JP2006286785A - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 端面がへきかいによって形成され、従来よりも基板面の利用率が高く容易に製造可能な半導体発光素子およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 結晶性の基板111と、基板111の一方の基板面上に設けられた、活性層を含む半導体層112と、基板111の半導体層112が設けられた基板面と反対側の基板面上に設けられた複数の第2の電極131a、131bと、半導体層112上の各第2の電極131a、131bに対向する位置に設けられた複数の第1の電極121a、121bとを備え、各第2の電極131a、131bが、へきかい位置を設定するへきかい位置指定領域134が隣り合う第2の電極131a、131b間に形成される形状を有し、へきかい位置指定領域134が、基板111の端の部分であるスクライブ領域132、133で広がり、へきかい位置指定領域134内に基板の一部が除去された溝を有する構成を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 結晶性の基板111と、基板111の一方の基板面上に設けられた、活性層を含む半導体層112と、基板111の半導体層112が設けられた基板面と反対側の基板面上に設けられた複数の第2の電極131a、131bと、半導体層112上の各第2の電極131a、131bに対向する位置に設けられた複数の第1の電極121a、121bとを備え、各第2の電極131a、131bが、へきかい位置を設定するへきかい位置指定領域134が隣り合う第2の電極131a、131b間に形成される形状を有し、へきかい位置指定領域134が、基板111の端の部分であるスクライブ領域132、133で広がり、へきかい位置指定領域134内に基板の一部が除去された溝を有する構成を有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体発光素子およびその製造方法に関し、特に、半導体レーザ、スーパールミネッセントダイオード、LED等の半導体発光素子およびその製造方法に関する。
半導体発光素子は、通常、基板上に複数形成され、所定のへきかい面が得られるようにへきかいされ各素子に分割される。従来、半導体発光素子に分割するへきかいの技術(以下、単に「へきかい技術」という。)としては、例えば半導体基板表面にエッチング溝を設け、このエッチング溝に沿ってへきかいさせるものがある(例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3参照。)。
特許文献1に開示されたへきかい技術は、図7(a)に示すように、半導体基板1の半導体層20側から不連続に窪み51〜53、61〜63を形成し、この窪みに沿って半導体基板1をへきかいするものである。また、特許文献2に開示されたへきかい技術は、図7(b)に示すように、半導体基板1の半導体層3〜5、7側に連続的なエッチング溝(破線Sの部分)を形成し、このエッチング溝と対向する半導体基板1の裏面位置1a'にスクライブし半導体基板1をへきかいするものである。
そして、特許文献3に開示されたへきかい技術は、図7(c)に示すように、サファイヤ基板10の半導体層20をサファイヤ基板10に達するまで、ダイヤモンド砥粒を含むブレードで削って溝14を形成し、その後この溝14の部分をエッチングし、このエッチング溝に沿ってへきかいするものである。
しかし、このような従来の半導体発光素子の製造方法では、以下に記載するような問題があった。まず、特許文献1に開示されたものでは、不連続な窪み51〜53、61〜63に沿ってへきかいさせるため、へきかい性が悪いという問題があった。そして、へきかい性が悪いことの影響を回避すべく半導体層20側に設けられた窪み51〜53、61〜63の周囲に素子がない領域を設けているため、基板面の利用率が低いという問題があった。特許文献2および特許文献3に開示されたものでは、半導体層3〜5、7、20をエッチングして除去するため、へきかい面の様な結晶欠陥の少ない面を形成することはできず、レーザ発振を起こさせることが困難であるという問題があった。さらに、特許文献2に開示されたものでは、半導体基板1の両方の基板面に溝が形成されているため、製造工程中に割れてしまう場合が多くなるという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりの向上が可能な半導体発光素子およびその製造方法を提供するものである。
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、活性層を含み発光素子として機能する半導体層を結晶性の基板の一方の基板面である表面上に形成する半導体層形成工程と、前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上に第1の電極を形成する第1の電極形成工程と、前記基板の前記表面に対向する基板面である裏面上の各前記第1の電極と対向する各位置に複数の第2の電極を形成する第2の電極形成工程と、前記第2の電極形成工程で形成された各前記第2の電極間の領域であって、所定の方向の領域であるへきかい位置指定領域の少なくとも一部をエッチングしてエッチング溝を形成する溝形成工程と、前記溝形成工程で形成された前記エッチング溝に沿って前記基板をへきかいして半導体発光素子が並んだバー状成形体にするへきかい工程と、前記バー状成形体中の半導体発光素子を分離する分割工程とを備え、前記第2の電極形成工程で、前記へきかい位置指定領域の一部が所定の隣り合う前記第2の電極間で広がった領域であるスクライブ領域を有するように、前記第2の電極を形成する構成を有している。
この構成により、スクライブ領域内でスクライブすることによって、へきかい位置指定領域に沿ったへきかいを容易に発生させることができると共にへきかい位置指定領域近傍にまで及ぶように電極を形成できるため、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりの向上が可能な半導体発光素子の製造方法を実現することができる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1において、前記スクライブ領域が、幅が連続的に狭まって前記へきかい位置指定領域に接続される領域を有する構成をなす。
この構成により、請求項1の効果に加え、スクライブ領域が連続的に狭まってへきかい位置指定領域に接続される領域を有するため、へきかい位置指定領域の延長線からずれてスクライブがなされる場合でもへきかいを良好に発生させることができ、より容易に製造可能な半導体発光素子を実現できる。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2において、前記へきかい位置指定領域内の前記溝に垂直な面における前記溝の断面形状が、V字形状をなす構成を有している。
この構成により、請求項1または2の効果に加え、へきかい位置指定領域内の溝の断面形状がV字形状をなすため、へきかいの際の力を溝の底部に集中させることができ、さらに容易に製造可能な可能な半導体発光素子を実現できる。
また、請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法によって作製された構成を有している。
この構成により、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりの向上が可能な半導体発光素子を実現できる。
本発明は、スクライブ領域内でスクライブすることによって、へきかい位置指定領域に沿ったへきかいを容易に発生させることができると共にへきかい位置指定領域近傍にまで及ぶように電極を形成できるため、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりを向上することができるという効果を有する半導体発光素子およびその製造方法を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子が形成された素子基板の端部を模式的に示す図である。図1において、素子基板100は、結晶性の基板(以下、化合物半導体等の半導体の基板を例にとり説明し、半導体基板という。)111と半導体基板111の一方の基板面(以下、半導体基板111の表面といい、反対側の面を裏面という。)に堆積された半導体層112とからなるエピ基板110、半導体層112上に形成された複数の電極(以下、第1の電極という。)121a、121b、および、半導体基板111の裏面に形成された複数の電極(以下、第2の電極という。)131a、131bを備える。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子が形成された素子基板の端部を模式的に示す図である。図1において、素子基板100は、結晶性の基板(以下、化合物半導体等の半導体の基板を例にとり説明し、半導体基板という。)111と半導体基板111の一方の基板面(以下、半導体基板111の表面といい、反対側の面を裏面という。)に堆積された半導体層112とからなるエピ基板110、半導体層112上に形成された複数の電極(以下、第1の電極という。)121a、121b、および、半導体基板111の裏面に形成された複数の電極(以下、第2の電極という。)131a、131bを備える。
ここで、半導体基板111は導電性を有するものとする。また、半導体層112は、活性層を含む発光素子として機能するための層が複数積層された構成をなす。なお、半導体層112は特定の構成のものに限定されるものではない。半導体層112の構成については周知であるため、その説明を省略する。第1の電極121a、121bと第2の電極131a、131bとを介して、素子を発光(半導体レーザの場合は発振。)させる駆動電流が流されるようになっている。
第2の電極131a、131bは、図1に示すように、エピ基板110の半導体層112が設けられた基板面(以下、エピ基板110の表面という。反対側の面を裏面という。)上の第1の電極121a、121bと対向する位置に設けられる。また、第2の電極131a、131bは、へきかい位置を設定するへきかい位置指定領域(図1において、第2の電極131a、131bの辺134a、134bによって挟まれた領域をいい、符号134を付す。)と、へきかい位置指定領域134に接続されたスクライブ領域とが第2の電極131a、131b間に形成される形状を有する。
スクライブ領域は、へきかい位置指定領域134よりも幅が広いスクライブ部分(図1において、第2の電極131a、131bの辺132a、132bによって挟まれた領域をいい、符号132を付す。)と、スクライブ部分132とへきかい位置指定領域134とを接続する部分であって、接続部分に向けて連続的に幅が狭くなる部分(以下、ガイド部分という。)(図1において、第2の電極131a、131bの辺133a、133bによって挟まれた領域をいい、符号133を付す。)とによって構成される。スクライブ部分132は、スクライバ等を用いてスクライブできる程度の幅を有する領域である。
半導体発光素子は、へきかいがへきかい位置指定領域134に沿って発生するように構成される。そのため、半導体発光素子の導波路の長手方向とへきかい位置指定領域134は、へきかい位置指定領域134でへきかいが容易に起こる結晶軸(以下、へきかい容易軸という。)方向に平行になるように形成される。具体的には、(100)面が基板面のInP基板を用いる場合、例えば、半導体発光素子の導波路は長手方向が<011>軸方向を向き、へきかい位置指定領域134が<0−11>軸方向に向くように構成される。
図2(a)は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子を構成する第2の電極の形状の例を示す説明図である。第2の電極は、図2(a)に示すほぼ一定の幅のスクライブ部分を有する形状A1のみならず、へきかい位置指定領域に向かってスクライブ領域の幅が単調に狭まる形状A2を有するように構成されるのでもよい。この場合、スクライブ部分はガイド部分と同じ割合で広がるように構成されている。
ただし、スクライブ部分はスクライブできる程度の幅を有するのであればよく、樽状等、その他の形状でもよく、上記の形状に限定されるものではない。同様に、ガイド部分も、一定の割合で幅が狭まる形状である必要はなく、へきかい位置指定領域に向けて連続的幅が狭まる形状であればよい。
へきかい位置指定領域134内の半導体基板111は、一部が除去されて連続的な溝(以下、エッチング溝という。)が形成されている。図2(b)は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子が形成される素子基板に設けられるエッチング溝の、へきかい位置指定領域に直交する面における断面形状(以下、へきかい位置直交断面形状という。)の例を示す説明図である。へきかい位置直交断面形状は、形状B1のようにV字形状をなすもの、および、形状B2のように溝の底の部分が少なくとも緩やかなV字形状をなすものが、へきかいの際に加えられる力が溝の底の部分に集中しやすくなり、へきかいが容易にできるため、好適である。なおエッチング溝はかならずしも連続的である必要はなく、またへきかいが実行できるだけの長さがあればよい。
ただし、へきかい位置直交断面形状は、形状B3のように溝の底の部分が丸みを帯びたものでもよい。第2の電極がへきかい位置指定領域の端とほぼ一致するように設けられているため、形状B3のへきかい位置直交断面形状でもへきかいが容易にできる。また、この場合、エッチング溝の底の部分の曲率半径が所定の範囲内になるようにすることが、へきかいの際の力の集中の観点から好適である。具体的には、形状B3のへきかい位置直交断面形状を半円とすると、この半円の直径を例えば10μm〜30μmとするのが好適である。なお、スクライブ領域132、133は、エッチング溝と同程度の深さで除去されているのでもよい。
上記のように、第1の電極121a、121bと第2の電極131a、131bとを対向する位置に設けることによって、エピ基板110の表面のへきかい位置の近傍に、電極用金属等の粘りのある金属材料を配置することができ、へきかい位置に電極がないため半導体層112を好適にへきかいできる。ただし、第1の電極121a、121bと第2の電極131a、131bとの対向の位置の精度等を問題とするものではない。
スクライブ部分132を、例えば幅が20μm、エッチングされた場合の溝の幅が10μm、溝の深さが10μm程度にするのが、基板面の利用率、歩留まり等の観点から好適である。ここで、へきかい位置指定領域134の幅および第1の電極121a、121b間の隙間の幅およびエッチング溝の深さを、エピ基板110の厚さに応じて設定することが好適である。ただし、エッチング溝の深さは、所定の場合、へきかい位置指定領域134の幅に応じて設定されるため、かかる場合は、へきかい位置指定領域134の幅を設定することによって、エッチング溝の深さを設定することになる。
以下、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法について図面を用いて説明する。図3〜図6は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法について説明するための図である。
まず、MOVPE(MetalOrganic Vapor Phase Epitaxy)技術を用いて、図3(a)に示すように、半導体基板111上に、活性層、クラッド層等の半導体層112を堆積し、エピ基板110を作製する。以下、半導体基板111上に半導体層112を堆積する工程を半導体層形成工程という。ここで、半導体層112の結晶成長技術は、MOVPE技術に限定されるものではなく、他の方法でもよい。MOVPE技術を用いることは、半導体層112の堆積を短時間に行うことができ、好適である。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、半導体層112上に第1の電極121a、121bの電極パターンを有するレジストマスクを形成し、例えば真空蒸着法を用いてレジストマスクをマスクとして第1の電極121a、121b用の電極金属を堆積し、所定の溶剤を用いてレジストマスクを除去して第1の電極121a、121bを形成する(図3(b)参照。)。以下、半導体層112上にに第1の電極121a、121bを形成する工程を第1の電極形成工程という。
次に、エピ基板110の裏面を研磨して所定の厚さにし、フォトリソグラフィ技術を用いて、研磨後のエピ基板110の裏面に第2の電極131a、131bの電極パターンを有するレジストマスクを形成し、例えば真空蒸着法を用いてレジストマスクをマスクとして第2の電極131a、131b用の電極金属を堆積し、所定の溶剤を用いてレジストマスクを除去して第2の電極131a、131bを形成する(図3(c)参照。)。以下、エピ基板110の裏面に第2の電極131a、131bを形成する工程を第2の電極形成工程という。なお、第2の電極形成工程の前にあらかじめ、エピ基板110の表面を保護するための窒化膜などの保護膜を形成するのでもよい。
次にフォトリソグラフィ技術を用いて、第2の電極331a、331bを覆い、へきかい位置指定領域334に少なくとも開口部を有するレジストマスクを形成する(図4(e)参照)。ここで、レジストマスク301の開口部は、図4(e)に示すようにスクライブ領域に及ぶのでもよい。
次に所定のエッチング液を用い、レジストマスク301をマスクとしてエピ基板110の裏面側をエッチングしてエッチング溝を形成する(図4(f)参照)。ここでエッチング液として下記のものを用いるのでもよい。最後に、レジストマスク301を所定の溶媒を用いて除去する(図4(g)参照)。以下、エピ基板110の裏面にエッチング溝を形成する工程を溝形成工程という。
具体的には、InP基板に対するエッチング液として、例えば硫酸系、塩酸系、臭素系のエッチング液を用いるのでもよい。この場合、InP基板の基板面を(100)とすると、図5に示すへきかい位置直交断面形状のエッチング溝が形成される。すなわち、硫酸系のエッチング液を用いる場合は(011)面での断面形状がV字形状が得られやすく、塩酸系のエッチング液を用いる場合は(011)面での断面形状がV字形状が得られやすく、(0−11)面での断面形状が基板方向に凸の形状が得られやすく、臭素系のエッチング液を用いる場合は(011)面での断面形状がV字形状が得られやすく、(0−11)面での断面形状が基板方向に凸の形状が得られやすい。
また、GaAs基板に対するエッチング液としては、例えば硫酸系、臭素系のエッチング液を用いるのでもよい。この場合、GaAs基板の基板面を(100)とすると、図5に示すへきかい位置直交断面形状のエッチング溝が形成される。すなわち、硫酸系のエッチング液を用いる場合は(011)面での断面形状がV字形状が得られやすく、(0−11)面での断面形状が基板方向に凸の形状が得られやすく、臭素系のエッチング液を用いる場合は(011)面での断面形状がV字形状が得られやすく、(0−11)面での断面形状が基板方向に凸の形状が得られやすい。エッチング液を、基板の材料、基板面方位、エッチング溝を形成する結晶方位等に応じて、V字形状、基板方向に凸の形状等が得られるように選択するものとする。
次に、エピ基板110の表面側のレジストを除去し、溝形成工程で形成されたエッチング溝に沿って素子基板をへきかいして半導体発光素子が並んだバー状成形体にする。具体的には、スクライブ領域132、133のスクライブ部分132にスクライバを用いて、エッチング溝の延長線近傍をスクライブしてへきかいするのでもよい。以下、この工程をへきかい工程という。
最後に、へきかい工程で得られたバー状成形体中の隣り合う第2の電極間の領域を境として各半導体発光素子に分離する。各半導体発光素子への分割は、ダイヤモンド砥粒を含むブレードで一部または全部を削って行うのでも、予め第2の電極間の領域をエッチングで除去しておき、へきかいすることによって行うのでもよい。ただし、これらの方法に限定されるのではなく、各半導体発光素子に分割できる方法であればその他の方法でもよい。以下、この工程を分割工程という。
なお上記では、レジストパターン301をマスクとしてエッチング溝を形成する製造方法について説明したが、本発明の適用は、レジストパターン301をマスクとしてエッチング溝を形成するものに限定されるものではなく、窒化膜などを用いる方法でもよい。以下にレジストパターン301に代えて第2の電極131a、131bをマスクとしてエッチング溝を形成する製造方法について説明する。
以下では、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法における溝形成工程以外の工程は、上記と同様としその説明を省略する。エピ基板110の表面側からレジストを塗布し所定のエッチング液を用いてエッチング溝を形成する。その際、第2の電極131a、131bをマスクとして用いることにより、エピ基板110の裏面側をエッチングする。このときスクライブ領域132、133のエピ基板110も同時にエッチングされる。
図6は、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法のへきかい工程の終了後に得られるバー状成形体の模式的な斜視図である。図6には、バー状成形体が、スクライブ領域を設けるための第2の電極331a1を有する半導体発光素子3001と、スクライブ領域を設けずへきかい位置指定領域を設けるための第2の電極331a2を有する半導体発光素子3002とが並んで構成されている様子が示されている。
ここで、半導体発光素子3001は、必ずしも半導体基板の最も端の領域に設けられる必要はなく、半導体発光素子の製造上適切な位置に設けられるのが好適である。バー状成形体中の各半導体発光素子3001、3002の分離は、第2の電極331a1、331a2間の領域をへきかいする等の方法によって行われるのでもよい。導波路の長手方向に直交するへきかい面とは異なり、第2の電極331a1、331a2間の領域での端面には、通常、高い反射率が求められない。
以下、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の動作について半導体レーザを例にとり説明する。まず、第2の電極131a、131bと第1の電極121a、121bとを介して、駆動電流を流す。発生した励起光は、へきかい工程で形成されたへきかい面で反射し、導波路を往復する。駆動電流が所定値以上になると、レーザ発振し、所定のへきかい面からレーザ光を出射する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子は、スクライブ領域内でスクライブすることによって、へきかい位置指定領域に沿ったへきかいを容易に発生させることができると共にへきかい位置指定領域近傍にまで及ぶように電極を形成できるため、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりを向上することができる。
また、スクライブ領域が連続的に狭まってへきかい位置指定領域に接続される領域を有するため、へきかい位置指定領域の延長線からずれてスクライブがなされる場合でもへきかいを良好に発生させることができ、より容易に製造できる。
また、へきかい位置指定領域内の溝の断面形状がV字形状をなすため、へきかいの際の力を溝の底部に集中させることができ、さらに容易に製造できる。
また、本発明の実施の形態に係る半導体発光素子の製造方法は、スクライブ領域内でスクライブすることによって、へきかい位置指定領域に沿ったへきかいを容易に発生させることができると共にへきかい位置指定領域近傍にまで及ぶように電極を形成できるため、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりの向上が可能な半導体発光素子を製造できる。
本発明に係る半導体発光素子およびその製造方法は、端面がへきかいによって形成され、基板面の利用率と歩留まりを向上することができるという効果を有し、半導体レーザ、スーパールミネッセントダイオード、LED等の半導体発光素子およびその製造方法として有用である。
1 半導体基板
1a' ノッチ
3〜7、20 半導体層
8、9 電極
10 サファイヤ基板
11、12 半導体レーザ
14 溝
15' 溝の側面
21 半導体多層構造
31、32 接点領域
41、42 接点金属パッド
51〜53、61〜63 窪み
100 素子基板
110 エピ基板
111 半導体基板
112 半導体層
121、121a、121b 第1の電極
130 領域
131、131a、131b、331a、331a1、331a2、331b 第2の電極
132 スクライブ領域のスクライブ部分
133 スクライブ領域のガイド部分
134、334 へきかい位置指定領域
3001、3002 半導体発光素子
301 レジストマスク
1a' ノッチ
3〜7、20 半導体層
8、9 電極
10 サファイヤ基板
11、12 半導体レーザ
14 溝
15' 溝の側面
21 半導体多層構造
31、32 接点領域
41、42 接点金属パッド
51〜53、61〜63 窪み
100 素子基板
110 エピ基板
111 半導体基板
112 半導体層
121、121a、121b 第1の電極
130 領域
131、131a、131b、331a、331a1、331a2、331b 第2の電極
132 スクライブ領域のスクライブ部分
133 スクライブ領域のガイド部分
134、334 へきかい位置指定領域
3001、3002 半導体発光素子
301 レジストマスク
Claims (4)
- 活性層を含み発光素子として機能する半導体層(112)を結晶性の基板(111)の一方の基板面である表面上に形成する半導体層形成工程と、
前記半導体層形成工程で形成された前記半導体層上に第1の電極(121a、121b)を形成する第1の電極形成工程と、
前記基板の前記表面に対向する基板面である裏面上の各前記第1の電極と対向する各位置に複数の第2の電極(131a、131b)を形成する第2の電極形成工程と、
前記第2の電極形成工程で形成された各前記第2の電極間の領域であって、所定の方向の領域であるへきかい位置指定領域(134)の少なくとも一部をエッチングしてエッチング溝を形成する溝形成工程と、
前記溝形成工程で形成された前記エッチング溝に沿って前記基板をへきかいして半導体発光素子が並んだバー状成形体にするへきかい工程と、
前記バー状成形体中の半導体発光素子を分離する分割工程とを備え、
前記第2の電極形成工程で、前記へきかい位置指定領域の一部が所定の隣り合う前記第2の電極間で広がった領域であるスクライブ領域(132、133)を有するように、前記第2の電極を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 前記スクライブ領域が、幅が連続的に狭まって前記へきかい位置指定領域に接続される領域を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 前記へきかい位置指定領域内の前記エッチング溝に垂直な面における前記エッチング溝の断面形状が、V字形状をなすことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体発光素子の製造方法。
- 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の半導体発光素子の製造方法によって作製されたことを特徴とする半導体発光素子。
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JP2009044145A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-26 | Nichia Corp | 窒化物半導体レーザ素子の製造方法及び窒化物半導体レーザ素子 |
DE102010056054A1 (de) * | 2010-12-23 | 2012-06-28 | Osram Opto Semiconductors Gmbh | Verfahren zum Herstellen einer Mehrzahl von Laserbarren, Laserbarren und Laserdiode |
CN104465901A (zh) * | 2014-12-11 | 2015-03-25 | 北京工业大学 | 一种蓝光激光器腔面制备方法 |
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2005
- 2005-03-31 JP JP2005102669A patent/JP2006286785A/ja active Pending
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