JP2006288188A - 直動案内装置 - Google Patents

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利明 山口
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知之 相澤
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Abstract

【課題】真空中に配され、作業テーブルとともに移動する駆動モータなどの発熱源を有する直動案内装置で、発熱源で発生する熱を真空槽の所定位置まで金属ベルトを介して熱伝導によって搬送して放熱することにより、発熱源近傍の温度上昇を効率よく防止し、直動案内装置の機能を損なうことなく、低コストで計測や加工などの精度を高く維持することにある。
【解決手段】真空槽内に、駆動モータによって作業テーブルを所定の方向に移動させる案内機構を設けた直動案内装置において、直動案内装置の運転時に、作業テーブルに前記駆動モータなどの発熱部を有し、発熱部で発生した熱を前記真空槽外に除去するための放熱部を備え、かつ発熱部と放熱部とを伝熱手段で連結し、該伝熱手段を介して発熱部で発した熱を放熱部まで熱伝導するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波モータなどによって作業テーブルを直線方向もしくは回転方向に移動自在に設けられ、対象物(ワーク)の位置決めを行う直動案内装置に関し、特に半導体製品の高精度化の要請に応じて、真空槽内で使用される直動案内装置の冷却に関する。
近年、半導体製造装置・検査装置などを中心に、対象物を直線もしくは回転移動させて位置決めを行うための直動案内装置が、真空雰囲気中で使用されることが多くなってきている。この種の直動案内装置では、ワークを載せる作業テーブルの駆動源として超音波モータなどが使用される。
図14は、超音波モータを用いた従来の直動案内装置を示す正面図であり、図15は、上記直動案内装置を図14中の矢印XV方向から見た上面図である。図14,15において、直動案内装置101は、ワークを載せる作業テーブル102と、該作業テーブル102の支持ベースであるベース103と、作業テーブル102の下面両端部に取り付けられたスライダ104と、ベース103の上面両端部に取り付けられたレール105と、作業テーブル102の下面に取り付けられた超音波モータ106と、ベース103の上面に取り付けられたモータ用走行テーブル107とを備えている。このような構成からなる直動案内装置101は、多数の転動体113(図18参照)を介したスライダ104とレール105との係合によって、作業テーブル102を同図矢印Z−Z´方向に移動自在にしている。すなわち、転動体113を介していることにより、スライダ104とレール105との相対移動に伴う摩擦が低減され、小さな駆動力で作業テーブル102を移動可能である。
図16は、超音波モータ106の内部構造を示す正面図であり、図17は、図16中の超音波モータ106を矢印XVII方向から見た上面図である。図16および図17において、超音波モータ106は、モータケース108内に収納された圧電素子109および振動体110と、モータ用走行テーブル107の側面に取り付けられたモータ用走行プレート111の表面上を摺動する振動体110の一部である接触子112とを備え、圧電素子109を超音波振動の領域で振動させることによって振動体110を共振させ、その共振により拡大された運動を接触子112の先端に伝達することにより駆動するようになっている。このような超音波モータ106は、駆動原理上、磁束が生じないため、磁束の発生を嫌う環境下での使用に好適である一方、駆動に伴う発熱が大きい。
このような構成からなる直動案内装置101では、直動案内装置101が真空中に設置されると、空気の対流による空気への熱拡散がないため、超音波モータ106で発生した熱が、図18に示すように、作業テーブル102からスライダ104、複数の転動体113、およびレール105を介して、ベース103から外部へ放熱する。
特開2004−248397号公報 特開2004−357393号公報
しかしながら、作業テーブル102からベース103への熱伝導による伝熱経路(図18中の矢印)には、スライダ104とレール105との間に介設された転動体113によって、非常に小さな接触面が存在するため、熱伝導により放出される量は非常に限られたものであり、作業テーブル102やその駆動源などに大きな温度上昇が生じてしまう。その結果、直動案内装置101は、部品の熱変形によって計測精度や位置決め精度が悪化したり、摺動面などに塗布される潤滑剤の劣化や、潤滑剤からの脱ガスが促進されて真空環境が汚染されるという問題があった。
しかも、直動案内装置101の発熱部であるモータ106は、作業テーブル102とともに移動するため、予めモータ106などの固定位置を想定し、発熱部から外部に意図的に放熱するための冷却手段を直動案内装置101に講じることも困難であった。
そこで、モータなどで発生する熱を小さく抑えるため、モータ駆動時のデューティ比(稼動サイクル)を抑制したり、例えば特許文献1に示すように、モータの圧電素子表面に、黒色塗装を施して、輻射率を大きくして外部に放熱することが提案される。
ところが、デューティ比を抑制するのは装置本来の機能を犠牲にすることであって本質的な解決策ではなく、また輻射による放熱量も、モータなどで発生する熱量に比べて微量であるため、モータなどの発熱部周辺の温度上昇を防止するには不十分であった。
そこで、例えば特許文献2に示すように、超音波モータなどの圧電アクチュエータの接触子(フィンガ)が接触する作業テーブル側の表面にセラミックなどの硬質層をコーティングし、表面の熱伝導率を高め、樹脂やゲルなどの伝熱媒介を介して外部に熱を除去するものが提案される。
この場合、圧電アクチュエータなどの発熱部から樹脂などの伝熱媒介への熱伝導率を高める手段を開示したものである。よって、真空中で移動する作業テーブル102などの発熱部から発生した熱を積極的に除去する手段を提案するものではない。
また、このような直動案内装置101の駆動モータとして適用される超音波モータ106は、圧電素子109で生じる熱の放熱が十分でなく、圧電素子109の温度が急激に上昇すると破損する虞があった。特に、上述した直動案内装置101のように、真空中に配される場合には、大気中への熱放出を行うことができないため、温度上昇が激しく、運転速度や連続運転時間などが著しく制限されされてしまうという問題があった。
なお、程度の差はあれ、電磁モータ等を使用した場合にも、モータからの発熱はあるので、例えば、電磁モータを作業テーブル102上に配設する必要のある場合などでも、上述した超音波モータを用いた場合と同様の問題が生じる。さらに、例えば、作業テーブル102上に載置される対象物が露光光の照射を受ける等により外部から加熱されることによって、高温となり、発熱する場合にも、同様の問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、真空中に配され、作業テーブルとともに移動する駆動モータなどの発熱源を有する直動案内装置で、発熱源で発生する熱を真空槽の所定位置まで金属ベルトを介して熱伝導によって搬送して放熱することにより、発熱源近傍の温度上昇を効率よく防止し、直動案内装置の機能を損なうことなく、計測や加工などの精度を高く維持することにある。
本発明の上記目的は、真空槽内に、駆動モータによって作業テーブルを所定の方向に移動させる案内機構を設けた直動案内装置において、前記直動案内装置の運転時に、前記作業テーブルに前記駆動モータなどの発熱部を有し、前記発熱部で発生した熱を前記真空槽外に除去するための放熱部を備え、かつ前記発熱部と前記放熱部とを伝熱手段で連結し、該伝熱手段を介して前記発熱部で発した熱を前記放熱部まで熱伝導するようにしたことにより、達成される。
また、上記目的は、前記伝熱手段を、一端が前記発熱部に熱交換可能に連結するとともに、他端が前記放熱部に熱交換可能に連結することにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記伝熱手段に、前記発熱部との連結部と、前記放熱部との連結部の少なくとも一つに冷却手段を設け、前記伝熱手段の熱伝導量を促進するようにしたことにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記冷却手段をペルチェ素子にすることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記伝熱手段が、熱伝導性に優れた帯状の薄板をU字状に折り曲げて形成された少なくとも1枚の金属ベルトであることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記伝熱手段が、複数の金属素線を編みこんで形成された編組ケーブルであることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記金属素線が、銅製であることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記伝熱手段が、黒鉛をシート状に加工したグラファイトシートであることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記冷却手段が、前記発熱部に配された温度センサによる検出値に基づいて、温度調整を行うことにより、効果的に達成される。
さらに、上記目的は、前記駆動モータは、超音波モータであることにより、効果的に達成される。
以上のように、本発明の直動案内装置によると、真空中に配された作業テーブルの駆動源であるモータ等での発熱は、発熱部と放熱部とを熱伝導性の優れた金属ベルトなどの伝熱手段で連結することにより、伝熱手段を介して真空槽の外部に放熱することができる。これにより、低コストで発熱部の近傍における温度上昇を効率よく解消することができ、長期間に亘って装置を使用しても、計測精度や加工精度などを高く維持することができる。なお、伝熱手段である金属ベルトは、薄肉の帯状部材をU字状に形成してなるため、作業テーブルの軸方向への移動に対する抵抗は小さく、計測精度などに悪影響を与えない。
また、モータの発熱部と伝熱手段の取付部との間に、発熱部の冷却手段としてペルチェ素子を挟み、冷却側を発熱部側に、放熱側を伝熱手段側にすることで、ペルチェ素子によってモータの発熱部の冷却性能を高め、発熱部から伝熱手段への熱伝導を促進する。また、真空槽外への放熱部にも、伝熱手段の冷却手段としてのペルチェ素子を介設する場合、伝熱手段の伝熱特性を大幅に向上することができる。
また、伝熱手段として、複数の金属素線からなる編組ケーブルを用いることにより、十分な断面積とともに十分な可撓性を備えることができる。これにより、作業テーブルの動きを妨げることなく、発熱部から放熱部への大きな熱伝導が可能な伝熱経路を確保でき、発熱部での発熱量が大きい場合でも、十分な放熱量を得ることができる。この結果、直動案内装置の精度低下および寿命低下を防止することができる。さらに、編組ケーブルを構成する金属素線の素材として、熱伝導性が高く、非磁性の特性を有する銅を用いることにより、発熱部から放熱部への熱伝導効率をより向上させることができるとともに、非磁性用途にも対応することができ、直動案内装置の汎用性を向上することができる。
また、伝熱手段として、黒鉛をシート状に加工したグラファイトシートを用いても、十分な断面積と十分な可撓性とを備えることができる。グラファイトシートは、銅やアルミと同等以上の熱伝導性を有するとともに、0.5mm程度の厚さでも十分な可撓性を有しているため、十分な可撓性を維持しつつ十分な断面積を確保することができる。これにより、作業テーブルの動きを妨げることなく、発熱部から放熱部への大きな熱伝導が可能な伝熱経路を確保することができる。
また、冷却手段としてペルチェ素子を用い、発熱部に配された温度センサによる検出値に基づいてペルチェ素子の電流量を調整をすることによって、作業テーブルおよび該作業テーブルに搭載されたワーク等の温度を常に適切な温度に保つことができる。これにより、温度変化を要因とする精度の低下を避けることができる。
さらに、本発明に係る直動案内装置は、駆動モータとして急激な温度上昇を生じ易い超音波モータを用いる場合でも、モータ内の圧電素子で生じる熱を十分に放熱することができ、圧電素子の温度を低減することができる。これにより、モータの破損を防止できるとともに、運転速度や連続運転時間などの制限を緩和し、モータ性能の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、真空中に配された直動案内装置1の駆動源で発生する熱を外部に放熱するための概略構成を示す。同図において、直動案内装置1は、作業テーブル2を支持するスライダ3をベース4に載置し、ベース4の上面に形成されたレール5との係合によってスライダ3を同図矢印方向に移動自在にしている。
また、作業テーブル2の側面には、図2および図3に示すように、超音波リニアモータ6が取り付けられている。このモータ6は、圧電セラミックを用いたアクチュエータであり、超音波領域の交流電圧を印加することによって、圧電素子に設けられた接触子7の先端がベース4側に固定された走行テーブル8に対して接触しながら高周波の楕円運動を行い、作業テーブル2を摩擦駆動によりレール5の長手方向に沿った方向に移動させることができる。本実施形態に係る直動案内装置1では、駆動に伴って磁束を生じることがない超音波リニアモータ6を駆動モータとして適用しているので、磁束の発生を嫌う環境下での使用に適している。
また、直動案内装置1には、モータ6の周辺で発生する熱を除去するための伝熱手段として、熱導電性に優れた金属ベルト9が配されている。この金属ベルト9は、可撓性に富んだ帯状薄板をU字状に折り曲げることによって形成され、一端をモータ6のベルト取付具10に、他端を図示しない真空槽床面に固定された取付部11に取り付けられる。ここで、金属ベルト9は、折曲部で緩やかなRを有するU字状を形成するように、複数の薄板を重ねてもよく、作業テーブル2の移動に対して大きな抵抗にならないようになっている。複数重ねる場合は、放熱能力を考慮し、適宜枚数を選定する。
また、モータ6とベルト取付具10との間には、冷却手段としてのペルチェ素子12が配され、モータ6の圧電素子などで発生した熱を効率よく吸収して、ベルト取付具10を介して金属ベルト9に放熱するようになっている。ここで、ペルチェ素子12は、冷却側をモータ6の発熱側に、放熱側を金属ベルト9側に配したので、モータ6の発熱部で発生する熱を効率よく金属ベルト9に熱伝導させることができる。これにより、金属ベルト9は、モータ6の周辺で発生した熱を熱伝導によって取付部11まで搬送する。
また、真空槽外への放熱部にも、図4及び図5に示すように、金属ベルト9の冷却手段としてのペルチェ素子13を介設する場合、金属ベルト9を含む全体の伝熱手段の伝熱特性を大幅に向上することができる。この場合、ペルチェ素子13は、冷却側を金属ベルト9側に、放熱側を真空槽床面に固定される固定部14側に配したので、金属ベルト9を熱伝導によって搬送された熱を、取付部11を介して真空槽の外部に効率よく放熱することができる。
従って、上記第1実施形態では、装置の運転時、モータ6の駆動によって、作業テーブル2を軸方向に移動させる。その際、モータ6の周辺では、圧電素子の接触子7と走行テーブル8との摺動摩擦によって発熱する。この発熱は、図6に示すように、モータ6から金属ベルト9を介して取付部11に搬送されて外部に放熱される。すなわち、モータ6の周辺では、図6矢印に示すように、発熱部からペルチェ素子12によって金属ベルト9に熱伝導し、金属ベルト9を通って熱搬送が行われる。そして、取付部11で、ペルチェ素子13によって金属ベルト9から熱伝導によって固定部14を介して真空槽の外部に放熱される。
よって、直動案内装置1が、真空中に配され、モータ6の周辺などの発熱部が作業テーブル2とともに移動しても、帯状薄板の両端連結部に、ペルチェ素子12、13を有する金属ベルト9を介して、外部に効率よく放熱することができる。その結果、直動案内装置1の駆動源であるモータ6などの周辺で、各種部材に大きな温度上昇を生じることがなく、簡単な装置で、直動案内装置1の計測精度や加工精度などを高く維持することができる。
本実施形態では、作業テーブル2側の発熱源として超音波モータの場合を示したが、ステッピングモータや他のサーボモータ、或いはその他の熱源の場合にも、本発明を適用できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図7ないし図9を参照にしながら説明する。なお、図7ないし図9において、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る直動案内装置1Aの概略構成を示す正面図であり、図8は、図7中の矢印VIII方向から見た直動案内装置1Aの上面図であり、かつ、図9は、図8中のIX−IX線に沿った直動案内装置1Aの断面矢視図である。
第1実施形態の直動案内装置1では、超音波モータ6が作業テーブル2の側面に取り付けられていたが、本実施形態の直動案内装置1Aでは、超音波モータ6は、ベース4両端のレール5,5の内側に形成された内部スペースに配され、作業テーブル2の下面に取り付けられている。一方、走行プレート8aは、ベース4上に固定されたモータ用走行テーブル8の側面に取り付けられており、超音波モータ6の接触子7と接触するようにベース4の内部スペースに配されている。
本実施形態に係る直動案内装置1Aは、発熱部であるモータ6の周辺で発生する熱を除去するための伝熱手段として、複数の銅製素線を編みこんで形成された編組ケーブル9Aを備えている。この編組ケーブル9Aは、図9に示すように、一端が発熱部であるモータ6に熱交換可能に連結されるとともに、他端が放熱部であるベース4の上面に連結され、折曲部では緩やかなRを有している。銅線素線からなる編組ケーブル9Aは、十分な柔軟性を備えたまま、ケーブルの断面積を適宜変更することができるため、作業テーブル2の動作の妨げになることなく、十分な熱伝導性を確保することができる。
また、モータ6と該モータ6に熱交換可能に連結される編組ケーブル9Aの一端との間には、冷却手段としてのペルチェ素子15が配され、超音波モータ6の圧電素子などで発生した熱を効率よく吸収し、ベース4に放熱するようになっている。ここで、ペルチェ素子15は、冷却側を発熱部であるモータ6側に、放熱側を伝熱手段である編組ケーブル9A側に配しているので、モータ6で発生する熱を効率よく編組ケーブル9Aに熱伝導させることができる。
また、本実施形態に係る直動案内装置1Aは、発熱部であるモータ6の側面に温度センサ16を備え、該温度センサ16による検出値に基づいて、冷却手段であるペルチェ素子15の電流量を調整し、ペルチェ素子15の冷却機能を適宜調整できるようになっている。
以上のように、本発明に係る直動案内装置1Aでは、伝熱手段として編組ケーブル9Aを備えるとともに、該編組ケーブル9Aの一端と発熱部であるモータ6との間にペルチェ素子15を介設し、モータ6で発生する熱を放熱部であるベース4に効率よく熱伝導させるようになっている。これにより、第1実施形態と同様の作用効果を得られることはもとより、十分な柔軟性を有しながら断面積を大きくできる編組ケーブル9Aを用いることによって、作業テーブル2の動きを妨げることなく、モータ6からベース4への大きな熱伝導が可能な伝熱経路を確保することができる。
また、編組ケーブル9Aを構成する素線が、熱伝導性が高く、非磁性の特性を有する銅製であることにより、モータ6からベース4への熱伝導効率をより向上させることができるとともに、非磁性用途にも対応することができ、直動案内装置1Aの汎用性を向上することができる。
さらに、発熱部であるモータ6の側面に温度センサ16を備え、該温度センサ16による検出値に基づいてペルチェ素子15の電流量を調整をすることによって、モータ6、作業テーブル2、および該作業テーブル2に搭載されたワーク等の温度を常に適切な温度に保つことができる。これにより、温度変化を要因とする精度の低下を避けることができるとともに、モータ6のモータ性能を向上させることができる。
なお、本実施形態では、伝熱手段として1組の編組ケーブル9Aを適用しているが、必要に応じて、さらにケーブルの数を増やしてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図10および図11を参照にしながら説明する。なお、本実施形態に係る直動案内装置1Bは、伝熱手段が異なる以外は第2実施形態の直動案内装置1Aと同じ構造であるため、その正面図は省略し、かつ、図10および図11において、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10は、本発明の第3実施形態に係る直動案内装置1Bの概略構成を示す上面図であり、かつ、図11は、図12中のXI−XI線に沿った直動案内装置1Bの断面矢視図である。
本実施形態に係る直動案内装置1Bは、発熱部であるモータ6の周辺で発生する熱を除去するための伝熱手段として、黒鉛をシート状に加工したグラファイトシート9Bを備えている。このグラファイトシート9Bは、図11に示すように、一端が発熱部であるモータ6に熱交換可能に連結されるとともに、他端が放熱部であるベース4の上面に連結され、折曲部では緩やかなRを有している。シート状の黒鉛からなるグラファイトシート9Bは、0.5mm程度の厚さでも十分な柔軟性を有するため、十分な柔軟性を維持しつつ、モータ6からベース4への伝熱作用に十分な断面積を確保することができる。これにより、第1実施形態と同様の作用効果を得られることはもとより、作業テーブル2の動きを妨げることなく、モータ6からベース4への大きな熱伝導が可能な伝熱経路を確保することができる。
また、本実施形態に係る直動案内装置1Bは、第2実施形態と同様、発熱部であるモータ6と該モータ6に熱交換可能に連結されるグラファイトシート9Bの一端との間に、モータ6の側面に配された温度センサの検出値に基づいて電流量を調整されるペルチェ素子15を備え、該ペルチェ素子15は、冷却側をモータ6側に、放熱側を伝熱手段であるグラファイトシート9B側に配している。これにより、本実施形態に係る直動案内装置1Bは、第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、伝熱手段として1組のグラファイトシート9Bを適用しているが、必要に応じて、さらにグラファイトシート9Bのシート数を増やしてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図12および図13を参照にしながら説明する。なお、本実施形態に係る直動案内装置は、伝熱手段が異なる以外は第2実施形態の直動案内装置1Aと同じ構造であるため、その正面図は省略し、かつ、図12および図13において、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図12は、本発明の第4実施形態に係る直動案内装置1Cの概略構成を示す上面図であり、かつ、図13は、図12中のXIII−XIII線に沿った直動案内装置1Cの断面矢視図である。
本実施形態に係る直動案内装置1Cは、発熱部であるモータ6の周辺で発生する熱を除去するための伝熱手段として、第2実施形態で説明した銅製素線からなる編組ケーブル9Aを作業テーブル2の移動方向両端に備え、それ以外の点については、上述した第2実施形態に係る直動案内装置1Bと同様の構成である。この2組の編組ケーブル9A,9Aは、ともに一端が発熱部であるモータ6に熱交換可能に連結されるとともに、他端が放熱部であるベース4の上面に連結され、折曲部では緩やかなRを有している。
以上のように、本実施形態に係る直動案内装置1Cでは、伝熱手段として、編組ケーブル9Aを2組備えたことにより、熱伝導能力を2倍とし、放熱能力を強化している。この結果、上述した第1ないし第3実施形態と同様の作用効果を得られることはもとより、作業テーブル2での発熱がより大きくなった場合にも対応することができ、モータ6の運転速度や連続運転時間などの制限を緩和することができる。
また、本実施形態に係る直動案内装置1Cでは、伝熱手段である2組の編組ケーブル9A,9Aを作業テーブル2の移動方向両端に振り分け配置することにより、伝熱手段による熱伝導長さは、左右のケーブル9A,9Aの平均では常に一定となる。したがって、伝熱手段の熱伝導能力を、作業テーブル2の位置に拘らず、常に一定とすることができる。
なお、本実施形態では、伝熱手段として2組の編組ケーブル9Aを適用しているが、必要に応じて、さらにケーブルの数を増やしてもよい。
また、本実施形態では、発熱部である駆動モータとして超音波リニアモータ6が用いられているが、これに限定されず、例えば発熱部が、作業テーブル2上に設けられた電磁モータ、その他の発熱体、あるいは外部から加熱されることにより高温となるその他のもの(作業テーブル2自体の一部を含む)である場合にも、本発明を適用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態に係る直動案内装置の概略構成を示す斜視図である。 上記直動案内装置の駆動源である超音波モータが作業テーブルに取り付けられる状態を説明する図である。 図2における超音波モータ周辺を正面からみた図である。 真空槽外への放熱部における金属ベルトの取付部を説明する図である。 図4のV−V線における断面図である。 直動案内装置の発熱部から金属ベルトを介して真空槽外への放熱部に熱を搬送する状態を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る直動案内装置の概略構成を示す正面図である。 図7中の矢印VIII方向から見た上記直動案内装置を示す上面図である。 図8中のIX−IX線に沿った上記直動案内装置の断面矢視図である。 本発明の第3実施形態に係る直動案内装置の概略構成を示す上面図である。 図10中のXI−XI線に沿った上記直動案内装置の断面矢視図である。 本発明の第4実施形態に係る直動案内装置の概略構成を示す上面図である。 図12中のXIII−XIII線に沿った上記直動案内装置の断面矢視図である。 超音波モータを用いた従来の直動案内装置を示す正面図である。 図14中の矢印XV方向から見た上記直動案内装置を示す上面図である。 図16は、上記超音波モータの内部構造を示す正面図である。 図16中の矢印XVII方向から見た上記超音波モータを示す上面図である。 従来の直動案内装置の熱伝導経路について説明するための要部断面図である。
符号の説明
1 直動案内装置
1A 直動案内装置
1B 直動案内装置
1C 直動案内装置
2 作業テーブル
3 スライダ
4 ベース
6 モータ(超音波モータ)
7 接触子
8 走行テーブル
9 金属ベルト(伝熱手段)
9A 編組ケーブル(伝熱手段)
9B グラファイトシート(伝熱手段)
10 ベルト取付具
11 取付部
12 ペルチェ素子
13 ペルチェ素子
15 ペルチェ素子
16 温度センサ

Claims (10)

  1. 真空槽内に、駆動モータによって作業テーブルを所定の方向に移動させる案内機構を設けた直動案内装置であって、
    前記直動案内装置の運転時に、前記作業テーブルに前記駆動モータなどの発熱部を有し、前記発熱部で発生した熱を前記真空槽外に除去するための放熱部を備え、かつ
    前記発熱部と前記放熱部とを伝熱手段で連結し、該伝熱手段を介して前記発熱部で発した熱を前記放熱部まで熱伝導するようにしたことを特徴とする直動案内装置。
  2. 前記伝熱手段は、一端が前記発熱部に熱交換可能に連結されるとともに、他端が前記放熱部に熱交換可能に連結される請求項1に記載の直動案内装置。
  3. 前記伝熱手段は、前記発熱部との連結部と、前記放熱部との連結部の少なくとも一つに冷却手段が設けられ、前記伝熱手段の熱伝導量を促進するようにした請求項1又は2に記載の直動案内装置。
  4. 前記冷却手段は、ペルチェ素子である請求項3に記載の直動案内装置。
  5. 前記伝熱手段は、熱伝導性に優れた帯状の薄板をU字状に折り曲げて形成された少なくとも1枚の金属ベルトである請求項1乃至4の何れかに記載の直動案内装置。
  6. 前記伝熱手段は、複数の金属素線を編みこんで形成された編組ケーブルである請求項1乃至4の何れかに記載の直動案内装置。
  7. 前記金属素線は、銅製である請求項6に記載の直動案内装置。
  8. 前記伝熱手段は、黒鉛をシート状に加工したグラファイトシートである請求項1乃至4の何れかに記載の直動案内装置。
  9. 前記冷却手段は、前記発熱部に配された温度センサによる検出値に基づいて、温度調整を行う請求項3乃至8の何れかに記載の直動案内装置。
  10. 前記駆動モータは、超音波モータである請求項1乃至9の何れかに記載の直動案内装置。
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