JP2006290759A - カーボネート結合基を有する液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子 - Google Patents

カーボネート結合基を有する液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】化合物に必要な一般的物性、小さな粘度、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、および他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する液晶性化合物の提供。
【解決手段】 下記の式(1)で表される化合物。
Figure 2006290759

Figure 2006290759

Raはアルキル、または末端の水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられたアルキル;A〜Aは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレン;Y〜Yは−O−または−S−;mおよびnは1または2、その和は2、3、または4で;Rdはアルキルである。
【選択図】なし

Description

本発明は液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは結合基がカーボネートである化合物、これを含有し、そしてネマチック相を有する液晶組成物およびこの組成物を含有する液晶表示素子に関する。
液晶表示素子において、液晶の動作モードに基づいた分類は、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、BTN(Bistable twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、VA(vertical alignment)などである。素子の駆動方式に基づいた分類は、PM(passive matrix)とAM(active matrix)である。PM(passive matrix)はスタティック(static)とマルチプレックス(multiplex)などに分類され、AMはTFT(thin film transistor)、MIM(metal insulator metal)などに分類される。
素子に用いる液晶組成物の物性は、これらのモードによって異なる。物性の例は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、しきい値電圧、比抵抗、弾性定数などである。組成物は多くの液晶性化合物を混合して調製される。化合物に必要な一般的物性は、水、空気、熱、光などに対する安定性、液晶相の広い温度範囲、小さな粘度、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、他の化合物との良好な相溶性などである。ネマチック相の高い上限温度を有する化合物は好ましい。ネマチック相、スメクチック相などの液晶相において低い下限温度を有する化合物は好ましい。小さな粘度を有する化合物は短い応答時間を有する素子に寄与する。光学異方性の適切な値は素子のモードによって異なる。低い電圧で素子を駆動するには正に大きな誘電率異方性を有する化合物または負に大きな誘電率異方性を有する化合物が好ましい。小さい誘電率異方性を有する化合物は粘度などを調整するのに好ましい。組成物を調製するには他の化合物との良好な相溶性を有する化合物が好ましい。素子を氷点下の温度で使うこともあるので、低い温度で良好な相溶性を有する化合物が好ましい。
組成物は多くの化合物を混合して調製される。したがって、化合物は他の化合物とよく混和するのが好ましい。素子を氷点下の温度で使うこともあるので、低い温度で良好な相溶性を有する化合物が好ましい。高い透明点または液晶相の低い下限温度を有する化合物は、組成物におけるネマチック相の広い温度範囲に寄与する。好ましい組成物は、小さな粘度と素子のモードに適した光学異方性を有する。化合物の大きな誘電率異方性は、組成物の低いしきい値電圧に寄与する。このような組成物によって、使用できる温度範囲が広い、応答時間が短い、コントラスト比が大きい、駆動電圧が小さい、消費電力が小さい、電圧保持率が大きいなどの特性を有する素子を得ることができる。そして、液晶組成物に用いる液晶性化合物としてはさらなる相溶性の向上が望まれている。
国際公開第2002/006196号パンフレット 欧州特許出願公開384432号明細書
本発明の第一の目的は、化合物に必要な一般的物性、小さな粘度、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、および他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する液晶性化合物である。第二の目的は、この化合物を含有し、ネマチック相の広い温度範囲、小さな粘度、適切な光学異方性、および低いしきい値電圧を有する液晶組成物である。第三の目的は、この組成物を含有し、短い応答時間、小さな消費電力、大きなコントラスト、および高い電圧保持率を有する液晶表示素子を提供することにある。
本発明は下記などに分けることができる。
(1) 下記の式(1)で表される化合物。
Figure 2006290759

Figure 2006290759
式(1)において、Raは水素、ハロゲン、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意のひとつの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rbは炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合した水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、これらのアルキルにおいてひとつの−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A、A、A、およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、または1,4−フェニレンであり、1,4−シクロヘキシレンにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく;Z、Z、Z、およびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CO−、−CH(CH)−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこれらの任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Y、Y、およびYは独立して−O−または−S−であり;mおよびnは独立して、1または2であり、そしてmおよびnの和は2、3、または4であり;Rdは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;そして、Raが水素であり、Zが−CH−であり、かつmが0であるとき、Aは1,4−シクロヘキシレンであり;Raがアルキルであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり;Raがアルコキシであり、A、AおよびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルである。
(2) 式(1)において、Raが水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、ポリフルオロアルキル、またはポリフルオロアルコキシ、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;Rbが炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−2,5−ジイルであり、ただし、A、A、A、およびAの少なくともひとつが1,4−シクロヘキシレンであり;Z、Z、Z、およびZが独立して単結合、−CH−、−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、−CCl(CH)−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、または−(CH−であり;YおよびYが−O−である項1に記載の化合物。
(3) 式(1)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよく;Rbがアルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素がハロゲンに置き換えられてもよい項1または2に記載の化合物。
(4) 式(1)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はフッ素に置き換えられてもよく;Rbがアルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素がフッ素に置き換えられてもよい項1または2に記載の化合物。
(5) 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
(6) 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
(7) 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
(8) 式(1)において、A、A、A、およびAが1,4−シクロヘキシレンである項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
(9) 式(1)において、A、A、A、およびAのうち少なくともひとつが2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
(10) 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−である項1から9のいずれか1項に記載の化合物。
(11) 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合、−CH―、または―(CH−である項1〜9に記載の化合物。
(12) 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合または−CH―である項1〜9に記載の化合物。
(13) 式(1)において、Yは−O−である項1から12のいずれか1項に記載の化合物。
(14) 下記の式(1−1)から式(1−14)のいずれか1つの式で表される化合物。
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
式(1−1)から式(1−14)において、Raは水素、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいてひとつの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rbは炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいてひとつの−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
環環A、環A、環A、および環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−2,5−ジイルであり;Z、Z、Z、およびZは独立して単結合、−CH−、−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、−CCl(CH)−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、または−(CH−であり;Zは−CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、または−CCl(CH)−であり;Y、Y、およびYは独立して−O−または−S−であり;Rdは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;ただし、Raが水素であり、Zが−CH−であり、かつmが0であるとき、Aは1,4−シクロヘキシレンであり;Raがアルキルであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり;Raがアルコキシであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素がに基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルである。
(15) 式(1−1)から式(1−14)において、Raが水素、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;Rbが炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、そして、A、A、A、およびAの少なくともひとつが1,4−シクロヘキシレンであり;Z、Z、Z、およびZが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−であり;Zが−CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、または−CH(CF)−である項14に記載の化合物。
(16) 式(1−1)から式(1−14)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよい;
Rbがアルキル、アルコキシまたはアルコキシアルキルであり;
これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよい項14または15に記載の化合物。
(17) 式(1−1)から式(1−14)において、RaおよびRbが独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はフッ素に置き換えられてもよい項15に記載の化合物。
(18) 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環A独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
(19) 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
(20) 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
(21) 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが1,4−シクロヘキシレンである項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
(22) 式(1)において、環A、環A、環A、および環Aのうち少なくともひとつが2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである項14から19のいずれか1項に記載の化合物。
(23) 式(1−1)から式(1−14)において、ZおよびZが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−である項14から22のいずれか1項に記載の化合物。
(24) 式(1−1)から式(1−14)において、Zが独立して単結合または−(CH−である項14から23のいずれか1項に記載の化合物。
(25) 式(1−1)から式(1−14)において、Zは−CH−、−CH(CH)−、−CHF−、または−CH(CF)−である項14から24のいずれか1項に記載の化合物。
(26) 式(1−1)から式(1−14)において、Yが−O−である項14から25のいずれか1項に記載の化合物。
(27) 式(1−1)から式(1−14)において、YおよびYが−O−である項14から25のいずれか1項に記載の化合物。
(28) 式(1−1)から式(1−3)から選ばれた化合物である項23から27のいずれか1項に記載の化合物。
(29) 式(1−4)から式(1−7)から選ばれた化合物である項23から27のいずれか1項に記載の化合物。
(30) 項1〜29のいずれか1項に記載した化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する液晶組成物。
(31) 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項30に記載の液晶組成物。
Figure 2006290759
式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;環Bは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;Zは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLは独立して水素またはフッ素である。
(32) 下記の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項30に記載の液晶組成物。
Figure 2006290759
式中、Rは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;Lは独立して水素またはフッ素であり;そしてbは独立して0または1である。
(33) 下記の式(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項30に記載の液晶組成物。
Figure 2006290759
式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Rはフッ素または炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはデカヒドロ−2,6−ナフチレンであり;Zは独立して−(CH−、−COO−または単結合であり;そしてLは独立して水素またはフッ素であり、Lの少なくとも一つはフッ素である。
(34) 下記の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する項30〜33のいずれか1項に記載の液晶組成物。
Figure 2006290759
式中、Rは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Jは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZは独立して−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
(35) 少なくとも一つの光学活性化合物をさらに含有する項30〜34のいずれか1項に記載の液晶組成物。
(36) 項30〜35のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
本発明の化合物は、化合物に必要な一般的物性、熱、光などに対する安定性、適切な光学異方性、適切な誘電率異方性、他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する。本発明の液晶組成物は、これらの化合物の少なくとも一つを含有し、そしてネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、低いしきい値電圧を有する。本発明の液晶表示素子は、この組成物を含有し、そして使用できる広いネマチック相の温度範囲、短い応答時間、大きなコントラスト比、低い駆動電圧を有する。
下記の式(1)で表される化合物。
Figure 2006290759
式(1)において、RaおよびRbは独立して水素、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−などで、任意の−(CH−は−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の句の意味を一例で示す。CH(CH−において任意の−CH−を−O−で、または任意の−(CH−を−CH=CH−で置き換えた基の例は、CH(CHO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−CH−、CH−CH=CH−O−などである。このように「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも一つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
RaおよびRbの例は、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルコキシ、アシル、アシルアルキル、アシルオキシ、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルケニルオキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルキニル、アルキニルオキシ、シラアルキル、およびジシラアルキルである。少なくとも一つの水素がハロゲンで置き換えられたこれらの基も好ましい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。さらに好ましいハロゲンはフッ素である。これらの基において分岐よりも直鎖の方が好ましい。
好ましいRaおよびRbはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、ポリフルオロアルキル、またはポリフルオロアルコキシである。
さらに好ましいRaおよびRbはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、−CHF、または−OCHFである。
最も好ましいRaおよびRbはアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルである。
アルケニルにおける−CH=CH−の好ましい立体配置は、二重結合の位置に依存する。−CH=CHCH、−CH=CHC、−CH=CHC、−CH=CHC、−CCH=CHCH、および−CCH=CHCのような奇数位に二重結合をもつアルケニルにおいてはトランス配置が好ましい。−CHCH=CHCH、−CHCH=CHC、および−CHCH=CHCのような偶数位に二重結合をもつアルケニルにおいてはシス配置が好ましい。
アルキルの具体的な例は、−CH、−C、−C、−C、−C11、−C13、−C15、または−C17である。アルコキシの具体的な例は、−OCH、−OC、−OC、−OC、−OC10、−OC13、または−OC15、である。アルコキシアルキルの具体的な例は、−CHOCH、−CHOC、−CHOC、−(CHOCH、−(CHOC、−(CHOC、−(CHOCH、−(CHOCH、または−(CHOCHである。
アルケニルの具体的な例は、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHCH、−(CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHC、−(CHCH=CHCH、または−(CHCH=CHである。アルケニルオキシの具体的な例は、−OCHCH=CH、−OCHCH=CHCH、または−OCHCH=CHCである。アルキニルの具体的な例は、−C≡CCH、または−C≡CCである。
少なくとも一つの水素がハロゲンで置き換えられたアルキルの具体的な例は、−CHF、−CHF、−CF、−(CHF、−CFCHF、−CFCHF、−CHCF、−CFCF、−(CHF、−(CFCF、−CFCHFCF、または−CHFCFCFである。少なくとも一つの水素がハロゲンで置き換えられたアルコキシの具体的な例は、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、または−OCHFCFCFである。少なくとも一つの水素がハロゲンで置き換えられたアルケニルの具体的な例は、−CH=CHF、−CH=CF、−CF=CHF、−CH=CHCHF、−CH=CHCF、または−(CHCH=CFである。
好ましいRaまたはRbの具体的な例は、独立して−CH、−C、−C、−C、−C11、−OCH、−OC、−OC、−OC、−OC11、−CHOCH、−(CHOCH、−(CHOCH、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHCH、−(CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHC、−(CHCH=CHCH、−(CHCH=CH、−OCHCH=CH、−OCHCH=CHCH、−OCHCH=CHC、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、−OCHF、−OCFCF、−OCFCHF、−OCFCHF、−OCFCFCF、−OCFCHFCF、または−OCHFCFCFである。
さらに好ましいRaまたはRbの具体的な例は、独立して−CH、−C、−C、−C、−C11、−OCH、−OC、−OC、−OC、−OC11、−CHOCH、−CH=CH、−CH=CHCH、−CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHCH、−(CHCH=CH、−CH=CHC、−CHCH=CHC、−(CHCH=CHCH、−(CHCH=CH、−CHF、または−OCHFである。
最も好ましいRaまたはRbの具体的な例は、独立して−CH、−C、−C、−C、−C11、−OCH、−OC、−OC、−CHOCH、−CH=CH、−CH=CHCH、−(CHCH=CH、または−(CHCH=CHCHである。
およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレンであり、1,4−シクロヘキシレンにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよい。
「これらの環において任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく」を適用した環の例は、下記の環(3−1)〜(3−21)である。好ましい例は、環(3−1)、(3−2)、(3−5)、(3−6)、(3−15)および(3−16)である。
Figure 2006290759
1,4−シクロヘキシレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、シクロヘキサノン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2−オン−3,6−ジイル、およびシリナン−2,5−ジイルの立体配置はシスよりもトランスが好ましい。1,3−ジオキサン−2,5−ジイルは、4,6−ジオキサン−2,5−ジイルと構造的に同一であるので、後者は例示しなかった。この規則は、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルとテトラヒドロピラン−3,6−ジイルなどの関係にも適用される。
好ましいAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル、シクロヘキサノン−2,5−ジイル、またはシリナン−2,5−ジイルである。
さらに好ましいAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはシリナン−2,5−ジイルである。
「これらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく」を適用した環の例は、下記の環(4−1)〜(4−39)である。好ましい例は、環(4−2)、(4−4)、(4−6)、(4−13)および(4−15)である。
Figure 2006290759
およびAの例は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−2,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、シクロヘキサノン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2−オン−3,6−ジイル、およびシリナン−2,5−ジイルである。1,4−シクロヘキシレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル、1,3−ジチアン−2,5−ジイル、シクロヘキサノン−2,5−ジイル、テトラヒドロピラン−2−オン−3,6−ジイル、およびシリナン−2,5−ジイルの立体配置はシスよりもトランスが好ましい。1,3−ジオキサン−2,5−ジイルは、4,6−ジオキサン−2,5−ジイルと構造的に同一であるので、後者は例示しなかった。この規則は、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルとテトラヒドロピラン−3,6−ジイルなどの関係にも適用される。
好ましいAおよびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル、シクロヘキサノン−2,5−ジイル、またはシリナン−2,5−ジイルである。
さらに好ましいAおよびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはシリナン−2,5−ジイルである。
最も好ましいAおよびAは、1,4−シクロヘキシレン、または1,4−フェニレンである。
およびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CO−、−CH(CH)−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこれらの任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
およびZの例は、単結合、−(CH−、−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、−(CH−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−(CHCFO−、−(CHOCF−、−CFO(CH−、−OCF(CH−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−である。−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CH−CHO−、および−OCH−CH=CH−のような結合基の二重結合に関する立体配置はシスよりもトランスが好ましい。
好ましいZおよびZは、単結合、−(CH−、−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、または−(CH−である。
さらに好ましいZおよびZは、単結合、−(CH−、−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−である。
最も好ましいZおよびZは、単結合、または−CH(CH)−、である。
は−O−または−S−である。好ましいC=YはC=Oである。
およびYは独立して−O−または−S−である。好ましいYおよびY3は−O−である。
mおよびn独立して0、1、2、または3であり、そしてmおよびnの和は2〜6である。化合物の物性に大きな差異がないので、化合物(1)はH(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶性化合物は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と略すことがある。液晶表示素子は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。ネマチック相の上限温度はネマチック相−等方相の相転移温度であり、そして単に上限温度と略すことがある。ネマチック相の下限温度を単に下限温度と略すことがある。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と略すことがある。この略記は式(2)などで表される化合物にも適用することがある。式(1)から式(14)において、六角形で囲んだA、B、Eなどの記号はそれぞれA、B、Eなどに対応する。百分率で表した化合物の量は液晶性化合物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。A、Y、Bなど複数の同じ記号を同一の式または異なった式に記載したが、これらはそれぞれが同一であってもよいし、または異なってもよい。以下に本発明をさらに説明する。
第一に、本発明の化合物(1)をさらに説明する。化合物(1)は、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、そして他の液晶性化合物との相溶性がよい。この化合物を含有する組成物は素子が通常使用される条件下で安定である。この組成物を低い温度で保管しても、この化合物が結晶(またはスメクチック相)として析出することがない。この化合物は、化合物に必要な一般的物性、適切な光学異方性、そして適切な誘電率異方性を有する。
化合物(1)の末端基、環および結合基を適切に選択することによって、光学異方性、誘電率異方性などの物性を任意に調整することが可能である。末端基RaおよびRb、環A、環A、および結合基Z、Z、Rd、Y、Y、Yの種類が、化合物(1)の物性に与える効果を以下に説明する。
RaまたはRbが直鎖であるときは液晶相の温度範囲が広くそして粘度が小さい。RaまたはRbが分岐鎖であるときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。RaまたはRbが光学活性基である化合物は、キラルドーパントとして有用である。この化合物を組成物に添加することによって、素子に発生するリバース・ツイスト・ドメイン(Reverse twisted domain)を防止することができる。RaまたはRbが光学活性基でない化合物は組成物の成分として有用である。RaまたはRbがアルケニルであるとき、好ましい立体配置は二重結合の位置に依存する。好ましい立体配置を有するアルケニル化合物は、高い上限温度または液晶相の広い温度範囲を有する。Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 109およびMol. Cryst. Liq. Cryst., 1985, 131, 327に詳細な説明がある。
およびAが、2位および3位の水素がハロゲンなどで置き換えられた1,4−フェニレンであるときは負で大きな誘電率異方性を有する。AおよびAが、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−3,6−ジイルであるときは光学異方性が大きい。AおよびAが、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであるときは光学異方性が小さい。
少なくとも二つの環が1,4−シクロヘキシレンであるときは、上限温度が高く、光学異方性が小さく、そして粘度が小さい。少なくとも一つの環が1,4−フェニレンのときは、光学異方性が比較的大きく、そして配向秩序パラメーター(orientational order parameter)が大きい。少なくとも二つの環が1,4−フェニレンであるときは、光学異方性が大きく、液晶相の温度範囲が広く、そして上限温度が高い。
結合基Z、Zが単結合、−(CH22−、−CH2O−、−OCH2−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、または−(CH2−であるときは粘度が小さい。結合基が単結合、−(CH22−、−CFO−、−OCF−、または−CH=CH−であるときは粘度がより小さい。結合基が−CH=CH−、−(CH−、−CH(CH)−、であるときは液晶相の温度範囲が広く、そして弾性定数比K33/K11(K33:ベンド弾性定数、K11:スプレイ弾性定数)が大きい。結合基が−C≡C−のときは光学異方性が大きい。
、YおよびYが−O−であるとき、素子が通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定である。この化合物は、化合物に必要な一般的物性、適切な光学異方性、そして適切な誘電率異方性を有する。そして他の液晶性化合物との相溶性がよい。したがって、この化合物を適当な量添加することにより、相溶性のよくない種々の特性を有した液晶性化合物をすみやかに溶かし込むことが容易になり、相溶性のよくない液晶性化合物をすみやかに同一組成物の組成分として利用することが可能となる。この化合物を含有する組成物は素子が通常使用される条件下で安定である。
化合物(1)が二環または三環を有するときは粘度が小さい。化合物(1)が三環または四環を有するときは上限温度が高い。以上のように、末端基、環および結合基の種類、環の数を適当に選択することにより目的の物性を有する化合物を得ることができる。したがって、化合物(1)はPC、TN、STN、ECB、OCB、IPS、VAなどの素子に用いられる組成物の成分として有用である。
化合物(1)の好ましい例は、本発明の項14に記載した化合物(1−1)〜(1−14)である。より具体的な例は、下記の化合物(1−1−1)〜(1−2−4)である。これらの化合物におけるRa、Rb、A1、A、およびZ、Zの記号の意味は、項14に記載した記号の意味と同一である。
Figure 2006290759
Figure 2006290759
化合物(1)は有機合成化学における手法を適切に組み合わせることにより合成する。出発物に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、オーガニックシンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
結合基ZおよびZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次に項(I)〜項(XI)でスキームを説明する。このスキームにおいて、MSGまたはMSGは少なくとも一つの環を有する1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)から(1K)は化合物(1)に相当する。
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
(I)単結合の生成
アリールホウ酸(21)と公知の方法で合成される化合物(22)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(22)を反応させることによっても合成される。
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(23)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(24)を得る。化合物(24)と、公知の方法で合成されるフェノール(25)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成する。
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)を得る。化合物(26)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(26)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成する。Peer. Kirsch et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(28)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(27)をカリウムtert−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(28)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(27)の代わりにホスホニウム塩(29)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(23)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(30)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(30)を化合物(22)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(23)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(31)を得る。化合物(22)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(31)と反応させて化合物(1H)を合成する。
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(28)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(32)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(33)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(33)を化合物(25)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(28)の代わりに化合物(34)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(−COCO−)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物を得る。
次に式(1)で表されるカーボネート化合物を合成する方法の一例を下記のスキームに示す。カーボネート骨格を有する合成するスキームを2つ説明し、カーボネート化合物(40)、(46)を合成する方法の一例を述べる。
Figure 2006290759
化合物(37)〜(40)において、これらの化合物におけるRa、Rb、A1、A2、Z、Z、m、およびnの記号の意味は、項1に記載した記号の意味と同一である。
すなわち、化合物(40)は、化合物(37)、化合物(38)および化合物(39)との反応によって合成する。これらの反応は、好ましくはトルエン等の芳香族系炭化水素、またはジエチルエーテル等のエーテル系炭化水素などの溶媒中、ピリジンなどの塩基の存在下、室温から溶媒の沸点までの間の温度で行う。
出発物である化合物(38)、化合物(39)は有機合成化学の方法に従って容易に合成することができる。
次に、化合物(40)に関する合成法の一例を示す。
Figure 2006290759
化合物(37)、(38)、(40)〜(43)において、構造単位はスキームに示した。これらの化合物におけるRa、Rb、A1、A2、Z、Z、m、およびnの記号の意味は、項1に記載した記号の意味と同一である。
化合物(42)は、化合物(37)に水素化ナトリウム等の塩基を用いてアニオンを生成した後、(41)と反応させることにより合成する。これらの反応は、好ましくはDMFなどの溶媒中、室温から溶媒の沸点までの間の温度で行う。化合物(40)は、化合物(42)に化合物(43)エステル交換触媒を用いて、化合物(44)と反応させることにより合成する。これらの反応は、好ましくはトルエンなどの芳香族系炭化水素などの溶媒中、室温から溶媒の沸点までの間の温度で行う。化合物(40)はシス体とトランス体の異性体混合物として得られるが、再結晶によりトランス体を主成分として得ることができる。
第二に、本発明の組成物をさらに説明する。好ましい組成物は化合物(1)から選択された少なくとも一つの化合物を1〜99%の割合で含有する。この組成物は化合物(2)〜(14)の群から選択された成分を主として含有する。組成物を調製するときには、化合物(1)の誘電率異方性を考慮して成分を選択する。
誘電率異方性が正の組成物を得ようとする場合は化合物(1)の好ましい含有量は10〜70%であり、さらに好ましい含有量は20〜60%である。また、誘電率異方性が負の組成物を得ようとする場合は化合物(1)の好ましい含有量は20〜70%であり、さらに好ましい含有量は25〜60%である。
誘電率異方性が小さい化合物(1)を含有する好ましい組成物は次のとおりである。好ましい組成物は化合物(2)、(3)および(4)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、化合物(5)および(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。別の好ましい組成物は、このような二つの群のそれぞれから選択された少なくとも二つの化合物を含有する。これらの組成物は、液晶相の温度範囲、粘度、光学異方性、誘電率異方性、しきい値電圧などを調整する目的で、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、AM−TN素子、STN素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
別の好ましい組成物は、化合物(7)〜(11)の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する。この組成物は、化合物(12)、(13)および(14)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、物性をさらに調整する目的で、化合物(2)〜(6)の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有してもよい。この組成物は、VA素子などに適合させる目的で、その他の液晶性化合物、添加物などの化合物をさらに含有してもよい。
化合物(2)、(3)および(4)は、誘電率異方性が正で大きいので、AM−TN素子用の組成物に主として用いられる。この組成物において、これらの化合物の量は1〜99%である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(5)および(6)は、誘電率異方性が正で非常に大きいので、STN素子用の組成物に主として用いられる。この組成物において、これらの化合物の量は1〜99%である。好ましい量は10〜97%である。より好ましい量は40〜95%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)は、誘電率異方性が負であるので、VA素子用の組成物に主として用いられる。これらの化合物の好ましい量は80%以下である。より好ましい量は40〜80%である。この組成物に化合物(12)、(13)または(14)をさらに添加する場合、この化合物の好ましい量は60%以下である。より好ましい量は40%以下である。
化合物(12)、(13)および(14)の誘電率異方性は小さい。化合物(12)は粘度または光学異方性を調整する目的で主に使用される。化合物(13)および(14)は上限温度を上げて液晶相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する目的で使用される。化合物(12)、(13)および(14)の量を増加させると組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が小さくなる。したがって、組成物のしきい値電圧の要求値を満たすかぎり多量に使用してもよい。
好ましい化合物(2)〜(14)は、それぞれ化合物(2−1)〜(2−9)、化合物(3−1)〜(3−97)、化合物(4−1)〜(4−33)、化合物(5−1)〜(5−56)、化合物(6−1)〜(6−3)、化合物(7−1)〜(7−4)、化合物(8−1)〜(8−6)、化合物(9−1)〜(9−4)、化合物(10−1)、化合物(11−1)、化合物(12−1)〜(12−11)、化合物(13−1)〜(13−21)、および化合物(14−1)〜(14−6)である。これらの化合物において、R1、R、X1、およびXの記号の意味は、化合物(2)〜(14)におけるこれらの記号の意味と同一である。
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
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Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
本発明の組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分である化合物を混合し、加熱によって互いに溶解させる。組成物に適当な添加物を加えて組成物の物性を調整してもよい。このような添加物は当業者によく知られている。メロシアニン、スチリル、アゾ、アゾメチン、アゾキシ、キノフタロン、アントラキノン、テトラジンなどの化合物である二色性色素を添加してGH素子用の組成物を調製してもよい。一方、液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与える目的でキラルドーパントが添加される。キラルドーパントの例は上記の光学活性化合物(Op−1)〜(Op−13)である。
キラルドーパントを組成物に添加してねじれのピッチを調整する。TN素子およびTN−TFT素子用の好ましいピッチは40〜200μmの範囲である。STN素子用の好ましいピッチは6〜20μmの範囲である。BTN素子用の好ましいピッチは1.5〜4μmの範囲である。PC素子用の組成物にはキラルドーパントを比較的多量に添加する。ピッチの温度依存性を調整する目的で少なくとも二つのキラルドーパントを添加してもよい。
本発明の組成物は、PC、TN、STN、BTN,ECB、OCB、IPS、VAなどの素子に使用できる。これらの素子は駆動方式がPMであってもよいし、またはAMであってもよい。この組成物をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilinear aligned phase)素子や、組成物中に三次元の網目状高分子を形成させたPD(polymer dispersed)素子、例えばPN(polymer network)素子にも使用できる。
第三に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によって制限されない。No.1などの化合物番号は、実施例3で示した化合物のそれと対応する。得られる化合物は核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトルなどで同定する。核磁気共鳴スペクトルにおいて、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレットである。化合物の量(百分率)は組成物の全重量に基づいた重量%である。物性値の測定は、日本電子機械工業規格(Standard of Electronic Industries Association of Japan)、EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法に従う。
ネマチック相の上限温度(NI;℃):偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱する。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定する。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。
ネマチック相の下限温度(T;℃):ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察する。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶(またはスメクチック相)に変化したとき、Tを≦−20℃と記載する。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
化合物の相溶性:類似の構造を有する幾つかの化合物を混合してネマチック相を有する母液晶を調製する。測定する化合物とこの母液晶とを混合した組成物を得る。混合する割合の一例は、15%の化合物と85%の母液晶である。この組成物を−20℃、−30℃のような低い温度で30日間保管する。この組成物の一部が結晶(またはスメクチック相)に変化したか否かを観察する。必要に応じて混合する割合と保管温度とを変更する。このようにして測定した結果から、結晶(またはスメクチック相)が析出する条件および結晶(またはスメクチック相)が析出しない条件を求める。これらの条件が相溶性の尺度である。
粘度(η;20℃で測定;mPa・s):粘度の測定にはE型粘度計を用いる。
光学異方性(Δn;25℃で測定):光学異方性は、波長が589nmの光によりアッベ屈折計を用いて測定する。
誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
1)誘電率異方性が正である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μm、ツイスト角が80度の液晶セルに試料を入れる。このセルに20ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定する。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定する。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算する。
2)誘電率異方性が負である組成物:ホメオトロピック配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε‖)を測定する。ホモジニアス配向に処理した液晶セルに試料を入れ、0.5ボルトを印加して誘電率(ε⊥)を測定する。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算する。
しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
1)誘電率異方性が正である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が(0.5/Δn)μmであり、ツイスト角が80度である、ノーマリーホワイトモード(normally white mode)の液晶表示素子に試料を入れる。Δnは上記の方法で測定した光学異方性の値である。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加する。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率が90%になったときの電圧の値を測定する。
2)誘電率異方性が負である組成物:2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が約9μmであり、ホメオトロピック配向に処理したノーマリーブラックモード(normally black mode)の液晶表示素子に試料を入れる。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加する。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率10%になったときの電圧の値を測定する。
ガスクロマト分析:測定には島津製作所製のGC−14B型ガスクロマトグラフを用いた。キャリアーガスはヘリウム(2ml/分)である。試料気化室を280℃に、検出器(FID)を300℃に設定した。成分化合物の分離には、Agilent Technologies Inc.製のキャピラリカラムDB−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm;固定液相はジメチルポリシロキサン;無極性)を用いた。このカラムは、200℃で2分間保持したあと、5℃/分の割合で280℃まで昇温した。試料はアセトン溶液(0.1重量%)に調製したあと、その1μlを試料気化室に注入した。記録計は島津製作所製のC−R5A型Chromatopac、またはその同等品である。得られたガスクロマトグラムは、成分化合物に対応するピークの保持時間およびピークの面積を示した。
試料を希釈するための溶媒は、クロロホルム、ヘキサンなどを用いてもよい。成分化合物を分離するために、次のキャピラリカラムを用いてもよい。Agilent Technologies Inc.製のHP−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、Restek Corporation製のRtx−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、SGE International Pty. Ltd製のBP−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)。化合物ピークの重なりを防ぐ目的で島津製作所製のキャピラリーカラムCBP1−M50−025(長さ50m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)を用いてもよい。ガスクロマトグラムにおけるピークの面積比は成分化合物の割合に相当する。成分化合物の重量%は各ピークの面積比と完全には同一ではない。しかし、本発明においては、これらのキャピラリカラムを用いるときは、成分化合物の重量%は各ピークの面積比と同一であると見なしてよい。成分化合物における補正係数に大きな差異がないからである。
実施例1
4−(4−プロピルシクロヘキシルー1−メチルオキシカルボキシ)−1−プロピルシクロヘキサン(化合物No.52)の合成
Figure 2006290759
下記の経路により合成した。
Figure 2006290759
第1工程
NaH(c)をTHF溶液に懸濁させ4−プロピルシクロヘキサノール(a)を滴下し、80〜90℃にて1時間加熱攪拌し、4−プロピルシクロヘキサノールアニオンを生成する。この溶液を冷却し、−60〜75℃にてクロロ蟻酸メチル(d)を滴下し徐々に室温まで昇温、3時間攪拌する。得られた反応混合物をトルエンで抽出し、この有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、トルエン溶媒を減圧留去する。得られた粗製の4−プロピルシクロヘキシル−1−オキシ−メトキシカルボニル(e)をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、第2工程に用いる。
第2工程
第1工程で得られる粗製の4−プロピルシクロヘキシル−1−オキシ−メトキシカルボニル(e)をトルエンに溶解させ、エステル交換触媒(g)を加え、4−プロピルシクロヘキシルメタノール(f)とともに3時間加熱還流する。反応混合物を飽和重曹水に注ぎ、トルエンで抽出する。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、トルエンを減圧留去する。残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーと再結晶にて精製し、4−(4−プロピルシクロヘキシルー1−メチルオキシカルボキシ)−1−プロピルシクロヘキサン(No.52)を得る。
実施例2
ジ(4−プロピルシクロヘキシルー1−オキシ)カルボニル(化合物No.2)の合成
Figure 2006290759
下記の経路により合成した。
Figure 2006290759
第1工程
4−プロピルシクロヘキサノール(a)をトルエンに溶解する。この溶液にカルボニルビスイミダゾール(b)を加え、2時間加熱還流する。反応混合物を水に注ぎ、トルエンで抽出する。有機層を2N塩酸、2N水酸化ナトリウム、水、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮する。
第2工程
第1工程で得られる粗製のジ(4−プロピルシクロヘキシルー1−オキシ)カルボニル(No.2)をトルエンと酢酸エチルの混合溶媒に溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、ジ(4−プロピルシクロヘキシルー1−オキシ)カルボニルを得る。このものをさらに再結晶繰り返すことにより精製し、純粋なジ(4−プロピルシクロヘキシルー1−オキシ)カルボニル(No.2)を得る。
実施例3
実施例1および実施例2、さらに記載した合成法をもとに、下記の化合物No.1〜No.121を合成する。実施例1で得られる化合物(No.52およびNo.2)もリストアップした。上限温度、粘度、光学異方性および誘電率異方性の測定手順は実施例4で説明する。
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
Figure 2006290759
実施例4
16の化合物を混合して、ネマチック相を有する組成物Aを調製した。下記における(%)は重量部を表す。組成物Aの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=85.9℃;粘度(η20)=30.0mPa・s;光学異方性(Δn)=0.077;誘電率異方性(Δε)=−3.3。化合物No.2を加えることによって、光学異方性が大きく低減し、液晶表示素子にしたときに早い駆動応答速度を有することが分かった。
組成例A
Figure 2006290759
実施例5
16の化合物を混合して、ネマチック相を有する組成物Bを調製した。下記における(%)は重量部を表す。組成物Bの物性は次のとおりであった。上限温度(NI)=113.1℃;粘度(η20)=21.3mPa・s;光学異方性(Δn)=0.091;誘電率異方性(Δε)=3.8。また、組成物BにOp05を0.25部添加したときのピッチは60μmであった。化合物No.2を加えることによって、光学異方性が大きく低減し、液晶表示素子にしたときに早い駆動応答速度を有することが分かった。
組成例B
Figure 2006290759
実施例6
本発明の代表的な組成物を組成物例1〜14にまとめた。最初に、組成物の成分である化合物とその量(重量%)を示した。化合物は下記の表1の取り決めに従い、左末端基、結合基、環構造、および右末端基の記号によって表示した。
表1 記号を用いた化合物の表記方法
R−(A)−Z−……−Z−(A)−X
Figure 2006290759
組成例C
3−HOEHH−3 3%
3−HOEHH−2V 4%
3−H1OEHH−3 3%
2−HB−C 5%
3−HB−C 12%
3−HB−O2 15%
2−BTB−1 3%
3−HHB−F 4%
3−HHB−1 8%
3−HHB−O1 5%
3−HHB−3 10%
3−HHEB−F 4%
5−HHEB−F 4%
2−HHB(F)−F 5%
3−HHB(F)−F 5%
5−HHB(F)−F 5%
3−HHB(F,F)−F 5%
組成例D
V−HOEH−5 4%
3−H1OEH−3 3%
3−BEB(F)−C 8%
3−HB−C 8%
V−HB−C 8%
1V−HB−C 8%
3−HB−O2 3%
3−HH−2V 7%
3−HH−2V1 7%
V2−HHB−1 15%
3−HHB−1 5%
3−HHEB−F 7%
3−H2BTB−2 6%
3−H2BTB−3 6%
3−H2BTB−4 5%
組成例E
3−H1(Me)OEH−3 3%
2−B1OEH−4 5%
5−BEB(F)−C 5%
V−HB−C 11%
5−PyB−C 6%
4−BB−3 8%
3−HH−2V 8%
5−HH−V 8%
V−HHB−1 7%
V2−HHB−1 15%
3−HHB−1 9%
1V2−HBB−2 10%
3−HHEBH−3 5%
組成例F
5−HOEHH−V 4%
3−HOEHH−V2CF 3%
1V2−BEB(F,F)−C 6%
3−HB−C 18%
2−BTB−1 10%
5−HH−VFF 30%
3−HHB−1 4%
VFF−HHB−1 6%
VFF2−HHB−1 6%
3−H2BTB−2 5%
3−H2BTB−3 4%
3−H2BTB−4 4%
組成例G
V−HOEHVH−2 3%
3−HOEH1OH−3 3%
3−HHB(F,F)−F 9%
3−H2HB(F,F)−F 8%
4−H2HB(F,F)−F 8%
5−H2HB(F,F)−F 8%
3−HBB(F,F)−F 15%
5−HBB(F,F)−F 20%
3−H2BB(F,F)−F 10%
5−HHBB(F,F)−F 3%
5−HHEBB−F 3%
3−HH2BB(F,F)−F 2%
1O1−HBBH−4 4%
1O1−HBBH−5 4%
組成例H
3−HOEHH−2V 5%
5−HOEHH−V 5%
5−HB−F 12%
6−HB−F 9%
7−HB−F 7%
2−HHB−OCF3 7%
3−HHB−OCF3 7%
4−HHB−OCF3 7%
5−HHB−OCF3 5%
3−HH2B−OCF3 4%
5−HH2B−OCF3 4%
3−HHB(F,F)−OCF2H 4%
3−HHB(F,F)−OCF3 5%
3−HH2B(F)−F 3%
3−HBB(F)−F 5%
5−HBB(F)−F 5%
5−HBBH−3 3%
3−HB(F)BH−3 3%
組成例I
3−H1OEH−3 4%
3−H1OEHH−3 3%
5−HB−CL 11%
3−HH−4 6%
3−HHB−1 5%
3−HHB(F,F)−F 8%
3−HBB(F,F)−F 16%
5−HBB(F,F)−F 14%
3−HHEB(F,F)−F 10%
4−HHEB(F,F)−F 3%
5−HHEB(F,F)−F 3%
2−HBEB(F,F)−F 3%
3−HBEB(F,F)−F 5%
5−HBEB(F,F)−F 3%
3−HHBB(F,F)−F 6%
組成例J
3−HOEHH−3 5%
3−HOEHH−V2CF 4%
3−HB−CL 6%
5−HB−CL 4%
3−HHB−OCF3 5%
3−H2HB−OCF3 5%
5−H4HB−OCF3 15%
V−HHB(F)−F 4%
3−HHB(F)−F 4%
5−HHB(F)−F 4%
3−H4HB(F,F)−CF3 8%
5−H4HB(F,F)−CF3 10%
5−H2HB(F,F)−F 5%
5−H4HB(F,F)−F 7%
2−H2BB(F)−F 3%
3−H2BB(F)−F 6%
3−HBEB(F,F)−F 5%
組成例K
3−H1(Me)OEH−3 3%
V−HOEHVH−2 3%
5−HB−CL 14%
7−HB(F,F)−F 3%
3−HH−4 8%
3−HH−5 5%
3−HB−O2 14%
3−HHB−1 8%
3−HHB−O1 5%
2−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F)−F 7%
5−HHB(F)−F 7%
3−HHB(F,F)−F 6%
3−H2HB(F,F)−F 5%
4−H2HB(F,F)−F 5%
組成例L
2−B1OEH−4 3%
3−HOEH1OH−3 2%
5−HB−CL 3%
7−HB(F)−F 7%
3−HH−4 9%
3−HH−EMe 18%
3−HHEB−F 8%
5−HHEB−F 8%
3−HHEB(F,F)−F 10%
4−HHEB(F,F)−F 5%
4−HGB(F,F)−F 5%
5−HGB(F,F)−F 6%
2−H2GB(F,F)−F 4%
3−H2GB(F,F)−F 5%
5−GHB(F,F)−F 7%
組成例M
3−HOEH−3 4%
V−HOEH−5 4%
3−HH−4 5%
3−HHB−1 6%
3−HHB(F,F)−F 10%
3−H2HB(F,F)−F 9%
3−HBB(F,F)−F 15%
3−BB(F,F)XB(F,F)−F 30%
1O1−HBBH−5 7%
2−HHBB(F,F)−F 3%
3−HHBB(F,F)−F 3%
3−HH2BB(F,F)−F 4%

Claims (36)

  1. 下記の式(1)で表される化合物。
    Figure 2006290759

    Figure 2006290759
    式(1)において、Raは水素、ハロゲン、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意のひとつの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rbは炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合した水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、これらのアルキルにおいてひとつのの−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    、A、A、およびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、または1,4−フェニレンであり、1,4−シクロヘキシレンにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、1,4−フェニレンにおいて任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてこれらの環において任意の水素はハロゲン、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHF、または−OCHFで置き換えられてもよく;Z、Z、Z、およびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CO−、−CH(CH)−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこれらの任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Y、Y、およびYは独立して−O−または−S−であり;mおよびnは独立して、1または2であり、そしてmおよびnの和は2、3、または4であり;Rdは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;そして、Raが水素であり、Zが−CH−であり、かつmが0であるとき、Aは1,4−シクロヘキシレンであり;Raがアルキルであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり;Raがアルコキシであり、A、AおよびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルである。
  2. 式(1)において、Raが水素、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニル、ポリフルオロアルキル、またはポリフルオロアルコキシ、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;Rbが炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合したひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)で置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;
    、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−2,5−ジイルであり、ただし、A、A、A、およびAの少なくともひとつが1,4−シクロヘキシレンであり;Z、Z、Z、およびZが独立して単結合、−CH−、−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、−CCl(CH)−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、または−(CH−であり;YおよびYが−O−である請求項1に記載の化合物。
  3. 式(1)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよく;Rbがアルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素がハロゲンに置き換えられてもよい請求項1または2に記載の化合物。
  4. 式(1)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はフッ素に置き換えられてもよく;Rbがアルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素がフッ素に置き換えられてもよい請求項1または2に記載の化合物。
  5. 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 式(1)において、A、A、A、およびAが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 式(1)において、A、A、A、およびAが1,4−シクロヘキシレンである請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 式(1)において、A、A、A、およびAのうち少なくともひとつが2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−である請求項1から9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合、−CH―、または―(CH−である請求項1〜9に記載の化合物。
  12. 式(1)において、Z、Z、Zおよび、Zが独立して単結合または−CH―である請求項1〜9に記載の化合物。
  13. 式(1)において、Yは−O−である請求項1から12のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 下記の式(1−1)から式(1−14)のいずれか1つの式で表される化合物。
    Figure 2006290759

    Figure 2006290759

    Figure 2006290759
    式(1−1)から式(1−14)において、Raは水素、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいてひとつの−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rbは炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいてひとつの−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;環環A、環A、環A、および環Aは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリダジン−2,5−ジイルであり;Z、Z、Z、およびZは独立して単結合、−CH−、−CH(CH)−、−(CH−、−CH(CH)−CH−、−CH−CH(CH)−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、−CCl(CH)−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHCO−、−COCH−、−CHSiH−、−SiHCH−、または−(CH−であり;
    は−CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、−CH(CF)−、−CHCl−、−CCl−、または−CCl(CH)−であり;Y、Y、およびYは独立して−O−または−S−であり;Rdは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルであり、これらのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Raが水素であり、Zが−CH−であり、かつmが0であるとき、Aは1,4−シクロヘキシレンであり;Raがアルキルであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり;Raがアルコキシであり、A、A、およびAが1,4−フェニレンであり、ZおよびZが単結合であり、Zが−COO−であり、かつmが0であるとき、Rbはアルキル、アルケニル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素がに基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルである。
  15. 式(1−1)から式(1−14)において、Raが水素、炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;Rbが炭素数1〜20のアルキル、または末端の炭素に結合しているひとつの水素が基(s2−1)、基(s2−2)、基(s2−3)、基(s2−4)、基(s2−5)、または基(s2−6)に置き換えられた炭素数1〜20のアルキルであり、アルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、または−CO−で置き換えられてもよく、任意の−(CH−は−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素、塩素で置き換えられてもよく;環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンであり、そして、A、A、A、およびAの少なくともひとつが1,4−シクロヘキシレンであり;Z、Z、Z、およびZが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−であり;Zが−CH−、−(CH−、−CH(CH)−、−CHF−、−CF−、−CF(CH)−、または−CH(CF)−である請求項14に記載の化合物。
  16. 式(1−1)から式(1−14)において、Raがアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよい;Rbがアルキル、アルコキシまたはアルコキシアルキルであり;これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はハロゲンに置き換えられてもよい請求項14または15に記載の化合物。
  17. 式(1−1)から式(1−14)において、RaおよびRbが独立してアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、またはアルケニルであり、これらの基の末端の炭素に結合している任意の水素はフッ素に置き換えられてもよい請求項15に記載の化合物。
  18. 式(1−1)から式(1−14)において、環環A、環A、環A、および環A独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
  19. 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、または2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンである請求項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 式(1−1)から式(1−14)において、環A、環A、環A、および環Aが1,4−シクロヘキシレンである請求項14から17のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 式(1)において、環A、環A、環A、および環Aのうち少なくともひとつが2−フルオロ−1,4−フェニレンまたは2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである請求項14から19のいずれか1項に記載の化合物。
  23. 式(1−1)から式(1−14)において、ZおよびZが独立して単結合、−CH−、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−である請求項14から22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 式(1−1)から式(1−14)において、Zが独立して単結合または−(CH−である請求項14から23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 式(1−1)から式(1−14)において、Zは−CH−、−CH(CH)−、−CHF−、または−CH(CF)−である請求項14から24のいずれか1項に記載の化合物。
  26. 式(1−1)から式(1−14)において、Yが−O−である請求項14から24のいずれか1項に記載の化合物。
  27. 式(1−1)から式(1−14)において、YおよびYが−O−である請求項14から24のいずれか1項に記載の化合物。
  28. 式(1−1)から式(1−3)から選ばれた化合物である請求項23から26のいずれか1項に記載の化合物。
  29. 式(1−4)から式(1−7)から選ばれた化合物である請求項23から26のいずれか1項に記載の化合物。
  30. 請求項1〜28のいずれか1項に記載した化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物を含有する液晶組成物。
  31. 下記の式(2)、(3)および(4)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項30に記載の液晶組成物。
    Figure 2006290759
    式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;環Bは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;Zは独立して−(CH−、−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または単結合であり;そしてLは独立して水素またはフッ素である。
  32. 下記の式(5)および(6)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項30に記載の液晶組成物。
    Figure 2006290759
    式中、Rは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2,5−ジイルまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;Lは独立して水素またはフッ素であり;そしてbは独立して0または1である。
  33. 下記の式(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項30に記載の液晶組成物。
    Figure 2006290759
    式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Rはフッ素または炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはデカヒドロ−2,6−ナフチレンであり;Zは独立して−(CH−、−COO−または単結合であり;そしてLは独立して水素またはフッ素であり、Lの少なくとも一つはフッ素である。
  34. 下記の式(12)、(13)および(14)で表される化合物の群から選択された少なくとも一つの化合物をさらに含有する請求項30〜33のいずれか1項に記載の液晶組成物。
    Figure 2006290759
    式中、Rは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Jは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;そしてZは独立して−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
  35. 少なくとも一つの光学活性化合物をさらに含有する請求項30〜34のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  36. 請求項30〜35のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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