JP2006295152A - 金属用研磨液及び研磨方法 - Google Patents
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Abstract
られる物性を解明し、その物性を達成した金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供する。
【解決手段】酸化剤を含有する金属用研磨液であって、被研磨金属表面が酸化され始め
た直後の酸化反応速度をE1、酸化反応が定常状態に達した際の酸化反応速度をE2としたとき、E1/E2が1.5以上であり、かつ(E1+E2)/2の酸化反応速度に達する
までに要する時間が1〜50秒であることを特徴とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法。
【選択図】なし
Description
しかしながら、このような固体砥粒を含む金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、研磨金属面が皿上にたわむ現象(ディッシング)、金属配線間の絶縁体が必要以上に研磨されたうえ、配線金属面が皿上にたわむ現象(エロージョン)などが発生することがある。
また、研磨後に、半導体面に残留する研磨液を除去するために通常行なわれる洗浄工程において、固体砥粒を含有する研磨液を用いることによって、その洗浄工程が複雑となり、さらにその洗浄後の液(廃液)を処理するには固体砥粒を沈降分離する必要があるなどコスト面での問題点が存在する。
なり、面内均一性に対する改善要求が強くなってきている。
特に半導体素子などのさらなる高集積化や多層化を達成するために、半導体製造工程において化学的機械的研磨(CMP)が行われるようになってきているが、研磨工程で生じる負荷により低比誘電率の層間絶縁膜に欠陥が生じることが問題である。より低比誘電率でかつ機械的強度に優れる層間絶縁膜材料が求められると共に、それらに悪影響がない低負荷で研磨することが必要となってきている。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
する時間が1〜50秒であることを特徴とする金属用研磨液。
式(II)中、R3a〜R8aは、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。R3a〜R6aのうちの隣り合った二つはお互いに結合して環を形成してもよい。M+は陽イオンを表す。
R2及びR3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、又はアシル基を表す。
但し、R1が単結合のとき、R4及びR5の少なくともいずれかは水素原子ではない。
R7及びR8は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R9は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、又はアルキル基を表す。
R10はアルキレン基を表す。
但し、R10が−CH2−のとき、R6は単結合ではないか、R9が水素原子ではないかの
少なくともいずれかである。
載の金属用研磨液。
(9)研磨対象が、比誘電率3以下の絶縁材料を有する半導体集積回路であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の金属用研磨液。
(10)研磨対象が、銅を含有する配線を有する半導体集積回路であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の金属用研磨液。
要する時間が1〜50秒であることを特徴とする。
すなわち、不動態膜形成速度が特定の範囲にあるときのみ、凹凸に応じた研磨速度ディスクリを発現させることができ、逆に、不動態膜形成速度がこの範囲を外れると、表面形状(凹凸)に応じた研磨速度差は生じない。
金属表面の酸化反応は、電気化学的な腐食電流測定で評価可能であり、本発明において
は、被研磨金属表面が酸化され始めた直後の酸化反応速度E1、および酸化反応が定常状態に達した際の酸化反応速度E2は、電気化学的な解析手法により求めることができる。
測定温度は、実際の研磨時の温度であるが、一般的に研磨中は30〜50℃であるので、便宜的に40℃で行うことができる。
酸化反応速度(nm/min)は、腐食電流密度(A/cm2)と被研磨金属密度(g
/cm3)から求めることができる。
電圧印印加後100ミリ秒を金属表面が酸化され始めた直後、電圧印加後100秒後を定常状態であるとして、該被研磨金属表面が酸化され始めた直後の酸化反応速度E1、および酸化反応が定常状態に達した際の酸化反応速度E2を求める。
酸化反応速度が(E1+E2)/2に達する時間は、1〜50秒であり、2秒以上であることが好ましく、さらに好ましくは5秒以上である。また20秒以下であることが好ましい。
E2は、1.0nm/min以下が好ましく、0.5nm/min以下であることがより好ましく、0.2nm/min以下であることがさらに好ましい。E2は、0.01nm/min以上であることが好ましい。
要する時間が1〜50秒、さらにはE2が1.0nm/min以下である金属用研磨液の調製については後述するが、特に、複素芳香環化合物を添加することによって好ましく調製することができる。
例えば、研磨対象金属が銅である場合、複素芳香環化合物は金属銅または酸化銅に吸着して、不動態膜を形成し酸化反応を抑制するが、酸化銅よりも金属銅へ吸着しやすい場合には、酸化反応が進行する前から酸化反応抑制することになる。一方、金属銅よりも酸化銅に吸着しやすい場合には、酸化反応初期には酸化反応抑制が弱く、酸化反応進行に伴って酸化された銅イオンに吸着することになるため、酸化反応進行に伴って酸化反応抑制が働くことになる。
表面を希硫酸処理した表面積既知の金属銅粒または酸化銅粒を水中に分散し、所定濃度の複素芳香環化合物を添加して吸着量を測定する。このとき金属銅粒および酸化銅粒の表面積は等しくしておく。吸着量の測定は、非吸着の複素芳香環化合物濃度を上澄み液から定量し添加量から差し引く方法や、金属銅粒および酸化銅粒を希硫酸等で溶解し、その溶解液中の複素芳香環濃度から求める方法等がある。金属銅と酸化銅への吸着選択性は、それぞれの吸着量の比で表すことができる。本発明においては、複素芳香環化合物は金属銅よりも酸化銅に吸着しやすい、すなわち酸化銅/金属銅の吸着選択性が1より大きいことが好ましく、さらに好ましくは5より大きいことである。
化合物が油と水の2相系の平衡でどのように分配されるかを定量的な数値で表した物性値であり、その値が0を挟んでプラス側に大きくなると油溶性が増し、マイナス側で絶対値が大きくなると水溶性が増すことを意味する。
本発明において、logP値は、以下に説明する計算で求めた値を用いる。すなわち、米国、Pomona大学のC.Hansch、A.LeoらのMedchemプロジェクトによって開発されたlogP(=log(Coil/Cwater);Coil=油相中のモル濃度、Cwater=水相中のモル濃度)値を推算するプログラムで求めた値である。このプログラ
ムはHansch−Leoのフラグメント法に基づいており、化学構造を部分構造(フラグメント)に分割し、そのフラグメントに与えられた分配係数の常用対数(logP)の寄与分を合計することによりlogP値を推算するものであり、詳細は、C.Hansch & A.Leo, Substituent Constants For Correlatlon Analysis in Chemistry and Biology や A.J.Leo Calculating logPoct from structure(Chem.Rev., 93、1581-1306、1993)等の
文献に記載されている。
複素芳香環化合物の具体例としては、後述の芳香環を有する化合物について例示した複素芳香環化合物を挙げることができ、特に一般式(I)で表されるテトラゾール類及びその誘導体及び一般式(II)で表されるアントラニル酸類及びその誘導体が好ましい。
る。
本発明の金属用研磨液は、さらに他の成分を含有してもよく、好ましい成分として、砥粒、いわゆる皮膜形成剤として添加される化合物、界面活性剤、水溶性ポリマー、及び添加剤を挙げることができる。
金属用研磨液が含有する各成分は1種でも2種以上併用してもよい。
また、酸化剤は、使用の直前に他の成分を含む組成物に添加して、研磨液としてもよい。
本発明の金属用研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有する。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
鉄(III)塩としては例えば、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、臭化鉄(III)など無機の鉄(III)塩の他、鉄(III)の有機錯塩が好ましく用いられる。
N'−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギ
ン酸、β-アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、イミノジ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン1−N,N'−ニ酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、N,N−ビス(2
−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸など及びその塩が挙げられる。対塩の種類は、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、特にはアンモニウム塩が好ましい。
ハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カ
ルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニ
トリロ三酢酸、イミノジ酢酸)を挙げることができる。
酸化剤の中でも過酸化水素並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)錯体が最も好ましい。
また、研磨液は一般式(1)または(2)で表される化合物を含有することが好ましい。
R2及びR3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、又はアシル基を表す。
但し、R1が単結合のとき、R4及びR5の少なくともいずれかは水素原子ではない。
R7及びR8は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R9は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、又はアルキル基を表す。
R10はアルキレン基を表す。
但し、R10が−CH2−のとき、R6は単結合ではないか、R9が水素原子ではないかの
少なくともいずれかである。
てもよく、好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メチレン基、エチレン基を挙げることができる。
アルキレン基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
R2及びR3としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
R2及びR3としてのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、ビニル
基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
R2及びR3としてのアルキニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R2及びR3としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは炭素数3〜15)、カルボキシル基、アミノ基などを挙げることができる。
アシル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、メチルカルボニル基を挙げることができる。
R4及びR5としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子を挙げることができる。 さらにR4およびR5の好ましい基として、それぞれ、R4はL1−R41と表される基を、R5はL2−R51と表される基をあげることができる。上記L1およびL2はそれぞれ、アルキレン基、−((CH2)lO)m−で表される基もしくは−CO(CH2)n−で表される基である(ここで上記lは1〜3の整数であり、mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数である)。上記R41およびR51はそれぞれ、水素原子、水酸基もしくはアミノ基である。
好ましい。この場合、R3は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、
シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表すが、特に水素原子、アルキル基が好ましい。R5は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキ
ル基、又はアシル基を表すが、特にはアルキル基が好ましい。R3としてのアルキル基が
有してもよい置換基として、水酸基、カルボキシル基又はアミノ基が好ましい。R5とし
てのアルキル基が有してもよい置換基として、水酸基又はアミノ基が好ましい。
れであってもよく、好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メチレン基、エチレン基を挙げることができる。
アルキレン基及びフェニレン基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
R7及びR8としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
R7及びR8としてのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
R7及びR8としてのアルキニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R7及びR8としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは炭素数3〜15)などを挙げることができる。
ル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R9としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、
カルボキシル基を挙げることができる。
一般式(1)または(2)で表される化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、好ましくは0.0005〜5mol、より好ましくは0.01〜0.5molである。
また、金属用研磨液は、芳香環を有する化合物を含有することが好ましい。
芳香環を有する化合物とは、ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環を有する、好ましくは分子量20〜600の芳香環化合物であり、例えば、テトラゾール類及びその誘導体またはアントラニル酸類及びその誘導体、アミノトルイル酸、キナルジン酸、以下のようなアゾール類が挙げられる。
キシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等が挙げられ、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾールブチルエステル、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾールが高いCMP速度と低いエッチング速度を両立する上で好ましい。
式(II)中、R3a〜R8aは、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。R3a〜R6aのうちの隣り合った二つはお互いに結合して環を形成してもよい。M+は陽イオンを表す。
ミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
また、一般式(I)で表される化合物は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、
オン(例えば、Na+、K+、Li+など)、アンモニウムイオン(例えば、NH4 +、4級
アンモニウムイオンなど)を挙げることができる。
アルカリ金属イオン、NH4 +や4級アンモニウムイオンなどのアンモニウムイオンで置換し塩としたものを挙げることができる。
例えば、化合物II−29は、Synthesis (8), 654-659 (1983) に記載の合成法に準じ
て合成することができる。化合物II−37は、Tetrahedron Letters, 51(7), 1861-1866 (1995) 及び Tetrahedron Letters, 44(25), 4741-4745 (2003) に記載の方法に準じて合成することができる。他の化合物もこれらに記載の方法に準じて合成することができる。
すなわち、芳香環を有する化合物の添加量は、酸化剤及びこれらの化合物の劣化(無効果、分解)防止の点から研磨に使用する際の研磨液1L中1.0mol以下が好ましく、充分な効果を得る上で0.0001mol以上が好ましい。
なお、テトラゾール類及びその誘導体またはアントラニル酸類及びその誘導体の添加量よりも少ない添加量で、チオシアン酸塩、チオエーテル類、チオ硫酸塩又はメソイオン化合物を併用してもよい。
本発明の研磨液は更に酸を含有することができる。ここでいう酸は、金属を酸化するための酸化剤とは構造が異なる化合物であり、前述の酸化剤として機能する酸、及び、前述の一般式(1)又は(2)で表される化合物を包含するものではない。ここでの酸は、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を有する。
酸の例として、その範囲で、例えば、無機酸、有機酸、アミノ酸が挙げられる。
無機酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸などが挙げられ、無機酸の中では燐酸が好ましい。
本発明においては特に有機酸やアミノ酸が存在することが好ましく、さらにはアミノ酸が好ましい。
有機酸としては、水溶性のものが望ましい。以下の群から選ばれたものがより適している。ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、又はそれらの混合物等が挙げられる。これらの中ではギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層を含む積層膜に対して好適である。
グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、
酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸。
特に、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリシン、グリコール酸については実用的なCMP速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点で好ましい。
本発明の金属用研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有することが好ましい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物であり、例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良く、例えば、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
また、本発明の金属用研磨液には以下の添加剤を用いることも好ましい。
アンモニア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミン;ジチゾン、クプロイン(2,2'−ビ
キノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール等のメルカプタン。
より好ましく、0.005mol〜0.1molとすることが特に好ましい。即ち、添加剤の添加量は、エッチング抑制の点から0.0001mol以上が好ましく、CMP速度低下防止の点から0.5mol以下が好ましい。
本発明の金属用研磨液は、界面活性剤及び/又は親水性ポリマーを含有することが好ましい。界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、カルボン酸塩として、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド;スルホン酸塩として、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩;硫酸エステル塩として、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩;リン酸エステル塩として、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテルリン酸塩を挙げることができる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
シメチルセルロース、カードラン及びプルラン等の多糖類;グリシンアンモニウム塩及びグリシンナトリウム塩等のアミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、
塩、硫酸メチルナトリウム塩、硫酸エチルアンモニウム塩、硫酸ブチルアンモニウム塩、ビニルスルホン酸ナトリウム塩、1−アリルスルホン酸ナトリウム塩、2−アリルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩及びスルホコハク酸ナトリウム塩等のスルホン酸及びその塩;プロピオンアミド、アクリルアミド、メチル尿素、ニコチンアミド、コハク酸アミド及びスルファニルアミド等のアミド等が挙げられる。
本発明の研磨液は、必要に応じて、pH調整のためにアルカリ剤、さらにはpHの変動抑制の点から緩衝剤を含有することができる。
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)、水酸化アンモニウムなどを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤として水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
研磨に使用する際の研磨液のpHは2〜14が好ましく、3〜12がより好ましく、3.5〜8が最も好ましい。この範囲において本発明の金属液は特に優れた効果を発揮する。
本発明の金属用研磨液は砥粒を含有することが好ましい。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガン、炭化ケイ素、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリテレフタレートなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
砥粒の平均径(直径)は50nm以下が好ましく、5〜30nmがより好ましい。砥粒の径の変動係数は20%以下が好ましい。
砥粒の添加量は、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0〜2質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましい。
本発明においては、研磨対象が、銅を含有する配線を有する半導体集積回路が好ましい。銅を含有する配線は、銅金属及び/又は銅合金からなる配線であり、銅合金からなる配線が好ましい。更には、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、特には10質量%以下、さらには1質量%以下が好ましく、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
本発明においては、研磨する対象である半導体が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨液は特に優れた効果を発揮する。
本発明においては、半導体が銅金属及び/または銅合金からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐ為のバリア層を設けることが好ましい。バリア層としては低抵抗のメタル材料がよく、特にはTiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
なお、研磨する対象である半導体集積回路は、比誘電率3以下の絶縁材料(低誘電率絶縁膜)を有することが好ましい。
本発明において、研磨する対象の一つである低誘電率絶縁膜について説明する。従来、半導体デバイスの層間絶縁膜材料としてSiO2(比誘電率約4.1)が用いられてきた。本発明における低誘電率絶縁膜の比誘電率は3.0以下と定義する。
本発明で用いられる低誘電率絶縁膜は有機系でも無機系でもよいが、好ましくはSiOC、MSQ等の有機−無機ハイブリッド系、またはポリイミド、テフロン(登録商標)等の有機ポリマー系である。これらの材料は微小な空孔を有しても構わない。
膜形成方法はプラズマCVDでもスピン塗布でもよい。誘電率は低い方が好ましいが、特に好ましくは1.8〜2.5である。具体的には、SiOC−プラズマCVD方式の「ブラックダイヤモンド(アプライドマテリアルズ社、商標)」や有機ポリマー系の「SiLK(ダウケミカルカンパニー社、商標)」などが挙げられる。
金属用研磨液は、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、または、各成分が次項に述べる水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。本発明の金属用研磨液を用いた研磨方法は、いずれの場合にも適用でき、研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力は、5〜500g/cm2であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足す
るためには、12〜240g/cm2であることがより好ましい。
属用研磨液の成分を合計した成分が、金属用研磨液を使用して研磨する際の成分となるようにする。水溶液で希釈して使用する場合は、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合することができ、より濃縮した金属用研磨液を調製することができる。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、酸化剤、添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液を加え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この例の場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
して析出したものを溶解させる必要がある。これには、加温し溶解した構成成分液を送液する手段と、析出物を含む液を攪拌しておき、送液し配管を加温して溶解させる手段を採用することができる。加温した成分が酸化剤を含む1つの構成成分の温度を40℃以上に高めると酸化剤が分解してくる恐れがあるので、加温した構成成分とこの加温した構成成分を冷却する酸化剤を含む1つの構成成分で混合した場合、40℃以下となるようにする。
研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
本発明の金属用研磨液でCMPを行なう対象ウエハは、径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
下記に示す研磨液を調製し、研磨試験を行い、評価した。
(研磨液の調製)
コロイダルシリカ(平均粒子径30nm)
複素芳香環化合物またはベンゾトリアゾール(BTA) 0.001M
過酸化水素(酸化剤) 15g/L
式(1)もしくは(2)で表される化合物またはグリシン 0・08M
ドデシルベンゼンスルホン酸(DBS)(表1に示す量)
純水を加えて全量 1000mL
pHを6.8に調整。
基体: 厚さ1μmの銅/銀合金の膜を形成したシリコン基板
研磨パッド: IC1400K−Groove(ロデール社)
研磨機: LGP−612(LapmaSter FT社)
押さえ圧力: 240g/cm2
研磨液供給速度: 170ml/min
ウエハー直径: 200mm
ウエハー: Cuブランケットウエハまたはセマテック社製CMP854パターンウエハ(200mm)
研磨パッド/ウエハーの回転数:95/95rpm
〔研磨速度〕
ウエハー面上の49箇所に対し、金属膜のCMP前後での膜厚さを電気抵抗値から換算して平均研磨速度を求めた。
〔ディッシング〕
セマテック社製CMP854パターンウエハをTa露出までの時間に加え、さらに30%分オーバーポリッシュした試料について、触針式段差計DektakV320Si(Veeco社製)で、
ライン100μm&スペース100μm部の段差として求めた。
)の時間変化を追跡した。腐食電流密度(A/cm2)はファラデー定数および銅分子量
、金属銅密度から酸化反応速度(nm/min)に変換した。
なる量の金属銅粒および酸化銅粒を0.1N硫酸で表面を洗浄した後、100mlの水に分散した。この分散液に7.5×10-6Mの複素芳香環化合物水溶液を1ml添加し、40℃で30分間攪拌した。その後、上澄み液の複素芳香環濃度をICPで定量し、吸着量を逆算した。複素芳香環化合物の酸化銅/金属銅の吸着選択性は上述の吸着量の比で表した。
H−1: 2−アミノピロール −0.48
H−2: 2,6−ジアミノピリジン 0.01
H−3: トリアゾール −0.19
H−4: 5−カルボキシトリアゾール −0.15
H−5: ピロール 0.75
I−1: 先に例示の化合物 −1.10
BTA: ベンゾトリアゾール 1.41
Claims (11)
- 酸化剤を含有する金属用研磨液であって、被研磨金属表面が酸化され始めた直後の酸化反応速度をE1、酸化反応が定常状態に達した際の酸化反応速度をE2としたとき、E1/E2が1.5以上であり、かつ(E1+E2)/2の酸化反応速度に達するまでに要する時間が1〜50秒であることを特徴とする金属用研磨液。
- 酸化反応が定常状態に達した際の酸化反応速度E2が、1.0nm/min以下であることを特徴とする請求項1の金属用研磨液。
- 金属銅に対する吸着性より、酸化銅への吸着性が高い複素芳香環化合物を含有することを特徴とする請求項1または2の金属用研磨液。
- 砥粒を2質量%以下の範囲で含有することを特徴とする請求項1〜4の金属用研磨液。
- 砥粒の平均径が50nm以下であり、かつ砥粒の径の変動係数が20%以下であることを特徴とする請求項5の金属用研磨液。
- 更に下記一般式(1)または(2)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属用研磨液。
R2及びR3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、又はアシル基を表す。
但し、R1が単結合のとき、R4及びR5の少なくともいずれかは水素原子ではない。
R7及びR8は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R9は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、又はアルキル基を表す。
R10はアルキレン基を表す。
但し、R10が−CH2−のとき、R6は単結合ではないか、R9が水素原子ではないかの少なくともいずれかである。 - 更に界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属用研磨液。
- 研磨対象が、比誘電率3以下の絶縁材料を有する半導体集積回路であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属用研磨液。
- 研磨対象が、銅を含有する配線を有する半導体集積回路であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の金属用研磨液。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の金属用研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨液および/又は研磨パッドを相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
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