JP2006295567A - パケットストリーム受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 伝送中に一部パケットが失われてもその失われたパケットを特定することができるパケットストリーム受信装置を提供することにある。
【解決手段】 パケットストリーム受信装置においては、トランスポートストリームが時系列的に入力され、このストリームのトランスポートストリームパケットのパケットヘッダに記述された巡回カウンタ及びエラー表示が検出されてトランスポートストリームパケットの喪失が特定される。エラー無しのパケット及びエラー無しのパケット間のエラー有のパケットは、次々メモリ領域に格納され、メモリ領域に格納されたパケットと巡回カウンタが比較されて喪失パケットが特定される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、パケットストリームを受信するパケットストリーム受信装置に係り、特に、パケットストリームを受信してそのパケットストリーム中に生じたパケット抜けを正しく判定できるパケットストリーム受信装置に関する。
映像メディアの符号化・復号化技術は、近年、ますます進化しつつある。これは、動画像及び音声の高品質化が進み、情報量が多くなったこと、また、有線或いは無線によるネットワークが発展し、これらネットワークを通じて画像情報を伝送する要望が高くなったことに起因している。
特に、動画像の情報量は大きいため,動画像の符号化・復号化技術は、圧縮効率が高いこと、復号時の品質が高いこと、また、伝送効率が良いことなどが要望される。これらの要望に沿う動画像の符号化・復号化技術として国際標準として認められているH.264/AVC(Advanced video coding)と称せられる技術(以下単にH264と称する。)があり、この動画像の符号化・復号化技術は、例えば、非特許文献1に開示されている。
IEEE TRANSACTIONS ON CIRCUITS AND SYSTEMS FOR VIDEO TECHNOLOGY, VOL. 13, NO. 7, JULY 2003, Overview of the H.264/AVC Video Coding Standard, ThomasWiegand
ISBT−T(Integrated Services Digital Broadcasting−Terrestrial)における移動体向け地上波デジタル放送においても、動画像符号化方式としてH.264/AVC(Advanced video coding)、音声符号化方式としてMPEG−2 AAC(Advanced−Audio−Coding)の規格が採用され、符号化ストリ−ムがトランスポートストリーム(TSストリーム)のパケットに多重化されて伝送されている。このようなトランスポートストリーム(TSストリーム)の伝送において、伝送中にエラーが生じて一部パケットが失われた場合、即ち、パケット抜けが生じた場合には、トランスポートストリーム(TSストリーム)から抽出されるエレメンタリーストリーム(ESストリーム)に不連続が生じる。受信側のデコーダは、この不連続点を検出することが出来ず,連続してESストリームをデコードするため、データが誤解釈される。
ここで、ESストリームがH.264ストリームならば、再生画像に誤解釈による画質劣化が生ずる。同様に,ESストリームがAACストリームならば、異音等が発生する。
このようにデータの誤解釈は,本来意味するデータとは異なった画像・音声が復号を発生させ、再生品質を大きく劣化させる。
尚、デコーダは,復号したデータが文法的に誤った場合に限り,誤りが混入したことを検出することができるが、一般に冗長度の小さい符号化方式ほど,誤解釈発生地点から誤り検出地点までの区間が長くなり,再生品質への影響が大きくなる。
同様にRTP(Real Time Protocol)を利用したストリーミングにおいても一部パケットが失われてデータが誤解釈され、再生データに誤解釈に起因する劣化が生ずる。
MPEG2システムレイヤーに属するTSパケットのヘッダには、巡回カウンタ(Continuity counter)設けられ、トランスポートストリーム(TSストリーム)で連続するパケットには、巡回カウンタ(Continuity counter)にカウント値が昇順で記述される。従って、基本的には、このカウント値に不連続が生じていれば、パケット抜けがあると判断することができる。しかし、伝送中にパケットにエラーが混入する場合には、パケット抜けがなくとも、このカウント値にエラーが混入して不連続として判断される虞があり、パケット抜けを正確に判別できない問題がある。
また、TSパケットのヘッダには、当該パケット中のビット・エラーの有無を示す誤り表示(transport error indicator)20が設けられている。この誤り表示(transport error indicator)20は、当該パケットにエラーが混入した判断については有用であるが、パケットそのものが抜け落ちてしまうようなパケット抜けの判定に対しては活用されないままにある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされてものであり、その目的は、伝送中にパケットが失われたことを正確に判定することができるパケットストリーム受信装置を提供することにある。
この発明によれば、
トランスポートストリームを構成するトランスポートストリームパケットを時系列的に入力する入力部と、
前記トランスポートストリームパケットのトランスポートストリームパケットヘッダに記述された巡回カウンタ及びエラーの有無を示すエラーインジケータを検出してトランスポートストリームパケットの喪失を特定する判定部と、
前記喪失されたトランスポートストリームパケット直前のトランスポートストリームパケットから取り出されるエレメンタリーストリームの一部にターミネーションを付加する終端処理部と、
前記トランスポートストリームパケットに含まれるエレメンタリーストリームの同期点を検出して前記ターミネーションを付加した後に同期点が検出されるエレメンタリーストリームまでの間のエレメンタリーストリームのデータを破棄する検出処理部と、
を具備することを特徴とするパケットストリーム受信装置が提供される。
また、この発明によれば、
RTPパケットヘッダ及びペイロードを有するRTPパケットを次々に時系列的に入力する入力部と、
前記ペイロードに含まれる識別子から前記RTPパケットが分割ユニットパケットであることを判別する判別部と、
前記RTPヘッダに含まれるシークエンス番号及びエラーの有無を示すエラーインジケータを検出してトランスポートストリームパケットの喪失を特定する判定部と、
前記喪失されたRTPパケット直前のパケットから取り出されるエレメンタリーストリームの一部にターミネーションを付加する終端処理部と、
前記ターミネーションを付加した後に同期点が検出されるRTPパケットまでの間のデータを破棄する検出処理部と、
を具備することを特徴とするパケットストリーム受信装置が提供される。
この発明のパケットストリーム受信装置によれば、伝送中に一部パケットが失われても、巡回カウンタ及びエラー表示の両者を利用してパケット抜けの検出精度を向上することができる。従って、抜けたパケットを除くパケット中のエレメンタリーストリーム(ES)をデコーダで有効利用することができる。また、パケット抜けが生ずる前のパケットのエレメンタリーストリーム(ES)に終端処理を施すことによってデコーダでは、その処理モードを正常モードからエラーモードに切り換えてデコードデータにコンシールメント等の処理を施してして違和感のない再生が可能となる。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、この発明の一実施の形態に係るパケットストリームを受信し、このパケットストリーム中におけるパケット抜けを高い精度で検出できるパケットストリーム受信装置について説明する。
図1は、この発明の一実施例に係るトランスポートストリームを受信し、このトランスポートストリーム(TS)で送られた画像データ及び音声データを再生する装置を示すブロック図である。図2(A)〜(C)は、図1に示す装置で受信されるこのトランスポートストリームの構造を示し、図3(A)〜(G)は、図2に示されるトランスポートストリームから取り出されたTSパケットで構成されるパケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)の構造を示し、また、図4(A)〜(E)は、図2(A)に示すTSパケット、図3に示すPESパケット及びH.264/AVCで規定されるバイトストリームの関係を示している。
図1を参照しながら受信装置の構成を説明するとともに図2(A)〜図4(E)を参照しながらトランスポートストリームのデータ構造について説明する。
図1に示す装置においては、図示しない送信部からMPEG2で定められたトランスポートストリームが伝送され、受信部110において、このトランスポートストリームが受信される。トランスポートストリーム(TS)は、図2(A)に示されるように夫々が188バイトを有するTSパケット12の集合で構成され、このTSパケット12が受信部110に時系列的に入力される。各TSパケット12は、図2(B)に示されるように4バイトを有するTSパケットヘッダ14及び0から184の可変長バイトを有するアダプテーションフィールド50及び残るデータを有するTSパケットデータ(ペイロード)16で構成されている。このTSパケット12は、図1に示すデータプロセッサ部102に送られてそのTSパケットヘッダ14が取り出され、TSパケットデータ(ペイロード)16でパケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)が構成される。
図2(C)に示されるようにTSパケットヘッダ14には、MPEG2で定められるように8ビットの同期信号が記述された同期バイト(sync byte)18、当該パケット中のビット・エラーの有無を示す誤り表示(transport error indicator)20及びTSパケットデータ16を意味するペイロードから図4(c)に示すPESパケットが始まることを示すペイロードユニットの開始表示(payload unit start indicator)22が記述されている。ここで、同期バイト(sync byte)18がデータプロセッサ部102で検出されることによってトランスポートストリームパケット(TS)12の先頭が検出される。また、ペイロードユニットの開始表示(payload unit start indicator)22を検出することによってデータプロセッサ部102は、PESパケットを構成するペイロード、即ち、TSパケットデータ16を取り出すことができる。更に、誤り表示(transport error indicator)20を検出することによって伝送中にトランスポートストリームパケット(TS)16中にエラーが混入したことを受信側で検出することができる。
データプロセッサ102には、パケット抜けを確認するためにTSパケット12を一時的に格納するメモリ132が接続され、このメモリ132にTSパケット12が一時的に格納される。このメモリ132は、後に説明するように誤り表示(transport error indicator)20にエラーなし(free)が記述されたTSパケットが格納されるフリーパケットバッファ領域132Aを備え、また、誤り表示(transport error indicator)20にエラーあり(error)が記述されたTSパケットが格納されるエラーパケットバッファ領域132C並びにそのエラーパケットバッファ領域132Cに格納されているエラーパケットの数が格納されているエラーパケットカウンタ領域132Dを備えている。
図2に示すように、TSパケットヘッダ14には、当該パケットの重要度を示すトンスポートプライオリティ(transport priority)24、当該パケットの個別ストリームの属性を示すPID(Packet Identification:パケット識別子)26、当該パケットのスクランブルの有無及び種別を示すトランスポートスクランブル制御(transport scrambling control)28、アダプテーションフィールドの有無及びペイロードの有無を示すアダプテーションフィールド制御(adaptation field control)30、同一のPIDを有するパケットが伝送の途中で一部棄却されているか(パケット落ちが生じているか)を検出するための情報を示す巡回カウンタ(continuity counter)32から構成されている。データプロセッサ部102は、PID(Packet Identification:パケット識別子)26で当該TSパケット12のペイロード、即ち、TSパケットデータがビデオ或いはオーディオであるかを検出することができ、当該TSパケット12から構成されるPESパケットの属性も特定することができる。データプロセッサ部102は、後に詳細に説明するように巡回カウンタ(continuity counter)32で示されるカウント値を検証し、また、カウント値とともに誤り表示(transport error indicator)20を利用することによってTSパケット12が伝送中に失われたかを比較的高い精度で判別することができる。ここで、巡回カウンタ(continuity counter)32には、同一PIDを有するTSパケット12について、TSパケットの生成される順序で循環するカウント値(0,1,2,・・・,F,0,1,2)が付されている。
図2(B)に示すTSパケットデータ(ペイロード)16は、図3(B)または図3(F)に示すようにメディア毎にパケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)を構成し、ペイロードユニットの開始表示(payload unit start indicator)22を検出する毎に図3(B)に示すPESパケット40,42を構成する。即ち、PESパケット40,42は、1又は複数のTSパケット16から構成され、パケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)は、複数のPESパケット40が時系列的に配列されて構成され、ペイロードユニットの開始表示(payload unit start indicator)22が含まれるTSパケット12から次のペイロードユニットの開始表示(payload unit start indicator)22が含まれるTSパケット12の前のTSパケット12で1つのPESパケット40,42が構成される。また、パケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)は、ペイロードがビデオデータであるPESパケット40及びペイロードがオーディオデータであるPESパケット42をマルチプレクスして構成されている。データプロセッサ部102は、開始表示(payload unit start indicator)22に従ってTSパケットデータ16で構成されるビデオ用PESパケット40及びオーディオ用PESパケット42を分離部103(DEMUX:ディマルチプレクサ)に供給している。ここで、PESパケット41、42は、可変長バイトに定められている。
図3(A)に示すようにビデオ用PESパケット40は、PESヘッダ44に続いてペイロードとして1又は複数のアクセスユニット(AU)46で構成され、これらアクセスユニット(AU)44は、H.264やMPEG−2,MPEG−4などで定められるバイトストリ−ムを構成する。また、オ−ディオ用PESパケット42は、同様にPESヘッダ44に続いてオーディオ・ペイロードで構成される。このオーディオ・ペイロードは、種々の符号化方式で符号化されたオーディオデータ、例えば、AC3オーディオデータ、PCMオーディオデータ、MPEGオーディオが格納されている。PESヘッダ44には、当該PESパケット40のペイロードがオーディオ或いはビデオである旨を示す属性識別子としてのストリームIDが記述され、PESパケット40の判別を可能としている。
分離部103(DEMUX:ディマルチプレクサ)では、PID(Packet Identification:パケット識別子)26によってオーディオ・ペイロードをオーディオデコーダ114及びアクセスユニット(AU)44をH.264ビデオデコーダ111に供給している。従って、H.264ビデオデコーダ111では、アクセスユニット(AU)44を単位としてアクセスユニット(AU)44内のNALsをピクチャにデコードしてフレーム毎にvideo信号として出力する。また、同様に、オーディオデコーダ114では、オーディオ・ペイロードの符号化方式に従ってオーディオ・ペイロードをデコードしてオーディオ信号として出力している。
図1に示されるデータプロセッサ102、ブッファリング用のメモリ132、分離部103、ビデオデコーダ111及びオーディオデコーダ114は、ROM123に格納された処理プログラムに従ってMPU121及びメモリ部122によって制御されている。また、MPU121には、ユーザインターフェスとしてのキー入力部131が接続され、キー入力部131からの入力に従ってもビデオ及びオーディオの再生を制御することができる。
上述したようにトランスポートストリームTSは、図4(A)に示すように連続するTSパケット16で構成され、図4(B)に示すように各パケット40は、TSヘッダ14及びそのTSペイロード16から構成される。PESパケット40を構成する1又は複数のTSパケット16は、図4(B)に示すように、そのペイロードにPESヘッダ44及び複数のAU46が格納されている。1つのPESパケット40は、188バイトを有する1又は複数のTSパケット16で構成され、また、1又は複数のAU46が含まれるように必要に応じてアダプテーションフィールド(Adaptation Field)50が設けられてデータアラインされている。
データプロセッサ102では、1又は複数のTSパケット16から図4(C)に示すようにTSヘッド14が除去されてPESパケット40が構成される。図4(C)の例では、1つのPESパケット40のペイロード46に2枚のAU46が格納され、この2枚のAU46は、4つのTSパケット16から取り出される例が示されている。ここで、アダプテーションフィールド(Adaptation Field)50は、TSパケット16にデータアライメントの為に挿入されていることから、PESパケット40を構成するに際しては、捨てられることとなる。
分離部103では、PESパケット40は、PESヘッダ44が除去されてビデオデコーダ111にAU46が次々に送られてデコードされる。図4(D)には、PESパケット40から取り出され、ビデオデコーダ111でデコードされるAU46で構成されるバイトストリームが示されている。ビデオデコーダ111内では、図4(E)に示されるようにAU内の同期点であるスタートコード(SC)62を検出してAU46を構成するナルユニット66を取り出し、このナルユニット66からAU46単位で構成されるピクチャ、例えば、ピクチャフレームを生成している。H.264では、複数のナルユニット66の情報に従ってスライスピクチャが構成され、1ピクチャが表示される。
図5(A)〜(D)は、H.264ストリームが多重化されたトランスポートストリームTSの伝送中におけるパケット落ちのないTSストリーム及びTSパケットが失われてパケット落ちが生ずるTSストリームを示している。図5(A)〜(D)において、パケット16中に示す符号(packet 0−5)は、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値(0,1,2,・・・,F,0,1,2)を示し、パケット16中に示す“(無)”(free)及び“(有)”(error)は、誤り表示(transport error indicator)20に記述されるフラグの意味に相当し、“(無)”(free)は、当該パケット16中にエラーがないことを意味し、“(有)”(error)は、当該パケット16中にエラーが生じていることを意味している。
図5(A)には、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が0〜5と連続するパケット16から構成され、全てのパケット16がエラーなしのトランスポートストリームTSの例が示されている。この例のトランスポートストリームは、データプロセッサ102において、正常に受信されているとして一時的にメモリ132に格納された後分離部103(DEMUX)で分離されてそのパケット内のエレメンタリーストリームESが対応するデコーダに供給される。
図5(B)は、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が0、3、5、4、8と不連続なパケット16から構成され、エラーなし(free)のパケット(packet 0)16に続いてエラーが生じているパケット(packet 3,5,4,8)16が連続し、その後、エラーなし(free)のパケット(packet 5)16が供給されるトランスポートストリームTSが示されている。この例のトランスポートストリームTSでは、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が0のエラーなし(free)のパケット(packet 0)16と、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が5のエラーなし(free)のパケット(packet 5)16間に4つのエラーパケット(packet 3,5,4,8)16が連続していることから、エラーパケット(packet 3,5,4,8)16では、パケット抜けがなく、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が誤っている蓋然性が高いこととなる。
図5(C)は、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が0、1、2、4、5と連続するパケット16から構成され、エラーなし(free)のパケット(packet 0)16に続いてエラーが生じているパケット(packet 1,2,4)16が連続し、その後、エラーなし(free)のパケット(packet 5)16が供給されるトランスポートストリームTSが示されている。この例のトランスポートストリームTSでは、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が連続していることから、この巡回カウンタ(continuity counter)32にエラーが生じている蓋然性が低く、しかも、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値3に相当するパケット(packet 3)16が抜け落ちている可能性が高いこととなる。
更に、図5(D)は、巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が0、1、2、4、6、7と連続するパケット16から構成され、エラーなし(free)のパケット(packet 0)16に続いてエラーが生じているパケット(packet 1,2,4,6)16が連続し、その後、エラーなし(free)のパケット(packet 7)16が供給されるトランスポートストリームTSが示されている。このような連続して供給されるパケット16では、供給される順序(単に前方向と称する。)で巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が連続しているかが確認され、エラーなし(free)のパケット(packet 7)16を基点として降順序(供給とは反対の順序:単に後方向と称する。)でエラーなし(free)のパケット(packet 0)16までの巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値が連続しているかが確認される。この確認によって巡回カウンタ(continuity counter)32のカウント値3、5に相当するパケット(packet 3,5)16が抜け落ちている可能性が高いこととなる。
図4(B)及び図4(C)から明らかなように、1つのTSパケット16には、1つのAU46或いはその一部がペイロード46として格納され、このAU46に対応する1つ又は複数のナルユニット66及び又はナルユニット66の一部が格納されている。従って、トランスポートストリームTSの伝送中に1つのTSパケット16が欠けると、1つ又は複数のナルユニット66及び又はナルニット66の一部が失われることとなる。また、失われるナルユニットに対応したスタートコード(SC)62も失われることがある。このTSパケット16が失われると、失われたTSパケット16に対応してナルユニット16の一部のみが残り、他の部分が失われ、同様にこのナルユニット16に続くナルユニットの一部が失われ、他の部分が失われることとなる。このままナルユニット16が次々にH.264ビデオデコーダ111に供給されると、H.264ビデオデコーダ111では、バイトストリームのナルユニット16の一部が他のナルユニット16の残部に結合されてH.264ビデオデコーダ111では、不連続に結合された地点を検出することが出来ず、結合されたナルユニットのデータを誤解釈して画像を再生することから、画像にエラーによる雑音が生じてしまう。
次に、図6を参照して図5(A)〜図5(D)に示したトランスポートストリームTSが受信された際のデータプロセッサ102におけるパケット抜け検出のフローチャートを説明する。
ステップS60に示されるようにトランスポートストリームTSが受信されると、始めに、ステップS62に示されるように受信された現パケット16がエラーなし(free)であるかが確認される。エラーなし(free)である場合には、このパケット16がフリーパケットバッファ領域132Aに格納されるとともにステップS74に示すように既にエラーなし(free)のパケット16を受信しているかが確認される。エラーなしのパケット16を始めて受信する場合には、ステップS76に示されるようにエラーパケットカウンタ領域132Dのカウント値 (numBufTsPacket)がゼロに初期化(numBufTsPacket=0)される。そして、ステップS82に示すように当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値が直前にエラーが生じていないパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)としてフリーパケットバッファ領域132Aに記憶される。その後、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。図5(A)に示す例では、現パケット16としてパケット(packet0、エラー“無”)16が入力されると、パケット(packet0、エラー“無”)16がフリーパケットバッファ領域132Aに格納され、エラーなしのパケット16を始めて受信したとしてステップS76に示されるようにエラーパケットカウンタ領域132Dのカウント値 (numBufTsPacket)が初期化され、ステップS82において、このパケット(packet0、エラー“無”)16の巡回カウンタ32のカウント値(0)がエラーが生じていない直前パケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)に設定される。そして、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。
ステップS74において、エラーなしのパケット16を既に受信している場合には、例えば、パケット(packet0、エラー“無”)16が既にフリーパケットバッファ領域132Aに格納されている場合には、ステップS78に示されるようエラーパケットカウンタ領域132Dのカウント値 (numBufTsPacket)とエラーなしパケット16間のパケット数とが比較される。エラーなしパケット16間のパケット数は、ステップS78に示されるよう受信されたエラーなし現パケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC)から既に受信したエラーなしパケットのカウント値(preFreeCC)及び“1”を減算して求められる(curCC − preFreeCC −1)。両者が一致していれば、ステップS80において、パケット抜けがないものとしてステップS82に示すように当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値を直前(pre)にエラーが生じていないパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)としてフリーパケットバッファ領域132Aに記憶させる。その後、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。図5(A)に示す例では、現パケット16としてパケット(packet1、エラー“無”)16が入力されると、パケット(packet1、エラー“無”)16がフリーパケットバッファ領域132Aに格納され、エラーなしのパケット16としてパケット(packet0、エラー“無”)16が既にフリーパケットバッファ領域132Aに格納されていることから、ステップS78において、減算処理(curCC − preFreeCC −1=1−0−1=0)で“0”が求められる。この減算結果がエラーパケットカウンタ領域132Dのカウント値(numBufTsPacket=0)に一致することから、ステップS80において、パケット抜けがないものとしてステップS82に示すように当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値が直前(pre)にエラーが生じていないパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)に設定される。その後、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。同様に、図5(A)に示す現パケット16としてパケット(packet2、エラー“無”)16が入力されると、パケット(packet2、エラー“無”)16がフリーパケットバッファ領域132Aに格納され、既にエラーなしのパケット16としてパケット (packet1、エラー“無”)16が既にフリーパケットバッファ領域132Aに格納されていることから、ステップS78において、減算処理(curCC − preFreeCC −1=2−1−1=0)で“0”が求められる。この減算結果は、同様にエラーパケットカウンタ領域132Dのカウント値 (numBufTsPacket=0)に一致することから、ステップS80において、パケット抜けがないものとしてステップS82に示すように当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値が直前(pre)にエラーが生じていないパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)に設定される。その後、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。
また、図5(B)に示す現パケット16としてパケット(packet5、エラー“無”)16が入力されると、パケット(packet0、エラー“無”)16がフリーパケットバッファ領域132Aに格納されていることから、ステップS78において、減算処理(curCC − preFreeCC −1=5−0−1=4)で“4”が求められる。この減算結果は、エラ−ありのパケット16(packet3、packet5、packet4、packet8)の数に相当するエラ−パケットカウンタ領域132Dのカウント値 (numBufTsPacket=4)に一致することから、ステップS80において、パケット抜けがないものとしてステップS82に示すように当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値を直前(pre)のエラー無しのパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC=5)に設定する。その後、次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。パケット抜けがないと判断されたTSストリームに属するパケットは、メモリ132から次々に分離部に103に供給される。
ステップS62において、エラー(error)がある場合には、ステップS64において、既にエラーなし(free)のパケット16が受信され、フリーパケットバッファ領域132Aにエラーなし(free)のパケット16が格納されているかが確認される。フリーパケットバッファ領域132Aにエラーなし(free)のパケット16が格納されていない場合には、ステップS66に示すように当該パケット16は、破棄され、再び次のパケット16の処理の為にステップS60に戻される。
ステップS64において、フリーパケットバッファ領域132Aにエラーなし(free)のパケット16が格納されている場合には、ステップS68に示すように当該パケット16は、エラーパケットバッファ領域132Cに格納されるととともにステップS70に示すようにエラーパケットバッファ領域132Cに格納されたパケット16の総数(bufCC[numBufTsPacket])が当該パケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC = bufCC[numBufTsPacket])に訂正され、エラーパケットカウンタ領域132Dのエラーパケット16のカウント値(numBufTsPacket)が更新される。そして、再びステップS60に戻される。例えば、図5(B)に示されるように現パケットとしてパケット(packet3、エラー“有”)16が入力され、フリーパケットバッファ領域132Aにエラーなし(free)のパケット16としてパケット(packet0、エラー“無”)16が格納されている場合には、当該パケット(packet3、エラー“有”)16がエラーパケットバッファ領域132Cに格納されるとともにステップS70に示すようにパケットバッファ領域132A、132Cに格納されたパケット16の総数(bufCC、0+1=1)が当該パケット16の巡回カウンタ32の訂正カウント値(curCC = bufCC=1)として記憶され、エラーパケットカウンタ領域132Dのエラーパケット16のカウント値 (numBufTsPacket)が更新される。(numBufTsPacket=1)そして、再びステップS60に戻される。ステップS60、S62、S64、S68、S70、S72の処理は、エラー無しのパケット16の後にエラー無しのパケット16が受信されるまで繰り返される。エラー無しのパケット16の後にエラーパケット16が連続して受信される場合には、エラーパケットバッファ領域132Cに記憶可能なパケット数だけ繰り返され、巡回カウンタ32のカウント値がゼロに戻される所定数に亘って処理され、巡回カウンタ32のカウント値がゼロに戻された時点でエラーパケット16のカウント値(numBufTsPacket)が初期化され、エラーパケットバッファ領域132C内のエラーパケットが破棄される。図5(B)或いは図5(C)に示される例では、ステップS60、S62、S64、S68、S70、S72の処理は、エラー無しのパケット16(packet5、エラー”無“)が受信されるまで繰り返される。
ステップS78において、ステップS78において、減算処理(curCC − preFreeCC −1)の結果がエラーパケット16のカウント値(numBufTsPacket)に一致しない場合には、パケット抜けが生じているとして、ステップS84に移行される。例えば、図5(C)に示すようにエラーなしのパケット(packet5、エラー“無”)16が現パケットとして入力される場合には、減算処理(curCC − preFreeCC −1=5−0−1=4)となり、その結果がカウント値(numBufTsPacket=3)に一致しないこととなる。また、図5(D)に示すようにエラーなしのパケット(packet7、エラー“無”)16が現パケットとして入力される場合には、同様に減算処理(curCC − preFreeCC −1=7−0−1=6)となり、その結果がカウント値(numBufTsPacket=4)に一致しないこととなる。
ステップS84においては、始めて減算処理(curCC − preFreeCC −1)の結果がカウント値(numBufTsPacket)に一致しないとして、エラーカウンタ領域132Dのカウント値(numBufTsPacket)内でエラーパケットバッファ領域132Cの初期アドレス(i=0)を設定し、カウント値(numBufTsPacket)から1を減算した値で同様にエラーパケットバッファ領域132Cの初期アドレス(j)が設定される。(j=numBufTsPacket−1)ステップS86、S88、S90、S92、S94において、初期アドレス(i=0)からアドレスを順番に増加させて、前方向のパケット抜け検出が実行され、また、ステップS86、S98、S100,S102、S104、S106において、初期アドレス(j=0)からアドレスを順番に減算させて後方向のパケット抜け検出が実行される。
即ち、ステップS86において、直前のエラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)に“1”を加えた値(preFreeCC+1)がi番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16の巡回カウンタ32の値(bufCC[i])に一致しているかが確認される。一致している場合には、ステップS88において、直前のエラー無しパケット16に続くエラー有パケット16は、パケット抜けが生ぜず、連続していると判定される。例えば、図5(C)或いは図5(D)に示す例では、直前のエラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC=0)に“1”を加えた値(preFreeCC+1=1)がi番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16(packet1、エラー”有“)の巡回カウンタ32の値(bufCC[i]=1)に一致していることから、ステップS88において、パケット16(packet1、エラー”有“)は、パケット16(packet0、エラー”有“)に連続していると判定される。
次に、ステップS90において、アドレス(i)が増加されるとともに直前のエラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)が仮想的に増加され、ステップS92において、増加されたアドレス(i)がエラーカウンタ領域132Dのカウント値に達したかが判断される。増加されたアドレス(i)がエラーカウンタ領域132Dのカウント値を超えていなければ、再びステップS86、S88、S90、S92が繰り返される。例えば、図5(C)或いは図5(D)に示す例では、(i+1)番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16(packet2、エラー”有“)の巡回カウンタ32の値(bufCC[i]=2)が増加されたカウント値(preFreeCC)に一致していることから、ステップS88において、パケット16(packet2、エラー”有“)は、パケット16(packet1、エラー”有“)に連続していると判定される。
ステップS86において、直前のエラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)に“1”を加えた値(preFreeCC+1)がi番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16の巡回カウンタ32の値(bufCC[i])に一致していない場合には、巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC)で指定されるパケットは、パケット抜けが生じているとしてステップS98に移行される。例えば、図5(C)或いは図5(D)に示す例では、ステップS90で設定された巡回カウンタ32のカウント値(preFreeCC=2)に“1”を加えた値(preFreeCC+1=3)が(i+3)番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16(packet4、エラー”有“)の巡回カウンタ32の値(bufCC[i]=4)に一致していないことから、ステップS98に移行される。ここでは、パケット(packet3、エラー”有“)が消失されていることが判明する。
ステップS98においては、現エラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC)から“1”を減算した値(curCC−1)がj番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16の巡回カウンタ32の値(bufCC[j])に一致しているかが確認される。一致している場合には、ステップS100において、現エラー無しパケット16直前のエラー有パケット16は、パケット抜けが生ぜず、連続していると判定される。例えば、図5(C)に示す例では、現エラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC=5)から“1”を減算した値(curCC−1=4)がj番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16(packet4、エラー”有“)の巡回カウンタ32の値(bufCC[i]=4)に一致していることから、ステップS100において、パケット16(packet4、エラー”有“)は、パケット16(packet5、エラー”無し“)に連続していると判定される。同様に図5(D)に示す例では、現エラー無しパケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC=7)から“1”を減算した値(curCC−1=6)がj番目のアドレスで指定されるエラーカウンタ領域132Dに格納されたパケット16(packet6、エラー”有“)の巡回カウンタ32の値(bufCC[i]=6)に一致していることから、ステップS100において、パケット16(packet6、エラー”有“)は、パケット16(packet7、エラー”無し“)に連続していると判定される。
次に、ステップS102において、アドレス(j)が減少されるとともに現パケット16の巡回カウンタ32のカウント値(curCC)が仮想的に減少され、ステップS104において、減少されたアドレス(j)がアドレス(i)に達したかが判断(i>=j)される。減少されたアドレス(j)がアドレス(i)よりも小さければ、再びステップS98、S100、S102、S104が繰り返される。
ステップS92において、増加されたアドレス(i)がエラーカウンタ領域132Dのカウント値に達し、また、ステップS104において減少されたアドレス(j)がアドレス(i)に達した場合には、ステップS94及びステップS106でTSストリームの前後から判断したパケット抜けの対象とされるパケット16が特定される。即ち、ステップS94において、エラーパケットバッファ領域132Cに格納されるアドレス(i=0)からアドレス(i−1)で指定されるエラーパケット(bufErrTs[0]〜bufErrTs[i−1])は、連続していると判断され、また、アドレス(i−1)で指定されるエラーパケット(bufErrTs[i−1])から現パケットにパケット抜けが生じていると判断され、ステップS106において、エラーパケットバッファ領域132Cに格納されるアドレス(i=0)からアドレス(i−1)で指定されるエラーパケット(bufErrTs[0]〜bufErrTs[i−1])は、連続していると判断され、また、アドレス(i−1)からアドレス(j+1)で指定されるエラーパケット(bufErrTs[i−1] 〜bufErrTs[j+1])には、パケット抜けが生じていると判断される。図5(C)に示す例では、前後からパケット抜けを判断することによってパケット(packet3、エラー“有”)のパケット抜けを特定することができ、図5(C)に示す例では、前後からパケット抜けを判断することによってパケット(packet2、エラー“有”)からパケット(packet6、エラー“有”)間にパケット抜けが生じていること特定することができる。
パケット抜けを特定することができた後においては、ステップS96に示すようにエラーカウンタ領域132Dのカウント値(numBufTsPacket)が初期化(numBufTsPacket=0)され、ステップS82を経て再び新たなパケット16のパケット抜けが判定される。
図7(A)及び(B)には、トランスポートストリームTSの伝送中にTSパケット16が失われた場合の処理の一例を説明の便宜の為にデータ構造を簡略化して示している。
あるタイミングで受信部110が図7(A)に示すようなトランスポートストリームTSの受信を開始し、あるトランスポートストリームパケット16−1がデータプロセッサ102に送られると、既に説明したようにデータプロセッサ102は、トランスポートストリームパケット16−1のヘッダ14−1から誤り表示20からエラーの混入なし(“Free”)及び巡回カウンタ32からカウント値“0x0”を検出することとなる。ここで、トランスポートストリームパケット16ー1には、ナルユニット(1)66及びナルユニット(2)66の一部がこのトランスポートストリームパケット16−1によって運ばれていれば、これらナルユニット(1)66及びナルユニット(2)66の一部は、分離部103を介してビデオデコーダ111に送られる。伝送中にトランスポートストリームTSにおいてトランスポートストリームパケット16−2にパケット落ちが発生している場合には、次のトランスポートストリームパケット16−2は、受信部110で受信されず、更に次のトランスポートストリームパケット16−3が受信部110に入力されることとなる。パケット落ちしたトランスポートストリームパケット16−2にナルユニット(2)66の残り及びナルユニット(3)66の一部が格納されている場合には、これらナルユニット(2)66の残り及びナルユニット(3)66は、伝送中に失われることとなる。データプロセッサ102がトランスポートストリームパケット16−2が伝送中に失われたことを検出すると、このナルユニット(3)66の残部を捨てる処理をすることとなる。ここで,このナルユニット(3)66の残部の破棄に伴って図7(B)に示すようにナルユニット(2)66の残りをビデオデコーダ111に送る際に,ナルユニット(2)66中のデータがバイト単位で終端したと仮定し,ナルユニット(2)66の一部に続いてナルユニットの終端を示すターミネーション“0x80”を挿入してビデオデコーダ111に送り、ビデオデコーダ111では、既に入力された他のナルユニット66並びにナルユニット(1)66及びナルユニット(2)66の残部で画像を形成することとなる。従って、一例としてピクチャフレームのマクロブロックが欠けたように表示部(図示せず)に表示されることとなる。また、他の例として欠けたマクロブロックが既にデコードされた他の近似したマクロブロックに入れ替えられて正常なマクロブロックと入れ替えられたマクロブロックとが組み合わされた画像が表示部(図示せず)に表示されることとなる。
トランスポートストリームパケット16−3の破棄されるナルユニット(3)66に続くナルユニット(3)66は、その先頭のスタートコード(SC)で検出されてビデオデコーダ111に送られる。
上述した説明では、データ終端の整合処理をした後に、次のスタートコードまでのデータを破棄して検出したスタートコード後のナルユニットによってピクチャを構成しているが、ナルユニットに含まれるナルタイプにエラーがないスタートコードまでのナルユニットのデータを破棄してナルタイプにエラーがないナルユニット及びこれに続くナルユニットを利用してピクチャが構成されて良い。また、次に検出されるスタートコードを有するナルユニットがフィラーナルユニットである場合には、このフィラーナルユニットのデータを破棄してフィラーナルユニット以外のナルユニット及びこれに続くナルユニットを利用してピクチャが構成されて良い。更に、次のスタートコードが検出されるナルユニットがランダムアクセスポイントに相当しない場合には次々にナルユニットを破棄してIDR−AUを構成するナルユニットが検出するまでナルユニットを破棄し、IDR−AU(Instantaneous Decoding Refresh Access Unit)を構成するナルユニットが検出されて初めてピクチャを構成するようにしても良い。ここで、IDR(Instantaneous Decoding Refresh)を含むナルユニットは、ランダムアクセスが可能なナルユニットであり、このナルユニットを利用することによって1つの完成されたピクチャを表示することが可能であり、図2(C)に示されるアダプテーションフィールドコントロール30に含まれるランダムアクセスインディケータ(random_access_indicator)にフラグ“1”が記述されることから、次々にTSヘッダを検索してアダプテーションフィールドコントロール30を確認することでIDR(Instantaneous Decoding Refresh)を含むナルユニットを検索することができる。
上述したようにこの発明の一実施例に係るトランスポート受信装置においては、デマルチプレクサ(Demux)部(分離部)がトランスポートストリーム(TSストリーム)のトランスポートストリームヘッダ内に設けられたエラー表示及び巡回カウンタを利用して失われたパケットを特定して終端処理してデータをビデオデコーダに転送している。また、破棄したパケットの後のデータは、スタートコード(Start Code(0x000001))を基準としている。従って、不連続データの誤解を生ずることなくデコードが可能となり,不連続点から誤り検出点までのデータ誤解釈に起因する画質劣化のない再生画像を得ることが出来る。
尚、一実施例として,H.264ストリームが多重化されたトランスポートストリームを対象に説明してきたが,この発明の適用範囲は,符号化方式,符号化対象メディアに依存せず、エレメンタリーストリームが同期点と符号化データから構成されれば良い。
以上のようにトランスポートストリームにおけるパケット落ちを検出して適切な再生画像を再生することができるが、トランスポートストリームに限らず、RTP(Real Time Protocol)を利用したストリーミング伝送においても同様に適用することができる。RTP(Real Time Protocol)を利用したストリーミング伝送におけるパケット落ちの検出について図8(A)及び(B)を参照して説明する。
RTP(Real Time Protocol)を利用したストリーミングでは、図8(A)に示すようにRTPパケット70−1〜70−4が次々に受信部110に供給される。RTPパケットには、単一ユニットパケット(Single NAL Unit Packet)、集合パケット(Aggregation Packet)及び分割(フラグメンテーション)ユニットパケット(Fragmentation Unit)がある。これらを識別する識別子がRTPパケットヘッダ72に続くペイロードヘッダ74記述されている。ここで、単一ユニットパケット(Single NAL Unit Packet)には、1つのNALユニットのみが格納され、集合パケット(Aggregation Packet)には、複数のNALユニットが格納され、分割ユニットパケット(Fragmentation Unit) には、NALユニットの一部が格納されている。しかも、単一ユニットパケット(Single NAL Unit Packet)及び集合パケット(Aggregation Packet)とその内のナルユニトは、互いに同期する関係にある。従って、単一ユニットパケット(Single NAL Unit Packet)或いは集合パケット(Aggregation Packet)が伝送中に欠けても、次々にパケットに同期してNALユニットがデコーダ111に供給されてデコードされる。これに対して、分割ユニットパケット(Fragmentation Unit)が欠けた際には、図7と同様の処理過程のRTPヘッダのシークエンス番号が検出され、エラー表示が検出されて上述と同様に不連続である場合には、パケットが失われたと判断される。パケットの喪失があると、同様に喪失パケットの前に送られた前パケットのナルユニットの一部に終端処理が施されてターミネーション“0x80”が挿入される。
図8(A)に示されるようにRTPパケット70−1が入力されてペイロードヘッダ74から分割ユニットパケット(Fragmentation Unit)が検出されると、シークエンス番号(“0x0”、“0x1”)及びエラー表示によって連続していれば、そのままナルユニット(1)の一部をデコーダ111に送ることとなる。図8(A)に示されるようにRTPパケット70−3が喪失されると、既に述べたと同様にシークエンス番号(“0x1”)並びにエラー表示からパケットの不連続が検出される。従って、RTPパケット70−3が喪失していることが検出される。この場合には、図7(B)に示すストリームにおいて、喪失されたRTPパケット70−3より前のRTPパケット70−1及び70−2のナルユニット(1)がデコーダ111に供給され,喪失されたRTPパケット70−3以降のナルユニット(1)は破棄され、デコーダには供給されない。
ここで連続して受信した最終RTPパケット70−2に含まれるナルユニット(1)後段にターミネーション0x80が挿入される。これより、デコーダ111は、不連続なく供給されたナルユニット(1)でピクチャを構成するため,データ誤解釈による画質劣化のないピクチャを表示することとなる。
以上のように、この発明のストリーム受信装置では、トランスポートストリーム伝送中或いは他のRTP(Real Time Protocol)を利用したストリーミングで一部パケットが失われても、データ不連続のないエレメンタリーストリームをデコーダに供給することができる。
図1は、この発明の実施例に係るトランスポートストリームを受信してデコードする再生装置を概略的に示すブロック図である。 (A)〜(C)は、図1に示される装置に伝送されるトランスポートストリーム(TS)のデータ構造を示す模式図である。 (A)〜(G)は、図2(A)及び(B)に示されるトランスポートストリームのパケットから生成されるパケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)の構造を示す模式図である。 (A)〜(E)は、図2(A)〜(C)に示されるトランスポートストリーム、図3(A)〜(G)に示されるパケッタライズド・エレメンタリ・ストリーム(PES)及びH.264のバイトストリームとの関係を示す模式図である。 (A)〜(D)は、図1に示される再生装置に供給されるトランスポートストリームパケットの種々の態様を示す模式図である。 図5(A)〜(D)に示されるトランスポートストリームの処理を示すフローチャートである。 (A)及び(B)は、図1に示される装置に伝送されるトランスポートストリーム(TS)においてパケットが失われた際の説明をする為のパケットヘッダとH.264バイトストリームを混在して示す模式図及びデコーダに送られるバイトストリームを示す模式図である。 (A)及び(B)は、図1に示される装置に伝送されるRTP(Real Time Protocol)ストリーミングを示す模式図及びデコーダに送られるバイトストリームを示す模式図である。
符号の説明
12...TSパケット、14...TSパケットヘッダ、16...TSパケットデータ、20...誤り表示、22...ペイロードユニットの開始表示、26...PID、32...巡回カウンタ、40,42...PESパケット、102...データプロセッサ、103...分離部、110...受信部、114...ビデオデコーダ、132...メモリ

Claims (8)

  1. トランスポートストリームを構成するトランスポートストリームパケットを時系列的に入力する入力部と、
    前記トランスポートストリームパケットのトランスポートストリームパケットヘッダに記述された巡回カウンタ及びエラーの有無を示すエラーインジケータを検出してトランスポートストリームパケットの喪失を特定する判定部と、
    前記喪失されたトランスポートストリームパケット直前のトランスポートストリームパケットから取り出されるエレメンタリーストリームの一部にターミネーションを付加する終端処理部と、
    前記トランスポートストリームパケットに含まれるエレメンタリーストリームの同期点を検出して前記ターミネーションを付加した後に同期点が検出されるエレメンタリーストリームまでの間のエレメンタリーストリームのデータを破棄する検出処理部と、
    を具備することを特徴とするパケットストリーム受信装置。
  2. 前記ターミネーションが付加されたエレメンタリーストリームの一部を利用してピクチャを構成するビデオデコーダ部を更に具備することを特徴とする請求項1のパケットストリーム受信装置。
  3. 前記判定部は、前記エラーインジケータにエラー無の表示を有するパケットから同様に前記エラーインジケータにエラー無の表示を有する次のパケットまでの間の前記エラーインジケータにエラー有の表示を有するパケットを格納するメモリ領域を含むことを特徴とする請求項1のパケットストリーム受信装置。
  4. 前記判定部は、前記エラー無の表示を有するパケット間のパケット数が当該両パケットの巡回カウンタの差に等しければパケットの喪失がないものとすることを特徴とする請求項3のパケットストリーム受信装置。
  5. 前記判定部は、前記エラー無の表示を有するパケット間のトランスポートストリームをその入力順序及び入力順序とは逆の方向から連続するパケットの巡回カウンタと前記メモリ領域に格納されたエラー有パケットとを比較して喪失パケットを特定することを特徴とする請求項3のパケットストリーム受信装置。
  6. 前記検出処理部は、前記エラー無の表示を有するパケットを検出するまでは前記エラー有のパケット全て破棄することを特徴とする請求項1のパケットストリーム受信装置。
  7. RTPパケットヘッダ及びペイロードを有するRTPパケットを次々に時系列的に入力する入力部と、
    前記ペイロードに含まれる識別子から前記RTPパケットが分割ユニットパケットであることを判別する判別部と、
    前記RTPヘッダに含まれるシークエンス番号及びエラーの有無を示すエラーインジケータを検出してトランスポートストリームパケットの喪失を特定する判定部と、
    前記喪失されたRTPパケット直前のパケットから取り出されるエレメンタリーストリームの一部にターミネーションを付加する終端処理部と、
    前記ターミネーションを付加した後に同期点が検出されるRTPパケットまでの間のデータを破棄する検出処理部と、
    を具備することを特徴とするパケットストリーム受信装置。
  8. 前記ターミネーションが付加されたエレメンタリーストリームの一部を利用してピクチャを構成するビデオデコーダ部を更に具備することを特徴とする請求項7のパケットストリーム受信装置。
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