JP2006286397A - 固体電解質膜構造体とその製造方法、イオン伝導度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 イオン伝導性高分子電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を簡単に、正確に、しかも再現性よく測定できる2端子法用膜/電極接合体の製造方法、およびそのイオン伝導度測定装置を提供する。
【解決手段】 本発明の固体電解質膜構造体11においては、1枚または1〜20枚積層された固体電解質膜12と2枚の電極13・14とをホットプレスで重ねた膜/電極接合体である。膜/電極接合体をホットプレスで製造する時に、電極13・14において膜12と接触する片面に、膜材料を含有する溶液を少量、均一に塗り、乾燥することによって、同膜材料から成る薄膜層を作る。また、電極13・14において、膜12と接触しない片面に、電極13・14と同じ表面サイズと形状(四角、丸など)を有する素地の平滑な紙板21・22等を重ねる。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の固体電解質膜構造体11においては、1枚または1〜20枚積層された固体電解質膜12と2枚の電極13・14とをホットプレスで重ねた膜/電極接合体である。膜/電極接合体をホットプレスで製造する時に、電極13・14において膜12と接触する片面に、膜材料を含有する溶液を少量、均一に塗り、乾燥することによって、同膜材料から成る薄膜層を作る。また、電極13・14において、膜12と接触しない片面に、電極13・14と同じ表面サイズと形状(四角、丸など)を有する素地の平滑な紙板21・22等を重ねる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、イオン伝導性を有する固体有機、無機電解質膜、特に燃料電池などに適用可能な高分子固体電解質膜構造体とその製造方法、イオン伝導度測定装置に関するものである。
近年、プロトン伝導性の高分子膜を電解質として用いる固体高分子電解質型燃料電池の研究が進んでいる。固体高分子電解質型燃料電池は低温で作動し、出力密度が高く、小型化できるという特徴を有し、車載用電源、家庭用電源、および携帯用等の燃料電池として有望視されている。
現在、PEFC(polymer electrolyte membrane fuel cell)において使用されている主なプロトン伝導性膜はパーフルオロアルキレンを主鎖とし、側鎖とするパーフルオロビニルエーテルの末端にスルホン酸基、カルボン酸基などのイオン交換基を有するフッ素樹脂系膜である。このようなフッ素樹脂系膜としてはNafion(登録商標)膜、Dow(登録商標)膜、Aciplex(登録商標)膜、およびFlemion(登録商標)膜等が知られている。これらの膜、および新規に開発された膜の電池性能を評価するとき、一つの重要な指標が膜のプロトン伝導度(イオン伝導度)である。
その他に、高温作動に向けている高温固体酸化物燃料電池、リチウム電池などの二次電池、および電気化学センサーに種々の無機、有機高分子膜が用いられている。その中の酸化物、リチウム等のイオン伝導度が製品の性能に大きく影響し、そのイオン伝導度を安価で、再現性よく、しかも正確に測定する方法も必要とされている。
現在、燃料電池用高分子プロトン交換電解質膜のプロトン伝導度の測定が、主に膜面方向4端子法(例えば非特許文献1)にて行われている。非特許文献1は、従来の膜面方向におけるプロトン伝導度の4端子測定方法を示している。これと類似する技術が膜の面方向プロトン伝導度の評価によく使われている。
しかし、Nafion(登録商標)のような高分子プロトン交換電解質膜において、製造、加工過程における延伸、ホットプレス等の操作が、横、縦および膜厚方向に結晶構造、寸法変化などの方面にだけではなく、イオン伝導性にも異方性をもたらす可能性がある(例えば非特許文献2)。非特許文献2は、膜の面方向への延伸、ホットプレスなどの加工過程によるx、y方向におけるプロトン伝導度の異方性の可能性を示している。
また、固体高分子電解質型燃料電池にこれらの膜が膜厚の方向で使われていることと新規異方性膜の評価ということとを受けて、安定して再現性よく、しかも高精度に膜厚方向のイオン伝導性を測定できる方法が必要とされている。
このような背景のもと、膜厚方向のプロトン伝導度を測定するために、これまで様々な方法が検討され、提案されている。代表的なものとしては、従来の2端子法(例えば非特許文献3、4、7)と4端子法(例えば非特許文献5、特許文献1)がある。非特許文献3、4は、代表的な従来の膜厚方向におけるプロトン伝導度の測定方法を示している。
この中で2端子法が、より簡単な構造を有し実施しやすいという利点から、古くから利用されている。
従来は、測定膜が単独の膜で存在し、膜厚2端子法において、測定時に、まず膜の両面に同サイズと同形状の電極箔で膜を挟んで、ホットプレスによって膜/電極接合体(MEA)(membrane electrode assembly)をつくり、その後、測定装置に付属の電極を膜/電極接合体に接触させて測定するようになっている。
しかしながら、膜厚方向の2端子プロトン伝導度測定方法において、膜/電極界面の電気多層複雑性(例えば非特許文献6に記載あり)のため、インピーダンス法によるコール−コールプロット上に、膜本体抵抗より大きい界面抵抗/界面容量、電気化学反応抵抗/電気二重層容量などの抵抗/容量並列配合が多数があるので、多数の半円弧が現れる。
これらの半円弧に対し、あるものが温度、湿度の影響を敏感に受け、温度、湿度の変化に連れ、その形、大きさ、および対応する周波数域が大きく変わるので、測定ノイズが入りやすく、等価回路に基づくフィッティングによる誤差が大きくなり、精度のよい測定が行えない。フィッティング、すなわち、等価回路シミュレーション・フィッティングは、インピーダンス測定データの解析手法である。ここで、シミュレーションとは、等価回路の各電気成分の値を与えて、その模擬曲線を生成することである。フィッティングとは、測定曲線から最小2乗法により最適なその回路の各電気成分を決定することである。
上記非特許文献3、4では、測定の必要とする広い周波数範囲に多数の半円弧がでて、または接触抵抗を最小化しにくく、測定温度、湿度による影響が大きく、測定の正確性と再現性がよくない。
さらに、膜/電極間の電子伝導による接触抵抗は、膜本体抵抗に直列に混入される。また、この接触抵抗は、膜/電極接合体をホットプレスにより製造する過程における圧力の大きさ、および繰り返される各条件下での測定時の膜/電極間の接触状態によって大きく影響される。したがって、正確で高精度な測定を行うことが難しい。
Yoshitsugu Sone、他2名「Proton Conductivity of Nafion 117 as measured by a Four-Electrode AC Impedance Method」,J.Electrochem.Soc.,Vol.143,No.4,1996,1254 Kevin M.Cable、他2名「Anisotropic Ionic Conductivity in Uniaxially Oriented Perfluorosulfonate Ionomers」,Chem.Mater.,7,1995,1601 B.D.Cahan、他1名「AC Impedance Investigations of Proton Conduction in Nafion TM」,J.Electrochem.Soc.,Vol.140,No.12,1993,p.185-186 J.Halim、他4名「Characterization of Perfluorosulfonic Acid Membranes by Conductivity measurements and Small-angle X-ray Scattering」,Electrochimica Acata,Vol.39,No.8/9,1994,p.1303-1307 Masahiro Watanabe、他3名「Experimental Analysis of Water Behavior in Nafion TM Electrolyte under Fuel Cell Operation」,Journal of Electroanalytical Chemistry,Vol.399,1995,p.239-241 Arvind Parthasarathy、他3名「The Platinum Microelectrode/Nafion Interface:An Electrochemical Impedance Spectroscopic Analysis of Oxygen Reduction Kinetics and Nafion Characteristics」,J.Electrochem.Soc.,Vol.139,No.6,1992,p.1634 久世晶子、他7名「プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定」,第11回燃料電池シンポジウム講演予稿集、p262(2004) 特開2003−264001号公報(公開日平成15年9月19日)
Yoshitsugu Sone、他2名「Proton Conductivity of Nafion 117 as measured by a Four-Electrode AC Impedance Method」,J.Electrochem.Soc.,Vol.143,No.4,1996,1254 Kevin M.Cable、他2名「Anisotropic Ionic Conductivity in Uniaxially Oriented Perfluorosulfonate Ionomers」,Chem.Mater.,7,1995,1601 B.D.Cahan、他1名「AC Impedance Investigations of Proton Conduction in Nafion TM」,J.Electrochem.Soc.,Vol.140,No.12,1993,p.185-186 J.Halim、他4名「Characterization of Perfluorosulfonic Acid Membranes by Conductivity measurements and Small-angle X-ray Scattering」,Electrochimica Acata,Vol.39,No.8/9,1994,p.1303-1307 Masahiro Watanabe、他3名「Experimental Analysis of Water Behavior in Nafion TM Electrolyte under Fuel Cell Operation」,Journal of Electroanalytical Chemistry,Vol.399,1995,p.239-241 Arvind Parthasarathy、他3名「The Platinum Microelectrode/Nafion Interface:An Electrochemical Impedance Spectroscopic Analysis of Oxygen Reduction Kinetics and Nafion Characteristics」,J.Electrochem.Soc.,Vol.139,No.6,1992,p.1634 久世晶子、他7名「プロトン伝導膜の膜厚方向の伝導度測定」,第11回燃料電池シンポジウム講演予稿集、p262(2004)
上述のように、従来の膜厚方向における2端子法によるイオン伝導度の測定において、膜/電極界面の幾何および電気化学の多層性(電気多層複雑性)ゆえ、系統のインピーダンス特性が、インピーダンス法によるコール−コールプロット上に幾つかの半円弧と実軸上に、膜の本体抵抗と接触抵抗とが一体化された抵抗交点の形で現れる。
これらの半円弧の個数、形、大きさ、対応する周波数域、および接触抵抗の大きさは、測定温度、湿度条件、および外部圧力、外部操作により敏感に影響され、測定ノイズが入りやすい。
測定条件によって等価回路を変化させても、フィッティングによる実軸における純抵抗の測定誤差が大きく、またはその抵抗に含まれている接触抵抗が除かれないので、正確にまたは再現性よく膜の本体抵抗を測定することができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コール−コールプロットの半円弧個数と接触抵抗とを減少させることができ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定できる固体電解質膜構造体とその製造方法、イオン伝導度測定装置を実現することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る固体電解質膜構造体は、固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体において、固体電解質膜と、該固体電解質膜を挟む2枚の金属板からなる電極とがホットプレスで重ねられた膜/電極接合体を備えたことを特徴としている。
上記の構成により、固体電解質膜と、該固体電解質膜を挟む2枚の金属板からなる電極とがホットプレスで重ねられた膜/電極接合体が備えられている。したがって、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定することができるという効果を奏する。
上記電極は、平滑な金属板からなり、緻密・平滑な電子伝導体であるので、膜との密着性が良い。上記電極は、箔(例えば白金箔)とすることができる。上記電極は良導電性シートからなるようにすることができる。良導電性シートは、Au、Pt、白金黒、銅等の金属、あるいは、カーボン等からなるようにすることができる。
上記固体電解質膜構造体に対し、交流インピーダンス、電流遮断、電位ステップ、電流、電位パルスから選ばれる少なくとも一つの電気的手段(好ましくは交流インピーダンス)を用いてイオン伝導度を測定することができる。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体は、上記の構成に加えて、上記固体電解質膜が、同一の固体電解質膜が1〜20枚重ね合わされて接合された構成を有していることを特徴としている。
上記の構成により、上記固体電解質膜が、同一の固体電解質膜が1〜20枚重ね合わされて接合された構成を有している。したがって、枚数の多い分、誤差を小さくすることができる。それゆえ、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体の製造方法において、固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレスで重ねて膜/電極接合体を形成することを特徴としている。
上記の構成により、固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレスで重ねて膜/電極接合体を形成する。したがって、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定できる固体電解質膜構造体を得ることができるという効果を奏する。
上記固体電解質膜構造体をホットプレス手法で製造するときに、両電極の固体電解質膜面方向ずれをできるだけ避けるように工夫することが好ましい。
また、上記ホットプレスにおいて、コンパクト手法で重ねることが好ましい。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記ホットプレスを、120〜250℃の温度で行うことを特徴としている。
上記の構成により、上記ホットプレスを、120〜250℃で行う。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記ホットプレスを、150〜200℃の温度で行うことを特徴としている。
上記の構成により、上記ホットプレスを、150〜200℃で行う。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記ホットプレスを、40〜2000kgf/cm2の圧力で行うことを特徴としている。
上記の構成により、上記ホットプレスを、40〜2000kgf/cm2で行う。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記ホットプレスを、400〜1500kgf/cm2の圧力で行うことを特徴としている。
上記の構成により、上記ホットプレスを、400〜1500kgf/cm2で行う。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、上記電極において固体電解質膜と接触するほうの面に、上記固体電解質膜の材料を含有する溶液を均一に塗り、乾燥することによって、固体電解質膜材料から成る厚み既知の薄膜層を形成することを特徴としている。
上記の構成により、上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、上記電極において固体電解質膜と接触するほうの面に、上記固体電解質膜の材料を含有する溶液を均一に塗り、乾燥することによって、固体電解質膜材料から成る厚み既知の薄膜層を形成する。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記薄膜層の厚みが1〜10μmであることを特徴としている。
上記の構成により、上記薄膜層の厚みが1〜10μmである。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、上記電極の上記固体電解質膜と接触しないほうの面に、電極と同じ表面サイズを有する素地の平滑な板である平滑板を重ねることを特徴としている。
上記の構成により、上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、上記電極の上記固体電解質膜と接触しないほうの面に、電極と同じ表面サイズ(合同)を有する素地の平滑な板である平滑板を重ねる。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、上記の構成に加えて、上記平滑板が紙であることを特徴としている。
上記の構成により、上記平滑板が紙である。したがって、上記の構成による効果に加えて、高精度に測定できる固体電解質膜構造体を、より好適に得ることができるという効果を奏する。
上記平滑板の厚みは、好ましくは50〜300μm、より好ましくは100〜200μmである。
また、本発明に係るイオン伝導度測定装置は、固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体のイオン伝導度を測定するイオン伝導度測定装置において、上記の固体電解質膜構造体に対し、上記電極と同じ表面サイズと形状とを有する集流棒を用いることを特徴としている。
上記の構成により、上記固体電解質膜構造体に対し、上記電極と同じ表面サイズと形状とを有する集流棒を用いる。したがって、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るイオン伝導度測定装置は、上記の構成に加えて、上記集流棒を上記固体電解質膜構造体に向かって付勢する弾性部材を備えたことを特徴としている。
上記の構成により、上記集流棒を上記固体電解質膜構造体に向かって付勢する弾性部材を備えている。したがって、固体電解質膜構造体が集流棒からずれにくくなる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度をより高精度に測定することができるという効果を奏する。
上記弾性部材は、強回復弾性力を有することが好ましい。
以上のように、本発明に係る固体電解質膜構造体は、固体電解質膜と、該固体電解質膜を挟む2枚の金属板からなる電極とがホットプレスで重ねられた膜/電極接合体を備えた構成である。
これにより、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る固体電解質膜構造体の製造方法は、固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレスで重ねて膜/電極接合体を形成する構成である。
これにより、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定できる固体電解質膜構造体を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係るイオン伝導度測定装置は、上記の固体電解質膜構造体に対し、上記電極と同じ表面サイズと形状とを有する集流棒を用いる構成である。
これにより、固体電解質膜と電極とが互いに密着するので、両者間の接触抵抗を小さくすることができる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を高精度に測定することができるという効果を奏する。
本形態は、イオン伝導度測定用の固体電解質膜構造体として、1枚または1〜20枚積層された固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレス手法で重ねた膜/電極接合体(MEA)(membrane electrode assembly)を用いて、その固体電解質膜構造体の膜厚方向におけるイオン伝導度を2端子測定方法にて測定するものである。なお、2端子測定は、例えば、インピーダンス、電流遮断、電位ステップ、電流、電位パルスなどの電気手段、好ましくはインピーダンスを利用して行うことができる。
図1に膜/電極接合体の構造を示す。固体電解質膜構造体11は、固体電解質膜(以降、単に膜とも記す)12が2枚の電極13・14にてホットプレスで重ねられた膜/電極接合体となっている。上記電極13・14は、固体電解質膜12の外部両面に配置されており、上記電極13・14は、交流電流を導入(印加)、および固体電解質膜12を通した電流および固体電解質膜12外部両面間の電位信号を取り出す役目を持ったものである。
上記電極13・14は、2枚の金属、カーボンなどの良導電性シートからなり、膜の外部両面に配置され、交流電圧を印加したり、膜を通した電流および膜外部両面間の電位信号を取り出したりするものである。
上記膜において、両電極13・14間の膜は、同一の膜1〜20枚を有する構成とすることができる。その場合、複数枚の膜による複合膜であるので、1枚と比べて、その増加された厚みにより、膜抵抗の測定値が大きくなる。したがって、その分、測定誤差が低下する。また、枚数を変えて膜を形成して測定すれば、誤差に対して線形回帰などの数学処理をすることにより、測定の偶然誤差や、システム誤差を軽減でき、測定の精度をさらに向上させることができる。
なお、上記のように、均一膜厚を有する固体電解質膜12の積層枚数を多くすると、測定の誤差を小さくできるが、固体電解質膜12が厚すぎるとその内部の均一性がよくなく、プレスによる膜厚の変化も不均一になる。それを防ぐためには、固体電解質膜としてのNafion(登録商標)の積層全体の厚みは、例えば10μm以上、1000μm以下、または200μm以下とすることが好ましい。
上記電極13・14は、Au、Pt、白金黒、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼などの金属、およびカーボンなどの良導電性シートから選ばれたいずれか一種とすることができる。
上記電極13・14は、後述のイオン伝導度測定装置の集流棒の円形または四角形等の形に応じて、それと相応しい円形または四角形等の形で向かい合って配置される。
また、電極13・14は膜12より小さくするのが好ましい。電極13・14が膜12より大きくなれば、プレス時の膜の寸法変化のため、膜のサイズ、面積、厚みが限定できなくなる。
本形態では、上記のように、上記イオン伝導度測定用電極/膜/電極接合体において、上記膜または数枚から成る複合膜と上記電極とをホットプレスの手法で重ねる。
図2に膜/電極接合体の製造過程であるホットプレスの様子を示す。同図(a)に示すように、一つのやり方として、固体電解質膜構造体11に対し、電極13・14の外側の面(固体電解質膜12に面しているのとは反対の面)にホットプレス板23・24をそれぞれ当て、図中、矢印A・Bで示すように、電極13・14が固体電解質膜12に接合する方向に圧力をかける。圧力は例えば400kgf/cm2である。圧力をかける前の電極13・14の位置を実線で示し、圧力をかけた後の電極13・14の位置を破線で示す。
また、別のやり方として、同図(b)に示すように、電極13とホットプレス板23との間、電極14とホットプレス板24との間に、それぞれ、紙板21・22などの平滑板を挟み込ませる。それ以外は同図(a)と同じである。平滑板の厚みとしては、好ましくは50〜300μm、より好ましくは100〜200μmである。
固体電解質膜12は、例えばNafion(登録商標)であり、全体の厚みは例えば175μmである。
電極13・14は、例えば白金箔であり、厚みは例えばそれぞれ10μmまたは20μmである。
平滑板は、例えば上記のように紙であり、厚みは例えばそれぞれ150μmである。
上記のように、上記の膜/電極接合体をホットプレスの手法で製造する時に、上記電極の膜と接触しない片面に、電極と同じ表面サイズと形状(四角、丸など)を有する、すなわち合同な素地の平滑な紙板等の平滑板を重ねる方法で、膜/電極接合体に受けた圧力をその圧力設定値と一致させ、膜/電極間が均一に密着できるように膜/電極接合体をホットプレスする。なお、上記平滑板は、電極のサイズ以下にする。電極のサイズより大きいと、平滑板が膜と接触する可能性があり、その圧力是正の作用ができない。また、平滑板について、紙以外の材質としては、平滑な素地があり、加工が容易で、圧力をかけるとき寸法が安定し、安価で、電極と脱離しやすく、電極と反応しない材料が好ましい。例えば、金属、プラスチック等が使用可能である。
上記のホットプレスによって重ねる成形方法の条件として、温度は120〜250℃、好ましくは150〜200℃で、圧力が40×9.8〜2000×9.8N/cm2(40〜2000kgf/cm2)、好ましくは400×9.8〜1500×9.8N/cm2(400〜1500kgf/cm2)である。
上記の膜/電極接合体をホットプレスの手法で製造する時に、両電極箔の膜面方向ずれをできるだけ避けるように工夫して、インピーダンス法によるコール−コールプロットにおける両電極の膜面方向ずれによる膜と後述の集流棒との間の界面による半円弧を抑制する。
また、上記の膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、上記電極において膜と接触する片面に上記膜材料を含有する溶液を少量、均一に塗り、乾燥することによって、同膜材料から成る厚み既知の薄膜層を作ることによって、膜と電極間の接触性を向上させることができる。上記の厚み既知の薄膜層においては、所用膜材料を含有する溶液の濃度および所用量から計算し、厚みは1〜10μmとすることができる。また、その厚みは、例えば、固体電解質膜の厚みの5〜10%以下にすることができる。
図3に示すように、測定セル31(イオン伝導度測定装置)は、膜厚方向2端子法用の測定セルであり、固体電解質膜構造体のプロトン伝導度等を測定可能である。測定セル31では、テフロン(登録商標)等のフッ素樹脂製の固定台32の内部をくり抜いて金属製の軸33が挿入されている。軸33は途中で切れ、各端部には、金メッキされた電極集流体である集流棒34・35がそれぞれ形成されている。集流棒34・35は、両者間に固体電解質膜構造体を挟み込んで保持し、この測定セルから供給される測定用電圧をその固体電解質膜構造体の電極に印加する役割を持っている。
軸33の片方(図中、右側)の途中には、電極間隔調整用のナット36が軸に係合し、このナット36を操作者が回すことで、集流棒34・35間の間隔、すなわち電極間隔を調整することができるようになっている。すなわち、図中、ナット36を所定方向に回すことで軸33を矢印Aで示す方向に進ませれば、電極間隔を狭くすることができ、逆方向に回すことで軸33を矢印Bで示す方向に進ませれば、電極間隔を広くすることができる。
軸33のもう片方(図中、左側)の途中には、ばね37(弾性部材)が挿入されている。したがって、上記のように電極間隔を狭めるべく集流棒34が集流棒35へと近寄ってきた場合に、その弾性力により、固体電解質膜構造体を保持できるようになっている。したがって、固体電解質膜構造体が集流棒34・35からずれにくくなる。それゆえ、固体電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度をより高精度に測定することができる。
上記集流棒34としては、電極と同じ表面サイズと形状を有することが好ましい。その結果、インピーダンス法によるコール−コールプロットにおける膜と集流棒間の界面による半円弧を取り消すことができる。それゆえ、膜厚方向のイオン伝導度を安価で、安定的に測定できる2端子法を再現性よく、正確に、しかも高精度に遂行することができる。
上記ばね37としては、強回復弾性力を有するものを用い、また、両集流棒としては、強回復能力を有するものを用いることが好ましい。その結果、両集流棒の強回復能力により、異なる温度、湿度条件下の測定における膜の膨張/収縮の繰り返しによる膜/電極箔間の接触劣化を抑えることができる。それゆえ、本発明の目的を再現性よく、正確に、しかも高精度に達成することができる。
本形態により製造した電解質膜/電極接合体および提供するイオン伝導度測定装置を使えば、より安価で、安定的に、再現性よく、正確に、しかも高精度にイオン伝導性無機、有機高分子電解質膜の膜厚方向のイオン伝導度を測定することができる。
以下、本発明を下記の実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明が下記実施例に限定されることはない。
ここでは、測定対象膜はすべてNafion(登録商標)117である。
まず、実施例1ないし4にて、薄膜層および紙板の有無の影響について調べた。
(実施例1)
図2(b)に示した電極13・14として、厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
図2(b)に示した電極13・14として、厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
上記の2枚の乾燥された四角形の白金箔シートを、固体電解質膜12としての1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に向かい合って付けて、150℃、40kgf/cm2で1分間予備ホットプレスした。この予備ホットプレス段階に、両電極13・14をずれさせないように固体電解質膜12と固定した。これにより、後の操作が容易になる。なお、この予備ホットプレス時には、紙を当てるなどの処理はしなかった。
上記の予備ホットプレスにより固定された膜/電極接合体の上下両面に、電極シートと同じサイズを有する150μm厚の紙板を重ねて、さらに150℃、400kgf/cm2で10分間ホットプレスし、図1に示したようなプロトン伝導度測定用膜/電極接合体11を製造した。
上記膜/電極接合体11を、図3に示した測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RH(相対湿度)の環境に、Solartron Instruments社のSI 1260 Impedance analyzerとSI 1287 Electrochemical Interfaceとを使って、振幅10mV、周波数5MHz〜0.01Hzの交流信号で、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、フィッティングにより膜本体の抵抗(R)を決定し、電極の面積(S)と電極にコーティングした膜の厚み(L1)と膜本体の厚み(L2)とから、式
σ=(L1+L2)/(RS)
で、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図4中、Cに示す。なお、30℃膜面4端子での測定結果(基準値)を図4中、Aに示す。
σ=(L1+L2)/(RS)
で、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図4中、Cに示す。なお、30℃膜面4端子での測定結果(基準値)を図4中、Aに示す。
(実施例2)
実施例1同様、厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
実施例1同様、厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
実施例1と異なり予備ホットプレスは行わず、また紙板は用いずに、上記の2枚の乾燥された四角形の白金箔シートを1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に向かい合って付けて、150℃、400kgf/cm2で10分間ホットプレスし、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を図3に示した測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図4中、Dに示す。
(実施例3)
実施例1と異なり、Nafion(登録商標)溶液の塗布は行わなかった。厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらを1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に向かい合って付けて、150℃、40kgf/cm2で1分間予備ホットプレスした。
実施例1と異なり、Nafion(登録商標)溶液の塗布は行わなかった。厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらを1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に向かい合って付けて、150℃、40kgf/cm2で1分間予備ホットプレスした。
上記の予備ホットプレスにより固定された膜/電極接合体の上下両面に、電極シートと同じサイズを有する150μm厚の紙板を重ねて、さらに150℃、400kgf/cm2で10分間ホットプレスし、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を図3に示した測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図4中、Bに示す。
(実施例4)
30℃、PtにNafion(登録商標)溶液を塗らず、紙板を重ねないで同様に測定した。その測定結果を図4中、Eに示す。これは、Nafion(登録商標)溶液を塗り、紙板を重ねない場合(実施例2)より少し低いプロトン伝導度を得た。
30℃、PtにNafion(登録商標)溶液を塗らず、紙板を重ねないで同様に測定した。その測定結果を図4中、Eに示す。これは、Nafion(登録商標)溶液を塗り、紙板を重ねない場合(実施例2)より少し低いプロトン伝導度を得た。
上記図4を参照すれば、両電極の片面に膜本体材料とそれを溶かす溶媒とからなる溶液で薄膜層を作ること、およびホットプレス時に、膜と接触しない電極片面に電極と同じ表面サイズを有する素地の平滑な紙板を重ねることによって、作製した膜/電極接合体が膜面4端子法(図4のA)とよく一致する測定値を得て、本発明の膜厚2端子法が有効であることがわかった。
また、両電極の片面に薄膜層を作らず、またはホットプレス時に、膜と接触しない電極片面に紙板を重ねないと、膜面4端子法よりかなり低下された測定値が得られた。これに対して、同材料の薄膜層を塗ることによって、電極と膜との間の接触性を改良できた。
また、図2から分かるように、電極と同じサイズと形状を有する紙板を重ねることによって、膜のエッジ部分の圧力軽減作用を取り除くことができ、膜/電極接合体に受けた圧力を設定値と一致させ、膜/電極間が均一に密着できた。
このように、電圧電極と膜間の接触状態がプロトン伝導度の2端子膜厚測定方法に大きく影響することが分かった。
次に、実施例5ないし7にて、両電極シートのずれの影響について調べた。
(実施例5)
厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
上記の2枚の乾燥された四角形の白金箔シートを1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に向かい合って付けて、150℃、800kgf/cm2で10分間ホットプレスし、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、膜/電極接合体より表面サイズの大きい集流棒電極を有する測定セル31に組み立てて、30℃、30%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。そのコール−コール(Z’−Z”)、およびボード(log|z|−log Frequencyとtheta-log Frequency)プロット結果を図5に示す。
(実施例6)
厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
厚み10μmの白金箔で四角形のシートを2枚切って、それらの片面の上に5wt%のNafion(登録商標)溶液を20μl/cm2で均一に塗布して、室温で1時間真空乾燥させた。
上記の2枚の乾燥された四角形の白金箔シートを、一つの対辺が向かい合い、もう一つの対辺が半分にずれるように、1枚のNafion(登録商標)117膜の両面に付けて、150℃、800kgf/cm2で10分間ホットプレスし、膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、膜/電極接合体より表面サイズの大きい集流棒電極を有する測定セル31に組み立てて、30℃、30%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極複合体のインピーダンススペクトルを測定した。そのコール−コール(Z’−Z”)、およびボード(log|z|−log Frequencyとtheta-log Frequency)プロット結果を図6に示す。
(実施例7)
実施例6の方法と同様にして、膜/電極接合体を製造した。
実施例6の方法と同様にして、膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体のずれにより露出される部分を50μm厚のテフロン(登録商標)シートで覆って、膜/電極接合体より表面サイズの大きい集流棒電極を有する測定セル31に組み立てて、30℃、30%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。そのコール−コール(Z’−Z”)、およびボード(log|z|−log Frequencyとtheta-log Frequency)プロット結果を図7に示す。
上記図5ないし図7に示したボード図(theta-log Frequency)を参照すれば、両電極が向かい合って付けられた場合(図5)には高周波数側にピークがないが、半分ずれるように付けられた場合(図6)には100kHz(=10の5乗Hz)付近の高周波数側に新しいピークが出た。さらに、そのずれた部分をテフロン(登録商標)シートで覆った場合(図7)にはその新しいピークがなくなったことがわかった。
この結果から、膜/電極接合体をホットプレスにより作製する時に、両電極のずれのような操作ミスがコール−コール(Z’−Z”)プロットに新しい半円弧をもたらしたこと、および、この新しい半円弧が、露出された膜部分と測定セルの集流棒電極との間の界面からなるものであるということがわかった。
したがって、膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、両電極箔の膜面方向のずれをできるだけ避けるように工夫すること、および膜/電極接合体を測定する測定セルにおいて、電極と同じ表面サイズと形状を有する集流棒を用いることにより、高周波数側での半円弧を抑圧し、フィッティング精度の向上により正確、精密、および再現性よい膜本体抵抗の測定を実現することができることがわかった。
次に、実施例8および9にて、測定セルのばねの影響について調べた。
(実施例8)
実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、図3に示したプラスチックチューブばねを有する測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RH、その後、さらに80℃、30、60、90%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図8中、C、Dに示す。Cは、30℃であり、Dは、80℃である。なお、30℃における膜面4端子での測定結果(基準値)を図8中、Aに示し、80℃における膜面4端子での測定結果(基準値)を図8中、Bに示す。
(実施例9)
実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、図3に示した強力スチールばねを有する測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RH、その後、さらに80℃、30、60%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その80℃での測定結果を図8中、Eに示す。
なお、実施例8、9において、1つの膜/電極接合体に対して、30℃30%RH、30℃60%RH、30℃90%RH、80℃80%RH、80℃60%RH、80℃90%RHの測定順序で30℃と80℃の測定を行った。
上記図8に示したように、プラスチックチューブばねを有する測定セル31を使って測定した場合に、30℃で膜面4端子結果とよく一致する測定値(AとCとの比較)を得た。
しかし、湿度を90%RHから30%RHまでに戻して、80℃に測定する時、膜面4端子より低い測定値(BとDとの比較)が得られた。上述の80℃で測定値が低いという劣化が起こったのは、30℃90%RHから80℃30%RHまで雰囲気環境が転換するときに、膨張した膜が収縮するが、プラスチックチューブばねは回復性が弱いので、測定セル31の集流棒/電極と電極/膜両界面に力を受けて電極/膜界面が剥離し、その間の接触抵抗を大きくさせたためであると思われる。すなわち、膜が膨張するとばねは膜に押されて縮み、その後、膜が収縮したときに、弱いばねだと、ばねが縮んだままとなる。あるいは、最終的には回復することができるとしても、その回復速度が遅く、膜の収縮と同時に回復できない。その結果、集流棒と電極との間に隙間が空いてしまう。あるいは、電極が集流棒側に引っ張られて膜から剥離してしまう。
一方、強力スチールばねを有する測定セル31を使った場合(E)は、同じ図8に示したように、80℃で、雰囲気環境の湿度を戻しても、弱いプラスチックチューブばねの場合より改良された測定値が得られた。この結果から、膜/電極界面における接触性が測定正確性への重要な影響因子であるということが分かった。
次に、実施例10および11にて、膜の枚数の影響について調べた。
(実施例10)
厚み20μmの白金箔を使って、実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
厚み20μmの白金箔を使って、実施例1と同じ方法と条件で、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、図3に示した強力スチールばねを有する測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RHの環境に、実施例1と同じ装置と条件を使って、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図9中、Bに示す。なお、30℃での膜面4端子での測定結果(基準値)を図9中、Aに示す。
(実施例11)
測定セル31の電極集流体より大きいサイズの四角形Nafion(登録商標)117膜を4枚切って、向かい合って重ねて、150℃、40kgf/cm2で1分間ホットプレスし、一体化させた。なお、上記の電極を接合させる前の4枚重ね複合膜の形成に対しては、紙板を当てずにそのまま重ねてホットプレスした。
測定セル31の電極集流体より大きいサイズの四角形Nafion(登録商標)117膜を4枚切って、向かい合って重ねて、150℃、40kgf/cm2で1分間ホットプレスし、一体化させた。なお、上記の電極を接合させる前の4枚重ね複合膜の形成に対しては、紙板を当てずにそのまま重ねてホットプレスした。
上記の一体化された4枚重ね複合膜を使って、実施例1の方法と同様にして、プロトン伝導度測定用膜/電極接合体を製造した。
上記膜/電極接合体を、図3に示した強力スチールばねを有する測定セル31に組み立てて、30℃、30、60、90%RHの環境に、その膜/電極接合体のインピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンススペクトルから、実施例1と同じように、両電極シート間の膜のプロトン伝導度(σ)を計算した。その測定結果を図9中、Cに示す。
上記図9に示したように、本発明の方法によって、1枚膜も4枚重ね膜も共に膜面4端子とよく一致する測定値を与えて、本発明の有効性を示した。
さらに、この違う膜数からなる膜/電極接合体の測定から、図10に示したように、線形回帰分析によって各湿度下の膜/電極界面の接触抵抗Rcontactを測定することができる。同図において、横軸は膜の枚数であり、縦軸は、膜および電極の全体の抵抗値である。図中、A、B、Cはそれぞれ、30、60、90%RHのときの結果である。
Aは、y=7.9873x+1.8649、Rcontact=1.86Ωであり、
Bは、y=2.4831x+0.3116、Rcontact=0.31Ωであり、
Cは、y=0.9517x+0.1971、Rcontact=0.20Ωである。
Bは、y=2.4831x+0.3116、Rcontact=0.31Ωであり、
Cは、y=0.9517x+0.1971、Rcontact=0.20Ωである。
すなわち、Rcontactはグラフのy切片であるため、図10を参照すれば、30℃、30、60、90%RHにその接触抵抗がそれぞれ1.86、0.31、0.20Ωである。また、これらの接触抵抗値が分別1枚と4枚膜の測定値の19、11、17%と6、3、5%を占めている。すなわち、1枚膜の場合は、30%RH、60%RH、90%RHの各式においてx=1を代入してyの値(全体の抵抗値)を求め、
(接触抵抗)/(全体の抵抗値)×100
の式から上記のように割合を求めることができる。4枚膜の場合も、同様に、x=4を代入して上記式から求めることができる。これによって、多数で重ねた複合膜によって、接触抵抗の影響が抑圧されるため、測定の正しさと精度を向上させることができる。
(接触抵抗)/(全体の抵抗値)×100
の式から上記のように割合を求めることができる。4枚膜の場合も、同様に、x=4を代入して上記式から求めることができる。これによって、多数で重ねた複合膜によって、接触抵抗の影響が抑圧されるため、測定の正しさと精度を向上させることができる。
以上述べたように、本形態では、イオン伝導性無機、有機高分子電解質膜である固体電解質膜構造体の膜厚方向のイオン伝導度を、膜厚方向における2端子法で、安価で、安定的に、再現性よく、正確に、しかも高精度に測定する上記目的を達成するために、1枚または1〜20枚積層された高分子固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレス手法により重ねて膜/電極接合体を製造する。
また、上記2端子法に用いられる膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、上記電極において膜と接触する片面に上記膜材料を含有する溶液を少量、均一に塗り、乾燥することによって、同膜材料から成る薄膜層を作る。また、上記電極において膜と接触しない片面に電極と同じ表面サイズと形状(四角、丸など)を有する素地の平滑な紙板等を重ねる。これにより、電極と膜間の接触を改善し、その間の電子伝導による接触抵抗を無視できるように最小化させることができる。
また、上記膜/電極接合体をホットプレス手法により製造する時に、両電極箔のずれをできるだけ避けるように工夫する。これにより、インピーダンス法によるコール−コールプロットにおける両電極の膜面方向ずれによる膜と集流棒間の界面による半円弧を抑圧することができる。
また、上記固体電解質膜構造体におけるイオン伝導度を測定する測定セル(イオン伝導度測定装置)においては、上記膜/電極接合体を測定する時に電極と同じ表面サイズと形状を有する集流棒と強回復弾性力を有するばねの付いているイオン伝導度測定装置を使う。これにより、両集流棒の強回復能力のため、異なる温度、湿度条件下の測定を繰り返す際の、膜の膨張/収縮の繰り返しによる膜/電極箔間の接触劣化を抑えることで、測定の正確さ、精度、および再現性を向上することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、1枚または1〜20枚積層された膜と2枚電極をホットプレス手法で重ねることを特徴とするイオン伝導度測定用膜/電極接合体であるように構成してもよい。
本発明は、上記イオン伝導度測定用電極/膜/電極接合体においてインピーダンス、電流遮断、電位ステップ、電流、電位パルスなどの電気手段、好ましくはインピーダンスでのイオン伝導度測定方法であるように構成してもよい。
本発明は、交流電流を導入、および膜を通した電流および膜外部両面間の電位信号を取り出す役目となる両電極箔間の膜が1〜20枚である上記イオン伝導度測定用膜/電極接合体であるように構成してもよい。
本発明は、ホットプレスによるコンパクト手法で重ねる上記イオン伝導度測定用膜/電極接合体であるように構成してもよい。
本発明は、上記ホットプレスによって重ねる成形方法の条件において、温度が120〜250℃、好ましくは150〜200℃で、圧力が40×9.8〜2000×9.8N/cm2(40〜2000kgf/cm2)、好ましくは400×9.8〜1500×9.8N/cm2(400〜1500kgf/cm2)であるように構成してもよい。
本発明は、上記膜または膜/電極接合体の外部両面に配置された交流電圧を印加、および膜を通した電流および膜外部両面間の電位信号を取り出すことを目的とする電極がAu、Pt、白金黒、銅などの金属、およびカーボンなどの良導電性シートからなるように構成してもよい。
本発明は、上記膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、上記電極において膜と接触する片面に上記膜材料を含有する溶液を少量、均一に塗り、乾燥することによって、同膜材料から成る厚み既知の薄膜層を作る方法であるように構成してもよい。
本発明は、上記厚み既知の薄膜層において、所用膜材料を含有する溶液の濃度および所用量から計算し、厚みが1〜10μmであるように構成してもよい。
本発明は、上記膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、上記電極の膜と接触しない片面に、電極と同じ表面サイズを有する素地の平滑な紙板等を重ねる方法を用いて構成してもよい。
本発明は、上記膜/電極接合体をホットプレス手法で製造する時に、両電極箔の膜面方向ずれをできるだけ避けるように工夫するように構成してもよい。
本発明は、上記膜/電極接合体を測定する測定セルにおいて、電極と同じ表面サイズと形状を有する集流棒を用いることを特徴するセル設計であるように構成してもよい。
本発明は、上記膜/電極接合体を測定する測定セルにおいて、強回復弾性力を有するばねを付けている特徴を有するセル設計であるように構成してもよい。
イオン伝導性を有する固体有機、無機電解質膜、特に燃料電池などに適用可能な高分子固体電解質膜のような用途にも適用できる。
11 膜/電極接合体(固体電解質膜構造体)
12 固体電解質膜
13、14 電極
21、22 紙板(平滑板)
23、24 ホットプレス板
31 測定セル(イオン伝導度測定装置)
32 固定台
33 軸
34、35 集流棒
36 ナット
37 ばね(弾性部材)
12 固体電解質膜
13、14 電極
21、22 紙板(平滑板)
23、24 ホットプレス板
31 測定セル(イオン伝導度測定装置)
32 固定台
33 軸
34、35 集流棒
36 ナット
37 ばね(弾性部材)
Claims (15)
- 固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体において、
固体電解質膜と、該固体電解質膜を挟む2枚の金属板からなる電極とがホットプレスで重ねられた膜/電極接合体を備えたことを特徴とする固体電解質膜構造体。 - 上記固体電解質膜が、同一の固体電解質膜が1〜20枚重ね合わされて接合された構成を有していることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質膜構造体。
- 固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体の製造方法において、
固体電解質膜と2枚の電極とをホットプレスで重ねて膜/電極接合体を形成することを特徴とする固体電解質膜構造体の製造方法。 - 上記ホットプレスを、120〜250℃の温度で行うことを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記ホットプレスを、150〜200℃の温度で行うことを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記ホットプレスを、40〜2000kgf/cm2の圧力で行うことを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記ホットプレスを、400〜1500kgf/cm2の圧力で行うことを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、
上記電極において固体電解質膜と接触するほうの面に、上記固体電解質膜の材料を含有する溶液を均一に塗り、乾燥することによって、固体電解質膜材料から成る厚み既知の薄膜層を形成することを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。 - 上記薄膜層の厚みが1〜10μmであることを特徴とする請求項8に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記固体電解質膜構造体をホットプレスする前に、
上記電極の上記固体電解質膜と接触しないほうの面に、電極と同じ表面サイズを有する素地の平滑な板である平滑板を重ねることを特徴とする請求項3に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。 - 上記平滑板が紙であることを特徴とする請求項10に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記平滑板の厚みが50〜300μmであることを特徴とする請求項10または11に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 上記平滑板の厚みが100〜200μmであることを特徴とする請求項10または11に記載の固体電解質膜構造体の製造方法。
- 固体電解質膜を有する固体電解質膜構造体のイオン伝導度を測定するイオン伝導度測定装置において、
請求項1に記載の固体電解質膜構造体に対し、上記電極と同じ表面サイズと形状とを有する集流棒を用いることを特徴とするイオン伝導度測定装置。 - 上記集流棒を上記固体電解質膜構造体に向かって付勢する弾性部材を備えたことを特徴とする請求項14に記載のイオン伝導度測定装置。
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2005
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