JP2006284667A - カラーフィルタ基板の加熱・冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1)ホットプレートでの加熱では、リフトピンを下降させてカラーフィルタ基板をホットプレート上に載置し吸着する際に、リフトピンの頭部がホットプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がホットプレート上に吸着されるように空気の吸引を開始し、2)クールプレートでの冷却では、リフトピンを下降させてカラーフィルタ基板をクールプレート上に載置し吸着する際に、リフトピンの頭部がクールプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板をクールプレート上に吸着するように空気の吸引を開始する。
【選択図】図11
Description
図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
としてクロムなどの金属を用い真空装置で薄膜を成膜するブラックマトリックスよりも、黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成する樹脂ブラックマトリックスの方が価格的に有利なものとなり、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。また、環境に配慮してクロムなどの金属を用いることを回避する傾向にある。
また、透明導電膜(43)の形成は、ブラックマトリックス、着色画素が形成されたガラス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
図6は、例えば、対角17インチのカラーフィルタ(4)を650mm×850mm程度の大サイズのガラス基板に4面付けして製造するカラーフィルタ基板(60)の一例を示した平面図である。
多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加されるようになった。
液晶表示装置として高信頼性が求められる際には、着色画素のもつ耐熱性、耐湿性、及び耐薬品性などの性能を補うために、また、着色画素からの溶出物のバリアとして着色画素上に保護層(オーバーコート層)を形成することがある。
或いは、カラーフィルタとTFT側基板とのシール強度を向上させるために、保護層(オーバーコート層)を形成することがある。
或いは、液晶分子の配向をより均一なものにして表示品質を向上させる際に、着色画素上に保護層(オーバーコート層)を形成し、平坦性の高いカラーフィルタとすることがある。
一基の液晶表示装置において透過型と反射型の両機能を兼ね備えた半透過型液晶表示装置は、屋外の明るい環境下でも、屋内の暗い環境下でも用いることができる。図9は、半透過型液晶表示装置に用いるカラーフィルタの一例の断面図である。図9に示すように、このカラーフィルタは、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が形成されたものである。
着色画素(42)は透過表示の着色画素(42Tr)と反射表示の着色画素(42Re)で構成されている。
カラーフィルタとしては、透過表示の着色画素(42Tr)のRGB3色と、反射表示の着色画素(42Re)のRGB3色の計6色の着色画素を形成することとなる。すなわち、透過表示の着色画素3色と反射表示の着色画素3色を形成する。
図10は、半透過型液晶表示装置に用いるカラーフィルタの他の例の断面図である。図10に示すように、このカラーフィルタは、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が形成されたものである。
一方、基本的な機能を備えたカラーフィルタ(4)の透明導電膜(43)の上面に設けられる機能としては、例えば、下記のものが挙げられる。
従来の液晶表示装置に於いては、基板間にギャップを形成するために、スペーサーと呼ばれるガラス又は合成樹脂の透明球状体粒子(ビーズ)を散布している。
このスペーサーは透明な粒子であることから、画素内に液晶と一緒にスペーサーが入っていると、黒色表示時にスペーサーを介して光がもれてしまい、また、液晶材料が封入されている基板間にスペーサーが存在することによって、スペーサー近傍の液晶分子の配列が乱され、この部分で光もれを生じ、コントラストが低下し表示品質に悪影響を及ぼす、などの問題を有していた。
図7は、このような液晶表示装置用カラーフィルタの部分断面図である。図7に示すように、液晶表示装置用カラーフィルタ(7)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成され、ブラックマトリックス(41)上方の透明導電膜(43)上にスペーサー機能を有する突起部としてのフォトスペーサー(44)が形成されている。このような液晶表示装置用カラーフィルタ(7)を用いた液晶表示装置には、フォトスペーサー(44)が画素内を避けた位置に形成されているので、上記コントラストの改善がみられる。
従来の液晶表示装置に於いては、液晶分子を一様に配向させるために、液晶を挟持する両基板に設けられた透明導電膜上に、予めポリイミドを塗布し、その表面に一様なラビング
処理をしておく。
しかし、多くの液晶表示装置に用いられているTN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、中間調表示状態では斜め視角において光がもれ、コントラストが低下し表示品質が悪化する。すなわち、コントラストが良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
図8に示す例では、一画素が2分割されたものとなり、一画素内で液晶分子の傾斜方向が2方向になり視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
これらの機能は、基本となるカラーフィルタ上に付随する層として、各々対応して、透明導電膜(43)の形成前に保護層(オーバーコート層)、反射表示の着色画素、分光特性調整用の透明部などを形成し具備させる。或いは透明導電膜(43)の形成後にフォトスペーサー、配向制御用突起などを形成し具備させる。
従って、例えば、図4に示すカラーフィルタ(4)にスペーサー機能及び配向分割機能が追加された仕様のカラーフィルタを製造する際には、図4に示すカラーフィルタ(4)を作製した後に、例えば、配向制御用突起を形成し、続いてフォトスペーサーを形成する。
以降、本願においては、例えば、前記図6に示すように、ガラス基板上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び付随する各層などを順次に形成しカラーフィルタを製造する工程上のガラス基板をカラーフィルタ基板と称することとする。
性があり、次工程へカラーフィルタ基板を搬送した場合には、搬送中に塗膜の膜厚が変化し易く膜厚にムラを発生させることがある。
予備乾燥処理は、この搬送に伴う塗膜の膜厚の変化を防止するために、塗膜中の溶剤を減圧下で半ば蒸発させる予備的な乾燥処理である。
次工程のプリベーク処理は、塗膜中の溶剤を加熱によって蒸発させる本格的な乾燥処理である。塗膜中に溶剤が残留していると、フォトレジストの感度は著しく低下し、加えてカラーフィルタ基板への接着力が弱まるので、塗膜中に溶剤が残留することは好ましいことではない。
前記予備乾燥処理によって、塗膜中の溶剤を半ば蒸発させたカラーフィルタ基板は、加熱チャンバー(20)内のホットプレート(21)上に載置され、加熱による乾燥処理が施される。続いて、カラーフィルタ基板は、冷却チャンバー(30)に搬送され、クールプレート(31)上に載置され冷却処理が施されて常温に戻される。
カラーフィルタ基板(60)は、前工程から移載用のロボットによって、底面を2本のアーム(図示せず)で支えられた状態でホットプレート(21)上に載置されるが、そのままではホットプレート(21)上に載置後、アームを退避することができないので、一旦、ホットプレート(21)の上面から突出した状態でアームと干渉しない位置に設けられた複数のリフトピン(23)上に受け渡され、その後にアームが退避する。
ホットプレート(21)には、ヒーターが内蔵されている。また、バキューム・テーブル(22)は、中空部(25)を有し、上部にホットプレート(21)を備え、下部には排気口(26)が設けられている。ホットプレート(21)上のカラーフィルタ基板(60)を真空吸着する際には、排気口からの排気により行う。
図2に示すように、カラーフィルタ基板(60)へのプリベーク処理の加熱動作は、温度の急激な変化に伴うカラーフィルタ基板の破壊を回避するために、前工程から搬送されたカラーフィルタ基板(60)を直ちにホットプレート(21)に吸着させての加熱は行わず、(a)ならし加熱、(b)プロキシ加熱、(c)コンタクト加熱の三段階で加熱する動作から成っている。
ホットプレート(21)上面からの距離(D1)を45〜50mm程度に離すことによって、高温で一定に保たれているホットプレート(21)からは、ゆるやかな第一段階の加熱がなされる。
ホットプレート(21)上面からの距離(D2)を2mm程度に縮めることによって、高温で一定に保たれているホットプレート(21)からは、ホットプレート上より低い温度での第二段階の加熱がなされる。
図3(a)に示すように、カラーフィルタ基板(60)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成され、続いて塗膜(47)が設けられた状態のものである。カラーフィルタ基板(60)へのプロキシ加熱が終了すると、白太矢印で示すように、リフトピン(23)は下降を開始するが、この下降の開始と同時にカラーフィルタ基板(60)とホットプレート(21)の間の空気の吸引が、矢印で示すように、開始される。
このため、カラーフィルタ基板(60)の開口(24)に対応した部分は、下降中のリフトピン(23)によって押し上げられ隆起する。このカラーフィルタ基板(60)の隆起によって、開口(24)に対応した部分の透明導電膜(43)及び透明導電膜(43)上の塗膜(47)に亀裂が発生する。
3)上の塗膜(47)に亀裂が発生してしまうことになる。透明導電膜(43)の下面に設けられているブラックマトリックス(41)、着色画素(42)などにては、亀裂の発生は殆どみられない。
すなわち、前記カラーフィルタ基板(4)に付加されている各層の内、透明導電膜(43)の上面に設けられるフォトスペーサー(44)、配向制御突起(3)を形成する際の塗膜における発生が顕著である。
冷却チャンバー(30)内に設けられたクールプレート(31)を上部に備えたバキューム・テーブル(32)の構造は、図1(b)に示すホットプレート(21)を上部に備えたバキューム・テーブル(22)と同様のものであり、ホットプレート(21)に代わりクールプレート(31)が設けられている。クールプレート(31)内には導管が備えられており、外部からの冷却水の循環によってクールプレート(31)は冷却される。
上記のようにして、亀裂が発生したカラーフィルタは、液晶表示装置の表示品質、耐性などに悪影響を及ぼすことになる。
1)ホットプレートでの加熱による乾燥処理では、リフトピンを下降させて、リフトピンに支えられていたカラーフィルタ基板をホットプレート上に載置しホットプレート上に吸着する際に、リフトピンの頭部がホットプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がホットプレート上に吸着されるように、カラーフィルタ基板とホットプレートの間の空気の吸引を開始し、
2)クールプレートでの冷却による冷却処理では、リフトピンを下降させて、リフトピンに支えられていたカラーフィルタ基板をクールプレート上に載置しクールプレート上に吸着する際に、リフトピンの頭部がクールプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がクールプレート上に吸着されるように、カラーフィルタ基板とクールプレー
トの間の空気の吸引を開始することを特徴とするカラーフィルタ基板の加熱・冷却方法である。
2)クールプレートでの冷却による冷却処理では、カラーフィルタ基板をクールプレート上に載置しクールプレート上に吸着する際に、リフトピンの頭部がクールプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がクールプレート上に吸着されるように空気の吸引を開始する、ホットプレート及びクールプレートを用いたプリベーク処理であるので、ホットプレートの開口に対応したカラーフィルタ基板の部分の透明導電膜及び透明導電膜上の塗膜に亀裂が発生しない、また、クールプレートの開口に対応したカラーフィルタ基板の部分の透明導電膜及び透明導電膜上の塗膜に亀裂が発生しないカラーフィルタ基板の加熱・冷却方法となる。
図11(a)〜(c)は、本発明のカラーフィルタ基板の加熱・冷却方法におけるプリベーク処理の加熱動作を説明する断面図である。図11は、ホットプレート(21)、リフトピン(23)、カラーフィルタ基板(60)の一部分を拡大して示したものである。図11(a)〜(c)は、図3(a)に示すプロキシ加熱から、図3(b)のコンタクト加熱に至る、本発明における動作を詳細に説明するものである。
カラーフィルタ基板(60)へのプロキシ加熱が終了すると、白太矢印で示すように、リフトピン(23)は下降を開始する。しかし、カラーフィルタ基板(60)とホットプレート(21)の間の空気の吸引は、この下降の開始と同時には開始されない。尚、符号(D2)はプロキシ加熱でのカラーフィルタ基板(60)とホットプレート(21)の間の距離を表している。
ィルタ基板(60)をホットプレート(21)上に載置した時点で吸着が完了する。前記図3(b)に示すように、リフトピン(23)の頭部が開口(24)に入る前に、カラーフィルタ基板(60)の吸着が完了してしまうことはない。
また、冷却チャンバー(30)での冷却において発生する亀裂の現象、原因も加熱の場合と同様である。従って、本発明における冷却動作と加熱動作は同様のものとなる。
2a、2b、3・・・配向制御突起
4、7、8・・・カラーフィルタ
9・・・TFT側基板
10・・・プリベーク装置
20・・・加熱チャンバー
21・・・ホットプレート
22・・・加熱チャンバーのバキューム・テーブル
23・・・リフトピン
24・・・開口
25・・・中空部
26・・・排気口
30・・・冷却チャンバー
31・・・クールプレート
32・・・冷却チャンバーのバキューム・テーブル
40・・・ガラス基板
41・・・ブラックマトリックス
41A・・・ブラックマトリックスのマトリックス部
41B・・・ブラックマトリックスの額縁部
42・・・着色画素
42Tr・・・透過表示の着色画素
42Re・・・反射表示の着色画素
43・・・透明導電膜
44・・・フォトスペーサー
45・・・着色部
46・・・透明部
47・・・塗膜
60・・・カラーフィルタ基板
80・・・MVA−LCD
D1・・・ならし加熱でのホットプレートとカラーフィルタ基板の距離
D2・・・プロキシ加熱でのホットプレートとカラーフィルタ基板の距離
D3・・・吸引を開始する時点でのホットプレートとカラーフィルタ基板の距離
L・・・リフトピン間の距離
Claims (2)
- ガラス基板上にフォトリソグラフィ法によってパターンを形成する際のホットプレート及びクールプレートを用いたプリベーク処理において、
1)ホットプレートでの加熱による乾燥処理では、リフトピンを下降させて、リフトピンに支えられていたカラーフィルタ基板をホットプレート上に載置しホットプレート上に吸着する際に、リフトピンの頭部がホットプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がホットプレート上に吸着されるように、カラーフィルタ基板とホットプレートの間の空気の吸引を開始し、
2)クールプレートでの冷却による冷却処理では、リフトピンを下降させて、リフトピンに支えられていたカラーフィルタ基板をクールプレート上に載置しクールプレート上に吸着する際に、リフトピンの頭部がクールプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がクールプレート上に吸着されるように、カラーフィルタ基板とクールプレートの間の空気の吸引を開始することを特徴とするカラーフィルタ基板の加熱・冷却方法。 - 前記リフトピンの頭部がホットプレート又はクールプレート上面より下に位置した時点で、カラーフィルタ基板がホットプレート又はクールプレート上に吸着されるように、用いるガラス基板、フォトレジストに合わせて、前記空気の吸引を開始する時点を適宜に調節することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板の加熱・冷却方法。
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JPH11329674A (ja) * | 1998-05-06 | 1999-11-30 | Canon Inc | 熱処理装置 |
JP2003159556A (ja) * | 2001-11-27 | 2003-06-03 | Toray Ind Inc | 塗布方法および塗布装置並びにカラーフィルターの製造方法およびその製造装置 |
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