JP2006298695A - 遮熱コーティング材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 相転移といった問題を抱えず、使用温度域での相安定性が良好で、熱伝導率がジルコニアのそれよりも小さい、新規の遮熱コーティング材料を提供する。
【解決手段】 遮熱コーティング材料が、組成式(1):LnNb1−xTa(ただし、0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上の元素を表す)で表される組成物を主体として含む。遮熱コーティング材料は、前記組成物とジルコニア系材料とを複合化させた組成物を主体として含んでいてもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発電用ガスタービンの動翼、静翼、燃焼器、およびジェットエンジンなどの高温環境下で使用される機器部品に適用可能な遮熱コーティング材料に関する。
ガスタービンやジェットエンジンなどの高効率化のために、その燃焼ガスは高温化の一途をたどっている。そのために金属製部品を高温(例えば1700℃級ガスタービンで翼最高表面温度は約1350℃)から保護するため、部品の表面には遮熱コーティング(Thermal Barrier Coating:TBC)が施されている。この遮熱コーティングの材料としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等の希土類安定化ジルコニアをはじめとする低熱伝導性のセラミックスが用いられている(例えば、特許文献1参照)。上記遮熱コーティングは、金属製部品である基材上に減圧プラズマ溶射等で金属接合層を施した上に大気圧プラズマ溶射により施工される。
大気圧プラズマ溶射によって金属製部品上に施された遮熱コーティングは、緻密な組織ではなく内部に多数の気孔を有している。図1に遮熱コーティングの組織の模式図を示す。図1に示すように、遮熱コーティング材1の組織中には、径が数十μmにおよぶ大気孔2、径が数μm程度の小気孔3、幅の狭い線状の気孔4,5など、さまざまな形状の気孔が存在している。遮熱コーティング1自体が低熱伝導性のセラミックスであるのと同時に、内部に存在するこのような多数の気孔2〜5によって材料の断熱性能が保たれており、基材である金属製部品の高温環境下での使用が可能となっている。
遮熱コーティングも含め、高温構造材料として用いる際のジルコニアとは単一組成(ZrO)ではなく、安定化剤としてイットリア等の希土類酸化物等を数モル%添加した状態(部分安定化ジルコニア)で用いられる。安定化剤を添加していない純ジルコニア(ZrO)では、
〜1000℃ 2370℃
単斜晶 ←→ 正方晶 ←→ 立方晶
といった2つの相転移があって、そのまま単独では昇降温時に単斜晶、正方晶間の相転移に伴う急激な体積変化が生じ破壊してしまうため、高温構造材料として使用できない。そこで希土類酸化物等を数モル%添加し、使用温度域相である正方晶相を低温でも安定化させ、単斜晶相を生成させないようにする必要がある。安定化剤量を制御し、正方晶相を安定化させた部分安定化ジルコニアであっても、高温長時間使用ならびに昇降温を繰り返す熱サイクル時に次第に単斜晶相が析出するという報告もあり、ジルコニアを遮熱コーティングとして使用する際の重要な問題点となっている。
ジルコニアに代わる遮熱コーティング材料として、LaZrをはじめとする立方晶パイロクロア型構造の材料を適用するという報告(特許文献2〜4参照)もある。係る文献では、LaZrは、熱伝導率がジルコニアのそれよりも小さいこと、また酸素透過性がジルコニアのそれに比べて小さいことにより、遮熱コーティング材料として好適であるとされている。しかしながらLaZrにもフルオライトとパイロクロアの相転移が知られており、溶射すると高温相から低温相に変わるときに割れを生じてしまい、膜強度が弱いという問題を抱えている。
特開2003−026475号公報 特開平10−212108号公報 ヨーロッパ特許第0848077号 米国特許第6117560号
このように、ジルコニア系遮熱コーティング材料には相の安定性確保が不可欠である。また遮熱コーティングとして用いる材料には、融点が高く、熱伝導率が極力小さく、また膜強度を低下させないよう高温から室温まで相転移がないことが求められる。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであって、YSZと同等の高融点を有し、相転移といった問題を抱えず、使用温度域での相安定性が良好で、熱伝導率がジルコニアのそれよりも小さい、新規の遮熱コーティング材料を提供することを目的としている。
上述したように、使用温度域での相安定性が良好で、熱伝導率が小さく、相転移がない材料を、ジルコニアに代わる新規の遮熱コーティング材料として提供すべく、本発明者らは第一原理計算を用いて材料の探索を行った。前記「第一原理計算」は、量子力学の基礎方程式を解く条件を変えることにより、ナノメートルスケールでの種々の物性値を得る方法である。
そして、本発明者らは、パイロクロアから派生した立方晶構造、例えばABOで表される構造のものにおいて前記要求を満たし得ることを見出した。それらの材料は元素Aと元素Bが固溶しているサイトをもつことから低熱伝導性を示すことが期待できる。また元素BにNbまたはTaを選定することで高誘電率となり、さらに低い熱伝導性を示すことが期待でき、新規の遮熱コーティング材料として適していると考えられる。
その後さらに研究を重ねた結果、前記の研究で見出した元素Aとして希土類、元素BとしてNbとした酸化物(LnNbO)の多くは高温から室温に至るまで相転移がなく、使用温度域での相安定性が良好で、かつ低熱伝導性を発揮することが明らかとなった。また同様にNbの一部をTaで置換した系、すなわちLnNb1−xTa系酸化物も同様に、低熱伝導性を発揮し、さらに使用温度域での相安定性も良好であることが明らかとなった。
すなわち、本発明は、組成式(1):
LnNb1−xTa
(ただし、0≦x≦1、LnはSc、Y、またはランタノイド元素を表す)
で表される組成物を主体として含む遮熱コーティング材料を提供する。
組成式(1)で表される組成物は、LaZrをはじめとする従来の立方晶パイロクロア型構造の組成物中の4価のZrの2個分が、3価のLnの1個分及び5価のNb及び/又はTaの1個分と置き換わった構造となっている。従って、組成式(1)で表される組成物においては、YbとNb及び/又はLnとがランダムに固溶化した状態であると考えられる。従って、組成式(1)の組成物中においては熱が散乱されやすく、従ってこの組成物は低熱伝導率となる。
さらに組成式(1)の組成物は、YbとNb及び/又はLnとが固溶化することにより、相転移がおきにくく、溶射を行っても、形成した膜に割れを生じにくい。
また、上記組成式(1)において、Ln/(Nb1−xTa)の原子比は3程度であるが、これらの化合物は固溶体をつくるため、原子比が2.5〜3.5程度の固溶幅をもっている。すなわち、本発明の遮熱コーティング材料は、組成式(2):
Ln3+aNb1−a−xTa7−a
(ただし、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、LnはSc、Y、またはランタノイド元素を表す)
で表される組成物を主体として含むものであってもよい。
なお、前記組成式(1)又は(2)において、Lnは1種類の元素に限定されず、Sc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる2種類以上の元素であってもよい。例えば、本発明の遮熱コーティング材料は、Lnが2種類の元素A及びBを複合化したものである、組成式(3):
3−yNb1−xTa(ただし、0≦x≦1、0<y<3、A及びBはSc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる互いに異なる種類の元素)
で表される組成物を主体として含む遮熱コーティング材料、または組成式(4):
3+a−yNb1−a−xTa7−a(ただし、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、0<y<3+a、A及びBはSc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる互いに異なる種類の元素)
で表される組成物を主体として含む遮熱コーティング材料であってもよい。
本発明の遮熱コーティング材料は、YSZと同等の高融点を有する、特に、Taを用いた本発明の遮熱コーティング材料は、YSZより高い融点を有する。これは、従来のストロンチウム系材料と比較すると400〜700℃の融点の向上に相当する。本発明の遮熱コーティング材料は、単独でも十分に低熱伝導性を発揮する。また、本発明の遮熱コーティング材料は、それを現用の希土類安定化ジルコニアをはじめとするジルコニア系材料と複合化して用いても、後述の実施例中で説明する複合化の式に示すとおり、その低熱伝導性を損なわないため、遮熱コーティング材料として適している。
また、本発明の遮熱コーティング材料は、それを現用の希土類安定化ジルコニアをはじめとするジルコニア系材料と共に多層構造として用いても、その低熱伝導性を損なわず、遮熱コーティング材料として適している。
本発明によれば、遮熱コーティング材料が上記組成式(1)または(2)で表される組成物を主体として含んでいることで、YSZと同等の高融点を有し、現用のジルコニアに比べ低熱伝導率を示す、遮熱コーティング膜に用いて好適な材料を提供することができる。本発明の遮熱コーティング材料は、例えば1700℃級ガスタービンの金属製部品を高温から保護するために、その表面において好適に用いられる。
さらに本発明によれば、遮熱コーティング材料が上述した組成式(1)または(2)で表される組成物と公知のジルコニア系材料とを複合化した材料を含む構成とすることで、上記熱伝導率がさらに適切な範囲に制御された遮熱コーティング材料を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
[実施例1]
材料の熱伝導性はその結晶構造に大きく依存し、複雑な構造をとることにより、より低熱伝導化することが一般に知られている。そこでYbNbOに他の元素を置換固溶させることによる結晶の複雑化を検討した。YbNbOを構成するNbは5価の元素であり、周期表中の同じ5A族に属するTaを置換元素に選択した。これはTa5+のイオン半径が0.68ÅでありNb5+のそれ(0.69Å)とほぼ同じであるため、容易に固溶し得ると考えられるためである。
YbNbOのNbの一部または全部をTaに置換した材料、YbNb0.75Ta0.25、YbNb0.5Ta0.5、YbNb0.25Ta0.75、およびYbTaOを作製した。Yb、Nb、Ta等を出発原料に選び、所定比となるように秤量し、ボールミルを用いて固相混合した。混合粉を乾燥した後、1400℃で仮焼した。その仮焼粉を粉末X線回折により同定したところ、未反応原料成分は残っておらず、すべての試料で単相になっていることを確認した。
それらの試料を1600℃で焼成し、その焼結体から直径10mmφ、厚さ1mmの円盤状試料を切出し、レーザーフラッシュ法により、熱伝導率を測定した。室温における熱伝導率の値を表1に示す。なお比較材として3YSZの熱伝導率の値(1000℃、文献値)も表中に記載した。
Figure 2006298695
表1に示すように、YbとNbを含む酸化物YbNbOは、融点が2150℃、熱伝導率が1.21[W/mK]であり、また、YbとTaを含む酸化物YbTaOは、融点が2450℃、熱伝導率が1.21[W/mK]であり、いずれも遮熱コーティングとして好適な物性値を示す。作製した試料のすべてにおいて熱伝導率が3YSZのそれよりも小さな値を示している。これらの材料を遮熱コーティングとして使用した場合、下地の金属製部品の温度が現用の3YSZよりも低くできるということを示唆している。
本化合物を用いてAr+H大気圧プラズマ溶射を行った結果、溶射皮膜としての熱伝導率は表1に示した値のさらに約3〜6割程度と小さくなり、遮熱効果が高い膜が得られた。
[実施例2]
実施例1で示したYbNbOを構成するYbは3価の元素であるが、Ybを同じ希土類元素に属するEr等にかえて熱伝導率の測定を行った。Yb3+のイオン半径は1.01ÅでありEr3+のそれ(1.03Å)に近い。ErNbO、ErNb0.75Ta0.25、ErNb0.5Ta0.5、ErNb0.25Ta0.75、ErTaOについて、1600℃で焼成し、その焼結体から直径10mmφ、厚さ1mmの円盤状試料を切出し、レーザーフラッシュ法により、熱伝導率を測定した。室温における熱伝導率の値を表2に示す。なお比較材として3YSZの熱伝導率の値(1000℃、文献値)も表中に記載した。
Figure 2006298695
表2に示すように、ErとNbを含む酸化物ErNbOは、融点が2100℃、熱伝導率が1.23[W/mK]であり、また、ErとTaを含む酸化物ErTaOは、融点が2150℃、熱伝導率が1.23[W/mK]であり、いずれも遮熱コーティングとして好適な物性値を示す。作製した試料のすべてにおいて熱伝導率が3YSZのそれよりも小さな値を示している。これらの材料を遮熱コーティングとして使用した場合、下地の金属製部品の温度が現用の3YSZよりも低くできるということを示唆している。
[実施例3]
実施例1で示したYbNbOを構成するYbは3価の元素であるが、Ybを同じ3A族元素に属するY等にかえて熱伝導率の測定を行った。Yb3+のイオン半径は1.01ÅでありY3+のそれ(1.04Å)に近い。YNbO、YNb0.75Ta0.25、YNb0.5Ta0.5、YNb0.25Ta0.75、YTaOについて、1600℃で焼成し、その焼結体から直径10mmφ、厚さ1mmの円盤状試料を切出し、レーザーフラッシュ法により、熱伝導率を測定した。室温における熱伝導率の値を表3に示す。なお比較材として3YSZの熱伝導率の値(1000℃、文献値)も表中に記載した。
Figure 2006298695
表3に示すように、YとNbを含む酸化物YNbOは、融点が2150℃、熱伝導率が1.25[W/mK]であり、また、YとTaを含む酸化物YTaOは、融点が2450℃、熱伝導率が1.25[W/mK]であり、いずれも遮熱コーティングとして好適な物性値を示す。作製した試料のすべてにおいて熱伝導率が3YSZのそれよりも小さな値を示している。これらの材料を遮熱コーティングとして使用した場合、下地の金属製部品の温度が現用の3YSZよりも低くできるということを示唆している。
本化合物を用いてAr+H大気圧プラズマ溶射を行った結果、溶射皮膜としての熱伝導率は表3に示した値のさらに約3〜6割程度と小さくなり、遮熱効果が高い膜が得られた。
[実施例4]
実施例1で示したYbNbOを構成するYbは3価の元素であり、Ybに同じ3A族元素に属するNd等を混合させて、結晶構造を複雑化した。Yb3+のイオン半径は1.01ÅでありNd3+のそれ(1.23Å)に近い。Yb1.5Nd1.5NbO、Yb1.5Nd1.5Nb0.75Ta0.25、Yb1.5Nd1.5Nb0.5Ta0.5、Yb1.5Nd1.5Nb0.25Ta0.75、Yb1.5Nd1.5TaOについて、1600℃で焼成し、その焼結体から直径10mmφ、厚さ1mmの円盤状試料を切出し、レーザーフラッシュ法により、熱伝導率を測定した。室温における熱伝導率の値を表4に示す。なお比較材として3YSZの熱伝導率の値(1000℃、文献値)も表中に記載した。
Figure 2006298695
表4に示すように、Yb、NdとNbを含む酸化物Yb2NdNbOは、融点が2050℃、熱伝導率が0.92[W/mK]であり、また、Yb、Nd及びTaを含む酸化物Yb2NdTaOは、融点が2050℃、熱伝導率が0.92[W/mK]であり、いずれも遮熱コーティングとして好適な物性値を示す。作製した試料のすべてにおいて熱伝導率が3YSZのそれよりも小さな値を示している。これらの材料を遮熱コーティングとして使用した場合、下地の金属製部品の温度が現用の3YSZよりも低くできるということを示唆している。
本化合物を用いてAr+H大気圧プラズマ溶射を行った結果、溶射皮膜としての熱伝導率は表4に示した値のさらに約3〜6割程度と小さくなり、遮熱効果が高い膜が得られた。
[実施例5]
図2は、Y−Nb系の状態図である。
この状態図から、本発明の範囲であるY/Nb=2.5〜3.5の範囲、すなわちNb/(Y+Nb)が約22〜29モル%の領域では、低温域から高温域にわたって高温相への相転移がなく、低温相のままであることがわかる。
なお、Yに代えて他の希土類元素を用いた系およびNbの一部または全部をTaに置換した系についても、略同様の状態図が得ら、いずれの材料も低温域から高温域にわたって高温相への相転移がなく、低温相のままであることがわかる。
[実施例6]
本発明による低熱伝導材料をジルコニアと複合化させることを検討した。
熱膨張係数に差のある2種類のセラミックスを複合化する際に、その複合材の熱膨張率(α)はTurnerの式と呼ばれる以下の(1)式で表される。(1)式中、αは熱膨張率、Kは体積弾性率、Vは体積分率、添え字mはマトリクス、添え字pは添加する相である。
α=(α+α)/(V+V) ・・・(1)
また複合材の熱伝導率(λ)はMaxwell−Euckenの式と呼ばれる以下の(2)式で表される。(2)式中、λは熱伝導率、Vは体積分率、添え字mはマトリクス、添え字pは添加する相である。
λ=λ(1+2VΦ)/(1−VΦ) ・・・(2)
ただし、Φは以下の(3)式で表される
Φ=(1−λ/λ)/(2λ/λ+1) ・・・(3)
これら(1)、(2)および(3)式を用いることにより、異なる熱膨張係数および熱伝導率をもつ2つの材料を複合化させたときに、その複合熱膨張係数ならびに複合熱伝導率を計算することができる。
いま例えば3YSZとYTaOとを1:1で複合化する場合の熱伝導率について考える。仮に3YSZをマトリクス、YbNbOを添加する相とすると、表1よりλ=2.2、λ=1.21、またV=0.5であり、それらを(2)および(3)式に代入すればその複合熱伝導率(λ)は
λ=1.7
となる。これは遮熱コーティングとして好適な値である。
このように低熱伝導性を示す本発明の材料をジルコニアと複合化させることにより、ジルコニアの熱伝導率を低下させることが可能となる。本発明の他の材料についても同様に熱伝導率を制御できると考えられる。
本発明による遮熱コーティング材料によれば、低熱伝導性の遮熱コーティング膜を提供することができ、その膜をガスタービン等の翼の表面に施工する遮熱コーティング膜に用いるならば、優れた耐熱性と耐久性を得ることができ、燃焼ガスの高温化にも容易に対応可能な高性能のガスタービンを得ることができる。
遮熱コーティングの組織の模式図である。 −Nb系の状態図である。
符号の説明
1 遮熱コーティング材 2 数十μm径の大気孔 3 数μm径の小気孔
4 線状気孔 5 線状気孔

Claims (8)

  1. 組成式(1):
    LnNb1−xTa
    (ただし、0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる1種類又は2種類以上の元素を表す)
    で表される組成物を主体として含む遮熱コーティング材料。
  2. 組成式(2):
    Ln3+aNb1−a−xTa7−a
    (ただし、−0.5≦a≦0.5、0≦x≦1−a、LnはSc、Y及びランタノイド元素からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を表す)
    で表される組成物を主体として含む遮熱コーティング材料。
  3. 前記LnがY、ErまたはYbである請求項1又は2に記載の遮熱コーティング材料。
  4. x=0である、請求項1から3のいずれか一項に記載の遮熱コーティング材料。
  5. 組成式(1)においてx=1である請求項1、3及び4のいずれか一項に記載の遮熱コーティング材料。
  6. 組成式(2)においてx=1−aである請求項2から4のいずれか一項に記載の遮熱コーティング材料。
  7. LnがYbである請求項5又は6に記載の遮熱コーティング材料。
  8. 請求項1から7に記載の組成物とジルコニア系材料とを複合化、または多層構造とした遮熱コーティング材料。
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