JP2006288771A - 可撓性容器及び薬剤入り可撓性容器並びに薬剤投与方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 収容室11が設けられた可撓性容器本体13と、収容室11からの排出流路15が設けられた排出部17と、排出流路15の収容室11側を開口可能に閉塞する閉塞部19と、排出部17から収容室11側に延出し、可撓性容器本体13の外側から操作可能に、且つ、先端側が互いに離間して配置された複数の操作突起21a、21bとを備え、複数の操作突起21a、21bの相対変位により閉塞部19が開口可能に構成されている。
【選択図】 図1
Description
下記特許文献1では、このような過誤を確実に防止するために、蛇腹構造等、シリンジとは明確に異なる形態を有する可撓性容器に止血用薬剤を収容したものが提案されている。
この混注用輸液バッグを使用するには、瓶針を他の容器に刺通した後、バッグ本体内の破断部をバッグ本体の外側から作業者が破断して開口させ、次に、バック本体を圧縮することにより、内部の輸液を瓶針を経由して他の容器に排出させて使用することができる。
この液体容器では、使用時に開封アダプタの小径部を他の容器等の開口に挿入して、導出用突部に対して開封アダプタを摺動させることにより、薄膜部を針状部で刺通して開封すると共に内容液を排出させて使用することができる。
しかも、複数の部品を組み合わせており、更に、摺動させるため、針状部の刺通荷重に対する開封アダプタの摺動荷重を調整したり、液漏れや内部の清浄度を維持する手段が必要になるなど、構成が複雑になり易いという問題点も有していた。
しかも、複数の操作突起を例えば圧迫することで排出流路を開口させるように構成するだけであるため構造を簡単にできると共に、その複数の操作突起が可撓性容器本体内に配置されるため小型化を図り易い。
しかも、樹脂製容器を長期間保存するなどにより、収容室内にエアーが充満して可撓製容器本体が膨張した場合であっても、複数の操作突起が可撓性容器本体の内側縁部近傍に位置するため、確実に排出操作を行うことができ、長期間保存時の使い勝手も確保し易い。
[第1の実施の形態]
図1は、この発明の第1の実施の形態を示している。
図において、符号10は可撓性容器であり、内部に密封された収容室11が設けられた可撓性容器本体13と、可撓性容器本体13の一方の端部に液密に接続され、収容室11からの排出流路15が設けられた排出部17と、排出流路15の収容室11側を閉塞するように排出部17と一体に形成された閉塞部19と、この閉塞部19と一体に形成された操作突起部21とを備えている。尚、この実施の形態にあっては、後述するように、操作突起部21は、操作突起21a、21bから構成されている。
特に、収容物としては、流体が好ましく、これらの流体としては、薬剤、溶解液、希釈液、細胞培養等の培地、食品類や化粧品類が例示できるが、収容物はこれらに限定されるものではなく、任意である。
この実施の形態では、内視鏡使用時に投与される、例えば、ペパーミントオイル、又はL−メントールを主成分とした薬剤が収容されている。薬剤の封入量は成人男性の一回の投与量相当となっている。
尚、この実施の形態のみならず、本発明において、破断とは、一方の操作突起21aを他方の操作突起21bに対して近接する方向に相対変位させると、操作突起21aが括れ部23から完全に切離されて排出流路15の収容室11側が開口する場合や、一方の操作突起21aを他方の操作突起21bに対して近接する方向に相対変位させると、括れ部23の一部が破断して排出流路15の収容室11側が開口するが、操作突起21aは完全には切離されないで、操作突起21aが変位方向に折曲する場合等を含むことを意味している。
また、括れ部23に替えて、容易に破断が可能なように目視では確認困難な程度の切り込み等を入れた構成であってもよく、要はこの箇所を起点として一方の操作突起21aを他方の操作突起21bに対して近接する方向に相対変位ができ、これによって排出流路15の収容室11側が開口する構成であればよい。本発明においては、これらの構成を脆弱部と称する。
また、一対の操作突起21a、21bの間の角度θは20°〜120°、特に、40°〜80°とするのが好適である。良好な操作性を確保し易いからである。
予め、収容室11に内視鏡使用時に投与される薬剤が収容された状態で可撓性容器10を製造して必要に応じて保存しておく。内視鏡使用時には、まず、タンパプルーフ用シール15cを剥離除去した後、図2に示すように、内視鏡25のかん子口27に導出部17bを挿入して配置する。
全量或いは所望量を投与した後、把持した状態でそのまま導出部17bをかん子口27から抜き出せば、廃棄することができ、これにより使用を終了することができる。
しかも、開口操作後に収容室11から薬剤を排出させる排出操作も、収容室11が設けられた可撓性容器本体13を外側から圧迫して行うため、排出流路15の閉塞部19の開口操作から連続して薬剤の排出操作を行うことができる。そのため、開口操作と排出操作とを別々に行う必要がなくて操作が単純であり、操作中の可撓性容器13の持ちかえなどの手間も抑えることができ、使用時の操作性が良好である。
更に、圧迫等により複数の操作突起21a、21bを相対変位することで排出流路15を開口させるように構成しただけであるため構造が簡単であると共に、その複数の操作突起21a、21bが可撓性容器本体13内に配置されるため小型化をも図ることができる。
しかも、可撓性容器10を長期間保存するなどにより、収容室11内にエアーが充満されて可撓製容器本体13が膨張した場合であっても、確実に、排出操作を行うことができ、長期間保存時の使い勝手も確保し易い。
このため、可撓性容器10を、例えば、内視鏡のかん子や他の容器に接続しようとする際には、可撓性容器本体13の外部から複数の操作突起21a、21bを間接的に軽く把持すれば、可撓性容器10を極めて容易に把持することができ、可撓性容器10を内視鏡のかん子や他の容器へ接続する際の作業も極めて良好である。
また、このような括れ部23を設けなくても、閉塞部19を破断可能な脆弱部を有していてもよい。単に排出流路15と収容室11との間を仕切る破断可能な閉塞部19であってもよく、更には他の部材や栓体を接着、溶着して操作突起部21の相対変位で剥離、離脱して開口するようにしてもよい。
また、上述の実施の形態にあっては、複数の操作突起21a、21bが可撓性容器本体13と別体のものを例示したが、例えば、2本の操作突起21a、21bを可撓性容器本体13の傾斜部13cの縁部に設け、可撓性容器本体13を構成する容器壁を2本の操作突起21a、21bに溶着するようにして、2本の操作突起21a、21bが可撓性容器本体13の縁部の一部を構成するようにしてもよい。
図4(a)〜(c)は、この実施の形態2の可撓性容器30を示している。
この可撓性容器30は、可撓性容器本体13の排出部17側の傾斜縁13dが排出部17の一方側に設けられ、操作突起部21の複数の操作突起21a、21bが異なる形状の可撓性容器本体13の両縁部13eに沿って配置されている他は、全て実施の形態1と同様である。
図7(a)〜(c)はこの実施の形態3の可撓性容器40を示している。
実施の形態1、2では、収容室11に直接投与用薬剤を収容したが、この実施の形態3の可撓性容器40では間接投与用薬剤を収容している。具体的には、収容室11に他の薬剤容器に混合するための薬剤が収容されている。そのため、排出部17には基部17aから外側に向けて混注針部17cが設けられている。
また、操作突出部21が、排出部17から収容室11側に延出し、扁平形状の可撓性容器本体13の互いに対向する容器壁方向、即ち、厚さ方向に、先端側が互いに離間して配置された一対の操作突起片21c、21dからなり、可撓性容器本体13の外側から操作可能となっている。その他は、実施の形態1と同様に構成されている。
11 収容室
13 可撓性容器本体
13e 両縁部
13a、13b 端部
13c 傾斜縁
15 排出流路
15d タンパプルーフ用シール
17 排出部
17a 基部
17b 導出部
19 閉塞部
21 操作突起部
21a、21b 操作突起
21c、21d 操作突起片
23 括れ部
25 内視鏡
27 かん子口
Claims (11)
- 収容室が設けられた可撓性容器本体と、
前記収容室からの排出流路が設けられた排出部と、
前記排出流路の前記収容室側を開口可能に閉塞する閉塞部と、
前記排出部から前記収容室側に延出し、先端側が互いに離間して可撓性容器本体の外側から相対変位可能に配置された複数の操作突起とを備え、
前記複数の操作突起の相対変位で前記閉塞部が開口可能に構成されたことを特徴とする可撓性容器。 - 前記開口可能な閉塞部が、前記複数の操作突起の相対変位により破断して開口される開口形成部であることを特徴とする請求項1に記載の可撓性容器。
- 前記開口形成部が、前記収容室と前記排出流路との間を仕切る閉塞部に形成された脆弱部であることを特徴とする請求項2に記載の可撓性容器。
- 前記複数の操作突起の先端側が前記収容室に配置されると共に、互いに近接する方向に相対変位可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至は3の何れか一つに記載の可撓性容器。
- 前記可撓性容器本体が扁平形状を呈し、前記複数の操作突起が、該可撓性容器本体の互いに離間する縁部に沿って配置されていることを特徴とする請求項1乃至は4の何れか一つに記載の可撓性容器。
- 前記可撓性容器本体は、前記排出部側の端部から他方側の端部に向けて拡幅する傾斜縁を有し、前記複数の操作突起の少なくとも一つが前記傾斜縁に沿って配置されたことを特徴とする請求項1乃至は5の何れか一つに記載の可撓性容器。
- 前記傾斜縁が排出部の両側に形成されると共に、該両側の傾斜縁に沿ってそれぞれ異なる前記操作突起が配置されていることを特徴とする請求項6に記載の可撓性容器。
- 請求項1乃至は7の何れか一つに記載の可撓性容器の前記収容室に、流体が封入されていることを特徴とする流体入り可撓性容器。
- 前記流体が薬剤であることを特徴とする請求項8に記載の薬剤入り可撓性容器。
- 前記薬剤の封入量が、一回の投与量相当であることを特徴とする請求項9に記載の薬剤入り可撓性容器。
- 前記請求項9又は請求項10に記載の薬剤入り可撓性容器の前記排出部の先端側を内視鏡のかん子口に位置させる工程と、
前記可撓性容器本体を外部から圧迫することにより、前記複数の操作突起を相対変位させて前記閉塞部を開口する工程と、
前記可撓性容器本体を外部からさらに圧迫することにより、前記収容室内の薬剤を排出する工程とを備えたことを特徴とする薬剤投与方法。
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