸発を促進し、それだけ早く支持体上から剥離することができ、さらに剥離強度が増すため好ましく、30%以内にドープ温度を55℃〜70℃にすることがより好ましい。この温度を20%以上維持することが好ましく、40%以上がさらに好ましい。
支持体上での乾燥は残留溶媒量60%〜150%で支持体から剥離することが、支持体からの剥離強度が小さくなるため好ましく、80〜120%がより好ましい。剥離するときのドープの温度は0℃〜30℃にすることが剥離時のベース強度をあげることができ、剥離時のベース破断を防止できるため好ましく、5℃〜20℃がより好ましい。
フィルム中の残留溶媒量は次式で表される。
残留溶媒量(質量%)=残存揮発分質量/加熱処理後フィルム質量×100
なお残存揮発分質量はフィルムを115℃で1時間加熱処理したとき、加熱処理前のフィルム質量から加熱処理後のフィルム質量を引いた値である。
フィルム乾燥工程においては支持体より剥離したフィルムをさらに乾燥し、残留溶媒量を3質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下であることが、寸法安定性が良好なフィルムを得る上で好ましい。フィルム乾燥工程では一般にロール懸垂方式か、ピンテンター方式または、クリップテンター方式でフィルムを搬送しながら乾燥する方式が採られる。液晶表示用部材用としては、テンター方式で幅を保持しながら乾燥させることが、寸法安定性を向上させるために好ましい。特に支持体より剥離した直後の残留溶媒量の多いところで幅保持を行うことが、寸法安定性向上効果をより発揮する。特に、支持体から剥離した後の乾燥工程では、溶媒の蒸発によってフィルムは巾方向に収縮しようとするため、高温度で乾燥するほど収縮が大きくなる。この収縮は可能な限り抑制しながら乾燥することが、出来上がったフィルムの平面性を良好にする上で好ましい。この点から、例えば、特開昭62−46625号公報に示されているような乾燥全工程あるいは一部の工程を巾方向にクリップでウェブの巾両端を巾保持しつつ乾燥させる方法(テンター方式)が好ましい。
フィルムを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行う。簡便さの点で熱風で行うのが好ましい。乾燥温度は40℃〜150℃の範囲で3〜5段階の温度に分けて、段々高くしていくことが好ましく、80℃〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を良くするためさらに好ましい。
これら流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよい。
乾燥雰囲気を溶媒の爆発限界濃度を考慮して実施することはもちろんのことである。
本発明のセルロース樹脂フィルムの製造に係わる巻き取り機は一般的に使用されているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
本発明に係るセルロース樹脂フィルムの厚さは、一般的には、20〜200μmの厚みで使用されるが、液晶表示装置に使用される偏光板の薄肉化、軽量化の要望から、20〜65μmであることが好ましく、より好ましくは、30〜60μm、更に好ましくは35〜50μmである。これ以上、薄い場合は、フィルムの腰の強さが低下するため、偏光板作成工程上でシワ等の発生によるトラブルが発生しやすく、また、これ以上厚い場合は、偏光板の薄肉化に対する寄与が少ない。
巻き取り性を安定させるためにセルロース樹脂フィルムの幅方向の両端に凹凸を付与して端部を嵩高くするいわゆるナーリング加工を施しても良い。
ナーリング高さ(a:μm)のフィルム膜厚(d:μm)に対する比率X(%)=(a/d)×100としたとき、X=1〜25%の範囲が巻き取り性を安定させるために良い。好ましくは、1〜15%、より好ましくは、1〜10%である。この範囲より、ナーリング高さ比率が大きいと巻形状の変形が起こりやすく、また、同比率が小さいと巻き取り性が劣化するので好ましくない。
本発明に係るセルロース樹脂フィルム中に含まれる異物は少ない方が好ましい。異物には偏光クロスニコル状態で認識される異物と、フィルム表面に突出する微粒子の凝集物による異物などがある。
偏光クロスニコル状態で認識される異物とは、2枚の偏光板を直行(クロスニコル)状態にし、その間にセルロース樹脂フィルムを置いて測定されるものをいう。このような異物は、偏光クロスニコル状態では、暗視野中で、異物の箇所のみ光って観察されるので、容易にその大きさと個数を識別することができる。
上記、異物の少ないセルロース樹脂フィルムを得るには、特に手段を選ばないが、セルロース樹脂を溶剤に溶解したドープ組成物を以下のような濾紙を用いて濾過することで達成できる。この場合、濾紙の種類としては、濾水時間が20sec以上の濾紙を用い、かつ、濾過圧力を1.6MPa以下で濾過して製膜することが好ましい。より好ましくは、30sec以上の濾紙を用いかつ濾過圧力を1.2MPa以下、更に好ましくは、40sec以上の濾紙を用いかつ濾過圧力を1MPa以下で濾過することである。また、上記濾紙は、2枚以上重ねて用いるとより好ましい。また、濾過圧力は、濾過流量と濾過面積を適宜選択することで、コントロールできる。
微粒子凝集による異物は、フィルム中の微粒子の分散状態を良好にすることで無くすことができる。本発明ではフィルム中の微粒子の粒径を測定し、その粒径分布から算出されるロジンラムラー分布を、2.3〜2.7にすることで表面の異物を少なくしながら、微粒子による滑り性効果を維持できる。2.3未満では、異物が多くなり、その結果としてフィルムの摩擦係数が低下しすぎて巻き取り工程で巻き乱れが発生し好ましくない。2.7以上では摩擦係数が高くなりフィルムの巻き取り工程でフィルム変形が生じ、偏光板加工する際に変形が残り光が均一に透過せず好ましくない。
ロジンラムラー分布を求めるために使用する微粒子の粒径は、フィルムの断層写真を5000倍倍率の透過型電子顕微鏡で観察し、1000個以上の微粒子の粒径分布から求めることができる。この時の粒径は、円相当径を用い、円相当径50nm未満の粒子はカウントしない。
ロジンラムラー分布を上記範囲にするためには、セルロース樹脂溶液の静的光散乱法で求められる分子量が5〜20万、回転半径が30〜50nmの樹脂を用い、微粒子含有液(ドープも含む)の濾過により達成できる。濾過における濾過フィルターの孔径やフィルター配列、フィルター材質などの組み合わせによっても調整することができる。また、微粒子の表面処理や、微粒子をセルロース樹脂溶解工程に添加する添加タイミングによっても調整できる。
(実施例1)
図1に実施例1に用いたセルロース樹脂フィルムの製造装置のフローシートを示す。
〈各溶液の調製〉
(ドープ)
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=145000、Mw=295000、Mw/Mn=2.0) 100質量部
トリフェニルフォスフェート 9.5質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2.2質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を主ドープ仕込み釜1に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、ドープ静置釜3で静置した後、主濾過器4(安積濾紙(株)製:安積濾紙No.24)でドープを濾過した。その後再度静置釜3で静置した後ドープ濾過器5(日本精線(株)製のファインメットNF)で濾過を行った。(ドープの一部は下記のインライン添加液の作製にも使用した。)
(二酸化珪素分散液)
アエロジルR972V(日本アエロジル(株)製) 2質量部
(一次粒子の平均径16nm、見掛け比重0.1)
エタノール 18質量部
以上をディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。分散後の液濁度は100ppmであった。微粒子分散液釜12を用いて、この二酸化珪素分散液に18質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合し、二酸化珪素分散希釈液を作製した。得られた二酸化珪素分散希釈液は、図1における微粒子分散希釈液濾過器14(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過した。
(インライン添加液)
メチレンクロライド 100質量部
ドープ 34質量部
チヌビン109(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
チヌビン171(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 5質量部
チヌビン326(チバスペシャルティケミカルズ(株)製) 3質量部
以上をインライン添加液釜6に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、濾過した。
これに二酸化珪素分散希釈液を60質量部を、撹拌しながら加えて、さらに60分間撹拌した後、インライン添加液循環濾過器7(アドバンテック東洋(株)のポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過し、インライン添加液を調製した。
次に、インライン添加液送液濾過器8(日本精線(株)製のファインメットNF)でインライン添加液を濾過した。公称濾過精度は20μmの濾材を使用した。濾過したドープを100質量部に対し、濾過したインライン添加液を2.5質量部加えて、インラインミキサー10(東レ静止型管内混合機 Hi−Mixer、SWJ)で十分混合し、次いで、ベルト流延装置を用い、温度35℃、1800mm幅でステンレスバンド支持体101に均一に流延した。ステンレスバンド支持体101で、残留溶剤量が100%になるまで溶剤を蒸発させ、ステンレスバンド支持体101上から剥離した。剥離したセルロース樹脂フィルムのウェブを35℃で溶剤を蒸発させ、1650mm幅にスリットし、その後、テンターでTD方向(フィルムの搬送方向と直交する方向)に1.1倍に延伸しながら、130℃の乾燥温度で乾燥させた。このときテンターで延伸を始めたときの残留溶剤量は20%であった。その後、120℃、110℃の乾燥装置105内を多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1400mm幅にスリットし、フィルム両端に幅15mm、高さ10μmのナーリング加工を施し、巻芯に巻き取り、セルロース樹脂フィルムを得た。セルロース樹脂フィルムの残留溶剤量は0.2%であり、膜厚は80μm、巻数は4000mであった。
また、静的光散乱法による分子量及び回転半径測定用ドープとして以下のものを用いた。
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=145000、Mw=295000、Mw/Mn=2.0) 100質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(材質PTFE)で濾過した。このドープを希釈し、静的光散乱法で測定した分子量は、90000、回転半径は39nmであった。
(実施例2)
実施例1のセルロース樹脂の分子量をMn=167000、Mw=300000、Mw/Mn=1.8にした以外は実施例1と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。
また、静的光散乱法による分子量及び回転半径測定用ドープとして以下のものを用いた。
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=167000、Mw=300000、Mw/Mn=1.8) 100質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(材質PTFE)で濾過した。このドープを希釈し、静的光散乱法で測定した分子量は、52000、回転半径は32nmであった。
(実施例3)
実施例1のセルロース樹脂の分子量をMn=121000、Mw=290000、Mw/Mn=2.4にした以外は実施例1と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。
また、静的光散乱法による分子量及び回転半径測定用ドープとして以下のものを用いた。
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=121000、Mw=290000、Mw/Mn=2.4) 100質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(材質PTFE)で濾過した。このドープを希釈し、静的光散乱法で測定した分子量は、180000、回転半径は49nmであった。
(実施例4)
図2に実施例4に用いたセルロース樹脂フィルムの製造装置のフローシートを示す。
実施例1で作製した二酸化珪素分散希釈液を主ドープ仕込み釜1におけるドープの調製時に5.5質量部添加し、インライン添加液には二酸化珪素分散希釈液を加えずに、ドープにインライン添加した以外は実施例1と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。
(比較例1)
実施例1のセルロース樹脂の分子量をMn=116000、Mw=360000、Mw/Mn=3.1にした以外の工程は実施例1と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。
また、静的光散乱法による分子量及び回転半径測定用ドープとして以下のものを用いた。
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=116000、Mw=360000、Mw/Mn=3.1) 100質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(材質PTFE)で濾過した。このドープを希釈し、静的光散乱法で測定した分子量は、430000、回転半径は70nmであった。
(比較例2)
実施例4のセルロース樹脂の分子量をMn=116000、Mw=360000、Mw/Mn=3.1にした以外の工程は実施例4と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。
また、静的光散乱法による分子量及び回転半径測定用ドープとして以下のものを用いた。
セルロース樹脂(リンター綿から合成されたセルローストリアセテート、Mn=116000、Mw=360000、Mw/Mn=3.1) 100質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルター(材質PTFE)で濾過した。このドープを希釈し、静的光散乱法で測定した分子量は、430000、回転半径は70nmであった。
(比較例3)
比較例2の二酸化珪素分散希釈液をドープの調製時に11.0質量部添加した以外は比較例1と同様にしてセルロース樹脂フィルムを得た。得られたフィルムは微粒子添加量が多いため白く濁り液晶用フィルムとしては適さなかった。
実施例1〜4及び比較例1〜3の評価方法は下記に示すとおりであり、その結果を表1に示す。
(動摩擦係数)
フィルム表面と裏面間の動摩擦係数は、JIS−K−7125(1987)に準じ、フィルムの表裏面が接触するように切り出し、200gのおもりを載せ、サンプル移動速度100mm/分、接触面積80mm×200mmの条件で重りを水平引っ張り、重りが移動中の平均荷重(F)を測定し、下記式より動摩擦係数(μ)を求めた。
動摩擦係数=F(N)/おもりの重さ(N)
動摩擦係数が、1.00以上になるとフィルムのハリツキ故障が多くなり、実用に適さない。
(フィルム異物の評価)
ベルト流延装置の巻き取り部の直前にオンライン欠陥検査機を設置し、セルロースアセテート原反フィルム10本分を検査し、平均してセルロースアセテートフィルム100m2あたりの20μm以上の異物数を算出した。
(フィルム中の微粒子の粒径)
2600m巻きの最終部分のフィルムをサンプリングし、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)で粒子を観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒径とした。また、場所を変えて粒子200個を観察し、その粒径分布をロジンラムラー線図にプロットし、線図の傾きを分布指数とした。
(ドープ中セルロース樹脂の分子量及び回転半径)
分子量と回転半径の測定は、サンプリングしたドープを、そのドープに使用する溶媒と同組成のもので固形分濃度1質量%、2質量%、3質量%、4質量%に希釈し、その各溶液を測定角度20度、30度、40度、60度、90度、120度、150度で大塚電子製DLS−7000にて測定し、Zimmプロット法より解析した。解析に必要な溶媒の屈折率はアッベ屈折率計より求め、屈折率の濃度勾配(dn/dc)は大塚電子製DRM−1021で測定した。
Figure 2006299057
上記表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜4では、異物数が非常に少なく、且つ動摩擦係数が小さいことが分かる。また、本発明の実施例1〜4のセルロース樹脂フィルムによれば、フィルム中の微粒子のロジンラムラー指数が、2.3〜2.7の範囲にあり、これにより、セルロース樹脂フィルムの異物数が減少し、液晶偏光板用の保護フィルムの薄膜化、広幅化、高品質化の要求に答えることが可能となる。
これに対し、比較例1と比較例3では、異物数が多く、比較例2では、動摩擦係数が大きいことが分かる。また、比較例1〜3では、ロジンラムラー指数が2.3〜2.7の範囲を超えており、異物数が多く、また、動摩擦係数が大きいという問題があることが分かる。
本発明のセルロース樹脂フィルムの製造方法を示すフローシートである。 本発明のセルロース樹脂フィルムの製造方法を示すフローシートである。
符号の説明
1 主ドープ仕込み釜
2 ドープ送液ポンプ
3 ドープ静置釜
4 主濾過器
5 ドープ濾過器
6 インライン添加液釜
7 インライン添加液循環濾過器
8 インライン添加液送液濾過器
9 インライン添加液送液ポンプ
10 スタティックミキサー
101 ステンレスバンド
102 剥離ロール
103 フィルム
104 テンター・乾燥装置
105 ロール搬送・乾燥装置
106 フィルム巻き取り装置

Claims (6)

  1. 微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を溶液流延法で製膜するセルロース樹脂フィルムの製造方法において、
    静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製するセルロース樹脂溶解工程で微粒子を分散する工程と、
    前記微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を濾過する工程と、
    濾過した前記微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を支持体上に流延する工程と、
    を含むことを特徴とするセルロース樹脂フィルムの製造方法。
  2. 微粒子を分散して含有するセルロース樹脂溶液を溶液流延法で製膜するセルロース樹脂フィルムの製造方法において、
    (i)静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下となるセルロース樹脂溶液を作製する工程と、
    (ii)前記セルロース樹脂溶液を濾過する工程と、
    (iii)微粒子を分散して含有する、静的光散乱法により測定した溶液状態におけるセルロース樹脂の分子量が5万以上20万以下、回転半径が30nm以上50nm以下であるセルロース樹脂溶液(以下、インライン添加液という)を濾過する工程と、
    (vi)(ii)の工程で濾過した前記セルロース樹脂溶液に(iii)の工程で濾過した前記インライン添加液をインラインで添加する工程と、
    (v)インライン添加液が添加された前記セルロース樹脂溶液を支持体上に流延する工程と、
    を含むことを特徴とするセルロース樹脂フィルムの製造方法。
  3. 前記微粒子が二酸化珪素であり、その含有量が0.06質量%以上0.4質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法。
  4. 前記セルロース樹脂が、セルロースアセテートであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載のセルロース樹脂フィルムの製造方法で製造されたことを特徴とするセルロース樹脂フィルム。
  6. 前記セルロース樹脂フィルムに含まれる微粒子の粒径分布におけるロジンラムラー分布から求められる分布指数が、2.3以上2.7以下であることを特徴とする請求項5に記載のセルロース樹脂フィルム。
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