JP2006286119A - 光アシスト型磁気ヘッド、磁気記録装置、および光アシスト型磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 SIL型集光レンズ系を構成する半球レンズもしくは超半球レンズ2を、球面側レンズ部を構成するレンズ本体2Lと、薄膜磁気ヘッド素子4を有する光透過性基板2Sとの接合体によって構成することにより、磁気ヘッド素子の形成とかかわりなく、レンズ部を高精度に作製し、かつ、このレンズ本体2Lを通じて光学的に観察して、接合体を得ることによってレンズ部と磁気ヘッド素子部との位置関係の設定の精度を上げる。
【選択図】 図1
Description
磁気記録媒体、例えば磁気テープ、磁気ディスク等に対する情報記録においても、超高密度記録化が要求されている。この場合、記録ビットの微小化のために垂直記録が採られ、また、高い解像度を得ることから、磁性層の保磁力が高められる。
このように、高い保磁力を有する磁気記録媒体に対して信号記録磁界を高めることなく、したがって、微小磁界スポットによって情報記録を行うことができる磁気ヘッドとして、磁気記録媒体の、記録部位を局部的に、光照射によって昇温させ、此処における保磁力を低下させる光アシスト型磁気ヘッドの提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
この近接場光によるスポットを用いる場合、そのSILもしくは超SILと、磁気記録媒体との間隔は、使用波長λの1/10程度の狭小ギャップに選定することが必要であり、また、磁気記録媒体上における光スポット位置と、記録磁気ヘッドからの信号磁界の印加位置とが一致もしくは至近位置の所定の位置関係に正確に設定することが必要である。
したがって、そのレンズ系と、磁気記録ヘッドとの配置関係、配置に高い精度が必要となる。
これらレンズ本体と、光透過性基板との接合に際しての位置合わせは、レンズ本体に平行光を入射し結像する光スポット中心と、光透過性基板に配置した磁気ヘッド磁極先端部とを、磁気媒体対向面側から同時に別の光学顕微鏡等で計測、位置合わせを行うことによって高い精度をもって両者の位置関係の設定を行うことができるものである。
すなわち、本発明における光アシスト型磁気ヘッドおよび磁気記録装置の呼称は、記録、あるいは記録と再生機能を有する光アシスト型磁気ヘッおよび磁気記録装置である。
また、本発明において、同等の屈折率とは、同一もしくは実質的に光学的に差異による影響がレンズ機能に支障を来たさない程度にできるだけ近似する屈折率に選定することを指称するものである。
そして、薄膜磁気ヘッド素子に関しては、その作製時の、レンズ本体への影響を考慮するおとなく、例えば目的のデプス長の設定を行うことができることから、所要の高い記録磁界を発生することができる記録用磁気ヘッドあるいは再生感度にすぐれた、再生磁気ヘッドを構成することができる。
また、前述したように、これらレンズ本体と磁気ヘッドの位置合わせは高い精度をもって行うことができることから、磁気記録媒体に対する光スポットの形成位置と、記録磁界の印加位置とを、光アシスト効果を良好に行うことができる位置関係に確実に設定できるものである。
本発明による光アシスト型磁気ヘッド10は、図1に概略断面図を示すように、光学的には、対物レンズ1と、半球レンズもしくは超半球レンズ(以下半球/超半球レンズと記す。)2とを有する2群集光レンズ系3によって構成される。
半球/超半球レンズ2およびレンズ本体2Lは共に、使用波長に対して高い透過率と、高屈折率例えば1.8以上を有する例えば同一材料の例えば光学ガラス、GaN、ダイヤモンド等の部材によって構成することができる。
そして、光透過性基板2Sに、薄膜磁気ヘッド素子4が、その膜面が光軸方向に沿うように配置される。
薄膜磁気ヘッド素子4は、少なくとも記録用薄膜磁気ヘッド素子より成り、半球/超半球レンズ2の光透過性基板2Sに、近接対向する磁気記録媒体5に対し、少なくとも情報記録がなされる。
光透過性基板2Sの形状は、レンズ本体2Lの底面の全域に渡って接合される大きさとされるが、その外周形状は、方形、円形等任意の形状とすることができる。
光透過性基板2Sの、薄膜磁気ヘッド素子4は、光軸O−O上、もしくはその至近位置、例えば光軸から50〜100nmの距離をもって配置され、その磁気記録もしくは再生を行う動作先端が磁気記録媒体5との近接対向面に臨んで配置される。
この磁気記録媒体5は、例えばフィルム状、あるいはディスク状の非磁性基体5A上に、順次軟磁性層5Bと、所要の保磁力を有する磁性層による記録層5Cが形成されて成る。
そして、この光照射による昇温効果による光アシスト状態で、薄膜磁気ヘッド素子4によって、情報信号の記録がなされる。
例えば図2Aに示すように、中央部に円筒状、あるいは円錐状(図示せず)の突起による突出部2Pを形成するとか、図2Bに示すように、ほぼ全面に渡って中央部を頂点とする突出部2Pを有する例えば円錐状傾斜面が形成された形状とすることができる。
これらの薄膜磁気ヘッド素子4は、その前方端すなわち動作端が、光透過性基板2Sの、磁気記録媒体5との対向面SFに臨んで形成される。
図3および図4に示す構成においては、第1部材2S1の接合端面2S1aに、比較的厚く幅広の副磁極7が、磁性薄膜によって構成される。この上にガラス、SiO2、アルミナ等の絶縁層を介して薄膜磁気ヘッドコイル8の一部を構成する下層薄膜磁気ヘッドコイル線素8Aが形成され、この上に同様の絶縁層を介して副磁極7に比して肉薄幅狭の磁性薄膜による主磁極6が、その後方部において、副磁極7に磁気的に結合して形成され、この上に同様の絶縁層を介して、薄膜磁気ヘッドコイル8の一部を構成する上層薄膜磁気ヘッドコイル線素8Bが、下層の薄膜磁気ヘッドコイル8Aの所要部と電気的に結合された薄膜磁気ヘッドコイル8が構成される。そして、下層および上層の薄膜磁気ヘッドコイル8Aおよび8Bの両端から端子導出配線8Tを形成する。
記録用薄膜磁気ヘッド4Rの主磁極6は、その先端部が所要の長さすなわちデプス長Dに渡って幅細に形成されて、その先端から、集中的に高い磁束密度をもって磁気記録媒体に対して狭小な信号磁界印加を行うことができるようになされる。
この再生薄膜磁気ヘッド素子4Pは、周知の磁気抵抗効果(MR;Magneto Resistive)素子による薄膜磁気ヘッド、例えばAMR(Anisotropic Mgneto Resistive)ヘッド、あるいはスピンバルブ型ヘッド、GMR(Giant Magneto Resistive)ヘッド、TMR(Tunneling Magneto Resistive)ヘッドなどの高感度薄膜再生磁気ヘッドによって構成することができる。
このように、記録用薄膜磁気ヘッド素子4Rと再生用薄膜磁気ヘッド4Pとを隣接並置した構成とするときは、磁気記録媒体との関係において、両磁気ヘッド素子間のアジマスロスの低減を図ることができる。
なお、最初に再生薄膜磁気ヘッド素子を形成し、その上に記録用薄膜磁気ヘッド素子を形成した構造も同様に形成することができ、記録再生動作を行うことが可能である。
この場合、図5に概略平面図を示すように、光透過性基板の構成材、すなわち使用波長帯に対して透過率が高く、屈折率が高い光学部材より成り、多数の光透過性基板2Sを切り出して形成することができる面積を有する基板20例えばガラス基板が用意される。
また、これら薄膜磁気ヘッド素子4の、幅細先端を挟んでその両側に、後述する研磨量を検知する例えば3角形状パターンの、デプスマーカ21を、Au等の金属層によって形成する。
この基板20を、薄膜磁気ヘッド素子4が平行配列された各行に関して線aで示す線に沿って切断して、図6に要部の斜視図を示すように、接合端面2S1aを構成する接合端面20S1aに、複数の薄膜磁気ヘッド素子4が平行配列された(図6においては、1つの素子4のみを代表的に示している)第1ブロック20S1が形成される。
これら第1および第2ブロック20S1および20S2は、同一厚さおよび長さに形成されることが望ましい。
その後、このブロック接合体20Sを、接合端面20S1aおよび20S1bと薄膜磁気ヘッド素子の先端側で隣接する底面20Sb側から図6および図7の鎖線bで示す位置まで、すなわちデプスマーカ21が臨む位置まで平面研磨して、磁気ヘッド素子4のデプス長Dの設定を行う。
このデプス長Dは、例えば記録用薄膜磁気ヘッド素子4Rにおいては、(3〜5)±1μmに、再生用薄膜磁気ヘッド素子4Pにおいては、0.5±0.1μmとすることができ、予め各記録用および再生用薄膜磁気ヘッド素子4Rおよび4Pとデプスマーカ21との相対的形成位置の設定がなされる。
このようにして、レンズ本体2Lと光透過性基板2Sとが接合合体された半球/超半球レンズ2が構成されるものである。
図8Aに示すように、光透過性基板2Sを構成する。
例えば図3に示した第1部材2S1、もしくはこの第1部材を構成する第1ブロック20S1による第1光学部材B1に対し、その薄膜磁気ヘッド4の構成部に開口が形成された、フォトリソグラフィによるレジストパターン(図示せず)を形成し、その開口を通じて、深さ数μm〜数十μmの深いドライエッチングを行うことができる反応性イオンエッチングいわゆるDeep RIE(Reactive Ion Etching)法によって、溝31を形成する。
このDeep RIEは、エッチングガスとしてSF6およびC4F8を用い、主にSF6によってエッチングを行うとともに、主にC4F8によってエッチングで形成される溝の側壁に保護膜を形成することによって、深く垂直なエッチングが可能とされる。
その後、図8Cに示すように、副磁極7の一部の上面に、レジストパターニングとメッキあるいはスパッタリング等によって副磁極架橋部33を形成し、この副磁極架橋部33の形成部を除く副磁極7上および絶縁層32上に、絶縁層32を形成する。
その後、図9Aに示すように、薄膜磁気ヘッドコイル8の上面および側面を絶縁層32の形成によって被覆し、副磁極架橋部33上に更にその高さを高める副磁極架橋部33を例えばレジストパターニングとメッキ或いはスパッタリングによって形成する。
そして、その表面に溝31上の全面を覆って保護膜としての絶縁膜32を形成する。
その後、図9Cに示すように、表面を平坦化研磨することによって平坦な接合端面2S1aを形成する。
そして、図3で説明したように、この第1部材2S1の平坦な接合端面2S1aに対して第2部材2S2を接合する、と、溝31の上部に形成された絶縁膜36とを記録用薄膜磁気ヘッド20を第1の光学部材31の溝31a内に形成する。
そして、図10に示すように、平面研磨された接合面2Sbに、例えば直径1mmのレンズ本体2Lを光学接着剤によって接合し、目的とする半球/超半球レンズ2、すなわちソリッドイマージョンレンズSILもしくは超SILを得る。
この場合、レンズ本体1Lはその底面が平面研磨されて光透過性基板2Sが接合された状態で、目的とする高さRもしくはR(1+1/n)となるように、レンズ本体2Lの厚さを、予め光透過性基板2Sの厚さTをそのRもしくはR(1+1/n)から減じた厚さ(高さ)に形成する。この場合、例えば繰り返し平坦研磨と光軸方向の高さの測定がなされて、所定の高さ(厚さ)に対し±1μm程度の精度をもって形成される。
この接合におけるレンズ本体2Lの光軸と光透過性基板2Sとの位置合わせ、すなわち薄膜磁気ヘッド4との位置合わせは、レンズ本体2L上からこのレンズ本体2Lによって形成される光スポットと薄膜磁気ヘッド4との位置関係を観察しながら行うことができることから、正確に所定の位置関係に設定することができるものである。
この接合は、上述した光学接着剤による接合、あるいは加熱加圧によるオプティカルコンタクト法によることができる。
そして、基板40上に、フォトレジストマスク41を形成する。このフォトレジストマスク41の表面形状は、最終的に形成するレンズ本体2Lの球面形状に対応する形状とされる。
このようなフォトレジストマスク41は、フォトリソグラフィ技術によって形成することができる。
すなわち、この場合、基板40上にフォトレジスト層を塗布し、これに対する露光を、その露光量が中心から外周に向かって同心的に光透過量を変化させた所要の諧調を有する露光マスク、いわゆるグレースケールマスクを介して行う。
あるいは、例えば円形パターンに、フォトレジスト層と塗布し、これを加熱することによって所要の流動性が生じるようにして、表面張力によって所要の球面が形成されるリフロー方法によって形成することができる。この場合、フォトレジストに対する加熱温度等の制御によって、所望の曲率半径を有するすなわち高さRを有する構成とすることができるものである。
そして、球面状のフォトレジストマスクの周囲に、所要の幅を有するリング状のフォトレジストマスク42を形成する。
すなわち、両面アライナーにおいては、光透過性光学部材による基板40および光透過性基板2Sの下面(ヘッド素子面)および上面の両面を同時に顕微鏡で観察する。光透過性基板2Sの下面(ヘッド素子面)において、磁気ヘッド素子4の主磁極6の中心軸、あるいはそれを基準に設けられた位置決め用マーカーを観察し、主磁極6の中心軸の位置を決める。同時に基板40の上面を観察するときに、先に観察した主磁極6の中心軸の位置が、基板40の上面で対応する点でわかるので、これを基準にして、フォトレジストマスク41の位置決めを行うことにより、±1μm程度の精度で、フォトレジストマスク41の中心位置と磁気ヘッド素子4の主磁極6の中心軸との位置合わせができる。
そして、この場合、レンズ本体2Lの周囲には、フォトレジストマスク42の存在によって、リング状に基板40が残されて形成された周壁43が形成される。そして、この場合、レンズ本体2Lの形成と、周壁43の形成が同時になされることから、両者の軸心は、良好に一致する。
そして、この対物レンズ1と、半球/超半球レンズ2とを、両周壁43を接合することによって一体化して、2群集光レンズ3を構成することができる。このとき周壁43の高さを適切に設定することにより、対物レンズ1の動作距離(Working distance)を所定の大きさに設定することができる。
この場合、両周壁43がレンズの支持体として、また、両レンズ1および2間のスペーサとすることができる。そして、両レンズ1および2の光軸は、両周壁43の軸心を一致させることによって高精度に軸合わせを行うことができる。
この磁気記録装置は、例えば波長400nm半導体レーザを有してなる光源部60と、上述した本発明による光アシスト型磁気記録ヘッド10と、磁気記録媒体5磁気ディスクが配置されて回転駆動される磁気記録媒体の配置部61と、光アシスト型磁気ヘッド10の磁気ヘッド素子の磁気ヘッドコイルに記録信号を供給する記録信号回路62と、光源部60からのレーザ光を光アシスト型磁気記録ヘッド装置1に導入すると共に、磁気記録媒体5からの反射光(戻り光)を検出する例えばフォトダイオードを有する光検出手段63へと導入する光学系64とを有する。
光学系64は、例えばコリメートレンズ64Cとビームスプリッタ64BS等を有して成る。
また、光検出手段63によって検出された検出出力を演算し、光アシスト型磁気ヘッド10に対する所望のサーボ信号例えばフォーカシング、トラッキング等の各サーボ信号を得て、これら制御を行う位置決め制御装置65を有する。
また光アシスト型磁気ヘッド10が、記録磁気ヘッド以外に、再生用薄膜磁気ヘッドを搭載している場合には、ヘッド素子10は再生信号回路66に接続され、磁気信号再生動作を行う。
位置決め制御装置65は、例えば図14AおよびBの斜視図で示す2軸アクチュエータ81によって構成することができる。図14Aは、磁気記録媒体5との関係と共に示した斜視図で、図14Bは、要部の2軸アクチュエータ機構81を示した斜視図である。
2軸アクチュエータ機構81は、2群集光レンズ系3が搭載され、図12Bに示すように、上述の2軸アクチュエータ機構81が、支持ばね81aによって、例えば支持体89内に2群集光レンズ系3が支持され、第1および第2のボイスコイルモータ81bおよび81cによって、前述したトラッキングサーボ信号によって磁気記録媒体5の媒体面に水平な方向すなわちトラッキング方向(矢印xで図示)に移動調整し得るようになされ、フォーカスサーボ信号と更にギャップサーボ信号によって光軸方向すなわち媒体面に垂直な方向すなわちフォーカス方向(矢印yで図示)とに対する駆動がなされる構成とする。
この浮上型構成においては、サスペンション93の遊端に支持されたスライダ94に、光アシスト型磁気ヘッド素子10が搭載され、磁気ヘッド4と対向する磁気記録媒体の移動もしくは回転によって浮上するスライダ94の浮上量によって光アシスト型磁気ヘッド装置10と磁気記録媒体5とのギャップが規定される。
スライダー本体は、半球/超半球レンズ、および対物レンズを形成したものと同一の部材から構成され、上述のフォトリソグラフィおよび真空エッチングによる形成方法により、2群集光レンズ系が、浮上スライダーの一部に作りこまれた構造をなしている。一般に記録密度の向上に伴い、スライダー浮上量は低減する必要があり、数100
この浮上型スライダ型制御装置は、図示しないが、例えばロータリーアクチュエータによって、トラッキング制御がなされる。
光アシスト型磁気ヘッド10は、対物レンズ1と半球/超半球レンズ2すなわちSILによる2群集光レンズ系3により、その開口数(N.A.)は、1.0以上とすることができ、近接場光による磁気記録媒体5上のスポットは微小となる。
因みに、通常の対物レンズのみによる集光スポット径は、光の回折限界によって、光の波長をλとし、対物レンズの開口率をNAobjとするとλ/NAobj程度となるが、上述の半球/超半球レンズ2によるいわゆるSIL系もしくはSuper−SIL系によれば、半球および超半球の光学レンズの焦点面すなわち底面で、それぞれ光学レンズの屈折率をnとすると、スポット径を1/nおよび1/n2にまで縮小低減できる。
更に、磁気記録媒体5とのギャップをλ/10以下とした場合には、近接場光による結像作用によって、半球/超半球レンズ2の底面におけるのと同様に、磁気記録媒体5上に直径1/nおよび1/n2の光スポットを形成できる。
このとき、磁気記録媒体5に軟磁性層5Bを有し、薄膜磁気ヘッド素子4に副磁極7が設けられるときは、より良好に磁気記録媒体5の磁性層5Cに対し垂直に信号磁界が印加され、良好な磁気記録がなされる。
そして、この記録部に2群集光レンズ系3により近接場光による微小スポットが照射される。
この近接場光は、照射光が例えば400nm程度の短波長、2群集光レンズ系3の開口数が1.0以上となされることから、そのスポットは、極小となり、かつ光アシスト型磁気ヘッドにおいて、光軸と薄膜磁気ヘッド素子4との位置関係が正確に設定されていることによって、記録磁区、すなわち記録ビットは、微細に、高解像度をもって高密度記録することができる。
また、レンズ本体Lの真球度は、例えば使用波長λに対し、<30λ/1000nm(波長400nmとして、12nm)と極めて高い精度が要求されるものであるが、上述した本発明製造方法によれば、直径が1mm以下例えば直径数10〜数100μmという極めて小径レンズに対しても高い真球度の両立が図られるものである。
Claims (13)
- 対物レンズと、半球レンズもしくは超半球レンズとを有する2群集光レンズ系と、薄膜磁気ヘッド素子とを有し、
前記半球レンズもしくは超半球レンズが、球面側レンズ部を構成するレンズ本体と、磁気記録媒体との対向面側に配置される光透過性基板との接合体によって構成され、
前記光透過性基板は、前記レンズ本体の屈折率nと同等の屈折率を有する光透過性材より成り、
前記光透過性基板に、前記薄膜磁気ヘッド素子が形成され、
半球レンズもしくは超半球レンズのレンズ球面の半径をRとしたとき、前記半球レンズ本体もしくは超半球レンズ本体と前記光透過性基板との前記接合体の厚さが、前記半球レンズもしくは超半球レンズの厚さとして求められる前記RもしくはR{1+(1/n)}に選定されて成ることを特徴とする光アシスト型磁気ヘッド。 - 前記光透過性基板に形成された薄膜磁気ヘッド素子が、記録用薄膜磁気ヘッド素子、あるいは、記録用および再生用薄膜磁気ヘッド素子であることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト型磁気ヘッド。
- 前記再生用薄膜磁気ヘッド素子が、磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド素子であることを特徴とする請求項2に記載の光アシスト型磁気ヘッド。
- 前記半球レンズ本体もしくは超半球レンズ本体は、光透過性光学部材の真球機械研磨による球面体の一部が平面研磨されて成り、
該平面研磨された該平坦面に前記光透過性基板が接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト型磁気ヘッド。 - 前記半球レンズ本体もしくは超半球レンズ本体は、光透過性光学基板に対するフォトリソグラフィ法並びにドライエッチング加工による球面と、平坦面とを有し、
該平坦面に前記光透過性基板が接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト型磁気ヘッド。 - 前記2群集光レンズ系は、実効開口率が1.0以上であり、近接場光を得る集光レンズ系であることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト型磁気ヘッド。
- 対物レンズと、半球レンズもしくは超半球レンズとを有する2群集光レンズ系と、薄膜磁気ヘッド素子とを有して成る光アシスト型磁気ヘッドの製造方法であって、
前記半球レンズもしくは超半球レンズの球面側レンズ部を構成するレンズ本体の作製工程と、
該レンズ本体の磁気記録媒体との対向面側に、薄膜磁気ヘッドが配置された光透過性基板とを配置された光透過性基板を接合する接合工程とを有し、
前記光透過性基板は、前記レンズ本体の屈折率nと同等の屈折率を有する光透過性材より成り、
半球レンズもしくは超半球レンズのレンズ球面の半径をRとしたとき、前記半球レンズ本体もしくは超半球レンズ本体と前記光透過性基板との接合体の厚さが、前記半球レンズもしくは超半球レンズとして求められる前記RもしくはR{1+(1/n)}に選定することを特徴とする光アシスト型磁気ヘッドの製造方法。 - 前記レンズ本体の作製工程が、光透過性光学部材を真球機械研磨による球面体とする工程と、
該球面体の一部を平面研磨して平坦面とする工程とを有し、
該平坦面に前記光透過性基板を接合することを特徴とする請求項7に記載の光アシスト型磁気ヘッドの製造方法。 - 前記レンズ本体の作製工程が、光透過性光学基板上にフォトリソグラフィによって、目的とするレンズ本体の球面に対応する球面の表面形状を有するフォトレジストマスクを形成する工程と、
該フォトレジストマスク上から前記光透過性光学基板をドライエッチングして、前記フォトレジストマスクの表面形状に倣った球面を形成するエッチング工程とを有し、
前記光透過性光学基板の前記球面を有する側とは反対側の平坦面に前記光透過性基板を接合することを特徴とする請求項7に記載の光アシスト型磁気ヘッドの製造方法。 - 使用波長帯の光を透過する第1の光学部材の端面に溝を形成する工程と、
該溝内に記録用薄膜磁気ヘッド素子を形成する工程と、
該記録用薄膜磁気ヘッド素子上を、保護膜を構成する絶縁層によって覆う工程と、
該保護膜を構成する絶縁層を研磨する工程と、
前記第1の光学部材上に、前記溝内の前記記録用薄膜磁気ヘッドを挟み込んで、前記波長帯の光を透過する第2の光学部材を接合して接合体を形成する工程と
により前記記録用薄膜磁気ヘッド素子が配置された前記光透過性基板を得ることを特徴とする請求項7に記載の光アシスト型磁気記録ヘッドの製造方法。 - 前記光透過性基板を構成する光学部材より成る基板上に、所要の間隔を保持して、薄膜磁気ヘッド素子を、所要の間隔を保持して複数個配列形成する工程と、
前記基板から、薄膜磁気ヘッド素子が平行配列された第1ブロックを切り出す工程と、
該第1ブロックの上記薄膜磁気ヘッド素子が配列形成された面に、該第1ブロック1と同一材料より成る第2ブロックを接合する工程と、
該接合体を、前記薄膜磁気ヘッド素子の前方側から平面研磨して所要のデプス長に設定する工程と、
前記接合体を前記薄膜磁気ヘッド素子ごとに分割する工程と
により前記記録用薄膜磁気ヘッド素子が配置された前記光透過性基板を得ることを特徴とする請求項7に記載の光アシスト型磁気記録ヘッドの製造方法。 - 光源部と、
磁気記録媒体配置部と、
光アシスト型磁気ヘッドと、
記録信号電源部と、
前記光源部からの光を前記光アシスト型磁気ヘッドに導く光路を形成する光学系とを有し、
前記光アシスト型磁気ヘッドは、対物レンズと、半球レンズもしくは超半球レンズとを有する2群集光レンズ系と、薄膜磁気ヘッド素子とを有し、
前記半球レンズもしくは超半球レンズが、球面側レンズ部を構成するレンズ本体と、磁気記録媒体との対向面側に配置される光透過性基板との接合体によって構成され、
前記光透過性基板は、前記レンズ本体の屈折率nと同等の屈折率を有する光透過性材より成り、
前記光透過性基板に、前記薄膜磁気ヘッド素子が形成され、
半球レンズもしくは超半球レンズのレンズ球面の半径をRとしたとき、前記半球レンズ本体もしくは超半球レンズ本体と前記光透過性基板との前記接合体における厚さが、前記半球レンズもしくは超半球レンズの厚さとして求められる前記RもしくはR{1+(1/n)}に選定されて成ることを特徴とする磁気記録装置。 - 前記光透過性基板に形成された薄膜磁気ヘッド素子が、記録用薄膜磁気ヘッド素子、あるいは、記録用および再生用薄膜磁気ヘッド素子であることを特徴とする請求項7に記載の磁気記録装置。
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JP2005106526A Pending JP2006286119A (ja) | 2005-04-01 | 2005-04-01 | 光アシスト型磁気ヘッド、磁気記録装置、および光アシスト型磁気ヘッドの製造方法 |
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JP (1) | JP2006286119A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2040254A2 (en) | 2007-09-21 | 2009-03-25 | Sony Corporation | Light-assisted magnetic head apparatus, light-assisted magnetic recording apparatus, and light-assisted magnetic recording method |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000123303A (ja) * | 1998-10-16 | 2000-04-28 | Sharp Corp | 光磁気ヘッド装置及び記録再生装置 |
JP2000131508A (ja) * | 1998-10-26 | 2000-05-12 | Sony Corp | 対物レンズ及びその製造方法 |
JP2000306283A (ja) * | 1999-02-18 | 2000-11-02 | Hitachi Maxell Ltd | 記録再生方法、記録再生装置及び光磁気ヘッド |
-
2005
- 2005-04-01 JP JP2005106526A patent/JP2006286119A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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