JP2006292132A - 二つ割り軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外輪を構成する半割り外輪の半径方向のずれにより合わせ面に段差が生じた場合でも、簡単な構造でこれを解消することができ、また、ディーゼルエンジンに使用してもカーボンスーツによるが軸受軌道面等の損傷を低減するのを防止することのできる二つ割り軸受を提供する。
また、上記の半割り外輪の軸方向のずれを防止することのできる二つ割り軸受を提供する。
【解決手段】 一対の半割り外輪3a,3bと、この半割り外輪3a,3bの軌道面に沿って転走されるころ5を備えた一対の半割り保持器7a,7bとを有し、一対の半割り外輪3a,3bの合わせ面4の両方又はいずれか一方にそれぞれ軟金属8を接合し、又は、合わせ面4及びその近傍の両方又はいずれか一方にそれぞれ非硬化部10を設けた。
【選択図】 図1
また、上記の半割り外輪の軸方向のずれを防止することのできる二つ割り軸受を提供する。
【解決手段】 一対の半割り外輪3a,3bと、この半割り外輪3a,3bの軌道面に沿って転走されるころ5を備えた一対の半割り保持器7a,7bとを有し、一対の半割り外輪3a,3bの合わせ面4の両方又はいずれか一方にそれぞれ軟金属8を接合し、又は、合わせ面4及びその近傍の両方又はいずれか一方にそれぞれ非硬化部10を設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、エンジンのクランクシャフトやカムシャフトをハウジングに回転自在に支持する二つ割り軸受に関するものである。
例えば、エンジンのクランクシャフトを支持する軸受は、構造上軸受を2部分に分割し、ハウジングであるシリンダブロックとクランクケースに対向して設けられた半円状の凹部と、クランクシャフトの支持軸部との間に介装されている。
このような二つ割り軸受をハウジングに組込む場合、ハウジングの精度が二つ割り軸受の精度ほど高くないため、二つ割り軸受の外輪を構成する半割り外輪をハウジングの凹部に組付けた場合、その合わせ面に半径方向のずれが生じ易く、このため合わせ面の内周面(軌道面)に段差(例えば、数μm〜十数μm程度)が生じ、クランクシャフトの回転に伴ってころが転走されたときに振動や騒音が発生したり、ころに割れや欠けが生じたりして早期破損の原因になっていた。
このような二つ割り軸受をハウジングに組込む場合、ハウジングの精度が二つ割り軸受の精度ほど高くないため、二つ割り軸受の外輪を構成する半割り外輪をハウジングの凹部に組付けた場合、その合わせ面に半径方向のずれが生じ易く、このため合わせ面の内周面(軌道面)に段差(例えば、数μm〜十数μm程度)が生じ、クランクシャフトの回転に伴ってころが転走されたときに振動や騒音が発生したり、ころに割れや欠けが生じたりして早期破損の原因になっていた。
また、二つ割り軸受をディーゼルエンジンに使用した場合は、軽油の燃焼に伴い、カーボンスーツ等の燃焼生成物がエンジン内部に発生し、これが軸受内に侵入し、外輪の軌道面やすべり面である保持器の案内面に損傷を与えるという問題があった。
このような問題を解決するために、分割軌道輪の軌道面の軸方向全長にわたってV字状の溝を設け、合わせ面に段差が生じてもV字状の溝の面取り効果により鋭いエッジの形成を防止するようにした分割軸受が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、外輪の合わせ面をクランク状に形成し、内周面側に位置する第1の分割面どうしを互いに接触し合うように形成すると共に、第3の分割面どうしの間にすき間を形成して段差をなくすようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1の分割軸受においては、分割軌道輪の軌道面にV字状の溝を設けて段差による鋭いエッジを緩和しているが、鋭いエッジが緩和されたとしても軌道面には依然としてV字状溝が存在するため、ころの転走による振動や騒音を十分に抑制することができない。また、分割軌道輪の合わせ面にすき間が生じ易く、ころの転走により軌道面等を損傷するという問題もある。
また、特許文献2のころがり軸受は、外輪の合わせ面をクランク状に形成したので、軌道面を真円状に形成することができるとしているが、これを組付けるハウジングの上下の凹部がずれている場合には、凹部と外輪の外周面との間に大きなすき間が生じ易く、軸受をハウジングに確実に組付けることができない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、外輪を構成する半割り外輪の半径方向のずれにより合わせ面に段差が生じた場合でも、簡単な構造でこれを解消することができ、また、ディーゼルエンジンに使用しても軸受内に侵入したカーボンスーツによる軸受軌道面等の損傷を低減することのできる二つ割り軸受を提供することを目的としたものである。
また、上記の半割り外輪の軸方向のずれを防止することのできる二つ割り軸受を提供することを目的としたものである。
また、上記の半割り外輪の軸方向のずれを防止することのできる二つ割り軸受を提供することを目的としたものである。
本発明に係る二つ割り軸受は、一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、前記一対の半割り外輪の合わせ面の両方又はいずれか一方にそれぞれ軟金属を接合したものである。
また、本発明に係る二つ割り軸受は、一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、前記一対の半割り外輪の合わせ面及びその近傍の両方又はいずれか一方にそれぞれ非硬化部を設け、他の領域を硬化部としたものである。
さらに、前記一対の半割り外輪の合わせ面の軸方向に、それぞれ凹凸部を設けた。
さらに、前記一対の半割り外輪の合わせ面の軸方向に、それぞれ凹凸部を設けた。
また、本発明に係る二つ割り軸受は、一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、前記一対の半割り外輪の一方の半割り外輪の両端の合わせ面に軟金属を接合し、又は両端の合わせ面及びその近傍に非硬化部を設けて他の領域を硬化部としたものである。
また、本発明に係る二つ割り軸受は、一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、前記一対の半割り外輪の軌道面のみを硬化領域としたものである。
本発明に係る二つ割り軸受は、これを構成する半割り外輪の合わせ面に軟金属を接合し、又は合わせ面及びその近傍に非硬化部を形成したので、ハウジングに組込んで固定する際に、軟金属又は非硬化部が対向する合わせ面に圧着されて密着し、その一部が両側に押し出される。そして、エンジンを運転することにより、外輪の軌道面に押し出された軟金属又は非硬化部がころの転走により摩耗して平滑化され、段差をなくすようにしたので、エンジンを運転する際に振動したり騒音を発したりすることがなく、また、ころが割れたり欠けたりすることがないので、二つ割り軸受の寿命を延すことができる。
また、この二つ割り軸受をディーゼルエンジンに使用した場合は、カーボンスーツの固い粒子が軟金属や非硬化部に埋没するため軸受内に侵入することが少なくなり、このため軌道面やころの転走面等の損傷が大幅に低減される。
さらに、半割り外輪の合わせ面の軸方向に凹凸部を設け、この部分を非硬化部としたので、ハウジングに組込んで固定しても凹凸部の先端部に割れや欠けなどを生じることがない。
さらに、半割り外輪の合わせ面の軸方向に凹凸部を設け、この部分を非硬化部としたので、ハウジングに組込んで固定しても凹凸部の先端部に割れや欠けなどを生じることがない。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る二つ割り軸受をエンジンのハウジングに組込んだ状態を示す説明図、図2は図1の二つ割り軸受の分解斜視図、図3は図2の外輪の正面説明図である。なお、図には説明を容易にするために、一部を誇張して示してある。
図1は本発明の実施の形態1に係る二つ割り軸受をエンジンのハウジングに組込んだ状態を示す説明図、図2は図1の二つ割り軸受の分解斜視図、図3は図2の外輪の正面説明図である。なお、図には説明を容易にするために、一部を誇張して示してある。
図において、21はエンジンのハウジング20を構成するシリンダブロック、22はシリンダブロック21に一体に結合されるクランクケースで、両者には対向して半円状の凹部23,24がそれぞれ設けられている。25はシリンダブロック21とクランクケース22を一体に固定する固定ボルト、26はクランクシャフトの支持軸である。
1は本実施の形態に係る二つ割り軸受で、高周波焼入れ、浸炭処理、窒化処理等(以下、これらを一括して熱処理という)によって硬度の高い(例えば、Hv550以上)半円状の外輪3a,3b(以下、半割り外輪という)を、合わせ面4で当接したほぼ円形状の外輪2と、ころ5を保持し、半割り外輪3a,3bに対応して2分割された半円状の半割り保持器7a,7bからなる保持器6とによって構成されている。
外輪2を構成する半割り外輪3a,3bは、図2、図3に示すように、それぞれ合わせ面4の両方又は一方の軸方向に、例えば、厚みが1mm程度の銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金等の半割り外輪3a,3bより硬度の低い(例えば、Hv550未満)軟金属8が熱溶着等により接合されている。なお、図には半割り外輪3a,3bの互いに異なる側の合わせ面4にそれぞれ軟金属8を設けた場合が示してある。
次に、上記のような二つ割り軸受1をハウジング20に組付けてクランクシャフトの支持軸26を支持する手順の一例について説明する。
先ず、シリンダブロックを上下逆にして凹部23を上にし、この凹部23に半割り外輪3a及び半割り保持器7aを組付け、その上にクランクシャフトの支持軸26を載置する。ついで、この支持軸26上に半割り保持器7bと半割り外輪3bを組付け、その上にクランクケース22を載置してその凹部24を半割り外輪3bに嵌合する。
先ず、シリンダブロックを上下逆にして凹部23を上にし、この凹部23に半割り外輪3a及び半割り保持器7aを組付け、その上にクランクシャフトの支持軸26を載置する。ついで、この支持軸26上に半割り保持器7bと半割り外輪3bを組付け、その上にクランクケース22を載置してその凹部24を半割り外輪3bに嵌合する。
これにより、上下の半割り外輪3a,3bの軟金属8を含む合わせ面4が当接するが、シリンダブロック21とクランクケース22の凹部23,24の中心位置が若干ずれていると、この凹部23,24に組付けた半割り外輪3a,3bの合わせ面4に、例えば図4に示すようにずれが生じ、両者の間に段差部9が発生する(なお、以下の説明では、半割り保持器6を省略し、半割り外輪3a,3bのみ示してある)。
この状態で、図1に示すように、固定ボルト25を締付けて、シリンダブロック21とクランクケース22を一体に固定する。
このとき、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に設けた軟金属8は、図5に示すように、塑性変形して対向する合わせ面4に密着し、その一部が合わせ面4の両側に押し出される。そして、外輪2に組付けられた半割り保持器7a,7bのころ5が支持軸26の外周面に当接してこれを支持すると共に、その一部又は全部が外輪2の内周面(軌道面)に当接する。
これにより、二つ割り軸受1のハウジング20への組付けが終了する。
このとき、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に設けた軟金属8は、図5に示すように、塑性変形して対向する合わせ面4に密着し、その一部が合わせ面4の両側に押し出される。そして、外輪2に組付けられた半割り保持器7a,7bのころ5が支持軸26の外周面に当接してこれを支持すると共に、その一部又は全部が外輪2の内周面(軌道面)に当接する。
これにより、二つ割り軸受1のハウジング20への組付けが終了する。
次に、図1に示すように、クランクシャフトを矢印方向に回転させてならし運転を行う。これにより、図6に示すように、外輪2の内周面側に押し出された軟金属8が転走されるころ5により摩耗し、軌道面に沿って平滑化されて段差部9をなくすので、ころ5を軌道面に沿って円滑に転走させることができ、クランクシャフトは安定して回転し、振動したり騒音を発したりすることがない。
本実施の形態によれば、外輪2を構成する半割り外輪3a,3bの合わせ面4に軟金属8を設け、この軟金属8を対向する合わせ面4に密着させて半割り外輪3a,3bの間に形成された段差部9やすき間をなくすようにしたので、簡単な構造で振動や騒音の発生を抑制することができ、クランクシャフトを安定して回転することができる。また、ころ5に割れや欠けを生ずることがないので、二つ割り軸受1の寿命を延すことができる。
さらに、この二つ割り軸受1をディーゼルエンジンに使用した場合は、飛散するカーボンスーツの固い粒子が軟金属8に埋没して軸受内に侵入することが少なくなり、軌道面やころ5の転走面等の損傷が大幅に低減する。
さらに、この二つ割り軸受1をディーゼルエンジンに使用した場合は、飛散するカーボンスーツの固い粒子が軟金属8に埋没して軸受内に侵入することが少なくなり、軌道面やころ5の転走面等の損傷が大幅に低減する。
[実施の形態2]
図7は本発明の実施の形態2に係る二つ割り軸受の外輪の説明図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、外輪2を構成する半割り外輪3a,3bの合わせ面4及びその近傍の両方又はいずれか一方に、熱処理によって硬化しない部分10(以下、非硬化部という)を設けたものである。なお、熱処理によって硬化する領域を負荷圏とすれば、非硬化部10は非負荷圏と一致する。
図7は本発明の実施の形態2に係る二つ割り軸受の外輪の説明図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、外輪2を構成する半割り外輪3a,3bの合わせ面4及びその近傍の両方又はいずれか一方に、熱処理によって硬化しない部分10(以下、非硬化部という)を設けたものである。なお、熱処理によって硬化する領域を負荷圏とすれば、非硬化部10は非負荷圏と一致する。
すなわち、半割り外輪3a,3bを熱処理により、例えばHv550以上に硬化する際に、例えば浸炭処理であれば合わせ面4及びその近傍(例えば、合わせ面から1mm程度の領域)に銅による防浸メッキを施し、窒化処理であれば、その部分に渡金マスキンを施す等により、Hv550未満の素材のまま残して非硬化部10を形成する。
本実施の形態に係る二つ割り軸受1のハウジング20への組付け手順は実施の形態1の場合と同様であり、固定ボルト25を締付けると、図8に示すように半割り外輪3a,3bの非硬化部10は塑性変形して対向する合わせ面4に密着し、一部が両側に押し出される。
そして、エンジンをならし運転すると、図9に示すように、非硬化部10の内周側(軌道面)に押し出された部分(破線で示す)が、転走されるころ5により摩耗して平滑化され、段差部9がなくなる。
本実施の形態の効果は、実施の形態1の場合とほぼ同様である。
そして、エンジンをならし運転すると、図9に示すように、非硬化部10の内周側(軌道面)に押し出された部分(破線で示す)が、転走されるころ5により摩耗して平滑化され、段差部9がなくなる。
本実施の形態の効果は、実施の形態1の場合とほぼ同様である。
[実施の形態3]
実施の形態1、2では、外輪2を構成する半割り外輪3a,3bをハウジング20に組付ける際に、半径方向のずれによって生じる段差部9を解消するために、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に軟金属8を取付け、あるいは合わせ面4及びその近傍に非硬化部10を設けた場合を示したが、半割り外輪3a,3bをハウジング20に組付ける際に、両者の間に軸方向のずれを生じることがある。
本実施の形態は、半割り外輪3a,3bの半径方向のずれによって生じる段差部9を解消すると共に、軸方向のずれも防止するようにしたものである。
実施の形態1、2では、外輪2を構成する半割り外輪3a,3bをハウジング20に組付ける際に、半径方向のずれによって生じる段差部9を解消するために、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に軟金属8を取付け、あるいは合わせ面4及びその近傍に非硬化部10を設けた場合を示したが、半割り外輪3a,3bをハウジング20に組付ける際に、両者の間に軸方向のずれを生じることがある。
本実施の形態は、半割り外輪3a,3bの半径方向のずれによって生じる段差部9を解消すると共に、軸方向のずれも防止するようにしたものである。
本実施の形態は、図10に示すように、外輪2を構成する一方の半割り外輪(例えば、3a)の合わせ面4の軸方向に凹凸部11aを設けると共に、他方の半割り外輪3bの合わせ面4の軸方向に、この凹凸部11aに対応する凹凸部11bを設け、この凹凸部11a,11bからなる合わせ面4及びその近傍の両者又はいずれか一方に、実施の形態2の場合と同様に、非硬化部10を形成したものである。なお、図11は、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に設ける凹凸部11a,11bの他の例を示すものであるが、これはその一例を示すもので、適宜の形状を設けることができる。
本実施の形態に係る二つ割り軸受1のハウジング20への組付け手順、作用、効果は実施の形態2の場合とほぼ同様であるが、さらに、本実施の形態においては、ハウジング20への組付けにあたって、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に設けた凹凸部11a,1bが相互に嵌合して位置決めされるので、軸方向のずれを確実に防止することができる。
この場合、合わせ面に凹凸部を設けた半割り外輪の全体を熱処理により硬化した場合、ハウジングに組込んで固定すると、凹凸部の先端部に応力が集中して割れや欠けなどが発生することがあるが、本実施の形態においては、この部分を非硬化部10としたので、ハウジング20を固定ボルト25で固定しても、凹凸部11a,11bの先端部に割れや欠けなどが生ずることはない。
この場合、合わせ面に凹凸部を設けた半割り外輪の全体を熱処理により硬化した場合、ハウジングに組込んで固定すると、凹凸部の先端部に応力が集中して割れや欠けなどが発生することがあるが、本実施の形態においては、この部分を非硬化部10としたので、ハウジング20を固定ボルト25で固定しても、凹凸部11a,11bの先端部に割れや欠けなどが生ずることはない。
上記の各実施の形態では、半割り外輪3a,3bの合わせ面4に軟金属8を設け、あるいは合わせ面4及びその近傍の両方又はいずれか一方にそれぞれ非硬化部10を設けた場合を示したが、いずれか一方の半割り外輪(例えば、3a)の合わせ面4の両方に軟金属8を設け、あるいは合わせ面4及びその近傍の両方に非硬化部10を設け、これと対向する他方の半割り外輪3bに全体を熱処理により硬化したものを使用してもよい。
また、実施の形態2、3においては、半割り外輪3a,3bを、合わせ面4及びその近傍の領域を除いて熱処理によりHv550以上に硬化し、非硬化部10を形成した場合を示したが、半割り外輪3a,3bの表面全体を熱処理により硬化したのち、合わせ面4とその近傍の領域を研磨や研削などにより硬度の低い素材を露出させて非硬化部10を形成してもよく、あるいは、半割り外輪3a,3b全体を焼入れにより硬化したのち、合わせ面4及びその近傍の領域を焼鈍して非硬化部10を形成するなど、他の手段によってもよい。なお、これらの場合、二つ割り軸受1をハウジング20に組込んで固定ボルト25で固定した際、非硬化部10の厚みが、例えば1mm又はそれ以下となるようにすることが望ましい。
さらに、半割り外輪3a,3bのころ転走面のみを熱処理によりHv550以上の硬化領域とし、それ以外の領域を非硬化部としてもよい。
さらに、半割り外輪3a,3bのころ転走面のみを熱処理によりHv550以上の硬化領域とし、それ以外の領域を非硬化部としてもよい。
上記の説明では、本発明に係る二つ割り軸受1を、エンジンのクランクシャフトやカムシャフトを支持する軸受として使用した場合を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、その他の機器類の回転部分の軸受としても使用することができる。
また、保持器6をクランクシャフトの支持軸26の外周に取付けた場合を示したが、保持器6の内周に内輪を設けてもよい。
また、保持器6をクランクシャフトの支持軸26の外周に取付けた場合を示したが、保持器6の内周に内輪を設けてもよい。
1 二つ割り軸受、2 外輪、3a,3b 半割り外輪、4 合わせ面、5 ころ、6 保持器、7a,7b 半割り保持器、8 軟金属、9 段差部、10 非硬化部、11a,11b 凹凸部、20 ハウジング、23,24 凹部。
Claims (5)
- 一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、
前記一対の半割り外輪の合わせ面の両方又はいずれか一方にそれぞれ軟金属を接合したことを特徴とする二つ割り軸受。 - 一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、
前記一対の半割り外輪の合わせ面及びその近傍の両方又はいずれか一方にそれぞれ非硬化部を設け、他の領域を硬化部としたことを特徴とする二つ割り軸受。 - 前記一対の半割り外輪の合わせ面の軸方向に、それぞれ凹凸部を設けたことを特徴とする請求項2記載の二つ割り軸受。
- 一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、
前記一対の半割り外輪の一方の半割り外輪の両端の合わせ面に軟金属を接合し、又は両端の合わせ面及びその近傍に非硬化部を設けて他の領域を硬化部としたことを特徴とする二つ割り軸受。 - 一対の半割り外輪と、該半割り外輪の軌道面に沿って転走されるころを備えた一対の半割り保持器とを有し、
前記一対の半割り外輪の軌道面のみを硬化領域としたことを特徴とする二つ割り軸受。
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Legal Events
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Effective date: 20100209 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |