JP2006294762A - 基板処理装置 - Google Patents

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喜造 柴垣
Katsuyoshi Nakamu
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Abstract

【課題】 有機溶剤ミストの粒径を均一にし、供給量及び濃度を広範囲に制御でき、種々のデバイスに適用できる乾燥処理システムを備えた基板処理装置を提供すること。
【解決手段】 有機溶剤供給源及び不活性ガス供給源16にそれぞれ接続されこれらの供給源から供給される有機溶剤と不活性ガスとを混合する混合器21と、混合器21で混合された混合ガスにより被処理基板Wを乾燥処理する基板処理槽2とを備えた基板処理装置1において、混合器21と基板処理槽2との間にミスト生成器22を結合し、このミスト生成器22にミスト整流板26、30を設け、このミスト整流板26、30により混合器21から供給される有機溶剤の液滴を均一粒径のミストを含む気体にして基板処理槽2に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板処理装置に係り、特に、種々のデバイスに適用可能な乾燥処理システムを備えた基板処理装置に関する。
有機溶剤の蒸気(気体)或いは微小液滴(ミスト)を含有する気体を生成する蒸気発生部を備え、被処理基板、例えばウェーハを乾燥処理する基板処理装置は、既に知られている(例えば、下記特許文献1、2参照)。
図4は、下記特許文献1に記載された基板処理装置を示した概要図、図5は図4の基板処理装置に使用されるミスト整流板を示し、図5(a)は斜視図、図5(b)はこのミスト整流板から放射されたミストの粒径及び放射状態を説明する正面図である。
この基板処理装置40は、図4に示すように、複数枚のウェーハWを収容できるスペースを有する基板処理槽41と、この処理槽に接続され各種処理液を供給する処理液供給システム46と、同様にこの処理槽に接続され使用済み処理液を排出する廃液処理システム49とで構成されている。
基板処理槽41は、上下2槽に別れ、下部は洗浄槽42、上部は乾燥槽43となっている。乾燥槽43は、その内側の側壁面に、ウェーハWの外周面を挟むように2枚のミスト整流板44、44が対向配置されている。
各ミスト整流板44は、図5(a)に示すように、全体が横長の中空直方体からなり、複数枚のウェーハ表面に同時にミストを供給できる幅長になっている。
中空のミスト整流板44はウェーハWの外周面側に位置する面44Fに複数の微細な開口44aが形成されている。この開口44aの大きさは5mm程度となっている。この中空のミスト整流板44内部の下方には流体スプレーノズル45が装着されている。このノズルの口径は1mm程度となっている。これらの開口44aはミスト整流板44の下方(流体スプレーノズル45の取付け位置)から所定距離Sの間には形成されていない。
この基板処理槽41において、高密度の有機溶剤(IPA)ミストMが中空のミスト整流板44内部の下部で流体スプレーノズル45から噴射されると、距離S(100mm程度)の領域aは粒径20μm以上の大きさのIPAミストMLで満たされ、上方の領域bは20μm以上の大きさのIPAミストMLと20μm以下の大きさのIPAミストMSとが混じった混合ミストで満たされる。そして、この混合ミストML、MSのうち、粒径の小さいミストMSはミスト整流板44の開口44aを通り抜けてウェーハWに供給されて基板の乾燥処理に使用される。一方、粒径の大きいミストMLはミスト整流板44の内部で凝縮されて流出口44bから放出されるようになっている。
また、異なるタイプの蒸気発生装置が下記特許文献2に開示されている。図6は、下記特許文献2に記載された蒸気発生装置の断面図である。
この蒸気発生装置50は、一端に気体の流入口51、他端に流出口52を有する貫通穴53が形成されたハウジングを備えている。このハウジングに形成された貫通穴53には、流入口51から流出口52に向かって狭小テーパ状の先細ノズル部54aと、この先細ノズル部54aから流出口52に向かって拡開テーパ状の末広ノズル部54cとからなる中細ノズル56と、この中細ノズル56の末広ノズル部54cに開口するIPA供給口57とがそれぞれ形成されている。また、末広ノズル部54c、IPA供給口57の近傍及びこの下流側に内筒ヒータ58及び外筒ヒータ59が設けられている。
この蒸気発生装置50において、キャリアガス(Nガス)が中細ノズル56の流入口に供給されると、このキャリアガスは、先細ノズル部54aによって加速され、スロート部54bで音速に到達した後、末広ノズル部54cに入ってからも大きな圧力差によって、更に膨脹増速されて超音速の流れとなり、音速以上の流速で噴出して衝撃波となる。
この状態において、供給口57からIPAが供給されると、突発的な衝撃波が発生し、この衝撃波のエネルギーを利用してIPAが霧化される。この霧状となったIPAは内筒ヒータ58と外筒ヒータ59により加熱されてIPAガス(蒸気)となる。
特開2003−257926号公報(図1、図2、図3、段落〔0025〕〜〔0029〕) 特開平11−28349号公報(図4、段落〔0035〕)
上記特許文献1に記載された蒸気発生部は、基板処理槽内にミスト整流板を配設し、この整流板に設けた複数個の開口の開口径と重力とを利用してIPA粒を選別し、粒径の小さいIPAミストを被処理基板に供給し、粒径の大きいIPAミストは整流板下部の排液口から排出させるようにしたものである。
この蒸気発生部によれば、ミスト整流板の開口径を利用してIPAミストの粒径を選別することができるが、蒸気発生部が基板処理槽内に配設されているので蒸気発生部の容積が制限され、しかも、ミスト整流板の開口径は5mm程度と大きくなっているので、整流板に設ける開口数が制限され、その結果、IPAミスト供給量の調節、特に大量のIPAミストを供給することが困難である。このため、大量のIPAミストを必要とする装置への適用ができない。
また、粒径の大きいIPAミストは、排出口から外へ排出されるので、排出処理システムが必要になり、またIPAが無駄に消費される恐れがあり経済的でない。更に、どれだけのIPAミストが有効に費消されたかを計測するのが面倒であり、しかも供給量の調節が困難であって、高品質の乾燥処理が難しい。
また、上記特許文献2に記載された蒸気発生装置は、狭い空間に霧状のIPAを導いて急激な温度上昇で一気にガス化(蒸発)させるものであるから、この装置ではミストができず、所定粒径のミストが要求される乾燥処理装置には適用できず、用途が制限されてしまう。
近年、この種の基板処理装置は、ウェーハが大口径化すると共に、このようなウェーハを一度に大量に処理し、しかもその処理時間を短縮するとともに高品質の処理が要求されてきていることから、このような要求に応えるためには、有機溶剤の供給量が調節できしかも種々のミスト、例えば所定粒径のミスト、更に粒径が小さいマイクロミスト、及びこれらのミストを含む気体、更に全てガス化した気体等の広範囲のものが必須となっているが、上記従来技術に開示されている蒸気発生部(装置)では有機溶剤の供給量を調節し、このような多種類のミストを生成することができない。
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、有機溶剤ミストの粒径を均一にし、供給量及び濃度を広範囲に調節でき、種々のデバイスに適用可能な乾燥処理システムを備えた基板処理装置を提供することにある。
上記目的は、以下の手段により達成することができる。すなわち、本願の請求項1に係る基板処理装置は、有機溶剤供給源及びキャリアガス供給源にそれぞれ接続されこれらの供給源から供給される有機溶剤を霧化するとともにキャリアガスと混合する混合器と、前記混合器で得られた混合ガスにより被処理基板を乾燥処理する基板処理槽とを備えた基板処理装置であって、
前記混合器と前記基板処理槽との間にミスト整流板を備えたミスト生成器を結合し、前記ミスト整流板により前記混合器から供給される前記有機溶剤の霧化された液滴を均一粒径のミストとして前記基板処理槽に供給することを特徴とする。
本願の請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記ミスト生成器は、一端に流入口、他端に流出口を有し内部に空洞部が形成された筒状容器を備え、前記空洞部は複数個の微細穴を有する第1ミスト整流板と、前記第1ミスト整流板の微細穴と異なる位置に複数個の微細穴を有する第2ミスト整流板とで仕切られ、前記筒状容器内に複数個の小室が形成されていることを特徴とする。
本願の請求項3の発明は、請求項2に記載の基板処理装置において、前記第1ミスト整流板の複数個の微細穴の開口面積の合計は、前記流入口の開口面積より小さくなっていることを特徴とする。
本願の請求項4の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の基板処理装置において、前記ミスト生成器の外周囲にヒータが付設され、このヒータにより、前記筒状容器が所定温度に加熱されることを特徴とする。
本願の請求項5の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の基板処理装置において、前記ミスト生成器と前記基板処理槽とを接続する配管及び前記基板処理槽内の噴射ノズルにヒータが付設され、前記ヒータにより前記配管及び噴射ノズルが所定温度に加熱されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、有機溶剤供給源から供給される有機溶剤の供給量及びキャリアガス供給源より供給されるキャリアガスの供給量をそれぞれ独立して調節することにより、混合器で霧化させる有機溶剤の量及びキャリアガスとの混合流体中の有機溶剤の濃度を制御でき、しかも、混合流体中の粒径がばらついた有機溶剤の液滴を、ミスト生成器のミスト整流板を通すことにより、粒径の均一な所定粒径のミストや粒径が更に小さいマイクロミストとすることができ、これらのミストを含む混合流体によって基板処理槽で被処理基板の乾燥処理を行うことができるので、種々の被処理基板に適合させた最適な乾燥処理が可能になる。例えば、大量の被処理基板を処理する場合、有機溶剤の供給量を多くして、高濃度の有機溶剤の粒径の均一な所定粒径のミスト、マイクロミスト、及び、蒸気を含む混合流体を用いて被処理基板の乾燥処理を行うことにより、処理時間を短縮し且つ乾燥処理品質を高めることができる。
請求項2の発明によれば、ミスト生成器を構成する筒状容器は、複数個の微細穴を有する第1ミスト整流板と、この第1ミスト整流板の微細穴と異なる位置に複数個の微細穴を有する第2ミスト整流板とで空洞部を仕切り、筒状容器内に複数個の小室を形成したから、流入口から、例えば粒径がバラついた液滴を含んだキャリアガスとの混合流体を高速で供給すると、粒径の大きい液滴は第1小室内で第1ミスト整流板に高速で衝突して打ち砕かれ、この打ち砕かれた液滴は、微小の液滴粒、いわゆるミストとなって第1ミスト整流板の微細穴を通って次の第2小室内に移送される。この第1小室内で生成したミストは、第1ミスト整流板の微細穴を通過する際に粒径が均一化される。また、第1ミスト整流板を通って第2小室内に導入されたミストは、一部が更に第2ミスト整流板の表面に高速で衝突して打ち砕かれ、この打ち砕かれ極小化されたミスト、いわゆるマイクロミストは第2ミスト整流板の微細穴を通って第3小室へ送られる。このマイクロミストは、第2整流板の微細穴を通過する際にその粒径が均一化される。そして、第3小室に移送されたマイクロミストを含む混合流体は、キャリアガスと均一に混合された状態でミスト生成器の流出口から外部へ放出される。
したがって、このミスト生成器では、有機溶剤の粒径が均一な粒径のミスト、このミストより粒径の更に小さいマイクロミスト、有機溶剤の蒸気及びキャリアガスを含む混合流体を効率よく生成することができる。
請求項3の発明によれば、第1ミスト整流板の複数個の微細穴の合計開口面積が流入口の開口面積より小さくなっているので、第1ミスト整流板の両側の圧力差が大きくなり、第1ミスト整流板の微細穴を通過する混合流体の流速が高められる。
したがって、流入口から第1小室内へ供給された液滴等は、第1ミスト整流板をスムーズに通過し、しかも第2ミスト整流板に高速で衝突し、液滴等がさらに効率よく打ち砕かれることになる。
請求項4の発明によれば、ミスト生成器は、その容器の外周囲にヒータを付設して容器を高温に加熱することにより有機溶剤の気化熱の損失による温度低下を防止することができるとともに、ミストの気化による微小化を加速して流出口から放出することができるので、マイクロミストの生成効率が向上する。また、必要に応じて加熱温度を変えることにより容器内に溜まった有機溶剤の液滴を蒸発させて流出口から外へ放出させることができるので、容器内に残留する有機溶剤の処理が不要となると共に、有機溶剤の無駄をなくすることができる。
請求項5の発明によれば、ミスト生成器と基板処理槽とを接続する配管及び基板処理槽内の噴射ノズルに、ヒータを付設し、配管及び噴射ノズルを所定温度に保持することにより、ミスト生成器で生成されたミストは、配管を移送中に有機溶剤ミストが表面から徐々に気化してミストの粒径をさらに小さくすることができるために、大量のサブミクロンサイズのミストを含む混合流体を生成できる。これにより、被処理基板に付着している洗浄液はこの大量のサブミクロンサイズの有機溶剤ミストによって効率よく置換され、乾燥処理効率が向上すると共に処理時間も短縮でき、基板表面のウォータマークの発生が極めて少なく、或いは殆ど零にできる。更に、パーティクルの付着もなくなり、しかも、乾燥処理のスピードが速くなるのでパーティクルの再付着をも防止できるようになる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための基板処理装置を例示するものであって、本発明をこの基板処理装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は、本発明の実施例に係る基板処理装置の概要図、図2は図1のミスト生成器を示し、図2(a)は拡大断面図、図2(b)及び図2(c)は図2(a)のミスト整流板の平面図、図3は気体生成プロセスを模式して説明する断面図である。
基板処理装置1は、図1に示すように、複数枚の被処理基板W(ウェーハ)を収容できる容積を有する基板処理槽2と、この処理槽に接続され有機溶剤等を供給する有機溶剤供給ライン6と、同様にこの処理槽に接続され使用済み有機溶剤を含有するキャリアガス及び洗浄液を外へ排出する廃液等処理ライン(図示省略)と、を備えている。なお、この基板処理装置の処理槽には、各種処理液供給源及びこれらの供給源からの供給ラインが接続されているが、これらは省略されている。
基板処理槽2は、上下2槽に別れ、下部は洗浄槽3、上部は乾燥槽4となっている。乾燥槽4は、その上部に複数本の噴射ノズル5が配設されている。各噴射ノズル5には、ヒータHが付設され、乾燥ガスが所定の温度に加熱されるようになっている。
この基板処理槽2では、被処理基板Wは、下部の洗浄槽3で洗浄処理され、この洗浄された基板Wは上部の乾燥槽4へ移送されて、噴射ノズル5から噴射される乾燥ガスにより乾燥処理されるようになっている。なお、この基板処理槽は、既に公知であるので詳細な説明を省略する。
有機溶剤供給ライン6は、有機溶剤供給源と、この有機溶剤を所定量貯留する貯留槽8と、有機溶剤とキャリアガスと混合する混合器21と、所定粒径のミストを生成するミスト生成器22とを備え、これらはそれぞれ配管で接続されている。有機溶剤には、例えばイソプロピルアルコール(以下、IPAという)が使用される。なお、図1では有機溶剤供給源は省略されている。
貯留槽8は、所定量の有機溶剤を貯留できる容積を有する容器からなり、この容器の上部は閉鎖されている。この貯留槽8の閉鎖された上部は、不活性ガス供給源7に供給管10により接続され、底部は、混合器21に流出管12により接続されている。不活性ガスには、例えば窒素ガスが使用される。この貯留槽8は、温水槽9に浸漬されている。この温水槽9には、純水DIWが貯留されこの純水が加熱手段(図示省略)により温められ、貯留槽8内の有機溶剤は所定温度に保温される。供給管10には、圧力調節器11が接続され、この調節器11に圧力計Pが連結されている。また、流出管12にはバルブ13及び積算流量計14が接続されている。
この有機溶剤供給ライン6において、不活性ガス供給源7から貯留槽8に窒素ガス等からなる不活性ガスが供給されると、密閉された貯留槽8内の圧力が高められ、この圧力上昇によりこの貯留槽8に貯留された有機溶剤の表面が下方へ押し下げられ、この押し下げによって所定温度に保温された有機溶剤が流出管12を通してアスピレータを備えた混合器21へ供給される。
この有機溶剤の供給量は、不活性ガス供給源7からの不活性ガスを圧力計Pで監視しながら調節器11を制御することにより行われる。したがって、不活性ガス供給源7からの不活性ガスの供給量を調節することにより、有機溶剤の供給量を簡単にコントロールすることができる。
一方、不活性ガス供給ライン15においては、不活性ガス供給源16から所定量の不活性ガスをキャリアガスとして加熱器20で所定温度に加熱した後に、配管17を経て混合器21へ供給する。不活性ガスの供給量は、不活性ガス供給源16からのガス量を圧力計Pで監視しながら調節器18を制御することにより行う。混合器21では、不活性ガス供給源16から供給されたキャリアガスにより、貯留槽8から供給されたIPAを霧化するとともに不活性ガスと混合し、IPAの液滴と不活性ガスとの混合流体をミスト生成器22へ移送する。
上述の2つの供給ラインによれば、有機溶剤の供給量及びキャリアガスの供給量を調節し、有機溶剤の流量及び濃度を広範囲にコントロールできる。
ミスト生成器22は、図2に示すように、長手方向の両端部に短長の筒状体24、25が連結され、外形直径D及び長手方向の長さLを有する胴長な円筒状の容器23からなり、所定厚さ(例えば2.0mm)の金属材、例えばステンレスで形成されている。各筒状体24、25は、開口24a、25aを有し、また内周面に雌ネジが形成され、それぞれ配管と接続される。各筒状体24、25は、前者が流入口、後者が流出口となっている。
また、容器23の外周囲には、ヒータH(図1参照)が付設されている。この加熱手段により、容器内を所定温度に加熱すると共に外周囲からの熱伝導により第1、第2ミスト整流板も加熱する。この加熱により、容器内を通過する液滴の気化を加速すると共に、必要に応じて容器内に残留する液滴を加熱蒸発させて、速く且つ無駄なく流出口へ流出させることができる。ヒータHには、例えばベルトヒータが使用される。なお、この容器23は、合成樹脂材で形成してもよいが、耐熱性及び熱伝導効率を考慮すると金属材が好ましい。また、容器23の内部は鏡面加工するのが好ましい。
また、この胴長な円筒状の容器23は、長手方向の胴体部をほぼ等間隔L、L、Lの距離で仕切る2枚の仕切り板、すなわち第1、第2ミスト整流板26、30で仕切られた3個の個室、すなわち第1小室R、第2小室R、及び第3小室Rが形成される。
第1、第2ミスト整流板26、30は、例えば、筒状容器にミスト整流板を設ける箇所で切断して、この切断した箇所に各ミスト整流板を溶接等で結合して取り付ける。
この円筒状の容器23における図2に示す寸法線で示した部分の長さの一例は以下のとおりである。L=100mm、D=42.7mm、D=20mm、L=32.5mm、L=32mm、L=32.5mmである。なお、この容器形状、大きさ及び流入口24流出口25の数は、用途に応じて任意に変更され、上記の形状及び大きさはその一例に過ぎない。
第1、第2ミスト整流板26、30は、それぞれ所定厚さ、例えば2.0mmの円盤状の金属板材、例えばステンレスの板材で形成されている。このミスト整流板は、その表裏面を鏡面加工するのが好ましい。鏡面加工を施すことにより、表裏面への液体等の付着がし難くなり、また液滴が付着しても簡単に流れ落ちるため、その後の処理が容易になる。
また、第1、第2ミスト整流板26、30には、図2(b)及び図2(c)に示すように、それぞれ板体を貫通する複数個の微細穴27、31が形成されている。これらの微細穴27、31は、それぞれ第1、第2ミスト整流板26、30とで形成される位置が異なるようにされている。すなわち、この位置は、第1、第2ミスト整流板26、30を重ねたとき、それぞれの微細穴が重ならず、連通しない箇所が選択されている。
第1ミスト整流板26の微細穴27は、図2(b)に示すように、円盤状板体の中心を通る水平線aに対して所定角度で右上がりの等間隔で設けた複数本の傾斜線X〜Xnと、前記傾斜線X〜Xnと直交する右下がりで等間隔の傾斜線Y〜Ynが交差する交点に形成されている。傾斜線の傾斜角度は、例えば45度、間隔2.65mm、微細穴の直径は0.5mmである。なお板体の中心部Sには、微細穴は形成されていない。
第2ミスト整流板30の微細穴31は、円形板の中心を通る水平線に対して等間隔で水平な複数本の水平線X'〜X'n及び垂直線Y'〜Y'nが交差する交点31に形成されている。なお、各線X〜Xn、Y〜Yn、X'〜X'n及び垂直線Y'〜Y'は、説明を分かりやすくするために設けたもので、実際の板体には設けられていない。各線の間隔は、例えば2.65mm、微細穴直径は、例えば0.5mmである。板体の中心部Sには、微細穴は形成されない。
第1、第2ミスト整流板26、30は、各微細穴27、31の大きさ及び個数は同じになっている。また、各微細穴27の開口面積を合計した合計面積をS2とし、流入口24の開口面積をS1とすると、両者の関係は、S1>S2になっている。
第1、第2ミスト整流板26、30は、各微細穴27、31を設ける位置を異ならせることにより、これらのミスト整流板26、30が円筒状の容器23に装着された状態において、第1ミスト整流板26の微細穴27と第2ミスト整流板30の微細穴31とが重なることがないため、ストレートに連通することがなくなる。すなわち、流入口24から、例えば液滴とキャリアガスとの混合流体が高速で供給されると、粒径の大きい液滴は、第1小室R内において第1ミスト整流板26に高速で衝突して打ち砕かれ、この打ち砕かれた微小な液滴は粒径の小さい液滴粒、いわゆるミストとなって第1ミスト整流板26の微細穴27を通過し、次の第2小室R内に移送される。この第2小室R内では、再び第2ミスト整流板30の表面に高速で衝突して打ち砕かれ、この打ち砕かれ更に微小化されたミスト、いわゆるマイクロミストは、第2ミスト整流板30の微細穴31を通過して第3小室Rへ送られ、この第3小室Rにおいて、キャリアガスと均一に混合されて、流出口25から外へ流出される。各ミストは、第1、第2ミスト整流板26、30の微細穴27、30を通過する際に、ミストの粒径が均一化される。
ここで、第1、第2ミスト整流板26、30の各微細穴27、31の大きさ及び個数を同じにしておくと、第2小室Rでの流速の減少を少なくできる。また、第1ミスト整流板26の微細穴27の大きさを第2ミスト整流板30の微細穴31より大きくしてもよい。更に、流入口の開口面積S1と各微細穴の合計面積S2との関係がS1>S2となるようにする。流入口24から流入した混合流体は、第1ミスト整流板26の両側の圧力差が大きくなるので、第1ミスト整流板26の微細穴27を通る混合流体の流速が高められ、この混合流体の第1ミスト整流板26から第2小室Rへの移送がスムーズになる。
次に、図1〜図3を参照して、この装置を用いた被処理基板の乾燥プロセスを説明する。
貯留槽8には、図示していない有機溶剤供給源からIPAが貯留槽8に供給され貯留される。この状態において、不活性ガス供給源7から貯留槽8に不活性ガスを供給すると、貯留槽8内の圧力が高められ、この圧力上昇により貯留槽8に貯留されたIPAの表面が下方へ押し下げられ、この押し下げにより所定温度に保温された所定量のIPAが流出管12を通してアスピレータを備えた混合器21へ供給される。このIPAの供給量は、不活性ガス供給源7からの不活性ガスを圧力計Pで監視しながら調節器11を制御することにより行う。
一方、不活性ガス供給源16から所定量の不活性ガスをキャリアガスとして加熱器20で所定温度に加熱した後に、配管17を経て混合器21へ供給する。不活性ガスの供給量は、不活性ガス供給源16からのガス量を圧力計Pで監視しながら調節器18を制御することにより行う。混合器21では、不活性ガス供給源16から供給されたキャリアガスにより、貯留槽8から供給されたIPAを霧化するとともに不活性ガスと混合し、IPAの液滴と不活性ガスとの混合流体をミスト生成器22へ移送する。ミスト生成器22へ送られたIPAの液滴は、図3に示すように、容器23の開口24aを通過して第1小室Rへ送られ、この室で拡散されて第1ミスト整流板26の表面に衝突して打ち砕かれ、微小粒径の液滴、いわゆるミストとなる。
このIPAミストは、第1ミスト整流板26の微細穴27を通過して第2小室Rへ移送される。このとき、流入口24の開口面積S1が第1ミスト整流板26に設けられた各微細穴の合計面積S2より大きくなっているので、第1小室Rの圧力と第2小室Rとの圧力の差が上昇するため、第1ミスト整流板26の微細穴27を通過する混合流体の流速が高められて第1ミスト整流板26から第2小室Rへスムーズに移送される。また、第2小室Rへ流入するIPAミストは、第1ミスト整流板26の微細穴27を通過する際に、粒径が均一化される。
第2小室Rに送られたIPAミストは、更に第2ミスト整流板30の表面に衝突して再び打ち砕かれ更に極小化、マイクロミストとなって第2ミスト整流板30の微細穴31を通過して第3小室Rへ送られる。このマイクロミストは、第2ミスト整流板30の微細穴31を通過する際に、粒径が均一化される。第3小室Rでは、このマイクロミスト化されたIPAとキャリアガスとが均一にミックスされて、乾燥ガスとして流出口25から基板処理槽2へ供給される。
ミスト生成器22と基板処理槽2とを接続する配管及び基板処理槽2内の噴射ノズル5には、それぞれヒータHが付設されているので、このヒータHにより、配管及び噴射ノズル5を所定温度に保持することができる。この保持温度は、噴射ノズル5から噴出される乾燥ガスの温度が有機溶剤の沸点と等しいか、それ以下であることが好ましい。この温度範囲に保持することにより、ミスト生成器22からの乾燥ガス中の有機溶剤ミストは配管を移送中に有機溶剤ミストの表面から徐々に気化するためにミストの粒径がさらに小さくなり、大量のサブミクロンサイズの有機溶剤のミストを含む気体を生成できる。
これにより、被処理基板Wに付着している洗浄液はこの大量のサブミクロンサイズの有機溶剤ミストによって効率よく置換され、乾燥処理効率が向上すると共に処理時間も短縮でき、基板表面のウォータマークの発生が極めて少なく、或いは殆ど零にできる。更に、パーティクルの付着もなくなり、しかも、乾燥処理のスピードが速くなるのでパーティクルの再付着をも防止できるようになる。
また、容器23の外周囲に付設したヒータHにより、容器23及び第1、第2ミスト整流板26、30を所定温度、例えば110℃に加熱することにより、容器23内の有機溶剤の気化を加速して流出口から放出することができるため、容器23内に溜まった有機溶剤の液滴、及び第1、第2ミスト整流板26、30に接触した際に気化熱を奪われてしまうことにより発生した液滴等を蒸発させて流出口から外へ放出させることができるので、容器23内に残留した有機溶剤を処理するための手段が不用になると共に、有機溶剤の無駄をなくすることができる。
この基板処理装置1を用い、以下の条件でIPA供給量とミストとの関係をテストした。このテスト内容を以下の表1に示す。
Figure 2006294762
この結果、テスト1、2では、IPAミストが目視できなかった。また、テスト3では、IPA溶剤のミストはかすかに認識できる程度であった。しかしながら、テスト1〜3の何れにおいても、IPAの供給量は飽和蒸気圧以上となる量が供給されていることから、IPAミストは完全に気化しておらず、一部分がサブミクロンサイズのミストとして存在していることは明らかである。この結果から、IPA供給量のMAX値を、150〜200cc/minにまで高めることができる。現在の実機では、キャリアガスの最大供給流量は、150〜200L/minで、IPA供給流量は、30〜40cc/minであったものが、150〜200cc/minまで高めることができ、約5倍になる。しかも粒径の均一なミストを生成できる。
図1は本発明の実施例に係る基板処理装置の概要図、 図2は図1のミスト生成器を示し、図2(a)は拡大断面図、図2(b)及び図2(c)は図2(a)のミスト整流板の平面図、 図3は気体生成プロセスを模式して説明する断面図、 図4は従来技術の基板処理装置を示した概要図、 図5は図4の基板処理装置に使用されるミスト整流板を示し、図5(a)は斜視図、図5(b)はこのミスト整流板から放射されたミストの粒径及び放射状態を説明する正面図、 図6は他の従来技術の蒸気発生装置を示した断面図である。
符号の説明
1 基板処理装置
2 基板処理槽
3 洗浄槽
4 乾燥槽
5 噴射ノズル
6 有機溶剤供給ライン
15 不活性ガス供給ライン
7、16 不活性ガス供給源
8 貯留槽
9 温水槽
21 混合器
22 ミスト生成器
23 円筒状の容器
24 流入口
25 流出口
26、30 第1、第2ミスト整流板
27、31 微細穴
〜R 小室

Claims (5)

  1. 有機溶剤供給源及びキャリアガス供給源にそれぞれ接続されこれらの供給源から供給される有機溶剤を霧化するとともにキャリアガスと混合する混合器と、前記混合器で得られた混合ガスにより被処理基板を乾燥処理する基板処理槽とを備えた基板処理装置であって、
    前記混合器と前記基板処理槽との間にミスト整流板を備えたミスト生成器を結合し、前記ミスト整流板により前記混合器から供給される前記有機溶剤の霧化された液滴を均一粒径のミストとして前記基板処理槽に供給することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記ミスト生成器は、一端に流入口、他端に流出口を有し内部に空洞部が形成された筒状容器を備え、前記空洞部は複数個の微細穴を有する第1ミスト整流板と、前記第1ミスト整流板の微細穴と異なる位置に複数個の微細穴を有する第2ミスト整流板とで仕切られ、前記筒状容器内に複数個の小室が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記第1ミスト整流板の複数個の微細穴の開口面積の合計は、前記流入口の開口面積より小さくなっていることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記ミスト生成器の外周囲にヒータが付設され、このヒータにより、前記筒状容器が所定温度に加熱されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の基板処理装置。
  5. 前記ミスト生成器と前記基板処理槽とを接続する配管及び前記基板処理槽内の噴射ノズルにヒータが付設され、前記ヒータにより前記配管及び噴射ノズルが所定温度に保持されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014133234A (ja) * 2008-10-15 2014-07-24 Okuto:Kk 付着物の除去方法およびこれに用いる付着物の除去装置

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