JP2006290733A - 複合化粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】核粒子の表面が凹凸状に変形したり、板状の核粒子が粉砕されたりすることなく、核粒子の表面が、核粒子よりも小さく粒径の揃った粒子からなる、規則的に配列した単層もしくは積層構造で被覆された複合化粒子を提供すること。
【解決手段】滑らかな表面を有する平均粒径が1〜1000μmの粒子Aの表面の一部又は全面を、平均粒径が該粒子Aの1/5以下、変動係数が50%以下の粒子Bが、付着力30〜3000nNを有する有機化合物を媒体として規則的に配列して被覆してなる複合化粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合化粒子に関する。さらに詳しくは、撥水性、撥油性、光学特性、紫外線防御性、赤外線防御性、感触、安全性、活性等が制御された化粧料、塗料、インク及び樹脂組成物に好適に使用しうる複合化粒子に関する。
超臨界流体又は亜臨界流体を用いて、有機化合物を媒体とする粉体と微粒子の複合化粒子を製造する方法が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法により得られる複合化粒子では、均一に分散した状態で微粒子が粉体表面を被覆しており、微粒子の配列に規則性は見られない。
また、球状ポリエチレン粒子の表面を、規則配列したシリカ粒子で被覆した複合化粒子が知られている(非特許文献1参照)。
しかしながら、この複合化粒子はハイブリダイザーを用いた高速気流中衝撃処理により製造されており、核粒子である球状ポリエチレン粒子の表面に、シリカ粒子の一部が埋設されているため、核粒子の表面に凹凸状の変形を生じている。また、製造時に強い機械的作用が働くため、雲母などの割れやすい板状粒子への応用は難しい。
また、平滑固体基板上に球状微粒子が規則配列した複合材料が知られている(非特許文献2)。
しかしながら、この複合材料は平滑固体基板を速度制御下で引き上げながら作製するため、製造できる大きさが限られ、粉体や粒子を核粒子とした小さな複合化粒子への応用は難しい。
特開2004−82089号公報 Colloids and Surface A: Physicochemical and Engineering Aspects, 82 (1994), H. Honda, M. Kimura, F. Honda, T. Matsuno, M. Koishi, p. 117 粉体工学会誌, 32 (1995), 永山国昭, p. 476-485
本発明の課題は、核粒子の表面が凹凸状に変形したり、板状の核粒子が粉砕されたりすることなく、核粒子の表面が、核粒子よりも小さく粒径の揃った粒子からなる、規則的に配列した単層もしくは積層構造で被覆された複合化粒子を提供することにある。
本発明は、滑らかな表面を有する平均粒径が1〜1000μmの粒子Aの表面の一部又は全面を、平均粒径が該粒子Aの1/5以下、変動係数が50%以下の粒子Bが、付着力30〜3000nNを有する有機化合物を媒体として規則的に配列して被覆してなる複合化粒子に関する。
本発明によれば、核粒子の表面が凹凸状に変形したり、板状の核粒子が粉砕されたりすることなく、核粒子の表面が、核粒子よりも小さく粒径の揃った粒子が規則的に配列し、単層もしくは積層構造の状態で被覆された複合化粒子を提供することができる。
本発明の複合化粒子は、粒子Aの表面の一部又は全面を、特定の平均粒径を有する粒子Bが有機化合物を媒体として規則的に配列して被覆したものである。本発明において、粒子Bが規則的に配列した状態とは、粒子Bが粒子Aの表面上に2次元的に均一に分散した状態であり、1個の粒子Bを中心として4〜7個、最も理想的には6個の粒子Bが隣接して配置された基本配列が連続的に繰り返されている状態が好ましい。
粒子Aを被覆する粒子Bは、単層構造の状態であっても、3次元的に積層構造を形成した状態であってもよい。なお、積層構造を形成している場合には、粒子Bにより形成される層間にも有機化合物が存在していることが好ましい。なお、本明細書において、粒子Bによる被覆層が複層である複合化粒子を積層複合化粒子と記載し、かかる積層複合化粒子に対し、粒子Bによる被覆層が単層である複合化粒子を単層複合化粒子と記載することもある。また、粒子Bが積層である場合、粒子Aの表面からみてn層目を形成する粒子Bを粒子Bn、粒子Bnからなる層の上に形成された(n+1)層目を形成する粒子Bを粒子Bn+1と記載することもある。
粒子Aの表面における粒子Bによる被覆率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。粒子Bによる被覆層が単層である場合、粒子Aの表面における粒子Bによる被覆率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。粒子Bによる被覆率は、式(A):
被覆率(%)=(b/a)×100 (A)
(式中、aは粒子A単位面積に粒子Bを単層で最密充填させた個数(個/cm2)、bは複合化粒子における粒子A単位面積あたりの粒子Bの個数(個/cm2)を示す)
により算出される。
また、粒子Bが積層を形成している場合、粒子Bnにより被覆された複合化粒子の表面における粒子Bn+1による被覆率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。粒子Bn+1による被覆率は、式(B):
被覆率(%)=(bn+1/an)×100 (B)
(式中、anは粒子Bnにより被覆された複合化粒子の単位面積に粒子Bn+1を単層で最密充填させた個数(個/cm2)、bn+1は複合化粒子における粒子Bnにより被覆された複合化粒子の単位面積あたりの粒子Bn+1の個数(個/cm2)を示す)
により算出される。
粒子Aとしては、例えば、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ゼオライト、チタン被膜雲母、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、ガラスビース、ガラスフレーク、シリカ等の無機粒子;スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ナイロン、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、並びにエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等の有機高分子化合物の粒子等が挙げられ、これらの中では、滑らかな表面を有する観点から、ガラスフレークが好ましい。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
粒子Aとしては、粒子Bの規則配列の妨げにならないようにする観点から、滑らかな表面を有する粒子が用いられる。滑らかな表面を有する粒子とは、多少の凹凸を部分的に有していても全体としてなめらかな表面と判断されるものをいう。また、粒子Aの形状は、球状でも板状でもよい。
粒子Aの平均粒径は、特に限定されないが、粒子Aの表面に粒子Bを存在させる観点から、1〜1000μmであり、好ましくは1〜200μm、より好ましくは5〜100μmである。粒子Aが板状粒子である場合は、1平面上の最長径をその粒子の粒径とし、平均粒径は、レーザー回折散乱法(面積基準)により算出されるものとする。
粒子Bとしては、例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ等の無機粒子;スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ナイロン、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、並びにエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等の有機高分子化合物の粒子等が挙げられる。特に、粒子Bにシリカ等の無機粒子を用いた場合には焼成により粒子Bを固定化することができるため好ましい。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いても良く、粒子Bが積層である場合、各層を形成する粒子Bは同一であっても、互いに異なっていてもよい。
粒子Bの規則配列の妨げにならないようにする観点から、粒子Bは粒径の揃った球状粒子であるの好ましい。かかる観点から、粒子Bの変動係数(CV値)は、50%以下が好ましく、40%以下がより好ましい。
粒子Bの平均粒径は、粒子Aの表面に存在させる観点から、粒子Aの平均粒径の1/5以下であり、好ましくは1/10以下、より好ましくは1/20以下である。また、粒子Bの平均粒径は、粒子Bを粒子Aの表面に存在させるとともに、粒子の感触をよくする観点から、0.1〜200μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましく、0.1〜5μmがさらに好ましい。粒子Bの平均粒径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察像より算出される個数平均粒径である。また、変動係数は、レーザー回折散乱法の測定法で測定された体積基準での粒度分布から算出される。
本発明において、粒子Aと粒子Bの媒体となる有機化合物とは、粒子表面上において皮膜を形成し得る化合物をいい、付着力は30〜3000nN(ナノニュートン)であり、50〜1000nNが好ましく、50〜500nNがより好ましい。なお、付着力の測定にはディジタルインスツルメント(Digital Instruments)製のNanoScope IIIaとカンチレバーVeeco Instruments NP-S probe (0.38N/m)を使用し、測定モードとしてForce Volume Modeを用いる。
粒子Aと粒子Bの媒体となる有機化合物、積層複合化粒子においては、粒子Bnからなる層と粒子Bn+1からなる層の媒体となる有機化合物としては、粒子Bの配列の規則性を高める観点から、シリコーン系化合物が好ましい。シリコーン系化合物としては、例えば、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、シリコーン変性アクリル樹脂、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
有機化合物の含有量は、単層複合化粒子では粒子Aの単位表面積あたり、0.001〜10g/m2が好ましく、0.001〜1g/m2が好ましく、0.001〜0.5g/m2がより好ましい。また、積層複合化粒子において、粒子Bnからなる層と粒子Bn+1からなる層の媒体となる有機化合物の含有量は、粒子Aの単位面積あたり、0.001〜10g/m2が好ましく、0.001〜1g/m2が好ましく、0.001〜0.5g/m2がより好ましい。
粒子Aの表面を有機化合物を媒体として粒子Bにより被覆させる方法としては、有機化合物により被覆された粒子Aと粒子Bとを混合する方法が好ましい。粒子Bが単層ではなく複層(積層)の状態で粒子Aの表面を被覆した積層複合化粒子を製造する場合には、一旦有機化合物により被覆された粒子Aと粒子B(粒子B1)とを混合し、粒子B(粒子B1)により被覆された粒子A(単層複合化粒子)を得た後、さらに得られた粒子A表面上の粒子B(粒子B1)を有機化合物で被覆して、2層目を形成する粒子B(粒子B2)と混合することが好ましく、同様にしてさらに粒子Bの層を重ねることもできる。
粒子Aと粒子B、粒子Bnからなる層により被覆された粒子Aとさらなる層を形成する粒子Bn+1とを混合する条件は特に限定されないが、混合は乾式混合であることが好ましい。
なお、得られた複合化粒子には、適宜、粉砕、解砕等の操作を施してもよい。また、得られた複合化粒子を構成する物質に応じて、焼結、可塑化、コーティング等の操作により粒子Bを粒子A上に固定化してもよい。
本発明の複合化粒子の平均粒径は、粒子として取り扱う観点から、1〜1000μmが好ましく、1〜200μmがより好ましい。複合化粒子の平均粒径も粒子Aの平均粒径と同様にして測定される。
粒子A及び粒子Bは、それぞれ、複合化粒子の用途に応じて、撥水性、撥油性、光学特性、紫外線防御性、赤外線防御性、感触、安全性、活性の制御等の所望の性質を有することが好ましい。本発明の複合化粒子はその性質に応じて、様々な分野に応用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
スーパーミキサー〔内容量300mL、商品名:PICCOLO、(株)カワタ製〕内に、表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレーク〔商品名:SA-メタシャイン1080RC-S1、三好化成(株)製、平均粒径:80μm、表面処理剤:メチルポリシロキサン(0.028g/m2)〕30.0gと、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子〔平均粒径0.32μm、変動係数35.7%、商品名:PF-5 ALH05 SS-300、シリカ粒子:触媒化成工業(株)、表面処理:大東化成(株)、表面処理剤:パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(0.0055g/m2)〕7.54gを仕込んだ。
仕込み後、スーパーミキサーの回転数を3000r/minに合わせ、15分間混合処理を行って、複合化粒子を得た。
使用した表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークと表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真を各々図1(倍率:1000倍)及び図2(倍率:15000倍)に示す。また、得られた複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図3(倍率:5000倍)に示す。
図3に示された写真から、表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークの全面を表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子が被覆しており、シリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列構造体を形成していることがわかる。
表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子と混合する前の表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークと得られた複合化粒子を、それぞれ黒皮表面に塗布し色調を観察した。酸化チタン被覆ガラスフレークが銀色の光輝性を有していたのに対して、得られた複合化粒子は、ガラスフレークがシリカ粒子により被覆されているために、酸化チタン被覆ガラスフレークとは異なる黄色の光輝性を有していた。さらに、複合化粒子は観察する方向により色調が変化する色調フリップフロップ性を有していた。
実施例2
表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークの使用量を34.0gに、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の使用量を4.75gに変更した以外は、実施例1と同様にして、複合化粒子を得た。
得られた複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図4(倍率:5000倍)に示す。
図4に示された写真から、積層粒子が少なく、酸化チタン被覆ガラスフレークの全面をシリカ粒子が被覆しており、シリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列構造体を形成していることがわかる。
得られた複合化粒子を黒皮表面に塗布し色調を観察したところ、実施例1の複合化粒子と同様に黄色の光輝性を有しており、観察する方向により色調が変化する色調フリップフロップ性を有していたが、彩度がより高いものであった。
実施例3
表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の代わりに、単分散球状シリカ粒子〔平均粒径0.56μm、変動係数22.5%、商品名:COSMO55、触媒化成工業(株)製〕14.9gを使用した以外は、実施例1と同様にして、複合化粒子を得た。
使用した単分散球状シリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真を図5(倍率:15000倍)に示す。また、得られた複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図6(倍率:5000倍)に示す。
図6に示された結果から、酸化チタン被覆ガラスフレークの全面をシリカ粒子が被覆しており、シリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列構造体を形成していることがわかる。
得られた複合化粒子を黒皮表面に塗布し色調を観察したところ、赤紫色の光輝性を有しており、さらには実施例1と同様に観察する方向により色調が変化する色調フリップフロップ性を有していた。
実施例4
表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークの代わりに、板状酸化チタン被覆ガラスフレーク〔平均粒径80μm、商品名:メタシャイン1080RC-S1、日本板硝子(株)〕を、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で表面被覆(0.041g/m2)した粉体30.0gを使用し、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の使用量を8.38gに変更した以外は、実施例1と同様にして、複合化粒子を得た。
使用した、板状酸化チタン被覆ガラスフレークをポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で表面被覆した粉体の走査型電子顕微鏡写真を図7(倍率:1000倍)に示す。また、得られた複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図8(倍率:5000倍)に示す。
図8に示された結果から、表面処理された酸化チタン被覆ガラスフレークの全面をシリカ粒子が被覆しており、シリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列構造体を形成していることがわかる。
得られた複合化粒子を黒皮表面に塗布し色調を観察したところ、黄色の光輝性を有しており、さらには実施例1と同様に観察する方向により色調が変化する色調フリップフロップ性を有していた。
実施例5
スーパーミキサー[内容量1.8L、商品名:PICCOLO、(株)カワタ製]内に、表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレーク[商品名:SA-メタシャイン1080RC-B1、三好化成(株)製、平均粒径:80μm、表面処理剤:メチルポリシロキサン(0.028g/m2)]180gと、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子[平均粒径:0.32μm、変動係数35.7%、商品名:PF-5 ALH05 SS-300、シリカ粒子:触媒化成工業(株)、表面処理:大東化成(株)、表面処理剤:パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(0.0055g/m2)]30.2gを仕込んだ。
仕込み後、スーパーミキサーの回転数を1560r/minに合わせ、28.8分間混合処理を行った後、さらに回転数を520r/minに合わせ、9.6分間混合処理を行って単層複合化粒子を得た。
得られた単層複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図11(倍率:5000倍)に示す。
図11に示された写真から、板状酸化チタン被覆ガラスフレークの全面をシリカ粒子が単層被覆しており、シリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列積層構造体を形成していることがわかる。
さらに、得られた単層複合化粒子を焼成した後、シリコーンオイル[商品名:KF-96-1000cs、信越化学工業(株)製]で表面被覆(0.11g/m2(板状酸化チタン被覆ガラスフレーク粒子表面積基準))し、表面シリコーンオイル処理単層複合化粒子を得た。
得られた表面シリコーンオイル処理単層複合化粒子粉体32.1gと、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子[平均粒径:0.32μm、変動係数35.7%、商品名:PF-5 ALH05 SS-300、シリカ粒子:触媒化成工業(株)、表面処理:大東化成(株)、表面処理剤:パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩(0.0055g/m2)]7.18gをスーパーミキサー[内容量300mL、商品名:PICCOLO、(株)カワタ製]内に仕込んだ。
仕込み後、スーパーミキサーの回転数を3000r/minに合わせ、15分間混合処理を行った後、さらに回転数を1000r/minに合わせ、5分間混合処理を行って積層複合化粒子を得た。
得られた積層複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図12(倍率:5000倍)に示す。
図12に示された写真から、単層複合化粒子の全面をシリカ粒子が積層被覆し、2層目のシリカ粒子層が形成されていることがわかる。また、2層目においてもシリカ粒子がひとつの粒子を中心にその周囲を6つの粒子で囲まれた規則配列積層構造体を形成していることがわかる。
比較例1
表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークの代わりに、板状酸化チタン被覆ガラスフレーク〔平均粒径80μm、商品名:メタシャイン1080RC-S1、日本板硝子(株)〕30.0gを使用し、表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の代わりに、単分散球状シリカ粒子〔平均粒径0.56μm、変動係数22.5%、商品名:COSMO55、触媒化成工業(株)製〕14.9gを使用した以外は、実施例1と同様にして、複合化粒子を得た。
原料の板状酸化チタン被覆ガラスフレークの走査型電子顕微鏡写真を図9(倍率:1000倍)に示す。また、得られた複合化粒子の走査型電子顕微鏡写真を図10(倍率:5000倍)に示す。
図10に示された結果から、酸化チタン被覆ガラスフレークの表面にシリカ粒子がほとんど付着しておらず、複合化されていないことがわかる。
得られた複合化粒子を黒皮表面に塗布し色調を観察したところ、原料の板状酸化チタン被覆ガラスフレークのみを塗布した場合と、ほとんど色調は変わらなかった。
<付着力の測定>
実施例1〜3に用いたメチルポリシロキサンで表面処理した酸化チタン被覆ガラスフレーク、実施例4に用いたポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で表面処理した酸化チタン被覆ガラスフレーク、及び比較例1に用いた表面処理していない酸化チタン被覆ガラスフレークの付着力それぞれ10点を前述の方法で測定した。結果を表1に示す。また、実施例5に用いたシリコーンオイルで表面処理した単層複合化粒子の付着力10点を前述の方法で測定した。結果を表2に示す。
本発明の複合化粒子は、撥水性、撥油性、光学特性、紫外線防御性、赤外線防御性、感触、安全性、活性等が制御された化粧料、塗料、インク及び樹脂組成物に好適に使用し得るものである。
実施例1〜3で用いられた表面シリコーン処理板状酸化チタン被覆ガラスフレークの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1〜2、実施例4、比較例1及び比較例3で用いられた表面フッ素処理単分散球状シリカ粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1で得られた複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例3及び比較例2で用いられた単分散球状シリカ粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例3で得られた複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例4で用いられたポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で表面被覆した粉体の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例4で得られた複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で用いられた板状酸化チタン被覆ガラスフレークの粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られた複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例5で得られた単層複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 実施例5で得られた積層複合化粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。

Claims (5)

  1. 滑らかな表面を有する平均粒径が1〜1000μmの粒子Aの表面の一部又は全面を、平均粒径が該粒子Aの1/5以下、変動係数が50%以下の粒子Bが、付着力30〜3000nNを有する有機化合物を媒体として規則的に配列して被覆してなる複合化粒子。
  2. 粒子Aが板状又は球状粒子である請求項1記載の複合化粒子。
  3. 粒子Bが、平均粒径が0.1〜200μmの球状粒子である請求項1又は2記載の複合化粒子。
  4. 有機化合物がシリコーン系化合物である請求項1〜3いずれか記載の複合化粒子。
  5. 粒子Bによる被覆層が単層又は積層である請求項1〜4いずれか記載の複合化粒子。
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