JP2006296768A - 風の抵抗を軽減する傘「wimbrella」 - Google Patents

風の抵抗を軽減する傘「wimbrella」 Download PDF

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嘉規 渡辺
Yoshiro Watanabe
嘉▲郎▼ 渡辺
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Abstract

【課題】 強風時や自転車上で傘を広げた際に危険となる風の抵抗を軽減する。
【解決手段】 風の抵抗を軽減するための通風孔を有する、傘を始めとした耐風性を求められる布やビニルなどの製品であって、通風孔の縁から内部に水が流れ込まないようにし、通風孔内へ直接振り込む雨を防ぐための覆いをつけたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、雨天時において雨をしのぐための雨傘、日照時の直射日光を回避する日傘、浜辺のビーチパラソル等、多目的で用いられる、一般に「傘」と総称されるものに関する。
従来、傘と呼ばれるものは、その用途と目的に応じて雨露を避ける、直射日光および紫外線を遮るといった利点を有する。しかしながら、それらは構造的には主に一枚の布やビニルなど、折りたたむことが可能な布状の物体(以降、「布」と称する)をフレームに従って展開させるだけのものであった。
傘に本来期待されている効果は展開した布によって自らにとって望ましくないものを遮蔽することにあるが、場合によってはその役目を果たすことが難しい場合が存在する。強風時においては展開した布が風の強い抵抗を受けてしまうために、それらを本来最も望ましいとされる方向に維持することが困難となる。場合によっては強風による抵抗が原因で傘そのものが壊れてしまうこともある。
こうした点に関し、傘に通風孔を設ける案が考えられているものの、傘をたたんだ際に水滴が内部に侵入するなどの未解決部分も多く、加えて構造が単純であるといった現実的要件を満たす必要からも実用に耐えることは難しいと考えられる。
特開平11−332624 特開2000−197511 特開2000−300320 特開2004−431 特開2002−209618
上述の如く、従来技術に係る傘は、無風もしくは微風状態においてはその効果を最大限発揮することが可能であるが、強風状態においては自ら展開させた布が仇となり、風の抵抗を受け、本来の効果を充分に発揮することが困難となる。
特に、地域によっては季節を問わず強風に悩ませられる場所も存在し、また自転車などを運転しながら傘を差す場合には少しの風でもバランスを崩す原因となり得るため、安全性の面でも危険といえる。
この、強風への対策として傘の一部に通風孔を設ける案が既に存在しているが、傘をたたんだ際に通風孔から進入する雨水が内部金属を腐食させるといった点、さらに構造が複雑化することで製作コストが高くなってしまうことが懸念される。
本発明は、このような点に鑑みて成されたものであり、その目的は、主に強風時における風によって傘が受ける抵抗を軽減し、尚且つたたんだ際にも表面に付着した雨水が裏側へ浸入することを防ぐ効果をごく単純な構造にて得ることである。
上述の目的を達成する本発明の布部分は風を通すための通風孔を有し、その穴の縁を外側に向けて反り返らせることで布地表面を流れる水滴の通風孔からの内部侵入を防ぐことを可能にしたことを特徴とする。
一例として、前記通風孔は傘の展開時における直径の半分から3分の2程度を直径とする円周上に数箇所設けられる。好適には、前記通風孔から直接進入する雨水を防ぐため、通風孔を覆うように上から布が取り付けられる。
以上説明したように本発明によれば、通風孔の縁を反り返らせることで展開時にも閉じたときにも雨水が布地を伝って内部へ浸入することを防ぐことが可能となる。覆いを取り付ければ通風孔から直接振り込む雨も防げ、風の抵抗という点に関して通風孔の機能をそれほど妨げることもないため、従来の傘の機能を損なわずに風の抵抗を緩和するといった目的を達成することができる。加えて、発明の実現に際しても、極めて単純な工程によってこれを行うことが可能であるため、コストの面でも極めて有効である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図6は本発明の第1の実施の形態に係り、図1はその全体外観斜視図、図2および図3はその通風孔に係る図面、図4および図5はその覆いとなる布地部分を示した図、図6は実施に係る一例である。
図1に示すように、本傘は、その布地部分に風の抵抗を逃がすための通風孔を複数有する。一例として、この通風孔は展開時における傘の直径の半分程度を直径とする円周上に等間隔で設けられる。通風孔はその大きさと個数に従って抵抗を軽減するが、傘本来の機能や外観などとのバランスを考えて設けられることになる。
この通風孔の周りには、周囲から中に水が流れ込むことがないよう、堤防のように布地部分より高くした塀を設ける(図2,3)。好適にはこの塀となる部分に溝を設け、ねずみ返しのように流水が塀を乗り越えることのないようにする。また、この塀部分の上は外側へ向けて傾斜していることが望ましい。
図4および図5の布地は前述の通風孔を覆うようにして設けられる。この覆いは通風孔から直接内部に振り込む雨を防ぐためのものであり、この際、覆いとなる布地は強風によって通風孔が塞がれることのないように強度のあるものが好ましい。尚、覆いの上方は傘をたたんだ際に雨水が溜まることのないように空けておくことが必要とされる。
覆いとなる部分は例えば傘本体に用いられる布地を重ねたものを用いるとあまり違和感がない。また、図6に示されるように覆いの部分をデザインの一部として捉えることでフリルの婦人傘、キャラクターを用いたユニークな子供傘など外観に対する工夫が可能である。尚、傘の骨となる部分は腐食に強い素材を用いることで万一の場合に備えることができる。また、最近開発された、傘をたたむと乾くという技術を用いるとなお良い。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。例えば、傘の布地部分に設けられる通風孔の位置や数、大きさ、あるいはその形状など、詳細な部分は状況に応じて適宜選択されるものである。
同様に、覆いとなる布地部分に関してもその形状や大きさなどはこれに限ったものではない。また、布とした部分に関してもビニルなど、雨水を防ぐための遮蔽物として展開されるものはこれに含まれる。
さらに、実施例では一般的な雨傘について説明しているが、本発明の用途はこれに限るものではなく、日傘やビーチパラソル、場合によってはテントのようなものに至るまで広く用いることが可能である。
本発明は一般に「傘」と総称される日用品を始めとする、耐風性を求められる布状製品を利用した製品を製造、販売する産業分野で利用することができる。
全体外観斜視図 覆いを取ったときの通風孔を上から見た図 覆いを取ったときの通風孔の側面図 その覆いとなる布地部分を上から見た図 覆いを実際に使用した際、傘本体の布地と平行になる位置(外側)から覆いを見た図 実施に係る一例

Claims (1)

  1. 風の抵抗を軽減するための通風孔を有する、傘を始めとした耐風性を求められる布やビニルなどの製品であって、通風孔の縁から内部に水が流れ込まないようにし、通風孔内へ直接振り込む雨水などを防ぐための覆いをつけたことを特徴とする傘およびその範囲に属するもの。
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