以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2にはガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域のほぼ中央位置には、各々が識別可能な識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aの下方には、第1特別図柄表示装置4Aにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第1画像表示装置5Aが設けられている。第2特別図柄表示装置4Bの下方には、第2特別図柄表示装置4Bにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第2画像表示装置5Bが設けられている。
第1画像表示装置5Aの下方には、普通入賞球装置(第1始動入賞口)6Aが配置されている。第2画像表示装置5Bの下方には、普通図柄表示装置20や普通可変入賞球装置(第2始動入賞口)6Bが配置されている。普通図柄表示装置20は、発光ダイオード(LED)等を備えて構成され、遊技領域に設けられた通過ゲート21を遊技球が通過することを始動条件とする普通図ゲームにおいて、点灯、点滅、発色などが制御される。この普通図ゲームにおいて所定の当りパターンで表示が行われると、普通図ゲームにおける表示結果が「当り」となり、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御する。さらに、普通入賞球装置6Aの下方には、第1特別可変入賞球装置(第1大入賞口)7Aが配置されている。普通可変入賞球装置6Bの下方には、第2特別可変入賞球装置(第2大入賞口)7Bが配置されている。第2特別図柄表示装置4Bの下部には、始動入賞記憶表示器22が設けられている。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成されている。第1特別図柄表示装置4Aは、普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞により始動条件(第1始動条件)が成立したことに基づいて行われる可変表示ゲーム(特図ゲーム)において、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成される特別図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示装置4Aでは、第1始動条件が成立した後、例えば第1特別図柄表示装置4Aによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに、特別図柄の可変表示を開始するための開始条件(第1開始条件)が成立したとして、特別図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄表示装置4Bは、普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞により始動条件(第2始動条件)が成立したことに基づいて行われる特図ゲームにおいて、例えば「0」〜「9」を示す数字等から構成される特別図柄の可変表示を行う。第2特別図柄表示装置4Bでは、第2始動条件が成立した後、例えば第2特別図柄表示装置4Bによる前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときに、特別図柄の可変表示を開始するための開始条件(第2開始条件)が成立したとして、特別図柄の可変表示が開始される。ここで、普通可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示装置20による普通図ゲームで表示結果が所定の当り図柄となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにより行われる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始した後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されると、第1特別可変入賞球装置7Aを開閉させることによる特定遊技状態としての大当り遊技状態となる。この実施の形態では、「3」あるいは「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、それ以外の数字を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第1特別可変入賞球装置7Aの開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。
他方、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたときには、第2特別可変入賞球装置7Bを開閉させることによる大当り遊技状態となる。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置7Bの開閉板が、所定期間(例えば29秒)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間において開成され、開成されている間は遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に閉成することで1回のラウンドが終了する。そして、この開閉サイクルとしてのラウンドを所定の上限回数(例えば15ラウンド)まで繰り返すことができる。ここで、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたときとは異なる所定期間(例えば45秒)あるいは所定個数(例えば15個)の入賞球が発生するまでの期間において第2特別可変入賞球装置7Bが開成され、その後に閉成するラウンドを所定の上限回数(例えば20ラウンド)まで繰り返すことができるようにしてもよい。
このように、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bでは、互いに異なる開始条件が成立したことに基づいて特図ゲームが開始される。そして、第1特別図柄表示装置4Aにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたとき、及び第2特別図柄表示装置4Bにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたときには、第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにおける開閉板の開閉動作による大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態では、「3」を示す特別図柄を通常大当り図柄とし、「7」を示す特別図柄を確変大当り図柄とする。特図ゲームにおける可変表示結果として確変大当り図柄が停止表示されたときは、所定の特別表示結果としての確変大当りとなる。確変大当りとなったときには、その確変大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、特別遊技状態の1つとして、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる高確率状態となる。この高確率状態では、特図ゲームにおいて可変表示結果として大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態に制御される確率が、通常遊技状態時よりも向上する。さらに、高確率状態では、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態や特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける確定図柄として大当り図柄が停止表示されて大当りとなる確率が、電源投入直後などの初期設定状態と同一に制御されている。
他方、特図ゲームにおける可変表示結果として通常大当り図柄が停止表示されたときには通常大当りとなる。この通常大当りとなったときには、大当り遊技状態が終了した後に確変制御が行われないため、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は向上しない。なお、通常大当りとなって大当り遊技状態が終了した後には、その通常大当りに基づく大当り遊技状態が終了した後、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されるまで、または、特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなるまで、高確率状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、継続して時間短縮制御(時短制御)が行われる時間短縮状態となるようにしてもよい。時短制御が行われる時間短縮状態では、各特図ゲームにて大当りとなって大当り遊技状態に制御される確率は通常遊技状態と同一であるが、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。
高確率状態と時間短縮状態では、普通図柄表示装置20による普通図ゲームにおける可変表示時間が通常遊技状態のときよりも短くなるとともに、各回の普通図ゲームで表示結果が当り図柄となる確率が向上する。このときにはさらに、普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間が通常遊技状態のときよりも長くなるとともに、その傾動回数が通常遊技状態のときよりも増加する。このように、高確率状態や時間短縮状態では、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態となる。ここで、時間短縮状態では、確変制御が行われず、特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が停止表示される確率は通常遊技状態のときと同じであるので、高確率状態の方が時間短縮状態よりも遊技者にとって有利である。
また、例えば第1特別図柄表示装置4Aでは「0」〜「9」の数字を示す10種類の図柄を特別図柄として可変表示を行う一方、第2特別図柄表示装置4Bでは「A」〜「J」のアルファベットを示す10種類の図柄を特別図柄として可変表示を行ってもよい。あるいは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの各々が、互いに異なるモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を特別図柄として可変表示してもよい。
第1及び第2画像表示装置5A、5Bは、例えばLCD等から構成され、多数の画素(ピクセル)を用いたドットマトリクス方式による画像表示を行うものであればよい。第1画像表示装置5Aの表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、例えば「左」、「中」、「右」の3つに分割された表示領域としての可変表示部DL、DC、DRにて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。第2画像表示装置5Bの表示画面では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して、可変表示部DL、DC、DRにて各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。
第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示(例えば切替表示やスクロール表示)が開始された後、第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときには、第1画像表示装置5Aにおける各可変表示部DL、DC、DRにて確定図柄となる飾り図柄(確定飾り図柄)が停止表示(導出表示)されることで、飾り図柄の変動が停止する。第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときには、第2画像表示装置5Bにおける各可変表示部DL、DC、DRにて確定飾り図柄が導出表示されることで、飾り図柄の変動が停止する。また、第1及び第2画像表示装置5A、5Bでは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示が行われているときに、様々な演出態様のいずれかによる演出表示を行うことができる。
この実施の形態では、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、「0」〜「9」の数字を示す10種類の飾り図柄が可変表示される一方、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部では、「A」〜「J」のアルファベットを示す10種類の飾り図柄が可変表示されるものとする。なお、第1画像表示装置5Aと第2画像表示装置5Bでは、同じ図柄の組合せからなる飾り図柄を可変表示してもよい。あるいは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの各々が、互いに異なるモチーフに関連する複数種類のキャラクタ図柄を飾り図柄として可変表示してもよい。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合、すなわち大当り発生時には、その特図ゲームと対応して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかによって実行される飾り図柄の可変表示の表示結果として、各可変表示部DL、DC、DRにて同一の飾り図柄が停止表示される。したがって、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかによって実行される飾り図柄の可変表示の表示結果として、各可変表示部DL、DC、DRにて同一の飾り図柄が停止表示されたときには、特定表示結果が導出表示されたとしてパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されることになる。
この実施の形態では、具体的な一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「7」を示す確変大当り図柄となる確変大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第1画像表示装置5Aにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「1」、「3」、「5」、「7」または「9」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「1」、「3」、「5」、「7」または「9」を示す図柄は、確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)として用いられる。また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「3」を示す通常大当り図柄となる通常大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第1画像表示装置5Aにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「0」、「2」、「4」、「6」または「8」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「0」、「2」、「4」、「6」または「8」の数字を示す図柄は、通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)として用いられる。
さらに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「7」を示す確変大当り図柄となる確変大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「B」、「D」、「F」、「H」または「J」のアルファベットを示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第2画像表示装置5Bにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「B」、「D」、「F」、「H」または「J」を示す図柄は、確変大当り用の飾り図柄(確変図柄)として用いられる。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が「3」を示す通常大当り図柄となる通常大当りの発生時には、その特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて実行される飾り図柄の可変表示により各可変表示部DL、DC、DRに停止表示される確定飾り図柄を、「A」、「C」、「E」、「G」または「I」の数字を示す図柄のうちから選択した同一図柄の組合せとする。すなわち、第1画像表示装置5Aにおいて可変表示される飾り図柄のうちで「A」、「C」、「E」、「G」または「I」の数字を示す図柄は、通常大当り用の飾り図柄(通常図柄)として用いられる。
第1画像表示装置5Aには、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(第1始動入賞記憶数)を表示する特別図柄始動記憶表示エリアDHが設けられている。特別図柄始動記憶表示エリアDHでは、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満のときの有効始動入賞に対応して、入賞表示が行われる。具体的な一例として、通常青色であった表示を赤色表示に変化させる。この場合、飾り図柄の表示エリア(可変表示部DL、DC、DR)と特別図柄始動記憶表示エリアDHとを区分けして設けることで、飾り図柄の可変表示中も第1保留記憶数が表示された状態とすることができる。なお、特別図柄始動記憶表示エリアDHを飾り図柄の表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中には第1保留記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、第1保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)が、第1画像表示装置5Aとは別個に設けられてもよい。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に開放状態に保たれる。そして、遊技領域を流下する遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞すると、その遊技球が各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる第1始動入賞口スイッチによって検出されることにより、第1始動条件が成立する。普通可変入賞球装置6Bは、図示せぬソレノイドによって垂直(通常開放)位置と傾動(拡大開放)位置との間で可動制御される一対の可動翼片を有するチューリップ型役物(普通電動役物)を備えて構成されている。普通可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示装置20による普通図柄の可変表示(普通図ゲーム)で表示結果が所定の当り図柄となったときに、電動チューリップの可動翼片を所定時間が経過するまで傾動制御することで、可動翼片を垂直位置としたときに比べて遊技球が入賞しやすくなる。普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球は、各入賞口スイッチ70(図2)に含まれる第2始動入賞口スイッチによって検出され、その検出により第2始動条件が成立する。
第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bはそれぞれ、図示せぬソレノイドによって入賞領域を開成・閉成制御する開閉板を備えて構成される。この開閉板は、例えばパチンコ遊技機1の電源投入後に大当り遊技状態が発生する以前までのような通常時には、閉成した状態にある。他方、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となった場合に、ソレノイドによって入賞領域を所定期間あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間において開成した後、閉成する。第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにて開閉板が開成しているときに入賞領域に遊技球が入賞した場合には、所定の大入賞口スイッチによって当該遊技球が検出されたことに基づいて、所定数の賞球の払出が行われる。
始動入賞記憶表示器22は、例えばLED等から構成され、第2特図保留記憶部121B(図8)の記憶内容に基づき、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞して第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための始動条件(第2始動条件)が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために変動表示を開始するための開始条件(第2開始条件)が成立していない始動入賞記憶数(第2保留記憶数)を表示する。例えば、始動入賞記憶表示器22では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数に対応した個数のLEDが点灯される。
また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、ランプを内蔵した風車、アウト口等が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6B、第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7B等)の周囲には装飾用LEDが設置されていてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような電源基板10、主基板11、演出制御基板12といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための信号中継基板13や、電源基板10から主基板11を介して供給される電力をパチンコ遊技機1の各部位へと中継するための電源中継基板14なども搭載されている。主基板11と演出制御基板12は、パチンコ遊技機1の背面にて適所に配置され、両基板の間に、例えば演出制御信号の信号線やストローブ信号を送受信するための演出制御INT信号の信号線などが配線されている。なお、演出制御基板12は、表示制御基板や音声制御基板、ランプ制御基板といった複数の独立した基板によって構成されてもよいし、これらをまとめた1つの基板として構成されてもよい。その他、パチンコ遊技機1の背面には、払出制御基板、情報端子基板などといった、各種の制御基板が配置されている。
電源基板10は、主基板11、演出制御基板12及び払出制御基板等の各制御基板と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各制御基板及び機構部品が使用する電圧を生成する。例えば、電源基板10では、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12V及びDC+5Vを生成する。また、電源基板10には、バックアップ電源となるコンデンサが設けられていてもよい。このコンデンサは、例えばDC+5Vの電源ラインから充電されるものであればよい。
例えば、電源基板10は、交流電源からの交流電圧をAC24Vに変換するトランスや、AC24VからVSL(+30V)の直流電圧を生成する整流回路、VSLに基づいてDC+21V、DC+12V及びDC+5Vを生成するDC−DCコンバータなどを備えている。そして、DC−DCコンバータの入力側に比較的大容量のコンデンサを接続しておくことで、外部からパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止したときに、DC+30V、DC+21V、DC+5V等の直流電圧が、比較的緩やかに低下する。電源基板10から出力された電源電圧は、主基板11を経由して電源中継基板14に入力され、電源中継基板14から演出制御基板12や払出制御基板などの各制御基板に供給される。
また、電源基板10は、電源監視回路としての電源監視用ICを備えていてもよい。例えば、電源監視用ICは、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって、パチンコ遊技機1への電力供給停止の発生を検出するものであればよい。具体的な一例として、電源監視用ICは、VSL電圧が所定値(例えば+22V)以下になると、電力供給の停止が生じるとして電源断信号を出力する。電源監視用ICからの電源断信号は、主基板11などに供給される。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、それぞれに指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bを構成する各セグメントの点灯/消灯制御を行うことにより第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにおける特別図柄の可変表示を制御する一方で、普通図柄表示装置20の点灯/点滅/発色制御を行うことにより普通図柄表示装置20における普通図柄の可変表示を制御する。
主基板11から演出制御基板12に向けて出力される制御信号は、信号中継基板13によって中継される。主基板11には、例えば信号中継基板13対応の主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から信号中継基板13を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、信号中継基板13から主基板11への信号の入力を阻止する。従って、演出制御基板12や信号中継基板13の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
信号中継基板13には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して出力される制御信号を伝達するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられている。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から信号中継基板13への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板への不正な信号の入力を防ぐために、主基板とサブ基板との間に主基板からサブ基板への信号の出力のみを規制する一方向データ転送手段を設けたものは既に提案されている(例えば、特開平8−224339号公報などを参照)。しかしながら、主基板と一方向データ転送手段との間には主基板への信号入力を規制するものがないため、一方向データ転送手段に改変を加えることで主基板に不正な信号を入力させることが可能であった。この実施の形態では、信号中継基板13において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を、より確実に防止することができる。
このような信号中継基板13を介して主基板11から演出制御基板12に対して送信される制御コマンドは、例えば電気信号として伝送される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図3は、この実施の形態で用いられる表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。表示制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
この実施の形態では、表示制御コマンドとして、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、第1及び第2可変表示開始コマンド、第1及び第2表示結果通知コマンド、第1及び第2可変表示終了コマンド、第1及び第2デモ表示コマンド、第1及び第2電源復旧コマンドなどが、予め用意されている。その他、大当り開始コマンドや大当りラウンド数通知コマンド、大当り終了コマンド、可変表示進行停止コマンド、可変表示進行再開コマンド、保留記憶数通知コマンドなども、予め用意されている。
図3に示す例において、コマンド8000H〜80XXHは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される第1可変表示開始コマンドである。なお、XXHは不特定の16進数であるであることを示し、表示制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。コマンド8100H〜81XXHは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームで特別図柄の可変表示を開始するときに送信される第2可変表示開始コマンドである。第1及び第2可変表示開始コマンドは、例えば特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの時間である特別図柄の総可変表示時間や、特図ゲームによる可変結果の表示が確変大当りとなるか通常大当りとなるかハズレとなるかといった表示結果の種類、さらには、飾り図柄の可変表示態様をリーチとしてからハズレとするリーチハズレとするか、リーチとすることなくハズレとなる通常ハズレとするか、などを示すEXTデータを含んでいる。
ここで、リーチとは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにて導出表示した飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示していない飾り図柄(リーチ変動図柄という)については変動表示が行われている表示態様、あるいは、全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様のことである。具体的には、予め定められた組合せ有効ライン上の一部の可変表示部に予め定められた大当り組合せを構成する図柄を停止表示しているときに未だ停止表示していない組合せ有効ライン上の可変表示部において変動表示が行われている表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRのうち「左」、「右」の可変表示部DL、DRには大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で「中」の可変表示部DCは未だ変動表示が行われている表示態様)、あるいは、有効ライン上の可変表示部の全て又は一部の飾り図柄が大当り図柄の全て又は一部を構成しながら同期して変動表示している表示態様(例えば「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRの全てで変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の飾り図柄が揃っている態様で変動表示が行われている表示態様)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音などで行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際には、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、飾り図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたり、飾り図柄の可変表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様、飾り図柄の可変表示態様の変化を、リーチ演出表示という。
コマンド90XXHは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として最終的に停止表示(導出表示)される特別図柄の種類を示す第1表示結果通知コマンドである。コマンド91XXHは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて確定特別図柄として最終的に停止表示される特別図柄の種類を示す第2表示結果通知コマンドである。前述のように、特別図柄には通常大当り図柄と、確変大当り図柄と、ハズレ図柄とが含まれており、例えばコマンド9000Hやコマンド9100Hが確変大当り図柄であることを示し、コマンド9001Hやコマンド9101Hが通常大当り図柄であることを示し、コマンド9002Hやコマンド9102Hがハズレ図柄であることを示すといったように、演出制御基板12の側において、第1及び第2表示結果通知コマンドによって特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを識別することが可能となっている。
コマンド9800Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて確定特別図柄を導出表示して特別図柄の可変表示を終了するときに送信される第1可変表示終了コマンドである。コマンド9900Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて確定特別図柄を導出表示して特別図柄の可変表示を終了するときに送信される第2可変表示終了コマンドである。コマンドA000Hは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにて大当りとなったことにより、大当り遊技状態が開始されることを示す大当り開始コマンドである。例えば、大当り開始コマンドは、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に移行する前に、特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」となったことを報知するためのファンファーレコマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において開始されるラウンドの回数を示す大当りラウンド数指示コマンドである。コマンドA200Hは、大当り遊技状態が終了することを示す大当り終了コマンドである。
コマンドA800Hは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに送信される可変表示進行停止コマンドである。演出制御基板12の側では、例えば可変表示進行停止コマンドを受信したことに応答して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおける飾り図柄の可変表示の進行を停止(中断)させる。なお、可変表示進行停止コマンドは第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおける飾り図柄の総可変表示時間を延長するための可変表示パターンを指定するものであってもよい。この場合、演出制御基板12の側では、可変表示進行停止コマンドによって指定された可変表示パターンに対応して、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおいて実行中となっている飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの時間を延長し、飾り図柄の可変表示を継続して実行させればよい。コマンドA900Hは、可変表示の進行が停止されている特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示の進行を再び開始させるときに送信される可変表示進行再開コマンドである。演出制御基板12の側では、例えば可変表示進行再開コマンドを受信したことに応答して第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにて停止(中断)されていた飾り図柄の可変表示の進行を再開させる。
コマンドB000Hは、第1画像表示装置5Aにおける画像表示等によるデモンストレーション表示(デモ表示)をさせるための第1デモ表示コマンドであり、コマンドB100Hは、第2画像表示装置5Bにおける画像表示等によるデモンストレーション表示(デモ表示)をさせるための第2デモ表示コマンドである。コマンドC0XXHは、第1画像表示装置5Aに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアDHにて入賞表示を行うために、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数となる第1保留記憶数(第1特別図柄表示装置4Aによる可変表示の保留記憶数)を通知する保留記憶数通知コマンドである。コマンドFD00H、FE00Hは、パチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後、電源電圧が復旧したときに主基板11から演出制御基板12に宛てて送信可能となり、電力供給が再開されたことを示す第1及び第2電源復旧コマンドである。ここで、第1電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して送信され、第1画像表示装置5Aに対応して所定の電源復旧時画像を表示するためのコマンドとなっている。第2電源復旧コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して送信され、第2画像表示装置5Bに対応して所定の電源復旧時画像を表示するためのコマンドとなっている。
主基板11は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路107などを備えて構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)101、ワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)102、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103、CPU103とは独立して乱数の生成を行う乱数回路104及びI/O(Input/Output)ポート105を含んでいる。スイッチ回路107は、各入賞口スイッチ70からの検出信号を取り込んで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
乱数回路104では、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データがカウントされる。具体的な一例として、CPU103は、乱数回路104による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させる。図4は、主基板11の側にてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、大当り判定用の乱数値MR1、リーチ判定用の乱数値MR2、可変表示パターン決定用の乱数値MR3、確変判定用の乱数値MR4、連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを、カウント可能に制御する。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によって、乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
大当り判定用の乱数値MR1は、大当りを発生させてパチンコ遊技機1を大当り遊技状態とするか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。すなわち、大当り判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を大当りとするかハズレとするかの判定を行うために用いられる。リーチ判定用の乱数値MR2は、特図ゲームにて確定特別図柄が大当り図柄とならない場合に、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後にハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのか、リーチとすることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するのかを判定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「0」〜「1530」の範囲の値をとる。
可変表示パターン決定用の乱数値MR3は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間や第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれにおける飾り図柄の可変表示態様などを、予め用意された複数の可変表示パターンのいずれかに対応して決定するために用いられる表示用の乱数値であり、例えば「0」〜「108」の範囲の値をとる。確変判定用の乱数値MR4は、特図ゲームにて大当りとする旨の判定がなされたときに、確変大当りとするか通常大当りとするかを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「9」の範囲の値をとる。すなわち、確変判定用の乱数値MR4は、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行うために用いられる。連続演出実行判定用の乱数値MR5は、第2特別図柄表示装置4Bによる複数回の特図ゲームにわたって第2画像表示装置5Bにおける表示などにより行われる連続演出を実行するか否かを判定するためにするために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「399」の範囲の値をとる。
ROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM101は、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータを記憶する。判定テーブルとしては、特図ゲームにおける確定特別図柄を大当り図柄として可変表示結果を大当りとするか否かを判定するために参照される大当り判定テーブルや、大当りとするときに確変大当りとするか通常大当りとするかを判定するために参照される確変判定テーブル、連続演出を実行するか否かを判定するための連続演出判定テーブルなどが含まれている。
また、ROM101に記憶される決定テーブルには、特図ゲームでの可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定するための確定図柄決定テーブル、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームや第1及び第2画像表示装置5A、5Bによる飾り図柄の可変表示における図柄等の可変表示パターンを決定するための可変表示パターン決定テーブルなどが含まれている。
ROM101に記憶される可変表示パターン決定テーブルは、例えば各可変表示パターンと、可変表示パターン決定用の乱数値MR3とを対応付けることにより、可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づいて可変表示パターンの選択を可能にする選択データなどから構成されていればよい。この実施の形態では、特別遊技状態や特定遊技状態以外の通常遊技状態において飾り図柄の可変表示態様がリーチとなることなくハズレとなる組合せの確定飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとして、通常ハズレパターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様をリーチとした後に大当りとなることなくハズレ組合せの確定飾り図柄を導出表示するリーチハズレ用の可変表示パターンとして、リーチハズレパターンが複数種類用意されている。特図ゲームにて大当り図柄を確定特別図柄として導出表示するとともに大当り組合せの飾り図柄を導出表示する可変表示パターンとしては、大当りパターンが複数種類用意されている。可変表示パターン決定テーブルにて各可変表示パターンを示すデータは、例えば可変表示パターン決定テーブル内において、あるいは可変表示パターン決定テーブルとは異なる可変表示パターン設定用のテーブルなどにおいて、特別図柄の可変表示時間を示すデータや、第1及び第2可変表示開始コマンドにてEXTデータとして設定される制御データなどと、対応付けられている。
図5は、可変表示パターン設定用のテーブルの一例として、可変表示パターンテーブル110の構成例を示している。可変表示パターンテーブル110は、例えば、複数種類の可変表示パターンと、特別図柄の総可変表示時間と、第1及び第2可変表示開始コマンドのEXTデータとして設定される制御データとを対応付ける設定データなどから構成されている。この実施の形態では、例えば確変大当りや通常大当りといった大当りに対応する可変表示パターンとして、可変表示パターンA(大当り)〜K(大当り)の大当りパターンが用意されている。また、リーチハズレに対応する可変表示パターンとしては、可変表示パターンA(リーチハズレ)〜K(リーチハズレ)、L1(リーチハズレ)〜L4(リーチハズレ)のリーチハズレパターンが用意されている。通常ハズレに対応する可変表示パターンとしては、可変表示パターンL1(通常ハズレ)〜L4(通常ハズレ)、M1(通常ハズレ)、M2(通常ハズレ)、N(通常ハズレ)の通常ハズレパターンが用意されている。
ここで、可変表示パターンL1(リーチハズレ)〜L4(リーチハズレ)、L1(通常ハズレ)〜L4(リーチハズレ)では、例えば第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中に、複数回の可変表示にわたる連続演出の一部となる所定の演出表示が行われる。具体的な一例として、可変表示パターンL1(リーチハズレ)、L1(通常ハズレ)では、図6(A)に示すように、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中に報知情報60aが表示される。この報知情報60aは、例えば4回転以内にリーチを2回出すことといったように、所定の期間と、所定の演出表示とを報知するためのものであればよい。
可変表示パターンL2(リーチハズレ)、L2(通常ハズレ)では、図6(B)に示すように、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中に報知情報60bが表示される。可変表示パターンL3(リーチハズレ)、L3(通常ハズレ)では、図6(C)に示すように、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中に報知情報60cが表示される。可変表示パターンL4(リーチハズレ)、L4(通常ハズレ)では、図6(D)に示すように、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中に報知情報60dが表示される。
また、可変表示パターンK(リーチハズレ)、K(大当り)における特別図柄の総可変表示時間Ti21、Ti22はいずれも、可変表示パターンL1(通常ハズレ)〜L4(通常ハズレ)、L1(リーチハズレ)〜L4(リーチハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti23〜Ti30に比べて、十分に長い時間となるように予め定められており、例えば可変表示パターンK(リーチハズレ)、K(大当り)のいずれかで特別図柄の可変表示が1回実行される期間内に、可変表示パターンL1(通常ハズレ)〜L4(通常ハズレ)、L1(リーチハズレ)〜L4(リーチハズレ)による特別図柄の可変表示を複数回実行することができる。
加えて、可変表示パターンN(通常ハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti33は、可変表示パターンM1(通常ハズレ)、M2(通常ハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti31、Ti32に比べて、短い時間となるように予め定められている。
可変表示パターン決定テーブルの具体的な一例として、この実施の形態では、図7(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111と、図7(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112と、図7(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113とが、ROM101の所定領域などに格納されている。
図7(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111は、飾り図柄の可変表示結果を大当りとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として発生する数値データに基づいて、複数種類ある大当りパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。図7(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112は、飾り図柄の可変表示結果をリーチハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として発生する数値データに基づいて、複数種類あるリーチハズレパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。図7(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113は、飾り図柄の可変表示結果を通常ハズレとするときに、可変表示パターン決定用の乱数値MR3として乱数回路104等にて発生する数値データに基づいて、複数種類ある通常ハズレパターンのうちから特図ゲームや飾り図柄の可変表示に使用するものを選択決定できるように構成されている。
ここで、大当り時パターン決定テーブル111と、リーチハズレ時パターン決定テーブル112とを比べると、各可変表示パターン(リーチの種類)に対する可変表示パターン決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。すなわち、特図ゲームあるいは飾り図柄の可変表示における表示結果がリーチハズレとなるか、大当りとなるかに応じて、選択されるリーチ種類の割合が異なるものとなっている。これにより、表示結果が大当りとなる確率は、特図ゲーム中に出現するリーチの種類に応じて異なるものとなる。このように、リーチの種類毎に決められる表示結果が大当りとなる確率は、リーチの大当り信頼度、あるいは単に、リーチの信頼度とも称される。
図2に示すRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア120が設けられている。また、RAM102の少なくとも一部は、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の少なくとも一部の内容は保存される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているものとする。図8に示す遊技制御用データ保持エリア120は、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bと、第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bと、遊技制御フラグ設定部123と、遊技制御タイマ設定部124と、遊技制御カウンタ設定部125とを備えている。
第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bはそれぞれ、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのうちのいずれかに遊技球が入賞して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを実行するための始動条件(第1及び第2始動条件のいずれか)が成立したものの、従前の特図ゲームを実行中である等の理由のために可変表示を開始するための開始条件(第1及び第2開始条件のいずれか)が成立していない特図ゲームに関する保留情報を、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して記憶する。例えば、第1特図保留記憶部121Aが普通入賞球装置6Aと対応付けられるとともに第2特図保留記憶部121Bが普通可変入賞球装置6Bと対応付けられ、それぞれが、対応付けられた普通入賞球装置6Aまたは普通可変入賞球装置6Bへの入賞順に保留番号と関連付けて、保留番号と、その入賞による始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにて可変表示結果として導出表示される確定特別図柄を示すデータを記憶する。遊技制御フラグ設定部123は、パチンコ遊技機1における遊技状態やスイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から伝送された信号等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。遊技制御タイマ設定部124は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。遊技制御カウンタ設定部125は、パチンコ遊技機1での遊技制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM102とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
遊技制御フラグ設定部123には、例えば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、特別図柄プロセスフラグ(第1及び第2特別図柄プロセスフラグ)、大当りフラグ(第1及び第2大当りフラグ)、確変確定フラグ(第1及び第2確変確定フラグ)、デモ表示フラグ(第1及び第2デモ表示フラグ)、復旧時フラグ(第1及び第2復旧時フラグ)などが設けられている。その他、遊技制御フラグ設定部123には、確変中フラグや可変表示進行停止フラグ、バックアップフラグ、パリティフラグ、連続演出実行フラグ、連続演出モードフラグなどが設けられている。
第1及び第2特別図柄プロセスフラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して実行される第1及び第2特別図柄プロセス処理(図13のステップS26、S27)において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。第1及び第2大当りフラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなる旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、大当りフラグはクリアされてオフ状態となる。第1及び第2確変確定フラグは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームを開始するときに、その特図ゲームにおける可変表示結果を確変大当りにする旨の判定がなされると、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときには、確変確定フラグはクリアされてオフ状態になる。
第1デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して第1デモ表示コマンドの送信が行われたときにオン状態にセットされる一方で、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始されるときに、クリアされてオフ状態となる。第2デモ表示フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して第2デモ表示コマンドの送信が行われたときにオン状態にセットされる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始されるときに、クリアされてオフ状態となる。第1及び第2復旧時フラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、電力供給停止時におけるパチンコ遊技機1の制御状態が復旧されるときにオン状態にセットされる。他方、第1及び第2復旧時フラグはそれぞれ第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに対応して、対応する特別図柄表示装置による特図ゲームが実行されてされていないときに特図ゲームを開始するための開始条件が成立しない場合や、特図ゲームを開始するための開始条件が成立したときに、クリアされてオフ状態となる。
確変中フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに第1確変確定フラグがオンとなっていることに対応して、オン状態にセットされる。また、確変中フラグは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて大当りとなることにより大当り遊技状態に制御された後、その大当り遊技状態が終了するときに第2確変確定フラグがオンとなっていることに対応して、オン状態にセットされる。他方、確変中フラグは、例えば確変カウンタにおけるカウント値が「0」になったときなど、高確率状態を終了するときに、クリアされてオフ状態となる。
可変表示進行停止フラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなったときに第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が行われている場合、あるいは第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果が大当りとなったときに第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が行われている場合に、オン状態にセットされる。他方、大当り遊技状態が終了するときに可変表示進行停止フラグがオンとなっている場合には、可変表示進行停止フラグがクリアされてオフ状態となる。
バックアップフラグは、パチンコ遊技機1における前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたか否かを指示する。例えば、バックアップフラグの値として「55H」が設定されているときにはバックアップあり(オン状態)を示す一方、「55H」以外の値が設定されているときにはバックアップなし(オフ状態)を示している。パリティフラグは、パチンコ遊技機1における電力供給停止時において、割込処理の実行を禁止する割込禁止状態であるか、割込処理の実行を許可する割込許可状態であるかを示す割込状態情報が記憶される。そして、パチンコ遊技機1における電力供給が再開されたときに、パリティフラグの値として保存されている割込状態情報に基づいて、電力供給が停止したときの割込禁止状態または割込許可状態が復旧される。
連続演出実行フラグは、第1特別図柄表示装置4Aにより1回の特図ゲームが実行される期間に第2特別図柄表示装置4Bにより複数回の特図ゲームを実行し、その複数回の特図ゲームにわたり連続した演出となる連続演出を実行するときに、オン状態にセットされる。そして、連続演出が終了したときには、連続演出実行フラグがクリアされてオフ状態となる。連続演出モードフラグは、連続演出としてどのような演出を実行するかを指定するためのものである。
遊技制御タイマ設定部124には、例えば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して、可変表示時間タイマ(第1及び第2可変表示時間タイマ)などが設けられている。第1可変表示時間タイマは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。第2可変表示時間タイマは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行時間である特別図柄の可変表示時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。例えば、第1及び第2可変表示時間タイマはそれぞれ、特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。この場合、第1可変表示時間タイマには、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。第2可変表示時間タイマには、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されるに際して決定された可変表示パターンに対応したタイマ初期値が設定される。
遊技制御カウンタ設定部125には、例えば確変カウンタや連続演出カウンタなどが設けられている。確変カウンタは、確変制御が行われる高確率状態にて実行可能な特図ゲームの残り回数をカウントするためのものである。確変カウンタには、特図ゲームにおける可変表示結果が確変大当りとなったことに基づく大当り遊技状態が終了するときなどに、高確率状態にて実行可能として予め定められた特図ゲームの回数(例えば「100」)を示すデータが、確変中可変表示回数初期値として設定される。そして、高確率状態にて可変表示結果がハズレとなる特図ゲームが実行されるごとに、確変カウンタにおけるカウント値が更新(例えば1減算)される。
連続演出カウンタは、連続演出を実行するときに、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始された後に、第2特別図柄表示装置4Bにより開始される特図ゲームの回数を数え上げるカウンタである。連続演出カウンタのカウント値が先に決定した連続演出回数と同一になったときには、第2特別図柄表示装置4Bにより開始される特図ゲームにおいて特別図柄が可変表示しているときに、連続演出における最後の演出が実行されることになる。また、遊技制御カウンタ設定部125は、第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞に基づく保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)をカウントする第1保留記憶数カウンタと、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞に基づく保留データの数である保留記憶数(第2保留記憶数)をカウントする第2保留記憶数カウンタとを備えていてもよい。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板である。図2に示すように、演出制御基板12には、演出制御用CPU130と、ROM131と、RAM132と、表示制御部133と、音制御部134と、ランプ制御部135とが搭載されている。なお、演出制御基板12には、演出制御コマンドの受信に用いられるコマンド受信回路が設けられていてもよい。演出制御基板12には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bやスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9への配線が接続されている。
演出制御用CPU130は、RAM132の所定領域をワークエリアとして用いながら、ROM131に格納されたプログラムに従って動作し、主基板11からの演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用CPU130は、受信した演出制御コマンドに従って、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示制御や、発光体の点灯/消灯制御、音声出力制御、可動演出装置の駆動制御等の各種制御を行う。例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示制御を実行する際に、演出制御用CPU130は、表示制御コマンドに応じた指令を表示制御部133に与える。また、演出制御用CPU130は、例えば演出制御基板12に搭載されたランダムカウンタ(図示せず)による乱数生成動作の設定を行い、数値データを所定の手順に従って定期的(あるいは不定期)に更新させるなどして、演出の進行を制御するために用いられる各種の乱数となる数値データをカウントさせる。
図2に示すROM131には、プロセスタイマ設定値と演出制御実行テーブルの組合せが複数集まったデータで構成されたプロセスデータが格納されている。各演出制御実行テーブルには、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示画面における表示演出の内容を示すデータからなる表示制御実行データと、遊技効果ランプ9等による演出内容を示すデータからなるランプ制御実行データと、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容を示すデータからなる音制御実行データとが含まれている。プロセスタイマ設定値は、直後に続く表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データと対応付けられ、各データに基づく演出制御がなされる時間を示すデータであればよい。表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音制御実行データには、例えば、表示制御部133への描画指示、ランプ制御部135への発光パターン(ランプパターン)指示、音制御部134への音声パターン指示を示すデータが設定されている。
例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに表示される画像のフレーム周波数が30Hzである場合には、プロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値に、33.3msの倍数の値を設定する。すなわち、演出制御用CPU130は、33.3msを単位として、表示制御部133に対する描画指示、ランプ制御部135に対する発光動作の切り替え指示、音制御部134に対する音声出力動作の切り替え指示などを行うことができる。その他にも、ROM131には、演出の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルが格納されている。例えば、ROM131は、主基板11からの第1及び第2可変表示開始コマンドのいずれかで指定された可変表示パターンや第1及び第2表示結果通知コマンドで通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類などに基づいて演出制御用CPU130が演出に関する各種の判定や決定を行うために用意された複数種類の判定テーブルや決定テーブルを記憶する。
図2に示すRAM132には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける表示状態などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図9に示すような表示制御用データ保持エリア150が設けられている。ここで、演出制御基板12に搭載されたRAM132は、主基板11に搭載されたRAM102とは異なり、バックアップがなされていない。すなわち、RAM132の内容は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止されると、保存されずに消失する。図9に示す表示制御用データ保持エリア150は、第1及び第2確定飾り図柄記憶部151、152と、表示制御フラグ設定部153と、表示制御タイマ設定部154と、表示制御カウンタ設定部155とを備えている。
第1及び第2確定飾り図柄記憶部151、152は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示にて可変表示結果として導出表示される確定飾り図柄を示すデータを記憶する。表示制御フラグ設定部153は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bの表示状態や主基板11から送信された表示制御コマンド等に応じて、各々セットあるいはクリアされる複数種類のフラグを設定するためのデータを記憶する。表示制御タイマ設定部154は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでの表示制御に用いられる複数種類のタイマ値を示すデータを記憶する。表示制御カウンタ設定部155は、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでの表示制御に用いられる複数種類のカウント値を示すデータを記憶する。なお、フラグ設定やカウンタ/タイマに用いる回路は、RAM132とは別に設けたレジスタ回路などによって構成してもよい。
表示制御フラグ設定部153には、例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して、電源投入時フラグ(第1及び第2電源投入時フラグ)、可変表示開始フラグ(第1及び第2可変表示開始フラグ)、可変表示中フラグ(第1及び第2可変表示中フラグ)、可変表示終了フラグ(第1及び第2可変表示終了フラグ)、大当り開始フラグ(第1及び第2大当り開始フラグ)、大当り中表示フラグ(第1及び第2大当り中表示フラグ)、デモ表示設定フラグ(第1及び第2デモ表示設定フラグ)、デモ表示待ちフラグ(第1及び第2デモ表示待ちフラグ)及びデモ表示中フラグ(第1及び第2デモ表示中フラグ)などが設けられている。その他、表示制御フラグ設定部153には、ラウンド数通知済みフラグ、進行停止中フラグ及び大当り終了フラグなどが設けられている。
第1及び第2電源投入時フラグは、演出制御基板12への電力供給が開始されたことを示すものである。例えば、第1及び第2電源投入時フラグは、演出制御基板12への電力供給が開始されたときにオン状態にセットされる。また、オン状態となっている第1電源投入時フラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドや第1デモ表示コマンドを受信したときに、クリアされてオフ状態となる。オン状態となっている第2電源投入時フラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドや第2デモ表示コマンドを受信したときに、クリアされてオフ状態となる。
第1可変表示開始フラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第2可変表示開始フラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第1可変表示中フラグは、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第1可変表示終了コマンドを受信したときにクリアされてオフ状態となる。第2可変表示中フラグは、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第2可変表示終了コマンドを受信したときにクリアされてオフ状態となる。
第1可変表示終了フラグは、主基板11からの第1可変表示終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの第1可変表示開始コマンドや第1デモ表示コマンドを受信した場合、あるいは第1可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11から大当り開始コマンドを受信した場合に、クリアされてオフ状態となる。第2可変表示終了フラグは、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、主基板11から第2可変表示開始コマンドや第2デモ表示コマンドを受信した場合、あるいは第2可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合に、クリアされてオフ状態となる。
第1大当り開始フラグは、第1可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合にオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が開始されることを報知する画像の表示などの設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。第2大当り開始フラグは、第2可変表示終了フラグがオンであるときに主基板11からの大当り開始コマンドを受信した場合にオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が開始されることを報知する画像の表示などの設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。
第1大当り中表示フラグは、第1大当り開始フラグがクリアされるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの大当り終了コマンドを受信した後、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第1画像表示装置5Aに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。第2大当り中表示フラグは、第2大当り開始フラグがクリアされるときにオン状態にセットされる一方で、主基板11からの大当り終了コマンドを受信した後、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第2画像表示装置5Bに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示設定フラグは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aに所定のデモンストレーション画像(デモ画像)を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示設定フラグは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bに所定のデモンストレーション画像(デモ画像)を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信した後、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにオン状態にセットされる。そして、オン状態となっている第1デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したときや、待ち時間が経過して第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるときにクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信した後、第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間が設定されたときにオン状態にセットされる。そして、オン状態となっている第2デモ表示待ちフラグは、主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときや、待ち時間が経過して第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
第1デモ表示中フラグは、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるときにオン状態にセットされる一方で、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始されることに対応してクリアされてオフ状態となる。第2デモ表示中フラグは、第2画像表示装置5Bにデモンストレーション画像を表示させるときにオン状態にセットされる一方で、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始されることに対応してクリアされてオフ状態となる。
ラウンド数通知済みフラグは、主基板11からの大当りラウンド数指示コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態における各ラウンドにて第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかに表示させるラウンド中画像の設定が行われるときにクリアされてオフ状態となる。大当り終了フラグは、主基板11からの大当り終了コマンドを受信したときにオン状態にセットされる一方で、大当り遊技状態が終了する旨を報知するための画像を第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかに表示させるときにクリアされてオフ状態となる。
表示制御タイマ設定部154には、例えば、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して、可変表示制御タイマ(第1及び第2可変表示制御タイマ)やデモ表示待ちタイマ(第1及び第2デモ表示待ちタイマ)、デモ表示制御タイマ(第1及び第2デモ表示制御タイマ)などが設けられている。第1可変表示制御タイマは、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示時間を、演出制御基板12の側にて計測するためのものである。第2可変表示制御タイマは、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示時間を、演出制御基板12の側にて計測するためのものである。例えば、第1及び第2可変表示制御タイマはそれぞれ、飾り図柄の可変表示が開始された後、経過時間に対応したタイマ値を記憶し、定期的にタイマ値をカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。
第1デモ表示待ちタイマは、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してからの経過時間を計測するためのものである。例えば、第1デモ表示待ちタイマには、第1デモ表示コマンドを受信したときに、所定のタイマ初期値が設定される。このときに設定されるタイマ初期値は、例えば第1デモ表示コマンドを受信してから第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間に対応して予め定められたタイマ値であってもよい。この場合には、第1デモ表示待ちタイマがタイムアウトしたタイミングで、第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像が表示される。あるいは、第1デモ表示待ちタイマは、第1デモ表示コマンドを受信したときに初期化された後、定期的にタイマ値がカウントアップされることにより経過時間を計測するものであってもよい。この場合には、第1デモ表示待ちタイマにおけるタイマ値が第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間に対応した所定の基準値に達したか否かを判定することにより、待ち時間が経過したか否かを判定することができる。第2デモ表示待ちタイマは、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信してからの経過時間を計測するためのものである。第1デモ表示制御タイマは、第1画像表示装置5Aにおけるデモンストレーション画像の表示時間を計測するためのものである。第2デモ表示制御タイマは、第2画像表示装置5Bにおけるデモンストレーション画像の表示時間を計測するためのものである。
図2に示す表示制御部133は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに画像を表示させるためのデータ処理などを実行する。例えば、表示制御部133は、図10に示すように、VDP(Video Display Processor)140と、CGROM141と、VRAM142と、LCD駆動回路143A、143Bを備えて構成される。なお、VDP140、CGROM141、VRAM142は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して複数設けられていてもよいし、1つずつの構成とされてもよい。
VDP140は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに画像表示を行わせるための表示制御機能及び高速描画機能を有し、演出制御用CPU130からの描画命令に従った画像処理を実行する。また、演出制御用CPU130とは独立した二次元アドレス空間を持ち、そこにVRAM142をマッピングしている。例えば、VDP140は、CGROM141から読み出したデータに従って画像データを生成し、VRAM142上に展開する。そして、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに対してR(赤)、G(緑)、B(青)の階調データや、走査信号の生成に用いられるクロック信号等を、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのそれぞれに対応して設けられたLCD駆動回路143A、143Bに出力する。具体的な一例として、R、G、Bの階調データはそれぞれ8ビットで表され、第1及び第2画像表示装置5A、5Bはそれぞれ、VDP140からの指示に従ってR、G、Bのそれぞれを256階調、これらを合成して約1670万色の多色表示を行うことができる。なお、R、G、Bの階調データのビット数は8ビット以外のビット数であってもよく、また、R、G、Bの各階調データにおけるビット数が異なる数となっていてもよい。
CGROM141は、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにて画像表示を行うための各種画像データを記憶しておくためのものである。例えば、CGROM141には、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに表示される中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等が予め記憶されている。VRAM142は、VDP140によって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。LCD駆動回路143A、143Bはそれぞれ、第1及び第2画像表示装置5A、5Bに対応して設けられ、VDP140から入力された階調データやクロック信号等から走査信号を生成して、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのうちで対応するものに出力することで、画像を表示させるためのものである。
図2に示す音制御部134は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理などを実行する。例えば、音制御部134は、音声ICと、音声ROMと、音声RAMと、DACと、オーディオアンプと、ボリュームとを備えて構成される。音声ICは、演出制御用CPU130からの指令に従って音声や効果音を発生するための音声信号を生成する。音声ROMは、スピーカ8L、8Rによる音声の出力に用いられる複数種類の音声データ等を記憶する。音声RAMは、音声ICが音声ROMから読み出した音声データを展開するためのワークメモリとして用いられる。DACは、音声ICから出力されるデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換する。オーディオアンプは、DACから出力されるアナログ音声信号を増幅してスピーカ8L、8Rに供給する。ボリュームは、オーディオアンプから出力されるアナログ音声信号の出力レベルを設定されている音量に応じたレベルにする。
ランプ制御部135は、演出制御用CPU130からの指令に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどの発光体に点灯/消灯動作を実行させるための信号処理などを実行する。例えば、ランプ制御部135は、遊技効果ランプ9に信号を出力するためのランプ駆動回路や、装飾用LEDに信号を出力するためのLED駆動回路などを備えて構成される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、電源電圧が供給されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図11は、CPU103によって実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
すなわち、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。ここで、この実施の形態で用いられているCPU103には、マスク可能な割込(INT)のモードとして、以下に示すような割込モード0〜2からなる3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU103は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0では、割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPU103の内部データバス上に送出する。よって、CPU103は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU103は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1は、割込が受け付けられると、常に0038H番地に飛ぶモードである。割込モード2は、CPU103の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、遊技制御メイン処理のステップS2において、CPU103は割込モード2に設定される。
ステップS3の処理に続いて、CPU103は、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)などの設定(初期化)を行った後(ステップS5)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
そして、バックアップフラグがオンとなっているか否かをチェックすることにより、電力供給停止時にRAM102のデータ保護処理が行われたか否かを確認する(ステップS7)。この実施の形態では、不測の電力供給停止が生じた場合には、RAM102のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップなしを確認したら(ステップS7;No)、CPU103は初期化処理を実行するために、ステップS10の処理に進む。
バックアップフラグの状態は、電力供給停止時にRAM102の遊技制御フラグ設定部123に設定される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているので、電力供給停止が発生した場合でも、遊技制御フラグ設定部123の内容は保存されることになる。ステップS7では、例えば、バックアップフラグの値として「55H」がバックアップRAM領域に設定されていればバックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。
ステップS7にてバックアップフラグがオンであるときには(ステップS7;Yes)、RAM102のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS8)。例えば、CPU103は、RAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM102の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
不測の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、RAM102のデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場合には(ステップS8;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行するために、ステップS10の処理に進む。他方、チェック結果が正常であれば(ステップS8;Yes)、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS9)。
ステップS10〜S13の処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを初期化するための初期化処理である。この初期化処理では、CPU103は、まず、RAM102のクリア処理を実行する(ステップS10)。また、RAM102における所定の作業領域に対して初期値を設定するなどの設定処理も行われる(ステップS11)。さらに、演出制御基板12及び払出制御基板等のサブ側の制御基板を初期化するための初期化コマンドを送信する(ステップS12)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU103に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS13)。例えば、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
こうして初期化処理の実行が完了すると、ステップS14〜S16の処理を繰り返し実行するループ処理が実行される。このループ処理では、割込禁止状態とされた後に(ステップS14)、乱数更新処理が実行され(ステップS15)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS16)。ステップS15の乱数更新処理では、例えば図4に示す乱数値MR1〜MR5などといった、主基板11の側でカウントされる各種の乱数値が更新される。
図12は、遊技状態復旧処理として、図11に示すステップS9にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す遊技状態復旧処理において、CPU103は、まず、スタックポインタの復旧処理を行う(ステップS101)。スタックポインタの値は、後述する電力供給停止時処理(図14)において、バックアップがなされるRAM102の所定領域に退避している。よって、ステップS101では、その領域の値をスタックポインタに設定することによって復旧させる。なお、復旧されたスタックポインタが指す領域(スタック領域)には、電力供給が停止したときにおけるCPU103内のレジスタ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避されていればよい。
続いて、CPU103は、例えばRAM102の遊技制御用データ保持エリア120が備える遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS102)。例えば、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”(後述する可変表示制御処理に対応した値)であるときには、特別図柄の可変表示中に電力供給が停止されたものと判定すればよい。
ステップS102にて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したものと判定されたときには(ステップS102;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドを送信する(ステップS103)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、第1電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
また、ステップS103の処理を実行した後、CPU103は、第1確定特別図柄記憶部122Aに格納されているデータを読み出すことにより、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS104)。そして、例えばステップS104にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第1表示結果通知コマンドを送信する(ステップS105)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第1表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。
電力供給停止が発生したときに第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないと判定されたときには(ステップS102;No)、ステップS103〜S105の処理をスキップする。これにより、第1電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合に限り、電力供給が復旧したときに演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
この後、CPU103は、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106にて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したものと判定されたときには(ステップS106;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドを送信する(ステップS107)。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、第2電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
また、ステップS107の処理を実行した後、CPU103は、第2確定特別図柄記憶部122Bに格納されているデータを読み出すことにより、第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS108)。そして、例えばステップS108にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第2表示結果通知コマンドを送信する(ステップS109)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第2表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。
電力供給停止が発生したときに第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないと判定されたときには(ステップS106;No)、ステップS107〜S109の処理をスキップする。これにより、第2電源復旧コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合に限り、電力供給が復旧したときに演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
続いて、CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS110)。また、CPU103は、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1及び第2復旧時フラグをオン状態にセットする(ステップS111)。そして、CPU103は、バックアップフラグをクリアして(ステップS112)、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグをオフ状態とする。これにより、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しないようにすることができる。加えて、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、CPU103内の各種レジスタ(例えば、IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタなど)に設定することによりレジスタ値を復元する(ステップS113)。
この後、パリティフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS114)、オフであるときには(ステップS114;No)、割込許可状態にする(ステップS115)。これに対して、パリティフラグがオンであるときには(ステップS114;Yes)、ステップS115の処理を実行せずに、割込禁止状態とする。続いて、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS116)。
図13は、CPU103にてタイマ割込みが発生する毎に実行される遊技制御割込処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す遊技制御割込処理において、CPU103は、まず、電力供給停止時処理を実行する(ステップS21)。電力供給停止時処理では、電源基板10から伝送される電源断信号をチェックするなどして、電力供給停止が生じるか否かの判定が行われ、電力供給停止時にはRAM102の記憶保護処理などが実行される。電力供給停止時処理からリターンした場合には、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路107を介して各入賞口スイッチ70から入力される検出信号の状態を判定する(ステップS22)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS23)。この後、例えば図4に示す乱数値MR1〜MR5などといった、主基板11の側でカウントされる各種の乱数値を更新する乱数更新処理(ステップS24)が実行される。なお、乱数回路104によって生成されたハードウェア乱数としての乱数のみが使用され、なおかつ、乱数回路104がCPU103からの指令によることなく乱数値となる数値データを更新可能である場合には、ステップS24の処理が実行されなくてもよい。
乱数更新処理に続いて、CPU103は、始動入賞処理を実行する(ステップS25)。始動入賞処理では、普通入賞球装置6Aや普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞が検出されたときに、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを乱数回路104等から抽出して、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bのいずれかに記憶させる処理などを実行する。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS26)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値を遊技状態に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aにおける表示動作の制御や第1特別可変入賞球装置7Aの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。第1特別図柄プロセス処理に続いて、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS27)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値を遊技状態に応じて更新し、第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や第2特別可変入賞球装置7Bの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行することにより(ステップS28)、普通可変入賞球装置6Bに対応して設けられた普通図柄表示装置20における表示動作(例えばLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(例えば、点灯・点滅表示など)や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御の設定などを可能とする。また、CPU103は、所定のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信し、遊技状態に合わせた動作制御を指示する(ステップS29)。さらに、所定の情報出力処理を実行することにより、各種出力データの格納領域の内容をI/Oポート105に含まれる各出力ポートに出力する(ステップS30)。この情報出力処理では、主基板11から所定の情報端子基板に、大当り情報、始動情報、確率変動情報などをホール管理用コンピュータに対して出力する指令の送信も行われる。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御や第1及び第2特別可変入賞球装置7A、7Bにおける開閉板の開閉制御を行う(ステップS31)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、各入賞口スイッチ70から入力された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS32)。
図14は、電力供給停止時処理として、図13に示すステップS21にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す電力供給停止時処理において、CPU103は、まず、電源基板10から伝送される電源断信号の状態をチェックするなどして、電源電圧の低下が検出されたか否かを判定する(ステップS41)。このとき、電源電圧の低下が検出されなければ(ステップS41;No)、そのまま電力供給停止時処理を終了して、図13に示す遊技制御割込処理にリターンする。
これに対して、電源電圧の低下が検出されたときには(ステップS41;Yes)、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をRAM102に設けられた所定の退避領域に退避する(ステップS42)。続いて、CPU103が割込禁止状態となっているか割込許可状態となっているかを示す割込フラグを、パリティフラグにコピーする(ステップS43)。パリティフラグは、RAM102の遊技制御フラグ設定部123に設けられているので、電力供給停止が生じても、その内容が保存される。
この後、例えばBCレジスタやDEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタなどといった、CPU103の内部レジスタが保持する値を、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS44)。これに続いて、スタックポインタの値も、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS45)。次に、例えばバックアップフラグの値を「55H」に設定するなどして、バックアップフラグをオン状態にセットする(ステップS46)。
そして、例えばRAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなど、チェックデータの作成を行う(ステップS47)。こうして作成されたチェックデータは、例えばRAM102のチェックサムバッファなどといった、RAM102の所定領域に格納される(ステップS48)。続いて、CPU103は、所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することにより(ステップS49)、以後、RAM102へのアクセスを休止する。これにより、電力供給の停止に伴ってプログラムの暴走が生じても、RAM102の記憶内容が破損されることを防止できる。さらに、CPU103は、I/Oポート105に含まれる所定の出力ポートにクリアデータである「00」をセットするなどのクリア処理を実行した後(ステップS50)、待機状態(ループ処理)に入る。
図15は、始動入賞処理として、図13に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この始動入賞処理において、CPU103は、まず、各入賞口スイッチ70に含まれて普通入賞球装置6Aへの入賞球を検出する第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS121)。遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞して第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS121;Yes)、遊技制御用データ保持エリア120に設けられた第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数が上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS122)。ここで、第1保留記憶数が遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされる場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を第1特図保留記憶部121Aにおける記憶数の上限値に対応して予め定められた基準値と比較して、その基準値に達しているか否かを判定するようにすればよい。
第1特図保留記憶部121Aにおける第1保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS122;No)、例えば第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aへの遊技球の入賞に基づく保留記憶数をカウントするために遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1加算するなどして、第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数を1加算する(ステップS123)。また、乱数回路104等により更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(ステップS124)。CPU103は、このとき抽出した乱数値MR1を示す数値データを、第1特別図柄表示装置4Aに対応して設けられた第1特図保留記憶部121Aにおける空エントリの先頭にセットすることで格納する(ステップS125)。この際には、例えばステップS123にて1加算した第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に対して保留記憶数コマンドを送信するための設定を行う(ステップS126)。
ステップS121にて第1始動入賞口スイッチからの検出信号がオフ状態である場合(ステップS121;No)や、ステップS122にて第1特図保留記憶部121Aにおける保留記憶数が上限値に達しているとき(ステップS122;Yes)、あるいは、ステップS126の処理を実行した後には、例えば各入賞口スイッチ70に含まれて普通可変入賞球装置6Bへの入賞球を検出する第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となったか否かをチェックすることにより、普通可変入賞球装置6Bに遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS127)。遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞していないために第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS127;No)、始動入賞処理を終了する。
他方、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞して第2始動入賞口スイッチからの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS127;Yes)、遊技制御用データ保持エリア120に設けられた第2特図保留記憶部121Bにおける保留データの数である第2保留記憶数が上限値に達しているか否かを判定する(ステップS128)。そして、第2保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS128;Yes)、そのまま始動入賞処理を終了する。他方、ステップS128にて第2特図保留記憶部121Bにおける第2保留記憶数が上限値未満であるときには(ステップS128;No)、例えば第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bへの遊技球の入賞に基づく保留記憶数をカウントするために遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1加算するなどして、第2特図保留記憶部121Bにおける保留データの数である第2保留記憶数を1加算する(ステップS129)。また、乱数回路104等によって更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出する(ステップS130)。CPU103は、このとき抽出した乱数値MR1を示す数値データを、第2特別図柄表示装置4Bに対応して設けられた第2特図保留記憶部121Bにおける空エントリの先頭にセットすることで格納する(ステップS131)。この際には、例えば始動入賞記憶表示器22にて消灯されているLEDのうちの1つ(例えば消灯されているLEDのうち左端のLED)を点灯させるなどして、始動入賞記憶表示器22における表示の変更(点灯)を行う(ステップS132)。
図16は、第1特別図柄プロセス処理として、図13に示すステップS26にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す第1特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示装置4Aに対応して遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S146の各処理を実行する。
ステップS140の特別図柄通常処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理は、第1特図保留記憶部121Aに格納された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。ステップS141の可変表示開始時処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この可変表示開始時処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間を決定する処理などを含んでいる。ステップS141にて設定された確定特別図柄や特別図柄の可変表示時間に対応して、例えば所定のコマンド送信テーブルに制御データがセットされるなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドや第1表示結果通知コマンドが送信可能に設定される。その後、図13に示すステップS29のコマンド制御処理が実行されることにより、第1可変表示開始コマンドや第1表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
ステップS142の可変表示制御処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この可変表示制御処理は、第1特別図柄表示装置4Aに対応して遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1可変表示時間タイマにおけるタイマ値に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間を計測する処理等を含んでいる。ステップS143の可変表示停止時処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この可変表示停止時処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが終了することを示す第1可変表示終了コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う処理等を含んでいる。
ステップS144の大入賞口開放前処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理は、第1特別可変入賞球装置7Aにおける開閉板を開閉するなどの大当り動作における初期化処理等を含んでいる。ステップS145の大入賞口開放中処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理は、第1特別可変入賞球装置7Aにて開閉板を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、第1特別可変入賞球装置7Aにおける1回あたりの開放時間をチェックする処理等を含んでいる。また、ステップS145の大入賞口開放中処理では、第1特別可変入賞球装置7Aによる大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば第1特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。ステップS146の大当り終了処理は、第1特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り終了処理は、演出制御基板12に対して大当り遊技状態の終了を指示するための大当り終了コマンドを送信する処理等を含んでいる。
図17は、図16のステップS140にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値が“4”以上となっているか否かを判定するなどして、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているか否かを判定する(ステップS201)。パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているときには(ステップS201;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための開始条件(第1開始条件)が成立しないものと判断して、そのまま特別図柄通常処理を終了する。
他方、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていないときには(ステップS201;No)、例えば遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第1保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である第1保留記憶数が、「0」となっているか否かを判定する(ステップS202)。このときには、第1特図保留記憶部121Aの先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)に有効な大当り判定用の乱数値MR1を示す保留データが記憶されているか否かを判定することにより、第1保留記憶数が「0」となっているか否かを判定してもよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS202;No)、第1特図保留記憶部121Aに保留データがあるものと判断して、第1特図保留記憶部121Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1の値を示す数値データを読み出す(ステップS203)。この際には、例えば第1保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1減算するなどして、第1保留記憶数を1減算するとともに、第1特図保留記憶部121Aにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS204)。そして、例えばステップS204にて1減算した第1保留記憶数を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に対して第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数を通知するための保留記憶数コマンドを送信する設定を行う(ステップS205)。
その後、CPU103は、ステップS203にて読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、第1開始条件が成立した特図ゲームにおける可変表示結果を、確変大当りとするか通常大当りとするかハズレとするかを判定するための大当り・確変判定処理を実行する(ステップS206)。この大当り・確変判定処理を実行した後には、第1デモ表示フラグをクリアするとともに(ステップS207)、第1復旧時フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS208)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を可変表示開始時処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS209)。
また、ステップS202にて保留記憶数が「0」であるときには(ステップS202;Yes)、第1特図保留記憶部121Aに保留データがないものと判断して、第1復旧時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS210)。このとき、第1復旧時フラグがオンであれば(ステップS210;Yes)、第1復旧時フラグをクリアするとともに(ステップS211)、第1デモ表示フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS212)。
ステップS210にて第1復旧時フラグがオフであるときや(ステップS210;No)、ステップS212の処理を実行した後には、第1デモ表示フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS213)。このとき、第1デモ表示フラグがオフであれば(ステップS213;No)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなど、主基板11から演出制御基板12に対して第1デモ表示コマンドを送信する設定を行う(ステップS214)。そして、第1デモ表示フラグをオン状態にセットする(ステップS215)。ステップS213にて第1デモ表示フラグがオンであるときには(ステップS213;Yes)、ステップS214及びS215の処理を実行することなく特別図柄通常処理を終了する。
図18は、図17に示すステップS206にて実行される大当り・確変判定処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す大当り判定処理を開始すると、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS401)。ここで、確変中フラグは、パチンコ遊技機1が確変制御により高確率状態(確変中)とされているときにオン状態となっている。確変中フラグがオンとなっているときには(ステップS401;Yes)、予め定められた個数の数値を示す増加判定値データを、特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄を停止表示することを示す判定値データに設定する一方(ステップS402)、確変中フラグがオフとなっているときには(ステップS401;No)、予め定められた個数の数値を示す通常判定値データを、判定値データに設定する(ステップS403)。ここで、増加判定値データは、通常判定値データに比べて多くの個数の数値を含んでいる。そのため、確変中フラグがオンとなっている高確率状態では、大当り遊技状態以外の通常遊技状態に比べて、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと等しくなることで可変表示結果を大当り図柄とする旨の判定がなされる確率が、高められる。
ステップS402、S403のいずれかにて判定値データの設定を行った後、図17のステップS203にて第1特図保留記憶部121Aから読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが、判定値データと合致するか否かの判定を行う(ステップS404)。このとき、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと合致しなければ(ステップS404;No)、そのまま大当り・確変判定処理を終了する。他方、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが判定値データと合致すれば(ステップS404;Yes)、第1大当りフラグをオン状態にセットするとともに(ステップS405)、乱数回路104等によって更新されている確変判定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出する(ステップS406)。ステップS406に続いて、抽出された乱数値MR4を示す数値データが、予め定められた確変判定値データと合致するか否かの判定を行い、合致する場合には(ステップ407;Yes)、第1確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS408)。これに対して、乱数値MR4を示す数値データが確変判定値データと合致しない場合には(ステップS407;No)、第1確変確定フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS409)。
図19は、図16のステップS141にて実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す可変表示開始時処理において、CPU103は、まず、連続演出を開始するための待機中となっているか否かを判定する(ステップS221)。ここで、連続演出を実行するときには、第1特別図柄表示装置4Aによる1回の特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間に、第2特別図柄表示装置4Bにより複数回の特図ゲームを実行するとともに、その複数回の特図ゲームにわたる連続演出を実行してから第1特別図柄表示装置4Aにおける可変表示結果を導出表示するために、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームとして特別図柄の可変表示を開始するタイミングを調整することが望ましい。そこで、この実施の形態では、例えば前回のタイマ割込みが発生した際にステップS230の処理が実行されて連続演出を開始するために待機する旨の判定がなされたときなどには、ステップS221の処理にて待機中である旨の判定がなされる。
ステップS221にて連続演出を開始するための待機中ではない旨の判定がなされたときには(ステップS221;No)、第1大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS222)。そして、第1大当りフラグがオンであるときには(ステップS222;Yes)、第1確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS223)。ステップS223にて第1確変確定フラグがオンであるときには(ステップS223;Yes)、複数種類の特別図柄のうちで確変大当り図柄である「7」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS224)。これに対して、ステップS223にて第1確変確定フラグがオフであるときには(ステップS223;No)、複数種類の特別図柄のうちで通常大当り図柄である「3」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS225)。ステップS224、S225のいずれかにて確定特別図柄を決定した後には、第1大当り時パターン決定処理を実行することにより、例えば大当りパターンとなる可変表示パターンのうちのいずれかを選択決定するなどの処理を行う(ステップS226)。
図20は、ステップS226にて実行される第1大当り時パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す第1大当り時パターン決定処理において、CPU103は、まず、例えば第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を読み取ることなどにより、第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数を特定し、特定された第2保留記憶数が予め定められた連続演出実行許容値以上となっているか否かを判定する(ステップS431)。ここで、連続演出実行許容値は、第1特別図柄表示装置4Aによる1回の特図ゲームが実行されている期間において、第2特別図柄表示装置4Bにより複数回の特図ゲームを実行し、その複数回の特図ゲームにわたり連続した連続演出を、例えば第2画像表示装置5Bなどにて行うための基準値である。この実施の形態では、具体的な一例として、連続演出実行許容値が「3」として予め定められているものとする。
ステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上であると判定されたときには(ステップS431;Yes)、例えば乱数回路104等により更新されている連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS432)。そして、ステップS432にて抽出された乱数値MR5を示す数値データが、予め定められた連続演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、連続演出を実行するか否かの判定を行う(ステップS433)。
ステップS433にて連続演出を実行する旨の判定がなされたときには(ステップS433;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた連続演出実行フラグをオン状態にセットする(ステップS434)。続いて、第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数を連続演出回数として、例えば遊技制御用データ保持エリア120の所定領域(例えば連続演出回数記憶領域など)に記憶させる(ステップS435)。この後、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた連続演出カウンタに初期値として「1」をセットする(ステップS436)。そして、遊技制御フラグ設定部123に設けられた連続演出モードフラグの設定を行う(ステップS437)。
ステップS437における連続演出モードフラグの設定の具体的な一例として、CPU103は、第1大当りフラグがオンとなっているかオフとなっているかの状態や、ステップS435にて記憶させた連続演出回数などに基づいて、予めROM101に格納された演出モード決定テーブルを参照するなどして、図21に示す対応関係となるような連続演出モードフラグの値を決定する。図21に示す設定では、第1大当りフラグがオンであり、連続演出回数が「3」であるときには、連続演出モードフラグの値が“1”にセットされる。第1大当りフラグがオンであり、連続演出回数が「4」であるときには、連続演出モードフラグの値が“2”にセットされる。第1大当りフラグがオフであり、連続演出回数が「3」であるときには、連続演出モードフラグの値が“3”にセットされる。第1大当りフラグがオフであり、連続演出回数が「4」であるときには、連続演出モードフラグの値が“4”にセットされる。
こうしてステップS437において演出モードフラグの設定を行った後には、図5に示す可変表示パターンのうちで可変表示パターンK(大当り)を、第1特別図柄表示装置4Aによる今回の特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける今回の飾り図柄の可変表示での可変表示パターンに決定する(ステップS438)。すなわち、連続演出を実行する旨の決定がなされたときには、可変表示パターンL1〜L4における特別図柄の総可変表示時間よりも十分に長い総可変表示時間となる可変表示パターンに決定することができる。
ステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値よりも小さい旨の判定がなされたときや(ステップS431;No)、ステップS433にて乱数値MR5を示す数値データが連続演出実行判定値データとは異なる旨の判定がなされたときには(ステップS433;No)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111を設定する(ステップS439)。この後、例えば乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS440)。続いて、CPU103は、抽出した可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS439にて設定した大当り時パターン決定テーブル111を参照することにより、可変表示パターンを選択決定する(ステップS441)。図7(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111を参照して可変表示パターンを決定する場合には、可変表示パターンK(大当り)や可変表示パターンK(リーチハズレ)に選択決定されることがない。これにより、連続演出が実行されないときには、特別図柄の総可変表示時間が無駄に長くなることを防止できる。
図19に示すステップS222にて第1大当りフラグがオフであるときには(ステップS222;No)、複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS227)。例えば、CPU103は、ステップS227において乱数回路104等により更新されているハズレ時確定特別図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM101等に予め格納されている確定図柄決定テーブルを参照するなどして、複数のハズレ図柄のいずれかを選択して確定特別図柄に決定すればよい。ステップS227の処理を実行した後には、第1ハズレ時パターン決定処理を実行することにより、例えばリーチハズレパターンや通常ハズレパターンとなる可変表示パターンのうちのいずれかを選択決定するなどの処理を行う(ステップS228)。
図22は、ステップS228にて実行される第1ハズレ時パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す第1ハズレ時パターン決定処理において、CPU103は、まず、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS451)。そして、確変中フラグがオフであるときには(ステップS451;No)、例えば第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を読み取ることなどにより、第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数を特定し、特定された第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上となっているか否を判定する(ステップS452)。
ステップS452にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上であると判定されたときには(ステップS452;Yes)、例えば乱数回路104等により更新されている連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する(ステップS453)。そして、ステップS453にて抽出された乱数値MR5を示す数値データが、予め定められた連続演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、連続演出を実行するか否かの判定を行う(ステップS454)。
ステップS454にて連続演出を実行する旨の判定がなされたときには(ステップS454;Yes)、連続演出実行フラグをオン状態にセットする(ステップS455)。続いて、第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数を連続演出回数として、例えば遊技制御用データ保持エリア120の所定領域(例えば連続演出回数記憶領域など)に記憶させる(ステップS456)。この後、連続演出カウンタに初期値として「1」をセットする(ステップS457)。そして、図20に示すステップS437の処理と同様にして、例えば第1大当りフラグがオンとなっているかオフとなっているかの状態や、ステップS456にて記憶させた連続演出回数などに基づいて、連続演出モードフラグの設定を行う(ステップS458)。
ステップS458において連続演出モードフラグの設定を行った後には、図5に示す可変表示パターンのうちで可変表示パターンK(リーチハズレ)を、第1特別図柄表示装置4Aによる今回の特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける今回の飾り図柄の可変表示での可変表示パターンに決定する(ステップS459)。これにより、連続演出を実行する旨の決定がなされたときには、可変表示パターンL1〜L4における特別図柄の総可変表示時間よりも十分に長い総可変表示時間となる可変表示パターンに決定することができる。
ステップ451にて確変中フラグがオンである旨の判定がなされたときや(ステップS451;Yes)、ステップS452にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値よりも小さい旨の判定がなされたとき(ステップS452;No)、あるいは、ステップS454にて乱数値MR5を示す数値データが連続演出実行判定値データとは異なる旨の判定がなされたときには(ステップ454;No)、例えば乱数回路104等により更新されているリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS460)。そして、ステップS460にて抽出された乱数値MR2を示す数値データが、予め定められたリーチ判定値データと合致するか否かを判定することにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS461)。
ステップS461にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データと合致して可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS461;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112を設定する(ステップS462)。また、ステップS461にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データとは異なる旨の判定がなされたときには(ステップS461;No)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS463)。
ステップS463にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS463;No)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113を設定する(ステップS464)。ステップS462、S464のいずれかにてパターン決定テーブルの設定を行った後には、例えば乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS465)。続いて、CPU103は、抽出した可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS462、S464のいずれかにて設定したパターン決定テーブルを参照することにより、可変表示パターンを選択決定する(ステップS466)。
また、ステップS463にて確変中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS463;Yes)、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aによる特別図柄及び飾り図柄の可変表示パターンを、可変表示パターンN(通常ハズレ)に決定する(ステップS467)。ここで、可変表示パターンN(通常ハズレ)における特別図柄及び飾り図柄の総可変表示時間Ti33は、図7(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113を参照することにより決定される可変表示パターンM1(通常ハズレ)や可変表示パターンM2(通常ハズレ)における総可変表示時間に比べて、短い時間となっている。したがって、確変中フラグがオンであるときには、特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間が通常遊技状態よりも短くなるように制御される。
図19に示す処理において、ステップS226の第1大当り時パターン決定処理やステップS228の第1ハズレ時パターン決定処理を実行した後には、ステップS224、S225、S227のいずれかにて決定した確定特別図柄を特定可能なデータを、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶させることなどにより、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が特定可能となるように記憶する(ステップS229)。この後、CPU103は、連続演出を開始するために待機するか否かの判定を行う(ステップS230)。そして、待機する旨の判定がなされたときには(ステップS230;Yes)、図19に示す可変表示開始時処理を終了する。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた所定のフラグ(例えば連続演出開始用待機フラグなど)をオン状態にセットすることなどにより、連続演出を開始するために待機していることを特定可能に記憶するようにしてもよい。
こうしてステップS230にて待機する旨の判定がなされたことに基づき、次のタイマ割込み発生時に実行される可変表示開始時処理において、ステップS221にて待機中である旨の判定がなされたときには(ステップS221;Yes)、その待機を終了するか否かの判定を行う(ステップS231)。例えば、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bに対応して設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”または“1”となったときに、連続演出を開始するための待機を終了する旨の判定を行うようにすればよい。ステップS231にて待機を継続する旨の判定がなされたときには(ステップS231;No)、図19に示す可変表示開始時処理を終了する。
ステップS230にて連続演出を開始するための待機を行わない旨の判定がなされたときや(ステップS230;No)、ステップS231にて待機を終了する旨の判定がなされたときには(ステップS231;Yes)、例えばステップS226の第1大当り時パターン決定処理やステップS228の第1ハズレ時パターン決定処理にて決定された可変表示パターンに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドを送信する設定を行う(ステップS232)。また、例えばステップS224、S225、S227のいずれかにて決定した確定特別図柄に対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1表示結果通知コマンドを送信する設定も行われる(ステップS233)。
ステップS233の処理に続いて、CPU103は、今回の特図ゲームにおける可変表示パターンでの特別図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1可変表示時間タイマに設定する(ステップS234)。そして、例えば第1特別図柄表示装置4Aにおける各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させるなどといった、第1特別図柄表示装置4Aにおいて特別図柄の可変表示を開始する設定を行う(ステップS235)。このときには、第1特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS236)。
図23は、図16のステップS143にて実行される可変表示停止時処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す可変表示停止時処理において、CPU103は、まず、第1復旧時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS251)。そして、第1復旧時フラグがオフであるときには(ステップS251;No)、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示と第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行されていると判断して、確定図柄を導出表示させて可変表示を終了するための設定を行う。すなわち、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおける表示動作を制御することにより、確定特別図柄を導出表示させて特別図柄の可変表示を終了させる設定を行う(ステップS252)。また、このときには例えば所定のコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなどといった、演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドを送信する設定も行われる(ステップS253)。
他方、ステップS251にて第1復旧時フラグがオンであるときには(ステップS251;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給が停止し、その後に電力供給が再開されたために、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示も第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示も行われていないと判断して、ステップS252、S253の処理をスキップする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたときに、特別図柄の総可変表示時間が経過するまで第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示を行うようになっている場合には、ステップS251にて第1復旧時フラグがオンであるときにステップS252の処理を実行することにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示を終了させるようにすればよい。
この後、CPU103は、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS254)、オンとなっている場合には(ステップS254;Yes)、確変制御による高確率状態を継続させるか終了させるかの決定結果に対応した設定を行う(ステップS255)。例えば、ステップS255では、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタによりカウントされている値を1減算し、減算されたカウント値が確変終了基準値として予め定めた値となったか否かを判定する。そして、確変カウンタのカウント値が確変終了基準値となっているときには、高確率状態を終了すると判断して、確変中フラグをクリアするとともに、確変カウンタをクリアする。なお、ステップS254、S255の処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始される以前(例えば図16のステップS141にて実行される可変表示開始時処理)にて実行するようにしてもよい。
続いて、第1大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS256)。そして、第1大当りフラグがオフであるときには(ステップS256;No)、第1特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する(ステップS257)。他方、第1大当りフラグがオンとなっているときには(ステップS256;Yes)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第2特別図柄プロセスフラグの値が可変表示開始時処理に対応した値である“1”となっているか否かを判定する(ステップS258)。また、第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”以外の値であるときには(ステップS258;No)、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値が「0」以外の値となっているか否かを判定する(ステップS259)。
ここで、第2特別図柄プロセスフラグの値が可変表示開始時処理に対応した値である“1”となっているときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームに対応して第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するための設定が行われる。また、第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外の値であるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが実行されていることに対応して、第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示が実行されている。
そこで、ステップS258にて第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”となっている旨の判定がなされたときや(ステップS258;Yes)、ステップS259にて第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」以外の値となっている旨の判定がなされたときには(ステップS259;Yes)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データを設定するなどして、演出制御基板12に対して可変表示進行停止コマンドを送信するための設定を行う(ステップS260)。また、可変表示進行停止フラグをオン状態にセットする(ステップS261)。
これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行中に第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄が導出表示されるとき(第1の時点)には、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示及び第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行を中断するための設定が行われることになる。すなわち、ステップS260にて可変表示進行停止コマンドを送信するための設定がなされた後に図13に示すステップS29のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に向けて可変表示進行停止コマンドが送信されることにより、演出制御基板12の側では、第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行を中断するための処理が実行される。また、ステップS261にて可変表示進行停止フラグがオン状態にセットされることにより、第2可変表示時間タイマを用いて行われる第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示を開始してからの経過時間の計測が、中断されることになる。
なお、可変表示結果として大当り図柄が導出表示される第1の時点としては、飾り図柄の可変表示において大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されるタイミングや、その大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことに基づいて大当り遊技状態が開始されるタイミングなどであればよい。もっとも、1回の特図ゲームに対応した飾り図柄の可変表示が終了する以前に飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるタイミングは、上記のタイミングには含まれず、再抽選が行われる場合には、再抽選の後に飾り図柄の可変表示が終了して確定飾り図柄が完全に停止した状態で表示されるタイミングが、大当り図柄が導出表示されるタイミングとなる。また、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示と、飾り図柄の可変表示とが完全に同一のタイミングで終了して確定特別図柄や確定飾り図柄が停止表示される場合には、特図ゲームにて特別図柄の可変表示が終了して大当り図柄となる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されるタイミングを、可変表示結果として大当り図柄が導出表示される第1の時点としてもよい。
ステップS259にて第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値が「0」である旨の判定がなされたときには(ステップS259;No)、ステップS260及びS261の処理をスキップする。その後、第1特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS262)。
図24は、図16のステップS146にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、例えば所定のコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなど、演出制御基板12に対して大当り終了コマンドを送信するための設定を行う(ステップS271)。また、第1大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS272)。続いて、第1確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS273)。
ステップS273にて第1確変確定フラグがオンであるときには(ステップS273;Yes)、第1確変確定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた確変中フラグをオン状態にセットする(ステップS274)。また、遊技制御カウンタ設定部125に設けられた確変カウンタに、確変中可変表示回数初期値をセットする(ステップS275)。ここで、確変中可変表示回数初期値は、高確率状態や時間短縮状態といった特別遊技状態にて実行可能な特図ゲームの残回数初期値(例えば「100」)である。ステップS273にて第1確変確定フラグがオフであるときには(ステップS273;No)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS276)。そして、確変中フラグがオンであるときには(ステップS276;Yes)、確変中フラグをクリアしてオフ状態とすることにより、高確率状態を終了させる(ステップS277)。
ステップS275、S277のいずれかの処理を実行した後や、ステップS276にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS276)、可変表示進行停止フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS278)。ここで、可変表示進行停止フラグがオンとなっているときには(ステップS278;Yes)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データを設定するなどして、演出制御基板12に可変表示進行再開コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。これに加えて、可変表示進行停止フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS280)。こうして、大当り遊技状態が終了するとき(第2の時点)には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が導出表示されることにより大当り遊技状態となる第1の時点にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行、及び第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行が中断されていた場合に、それらの可変表示が再開されることになる。ステップS278にて可変表示進行停止フラグがオフであるときには(ステップS278;No)、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示の進行や、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が、中断されてはいないので、ステップS279及びS280の処理をスキップすればよい。これに続いて、第1特別図柄プロセスフラグの値を“0”に更新する(ステップS281)。
図13に示すステップS27の第2特別図柄プロセス処理としては、図16に示した第1特別図柄プロセス処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよい。例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される特別図柄通常処理は、第2特別図柄表示装置4Aに対応して設けられた第2特図保留記憶部121Bに格納された大当り判定用の乱数値MR1の値を示す数値データに基づいて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。また、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される特別図柄通常処理では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとするかハズレとするかの判定や、大当りとするときには確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行う大当り・確変判定処理が実行される。
第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される可変表示開始時処理は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果として停止表示される確定特別図柄を設定する処理や、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の総可変表示時間を決定する処理などを含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理は、第2特別図柄表示装置4Bに対応して遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間を計測する処理等を含んでいる。
第2特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される可変表示停止時処理は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが終了することを示す第2可変表示終了コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う処理等を含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“4”のときに実行される大入賞口開放前処理は、第2特別可変入賞球装置7Bにおける開閉板を開閉するなどの大当り動作における初期化処理等を含んでいる。第2特別図柄プロセスフラグの値が“5”のときに実行される大入賞口開放中処理は、第2特別可変入賞球装置7Bにて開閉板を開閉するなどの大当り動作に関する様々な処理や、第2特別可変入賞球装置7Bにおける1回あたりの開放時間をチェックする処理等を含んでいる。また、大入賞口開放中処理では、第2特別可変入賞球装置7Bによる大当り動作の終了かどうかを判定し、終了ならば第2特別図柄プロセスフラグの値を“6”に更新する。第2特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される大当り終了処理は、演出制御基板12に対して大当り遊技状態の終了を指示する大当り終了コマンドを送信する処理等を含んでいる。
図25は、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”のときに実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す特別図柄通常処理を開始すると、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1特別図柄プロセスフラグの値が“4”以上となっているか否かを判定するなどして、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているか否かを判定する(ステップS291)。パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されているときには(ステップS291;Yes)、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための開始条件(第2開始条件)が成立しないものと判断して、そのまま特別図柄通常処理を終了する。
他方、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていないときには(ステップS291;No)、例えば遊技制御カウンタ設定部125に設けられた第2保留記憶数カウンタによってカウントされている第2保留記憶数が、「0」となっているか否かを判定する(ステップS292)。このときには、第2特図保留記憶部121Bの先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)に有効な大当り判定用の乱数値MR1が記憶されているか否かを判定することにより、第2保留記憶数が「0」となっているか否かを判定してもよい。
ステップS292にて第2保留記憶数が「0」以外であるときには、第2変動開始時連続演出判定処理を実行することにより、連続演出を実行するか否かの判定を行い、実行する旨の判定がなされたときには、連続演出を実行するための設定を行う。例えば、CPU103は、第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を読み取ることなどにより第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数を特定し、特定された第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上となっているか否かを判定する。このとき、第2保留記憶数が連続演出実行許容値未満であると判定されたときには、連続演出は実行しないものと判断して、第2変動開始時連続演出判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上であると判定されたときには、例えば乱数回路104等により更新されている連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値MR5を示す数値データが連続演出実行判定値データと合致するか否かを判定することにより、連続演出を実行するか否かの判定を行う。このとき乱数値MR5を示す数値データが連続演出実行判定値データとは異なることにより連続演出を実行しない旨の判定がなされたときには、第2変動開始時連続演出判定処理を終了する。
他方、乱数値5を示す数値データが連続演出実行判定値データと合致することにより、連続演出を実行する旨の判定がなされたときには、連続演出実行フラグをオン状態にセットするとともに、第2保留記憶数を連続演出回数として遊技制御用データ保持エリア120の連続演出回数記憶領域などに記憶させる。また、連続演出カウンタに初期値として「1」をセットするとともに、連続演出モードフラグの設定を行う。
こうした第2変動開始時連続演出判定処理を実行した後には、第2特図保留記憶部121Aから保留番号「1」に対応して記憶されている大当り判定用の乱数値MR1の値を示す数値データを読み出す(ステップS294)。この際には、例えば第2保留記憶数カウンタにおけるカウント値を1減算するなどして、第2保留記憶数を1減算するとともに、第2特図保留記憶部121Bにおいて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば、保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1を示す数値データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS295)。また、ステップS295では、第2保留記憶数が1減算されたことに対応して、例えば始動入賞記憶表示器22にて点灯されているLEDのうちの1つ(例えば点灯されているLEDのうち右端のLED)を消灯させるなど、始動入賞記憶表示器22における表示の変更(消灯)を行うとよい。
その後、CPU103は、ステップS294にて読み出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、第2開始条件が成立した特図ゲームにおける可変表示結果を、確変大当りとするか通常大当りとするかハズレとするかを判定するための大当り・確変判定処理を実行する(ステップS296)。この大当り・確変判定処理を実行した後には、第2デモ表示フラグをクリアするとともに(ステップS297)、第2復旧時フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS298)。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値を可変表示開始時処理に対応した値である“1”に更新する(ステップS299)。
また、ステップS292にて保留記憶数が「0」であるときには(ステップS292;Yes)、第2復旧時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS300)。このとき、第2復旧時フラグがオンであれば(ステップS300;Yes)、第2復旧時フラグをクリアするとともに(ステップS301)、第2デモ表示フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS302)。
ステップS300にて第2復旧時フラグがオフであるときや(ステップS300;No)、ステップS302の処理を実行した後には、第2デモ表示フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS303)。このとき、第2デモ表示フラグがオフであれば(ステップS303;No)、例えばコマンド送信テーブルに所定の制御データをセットするなど、主基板11から演出制御基板12に対して第2デモ表示コマンドを送信する設定を行う(ステップS304)。そして、第2デモ表示フラグをオン状態にセットする(ステップS305)。ステップS303にて第2デモ表示フラグがオンであるときには(ステップS303;Yes)、ステップS304及びS305の処理を実行することなく特別図柄通常処理を終了する。
図26は、第2特別図柄プロセスフラグの値が“1”のときに実行される可変表示開始時処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示開始時処理において、CPU103は、まず、第2大当りフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS311)。そして、第2大当りフラグがオンであるときには(ステップS311;Yes)、第2確変確定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS312)。ステップS312にて第1確変確定フラグがオンであるときには(ステップS312;Yes)、複数種類の特別図柄のうちで確変大当り図柄である「7」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS313)。これに対して、ステップS312にて第2確変確定フラグがオフであるときには(ステップS312;No)、複数種類の特別図柄のうちで通常大当り図柄である「3」を示す特別図柄を、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄に決定する(ステップS314)。ステップS313、S314のいずれかにて確定特別図柄を決定した後には、第2大当り時パターン決定処理を実行することにより、例えば大当りパターンとなる可変表示パターンのうちのいずれかを選択決定するなどの処理を行う(ステップS315)。
図27は、ステップS315にて実行される第2大当り時パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す第2大当り時パターン決定処理において、CPU103は、まず、連続演出実行フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS471)。そして、連続演出実行フラグがオンであるときには(ステップS471;Yes)、連続演出が継続して実行されている期間にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当り組合せとする旨の判定がなされたと判断して、連続演出を終了するための設定を行う。
すなわち、ステップS471にて連続演出実行フラグがオンであるときには、連続演出モードフラグをクリアして、例えば連続演出モードフラグの値を「0」に設定するなど、連続演出モードフラグの初期化を行う(ステップS472)。続いて、例えば遊技制御用データ保持エリア120に設けられた連続演出回数記憶領域の記憶内容を消去するなどして、連続演出回数を「0」に初期化する(ステップS473)。また、連続演出カウンタをクリアして、例えばカウント値を「0」に設定するなど、連続演出カウンタの初期化を行う(ステップS474)。この後、連続演出実行フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS475)。
ステップS471にて連続演出実行フラグがオフである旨の判定がなされたときや(ステップS471;No)、ステップS475の処理を実行した後には、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(A)に示す大当り時パターン決定テーブル111を設定する(ステップS476)。この後、例えば乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS477)。続いて、CPU103は、抽出した可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS476にて設定した大当り時パターン決定テーブル111を参照することにより、可変表示パターンを選択決定する(ステップS478)。
図26に示すステップS311にて第2大当りフラグがオフであるときには(ステップS311;No)、複数種類の特別図柄に含まれるハズレ図柄のうちから、今回の特図ゲームにおいて可変表示結果として導出表示する確定特別図柄を決定する(ステップS316)。続いて、第2ハズレ時パターン決定処理を実行することにより、例えばリーチハズレパターンや通常ハズレパターンとなる可変表示パターンのうちのいずれかを選択決定するなどの処理を行う(ステップS317)。
図28は、ステップS317にて実行される第2ハズレ時パターン決定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す第2ハズレ時パターン決定処理において、CPU103は、まず、連続演出実行フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS491)。このとき、連続演出実行フラグがオンであれば(ステップS491;Yes)、連続演出モードフラグの値と連続演出カウンタにおけるカウント値とに基づいて、連続演出が実行される際の第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンを決定する(ステップS492)。具体的な一例として、CPU103は、図29(A)〜(D)に示すように、連続演出モードフラグの値と連続演出カウンタにおけるカウント値に応じた可変表示パターンを選択決定する。
ステップS492にて可変表示パターンを決定した後には、連続演出カウンタにおけるカウント値が遊技制御用データ保持エリア120の連続演出回数記憶領域などに記憶された連続演出回数と等しくなっているか否かを判定する(ステップS493)。そして、カウント値が連続演出回数に達したときには(ステップS493;Yes)、第2特別図柄表示装置4Bによる今回の特図ゲームが実行されている期間にて連続演出における最後の演出が実行されると判断して、連続演出を終了するための設定を行う。
すなわち、ステップS493にて連続演出カウンタにおけるカウント値が連続演出回数と等しくなっている旨の判定がなされたときには、連続演出モードフラグをクリアして、例えば連続演出モードフラグの値を「0」に設定するなど、連続演出モードフラグの初期化を行う(ステップS494)。続いて、例えば遊技制御用データ保持エリア120に設けられた連続演出回数記憶領域の記憶内容を消去するなどして、連続演出回数を「0」に初期化する(ステップS495)。また、連続演出カウンタをクリアして、例えばカウント値を「0」に設定するなど、連続演出カウンタの初期化を行う(ステップS496)。この後、連続演出実行フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS497)。
また、ステップS493にて連続演出カウンタにおけるカウント値が連続演出回数に達していないと判定されたときには(ステップS493;No)、連続演出カウンタにおけるカウント値を1加算する(ステップS498)。
ステップS491にて連続演出実行フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS491;No)、例えば乱数回路104等により更新されているリーチ判定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS499)。そして、ステップS499にて抽出された乱数値MR2を示す数値データが、予め定められたリーチ判定値データと合致するか否かを判定することにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示態様をリーチとするか否かの判定を行う(ステップS500)。
ステップS500にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データと合致して可変表示態様をリーチとする旨の判定がなされたときには(ステップS500;Yes)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(B)に示すリーチハズレ時パターン決定テーブル112を設定する(ステップS501)。また、ステップS500にて乱数値MR2を示す数値データがリーチ判定値データとは異なる旨の判定がなされたときには(ステップS500;No)、確変中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて確変中フラグがオフである旨の判定がなされたときには(ステップS502;No)、可変表示パターンを決定するためのテーブルとして、図7(C)に示す通常ハズレ時パターン決定テーブル113を設定する(ステップS503)。ステップS501、S503のいずれかにてパターン決定テーブルの設定を行った後には、例えば乱数回路104等により更新されている可変表示パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS504)。続いて、CPU103は、抽出した可変表示パターン決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS501、S503のいずれかにて設定したパターン決定テーブルを参照することにより、可変表示パターンを選択決定する(ステップS505)。また、ステップS502にて確変中フラグがオンである旨の判定がなされたときには(ステップS502;Yes)、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aによる特別図柄及び飾り図柄の可変表示パターンを、可変表示パターンN(通常ハズレ)に決定する(ステップS506)。
図26に示す処理において、ステップS315の第2大当り時パターン決定処理やステップS317の第2ハズレ時パターン決定処理を実行した後には、ステップS313、S314、S316のいずれかにて決定した確定特別図柄を特定可能なデータを、第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶させることなどにより、特図ゲームにおける可変表示結果の種類が特定可能となるように記憶する(ステップS318)。
この後、例えばステップS315の第2大当り時パターン決定処理やステップS317の第2ハズレ時パターン決定処理にて決定された可変表示パターンに対応する制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第2可変表示開始コマンドを送信する設定を行う(ステップS319)。また、例えばステップS313、S314、S316のいずれかにて決定した確定特別図柄に対応した制御データを所定のコマンド送信テーブルにセットするなどといった、演出制御基板12に対して第2表示結果通知コマンドを送信する設定も行われる(ステップS320)。
ステップS320の処理に続いて、CPU103は、今回の特図ゲームにおける可変表示パターンでの特別図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマに設定する(ステップS321)。そして、例えば第2特別図柄表示装置4Bにおける各セグメントや各ドットの点灯/消灯動作を開始させるなどといった、第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の可変表示を開始する設定を行う(ステップS322)。このときには、第2特別図柄プロセスフラグの値を可変表示制御処理に対応した値である“2”に更新する(ステップS323)。
図30は、第2特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す可変表示制御処理を開始すると、CPU103は、可変表示進行停止フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS331)。そして、可変表示進行停止フラグがオフであるときには(ステップS331;No)、第2可変表示時間タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS332)。そして、更新された第2可変表示時間タイマのタイマ値が「0」になるなどしてタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS333)。第2可変表示時間タイマがタイムアウトした場合には(ステップS333;Yes)、第2特別図柄プロセスフラグの値を可変表示停止時処理に対応した値である“3”に更新する(ステップS334)。他方、ステップS333にて第2可変表示時間タイマがタイムアウトしていないと判定されたときには(ステップS333;No)、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示を継続させるために表示動作を制御する設定などを行う(ステップS335)。
また、ステップS331にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには(ステップS331;Yes)、ステップS332の処理を実行することなくステップS335の処理に進む。これにより、可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示が開始されてからの経過時間の計測が中断され、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断される。もっとも、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示動作は、停止されずに継続して実行されてもよい。あるいは、ステップS331にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには、例えばステップS335の処理とは異なる予め定められた処理を実行するなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄以外のハズレ図柄を停止表示させるようにしてもよい。あるいは、ステップS331にて可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bにて任意の特別図柄を点滅表示させるようにしてもよい。すなわち、可変表示進行停止フラグがオンであるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示を、可変表示進行停止フラグがオフであるときとは異なる可変表示パターンで行うようにしてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源中継基板14から電源電圧の供給を受けると、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130によって表示制御メイン処理が実行される。図31は、演出制御用CPU130によって実行される表示制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す表示制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU130は、まず、所定の初期設定処理を実行することにより、例えば演出制御用CPU130内における各種レジスタやスタックポインタ、プログラムカウンタなどの初期値を設定するといった、初期設定を行う(ステップS61)。この初期設定処理では、表示制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等も行われ、これにより、演出制御用CPU130では、所定時間(例えば33ミリ秒)毎にタイマ割込みが発生する。
その後、演出制御用CPU130は、所定の初期化処理を実行することにより、例えばRAM132のクリアなどといった、初期化を行う(ステップS62)。このときには、表示制御フラグ設定部153に設けられた第1及び第2電源投入時フラグがオン状態にセットされる(ステップS63)。そして、演出制御用CPU130は、タイマ割込みの発生を待つループ処理に移行する。このループ処理では、ステップS64〜S66の処理が繰り返し実行される。すなわち、演出制御用CPU130が割込禁止状態とされた後に(ステップS64)、乱数更新処理が実行され(ステップS65)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS66)。ステップS65の乱数更新処理では、演出制御基板12の側でカウントされる各種の乱数値が更新される。
また、演出制御用CPU130では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU130は、自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。
主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより演出制御用CPU130にて割込みが発生することで、例えば所定のコマンド受信割込処理が実行され、信号中継基板13を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートから読み込んだ演出制御コマンドを、受信コマンドバッファに格納する。例えば、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して受信コマンドバッファに格納した後、割込許可に設定する。
図32は、演出制御用CPU130がタイマ割込発生を検出するごとに実行される表示制御割込処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す表示制御割込処理において、演出制御用CPU130は、まず、レジスタの退避処理を行う(ステップS151)。続いて、演出制御用CPU130は、コマンド解析処理を実行する(ステップS152)。コマンド解析処理は、主基板11からの演出制御コマンドを解析する処理である。続いて、演出制御用CPU130は、第1画像表示装置5Aに対応して第1表示設定処理を実行する(ステップS153)。第1表示設定処理では、パチンコ遊技機1の制御状態に応じて、第1画像表示装置5Aの表示などにより各種の演出を実行するための設定が行われる。第1表示設定処理に続いて、演出制御用CPU130は、第2画像表示装置5Bに対応して第2表示設定処理を実行する(ステップS154)。第2表示設定処理では、パチンコ遊技機1の制御状態に応じて、第2画像表示装置5Bの表示などにより各種の演出を実行するための設定が行われる。なお、第2表示設定処理としては、以下で詳細に説明する第1表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を、実行すればよい。
こうした第1及び第2表示設定処理の実行結果に基づいて第1及び第2表示制御処理が実行されることにより、パチンコ遊技機1の遊技状態に応じた表示による演出が実行されることになる(ステップS155、S156)。そして、乱数更新処理が実行されることにより、演出制御基板12の側でカウントされる各種の乱数値が更新される(ステップS157)。その後、ステップS151にて退避させたレジスタの復帰処理が行われる(ステップS158)。
図33は、図32のステップS152におけるコマンド解析処理にて実行される処理内容の一例を示す説明図である。ステップS152のコマンド解析処理では、まず、受信コマンドバッファをチェックして主基板11から信号中継基板13を介して受信した演出制御コマンドがあるか否かの判定が行われる。そして、受信コマンドありと判定したときには、そのコマンドを受信コマンドバッファから読み出す。これに続いて、読み出された受信コマンドに対応する各種の処理が実行される。
例えば、受信コマンドが第1電源復旧コマンドであるときには、第1電源復旧時設定処理として予め定められた処理が実行される。図34は、第1電源復旧時設定処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す第1電源復旧時設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、例えば受信コマンドバッファの内容を確認するなどして、主基板11から送信される第1表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS601)。このとき、第1表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS601;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第1表示結果通知コマンドを読み出し、その第1表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS602)。
ステップS602にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS603)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS603;Yes)、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS604)。ここで、ステップS604の処理では、予め用意された確変大当り組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄に決定するようにしてもよい。あるいは、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS603にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS603;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS605)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS605;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS606)。ここで、ステップS606の処理では、予め用意された通常大当り組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄に決定するようにしてもよい。あるいは、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定するようにしてもよい。
ステップS604、S606のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させる(ステップS607)。ステップS601にて第1表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS601;No)、ステップS605にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS605;No)、あるいはステップS607の処理を実行した後には、例えば演出制御用CPU130が表示制御部133に設けられたVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS608)。
このときには、主基板11から送信される保留記憶数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS609)。そして、保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときには(ステップS609;No)、第1電源復旧時設定処理を終了する。他方、ステップS609にて保留記憶数通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS609;Yes)、その保留記憶数通知コマンドによって通知された保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)を特定する(ステップS610)。そして、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対してステップS610にて特定された保留記憶数に対応した描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数である第1保留記憶数を示す表示を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHにて行うための設定を行う(ステップS611)。
また、図32のステップS152におけるコマンド解析処理において、受信コマンドが第2電源復旧コマンドであるときには、第2電源復旧時設定処理として予め定められた処理が実行される。この第2電源復旧時設定処理としては、図34に示した第1電源復旧時設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行すればよい。例えば、第2電源復旧時設定処理では、第2表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定し、受信ありと判定されると、その第2表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類を特定する。そして、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを判定し、確変大当りであるときには、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する一方、通常大当りであるときには、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する。演出制御用CPU130は、こうして決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第2確定飾り図柄記憶部152に記憶させる。この後、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第2画像表示装置5Bに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定が行われる。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1表示結果通知コマンドや第2表示結果通知コマンドであるときには、そのコマンドによって通知された表示結果の種類を特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えば特図表示結果格納領域)に記憶させるなどしてセーブする。受信コマンドが第1可変表示開始コマンドや第2可変表示開始コマンドであるときには、そのコマンドによって通知された可変表示パターンを特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えばパターン格納領域)に記憶させるなどしてセーブする。また、第1可変表示開始コマンドを受信したときには、第1可変表示開始フラグをオン状態にセットする一方で、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態とする。第2可変表示開始コマンドを受信したときには、第2可変表示開始フラグをオン状態にセットする一方で、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態とする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1可変表示終了コマンドであるときには、第1可変表示終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが第2可変表示終了コマンドであるときには、第2可変表示終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが大当り開始コマンドであるときには、第1及び第2可変表示終了フラグのいずれがオンとなっているかを判定し、第1可変表示終了フラグがオンとなっているときには、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、第1大当り開始フラグをオン状態にセットする。他方、大当り開始コマンドを受信したときに第2可変表示終了コマンドがオンとなっているときには、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、第2大当り開始フラグをオン状態にセットする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが大当りラウンド数指示コマンドであるときには、そのコマンドによって通知されたラウンド数を特定可能なデータを表示制御用データ保持エリア150の所定領域(例えばラウンド数格納領域)に記憶させるなどしてセーブするとともに、ラウンド数通知済みフラグをオン状態にセットする。受信コマンドが大当り終了コマンドであるときには、大当り終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが可変表示進行停止コマンドであるときには、進行停止中フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが可変表示進行再開コマンドであるときには、進行停止中フラグをクリアしてオフ状態にする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1デモ表示コマンドであるときには、第1デモ表示設定フラグをオン状態にセットするとともに、第1可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にする。受信コマンドが第2デモ表示コマンドであるときには、第2デモ表示設定フラグをオン状態にセットするとともに、第2可変表示終了フラグをクリアしてオフ状態にする。受信コマンドが保留記憶数通知コマンドであるときには、第1保留記憶数表示設定処理として予め定められた処理を実行することにより、保留記憶数通知コマンドによって通知された保留データの数である保留記憶数を特定し、特定された保留記憶数を示す表示を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHにて行うための設定を行う。受信コマンドがその他のコマンドであるときには、例えば表示制御フラグ設定部153にて受信した演出制御コマンドに対応するコマンド受信フラグをオン状態にセットするなど、受信コマンドに対応した処理が実行される。
図35は、図32のステップS153にて実行される第1表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す第1表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS621)。このとき、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS621;No)、第1可変表示開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS622)。そして、第1可変表示開始フラグがオンであるときには(ステップS622;Yes)、飾り図柄可変表示設定処理を実行する(ステップS623)。この飾り図柄可変表示設定処理は、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示中における表示動作を制御するための設定を行う処理を含んでいる。
ステップS621にて第1可変表示中フラグがオンであるときや(ステップS621;Yes)、ステップS622にて第1可変表示開始フラグがオフであるとき(ステップS622;No)、あるいはステップS623の飾り図柄可変表示設定処理を実行した後には、第1可変表示終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS624)。そして、第1可変表示終了フラグがオンであるときには(ステップS624;Yes)、第1可変表示中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS625)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として、確定飾り図柄を導出表示させる(ステップS626)。このときには、第1画像表示装置5Aにおいて一定速で切替表示あるいはスクロール表示されている飾り図柄を減速表示させ、完全に停止した態様で確定飾り図柄を表示させることにより、確定飾り図柄を導出表示するようにしてもよい。あるいは、ステップS626の処理が実行されるより以前のタイミングにおいて既に飾り図柄の減速表示が行われ、「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて仮停止表示されている飾り図柄を完全に停止した態様で確定表示させることにより、確定飾り図柄を導出表示するようにしてもよい。ここで、仮停止表示とは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおいて減速停止表示された飾り図柄が確定していない状態で、例えば飾り図柄がスクロール表示方向の順方向と逆方向などに、交互に揺動する態様で表示されることである。こうした揺動する態様での仮停止表示は、揺れ変動表示とも称する。
ステップS624にて可変表示終了フラグがオフであるときや(ステップS624;No)、ステップS626の処理を実行した後には、大当り表示設定処理を実行する(ステップS627)。この大当り表示設定処理は、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されるときに第1画像表示装置5Aにおいて表示される画像の設定を行う処理等を含んでいる。ステップS627にて大当り表示設定処理を実行した後には、デモ表示設定処理を実行する(ステップS628)。このデモ表示設定処理は、第1画像表示装置5Aにおいて飾り図柄の可変表示が行われていないときに、所定のデモンストレーション画像を表示させるための設定を行う処理等を含んでいる。
図36は、図35のステップS623にて実行される飾り図柄可変表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す飾り図柄可変表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示開始フラグをクリアするとともに(ステップS701)、第1電源投入時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS702)。ステップS702にて第1電源投入時フラグがオンであるときには(ステップS702;Yes)、第1電源投入時フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS703)、例えば演出制御用CPU130が表示制御部133に設けられたVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに初期設定用の飾り図柄を表示させる設定を行う(ステップS704)。ステップS702にて第1電源投入時フラグがオフであるときには(ステップS702;No)、ステップS703、S704の処理をスキップする。
この後、例えば表示制御用データ保持エリア150の特図表示結果格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS705)。そして、このとき特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS706)。ステップS706にて可変表示結果の種類が確変大当りである旨の判定がなされたときには(ステップS706;Yes)、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS707)。例えば、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS706にて可変表示結果の種類が確変大当りではない旨の判定がなされたときには(ステップS706;No)、ステップS705にて特定された可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS708)。ステップS708にて可変表示結果の種類が通常大当りである旨の判定がなされたときには(ステップS708;Yes)、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS709)。例えば、演出制御用CPU130は、演出制御基板12の側にて更新されている確定飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、抽出された乱数値を示す数値データに基づき、予め用意された確定飾り図柄決定用のテーブルを参照することにより、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS708にて可変表示結果の種類が通常大当りではない旨の判定がなされたときには(ステップS708;No)、例えば表示制御用データ保持エリア150のパターン格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、第1可変表示開始コマンドによって指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定する(ステップS710)。ステップS710にてリーチハズレパターンである旨の判定がなされたときには(ステップS710;Yes)、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS711)。他方、ステップS510にてリーチハズレパターンではない旨の判定がなされたときには(ステップS710;No)、通常ハズレ組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS712)。
この後、演出制御用CPU130は、ステップS707、S709、S711、S712のいずれかにて決定した確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させることなどにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果が特定可能となるように記憶する(ステップS713)。ステップS713の処理を実行した後には、例えば第1可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンなどに基づいてROM131に格納されている複数の演出制御実行テーブルのいずれかを選択決定するなどして、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を制御するために用いる表示制御データを決定する(ステップS714)。また、このときには可変表示パターンにおける飾り図柄の総可変表示時間に対応したタイマ初期値を表示制御タイマ設定部154が備える第1可変表示制御タイマに設定するとともに(ステップS715)、第1可変表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS716)。
図37は、図35のステップS627にて実行される大当り表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す大当り表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS721)。そして、第1可変表示中フラグがオンであるときには(ステップS721;Yes)、そのまま大当り表示設定処理を終了する。
ステップS721にて第1可変表示中フラグがオフであるときには(ステップS721;No)、第1大当り表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS722)。このとき、第1大当り表示中フラグがオフであれば(ステップS722;No)、第1大当り開始フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS723)。ステップS723にて第1大当り開始フラグがオンであるときには(ステップS723;Yes)、第1大当り開始フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS724)、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、大当り遊技状態が開始するときの報知を行うために予め用意された画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定が行われる(ステップS725)。この後、第1大当り表示中フラグがオン状態にセットされる(ステップS726)。
ステップS722にて第1大当り中表示フラグがオンであるときや(ステップS722;Yes)、ステップS723にて第1大当り開始フラグがオフであるときには(ステップS723;No)、ラウンド数通知済みフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS727)。そして、ラウンド数通知済みフラグがオンであるときには(ステップS727;Yes)、ラウンド数通知済みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS728)、例えば表示制御用データ保持エリア150のラウンド数格納領域といった所定領域に格納されているデータを読み取ることなどにより、大当り遊技状態にて今回開始されるラウンドの実行回数であるラウンド数を特定する(ステップS729)。
ステップS729の処理に続いて、演出制御用CPU130は、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶されているデータを読み取ることなどにより、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果となった確定飾り図柄を特定する(ステップS730)。そして、特定された確定飾り図柄が確変大当り組合せとなっているか否かを判定する(ステップS731)。このとき、確定飾り図柄が確変大当り組合せであれば(ステップS731;Yes)、確変大当り時におけるラウンド中画像として、例えばステップS730にて特定した確変大当り組合せの確定飾り図柄を用いた画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定を行う(ステップS732)。これに対して、ステップS730にて特定された確定飾り図柄が確変大当り組合せではないときには(ステップS731;No)、通常大当り時におけるラウンド中画像として、例えばステップS730にて特定した通常大当り組合せの確定飾り図柄を用いた画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定を行う(ステップS733)。ステップS732、S733の処理としては、例えばステップS730にて特定した確定飾り図柄に対応するラウンド中画像表示用の描画指令および/またはアトリビュートデータを、演出制御用CPU130がVDP140に対して送信する処理等であればよい。
ステップS727にてラウンド数通知済みフラグがオフであるときには(ステップS727;No)、大当り終了フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS734)。ステップS734にて大当り終了フラグがオフであるときには(ステップS734;No)、大当り表示設定処理を終了する。他方、大当り終了フラグがオンであるときには(ステップS734;Yes)、大当り終了フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS735)、第1大当り中表示フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS736)。また、このときには、例えば演出制御用CPU130が大当り終了画像表示用の描画指令および/またはアトリビュートデータをVDP140に対して送るなどして、所定の大当り終了画像を第1画像表示装置5Aに表示させるための設定が行われる(ステップS737)。
図38は、図35のステップS628にて実行されるデモ表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図38に示すデモ表示設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、第1デモ表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS751)。このとき、第1デモ表示中フラグがオフであれば(ステップS751;No)、第1デモ表示設定フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS752)。
ステップS752にて第1デモ表示設定フラグがオンであるときには(ステップS752;Yes)、第1デモ表示設定フラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS753)、第1電源投入時フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS754)。ステップS754にて第1電源投入時フラグがオンであるときには(ステップS754;Yes)、第1電源投入時フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS755)、例えば演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送るなどして、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに初期設定用の飾り図柄を表示させるための設定を行う(ステップS756)。ステップS754にて第1電源投入時フラグがオフであるときには(ステップS754;No)、ステップS755、S756の処理をスキップする。
この後、表示制御タイマ設定部154に設けられた第1デモ表示待ちタイマに、例えば主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してから第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させるまでの待ち時間などに対応した、所定のタイマ初期値を設定する(ステップS757)。このときには、第1デモ表示待ちフラグをオン状態にセットする(ステップS758)。
また、ステップS751にて第1デモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS751;Yes)、第1可変表示中フラグがオンとなったか否かを判定する(ステップS759)。このとき、第1可変表示中フラグがオンになっていれば(ステップS759;Yes)、第1画像表示装置5Aにおいて飾り図柄の可変表示が開始されるためにデモンストレーション画像の表示は終了すると判断して、第1デモ表示中フラグをクリアする(ステップS760)。これに対して、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS759;No)、ステップS760の処理を実行せずに、デモ表示設定処理を終了する。
ステップS752にて第1デモ表示設定フラグがオフであるときには(ステップS752;No)、第1デモ表示待ちフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS761)。そして、第1デモ表示待ちフラグがオンであるときには(ステップS761;Yes)、第1可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS762)。このとき、第1可変表示中フラグがオフであれば(ステップS762;No)、例えば第1デモ表示待ちタイマにおけるタイマ値を1減算するなどして、第1デモ表示待ちタイマの更新を行う(ステップS763)。続いて、例えば第1デモ表示待ちタイマのタイマ値が所定のデモ表示開始基準値となってタイムアウトしたか否かを判定することなどにより、第1画像表示装置5Aに所定のデモンストレーション画像を表示させるためのデモ表示開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS764)。これにより、主基板11からの第1デモ表示コマンドを受信してからの経過時間の計測によって、デモ表示開始待ち時間が経過したか否かの判定が行われることになる。
ステップS761にて第1デモ表示待ちフラグがオフであるときや(ステップS761;No)、ステップS764にてデモ表示開始タイミングとはなっていない場合には(ステップS764;No)、デモ表示設定処理を終了する。他方、ステップS764にてデモ表示開始タイミングとなった場合には(ステップS764;Yes)、例えば第1画像表示装置5Aにデモンストレーション画像を表示させてからの経過時間を計測するために予め用意された所定のタイマ初期値を、表示制御タイマ設定部154に設けられた第1デモ表示制御タイマに設定する(ステップS765)。また、このときには第1デモ表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS766)。ステップS762にて第1可変表示中フラグがオンであるときや(ステップS762;Yes)、ステップS766の処理を実行した後には、第1デモ表示待ちフラグと第1デモ表示待ちタイマをクリアする(ステップS767、S768)。
図39は、図32のステップS156にて実行される第2表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す第2表示制御処理において、演出制御用CPU130は、まず、第2可変表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS631)。そして、第2可変表示中フラグがオンであるときには(ステップS631;Yes)、進行停止中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS632)。このとき、進行停止中フラグがオフであれば(ステップS632;No)、表示制御タイマ設定部154に設けられた第2可変表示制御タイマにおけるタイマ値を1減算してタイマ値の更新を行う(ステップS633)。そして、更新された第2可変表示制御タイマのタイマ値が「0」になるなどしてタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS634)。
ステップS634にて第2可変表示制御タイマがタイムアウトした場合には(ステップS634;Yes)、例えば第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRにて確定飾り図柄を仮停止表示させるなど、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を終了させるのを待つための表示制御を行う(ステップS635)。他方、ステップS634にて第2可変表示制御タイマがタイムアウトしていない場合には(ステップS634;No)、可変表示用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて飾り図柄の可変表示を実行させる(ステップS636)。
ステップS632にて進行停止中フラグがオンであるときには(ステップS632;Yes)、進行停止用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が中断されていることに対応した所定の画像を表示させる(ステップS637)。例えば、ステップS637の処理では、演出制御用CPU130がVDP140に対して、CGROM141に格納された所定の画像データに基づく描画を指示する描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、第2画像表示装置5Bに可変表示の進行が中断されている旨を報知するための画像を表示させる制御を行う。あるいは、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示の進行や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行が中断されている旨を報知するための画像は表示させずに、各種の演出表示を実行させる制御を行うようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が継続している旨を報知するための画像を第2画像表示装置5Bに表示させる制御を行うようにしてもよい。
また、例えば可変表示進行停止コマンドが可変表示の進行停止中における飾り図柄の可変表示パターンを指定するものである場合には、ステップS632の処理において、演出制御用CPU130は、ROM101に格納された表示制御データテーブルのうちから可変表示進行停止コマンドで指定された可変表示パターンに対応する表示制御データを読み出し、読み出した表示制御データに対応する描画指令および/またはアトリビュートデータをVDP140に送ることにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断されているときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示自体は継続し、その総可変表示時間が延長して実行させる制御を行ってもよい。あるいは、演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、例えばリーチの種類やキャラクタの紹介などといった、パチンコ遊技機1に特有の演出に関連する情報を、第2画像表示装置5Bにおける表示により報知する制御を行ってもよい。あるいは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム及び第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示にて大当りとなったことに基づく大当り遊技状態において、例えばラウンド数や第1特別可変入賞球装置7Aへの入賞球のカウント数などといった、大当り遊技状態に関する情報を、第2画像表示装置5Bにおける表示により報知する制御を行ってもよい。あるいは、演出制御用CPU130がVDP140に対して所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行が中断されているときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を停止させて、ハズレ組合せとなる飾り図柄を停止表示させるようにしてもよい。
ステップS631にて第2可変表示中フラグがオフであるときには(ステップS631;No)、第2デモ表示中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS638)。そして、第2デモ表示中フラグがオンであるときには(ステップS638;Yes)、第2デモ表示制御タイマにおけるタイマ値を1減算するなどしてタイマ値の更新を行う(ステップS639)。続いて、デモ表示用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて所定のデモンストレーション画像からなるデモ画面を表示させる(ステップS640)。
ステップS638にて第2デモ表示中フラグがオフであるときには(ステップS638;No)、第2大当り中フラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS641)。そして、第2大当り中フラグがオンであるときには(ステップS641;Yes)、大当り時用画像の表示制御を行って、第2画像表示装置5Bにおいて大当り遊技状態に対応した所定の画像を表示させる(ステップS642)。ステップS641にて第2大当り中フラグがオフであるときには(ステップS641;No)、ステップS642の処理を実行せずに、第2表示制御処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、遊技者等がパチンコ遊技機1の右下位置に設けられた打玉操作ハンドルを操作したことに応答して、図示せぬ発射モータの駆動力により遊技球が遊技領域に打ち込まれる。そして、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通入賞球装置6Aに入賞することにより(図15のステップS121;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立すると、乱数回路104等により更新されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして第1特図保留記憶部121Aに記憶される(ステップS124、S125)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示といった、特別図柄及び飾り図柄の可変表示の実行を、所定の上限数(例えば「4」)まで保留記憶することができる。
また、遊技領域に打ち込まれた遊技球が普通可変入賞球装置6Bに入賞することにより(ステップS127;Yes)、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立すると、乱数回路104等により更新されている大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが抽出され、保留データとして第2特図保留記憶部121Bに記憶される(ステップS131、S132)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示といった、特別図柄及び飾り図柄の可変表示の実行を、所定の上限数(例えば「4」)まで保留記憶することができる。
この後、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに応じて、第1特図保留記憶部121Aから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され(図17のステップS203)、その乱数値MR1に基づいて大当り・確変判定処理が実行される(ステップS206)。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶部121Bから大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データが読み出され、その乱数値MR1に基づいて大当り・確変判定処理が実行される。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するときに実行される大当り・確変判定処理では、大当り判定用の乱数値MR1が判定値データと合致することにより大当りとする旨の判定がなされると(図18のステップS404;Yes)、第1大当りフラグをオン状態にセットした後(ステップS405)、確変判定用の乱数値MR4に基づいて確変大当りとするか通常大当りとするかの判定を行う(ステップS407)。そして、乱数値MR4が確変判定値データと合致することにより確変大当りとする旨の判定がなされたときには(ステップS407;Yes)、第1確変確定フラグをオン状態にセットする(ステップS408)。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するときには、上記の大当り・確変判定処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行して、大当りとする旨の判定がなされると第2大当りフラグをオン状態にセットし、さらに、確変大当りとする旨の判定がなされたときには第2確変確定フラグをオン状態にセットする。
続いて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始する場合には、図19に示すような可変表示開始時処理を実行することにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける確定特別図柄や、可変表示パターンの決定を行う。こうして決定した確定特別図柄を特定可能なデータが第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されるとともに(ステップS229)、可変表示パターンに対応した第1可変表示開始コマンドの送信や確定特別図柄に対応した第1表示結果通知コマンドの送信が行われる(ステップS232、S233)。この後、第1特別図柄表示装置4Aにより特別図柄の可変表示を開始する設定が行われる(ステップS235)。
また、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始する場合には、図26に示すような可変表示開始時処理を実行することにより、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄や、可変表示パターンの決定を行う。こうして決定した確定特別図柄を特定可能なデータが第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されるとともに(ステップS318)、可変表示パターンに対応した第2可変表示開始コマンドの送信や確定特別図柄に対応した第2表示結果通知コマンドの送信が行われる(ステップS319、S320)。この後、第2特別図柄表示装置4Bにより特別図柄の可変表示を開始する設定が行われる(ステップS322)。
演出制御基板12の側では、主基板11からの第1可変表示開始コマンドを受信したことに応答して、図33に示すように可変表示パターンがセーブされるとともに、第1可変表示開始フラグがオン状態にセットされる。また、主基板11からの第1表示結果通知コマンドを受信したときには、図33に示すように第1表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類がセーブされる。
第1可変表示開始フラグがオンであるときには(図35のステップS622;Yes)、飾り図柄可変表示設定処理として図36に示すような処理が実行される(ステップS623)。この処理では、演出制御用CPU130が第1表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類を特定し(図36のステップS705)、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りであるときには(ステップS706;YesまたはステップS708;Yes)、特定した表示結果の種類に基づいて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する(ステップS707、S709)。
例えばステップS705にて特定した表示結果の種類が確変大当りであるときには、所定の確変大当り時確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確変図柄である「1」、「3」、「5」、「7」または「9」を示す飾り図柄のうちでいずれか1種類の飾り図柄を、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて導出表示する同一の確定飾り図柄に決定する。他方、ステップS705にて特定した表示結果の種類が通常大当りであるときには、所定の通常大当り時確定飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、通常図柄である「0」、「2」、「4」、「6」または「8」を示す飾り図柄のうちでいずれか1種類の飾り図柄を、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRにて導出表示する同一の確定飾り図柄に決定する。
また、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りではないときには(ステップS708;No)、第1可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定し(ステップS710)、その判定結果に基づいて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する(ステップS711、S712)。
例えば、ステップS710にて可変表示パターンがリーチハズレパターンである旨の判定がなされたときには、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「右」の可変表示部DL、DRにて導出表示する確定飾り図柄を同一の図柄に決定し、その図柄とは異なる図柄を「中」の可変表示部DCにて導出表示する確定飾り図柄に決定する。他方、ステップS710にて可変表示パターンがリーチハズレパターンではない旨の判定がなされたときには、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「右」の可変表示部DL、DRにて導出表示する確定飾り図柄を互いに異なる図柄に決定し、任意の図柄を「中」の可変表示部DCにて導出表示する確定飾り図柄に決定する。
こうして第1画像表示装置5Aにおける確定飾り図柄が決定されると、表示制御データの決定や(ステップS714)、可変表示パターンに対応した第1可変表示制御タイマにおけるタイマ初期値の設定などが行われた後(ステップS715)、第1可変表示中フラグがオン状態にセットされて(ステップS716)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始される。
演出制御基板12の側で主基板11からの第2可変表示開始コマンドを受信したときには、図33に示すように可変表示パターンがセーブされるとともに、第2可変表示開始フラグがオン状態にセットされる。また、主基板11からの第1表示結果通知コマンドを受信したときには、図33に示すように第2表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類がセーブされる。
第2可変表示開始フラグがオンであるときには、図36に示すような飾り図柄可変表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行する。このときには、演出制御用CPU130が第2表示結果通知コマンドにより通知された表示結果の種類を特定し、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りであるときには、特定した表示結果の種類に基づいて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する。また、特定した表示結果の種類が確変大当りや通常大当りではないときには、第2可変表示開始コマンドにより指定された可変表示パターンがリーチハズレパターンであるか否かを判定し、その判定結果に基づいて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として導出表示する確定飾り図柄を決定する。
こうして第2画像表示装置5Bにおける確定飾り図柄が決定されると、表示制御データの決定や、可変表示パターンに対応した第2可変表示制御タイマにおけるタイマ初期値の設定などが行われた後、第2可変表示中フラグがオン状態にセットされて、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始される。
第1特別図柄表示装置4Aにおける特別図柄と第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間が経過したときには、第1特別図柄表示装置4Aに確定特別図柄が停止表示されるとともに(図23のステップS252)、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドが送信される(ステップS253)。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU130は、主基板11からの第1可変表示終了コマンドを受信したことにより第1可変表示終了フラグがオンとなったときに(図35のステップS624;Yes)、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として確定飾り図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS626)。
また、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄と第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示パターンに対応した特別図柄の総可変表示時間が経過したときには、第2特別図柄表示装置4Bに確定特別図柄が停止表示されるとともに、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことにより第2可変表示終了フラグがオンとなったときに、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示結果として確定飾り図柄を導出表示させる制御を行う。
次に、パチンコ遊技機1にて電力供給停止が発生する場合には、図13に示すステップS21にて実行される図14に示すような電力供給停止時処理において、例えば電源基板10からの電源断信号のチェック結果として、電源電圧の低下が検出される(ステップS41;Yes)。このときには、CPU103内のレジスタ等における値が、バックアップRAMとしてのRAM102に退避される(ステップS42〜S45)。そのため、電力供給が再開されたときには、図11に示すステップS9にて実行される図12に示すような遊技状態復旧処理において、RAM102の記憶内容に基づきCPU103内のレジスタ等における値を復帰あるいは復元することで(ステップS101、S113、S116)、パチンコ遊技機1における遊技状態を復旧することができる。
例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの開始条件である第1開始条件が成立したときに、その特図ゲームにおける可変表示結果をハズレとする旨の判定がなされ、かつ、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの開始条件である第2開始条件が成立したときに、その特図ゲームにおける可変表示結果をハズレとする旨の判定がなされたことに基づき、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示と第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出表示されるより以前に、パチンコ遊技機1にて電力供給停止が発生したものとする。また、この場合、普通入賞球装置6Aへの入賞球に基づく第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であり(保留データあり)、かつ、普通可変入賞球装置6Bへの入賞球に基づく第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であるものとする(保留データなし)。図40(A)〜(C)は、以上のような場合における第1特別図柄表示装置4Aと第1画像表示装置5Aにでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作や、第2特別図柄表示装置4Bと第2画像表示装置5Bでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作、及び主基板11から演出制御基板12に宛てた表示制御コマンドの送信動作を例示するタイミング図である。
第1画像表示装置5Aでは、図40(C)に示すように、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドと第1表示結果通知コマンドが送信されたことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、図40(A)に示すように、タイミングT1にて飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、例えば図41(A)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。また、第2画像表示装置5Bでは、図40(C)に示すように、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示開始コマンドと第2表示結果通知コマンドが送信されたことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、図40(B)に示すように、タイミングT2にて飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、例えば図41(E)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。
この後、タイミングT3にて停電による電力供給停止が発生し、その後にタイミングT4にて電源の復旧により電力供給が再開されたものとする。このときには、図40(C)に示すように、タイミングT5にて主基板11から演出制御基板12に対して第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aに対応した第1電源復旧コマンドの送信(図12のステップS103)と、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bに対応した第2電源復旧コマンドの送信(ステップS107)とが行われる。また、タイミングT5では、第1及び第2確定特別図柄記憶部122A、122Bに記憶されている特別図柄に基づき、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2表示結果通知コマンドの送信が行われる(ステップS105、S109)。さらに、タイミングT5では、第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドの送信も行われる(ステップS110)。
ここで、ステップS105、S109の処理により送信される第1及び第2表示結果通知コマンドは、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行していた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示すものとなっている。この第1及び第2表示結果通知コマンドは、電力供給が停止する以前に第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれによる特図ゲームが開始されるときに主基板11から演出制御基板12に対して送信されている。すなわち、ステップS105、S109の処理を実行することによって、電力供給が停止する以前において最後に送信した第1及び第2表示結果通知コマンドが再送されることになる。
演出制御基板12の側では、第1電源復旧コマンドを受信したことに応答して(図33にて「受信コマンド」が「第1電源復旧コマンド」のとき)、図34に示すような第1電源復旧時設定処理が実行される。また、第2電源復旧コマンドを受信したことに応答して(図33にて「受信コマンド」が「第2電源復旧コマンド」のとき)、第2電源復旧時設定処理が実行される。これらの第1及び第2電源復旧時設定処理が実行されることにより、第1及び第2画像表示装置5A、5Bには、所定の電源復旧時画像が表示される(図34のステップS608など)。例えば、第1画像表示装置5Aには図41(B)に示すような電源復旧時画像が表示されるとともに、第2画像表示装置5Bには図41(F)に示すような電源復旧時画像が表示される。
また、第1電源復旧時設定処理では、主基板11からの保留記憶数通知コマンドによって通知された第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である第1保留記憶数が特定される(ステップS610)。こうして特定された第1保留記憶数は、例えば図41(B)に示すように、第1画像表示装置5Aにおける特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示される(ステップS611)。第1電源復旧時設定処理にて保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときには(ステップS609;No)、図32に示すステップS152のコマンド解析処理にて受信コマンドが保留記憶数通知コマンドである旨の判定がなされたときに第1保留記憶数表示設定処理が実行される。このときにも、主基板11からの保留記憶数通知コマンドによって通知された第1保留記憶数が特定され、特定された第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示することができる。
主基板11の側では、バックアップRAMであるRAM102の記憶内容に基づいて電力供給停止の発生時における制御状態が復元され、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の残りの可変表示時間が計測される。そして、例えば第1可変表示時間タイマがタイムアウトすることなどにより、図40(A)に示すように、タイミングT6にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の残りの可変表示時間が経過したと判定されたときには、第1復旧時フラグがオンとなっていることから(図23のステップS251;Yes)、第1可変表示終了コマンドの送信が行われない。このとき、第1大当りフラグがオフであれば(ステップS256;No)、第1特別図柄プロセスフラグの値が“0”に更新される(ステップS257)。
続いて、第1特図保留記憶部121Aに保留データがあるために第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であることにより、次の特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立すると(図17のステップS202;No)、大当り・確変判定処理(ステップS206)の実行結果に基づいて確定特別図柄や可変表示パターンの決定が行われ、決定された可変表示パターンに対応した第1可変表示開始コマンドの送信(図19のステップS232)や、決定された確定特別図柄に対応した第1表示結果通知コマンドの送信(ステップS233)が行われる。
こうして、図40(C)に示すように、タイミングT6にて主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示開始コマンドと第1表示結果通知コマンドの送信が行われると、演出制御基板12の側では、受信した第1可変表示開始コマンドに対応して第1可変表示開始フラグがオンであるときに(図35のステップS622;Yes)、第1電源投入時フラグがオンとなっていれば(図36のステップS702;Yes)、例えば図41(C)に示すような初期設定用の飾り図柄の組合せが第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに導出表示される(ステップS704)。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる次の特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに対応して第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するときには、図41(C)に示すような初期設定用の飾り図柄が停止表示された状態から、スクロール表示あるいは切替表示といった可変表示を開始することができる。このとき、第2画像表示装置5Bでは、図41(G)に示すように、電源復旧時画像を表示させたままとなっている。
ステップS704にて図41(C)に示すような初期設定用の飾り図柄を導出表示させた後には、確定飾り図柄の決定(ステップS707、S709、S711、S712のいずれか)や、表示制御データの決定(ステップS714)、第1可変表示制御タイマにおける初期値設定(ステップS715)などが行われる。そして、第1可変表示中フラグがオン状態にセットされることで(ステップS716)、図40(A)に示すように、タイミングT7にて第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が開始される。これにより、第1画像表示装置5Aにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRでは、第1特別図柄表示装置4Aによる次の特図ゲームが開始されることに対応して、例えば図41(D)に示すような飾り図柄の加速表示によるスクロール表示などが開始される。
また、例えばタイミングT4にて電力供給が再開された後に、第2可変表示時間タイマがタイムアウトすることなどにより、図40(B)に示すように、タイミングT8にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の残りの可変表示時間が経過したと判定されたとする。このときには、第2復旧時フラグがオンとなっていることから、第2可変表示終了コマンドの送信が行われない。このとき、第2大当りフラグがオフであれば、第2特別図柄プロセスフラグの値が“0”に更新される。続いて、第2特図保留記憶部121Bに保留データがないために第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であることにより、次の特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しないときには、第2デモ表示コマンドの送信が行われる(図25のステップS304)。
こうして、図40(C)に示すように、タイミングT8にて主基板11から演出制御基板12に対して第2デモ表示コマンドの送信が行われると、演出制御基板12の側では、受信した第2デモ表示コマンドに対応して第2デモ表示設定フラグがオンであるときに、第2電源投入時フラグがオンとなっていれば、例えば図41(H)に示すような初期設定用の飾り図柄の組合せが第2画像表示装置5Bにおける「左」、「中」、「右」の各可変表示部DL、DC、DRに導出表示される。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる次の特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに対応して第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始するときには、図41(H)に示すような初期設定用の飾り図柄が停止表示された状態から、スクロール表示あるいは切替表示といった可変表示を開始することができる。
図41(H)に示すような初期設定用の飾り図柄を導出表示させた後には、例えば図38に示すようなデモ表示設定処理を第2画像表示装置5Bに適合させた処理を実行することにより、第2デモ表示待ちタイマの初期値設定が行われるとともに、第2デモ表示待ちフラグがオン状態にセットされる。第2デモ表示待ちフラグがオンとなっているときには、第2可変表示中フラグがオフであれば、第2デモ表示待ちタイマのタイマ値を更新することにより、主基板11からの第2デモ表示コマンドを受信してからの経過時間が計測される。こうした計測の結果に基づいてデモ表示開始タイミングとなったか否かの判定が行われ、デモ表示開始タイミングとなったときには、第2デモ表示制御タイマの初期値設定が行われる。そして、第2デモ表示中フラグがオン状態にセットされることで、図40(B)に示すように、タイミングT9にて第2画像表示装置5Bにおけるデモンストレーション画像の表示(デモ表示)が開始される。
すなわち、第2デモ表示中フラグがオンであるときには(図39のステップS638;Yes)、第2デモ表示制御タイマにおけるタイマ値を更新するとともに(ステップS639)、デモ表示用画像の表示制御が行われる。これにより、例えば図41(I)に示すようなデモンストレーション画像の表示が第2画像表示装置5Bに表示されることになる。
図42(A)及び(B)は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされたときに、第2特別図柄表示装置4Bによる複数回の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示中において連続演出を実行した後、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果として大当り図柄を導出表示する場合における第1特別図柄表示装置4Aと第2画像表示装置5Aでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作や、第2特別図柄表示装置4Bと第2画像表示装置5Bでの特別図柄と飾り図柄の可変表示動作などを例示するタイミング図である。
図42に示す表示動作例では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行中であるタイミングT11にて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立している。このとき、第1画像表示装置5Bでは、例えば図43(A)に示すように飾り図柄が停止表示されている一方で、第2画像表示装置5Bでは、例えば図43(F)に示すように飾り図柄の可変表示が行われている。
図42に示す表示動作例では、タイミングT11にて第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに応じて、第1特図保留記憶部121Aから大当り判定用の乱数値MR1が読み出され(図17のステップS203)、その乱数値に基づいて大当り・確変判定処理(ステップS206)を実行した結果、可変表示結果を大当りとする旨の判定がなされている(図18のステップS404;Yes)。これにより、第1大当りフラグがオン状態にセットされる(ステップS405)。
このとき、図42に示す表示動作例では、第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数が「4」となっており、連続演出実行許容値以上であることから(図20のステップS431;Yes)、連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データが抽出される(ステップS432)。そして、抽出した乱数値MR5を示す数値データが連続演出実行判定値データと合致することにより連続演出を実行する旨の判定がなされたときには(ステップS433;Yes)、可変表示パターンK(大当り)が、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームや第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンに決定される(ステップS438)。また、このときには、連続演出回数が「4」に設定され(ステップS435)、連続演出カウンタにおけるカウント値が「1」に設定され(ステップS436)、連続演出モードフラグの値が「2」に設定されている(ステップS437)。
この後、連続演出を開始するための待機処理を行う旨の判定がなされることにより(図19のステップS230;Yes)、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始するタイミングの調整や、第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示を開始するタイミングの調整が行われる。
図42に示すタイミングT12にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示されると、例えば図43(B)及び(G)に示すように、第1及び第2画像表示装置5A、5Bの双方にて飾り図柄が停止表示された状態になる。この後、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立すると、第2特図保留記憶部121Bから大当り判定用の乱数値MR1の値が読み出され(図25のステップS294)、その乱数値MR1に基づいて大当り・確変判定処理(ステップS296)を実行した結果、可変表示結果をハズレとする旨の判定がなされたものとする。このときには、第2大当りフラグがオフ状態とされる。
こうして、第2大当りフラグがオフであることにより(図26のステップS311;No)、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄としてハズレ図柄が決定される(ステップS316)。そして、連続演出実行フラグがオンであることから(図28のステップS491;Yes)、連続演出モードフラグの値と連続演出カウンタにおけるカウント値に基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンが決定される(ステップS492)。このときには、連続演出モードフラグの値が「2」であり、連続演出カウンタにおけるカウント値が「1」であることから、図29(B)に示すように、可変表示パターンL1(リーチハズレ)のリーチハズレパターンに決定される。この後、連続演出カウンタのカウント値が1加算されて「2」となる(図28のステップS498)。
こうして第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける可変表示パターンが決定された後、タイミングT13にて、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が開始され、これに対応して第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示が開始される。こうして第1画像表示装置5Aにおいて図43(C)に示すような飾り図柄の可変表示が行われているときに、演出制御基板12では、例えば主基板11からの第2可変表示開始コマンドにて可変表示パターンL1(リーチハズレ)が指定されていたことに応じて、演出制御用CPU130がVDP140に所定の描画指令および/またはアトリビュートデータを送ることなどにより、連続演出の実行を開始する。具体的には、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が行われ、これに対応して第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が行われているときに、図43(H)に示すような報知情報60aを第2画像表示装置5Bに表示させる。この報知情報60aは、例えば4回転以内にリーチを2回出すことといったように、所定の期間と、所定の演出表示などからなる所定の条件を報知するものとなっている。
この後、第1画像表示装置5Aでは、例えば第1可変表示開始コマンドにて可変表示パターンK(大当り)が指定されていたことに応じて、飾り図柄の可変表示態様を図43(D)に示すようなリーチとする。図42に示すタイミングT13から可変表示パターンL1(リーチハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti24が経過したタイミングT14において、遊技制御タイマ設定部124に設けられた第2可変表示時間タイマがタイムアウトする。このとき、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにて図43(I)に示すように導出表示したリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を、完全に停止した状態で表示する。
続いて、図42に示すタイミングT15にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したときには、連続演出カウンタのカウント値が「2」となっている。このときには、連続演出モードフラグの値が「2」であることから、図28のステップS492にて図29(B)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2可変表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンが可変表示パターンL2(通常ハズレ)の通常ハズレパターンに決定される。この後、連続演出カウンタのカウント値が1加算されて「3」となる。
演出制御基板12の演出制御用CPU130は、タイミングT15にて主基板11から可変表示パターンL2(通常ハズレ)を指定する第2可変表示開始コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始させる。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図43(E)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
また、演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示開始コマンドにて可変表示パターンL2(通常ハズレ)が指定されていたことに応じて、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中において、例えば図43(J)に示すような報知情報60bを第2画像表示装置5Bに表示させる。この後、タイミングT15から可変表示パターンL2(通常ハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti25が経過したタイミングT16において、第2可変表示時間タイマがタイムアウトする。このとき、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにて図44(F)に示すように導出表示した通常ハズレ組合せとなる確定飾り図柄を、完全に停止した状態で表示する。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図44(A)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
続いて、図42に示すタイミングT17にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したときには、連続演出カウンタのカウント値が「3」となっている。このときには、連続演出モードフラグの値が「2」であることから、図28のステップS492にて図29(B)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2可変表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンが可変表示パターンL3(通常ハズレ)の通常ハズレパターンに決定される。この後、連続演出カウンタのカウント値が1加算されて「4」となる。
演出制御基板12の演出制御用CPU130は、タイミングT17にて主基板11から可変表示パターンL3(通常ハズレ)を指定する第2可変表示開始コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始させる。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図44(B)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
また、演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示開始コマンドにて可変表示パターンL3(通常ハズレ)が指定されていたことに応じて、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中において、例えば図44(G)に示すような報知情報60cを第2画像表示装置5Bに表示させる。この後、タイミングT17から可変表示パターンL3(通常ハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti27が経過したタイミングT18において、第2可変表示時間タイマがタイムアウトする。このとき、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにて図44(H)に示すように導出表示した通常ハズレ組合せとなる確定飾り図柄を、完全に停止した状態で表示する。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図44(C)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
続いて、図42に示すタイミングT19にて第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したときには、連続演出カウンタのカウント値が「4」となっている。このときには、連続演出モードフラグの値が「2」であることから、図28のステップS492にて図29(B)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2可変表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示での可変表示パターンが可変表示パターンL4(リーチハズレ)のリーチハズレパターンに決定される。そして、連続演出カウンタのカウント値が連続演出回数と等しくなっていることから(図28のステップS493;Yes)、連続演出を終了するための設定が行われる(ステップS494〜S497)。
演出制御基板12の演出制御用CPU130は、タイミングT19にて主基板11から可変表示パターンL4(リーチハズレ)を指定する第2可変表示開始コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始させる。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図44(D)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
また、演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示開始コマンドにて可変表示パターンL4(リーチハズレ)が指定されていたことに応じて、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中において、例えば図44(I)に示すような報知情報60dを第2画像表示装置5Bに表示させる。この後、タイミングT19から可変表示パターンL4(通常ハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti30が経過したタイミングT20において、第2可変表示時間タイマがタイムアウトする。このとき、主基板11から演出制御基板12に対して第2可変表示終了コマンドが送信される。演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11からの第2可変表示終了コマンドを受信したことに応答して、第2画像表示装置5Bにて図44(I)に示すように導出表示したリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を、完全に停止した状態で表示する。このとき、第1画像表示装置5Aでは、例えば図44(D)に示すように、飾り図柄の可変表示態様がリーチとなった後における所定のリーチ演出表示が継続して行われている。
続いて、図42に示すタイミングT13から可変表示パターンK(大当り)における特別図柄の総可変表示時間Ti22が経過することにより、タイミングT21において遊技制御タイマ設定部124に設けられた第1可変表示時間タイマがタイムアウトする。これに応じて、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドが送信される(図23のステップS253)。
演出制御基板12の演出制御用CPU130は、主基板11から第1可変表示終了コマンドを受信したことに応答し、第1画像表示装置5Aにて図44(E)に示すように導出表示した大当り組合せとなる確定飾り図柄を、完全に停止した状態で表示する。このようにして、第1特別図柄表示装置4Aにより1回の特図ゲームが実行され、これに対応して第1画像表示装置5Aにおいて1回の飾り図柄の可変表示が実行される期間において、第2特別図柄表示装置4Bにより複数回の特図ゲームが実行され、これに対応して第2画像表示装置5Bにおいて複数回の飾り図柄の可変表示が実行される。そして、第2画像表示装置5Bにおける複数回の飾り図柄の可変表示にわたる連続演出が行われてから、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの可変表示結果として大当り図柄が導出表示され、これに対応して第1画像表示装置5Aにおいて大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。こうした表示制御によって、遊技者に第1及び第2特別図柄表示装置4A、4B、あるいは第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれにも興味を持たせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示中においては、例えば可変表示パターンL1(リーチハズレ)における可変表示態様として、図43(H)に示すような報知情報60aが表示されることにより、所定の条件が報知される。この後、可変表示パターンL1(リーチハズレ)での可変表示や、可変表示パターンL4(リーチハズレ)での可変表示といった、リーチハズレパターンでの可変表示が行われることにより、始めに提示された条件が達成されたことを、遊技者等が認識することができる。この後、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは確定特別図柄として大当り図柄が導出表示され、これに対応して第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。これにより、遊技者等は、条件の達成により大当りとなったことを認識することができる。
他方、例えば連続演出モードフラグの値が“4”であるときには、図29(D)に示すような設定により、可変表示パターンL2(通常ハズレ)での可変表示、可変表示パターンL3(通常ハズレ)での可変表示、可変表示パターンL4(通常ハズレ)での可変表示が順次に行われることにより、始めに提示された条件が達成されなかったことを、遊技者等が認識することができる。この後、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは確定特別図柄としてハズレ図柄が導出表示され、これに対応して第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示では、可変表示パターンK(リーチハズレ)での可変表示においてリーチハズレとなる確定飾り図柄が可変表示結果として導出表示される。これにより、遊技者等は、条件が達成されなかったことにより大当りにはならなかったことを認識することができる。
このように、連続演出として所定の条件を提示した後、その条件を満たしたときに可変表示結果を大当りとする一方、条件を満たせないときには可変表示結果をハズレとするようにしたことで、遊技者が提示された条件の達成を欲して遊技の実行が促進されるので、パチンコ遊技機1の稼働率を高めることができる。さらに、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの実行中や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示中においても、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームや第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示を開始させることができるので、パチンコ遊技機1の稼働率を高めることができる。
以上説明したように、この発明によれば、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図12に示すステップS103、S107の処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2電源復旧コマンドが送信される。また、このときには、図12に示すステップS105、S109の処理が実行されることにより、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行されていた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示す第1及び第2表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
演出制御基板12の側では、主基板11からの第1電源復旧コマンドを受信したことに応答して図34に示すような第1電源復旧時設定処理においてステップS408の処理が実行されることにより、例えば図41(B)に示すような電源復旧時画像が第1画像表示装置5Aに表示される。また、主基板11からの第2電源復旧コマンドを受信したことに応答して、例えば図41(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像が第2画像表示装置5Bに表示される。
そして、第1特図保留記憶部121Aにおける特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数が「0」以外であり、かつ、第1大当りフラグがオフであるときには、演出制御基板12の側で電力供給が再開されたことにより図31に示すステップS63の処理にて第1電源投入時フラグをオン状態にセットした後に、第1電源復旧コマンドとともに可変表示結果の種類がハズレであることを通知する第1表示結果通知コマンドを受信する。この場合には、演出制御基板12における電力供給が再開された後に第1可変表示開始コマンドを受信したときに、演出制御用CPU130が図36に示すステップS704の処理を実行することにより、例えば図41(C)に示すような初期設定用の飾り図柄を第1画像表示装置5Aに導出表示させてから、飾り図柄の可変表示を開始させる。これにより、初期表示用の飾り図柄を表示するためのコマンドと飾り図柄の可変表示を開始させるためのコマンドを兼用することができ、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
また、第2特図保留記憶部121Bにおける特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数が「0」であり、かつ、第2大当りフラグがオフであるときには、演出制御基板12の側で電力供給が再開されたことにより図31に示すステップS63の処理にて第2電源投入時フラグをオン状態にセットした後に、第2電源復旧コマンドとともに可変表示結果の種類がハズレであることを通知する第2表示結果通知コマンドを受信する。この場合には、演出制御基板12における電力供給が再開された後に第2デモ表示コマンドを受信したときに、例えば図41(H)に示すような初期設定用の飾り図柄を第2画像表示装置5Bに導出表示させる。これにより、初期表示用の飾り図柄を表示するためのコマンドとデモンストレーション画像を表示するためのコマンドを兼用することができ、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
さらに、演出制御基板12が備える表示制御タイマ設定部154に設けられた第2デモ表示待ちタイマによる経過時間の計測によって第2デモ表示コマンドを受信してからデモ表示開始待ち時間が経過したとしてデモ表示開始タイミングとなったときに、例えば図41(I)に示すようなデモンストレーション画像の表示(デモ表示)が第2画像表示装置5Bにて行われる。これにより、デモンストレーション画像を表示するための時間管理を主基板11の側にて行う必要がなくなり、主基板11における制御負担の軽減を図ることができる。
主基板11から演出制御基板12に対しては、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、図12に示すステップS103の処理により第1電源復旧コマンドが送信される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行されていないときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図12に示すステップS103の処理が実行されないことから、第1電源復旧コマンドの送信が行われない。また、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に、図12に示すステップS107の処理により第2電源復旧コマンドが送信される。これに対して、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示や第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示が実行されていないときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図12に示すステップS107の処理が実行されないことから、第2電源復旧コマンドの送信が行われない。これにより、必要なコマンドのみが送信されることになり、主基板11における制御負担の軽減を図ることができる。
加えて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことや、第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されたことにより、大当り遊技状態に制御されるときに、第2特別図柄表示装置4Bや第2画像表示装置5Bによる特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、実行中である特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行が停止されるとともに、経過時間の計測が中断される。その後、大当り遊技状態が終了するときには、中断されていた特別図柄や飾り図柄の可変表示が再開されるとともに、経過時間の計測も再開される。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されるとともに第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることによる大当り遊技状態と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されるとともに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることによる大当り遊技状態とが、競合しないようにすることができる。また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果や第1及び第2画像表示装置5A、5Bによる飾り図柄の可変表示結果が導出表示される以前において、その可変表示結果が大当りとなるか否かを予め認識することが困難になり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されるとともに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて可変表示結果となる確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されることにより、大当り遊技状態に制御されるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示が実行中であるときには、第1特別図柄表示装置4Aにより実行中の特図ゲームにおける特別図柄の可変表示の進行と、第1画像表示装置5Aによる飾り図柄の可変表示の進行とを、中断させるようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄プロセスフラグの値が“3”のときに実行される可変表示停止時処理として、図23に示す可変表示停止時処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよく、第2特別図柄プロセスフラグの値が“6”のときに実行される大当り終了処理として、図24に示す大当り終了処理を第2特別図柄表示装置4Bに適合させた処理を実行すればよい。加えて、第1特別図柄プロセスフラグの値が“2”のときに実行される可変表示制御処理(図16のステップS142)では、図30に示す可変表示制御処理を第1特別図柄表示装置4Aに適合させた処理を実行する。さらに、演出制御基板12の側では、演出制御用CPU130が、図32に示すステップS155にて実行される第1表示制御処理として、図39に示す第2表示制御処理を第1画像表示装置5Aに適合させた処理を実行する。
また、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されるときに実行中である特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を停止させるときには、経過時間の計測を中断するとともに、ハズレ組合せの飾り図柄を停止表示させてもよい。この表示により遊技者は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が進行しないことを認識することができるので、特別図柄や飾り図柄の可変表示が進行しないことに対する不信感を持つことがない。
図12に示すステップS103の処理により主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドが送られるときには、第1特図保留記憶部121Aにおける特図ゲームの保留記憶数である第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドの送信も行われる(ステップS110)。そして、演出制御基板12の側では、例えば図34に示すような第1電源復旧時設定処理において、保留記憶数通知コマンドによって通知された第1保留記憶数が特定されることにより(ステップS610)、例えば図41(B)に示すような電源復旧時画像とともに、第1画像表示装置5Aにおける特別図柄始動記憶表示エリアDHに第1保留記憶数を表示することが可能になる(ステップS611)。これにより、電源復旧時画像が表示されているときにも保留表示を行うことができるので、保留記憶数について遊技者に不信感を与えることがない。
上記の実施例では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応した第1及び第2電源復旧コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしている。これに対して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしてもよい。
この場合、図11に示すステップS9の遊技状態復旧処理では、図12のフローチャートに示す処理に代えて、図45のフローチャートに示す処理が実行されるとよい。図45に示す処理において、CPU103は、まず、スタックポインタの復旧処理を行う(ステップS171)。続いて、例えば第1特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS172)。また、ステップS172にて可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合には(ステップS172;No)、例えば第2特別図柄プロセスフラグの値をチェックするなどして、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かを判定する(ステップS173)。
ステップS172またはステップS173のいずれかにて可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS172;YesまたはステップS173;Yes)、所定のコマンド送信テーブルに制御データをセットするなどして、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドを送信する(ステップS174)。これにより、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの少なくともいずれか一方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した場合には、その後に電力供給が復旧すると、共通の電源復旧コマンドが演出制御基板12に宛てて送信されることになる。
ステップS173にて可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときや(ステップS173;No)、ステップS174の処理を実行した後には、さらに、第1特別図柄表示装置4Aにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS175)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS175;Yes)、第1確定特別図柄記憶部122Aに格納されているデータを読み出すことにより、第1確定特別図柄記憶部122Aに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS176)。また、例えばステップS176にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第1表示結果通知コマンドを送信する(ステップS177)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第1表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。他方、ステップS175にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされると(ステップS175;No)、ステップS176、S177の処理をスキップする。
続いて、第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS178)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中に電力供給停止が発生した旨の判定がなされたときには(ステップS178;Yes)、第2確定特別図柄記憶部122Bに格納されているデータを読み出すことにより、第2確定特別図柄記憶部122Bに記憶されている特別図柄を特定する(ステップS179)。また、例えばステップS179にて特定した特別図柄に対応する特別図柄の種類を特定可能な制御データをコマンド送信テーブルにセットするなどして、演出制御基板12に宛てて第2表示結果通知コマンドを送信する(ステップS180)。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止される以前に最後に送信された第2表示結果通知コマンドが、電力供給の復旧したときに演出制御基板12に宛てて再送されることになる。他方、ステップS178にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされると(ステップS178;No)、ステップS179、S180の処理をスキップする。
この後には、図12に示すステップS110〜S116の処理と同様の処理が実行される。すなわち、CPU103は、演出制御基板12に宛てて保留記憶数通知コマンドを送信させた後(ステップS181)、遊技制御フラグ設定部123に設けられた第1及び第2復旧時フラグをオン状態にセットする(ステップS182)。そして、バックアップフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS183)、CPU103内の各種レジスタ(例えば、IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタなど)におけるレジスタ値の復元を行う(ステップS184)。続いて、パリティフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS185)、オフであるときには(ステップS185;No)、割込許可状態にする(ステップS186)。これに対して、パリティフラグがオンであるときには(ステップS185;Yes)、ステップS186の処理を実行せずに、割込禁止状態とする。さらに、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS187)。
また、図32に示すステップS152のコマンド解析処理では、主基板11からの受信コマンドが第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドであるときに、例えば図46及び図47のフローチャートに示すような電源復旧時設定処理を実行する。この電源復旧時設定処理において、演出制御用CPU130は、まず、主基板11から送信される第1表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(図46のステップS651)。このとき、第1表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS651;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第1表示結果通知コマンドを読み出し、その第1表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS652)。
ステップS652にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS653)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS653;Yes)、図34に示すステップS604の処理と同様に、確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS654)。ステップS653にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS653;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS655)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS655;Yes)、図34に示すステップS606の処理と同様に、通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS656)。
ステップS654、S656のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第1確定飾り図柄記憶部151に記憶させる(ステップS657)。ステップS651にて第1表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS651;No)、ステップS655にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS655;No)、あるいはステップS657の処理を実行した後には、図34に示すステップS608の処理と同様に、第1画像表示装置5Aに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS658)。
このときには、主基板11から送信される保留記憶数通知コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS659)。そして、保留記憶数通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS659;Yes)、その保留記憶数通知コマンドによって通知された第1特図保留記憶部121Aにおける保留データの数である保留記憶数(第1保留記憶数)を特定する(ステップS660)。そして、図34に示すステップS611の処理と同様に、普通入賞球装置6Aに入った有効入賞球数である第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aが備える特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示させるための設定を行う(ステップS661)。
ステップS659にて保留記憶数通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS659;No)、ステップS661の処理を実行した後には、主基板11から送信される第2表示結果通知コマンドの受信があったか否かを判定する(図47のステップS662)。このとき、第2表示結果通知コマンドの受信ありと判定されると(ステップS662;Yes)、例えば受信コマンドバッファに格納されている第2表示結果通知コマンドを読み出し、その第2表示結果通知コマンドにより通知された特図ゲームにおける可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを特定する(ステップS663)。
ステップS663にて可変表示結果の種類を特定した後には、特定された可変表示結果の種類が確変大当りであるか否かを判定する(ステップS664)。このとき、可変表示結果の種類が確変大当りであると判定されると(ステップS664;Yes)、第2画像表示装置5Bに対応した確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS665)。ステップS664にて確変大当りではないと判定されたときには(ステップS664;No)、可変表示結果の種類が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS666)。このとき、通常大当りであると判定されると(ステップS666;Yes)、第2画像表示装置5Bに対応した通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定する(ステップS667)。
ステップS665、S667のいずれかにて確定飾り図柄を決定した後には、決定された確定飾り図柄を特定可能なデータを、第2確定飾り図柄記憶部152に記憶させる(ステップS668)。ステップS662にて第2表示結果通知コマンドを受信していない旨の判定がなされたときや(ステップS662;No)、ステップS666にて可変表示結果の種類が通常大当りではないと判定されたとき(ステップS666;No)、あるいはステップS668の処理を実行した後には、第2画像表示装置5Bに所定の電源復旧時画像を表示させるための設定を行う(ステップS669)。
以上のような処理により、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特別図柄の可変表示や、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおける飾り図柄の可変表示の実行中に電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、図45に示すステップS174の処理が実行されることにより、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが送信される。また、このときには、図45に示すステップS177、S180の処理が実行されることにより、電力供給が停止したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによって実行されていた特図ゲームにおける可変表示結果の種類を示す第1及び第2表示結果通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
演出制御基板12の側では、主基板11からの電源復旧コマンドを受信したことに応答して図46及び図47に示すような電源復旧時設定処理においてステップS658、S669の処理が実行されることにより、例えば図41(B)に示すような電源復旧時画像が第1画像表示装置5Aに表示されるとともに、例えば図41(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像が第2画像表示装置5Bに表示される。これにより、電力供給の再開により遊技状態が復旧されたことを示すコマンドを第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bで共通のコマンドにすることができるので、主基板11の側におけるデータ容量の低減による制御負担の軽減を図ることができる。
その他にも、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形及び応用が可能である。例えば、図45のフローチャートに示す遊技状態復旧処理では、電力供給停止が発生したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのうち少なくともいずれか一方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が実行中であった場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送られるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば電力供給停止が発生したときに第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの両方による特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が実行中であった場合に限り、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送られるようにしてもよい。
この場合には、図11に示すステップS9の遊技状態復旧処理として、図45のフローチャートに示す処理に代えて、図48のフローチャートに示す処理が実行されればよい。なお、図48に示す処理において、図45に示す処理と同一の処理には、同一の符号(ステップ番号)が付されている。図48に示す処理では、ステップS172にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合に(ステップS172;Yes)、さらに、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生したか否かの判定を行う(ステップS173)。そして、ステップS173にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中であるときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合に限り(ステップS173;Yes)、主基板11から演出制御基板12に対して第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通の電源復旧コマンドを送信する(ステップS174)。これに対して、ステップS172にて第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合や(ステップS172;No)、ステップS173にて第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中ではないときに電力供給停止が発生した旨の判定がなされた場合には(ステップS173;No)、ステップS174の処理を実行しないようにすることで、電源復旧コマンドの送信は行わないようにしてもよい。
また、例えば図12に示す遊技状態復旧処理では、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して第1電源復旧コマンドが送信され、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示中にパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後に電力供給が再開された場合に限り主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドが送信されるものとして説明した。これに対して、第1及び第2電源復旧コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が停止中であるときにパチンコ遊技機1への電力供給停止が発生した後、電力供給が再開された場合でも、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるようにしてもよい。ただし、例えばパチンコ遊技機1が備える図示せぬクリアスイッチが押下されてパチンコ遊技機1の電源が投入されたような場合には、第1及び第2電源復旧コマンドの送信は行わず、クリアスイッチが押下されないでパチンコ遊技機1の電源が投入された場合に限り、第1及び第2電源復旧コマンドを送信するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄が、図41(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRでそれぞれ「1」、「2」、「3」の数字を示す飾り図柄であり、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄が、図41(H)に示すように、「左」、「中」、「右」の可変表示部DL、DC、DRでそれぞれ「A」、「B」、「C」のアルファベットを示す飾り図柄であるものとして説明した。すなわち、上記実施の形態では、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄と、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄とが、互いに異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2画像表示装置5A、5Bでは互いに同一の図柄の組合せからなる飾り図柄が可変表示されるような場合には、第1画像表示装置5Aにて導出表示される初期設定用の飾り図柄と、第2画像表示装置5Bにて導出表示される初期設定用の飾り図柄とが、互いに同一のものであってもよい。
上記実施の形態において、第1及び第2表示結果通知コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果の種類が確変大当りであるか通常大当りであるかハズレであるかを示すものとして説明した。これに対して、第1及び第2表示結果通知コマンドは、例えば確定特別図柄の図柄番号といった、特図ゲームにて導出表示される特別図柄そのものを特定可能に示すものであってもよい。この場合には、演出制御基板12の側において、第1及び第2表示結果通知コマンドにて指定された特別図柄を特定し、特定した特別図柄が確変大当り図柄であるか通常大当り図柄であるかハズレ図柄であるかを判別することで、特図ゲームにおける可変表示結果の種類を特定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、普通入賞球装置6Aへの有効入賞球数である第1保留記憶数を第1画像表示装置5Aに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアDHに表示する一方、普通可変入賞球装置6Bへの有効入賞球数である第2保留記憶数は始動入賞記憶表示器22に表示するものとして説明した。そのため、主基板11から演出制御基板12に対しては、第1保留記憶数を通知するための保留記憶数通知コマンドが送信されていた。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば普通可変入賞球装置6Bへの有効入賞球数である第2保留記憶数を第2画像表示装置5Bに設けられた特別図柄始動記憶表示エリアに表示するようにしてもよい。この場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、上記実施の形態における保留記憶数通知コマンドの他に、第2保留記憶数を通知するためのコマンドを送信するようにすればよい。例えば図12に示すステップS107の処理により主基板11から演出制御基板12に対して第2電源復旧コマンドが送られるときには、第2特図保留記憶部121Bにおける特図ゲームの保留記憶数である第2保留記憶数を通知するためのコマンドの送信が行われるようにすればよい。そして、演出制御基板12の側では、例えば第2電源復旧時設定処理において、主基板11からのコマンドにより通知された第2保留記憶数を特定することで、例えば図41(F)及び(G)に示すような電源復旧時画像とともに、第2画像表示装置5Bにおける特別図柄始動記憶表示エリアに第2保留記憶数を表示するようにしてもよい。これにより、第2画像表示装置5Bに電源復旧時画像が表示されているときにも保留表示を行うことができるので、保留記憶数について遊技者に不信感を与えることがない。
上記実施の形態では、図20に示すステップS431や図22に示すステップS452にて第2特図保留記憶部121Bにおける保留記憶数である第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上であるときに、連続演出を実行するか否かの判定が行われ、連続演出実行許容値未満であるときには、連続演出が実行されないように規制するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上となっているか否かにかかわらず、連続演出を実行するか否かの判定を行えるようにしてもよい。
この場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aにより可変表示パターンK(大当り)や可変表示パターンK(リーチハズレ)での可変表示を開始した後、特別図柄や飾り図柄の総可変表示時間を延長して再設定するための表示制御コマンド(例えば可変表示時間再設定コマンドなど)を用意しておく。そして、可変表示パターンK(リーチハズレ)における特別図柄の総可変表示時間Ti21や可変表示パターンK(大当り)における特別図柄の総可変表示時間Ti22が経過するまでの期間に、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの実行回数が連続演出回数に達しないときには、例えば主基板11から演出制御基板12に対して可変表示時間再設定コマンドを送信することなどにより、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄の総可変表示時間や第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の総可変表示時間を延長する。そして、第2特別図柄可変表示装置4Bによる特図ゲームの実行回数が連続演出回数に達した後、第2可変表示終了コマンドが送信されると、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示し、これに対応して第1画像表示装置5Aにおける飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示するように制御して、主基板11から演出制御基板12に対して第1可変表示終了コマンドを送信することにより、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aにおける可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄を停止表示させるようにすればよい。
あるいは、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aによる可変表示パターンK(大当り)や可変表示パターンK(リーチハズレ)での特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を一旦停止させる表示制御コマンド(例えば一旦停止指示コマンドなど)と、一旦停止された特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を再び開始させる表示制御コマンド(例えば一旦停止終了コマンドなど)とを用意しておいてもよい。この場合、可変表示パターンK(大当り)や可変表示パターンK(リーチハズレ)での特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始した後、所定期間が経過するまでに第2特別図柄可変表示装置4Bによる特図ゲームの実行回数が連続演出回数に達しないときには、例えば主基板11から演出制御基板12に対して一旦停止指示コマンドを送信することなどにより、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aによる特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を一旦停止させる。なお、特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行が一旦停止されたときでも、特別図柄や飾り図柄の可変表示は継続して行われ、可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄の導出表示は行われないように制御してもよい。そして、第2特別図柄可変表示装置4Bによる特図ゲームの実行回数が連続演出回数に達したときに、例えば主基板11から演出制御基板12に対して一旦停止終了コマンドを送信することなどにより、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aによる特別図柄や飾り図柄の可変表示の進行を再び開始させる。この際、第2特別図柄可変表示装置4Bや第2画像表示装置5Bによる特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を導出表示させてから第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aによる特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を導出表示させるように、一旦停止指示コマンド及び一旦停止終了コマンドの送信タイミングを調整して設定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、図20のステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上となっているときには、連続演出実行判定用の乱数値MR5の値に基づき、連続演出を実行するか否かの判定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値以上となっているときには、常に連続演出を実行することに決定してもよい。
図20のステップS433にて用いられる連続演出実行判定値データと、図22のステップS454にて用いられる連続演出実行判定値データは、互いに同一の判定値データであってもよいし、互いに異なる判定値データであってもよい。例えば、図20のステップS433にて用いられる連続演出実行判定値データは、図22のステップS454にて用いられる連続演出実行判定値データに比べて多くの個数の数値を含んでいてもよい。この場合、図20のステップS433における処理では、図22のステップS454における処理に比べて高い割合で、連続演出を実行する旨の判定がなされることになる。こうした判定値データの設定により、連続演出に対する大当り信頼度が高められるので、連続演出が実行されるときには、遊技者の大当りに対する期待感が高められ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図20のステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値未満であると判定されたときには、連続演出実行許容値以上のときよりも低い割合で、連続演出を実行する旨の判定が行われるようにしてもよい。例えば図20のステップS431にて第2保留記憶数が連続演出実行許容値未満であると判定されたときには、ステップS433にて用いられる連続演出実行判定値データに比べて少ない個数の数値を含んだ判定値データを用いて、連続演出実行判定用の乱数値MR5を示す数値データが当該判定値データと合致するか否かの判定を行うようにすればよい。
上記実施の形態では、第2画像表示装置5Bにおける報知情報60a〜60dの表示態様などによって、連続演出としての演出表示が行われるものとして説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、音制御部134の制御下にスピーカ8L、8Rから出力される音声や、ランプ制御部135の制御下に行われる遊技効果ランプ9に含まれる各種の演出用ランプの点灯または点滅、さらには可動部材からなる役物の動作などによって、複数回の特図ゲームにわたる連続演出を行うようにしてもよい。さらに、第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかにおける表示、スピーカ8L、8Rからの音声出力、所定のランプの点灯または点滅、役物の動作のいずれかを組み合わせて、連続演出となる所定の演出動作を実行するものであってもよい。
また、第2特別図柄可変表示装置4Bや第2画像表示装置5Bによる複数回の特別図柄や飾り図柄の可変表示中において報知情報60a〜60dなどを用いた演出表示が行われた後、第1特別図柄表示装置4Aや第1画像表示装置5Aによる特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が大当りとなるまでの期間、および/または、大当りとなる可変表示結果が導出表示されるときに、例えば第2画像表示装置5Bにて報知情報60a〜60dなどを用いた演出表示による連続演出とは異なる表示態様で、所定の演出表示が行われるようにしてもよい。例えば、主基板11が第1及び第2特別図柄可変表示装置4A、4Bによる特図ゲームの進行に応じた表示制御コマンドを演出制御基板12に対して順次に送信し、演出制御基板12の演出制御用CPU130が主基板11から受信した表示制御コマンドに応じて第2画像表示装置5Bにおける表示動作を制御することにより、第2画像表示装置5Bにおける演出表示の表示態様を切り替えるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示の進行を停止(中断)させるときに、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行停止コマンドを送信することにより、経過時間の計測を中断させて第2画像表示装置5Bにおける飾り図柄の可変表示の進行を停止させていた。また、第2特別図柄表示装置4Bにて進行が停止されている特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示の進行を再び開始させるときに、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示進行再開コマンドを送信することにより、経過時間の計測を再開させて第2画像表示装置5Bにて進行が停止されていた飾り図柄の可変表示の進行を再開させていた。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板12の側において、大当り開始コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定し、可変表示中であればその進行を停止させてもよい。そして、大当り終了コマンドを受信したときに第2画像表示装置5Bによる飾り図柄の可変表示の進行が中断されているか否かを判定し、中断されていればその可変表示の進行を再開させるようにしてもよい。このように、主基板11から演出制御基板12に対して大当り開始コマンドや大当り終了コマンドが送信される構成において、その大当り開始コマンドや大当り終了コマンドに基づいて飾り図柄の可変表示の進行を中断したり再開したりすることで、可変表示進行停止コマンドや可変表示進行再開コマンドのような特別なコマンドを用いることなく可変表示の進行を中断したり再開したりすることができ、主基板11の側における制御負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームにて、「3」を示す特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたときには通常大当りとなり、「7」を示す特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたときには通常大当りとなるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特図ゲームにて可変表示されるいずれの特別図柄が確定特別図柄として導出表示されたとしても、大当り遊技状態に制御可能としてもよい。
さらに、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bでは、互いに異なる特別図柄を通常大当り図柄や確変大当り図柄となるように設定してもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは「3」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに通常大当りとなる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは「5」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに通常大当りとなるようにしてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームでは「7」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに確変大当りとなる一方で、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは「1」を示す特別図柄が確定図柄として導出表示されたときに確変大当りとなるようにしてもよい。
このように、特定表示結果となる特別図柄は、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bにおいて互いに同一の特別図柄であってもよいし、互いに異なる特別図柄であってもよい。また、特定表示結果となる飾り図柄の組合せは、第1及び第2画像表示装置5A、5Bにおいて互いに同一の飾り図柄の組合せであってもよいし、互いに異なる飾り図柄の組合せであってもよい。また、特別図柄と飾り図柄のいずれか一方のみが所定の図柄で停止表示されたときに特定表示結果になるものとしてもよいし、特別図柄と飾り図柄の双方が所定の図柄で停止されたときに特定表示結果になるものとしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示された時点では、大当り遊技状態の終了後にパチンコ遊技機1が高確率状態に制御されるか否かが決定されておらず、大当り遊技状態が終了したときに、高確率状態に制御するか否かの決定を行うようにしてもよい。例えば図24のフローチャートに示す大当り終了処理におけるステップS273〜S277の処理に代えて、乱数回路104等により更新されている確変制御判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101等に格納されて用意された確変制御判定テーブルを参照することなどにより、パチンコ遊技機1を高確率状態に制御するか否かの決定を行うようにしてもよい。
第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bの配置は、パチンコ遊技機1の構成や仕様などに応じて任意に変更可能である。また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bは、独立した表示装置として構成される必要はなく、例えば1つの表示装置が有する2つの表示領域において、上述の第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bや第1及び第2画像表示装置5A、5Bと実質的に同一の表示が行われるものであってもよい。
さらに、2つの表示装置のそれぞれが、上述した第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれか、あるいは第1及び第2画像表示装置5A、5Bのいずれかとして、入れ替わり可能に動作するものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1が電力の供給を受けて動作している期間を第1の期間と第2の期間とに分割し、第1の期間では、2つの表示装置の一方が第1特別図柄表示装置4Aとして動作するとともに他方が第2特別図柄表示装置4Bとして動作する。これに対して、第2の期間では、2つの表示装置の一方が第2特別図柄表示装置4Bとして動作するとともに他方が第1特別図柄表示装置4Aとして動作する。
あるいは、2つの表示装置のうちで先に特図ゲームを開始する条件が成立して特別図柄の可変表示が開始されたものが、上述した第1特別図柄表示装置4Aとして動作してもよい。そして、その特図ゲームの実行中に特別図柄が停止表示されている他方の表示装置による特図ゲームを開始する条件が成立したときに、当該他方の表示装置を、上述した第2特別図柄表示装置4Bとして動作させるものであってもよい。
また、第1及び第2画像表示装置5A、5Bが第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bとしての機能の全部又は一部を備え、例えば、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を行うとともに、特別図柄の可変表示を行うようにしてもよい。あるいは、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bが第1及び第2画像表示装置5A、5Bとしての機能の全部又は一部を備え、例えば、特別図柄の可変表示を行うとともに、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示などを行うようにしてもよい。さらに、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aの双方における識別情報の可変表示結果が特定表示結果としての大当りとなったとき、または、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bの双方における識別情報の可変表示結果が特定表示結果としての大当りとなったときに、パチンコ遊技機1が特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御されてもよい。すなわち、第1特別図柄表示装置4A及び第1画像表示装置5Aの双方により第1可変表示手段としての識別情報の可変表示などを行う一方、第2特別図柄表示装置4B及び第2画像表示装置5Bの双方により第2可変表示手段としての識別情報の可変表示などを行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2始動入賞口として普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bが設けられるものとして説明した。すなわち、始動入賞口が、2つの特別図柄表示装置に対応して1つずつ設けられ、第1始動条件と第2始動条件が互いに異なるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの双方に対応する始動入賞口が1つ設けられ、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bによる特図ゲームを実行するための始動条件は同一のものであってもよい。
この場合、1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときには、例えば乱数回路104などによって更新される大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出し、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件と第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件のいずれか一方を成立させる。そして、第1始動条件を成立させるときには大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを第1特図保留記憶部121Aに記憶する一方、第2始動条件を成立させるときには大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを第2特図保留記憶部121Bに記憶すればよい。このときには、例えば大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出するごとに、第1及び第2始動条件を交互に成立させるようにしてもよい。また、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを抽出するときに、振分け判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、その振分け判定用の乱数値に応じて、第1及び第2始動条件のいずれかを成立させるようにしてもよい。
さらに、乱数回路104などから抽出された大当り判定用の乱数値MR1に基づいて、第1及び第2始動条件のいずれを成立させるのかを決定するようにしてもよい。例えば、大当り判定用の乱数値MR1が「0」〜「599」の範囲の値をとるものとする。この場合に、始動入賞口への遊技球の入賞に応じて抽出した大当り判定用の乱数値MR1が「0」〜「299」の範囲内であるときには、第1始動条件を成立させる。他方、抽出した大当り判定用の乱数値MR1が「300」〜「599」の範囲内であるときには、第2始動条件を成立させる。この場合には、例えば大当り判定用の乱数値MR1が「3」であるときに、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定を行い、大当り判定用の乱数値MR1が「303」であるときに、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける可変表示結果を大当りとする旨の判定を行うようにしてもよい。あるいは、1つの始動入賞口における内部構造を、遊技球の検出時に第1始動条件を成立させる第1検出スイッチの設置位置へと遊技球を誘導する第1経路と、遊技球の検出時に第2始動条件を成立させる第2検出スイッチの設置位置へと遊技球を誘導する第2経路とに分離し、始動入賞口に入賞した遊技球を第1及び第2経路のいずれかに振り分けて第1及び第2検出スイッチのいずれかに検出させるように誘導するようにしてもよい。
その他にも、1つの始動入賞口に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたときに抽出した大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを所定の特図保留記憶部に記憶して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを開始するための開始条件が成立するごとに、特図保留記憶部の先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)から大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出して、大当り・確変判定処理といった特図ゲームを開始するための各種処理を実行するようにしてもよい。すなわち、先に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチによって検出されたことにより抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データから順に読み出して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームのうちで、先に開始条件が成立した特図ゲームに用いるようにしてもよい。
また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bが設けられている場合において、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのいずれかに遊技球が入賞したときには、例えば乱数回路104などによって1種類の大当り判定用の乱数値を示すデータとして更新されている数値データ(例えば1つのカウント値記憶回路に記憶されている数値データ)を抽出し、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bのいずれに遊技球が入賞したかに対応して、第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bのいずれかに記憶するものであってもよい。
上記実施の形態では、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときに第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立する一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときに第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときには第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを実行するための第2始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときには第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを実行するための第1始動条件を成立させるようにしてもよい。
あるいは、所定の条件が成立したときに、第1及び第2始動入賞口スイッチそれぞれにより遊技球を検出したことに応じて第1及び第2始動条件のいずれを成立させるかの対応関係を、変更できるようにしてもよい。具体的な一例として、パチンコ遊技機1の電源投入直後などの初期設定状態では、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときに第1始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときに第2始動条件を成立させる。この後、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームにて大当りとなったことによる大当り遊技状態が終了したときに、所定の条件が成立したとして、普通入賞球装置6Aに入賞した遊技球が第1始動入賞口スイッチによって検出されたときには第2始動条件を成立させる一方、普通可変入賞球装置6Bに入賞した遊技球が第2始動入賞口スイッチによって検出されたときには第1始動条件を成立させるように、設定を変更してもよい。さらに、大当り遊技状態が終了するごとに、第1及び第2始動入賞口スイッチそれぞれにより遊技球を検出したことに応じて第1及び第2始動条件のいずれを成立させるかの対応関係を、変更するように制御してもよい。
上記実施の形態では、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのそれぞれに対応して別個の第1及び第2特図保留記憶部121A、121Bを設けるものとして説明した。これに対して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bに共通する特図保留記憶部に、大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データや始動入賞データなどを保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。ここで、始動入賞データは、遊技球が第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aと第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bのいずれに入賞したかを特定可能に示すデータであればよい。
また、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bの双方に共通する特図保留記憶部に大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを記憶する場合には、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームを開始するための開始条件が成立するごとに、特図保留記憶部の先頭エントリ(保留番号「1」のエントリ)から大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データを読み出して、大当り・確変判定処理といった特図ゲームを開始するための各種処理を実行するようにしてもよい。すなわち、遊技球が第1始動入賞口となる普通入賞球装置6Aに入賞したか、第2始動入賞口となる普通可変入賞球装置6Bに入賞したかにかかわらず、先に入賞した遊技球が始動入賞口スイッチ(第1始動入賞口スイッチまたは第2始動入賞口スイッチ)によって検出されたことにより抽出された大当り判定用の乱数値MR1を示す数値データから順に読み出して、第1及び第2特別図柄表示装置4A、4Bのいずれかによる特図ゲームのうちで、先に開始条件が成立した特図ゲームに用いるようにしてもよい。
加えて、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機において画像表示装置を有するものであれば、例えば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であっても構わない。また、本発明は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも本発明を適用することができる。本発明を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。