JP2006290133A - 車両制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両制御システムにおいて、前輪操舵ユニットと後輪操舵ユニットとを高速通信手段により接続し、複数の車載ユニットと操舵角センサを低速通信手段により接続し、前輪操舵ユニットもしくは後輪操舵ユニットの少なくともいずれか一方を低速通信手段に接続した。
【選択図】 図1
Description
図1は実施例1の車両制御システムを表すシステム構成図である。実施例1の車両には、エンジンを制御するエンジンコントローラ(以下、ECUと記載)1と、自動変速機を制御する自動変速機コントローラ(以下、ATCUと記載)2と、各種メータ類を制御するメータコントローラ(以下、MCUと記載)3と、運転者の操舵角を検出する操舵角センサ7と、車両の挙動(ヨーレイト・横加速度・前後加速度等)を検出する一体型センサ8が搭載されている。
図2は、4輪アクティブステアシステムの構成を表すシステム図である。実施例1の車両には、ある車速で運転者がある操舵角を発生させた場合には、操舵フィーリングや車両特性としてこの程度のヨーレイトと横加速度を達成するのが最適であるという理論に基づき、前後輪に補助舵角が付与される4輪アクティブステアシステムが搭載されている。すなわち、ヨーレイトセンサや横加速度センサ等によるフィードバック制御系では、運転者の操舵意図を反映したものではなく、実際に発生した車両挙動に基づいて制御を開始するため、応答遅れを生じると共に、運転者の操舵意図に沿った最適な車両特性を得られない。そこで、操舵角と車速に対しフィードフォワード制御によって車両挙動が発生する前に前後輪補助舵角が設定され、素早い応答を確保している。
前輪アクチュエータ41は、ステアリングホイールとラック&ピニオン機構との間のステアリングシャフト上に設けられている。ステアリングシャフトはステアリングホイールに接続された第1ステアリングシャフトと、ピニオンに接続された第2ステアリングシャフトから構成され、前輪側モータ42の駆動により、第1ステアリングシャフトの回転角に対する第2ステアリングシャフトの回転角を加減算可能に制御する。尚、この前輪アクチュエータは周知の技術であるため、説明を省略する。
後輪アクチュエータ51は、左右後輪5aの間に設けられている。左右後輪5aは平行リンクにより連結され、このリンクの一辺を後輪側モータ51により車幅方向に移動させると、平行リンクの弾性変形によって後輪5aに舵角が発生する。尚、この後輪アクチュエータは周知の技術であるため、説明を省略する。
低速CAN通信線100に接続された後輪コントローラ5では、低速CAN通信線100に接続された操舵角センサ7からの操舵角情報、及び低速CAN通信線100に接続されたATCU2からの車速情報を受信し、目標値演算部504において、この2つの値に基づく目標前輪舵角と目標後輪舵角を演算する。目標前輪舵角は後輪コントローラ5から高速CAN通信線200を介して前輪コントローラ4に出力される。上述したように、目標前輪舵角と目標後輪舵角は低速CAN通信線100の通信速度に制限されるため、10msec毎に演算されることとなる。
図3は、ABS/TCS/VDC制御システムの構成を表すシステム図である。実施例1の車両には、タイヤと路面間のスリップ状態を監視し、タイヤ力のうち主に制動力を制御して、制動時に最も高い制動力が得られるように(車輪のロックを回避するように)制御するABS制御と、発進時等の駆動力出力時に最も効率よく路面にトルクが伝達できるように(所定のスリップ率以上にスリップしないように)制御するTCS制御と、旋回時等にオーバーステアやアンダーステアの発生を抑制し、所望の車両挙動が得られるように(各輪に独立した制動力を与えて)制御するVDC制御を行うABS/TCS/VDC制御システムが搭載されている。
ブレーキコントローラ6において、車輪のロック傾向が検出されるとロック傾向のホイルシリンダ圧の増減圧を繰り返し、最適スリップ率により最大限制動力を確保する。
ブレーキコントローラ6において、車輪の駆動スリップが検出されると、過大なエンジンの出力を低下させるようにトルクダウン指令を出力し、燃料噴射量制御やスロットル開度制御を行って、車輪の駆動スリップを防止する。尚、駆動輪のホイルシリンダ圧を増大させてスリップを防止してもよいし、ATCU2に対しアップシフト指令を出力することで駆動スリップを回避してもよく、特に限定しない。
ABS制御とTCS制御については、車両の前後方向の挙動を制御する制御であり、VDC制御は車両の左右方向(旋回状態)の制御である。運転者がある車速である操舵を行うと、それに応じて荷重移動やヨーレイトが発生する。このとき、タイヤのコーナリングフォースの限界値等が予め推定されているため、その限界値を越えない目標ヨーレイトが算出される。一体型センサ8により検出される実ヨーレイトが目標ヨーレイトと比較され、実ヨーレイトが目標ヨーレイトを越えると、オーバーステア傾向となり、過大なヨーレイトが発生していると判断して、ヨーレイトを打ち消すために前輪の旋回外輪及び/又は後輪の旋回内輪に制動力を発生させる。一方、実ヨーレイトが目標ヨーレイトよりも小さいと、アンダーステア傾向となり、十分なヨーレイトが発生していないと判断して、ヨーレイトを発生させるために前輪の旋回内輪及び/又は後輪の旋回外輪に制動力を発生させる。すなわち、ヨーレイトフィードバック制御によって車両挙動を制御している。
前輪操舵ユニット40と後輪操舵ユニット50は、それぞれ車両の前方と後方に搭載されている。すなわち、前輪アクチュエータ41は、前輪4aの近傍に配置されるため、車両前方に配置することが望ましく、同様の理由から後輪アクチュエータ51は、後輪5aの近傍に配置されるため、車両後方に配置することが望ましい。
2 自動変速機コントローラ(ATCU)
3 メータコントローラ(MCU)
4a 前輪
4 前輪コントローラ
5a 後輪
5 後輪コントローラ
6 ブレーキコントローラ
7 操舵角センサ
8 一体型センサ
9 ブレーキコントローラ
40 前輪操舵ユニット
50 後輪操舵ユニット
60 ブレーキユニット
100 低速CAN通信線
200 高速CAN通信線
Claims (11)
- 運転者の操舵角を検出する操舵角センサと、
前記操舵角センサにより検出された操舵角に基づいて目標前輪舵角及び目標後輪舵角を生成する目標値生成手段と、
前輪舵角が前記目標前輪舵角となるように前輪アクチュエータとの間でフィードバック制御する前輪コントローラを有する前輪操舵ユニットと、
後輪舵角が前記目標後輪舵角となるように後輪アクチュエータとの間でフィードバック制御する後輪コントローラを有する後輪操舵ユニットと、
他の制御コントローラを有する複数の車載ユニットと、
を備え、
前記前輪操舵ユニットと前記後輪操舵ユニットとを高速通信手段により接続し、
前記複数の車載ユニットと前記操舵角センサを低速通信手段により接続し、
前記前輪操舵ユニットもしくは前記後輪操舵ユニットの少なくともいずれか一方を前記低速通信手段に接続したことを特徴とする車両制御システム。 - 請求項1に記載の車両制御システムにおいて、
車両の挙動を検出する挙動検出手段と、
4輪の制動力を制御するブレーキコントローラを有する制動ユニットと、
を設け、
前記挙動検出手段と、前記制動ユニットを前記高速通信手段に接続したことを特徴とする車両制御システム。 - 請求項2に記載の車両制御システムにおいて、
前記制動ユニットを、前記低速通信手段に接続したことを特徴とする車両制御システム。 - 請求項1ないし3いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
前記前輪操舵ユニットもしくは前記後輪操舵ユニットの一方にのみ前記低速通信手段を接続したことを特徴とする車両制御システム。 - 請求項1ないし4いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
前記低速通信手段に接続された操舵ユニットに、前記目標値生成手段を設けたことを特徴とする車両制御システム。 - 請求項2ないし5いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
前記制動ユニットは、前記挙動検出手段の検出値に基づいてフィードバック制御を実行することを特徴とする車両制御システム。 - 請求項1ないし6いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
前記前輪操舵ユニットと前記後輪操舵ユニットは、前記操舵角検出手段により検出された操舵角に基づいてフィードフォワード制御により補助舵角を付与することを特徴とする車両制御システム。 - 請求項2ないし7いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
前記前輪操舵ユニットと前記後輪操舵ユニットは、前記挙動検出手段の検出値に基づいてフィードバック制御により補助舵角を付与することを特徴とする車両制御システム。 - 請求項8に記載の車両制御システムにおいて、
前記前輪操舵ユニットと前記後輪操舵ユニットは、フィードバック制御中に相互の制御情報を通信することを特徴とする車両制御システム。 - 請求項1ないし9いずれか1項に記載の車両制御システムにおいて、
フェール関連情報を、制御周期内で複数回送受信することを特徴とする車両制御システム。 - 車両の各アクチュエータを制御する複数の車載ユニットを、通信手段を介して接続した車両制御システムにおいて、
タイヤと路面との間に発生するタイヤ力をアクチュエータにより制御する車載ユニットを高速通信手段により接続し、それ以外の車載ユニットを低速通信手段により接続し、前記高速通信手段と前記低速通信手段とを、前記高速通信手段に接続された車載ユニットを介して接続したことを特徴とする車両制御システム。
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