JP2006286522A - 陰極線管 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像輝度を損なうことなく、シャドウマスクの曲面保持強度を高めて電子ビームのランディング位置ずれを低減し、色純度の劣化を抑制する。
【解決手段】 シャドウマスク7は、多数の電子ビーム通過孔が形成されドーム状の曲面からなる略矩形状の有効部71と、有効部を取り囲む無孔部72と、無孔部の外周に連設され、無孔部に対して折り曲げられたスカート部73とを備える。有効部内において、中心P(C)からX軸端P(H0)までの距離をH0、対角軸端P(D0)からX軸までの距離をD0とする。中心P(C)、中心P(C)からX軸に沿って0.85×H0だけ離間した点P(H)、点P(H)からY軸(垂直軸)と平行な方向に0.85×D0だけ離間した点P(D)でのシャドウマスクの光透過率を、順にTM(C)、TM(H)、TM(D)としたとき、TM(H)<TM(C)、かつ、TM(H)<TM(D)を満足する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シャドウマスクを用いた陰極線管に関する。特に、シャドウマスクの曲面保持強度を高めて電子ビームのランディング位置ずれが低減された陰極線管に関する。
図8を参照しながら、従来の陰極線管の一例を説明する。図8は、従来の陰極線管の一例の断面図を示している。陰極線管は、表示部がほぼ矩形状のガラス製のパネル2、このパネル2に径大部が連接された漏斗状のガラス製のファンネル3、及びこのファンネル3のコーン部4に連接された円筒状のガラス製のネック5を備えた真空外囲器1からなる。
パネル2の内面には、蛍光体層で形成された蛍光体スクリーン6が設けられている。蛍光体層は、青、緑、赤の各色に発光するドット状又はストライプ状の3色の蛍光体層からなる。蛍光体スクリーン6に対向してシャドウマスク7が配置されている。シャドウマスク7には、多数の電子ビーム通過孔が形成されている。シャドウマスク7は、略矩形枠状のマスクフレーム18に保持されている。ネック5内には、3本の電子ビーム8R,8G,8Bを放出する電子銃8が配設されている。電子ビーム8R,8G,8Bを地磁気などの外部磁界から遮蔽するための磁気シールド20がマスクフレーム18に保持されている。
ファンネル3のコーン部4からネック5に至る真空外囲器1の外周面上に、偏向ヨーク9が装着されている。3本の電子ビームは、偏向ヨーク9が発生する水平及び垂直偏向磁界により偏向され、シャドウマスク7を介して蛍光体スクリーン6上を水平及び垂直走査することにより、カラー画像が表示される。
陰極線管においては、セルフコンバーゼンス・インライン型陰極線管が広く実用化されている。この陰極線管では、電子銃8を、同一水平面上に一列配置された3本の電子ビームを放出するインライン型電子銃とし、偏向ヨーク9が発生する水平偏向磁界をピンクッション形、垂直偏向磁界をバレル形とする。これにより、一列配置された3本の電子ビームは、これらの水平及び垂直偏向磁界により偏向されるとともに、格別の補正手段を要することなく画面全面にわたって集中される。
陰極線管は、機種に応じた偏向角φを有している。偏向角φは、リファレンスライン(偏向基準位置)21と関係がある。リファレンスラインとは、蛍光体スクリーン6の対角軸端6a、6bと管軸(Z軸)上の点とを連結する2つの直線が形成する角度がその陰極線管の偏向角φと同一である場合において、この管軸上の点19を通り管軸と直交する線のことである。
シャドウマスク7は、蛍光体スクリーン6を構成する3色蛍光体層に対して、電子銃8から放出される3電子ビーム8B、8G、8Rを選別する。シャドウマスク7は、蛍光体スクリーン6と対向する曲面を備え、多数の電子ビーム通過孔が形成された有効部と、この有効部の周囲を取囲む無孔部と、この無孔部の外周に連設され、無孔部に対してほぼ直角に折り曲げられたスカート部とからなる。シャドウマスク7は、このシャドウマスク7のスカート部をほぼ矩形枠状のマスクフレーム18に取り付けられて、マスクフレーム18に保持されている。そして、マスクフレーム18の4隅に取り付けられた略V字状の弾性支持体21をパネル2の4隅に設けられたスタッドピン22に係止することにより、シャドウマスク7はパネル2の内側に着脱可能に保持されている。
一般に陰極線管の蛍光体スクリーン6上に色ずれのない画像を表示するためには、シャドウマスク7の電子ビーム通過孔を通過した3電子ビーム8B、8G、8Rが3色蛍光体層に正しくランディングするように、3電子ビーム8B、8G、8Rを選別する必要がある。そのためには、パネル2とシャドウマスク7との位置関係を正しく保持する必要があり、とりわけ、蛍光体スクリーン6が設けられたパネル2の内面とシャドウマスク7の有効部との間隔を所定の許容範囲内に維持する必要がある。
近年、ディジタル放送に対応した高画質を実現するために、蛍光体スクリーン6の3色蛍光体層のストライプピッチを縮小化、即ちファインピッチ化することが要望されている。このファインピッチ化のためにはシャドウマスク7の電子ビーム通過孔の数を増やすことが必要となる。
しかし、シャドウマスク7の電子ビーム通過孔の数を増やすと、シャドウマスク7の有効断面積が減少するので、シャドウマスク7の曲面保持強度が低下する。従って、シャドウマスク7の製造工程での局部的な変形や、陰極線管の製造工程でのシャドウマスク7の熱変形、陰極線管の輸送中での外部衝撃によるシャドウマスク7の変形などが起こりやすくなり、電子ビームの蛍光体スクリーン6に対するランディング位置のずれを招き、色純度の劣化が生じやすくなる。
また、近年では、陰極線管の画面のフラット化が好まれ、これに対する市場要求が高まっている。このフラット化された画面を有する陰極線管においても、シャドウマスク7の形状を維持するために、シャドウマスク7の有効部はある程度の丸みを帯びた曲面形状に形成されている。このシャドウマスク7の曲面形状にほぼ沿うように、蛍光体スクリーン6が形成されたパネル2の内面も丸みを帯びた凹曲面に形成される。従って、パネル2の画面において中央に対する周辺での相対厚みは、従来の丸みを帯びた外面を有するパネルに比べて、フラット化された外面を有するパネルの方が厚い。この結果、フラット化された外面を有するパネルでは、画面の中央と周辺とで光透過率が大きく異なる。このため、画面周辺にて輝度が低下するという問題があった。
例えば、画面周辺での輝度を向上するため、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を大きくするとシャドウマスクの曲面保持強度が劣化する。逆に、曲面保持強度を確保するためにシャドウマスクの電子ビーム通過孔を小さくすると、画像輝度が劣化する。このように、シャドウマスクの曲面保持強度と陰極線管の画像輝度とは密接な関係がある。
このような問題を解決するために、特許文献1には、シャドウマスクの有効部に補強ビードを設けることにより、シャドウマスクの曲面保持強度を向上する提案がされている。
特開平7−161306号公報
しかし、十分な曲面保持強度が得られるようにシャドウマスクの有効部に補強ビードを設けると、パネルの内面とシャドウマスクの有効部との間隔が許容範囲から局部的に外れてしまう。従って、補強ビードが形成された領域とこれ以外の領域との間にできる段差が画面上に画質の差として現れ、画質を著しく劣化させる。そのため、現実には補強ビードの高さには上限があり、通常、0.2mm程度以下にする必要がある。この結果、曲面保持強度の向上にも限度があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、画質及び画像輝度を損なうことなく、シャドウマスクの曲面保持強度を高めて電子ビームのランディング位置ずれを低減し、色純度の劣化を起こしにくい陰極線管を提供することを目的とする。
本発明の陰極線管は、内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネルと、前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持する略矩形枠状のマスクフレームとを備える。
前記シャドウマスクは、多数の電子ビーム通過孔が形成されドーム状の曲面からなる略矩形状の有効部と、前記有効部を取り囲む無孔部と、前記無孔部の外周に連設され、前記無孔部に対して折り曲げられたスカート部とを備える。前記シャドウマスクは、前記スカート部で前記マスクフレームに保持されている。
前記陰極線管の管軸をZ軸、前記Z軸と直交し前記有効部の長辺方向と略平行な軸をX軸、前記Z軸及び前記X軸と直交し前記有効部の短辺方向と略平行な軸をY軸とする。前記有効部内において前記Z軸が通過する点を有効部の中心P(C)、前記中心P(C)を通り、前記X軸及び前記Z軸を含む面と前記有効部の周縁とが交差する点をX軸端P(H0)、前記中心P(C)から最も遠い前記有効部の外周縁上の点を対角軸端P(D0)とする。前記中心P(C)から前記X軸端P(H0)までの距離をH0、前記対角軸端P(D0)から前記X軸までの距離をD0とする。そして、前記中心P(C)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(C)、前記中心P(C)から前記X軸に沿って0.85×H0だけ離間した前記シャドウマスク上の点P(H)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(H)、前記点P(H)から前記Y軸と平行な方向に0.85×D0だけ離間した前記シャドウマスク上の点P(D)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(D)としたとき、
TM(H)<TM(C)、かつ、TM(H)<TM(D)
の関係を満足することを特徴とする。
本発明によれば、画像輝度を損なうことなく、シャドウマスクの曲面保持強度を高めることができる。従って、陰極線管の製造工程において、または、製造終了後に管軸方向へ衝撃が加わっても、シャドウマスクの有効部の変形を防止することが可能となる。このため、電子ビームのランディング位置ずれを低減することができ、色純度の劣化を防止することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態における陰極線管の基本構造は特に限定はなく、例えばシャドウマスク7を除いて図8に示した従来の一般的な陰極線管と同様でも良い。従って、シャドウマスク以外の構成についての詳細な説明を省略する。
図1は本発明の一実施形態に係る陰極線管のシャドウマスク7を示す斜視図である。シャドウマスク7は、電子銃8から出射されるR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応する3本の電子ビームに対して色選別を行う電極であり、図1に示すように、蛍光体スクリーン6側に凸のなだらかなドーム状曲面に形成された主面部70と、主面部70の全外周に連設され、主面部70に対してほぼ直角に電子銃8側に折り曲げられたスカート部73とを備えている。主面部70は、スロット状又はドット状の多数の電子ビーム通過孔75が形成された領域である、略矩形状の有効部71と、有効部71の周囲を取り囲む、電子ビーム通過孔が形成されていない領域である無孔部72とからなる。図示したように、陰極線管の管軸をZ軸、Z軸と直交し有効部71の長辺71Hの方向と略平行な軸をX軸、Z軸及びX軸と直交し有効部71の短辺71Vの方向と略平行な軸をY軸とする。陰極線管は、通常、そのX軸方向を水平方向に、そのY軸方向を垂直方向にして使用される。
図2(A)はシャドウマスク7及びマスクフレーム18からなるシャドウマスク構体80の概略構成を示す平面図、図2(B)は図2(A)の2B−2B線での矢視断面図である。シャドウマスク7のスカート部73が略矩形枠状のマスクフレーム18の内側に嵌め込まれ、スカート部73とマスクフレーム18とが溶接されている。
上述したように、蛍光体スクリーン6の3色蛍光体層のストライプをファインピッチ化して高画質化を図るためには、シャドウマスク7の電子ビーム通過孔75の数を増やすことが必要である。
ところが、電子ビーム通過孔75の数を増やすと、シャドウマスク7を構成する材料の断面積が減少するので、シャドウマスク7の曲面保持強度が低下する。従って、シャドウマスク7の製造工程での局部的な変形や、陰極線管の製造工程でのシャドウマスク7の熱変形、陰極線管の輸送中での外部衝撃によるシャドウマスク7の変形などが起こりやすくなり、電子ビームの蛍光体スクリーン6に対するランディング位置のずれを招き、色純度の劣化が生じやすくなる。
陰極線管が外部から衝撃を受けた場合、その衝撃はスカート部73を介して無孔部72及び有効部71に伝えられる。この衝撃によりシャドウマスク7に生じる慣性力はシャドウマスク7の面積に比例して大きくなる。有効部71の周辺部には、有効部71の全質量に応じた慣性力が加わるので、中央部に比べて周辺部ではより大きな応力が加えられる。更に、有効部71と無孔部72とでは、電子ビーム通過孔75の有無によって、機械的強度が大きく異なる。これらにより、有効部71の周辺部では、応力が集中して変形が生じやすい。
有効部71の衝撃に対する曲面保持強度を向上させるため、電子ビーム通過孔75の開口寸法を小さくしたり、その数を少なくしたりして、シャドウマスク7の有効断面積を増やすと、電子ビームの透過量が減少するので、画像輝度の低下を招く。
ここで、電子ビームの透過量とは、図8に示すように、電子ビーム8R,8G,8Bが電子銃8から出射されて蛍光体スクリーン6上の所定の蛍光体に到達するまでの過程において、シャドウマスク7の電子ビーム通過孔75を通過した電子ビームの量を意味する。このときの電子ビームの軌道は、Z軸とリファレンスライン21とが交わる点19とこの所定の蛍光体とを結ぶ直線にて概ね表すことができる。シャドウマスク7に対するこの電子ビームの透過量は、光の透過量とほぼ同値である。
本発明は、以下に具体的に説明するように、曲面保持力と画像輝度とを両立させるために、有効部71内の電子ビームの透過率分布、即ち光透過率分布に着目した。
図3(A)はシャドウマスク7の電子ビーム通過孔75を示した拡大正面図、図3(B)は図3(A)の3B−3B線での矢視断面図である。図3(A)に示すように、シャドウマスク7の表面をその法線方向から見たとき、電子ビーム通過孔75のX軸方向のピッチをPH、Y軸方向ピッチをPV、電子ビーム通過孔75のX軸方向の開口幅をd、Y軸方向の開口幅をhとする。図3(B)に示すように、電子ビーム通過孔75が、一方の側から形成された大孔75aと、他方の側から形成された小孔75bとが連通してなる場合には、そのX軸方向の開口幅dは、光線が通過することができる電子ビーム通過孔75の有効幅で定義される。図示していないが、Y軸方向の開口幅hについてもこれと同様である。
本発明において、シャドウマスク7の光透過率TM(単位:%)は、有効部71内の位置にかかわらず、下記式(1)により定義される。
TM=[(d×h)÷(PH×PV)]×100 ・・・(1)
この定義式(1)から分かるように、光透過率TMは、電子銃8から電子ビーム通過孔75を通過して蛍光体スクリーン6へ向かう光の、電子ビーム通過孔75の1ピッチあたりの通過量に相当する。
図2(A)に示すように、有効部71内においてZ軸が通過する点を有効部71の中心P(C)、中心P(C)を通り、X軸及びZ軸を含む面(XZ面)と短辺71Vとが交差する点をX軸端P(H0)、中心P(C)から最も遠い有効部71の外周縁上の点(即ち、長辺71Hと短辺71Vとが交差する点)を対角軸端P(D0)とする。
また、中心P(C)からX軸端P(H0)までのX軸に沿った距離をH0、対角軸端P(D0)からX軸(又はXZ面)までのY軸と平行な方向に沿った距離をD0とする。
そして、中心P(C)でのシャドウマスク7の光透過率をTM(C)、中心P(C)からX軸に沿って0.85×H0だけ離間したシャドウマスク7上の点P(H)でのシャドウマスク7の光透過率をTM(H)、点P(H)からY軸と平行な方向に0.85×D0だけ離間したシャドウマスク7上の点P(D)でのシャドウマスク7の光透過率をTM(D)としたとき、
TM(H)<TM(C) ・・・(2)
TM(H)<TM(D) ・・・(3)
を満足すると、シャドウマスク7の曲面保持強度を高めることができることを見出した。
なお、中心P(C)、点P(H)、点P(D)上に電子ビーム通過孔75が存在しない場合には、これらの点に最も近い電子ビーム通過孔75について上記式(1)を用いて計算される光透過率をその点での光透過率と定義する。
次に、具体的な実施例を用いながら説明していく。例えば、80cm型、アスペクト比4:3の蛍光体スクリーン6を備える陰極線管では、シャドウマスク7の有効部71の大きさは、Y軸及びZ軸を含む面(YZ面)と長辺71Hとが交差する点であるY軸端P(V0)からX軸(又はXZ面)までのY軸と平行な方向に沿った距離V0は概ね215mm、X軸端P(H0)からY軸(又はYZ面)までのX軸と平行な方向に沿った距離H0は概ね290mmである。本実施例では、第1象限において、X軸端P(H0)は、X=290mm,Y=0mmの位置にあり、対角軸端P(D0)は、X=290mm,Y=215mmの位置にある。従って、光透過率TM(C)は有効部の中心であるX=0mm,Y=0mmにおいて、光透過率TM(H)はX軸端P(H0)近傍のX=247mm、Y=0mmである点P(H)において、光透過率TM(D)は対角軸端P(D0)近傍のX=247mm、Y=183mmである点P(D)において、それぞれ前記式(1)で定義される光透過率である。
図4は、上記の実施例において、前記式(2)に関係するTM(H)−TM(C)と、シャドウマスク7の曲面保持強度及び画像輝度の関係を示している。図4の縦軸は、シャドウマスクの曲面保持強度40と画面のX軸端近傍での画像輝度41を表す。曲面保持強度は、本実施例に係る陰極線管をネック5を下側にし、且つ、Z軸を鉛直方向にして落下させる耐落下強度試験において得た測定値を、目標値を100%とした相対値で示している。画像輝度は、実測値を、目標値を100%とした相対値で示している。曲面保持強度及び画像輝度は、いずれも目標値である100%以上であることが望ましい。曲面保持強度及び画像輝度のうち、陰極線管の製造及び輸送などを考慮すると、曲面保持強度が目標値以上であることが特に重要である。
図4から分かるように、TM(H)−TM(C)=−0.5%のとき(点P1)、曲面保持強度40の曲線と画像輝度41の曲線とが交差しており、バランスが良いことが分かる。また、画像輝度41より曲面保持強度40を重視するのであれば、TM(H)−TM(C)がこれより小さいほど、より大きな曲面保持強度が得られるので、好ましいことが分かる。
図5は、TM(H)−TM(C)=−0.5%であるシャドウマスク(図4の点P1)において、前記式(3)に関係するTM(D)−TM(H)と曲面保持強度との関係を示すグラフである。図5から分かるように、TM(H)<TM(D)を満たすとき曲面保持強度が向上している。また、概ねTM(D)−TM(H)=+1.0%のとき(点P4)曲面保持強度が約107%と最も強くなることが分かる。
図5においてTM(D)−TM(H)=+0.5%である点P2では曲面保持強度が約103%であり、この値は、図4の上記点P1での曲面保持強度と同じである。従って、TM(H)−TM(C)=−0.5%を満足する場合(即ち、図4の点P1)において、TM(D)−TM(H)=+1.0%を満足(即ち、図5の点P4)すれば、曲面保持強度が更に約4%向上する。
また、画像輝度は目標値である100%が得られれば十分であるとするならば、図4よりTM(H)−TM(C)=−1.5%にすれば良く、このとき、曲面保持強度は約109%となる(点P3)。この値は点P1での曲面保持強度の値(約103%)に対して約6%向上している。更に、TM(D)−TM(H)=+1.0%とすれば、図5の点P4に示されているように、曲面保持強度は、約103%の曲面保持強度値を示す点P2に対して約4%向上する。即ち、画像輝度が目標値である100%であるとき、図4及び図5より、曲面保持強度は、約103%である条件(即ち点P1,P2)に対して、曲面保持強度を約10%向上させることができ、目標値に対しては約13%向上させることができる。
但し、上記式(2)及び式(3)を満足していても、曲面保持強度及び画像輝度のうちのいずれか一方が目標値を下回る場合がある。曲面保持強度及び画像輝度の双方が目標値である100%以上を確保しているのは、図4では−1.5%≦TM(H)−TM(C)≦0.7%、図5では0<TM(D)−TM(H)≦2.3%の場合である。即ち、TM(H)−TM(C)及びTM(D)−TM(H)がこれらの条件を満足する場合、曲面保持強度及び画像輝度のうちのいずれか一方については必要な特性を確保しながら、他方について特性の更なる向上を得ることができる。
例えば、画面輝度が目標値である100%以上を確保しながら、図4に示した点P1の曲面保持強度(103%)と同等以上の曲面保持強度を得るためには、図4より−1.5%≦TM(H)−TM(C)≦−0.5%であることが好ましく、図5より0.5≦TM(D)−TM(H)≦1.9%であることが好ましい。
図6は、上記の実施例において、図4の点P1及び図5の点P2の条件をほぼ満たすシャドウマスクの第1象限内の主要箇所での光透過率を示した図である。また、図7は図4の点P1及び図5の点P2の条件をほぼ満たすシャドウマスクの第1象限内での光透過率分布を示した三次元グラフである。
図6に示すように、特にX軸端近傍での光透過率TM(H)を小さくすることにより、シャドウマスクの有効部と無孔部との境界部分での強度変化を小さくすることができるので、曲面保持強度を高めることが可能となる。一方、パネルの肉厚が中央部より対角軸端近傍で大きいことで生じる画像輝度の低下を、対角軸端近傍での光透過率TM(D)を大きくすることで防止することが可能となる。特に、TM(C)<TM(D)を満足すれば、対角軸端近傍の輝度をより高めることができるので好ましい。
また、図7に示すように、シャドウマスクのX軸端近傍の点P(H)を通りY軸(又はYZ面)と平行な方向に沿ったシャドウマスクの光透過率変化曲線が、対角軸端P(D0)の近傍で最大値をとる凸型曲線であることにより、落下等の衝撃が加えられたとき、シャドウマスクのX軸端近傍の点P(H)から対角軸端近傍の点P(D)に至る領域で応力を分散させる効果が得られるので、曲面保持強度を高めることができる。ここで、前記凸型曲線の最大値が存在する「対角軸端P(D0)の近傍」とは、第1象限であれば、点P(H)を通りY軸と平行な方向において、Y座標値が0.7×V0〜V0の範囲をいう。
上記の実施例は一例に過ぎず、本発明は上記実施例以外のあらゆる画面サイズ及びスクリーンアスペクト比を有する陰極線管に対して有効であることも確認した。
本発明によれば、画像輝度を損なうことなく、シャドウマスクの耐落下強度を高めることができるので、陰極線管を備えたテレビジョン受像機やコンピュータディスプレイ等に有用である。
本発明の一実施形態に係る陰極線管のシャドウマスクの概略構成を示した斜視図である。 図2(A)は本発明の一実施形態に係る陰極線管のシャドウマスク構体の概略構成を示す平面図、図2(B)は図2(A)の2B−2B線での矢視断面図である。 図3(A)は本発明の一実施形態に係る陰極線管のシャドウマスクにおいて、電子ビーム通過孔を示した拡大正面図、図3(B)は図3(A)の3B−3B線での矢視断面図である。 本発明の一実施例に係るシャドウマスクにおいて、曲面保持強度及び画像輝度とTM(H)−TM(C)との関係を説明するグラフである。 本発明の一実施例に係るシャドウマスクにおいて、曲面保持強度とTM(D)−TM(H)との関係を説明するグラフである。 本発明の一実施例に係るシャドウマスクにおいて、主要箇所での光透過率の一例を示した図である。 本発明の一実施例に係るシャドウマスクにおいて、光透過率分布の一例を示した図である。 従来の陰極線管の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1・・・真空外囲器
2・・・パネル
3・・・ファンネル
4・・・コーン部
5・・・ネック
6・・・蛍光体スクリーン
7・・・シャドウマスク
8・・・電子銃
8R,8G,8B・・・電子ビーム
9・・・偏向ヨーク
18・・・マスクフレーム
20・・・磁気シールド
70・・・主面部
71・・・有効部
71H・・・有効部の長辺
71V・・・有効部の短辺
72・・・無孔部
73・・・スカート部
75・・・電子ビーム通過孔
80・・・シャドウマスク構体

Claims (4)

  1. 内面に蛍光体スクリーンが形成されたパネルと、前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと、前記シャドウマスクを保持する略矩形枠状のマスクフレームとを備えた陰極線管であって、
    前記シャドウマスクは、多数の電子ビーム通過孔が形成されドーム状の曲面からなる略矩形状の有効部と、前記有効部を取り囲む無孔部と、前記無孔部の外周に連設され、前記無孔部に対して折り曲げられたスカート部とを備え、
    前記シャドウマスクは、前記スカート部で前記マスクフレームに保持されており、
    前記陰極線管の管軸をZ軸、前記Z軸と直交し前記有効部の長辺方向と略平行な軸をX軸、前記Z軸及び前記X軸と直交し前記有効部の短辺方向と略平行な軸をY軸とし、
    前記有効部内において前記Z軸が通過する点を有効部の中心P(C)、前記中心P(C)を通り、前記X軸及び前記Z軸を含む面と前記有効部の周縁とが交差する点をX軸端P(H0)、前記中心P(C)から最も遠い前記有効部の外周縁上の点を対角軸端P(D0)とし、
    前記中心P(C)から前記X軸端P(H0)までの距離をH0、前記対角軸端P(D0)から前記X軸までの距離をD0とし、
    前記中心P(C)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(C)、前記中心P(C)から前記X軸に沿って0.85×H0だけ離間した前記シャドウマスク上の点P(H)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(H)、前記点P(H)から前記Y軸と平行な方向に0.85×D0だけ離間した前記シャドウマスク上の点P(D)での前記シャドウマスクの光透過率をTM(D)としたとき、
    TM(H)<TM(C)、かつ、TM(H)<TM(D)
    の関係を満足することを特徴とする陰極線管。
  2. 更に、TM(C)<TM(D)の関係を満足する請求項1に記載の陰極線管。
  3. 前記点P(H)を通り前記Y軸と平行な方向に沿った前記シャドウマスクの光透過率変化曲線は、前記対角軸端P(D0)の近傍において最大値を有する凸型曲線である請求項1に記載の陰極線管。
  4. 更に、−1.5%≦TM(H)−TM(C)≦−0.5%、かつ、0.5≦TM(D)−TM(H)≦1.9%の関係を満足する請求項1に記載の陰極線管。
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