JP2006286869A - ファイバーモジュール光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ファイバーモジュール光源において、低下した光出力を簡単に回復させ、またランニングコストも低く抑える。
【解決手段】 1つあるいは複数の半導体レーザLDと、1本の光ファイバー13と、半導体レーザLDが発したレーザ光Bを光ファイバー13に入力させるレンズ光学系12とを備えてなるファイバーモジュール光源において、半導体レーザLDを気密封止パッケージ10内に配置し、光ファイバー13は、その入射コア端面を他の部材に密着させることなく、着脱可能な構造20によって取り付ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体レーザを用いた光源、特に詳細には、半導体レーザから発せられたレーザ光を光ファイバーに結合させて利用するようにしたファイバーモジュール光源に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、1つの半導体レーザから発せられたレーザ光を1本の光ファイバーに入力させた後、そこから出射させて用途に供するようにしたファイバーモジュール光源が知られている。また、例えば特許文献2および3に示されるように、複数本のレーザ光を1本の光ファイバーに入力させて合波することにより、高出力のレーザ光を得るようにした合波ファイバーモジュール光源も知られている。この合波ファイバーモジュール光源は基本的に、複数本のレーザ光を発する1つまたは複数の半導体レーザと、1本の光ファイバーと、上記半導体レーザから出射した複数本のレーザ光を集光して光ファイバーに結合させるレンズ光学系とから構成されている。
この種のファイバーモジュール光源においては、従来、光化学反応によって光ファイバーの入射端面に有機物が付着し、該端面が汚染されるという問題が認められている。こうして光ファイバーの入射端面が汚染されると、光ファイバーから出射するレーザ光の出力が低下することになる。
そこで特許文献1に示されるように、ファイバー入射端面に、半導体レーザが発したレーザ光により活性化する酸化チタン薄膜、あるいは窒素をドープした酸化チタン薄膜、あるいは酸化タングステンと酸化チタン複合化光触媒薄膜をコーティングして、該端面の汚染を防止することが提案されている。
また特許文献2には、光ファイバーの入射端面を気密封止するか、そこにガラスブロック等の透明体を密着させて該端面を保護し、それにより該端面への有機物の付着を防止することが記載されている。
さらに特許文献3には、半導体レーザ等を収容するパッケージの光通過用窓ガラスの外側に光ファイバーの入射端面を密着させることで、該端面への有機物付着を防止することが記載されている。またこの特許文献3には、光ファイバーを着脱可能に取り付けることも記載されている。
特開2004−179595号公報 特開2004−253783号公報 特開2004−252425号公報
しかし、上述のような各種対策を施しても、光ファイバーの入射端面の汚染を完全に防止することは、実際上極めて困難である。特許文献3に示されるように、光ファイバーを着脱自在に取り付ける構造を採用すれば、入射端面の汚染が進行したと判断された光ファイバーはファイバーモジュール光源から適宜取り外して、入射端面をクリーニングしたり、さらには、新しい光ファイバーと交換するようなことも可能である。
しかしこの特許文献3に示された構造においては、光ファイバーの入射端面をパッケージ窓ガラスに密着させるようにしているので、光ファイバーを交換するに当たっては、その入射端面を入念に研磨したり、該端面を損傷させるようなことなくパッケージ窓ガラスに突き当てる等の精緻な作業が必要になるので、光ファイバー交換のためのコストが高くつき、ひいてはランニングコストの上昇を招くという問題が認められる。
本発明は上記の事情に鑑みて、低下した光出力を簡単に回復させることができ、またランニングコストも低く抑えることができるファイバーモジュール光源を提供することを目的とする。
本発明によるファイバーモジュール光源は、光ファイバーの入射端面の汚染にはその交換によって対処できるようにし、その上で、光ファイバーの入射端面に窓ガラス等を密着させておくことによる汚染防止効果は失っても、光ファイバー交換に要するコストは低減させて、ランニングコストを低く抑えられるようにしたものである。
すなわち、本発明によるファイバーモジュール光源は、
1つあるいは複数の半導体レーザと、1本の光ファイバーと、前記半導体レーザが発したレーザ光を前記光ファイバーに入力させるレンズ光学系とを備えてなるファイバーモジュール光源において、
前記半導体レーザが気密封止パッケージ内に配置され、
前記光ファイバーが、その入射コア端面を他の部材に密着させることなく、着脱可能な構造によって取り付けられていることを特徴とするものである。
なお、上記の着脱可能な構造としては、例えばねじ込み式あるいはスナップ式のものを好適に用いることができる。
またこの着脱可能な構造は、光ファイバーを保持したフェルールの一部分に当接して、該光ファイバーのコア軸方向の位置を規定する部材を備えていることが望ましい。
また本発明によるファイバーモジュール光源は、
半導体レーザとして、複数のレーザ光を発するものが用いられ、
前記レンズ光学系が、前記複数のレーザ光をそれぞれ平行光化するコリメートレンズが並設されてなるコリメートレンズアレイを含むものであり、
それにより、前記複数のレーザ光を前記光ファイバーにおいて1本に合波するようになっていることが好ましい。
また、本発明のファイバーモジュール光源は、半導体レーザとしてブロードエリア半導体レーザや、あるいは発振波長が350〜450nmの範囲にあるGaN系半導体レーザが用いられることを前提として、上述のように形成されることがより望ましい。
さらに本発明のファイバーモジュール光源は、
前記光ファイバーから出射したレーザ光を一部分岐する手段と、
この手段によって分岐されたレーザ光の強度を検出する光検出器と、
この光検出器が検出したレーザ光強度に基づいて前記半導体レーザの駆動を制御して、前記光ファイバーから出射するレーザ光の出力を一定に保つ制御手段とをさらに備えていることが望ましい。
本発明によるファイバーモジュール光源においては、上述の通り光ファイバーが着脱可能な構造によって取り付けられているので、その入射端面が汚染した際には、新しい光ファイバーと交換して、光出力を簡単に回復させることができる。
そしてこの光ファイバーは、その入射コア端面を他の部材に密着させることなく取り付けられているので、交換に際しても、光ファイバーの入射端面を入念に研磨したり、該端面を損傷させるようなことなくパッケージ窓ガラスに突き当てる等の精緻な作業は不要である。したがって、光ファイバー交換のためのコストを抑え、ひいてはファイバーモジュール光源のランニングコストを低く抑えることができる。
また、入射端面の汚染が進行した光ファイバーは、上述のように新しいものと交換する他、ファイバー保持部から取り外して、入射コア端面を適宜クリーニングするようにしてもよい。そして光ファイバーは、上述のようなパッケージ窓ガラスとも当然密着させることなく取り付けられるので、光ファイバーの入射コア端面から離れた位置にあるパッケージ窓ガラスにおけるレーザ光の光パワー密度はさほど高くはならない。つまり、光ファイバーの入射コア端面で収束するように進行するレーザ光は、集光の程度が低い状態でパッケージ窓ガラスを透過するので、そのような状態になる。そこで、このパッケージ窓ガラスに関しては、上述のようなクリーニングを行わなくても、特に問題は生じない。
なお、上記の着脱可能な構造が、特に光ファイバーを保持したフェルールの一部分に当接して、該光ファイバーのコア軸方向の位置を規定する部材を備えている場合は、この位置を所定位置に正確に維持して、光ファイバーに対するレーザ光の入力効率を高く確保することができる。
また、本発明によるファイバーモジュール光源が、特に複数のレーザ光を光ファイバーにおいて1本に合波するように構成されている場合は、合波された高出力のレーザ光を得ることが可能となる。
また、半導体レーザとしてブロードエリア半導体レーザが用いられる場合は、光ファイバーの入射端面におけるレーザ光のパワー密度が特に高くなりがちで、該端面に有機物が付着しやすくなっている。さらに、半導体レーザとして発振波長が350〜450nmの範囲にあるGaN系半導体レーザが用いられる場合は、レーザ光のエネルギーが高いことから、上記入射端面に有機物が付着しやすくなっている。そのようなファイバーモジュール光源は光出力の回復処置を頻繁に行う必要があるから、そのファイバーモジュール光源に対して本発明が適用された場合は、光ファイバーの交換だけで光出力を簡単に回復できるという効果がより高価値のものとなる。
さらに本発明のファイバーモジュール光源が特に、光ファイバーから出射したレーザ光を一部分岐する手段と、この手段によって分岐されたレーザ光の強度を検出する光検出器と、この光検出器が検出したレーザ光強度に基づいて半導体レーザの駆動を制御して、光ファイバーから出射するレーザ光の出力を一定に保つ制御手段とをさらに備えている場合は、光ファイバーの入射端面がある程度汚染しても、一定光出力のレーザ光を得ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるファイバーモジュール光源を示す概略側面図である。このファイバーモジュール光源は、半導体レーザ素子LDを内部に備え、気密封止されたCANパッケージ10と、集光レンズ12と、光ファイバー13と、該光ファイバー13を着脱自在に固定するファイバー保持部20とから構成されている。
CANパッケージ10、集光レンズ12およびファイバー保持部20は、共通のベース板5上の各固定部材5a、5bおよび5cに、半導体レーザ素子LDから出射したレーザ光Bが集光レンズ12により集光されて光ファイバー13の入射コア端面13aで収束するように配置固定されている。それぞれの固定には、フラックスフリー半田もしくはSi系有機物を含まない接着剤7が用いられている。なおそれらの固定には、融着や溶接が適用されてもよい。また特にファイバー保持部20の固定については、後にさらに詳しく説明する。
半導体レーザ素子LDから出射したレーザ光BはCANパッケージ10のガラス窓からCANパッケージ10外部に出射し、集光レンズ12で集光されて入射コア端面13aから光ファイバー13のコアに入射し、そこを伝播して光ファイバー13の図示しない出射端面から出射する。
CANパッケージ10は、内部の揮発成分を除去するため脱気処理を施した上で気密封止されたものである。半導体レーザ素子LDは、脱気処理され気密封止されたCANパッケージ10内に収容されており、CANパッケージ10の脱気処理時には、光ファイバー13を脱気処理装置内に配することはないので、光ファイバー13の樹脂皮膜からの脱ガスによる影響を受けない。したがって、CANパッケージ10内部の汚染物質が十分低減され、汚染物質の半導体レーザ素子端面への付着を抑制することができる。
集光レンズ12は、その光通過面での光密度がそれほど高くならないため、外部に露出されていてもよい。しかし、モジュールの信頼性をさらに向上させるためには、図中破線で示すように、ベース板5上に配置されたそれぞれの部材を覆い気密封止されたパッケージP3を備えていることが望ましい。
次に、ファイバー保持部20について詳しく説明する。光ファイバー13はコア径が50μm、外径が125μmのものであって、その先端部がフェルールに保持された状態で取り扱われる。本例では、この光ファイバー13が、内径が125μmよりもやや大きいジルコニアフェルール21に挿通され、そこに接着剤によって固定されている。そしてこのジルコニアフェルール21がさらに金属フェルール22内に挿通、固定されている。
固定部材5cには、レセプタクル23が固定されている。なおこの固定には、前述の接着剤7の他、ねじ止め等が適用されてもよい。上記金属フェルール22はこのレセプタクル23内に挿通され、そしてこのレセプタクル23にコネクタ24が組み合わされることにより、金属フェルール22がレセプタクル23内の所定位置に固定される。すなわち、コネクタ24は内筒部24aと、それを回転自在に保持した外筒部24bとからなり、光ファイバー13の固定時には、レセプタクル23内に挿通された金属フェルール22の後端部に内筒部24aが係合する状態にして、外筒部24bの内周がレセプタクル23の外周部に螺合される。そしてこの外筒部24bを回転させて螺進させると、金属フェルール22は内筒部24aにより後端面が押されて前進する。
レセプタクル23の内周面には環状の当接部23aが形成されており、外筒部24bが所定位置までねじ込まれると、金属フェルール22の前端面がこの当接部23aに当接し、そこで金属フェルール22が固定される。こうして光ファイバー13は、そのコア軸方向位置が当接部23aによって規定された状態で、ファイバーモジュール光源本体側に固定される。このようにして光ファイバー13をコア軸方向所定位置に固定できれば、その入射コア端面13aが正確にレーザ光Bの収束位置に配されるようになり、光ファイバー13に対するレーザ光Bの入力効率を高く確保することができる。
光ファイバー13から出射するレーザ光Bの出力低下が認められたり、あるいは目視検査等によって光ファイバー13の入射コア端面13aの汚染が確認されると、上記コネクタ24の外筒部24bが回転されてレセプタクル23から外される。次いで、ジルコニアフェルール21および金属フェルール22の部分がレセプタクル23から引き抜かれて、光ファイバー13はファイバーモジュール光源本体側から取り外される。
そして、同様にジルコニアフェルール21および金属フェルール22に先端部が固定されている新しい光ファイバー13が、前述と同様にしてファイバーモジュール光源本体側に固定される。こうして、入射コア端面13aが汚染されていない新しい光ファイバー13を適用すれば、光ファイバー13から出射するレーザ光Bの出力を回復させることができる。
また光ファイバー13は、その入射コア端面13aを他の部材に密着させることなく取り付けられているので、交換に際しても、入射コア端面13aを入念に研磨したり、該端面13aを損傷させるようなことなくパッケージ窓ガラスに突き当てる等の精緻な作業は不要である。したがって、光ファイバー交換のためのコストを抑え、ひいてはファイバーモジュール光源のランニングコストを低く抑えることができる。
なお、光ファイバー13の交換による位置変動は、金属フェルール22とレセプタクル23との間のガタ分であり、これは1μm程度である。つまり、光ファイバー13の交換により、そのコア位置が径方向に1μm程度ずれることになるが、本実施形態のようにコア径が50μmであれば、この1μm程度のずれはレーザ光と光ファイバー13との結合効率に大きな影響を与えるものではなく、よって、光ファイバーの交換による光出力の変動は、基本的に無視できるものとなる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、本発明の第2の実施形態によるファイバーモジュール光源の概略側面形状を示すものである。なおこの図2において、図1中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
本実施形態のファイバーモジュール光源は、図1に示したファイバーモジュール光源と比較すると、基本的に、APC(Automatic Power Control)のための構成が追加された点のみが異なるものである。すなわち、光ファイバー13は出射端面に至る経路の途中で切断され、そこから出射したレーザ光Bはコリメートレンズ25によって平行光化され、次いで集光レンズ26により集光されて、再度光ファイバー13に入力されるようになっている。そして上記レンズ25および26の間には、例えばハーフミラー等からなる光分岐手段27が配設され、レーザ光Bの一部がこの光分岐手段27により分岐される。
光分岐手段27によって分岐されたレーザ光Bは集光レンズ28によって集光され、例えばフォトダイオード等からなる光検出器29の受光面に導かれる。この光検出器29は上記レーザ光Bの強度を検出し、その強度を示す光検出信号S1をAPC回路30に入力する。APC回路30は、入力されるこの光検出信号S1が所定の目標値に収束するように半導体レーザ素子LDの駆動信号S2を制御し、集光レンズ28から光ファイバー13に入射してそこから出射するレーザ光Bの光出力を一定化する。このAPCを行う本実施形態のファイバーモジュール光源においては、光ファイバー13の入射コア端面13aがある程度汚染しても、一定光出力のレーザ光Bを得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図3および図4はそれぞれ、本発明の第3の実施形態によるファイバーモジュール光源の概略平面形状および概略側面形状を示すものである。このファイバーモジュール光源は、図示の通り、銅または銅合金からなるヒートブロック(放熱ブロック)50上に配列固定された一例として8個のGaN系半導体レーザLD1〜8と、8個のコリメートレンズが図3の上下方向に並設されてなるコリメートレンズアレイ46と、集光レンズ12とがパッケージ40内に収容されてなるものである。
上記パッケージ40の側壁部には光出射開口36が形成され、この開口36を封止する状態にして、レーザ光Bを通過させるガラス板35が取り付けられている。またこのパッケージ側壁部には、ガラス板35を内部に収める状態にして、レセプタクル23が取り付けられている。そしてこのパッケージ40の上部開口は、パッケージ蓋41によって閉じられている。
なお図3および図4において、コリメートレンズアレイ46および集光レンズ12の形状は概略的に示してある。また図の煩雑化を避けるため、GaN系半導体レーザ素子のうち両端に配されている素子LD1およびLD8にのみ符号を付し、またレーザビームB1〜B8のうちB1およびB8にのみ符号を付してある。なお、GaN系半導体レーザLD1〜8は、例えばAlNからなるサブマウント上に固設されたものをヒートブロックに取付けてもよい。
上記GaN系半導体レーザ素子LD1〜8から発散光状態で出射したレーザビームB1〜8は、それぞれレンズアレイ46の各コリメートレンズによって平行光化される。平行光とされたレーザビームB1〜8は集光レンズ12によって集光され、光ファイバー13の入射コア端面13aで収束する。本例ではレンズアレイ46および集光レンズ12によって集光光学系が構成され、それと光ファイバー13とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ12によって上述のように集光されたレーザビームB1〜8がこの光ファイバー13のコアに入射してそこを伝搬し、1本のレーザビームBに合波されて光ファイバー13の図示しない出射端面から出射する。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定され、このベース板42の上面にヒートブロック10が取り付けられ、そしてこのヒートブロック10にレンズアレイ46を保持するコリメートレンズホルダ44が固定されている。さらにベース板42の上面には、集光レンズ12を保持する集光レンズホルダ45が固定されている。またGaN系半導体レーザ素子LD1〜8に駆動電流を供給する配線類47は、パッケージ40の側壁部に形成された開口を通してパッケージ外に引き出されている。
本実施形態の合波ファイバーモジュール光源においては、複数の半導体レーザ素子LD1〜8から出射したレーザビームB1〜8が光ファイバー13の入射コア端面13aに収束するので、この入射コア端面13aの光パワー密度が非常に高くなり、汚染が進行しやすくなっている。またGaN系半導体レーザ素子LD1〜8は、発振波長が350〜450nmの範囲にあるレーザ光を発するものであるが、このような短波長のレーザ光はエネルギーが高く、その点からも光ファイバー13の入射コア端面13aは汚染されやすくなっている。
そこで本実施形態でも、光ファイバー13を着脱自在に固定するファイバー保持部20が設けられている。なおこのファイバー保持部20は、基本的に図1に示したものと同様の構成を有する。光ファイバー13の入射コア端面13aの汚染が進行したと判断された場合は、ファイバー保持部20から光ファイバー13を取り外して、新しい光ファイバー13と取り替えることができる。
ここで、入射コア端面13aの汚染が進行した光ファイバー13は、上述のように新しいものと取り替える他、ファイバー保持部20から取り外して、入射コア端面13aをクリーニングするようにしてもよい。また、この光ファイバー13は、入射コア端面13aをガラス板35に密着させることなく取り付けられているので、入射コア端面13aから離れた位置にあるガラス板35におけるレーザビームB1〜8の光パワー密度はさほど高くはならない。したがって、このガラス板35では汚染の程度が低いので、通常そのクリーニングは特に必要とはならず、光ファイバー13のみをクリーニングすればよい。
なお本実施形態では、コリメートレンズアレイ46と集光レンズ12とが採用されているが、例えば特開2003−344609号公報に示されるように、それら両者の機能を合わせ持つ1つの集光レンズを採用した合波ファイバーモジュール光源も公知となっており、本発明はそのような集光レンズを用いるファイバーモジュール光源に対しても同様に適用可能である。
次に、光ファイバーの取り替えによる効果について説明する。一般の実験室、室内の環境で、波長390〜410nm、光出力50〜100mW、推定寿命10000時間以上のGaN半導体レーザから発せられたレーザ光を、コア径50〜100μmで外径125μmの光ファイバーのコア端面(入射端面)に、短径20×長径40μmの楕円形のビーム形状で照射し、長時間の経時特性を測定した。照射時間の経過と共に、光ファイバー入射端面に堆積物、付着物が付いたことが確認された。
この堆積物、付着物による光ファイバー入射端面の透過率への影響を確認するため、半導体レーザを駆動電流一定化制御(ACC)をかけて、すなわちその出力を一定化して駆動し、光ファイバーから出射するレーザ光の出力を測定した。その結果を図5に示すが、図示の通り、光ファイバーから出射するレーザ光の出力は、駆動時間4000時間で初期値の50%まで低下する。つまり光ファイバー入射端面の透過率が、4000時間で初期値の50%まで低下することが判った。
このとき、光ファイバーの入射端面を金属顕微鏡で観測すると、色が変わって見え、中心から周囲に向かって楕円の縞模様が見えた。これをAFM(原子間力顕微鏡)あるいはSEM(走査型電子顕微鏡)で観測すると、ビームの中心付近が一番高くそびえ立って見えた。この形状は、別途測定した入射ビームの光パワー密度プロファイルに近く、ビームのパワー密度が一番高い中心部分の堆積厚さが最大であった。このことから、堆積厚さはパワー密度に依存することが判った。堆積物の厚さはAFMで測定すると数100〜数1000nmであった。堆積物をESCA(X線光電子分析装置)によって解析すると、Si系の有機化合物であることが判った。
そこで、一例として駆動時間4000時間毎に光ファイバーを新品に交換し、上記と同様にACCをかけて半導体レーザを駆動すると、図6に概略の傾向を示すように、光ファイバーの交換の度に、光ファイバーからの光出力が元に戻ることが確認された。
なお上述のACC駆動では、光出力が変動して、安定な光出力が得られない。そこで図2に示したような構成を採用し、APC駆動して光出力を一定化する。なお半導体レーザの駆動電流に対する光出力の関係は概略図7の通りであり、このAPC駆動時の駆動電流は、図8に示すように変化する。すなわち、光ファイバーの入射端面に堆積物が堆積して光ファイバーからの光出力が次第に低下すると、光出力を回復させようと駆動電流が除々に上昇するように制御され、光ファイバー交換直後には初期の駆動電流に戻る。これが交換の度に繰り返されることが確認できた。また、このように半導体レーザが駆動されるときの、光ファイバーからの光出力特性は、図9に概略傾向を示す通りとなる。
以上説明の通り、半導体レーザへの通電中は常に一定の光出力が維持されることを確認した。また半導体レーザの駆動電流の増加分も、初期電流値に対して最大約1.1倍の範囲内に収まり、半導体レーザのダメージが無い範囲内で制御が可能であった。仮に、光ファイバーを交換しないでAPC駆動を行うと、通電時間4000時間で、半導体レーザの駆動電流は約2倍に上昇する。これでは、初期の出力の設定を高くしておくと、通電時間が4000時間に到達した時点で半導体レーザの破壊を招くおそれが十分にある。本発明によれば、そのような不具合を確実に回避することができる。
本発明の第1実施形態による合波ファイバーモジュール光源の一部破断側面図 本発明の第2実施形態による合波ファイバーモジュール光源の一部破断側面図 本発明の第3実施形態による合波ファイバーモジュール光源の一部破断平面図 図3の合波ファイバーモジュール光源の一部破断側面図 光ファイバーの入射端面の汚染による光出力変動の様子を概略的に示すグラフ 本発明による光出力回復の様子を概略的に説明するグラフ 半導体レーザの駆動電流と光出力との関係を概略的に示すグラフ 本発明装置における半導体レーザ駆動電流の変化の様子を概略的に説明するグラフ 本発明装置における光出力の変化の様子を概略的に説明するグラフ
符号の説明
10 CANパッケージ
12 集光レンズ
13 光ファイバー
20 ファイバー保持部
21 ジルコニアフェルール
22 金属フェルール
23 レセプタクル
40 パッケージ
41 パッケージ蓋
46 コリメートレンズアレイ
LD 半導体レーザ素子
LD1〜8 GaN系半導体レーザ
B、B1〜8 レーザ光

Claims (7)

  1. 1つあるいは複数の半導体レーザと、1本の光ファイバーと、前記半導体レーザが発したレーザ光を前記光ファイバーに入力させるレンズ光学系とを備えてなるファイバーモジュール光源において、
    前記半導体レーザが気密封止パッケージ内に配置され、
    前記光ファイバーが、その入射コア端面を他の部材に密着させることなく、着脱可能な構造によって取り付けられていることを特徴とするファイバーモジュール光源。
  2. 前記着脱可能な構造が、ねじ込み式あるいはスナップ式のものであることを特徴とする請求項1記載のファイバーモジュール光源。
  3. 前記着脱可能な構造が、前記光ファイバーを保持したフェルールの一部分に当接して、該光ファイバーのコア軸方向の位置を規定する部材を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のファイバーモジュール光源。
  4. 前記半導体レーザとして、複数のレーザ光を発するものが用いられ、
    前記レンズ光学系が、前記複数のレーザ光をそれぞれ平行光化するコリメートレンズが並設されてなるコリメートレンズアレイを含むものであり、
    前記複数のレーザ光が前記光ファイバーにおいて1本に合波されることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のファイバーモジュール光源。
  5. 前記半導体レーザとして、ブロードエリア半導体レーザが用いられていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のファイバーモジュール光源。
  6. 前記半導体レーザが、発振波長が350〜450nmの範囲にあるGaN系半導体レーザであることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載のファイバーモジュール光源。
  7. 前記光ファイバーから出射したレーザ光を一部分岐する手段と、
    この手段によって分岐されたレーザ光の強度を検出する光検出器と、
    この光検出器が検出したレーザ光強度に基づいて前記半導体レーザの駆動を制御して、前記光ファイバーから出射するレーザ光の出力を一定に保つ制御手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載のファイバーモジュール光源。
JP2005103808A 2005-03-31 2005-03-31 ファイバーモジュール光源 Withdrawn JP2006286869A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016181645A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 日本オクラロ株式会社 光送信モジュール
JP2019212654A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 日亜化学工業株式会社 光源装置

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